JP2000114192A - ウエーハ分離方法及び装置 - Google Patents

ウエーハ分離方法及び装置

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JP2000114192A
JP2000114192A JP27738398A JP27738398A JP2000114192A JP 2000114192 A JP2000114192 A JP 2000114192A JP 27738398 A JP27738398 A JP 27738398A JP 27738398 A JP27738398 A JP 27738398A JP 2000114192 A JP2000114192 A JP 2000114192A
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wafers
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JP27738398A
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Takehiro Hisatomi
健博 久富
Hisashi Adachi
尚志 足立
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエーハを重ね合わせて熱処理した後に、そ
のウエーハを品質低下を回避しつつ効率的に分離する。 【解決手段】 ウエーハ10を吸着する吸着治具61
に、楔状部材64を取り付ける。吸着治具61を操作し
て、1枚目のウエーハ10と2枚目のウエーハ10の間
に楔状部材64を押し込み、1枚目のウエーハ10を他
のウエーハ10,10・・から分離する。分離したウエ
ーハ10を吸着治具61で吸着して移載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚のウエーハ
を重ね合わせて熱処理した後に各ウエーハを分離するウ
エーハ分離方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CZ法による育成工程を経て製造された
シリコン単結晶ウエーハには、例えば育成時に導入され
たGrown-in欠陥を消失させることを目的として熱処理が
施される。これ以外にも、DZ層形成のための酸素外方
熱処理やIG能を付与するための熱処理等、様々な熱処
理が施される。これらのウエーハ熱処理は、通常は複数
枚のウエーハをボート上に立てて厚み方向に所定の隙間
をあけて並列させた状態で実施されるが、大量のウエー
ハを同時に処理することは困難であった。
【0003】この対策として、複数枚のウエーハを厚み
方向に隙間なく重ね合わせて熱処理する所謂スタックア
ニールが考えられている(特開昭53−25351号公
報及び特開昭57−97622号公報)。スタックアニ
ールによれば、大量のウエーハが同時処理され、高濃度
の深い不純物拡散等においてもウエーハの反りが効果的
に抑制される。
【0004】しかし、従来考えられているスタックアニ
ールでは、複数枚のウエーハはボート上に立った状態で
厚み方向に配列される所謂横並び状態で熱処理を受け
る。このため、全てのウエーハの下縁部がボートと接触
し、熱処理中に各接触部位に転位やスリップが生じるな
どの問題がある。この問題のため、スタックアニールは
理論的には有望なももの、実際の生産には適用されてい
ない。
【0005】このような状況を背景として、本出願人は
複数枚のウエーハを寝かしてほぼ垂直方向に積み重ねた
所謂縦積み状態でのスタックアニールを開発した(特開
平10−74771号公報)。これによれば、仮に一番
下のウエーハに転位やスリップが発生しても上方のウエ
ーハには伝搬しないため、大部分のウエーハは転位やス
リップを生じることなく熱処理され、複数枚のウエーハ
をダミー板の上に積み重ねた場合には一番下のウエーハ
における転位やスリップさえも防止される。
【0006】しかも、複数枚のウエーハを治具上に積み
重ねさえすれば、それらのウエーハを熱処理炉内へ一括
して簡単に装入でき、また、熱処理後に炉外へ一括して
抽出することができる。つまり、縦積みのスタックアニ
ールによれば、ウエーハの移載も簡単になり、この点か
らも処理効率の向上が図られるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスタックアニールでは、その熱処理により隣接ウエ
ーハが酸化層を介して自己接着し、通常の真空吸着によ
るウエーハの持ち上げでは引き剥がしが困難という本質
的な問題があり、縦積みの場合も例外ではない。この問
題に対し、本出願人は酸素雰囲気乃至は酸素含有雰囲気
で熱処理を行ったり、ウエーハの表面を研磨しない状態
で熱処理を行うことにより、この自己接着が抑制される
という一応の解決策を見い出しているが、完全な解決策
とは言えない。このため、熱処理後に複数枚のウエーハ
を強制的に分離する工程は依然として必要である。
【0008】そして、この強制分離工程では、各ウエー
ハに品質上問題となるストレスを付加しないことや、そ
の作業効率の高いことが何にも増して必要であるが、そ
のようなウエーハ分離技術は現在開発されていない。
【0009】本発明の目的は、スタックアニールで接着
した複数枚のウエーハを、ウエーハ品質の低下を回避し
つつ効率的に分離することができるウエーハ分離方法及
び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らはスタックアニールで接着したウエーハ
の具体的な分離法について検討した。その結果、以下の
事実が判明した。ウエーハ間に外周側の少なくとも1箇
所から楔状部材を押し込めば、そのウエーハ間が簡単に
剥離する。ウエーハを板面に平行な力で押しても、その
ウエーハが簡単に分離する。ウエーハ間を接着している
酸化層を溶解する方法も有効な分離方法である。
【0011】本発明はかかる知見に基づくもので、以下
の3つのウエーハ分離方法と3つのウエーハ分離装置を
要旨とする。
【0012】本発明の第1のウエーハ分離方法では、複
数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み方向に重ね合わさ
れて接着したウエーハ群の外周側から、隣接するウエー
ハ間に楔状部材を押し込み、そのウエーハ間に引き剥が
し力を付加する。
【0013】特に好ましい方法としては、例えば、ウエ
ーハを吸着する吸着治具に楔状部材を取り付け、その楔
状部材で分離したウエーハを吸着治具で吸着して搬出す
る方法と、ウエーハ群を形成する複数枚のウエーハの重
合ピッチに対応して設けた複数の楔状部材を、複数枚の
ウエーハの各間に同時に押し込んで、複数枚のウエーハ
を同時に分離する方法とがある。
【0014】本発明の第2のウエーハ分離方法では、前
記ウエーハ群の外周側から、ウエーハにその板面に沿っ
たスライド力を付加する。
【0015】特に好ましい方法としては、例えば、対向
面が同方向に傾斜した一対の押圧部材で前記ウエーハ群
を両側から挟み、ウエーハ群を形成する複数枚のウエー
ハに各板面に沿ったスライド力を同時に付加する方法が
ある。
【0016】本発明の第3のウエーハ分離方法では、前
記ウエーハ群を、ウエーハ間に形成されている接着層の
溶解が可能な処理液中に浸漬する。
【0017】本発明の第1のウエーハ分離装置では、ウ
エーハの表面を下面で吸着する吸着治具と、吸着治具の
吸着位置より後方の下面に前方を向いて設けられ、吸着
治具の操作によってウエーハ群のウエーハ間に押し込ま
れる楔状部材とを設ける。
【0018】本発明の第2のウエーハ分離装置では、ウ
エーハ群を形成する複数枚のウエーハの重合ピッチに対
応して配置された複数の楔状部材の集合体と、集合体を
ウエーハの外周面に接近させて複数の楔状部材を複数枚
のウエーハの各間に同時に押し込む駆動手段とを設け
る。
【0019】本発明の第3のウエーハ分離装置では、ウ
エーハ群の中心を挟む2位置に対向配置され、対向面が
同方向に傾斜した一対のブロックと、一対のブロックを
接近させてその対向面間にウエーハ群を挟み込む駆動手
段とを設ける。
【0020】いずれの方法及び装置でも、スタックアニ
ールで接着した複数枚のウエーハが無理なく確実に分離
する。ちなみに、第1のウエーハ分離装置及び第2のウ
エーハ分離装置は、第1のウエーハ分離方法を利用した
ものであり、第3のウエーハ分離装置は、第2のウエー
ハ分離方法を利用したものである。
【0021】加えて、第1のウエーハ分離装置では、ウ
エーハの分離がウエーハの吸着移載を兼ねて行われる。
【0022】第2のウエーハ分離装置及び第3のウエー
ハ分離装置では、ウエーハ群を形成する複数枚のウエー
ハが同時に効率よく分離する。
【0023】第2のウエーハ分離装置では、複数の楔状
部材の集合体は、ウエーハ群の外周側の複数位置に対称
的に配置された構成が好ましい。この構成によれば、ウ
エーハ群の外周側の複数位置から複数の楔状部材が押し
込まれることにより、各押し込み位置でウエーハが受け
るストレスが軽減される。
【0024】複数の楔状部材の集合体としては、ウエー
ハ群の外周面に対して接離駆動されるブロックの内側面
に複数の楔状部材を取り付けたものでも、ロールの外周
面に複数の環状楔部を軸方向に所定ピッチで形成したも
のでもよい。後者のロール体は、ウエーハ群の外周側を
公転しながらその外周面に接近し、且つその外周面との
接触により自転する構成とすることにより、ウエーハが
受けるストレスが円周方向で分散し一層軽減される。
【0025】なお、第3のウエーハ分離方法に使用され
る処理液としては、例えばフッ酸液がある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0027】図1〜図6は本発明のウエーハ分離方法を
用いた縦積み式スタックアニールの説明図で、図1は縦
型ボートへの材料移載を示すボートの側面図、図2はウ
エーハ移載機能を有するウエーハ積み重ね装置の斜視
図、図3(a)は同ウエーハ積み重ね装置の平面図、
(b)は同ウエーハ積み重ね装置の側面図、(c)は同
ウエーハ積み重ね装置による縦型ボートへの材料受け渡
しを示す平面図である。また、図4は縦型ボートからの
材料取り出しを示すボートの側面図、図5はウエーハ移
載機能を有するウエーハ分離装置の側面図、図6は同ウ
エーハ分離装置の動作を示す側面図である。
【0028】本スタックアニールでは、図1に示すよう
に、バスケット20内に隙間をあけて収納された複数枚
のシリコン単結晶ウエーハ10,10・・を、真空吸着
式のウエーハ移載装置30を用いてウエーハ積み重ね装
置40に移載し、重合状態にする。その後、重合状態の
ウエーハ10,10・・をウエーハ積み重ね装置40に
より縦型ボート50内に移載する。
【0029】ウエーハ積み重ね装置40は、図2及び図
3(a)(b)に示すように、ロボットにより3軸駆動
される水平なウエーハ支持板41を備えている。ウエー
ハ支持板41は、ウエーハ10をその両側部を除いて下
方から水平に支承する。ウエーハ支持板41の先端部に
は、左右一対のウエーハ固定部42,42が突設される
と共に、ウエーハ固定部42,42の間に位置して凹状
の逃げ部43が設けられている。凹状の逃げ部43は、
ウエーハ支持板41が縦型ボート50のウエーハ受け部
52と干渉するのを回避するためのものである。一方、
ウエーハ支持板41の後部には、ウエーハ10のVノッ
チ11に嵌合するピン状のウエーハ固定部44が突設さ
れている。このウエーハ固定部44は、ウエーハ固定部
42,42と共同してウエーハ支持板41上にウエーハ
10を固定し、且つ、そのウエーハ10の周方向の位置
決めを行う。
【0030】真空吸着式のウエーハ移載装置30により
バスケット20内のウエーハ10,10・・を1枚ずつ
取り出してウエーハ積み重ね装置40のウエーハ支持板
41上に重ねて載置することにより、ウエーハ10,1
0・・は、支持板41上に水平状態で縦積みされ、ウエ
ーハ群1となる。ウエーハ積み重ね装置40の支持板4
1上にウエーハ群1が形成されると、ウエーハ積み重ね
装置40を操作してウエーハ群1を縦型ボート50内に
移載する。
【0031】縦型ボート50は、奥部と両側の3箇所に
配置されたウエーハ支持棒51を備えている。各ウエー
ハ支持棒51には、複数のウエーハ群1,1・・を鉛直
方向に隙間をあけて支持するために、複数のウエーハ受
け部52,52・・が設けられている。そして、縦型ボ
ート50内にウエーハ支持板41を挿入して下降させる
ことにより、ウエーハ群1はウエーハ支持板41上から
3つのウエーハ受け部52,52,52上に受け渡され
る〔図3(c)参照〕。これにより、ウエーハ群1を形
成する所定枚数のウエーハ10,10・・は、縦型ボー
ト50内に縦積み状態で水平にセットされる。
【0032】このように、ウエーハ積み重ね装置40
は、ウエーハ移載装置を兼ねており、ウエーハ10,1
0・・の移載に際してその載置を行うだけで、ウエーハ
群1を形成して縦型ボート50内にセットできる。
【0033】ウエーハ群1,1・・の多段セットが終わ
ると、縦型ボート50を熱処理炉内に挿入し、ウエーハ
群1,1・・を所定の雰囲気及び温度で熱処理する。こ
れにより、各ウエーハ群1では、所定枚数のウエーハ1
0,10・・が縦積み状態で一括して熱処理される。こ
の熱処理により、所定枚数のウエーハ10,10・・は
接着する。
【0034】熱処理が終わると、熱処理炉から縦型ボー
ト50を取り出す。次いで、図4に示すように、ウエー
ハ積み重ね装置40のウエーハ支持板41を再び縦型ボ
ート50内に挿入し上昇させることにより、ウエーハ群
1をウエーハ受け部52,52,52上からウエーハ支
持板41上に受け取り、縦型ボート50の外に抽出す
る。その後、ウエーハ移載機能をもつウエーハ分離装置
60により、支持板41上のウエーハ群1からウエーハ
10,10・・を一枚ずつ分離してバスケット20内に
戻す。
【0035】ウエーハ分離装置60は本発明の第1のウ
エーハ分離装置に属し、本発明の第1の分離方法を利用
するものである。
【0036】このウエーハ分離装置60は、図5及び図
6に示すように、図示されないロボットによって3軸駆
動される水平な板状の吸着治具61を備えている。吸着
治具61の先端部下面には吸着部62が設けられてい
る。吸着部62は複数の開口からなり、吸着治具61内
に設けられた通気路63を介して吸引されることにより
ウエーハ10の中央部上面を吸着する。一方、吸着治具
61の後部下面には、楔状部材64が先端側を向いて取
り付けられている。吸着部62から楔状部材64までの
距離はウエーハ10の半径にほぼ相当し、吸着治具61
から楔状部材64までの距離はウエーハ10の厚みより
やや大きく設定されている。
【0037】図5及び図6のウエーハ分離装置60は次
のように使用される。ウエーハ支持板41に正対する側
から吸着治具61を前進させ、楔状部材64をウエーハ
固定部42,42の間から、支持板41上のウエーハ1
0,10・・のうちの1枚目と2枚目の間に押し込む。
これにより、1枚目のウエーハ10はその下のウエーハ
10から剥がれて分離する。分離したウエーハ10は、
吸着治具61の吸着部62に吸着されてバスケット20
内に搬入される。これを繰り返すことにより、ウエーハ
支持板41上のウエーハ10,10・・は、専用の分離
装置を経由することなく直接バスケット20内に移載さ
れる。従って、ウエーハ10,10・・の分離が非常に
効率的に行われる。
【0038】図7は別のウエーハ分離装置の正面図であ
る。図7のウエーハ分離装置70は本発明の第2のウエ
ーハ分離装置に属し、本発明の第1のウエーハ分離方法
を利用するものである。
【0039】このウエーハ分離装置70は、熱処理を終
えたウエーハ群1を両側から挟み込む一対のブロック7
1,71を備えている。ブロック71,71の各対向面
には、複数の楔状部材72,72・・が内側を向いて鉛
直方向に等間隔で取り付けられている。複数の楔状部材
72,72・・は、ウエーハ群1を形成する所定枚数の
ウエーハ10,10・・の重合ピッチと同じピッチで配
列され、且つ隣接するウエーハ10,10の間に対向し
ている。
【0040】図7のウエーハ分離装置70では、熱処理
を終えたウエーハ群1を前述したウエーハ搬送装置40
により熱処理炉50から抽出し、ブロック71,71の
間にセットした後、ブロック71,71を接近させる。
これにより、ウエーハ群1を形成する所定枚数のウエー
ハ10,10・・の各間に両側から楔状部材72,72
・・がそれぞれ押し込まれる。その結果、ウエーハ1
0,10・・は同時に分離する。分離したウエーハ1
0,10・・は前述した通常の真空吸着式ウエーハ移載
装置30によりバスケット20内に順番に収納される。
【0041】このウエーハ分離装置70を使用すれば、
ウエーハ群1は専用の分離装置を経由する必要があるも
のの、ウエーハ群1を形成する所定枚数のウエーハ1
0,10・・は同時に分離される。この点において、ウ
エーハ10,10・・の分離は効率的に行われる。な
お、ブロック71はウエーハ群1の周囲の3箇所以上に
あってもよく、ウエーハ群1が別途固定されるならば1
個でもよい。
【0042】図8は更に別のウエーハ分離装置の正面図
である。図8のウエーハ分離装置80も本発明の第2の
ウエーハ分離装置に属し、本発明の第1のウエーハ分離
方法を利用するものである。
【0043】このウエーハ分離装置80は、熱処理を終
えたウエーハ群1を両側から押圧する一対のローラ8
1,81と、ローラ81,81を支持する支持部材84
とを備えている。ローラ81,81の各外周面には、ウ
エーハ群1を形成する所定枚数のウエーハ10,10・
・の各間に押し込まれる環状楔部82,82・・が、ウ
エーハ10,10・・の重合ピッチと同じピッチで設け
られている。
【0044】支持部材84は水平なアームで、中央部に
設けられた回転軸85により回転駆動される。支持部材
84の両端部には、ローラ81,81の支持軸83,8
3が各挿入される長孔85,85が設けられており、こ
れによりローラ81,81は回転自在に支持され、且つ
その中心間距離を自由に変更し得る。ローラ81,81
の支持軸83,83は又、円弧状のガイド86,86に
嵌合している。ガイド86,86は、支持部材84の回
転に伴ってローラ81,81が対称的に接近・離反する
ように、回転中心からの距離(半径)が円弧に沿って変
化する設計になっている。
【0045】図8のウエーハ分離装置では、ローラ8
1,81を両側へ十分に離反させた状態で、その間にウ
エーハ群1をセットする。そして、ローラ81,81が
接近する方向に支持部材84を回転させる。支持部材8
4の回転に伴ってローラ81,81が接近することによ
り、ローラ81,81の外周面がウエーハ群1の外周面
に接触し、各ローラ81の環状楔部82,82・・がウ
エーハ10,10・・の各間に押し込まれる。
【0046】従って、このウエーハ分離装置80でも、
ウエーハ群1を形成する所定枚数のウエーハ10,10
・・の各間に両側から環状楔部82,82・・がそれぞ
れ押し込まれることにより、ウエーハ10,10・・は
同時に分離する。しかも、環状楔部82,82・・はウ
エーハ10,10・・との接触により自転しながら公転
し、ウエーハ10,10・・の周方向に移動しながら各
間に深く押し込まれて行く。このため、定位置で楔状部
材や環状楔部を押し込む場合と比べて、ウエーハ10,
10・・が受けるストレスが軽減される。
【0047】楔状部材64,72及び環状楔部82の開
き角度は1〜90°が好ましく、特に10〜30°が好
ましい。この角度が小さすぎると、楔状部材がウエーハ
間内部に深く入り込み、ウエーハへダメージ(傷)を及
ぼすおそれがあり、大きすぎる場合はウエーハが急激に
分離され、ウエーハ表面に剥離痕が残るおそれがある。
【0048】図9は更に別のウエーハ分離装置の正面図
である。図9のウエーハ分離装置90は本発明の第3の
ウエーハ分離装置に属し、本発明の第2のウエーハ分離
方法を利用するものである。
【0049】このウエーハ分離装置90は、熱処理を終
えたウエーハ群1を両側から挟み込む一対のブロック9
1,91と、ブロック91,91をガイドする上下一対
のガイド部材92,92とを備えている。ブロック9
1,91の対向面は同方向に同角度で傾斜している。ガ
イド部材92,92の間隔はウエーハ群1の総厚とほぼ
同じであり、上側のガイド部材92は取り外しが可能で
ある。
【0050】図9のウエーハ分離装置90では、上側の
ガイド部材92を取り外し、ブロック91,91を両側
に開いて、その間にウエーハ群1をセットする。その
後、上側のガイド部材92を取り付け、ブロック91,
91を接近させる。これにより、一方のブロック91
は、ウエーハ群1を形成する所定枚数のウエーハ10,
10・・を上から順に他方へ押圧し、他方のブロック9
1はウエーハ10,10・・を下から順に他方へ押圧す
る。その結果、ウエーハ10,10・・は実質同時に板
面に平行な外力を受け、分離する。従って、このウエー
ハ分離装置90でも、ウエーハ10,10・・の分離が
効率的に行われる。
【0051】ブロック91,91の対向面の傾斜角度
は、水平面からの角度で表して10〜85°が好まし
く、特に60〜80°が好ましい。この角度が小さすぎ
ると、ウエーハの横滑り量が増大し、ウエーハ同士の接
触傷が発生するおそれがあり、大きすぎる場合はウエー
ハの分離が困難となる。
【0052】図10は更に別のウエーハ分離装置の縦断
面図である。図10のウエーハ分離装置100は本発明
の第3のウエーハ分離方法を利用するものである。この
ウエーハ分離装置100は、処理液101を収容する処
理槽102を備えている。熱処理後のウエーハ群1で
は、ウエーハ10,10・・が酸化層12を接着層とし
て接着されている。処理液101は、この酸化層12を
溶解するもので、例えばフッ酸液からなる。熱処理後の
ウエーハ群1を処理液101中に浸漬することにより、
酸化層12が溶解し、ウエーハ10,10・・が機械的
なストレスを受けることなく分離する。分離されたウエ
ーハ10,10・・は洗浄されてバスケット20内に収
納される。
【0053】以上、熱処理後のウエーハ群1におけるウ
エーハ分離の形態について詳述したが、ウエーハの熱処
理や移載についても以下の形態が可能である。
【0054】図11は縦積み式スタックアニールの別の
例を示す縦型ボートの側面図である。この縦積み式スタ
ックアニールでは、ウエーハ群1が10°以下の角度で
傾斜して縦型ボート50内にセットされ、熱処理を受け
る。この傾斜熱処理のために、ウエーハ積み重ね装置4
0では、ウエーハ支持板41がロボット側のアーム46
に関節部45を介して取り付けられている。関節部45
は、ウエーハ支持板41を水平状態と傾斜状態に切り替
える。このウエーハ積み重ね装置40の使用方法は以下
の通りである。
【0055】ウエーハ支持板41を水平にしてその上に
ウエーハ10,10・・を積み重ねてウエーハ群1を形
成する。ウエーハ支持板41を縦型ボート50内に挿入
し、ウエーハ支持板41を傾けて下降させることによ
り、ウエーハ群1を縦型ボート50内に移載した後、ウ
エーハ支持板41を炉外へ抜き出す。熱処理後は、逆の
手順でウエーハ群1を縦型ボート50内から取り出す。
【0056】図12はウエーハ積み重ね装置の別の例を
示す側面図である。図12のウエーハ積み重ね装置40
では、ウエーハ支持板41がロボット側のアーム46に
傾斜して取り付けられている。
【0057】図13はウエーハ積み重ね装置の更に別の
例を示す側面図である。図13のウエーハ積み重ね装置
40では、ウエーハ支持板41の先端部に突設されるウ
エーハ固定部42,42がピンにより形成されている。
固定部42,42間の逃げ部は省略されている。これに
関連して、縦型ボート50内の奥側には一対のウエーハ
支持棒51,51が両側に別れて設けられている。
【0058】図14はウエーハ積み重ね装置の更に別の
例を示す斜視図である。このウエーハ積み重ね装置40
では、ウエーハ10の結晶方位を示すためにオリエンタ
ルフラット13が設けられていることに関連して、ウエ
ーハ固定部44がこのオリエンタルフラット13に当接
する平面部材になっている。このようなウエーハ積み重
ね装置40を使用することにより、オリエンタルフラッ
ト13が設けられたウエーハ10についても、ウエーハ
支持板41上に確実に位置決め固定される。
【0059】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明のウエーハ
分離方法及び装置は、スタックアニールで接着した複数
枚のウエーハを、ウエーハ品質の低下を回避しつつ効率
的に分離することができ、これにより、高効率な縦積み
式スタックアニールの実用化に寄与して、熱処理コスト
の低減に大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエーハ分離方法を用いた縦積み式ス
タックアニールの説明図で、縦型ボートへの材料移載を
示すボートの側面図である。
【図2】ウエーハ移載機能を有するウエーハ積み重ね装
置の斜視図である。
【図3】(a)は同ウエーハ積み重ね装置の平面図、
(b)は同ウエーハ積み重ね装置の側面図、(c)は同
ウエーハ積み重ね装置による縦型ボートへの材料受け渡
しを示す平面図である。
【図4】縦型ボートからの材料取り出しを示すボートの
側面図である。
【図5】ウエーハ移載機能を有するウエーハ分離装置の
側面図である。
【図6】同ウエーハ分離装置の動作を示す側面図であ
る。
【図7】別のウエーハ分離装置の正面図である。
【図8】更に別のウエーハ分離装置の正面図である。
【図9】更に別のウエーハ分離装置の正面図である。
【図10】更に別のウエーハ分離装置の縦断面図であ
る。
【図11】縦積み式スタックアニールの別の例を示す縦
型ボートの側面図である。
【図12】ウエーハ積み重ね装置の別の例を示す側面図
である。
【図13】ウエーハ積み重ね装置の更に別の例を示す側
面図である。
【図14】ウエーハ積み重ね装置の更に別の例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 ウエーハ群 10 ウエーハ 11 Vノッチ 12 酸化層(接着層) 13 オリエンテーションフラット 20 バスケット 30 真空吸着式のウエーハ移載装置 40 ウエーハ移載機能有するウエーハ積み重ね装置 41 ウエーハ支持板 42,44 ウエーハ固定部 43 逃げ部 45 関節部 47,48 ダミー固定部 50 縦型ボート 51 ウエーハ支持棒 52 ウエーハ受け部 60 ウエーハ分離装置 61 吸着治具 64 楔状部材 70 ウエーハ分離装置 71 ブロック 72 楔状部材 80 ウエーハ分離装置 81 ローラ 82 環状楔部 83 支持軸 84 支持部材 85 長孔 86 ガイド 90 ウエーハ分離装置 91 ブロック 92 ガイド部材 100 ウエーハ分離装置 101 処理液 102 処理槽

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み
    方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群の外周側
    から、隣接するウエーハ間に楔状部材を押し込むことを
    特徴とするウエーハ分離方法。
  2. 【請求項2】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み
    方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群の外周側
    から、各ウエーハに板面に沿ったスライド力を付加する
    ことを特徴とするウエーハ分離方法。
  3. 【請求項3】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み
    方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群を、ウエ
    ーハ間に形成されている接着層の溶解が可能な処理液中
    に浸漬することを特徴とするウエーハ分離方法。
  4. 【請求項4】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み
    方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群の各ウエ
    ーハを分離するウエーハ分離装置であって、ウエーハの
    表面を下面で吸着する吸着治具と、吸着治具の吸着位置
    より後方の下面に前方を向いて設けられ、吸着治具の操
    作によってウエーハ群のウエーハ間に押し込まれる楔状
    部材とを具備することを特徴とするウエーハ分離装置。
  5. 【請求項5】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚み
    方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群の各ウエ
    ーハを分離するウエーハ分離装置であって、ウエーハ群
    を形成する複数枚のウエーハの重合ピッチに対応して配
    置された複数の楔状部材の集合体と、集合体をウエーハ
    の外周面に接近させて複数の楔状部材を複数枚のウエー
    ハの各間に同時に押し込む駆動手段とを具備することを
    特徴とするウエーハ分離装置。
  6. 【請求項6】 複数の楔状部材の集合体は、ウエーハ群
    の外周側の複数位置に対称的に配置されていることを特
    徴とする請求項5に記載のウエーハ分離装置。
  7. 【請求項7】 複数の楔状部材の集合体は、ウエーハ群
    の外周面に対して接離駆動されるブロックの内側面に複
    数の楔状部材を取り付けた構成である請求項5又は6に
    記載のウエーハ分離装置。
  8. 【請求項8】 複数の楔状部材の集合体は、ロールの外
    周面に複数の環状楔部を軸方向に所定ピッチで形成した
    構成である請求項5又は6に記載のウエーハ分離装置。
  9. 【請求項9】 前記ロールは、ウエーハ群の外周側を公
    転しながらその外周面に接近し、且つその外周面との接
    触により自転することを特徴とする請求項8に記載のウ
    エーハ分離装置。
  10. 【請求項10】 複数枚のシリコン単結晶ウエーハが厚
    み方向に重ね合わされて自己接着したウエーハ群の各ウ
    エーハを分離するウエーハ分離装置であって、ウエーハ
    群の中心を挟む2位置に対向配置され、対向面が同方向
    に傾斜した一対のブロックと、一対のブロックを接近さ
    せてその対向面間にウエーハ群を挟み込む駆動手段とを
    具備することを特徴とするウエーハ分離装置。
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