JP2000113963A - 炭素発熱体とその製造方法 - Google Patents

炭素発熱体とその製造方法

Info

Publication number
JP2000113963A
JP2000113963A JP28369398A JP28369398A JP2000113963A JP 2000113963 A JP2000113963 A JP 2000113963A JP 28369398 A JP28369398 A JP 28369398A JP 28369398 A JP28369398 A JP 28369398A JP 2000113963 A JP2000113963 A JP 2000113963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
electrode
carbon
transparent tube
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28369398A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimitsu Kurumisawa
利光 胡桃沢
修三 ▲徳▼滿
Shuzo Tokumitsu
Kunikazu Kuchino
邦和 口野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP28369398A priority Critical patent/JP2000113963A/ja
Publication of JP2000113963A publication Critical patent/JP2000113963A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の構成のヒータは、遠赤外線の平均的な
放射率が30〜39%と非常に低く、家庭用の調理機器
や暖房器の発熱体として適していないという課題を有し
ている。 【解決手段】 最高の遠赤外線放射物質である炭素系物
質を発熱体2として使用し、この発熱体を波長1μm以
上の近赤外線もしくは熱線もしくは遠赤外線を透過する
透明管1に挿入するようにして、家庭用の調理機器や暖
房器及び複写器あるいは事務機器の定着器として使用す
るヒータに適した炭素発熱体としているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体に炭素を使
用する炭素発熱体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来使用されているヒータには、石英ガ
ラスなどの透明管に発熱線としてタングステンコイルを
挿入して真空に引いた石英管ヒータや、結晶化ガラスに
発熱線としてFe−Cr−Alコイルを挿入したミラク
ロンヒータがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成のヒー
タは、家庭用の調理機器や暖房器の発熱体として適して
いないという課題を有している。すなわち、家庭用の調
理機器や暖房器の発熱体としては、『炭火』に代表され
るような、波長1μm以上の近赤外線もしくは熱線もし
くは遠赤外線の放射率が大きいものが望ましいものであ
る。この点、従来の構成のヒータは、遠赤外線の平均的
な放射率が30〜39%と非常に低いものである。
【0004】また、従来の構成ヒータは、発熱時にはコ
イルが膨張し、たわむため、ヒータの長手方向の温度分
布が不均一になるという欠点も有しているものである。
しかも、金属線は一般に低温ほど抵抗が小さいから、通
電と同時に突入電流が生じ、場合によっては断線の原因
にもなるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、最高の遠赤外
線放射物質である炭素系物質を発熱体として使用し、こ
の発熱体を、波長1μm以上の近赤外線もしくは熱線も
しくは遠赤外線の放射率が大きい透明管に挿入するよう
にして、家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるいは
事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素発
熱体としているものである。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、最高
の遠赤外線放射物質である炭素系物質を発熱体として使
用し、この発熱体を波長1μm以上の近赤外線もしくは
熱線もしくは遠赤外線を透過する透明管に挿入するよう
にして、家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるいは
事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素発
熱体としているものである。
【0007】請求項2に記載した発明は、発熱体は炭素
系物質のうちから炭素繊維を選び、繊維の太さや組成お
よび焼成温度を変えることにして、任意の消費電力量が
設定できる家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるい
は事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素
発熱体としているものである。
【0008】請求項3に記載した発明は、複数本とし
て、炭素繊維の数によって任意の消費電力量が設定でき
る家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるいは事務機
器の定着器として使用するヒータに適した炭素発熱体と
しているものである。
【0009】請求項4に記載した発明は、透明管は耐熱
ガラスを使用するようにして、耐熱ガラスの軟化点近く
までは任意に加熱できる家庭用の調理機器や暖房器及び
複写器あるいは事務機器の定着器として使用するヒータ
に適した炭素発熱体としているものである。
【0010】請求項5に記載した発明は、透明管は、内
部にアルゴンまたはクリプトンまたは窒素の単体ガスま
たはアルゴンと窒素の混合ガスあるいはクリブトンと窒
素の混合ガスを封入するようにして、発熱体の蒸発が抑
えられ長期に亘って安定した特性を有する家庭用の調理
機器用や暖房器用に適した家庭用の調理機器や暖房器用
に適した炭素発熱体としているものである。
【0011】請求項6に記載した発明は、タングステン
またはモリブデンから成る電極と、前記電極に接続した
炭素系物質で構成した発熱体と、前記電極及び発熱体を
収容する波長1μm以上の近赤外線もしくは熱線もしく
は遠赤外線を透過する透明管とを備え、発熱時の膨張や
非使用時の収縮に対しても断線等の異常の発生のない家
庭用の調理機器用や暖房器用に適した炭素発熱体として
いるものである。
【0012】請求項7に記載した発明は、電極は、スリ
ーブと前記スリーブに電気的に接続したコイルによって
構成し、さらに透明管の両端部でコイルと白金箔を介し
たモリブデン箔とを接続することにより、炭素系物質で
構成した発熱体を透明管内部で懸架するようにして、製
造が容易な家庭用の調理機器用や暖房器用に適した炭素
発熱体としているものである。
【0013】請求項8に記載した発明は、透明管の両端
をモリブデン箔と共に封口するようにして、長期に亘っ
て空気の侵入がなく、特性の安定した家庭用の調理機器
用や暖房器用に適した炭素発熱体としているものであ
る。
【0014】請求項9に記載した発明は、電極は、銅、
金、白金、ルテニウム、ロジウムより選択したひとつの
金属を表面にコーティング処理するようにして、発熱体
が高温となっても前記金属が電極との界面のバリヤーと
して作用し、発熱体が電極に吸収されることを長期に亘
って防止できる、特性の安定した家庭用の調理機器用や
暖房器用に適した炭素発熱体としているものである。
【0015】請求項10に記載した発明は、コーティン
グは、メッキによって行うようにして、発熱体が高温と
なっても電極中に吸収されることを長期に亘って防止で
きる、特性の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に
適した炭素発熱体としているものである。
【0016】請求項11に記載した発明は、コーティン
グは蒸着によって行うようにして、発熱体が高温となっ
ても電極中に吸収されることを長期に亘って防止でき
る、特性の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に適
した炭素発熱体としているものである。
【0017】請求項12に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部分の表面に、銅、白金、
ルテニウム、ロジウムより選択したひとつの金属を、前
記金属の硝酸溶液中に前記発熱体もしくは発熱体を挿入
した電極を浸漬して加熱焼成して前記金属の単体に変化
せしめて行うようにして、発熱体が高温となっても電極
中に吸収されることを長期に亘って防止できる、特性の
安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に適した炭素発
熱体としているものである。
【0018】請求項13に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面を銅と
するために、硝酸銅溶液中に発熱体もしくは発熱体を挿
入した電極を浸漬した後、焼成により銅単体に変化さう
て行うようにして、銅が発熱体と電極との界面のバリヤ
ーとして作用し、長期に亘って特性の安定した家庭用の
調理機器用や暖房器用に適した炭素発熱体としているも
のである。
【0019】請求項14に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面を白金
とするために、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液中に発
熱体もしくは発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成
により白金単体に変化させて行うようにして、白金が発
熱体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長期に亘
って特性の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に適
した炭素発熱体としているものである。
【0020】請求項15に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面をルテ
ニウムとするために、硝酸ルテニウム溶液中に発熱体も
しくは発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成により
ルテニウム単体に変化させて行うにして、ルテニウムが
発熱体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長期に
亘って特性の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に
適した炭素発熱体としているものである。
【0021】請求項16に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体と電極との接続部または電極の表面をロジ
ウムとするために、硝酸ロジウム溶液中に発熱体もしく
は発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成によりロジ
ウム単体に変化させて行うようにして、ロジウムが発熱
体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長期に亘っ
て特性の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に適し
た炭素発熱体としているものである。
【0022】請求項17に記載した発明は、タングステ
ンまたはモリブデンから成る第1のコイルと前記第1の
コイルを延長して形成した第2のコイルから成る電極
と、前記電極に接続した炭素系物質で構成した発熱体
と、前記電極及び発熱体を収容する波長1μm以上の近
赤外線もしくは熱線もしくは遠赤外線を透過する透明管
とを備え、前記電極に接続した発熱体を前記透明管に挿
入した後、真空下で、1200℃以上の温度で前記発熱
体を通電するようにして、不純物の排出と金属単体への
変化を確実に行わせることが可能で、長期に亘って特性
の安定した家庭用の調理機器用や暖房器用に適した炭素
発熱体としているものである。
【0023】
【実施例】以下本発明の実施例について、図1(a)・
図1(b)に基づいて説明する。図1(a)は本実施例
の構成を示す側断面図であり、図1(b)は同正面断面
図である。透明管1の内部には、発熱体2と、発熱体2
を挿入後カシめて接続するスリーブ3と、スリーブ3と
電気的に接続しているコイル4と、、モリブデン箔5と
を収容している。前記モリブデン箔5には、外部回路に
接続するためのリード線6を接続している。リード線6
には、モリブデン線を使用している。また、前記モリブ
デン箔5の部分は、透明管1を封口する封口部7となっ
ている。
【0024】透明管1には、本実施例では石英ガラス
で、内径8mm、肉厚1mmのパイプを用いており、波
長1μm以上の近赤外線もしくは熱線もしくは遠赤外線
を90%以上透過するものである。石英ガラスは耐熱性
が高く1650℃でようやく軟化するものである。なお
透明管1としては、耐熱性が高く透明であれば、石英ガ
ラスに限定する必要はないものである。発熱体2は、炭
素繊維を使用している。スリーブは、炭素繊維をカシめ
ることができるようにタングステンまたはモリブデンを
パイプ状にした構成となっている。つまり、発熱体2は
スリーブ3の内部に挿入されカシめられることによっ
て、電気的に接続できるものとなっている。
【0025】前記スリーブ3は、本実施例では全長10
mm、内径1.5mm、肉厚0.1〜0.2mmのパイプ
状としている。次いで、コイル4は前記スリーブ3から
電気的に接続して形成しており、本実施例では、コイル
径7.2mm、巻き回数7Tとしている。また、コイル
4の端部は、リード線6を接続しているモリブデン箔5
に接続している。モリブデン箔5への接続は、図示して
ない白金箔を介して行っている。タングステンとモリブ
デンはそのままでは溶接できないが、白金箔を挿入する
ことによってそれぞれの金属間化合物を形成できるた
め、容易に溶接することができる。もちろん、コイル4
をモリブデンで構成している場合には、前記白金箔を介
する必要はない。以上の構成で、発熱体2をスリーブ3
およびコイル4に接続してから、ロータリーポンプなど
の真空ポンプを用いて0.01Torr以下に減圧した
のち、透明管1内にアルゴンまたはクリブトンまたは窒
素の単体ガスまたはアルゴンと窒素の混合ガスあるいは
クリプトンと窒素の混合ガスである不活性ガスを封入す
るものである。この不活性ガスを封入する目的は、発熱
時に発熱体2が酸化して消耗することを防止するためで
ある。つまり、発熱体2を構成している炭素系物質の蒸
気圧は極く低いものであり、例えば10Torrを与え
る温度は3946℃程度であるため、前記不活性ガスを
封入することによって酸化消耗を防止しているものであ
る。このときの不活性ガスの種類は、内部に水蒸気が少
し残っている場合や真空度が低い場合には、アーク放電
を防ぐために、アルゴンよりも窒素の単体ガス、または
アルゴンと窒素の混合ガスが有効である。この場合のガ
ス圧は600Torr前後が適当である。
【0026】以下本実施例の動作について説明する。発
熱体2を構成している炭素系物質は、近似的に黒体放射
を与えるものである。黒体は外から入射する放射エネル
ギーをすべて完全に吸収するものである。従って黒体か
ら放射するエネルギーは、全波長領域に亘って与えられ
た温度における放射エネルギーの最大値を与えるもので
ある。本実施例で発熱体2として使用している炭素系物
質は、前記黒体と同様の作用を有するものである。つま
り、放射を利用する加熱調理機器や暖房器具に使用する
発熱体として最適の材料である。発熱体2から放射され
るエネルギーは、透明管1から外部に放出され、外部を
加熱する。
【0027】このとき本実施例では、透明管1は波長1
μm以上の近赤外線もしくは熱線もしくは遠赤外線を9
0%以上透過するものである。従って、家庭用の調理機
器や暖房器の発熱体として非常に適しているものであ
る。
【0028】このとき本実施例では、炭素繊維で構成し
た発熱体2をタングステン線またはモリブデンで構成し
たスリーブに挿入しかつカシめることによって行ってい
る。炭素系物質の線膨張率は、5×10-6/℃〜6×1
-6/℃であるのに対して、タングステンとモリブデン
の線膨張率は5×10-6/℃であり、両者はほぼ同一で
ある。従って発熱体2が通電によって発熱し、高温とな
って膨張してもスリーブ3も同様に膨張するものであ
る。また、通電の停止によって発熱体2が常温に戻って
収縮しても、スリーブ3も同様に収縮するものである。
つまり、発熱と常温を繰り返すことによって、発熱体2
とスリーブ3との接続が外れることはないものである。
【0029】また本実施例では、発熱体2を炭素系物質
で、スリーブ3をタングステンまたはモリブデンで構成
している。発熱体2の発熱温度は、1100〜1400
℃である。タングステンとモリブデンの融点は、それぞ
れ3387℃と2610℃である。また、タングステン
とモリブデンの蒸気圧10Torrを与える温度は、4
507℃と3535℃である。従って、スリーブ3が発
熱体2の発熱によって溶融したり蒸発したりするという
可能性はないものである。つまり、本実施例の炭素系発
熱体は、長期使用によっても特性が劣化することはない
ものである。
【0030】また本実施例では、スリーブを外側に電気
的に延長してコイル4を形成している。コイル4は、発
熱体2を懸架できるだけの強度を有することが必要であ
る。つまり、発熱体2が高温となって膨張してもこの膨
張分を吸収できるだけの強度が必要である。発熱体2と
して、10000μΩ・cmの固有抵抗を持つ発熱長28
0mm、単繊維の線径10μm、単繊維の集合体の線径
2mmの炭素繊維を使用した場合には、長手方向の引っ
張り強度は30〜40kg/mm2であるから、炭素繊維
を高温状態でも引っ張り加重の掛かった状態で維持する
ためには、高温状態での引っ張り強度の低下も考慮し
て、およそ、その1/3の引っ張り荷重即ち1kg/mm
2を更に加えることが必要である。発明者らの実験で
は、この強度は、例えば、タングステンでは線径600
MG(=0.446mm)、コイル径7.2mm、ターン数
7、伸び3mmによって達成することができるものであ
る。前記MGと線径Dとの間には、MG=3016×D
2の関係がある。本実施例の発熱体2は、発熱時には1
100〜1400℃となり、全体として約2〜3mm膨張
するものである。コイル4はこの膨張分を十分吸収でき
るものである。
【0031】また本実施例では封口部7を、モリブデン
箔5として、アメリカのH.CROSS社製のモリブデ
ン箔を用いて実現している。封口部7は、前記モリブデ
ン箔5を介して透明管1の内部と外部とを電気的に接続
する部分として使用される。本実施例の炭素発熱体で
は、内部と外部とのシール性が極めて重要となるもので
あるが、前記したモリブデン箔を使用することによって
シールを完全なものとすることが出来るものである。こ
のモリブデン箔の断面形状は、凸レンズ状になっており
中心部の膜厚は約30μmで、先端側はフェザーエッジ
になっており、最大数オングストローム(1オングスト
ローム=0.1nm)の隙間しかないものである。また
発熱時には、相対的にモリブデンの方が石英ガラスより
膨張するものであるため、空気が侵入したり、内部の不
活性ガスが抜けてしまうことはない。封口する方法とし
ては、石英ガラスで構成した透明管1の両端をバーナー
で加熱して軟化させ、周囲から加圧をして透明管1を封
口すると同時にモリブデン箔5を封口部に閉じこめるも
のである。
【0032】また本実施例では、第1のコイル3は表面
処理を行っている。H.Moissanらの研究事例(Compt. re
nd.,116,1893,p349; Ann. chim. et phys.,8,1896,p55
9)によれば、タングステンまたはモリブデンは炭素系
物質(以下カーボンという)と高温で反応し、カーバイ
ド化するとされている。一般には、酸素のない雰囲気中
でタングステンとは概ね850℃以上で、モリブデンと
は概ね500℃以上でこの反応が開始される。この結
果、次第にカーボンがタングステンまたはモリブデンに
吸収されるとされている。従って、この反応が生ずるこ
とは本実施例の炭素発熱体にとっては、耐久性を確保す
る上で大きな課題となるものである。そこで本実施例で
は、前述しているようにスリーブ3の表面を表面処理す
る方法と、発熱体2のスリーブ3と接触する部分をコー
ティングする方法、あるいは両者を組み合わせる方法を
採っている。こうすることによって、発熱体2を構成す
る炭素系物質とスリーブ3とが直接接触しないようにし
ているものである。
【0033】この表面処理について発明者らは種々検討
した結果、タングステンまたはモリブデンとカーボンと
が反応しない金属を見出しているものである。それらの
金属が銅、金、白金、ルテニウム、ロジウムである。こ
れらの金属は、タングステンまたはモリブデンとカーボ
ンとの高温での原子の拡散を抑えるバリヤーとして機能
するものである。これらの金属を、タングステンまたは
モリブデンに形成する方法として、タングステンまたは
モリブデンの表面にメッキなどの化学的手段でコーティ
ングする方法と、蒸着などの物理的手段によりコーティ
ングする方法と、カーボンの表面にコーティングする方
法とがある。
【0034】発熱体2の表面にコーティングする方法と
しては、銅、白金、ルテニウム、ロジウムから選択した
金属の硝酸溶液中に発熱体2もしくは発熱体2を挿入し
てカシめたスリーブ3を浸漬し、加熱焼成する方法が有
効である。つまり加熱焼成によって、硝酸溶液中の金属
を金属単体に変化させ、この金属を発熱体2の表面にコ
ーティングできるものである。
【0035】つまりコーティング材が銅の場合は、発熱
体2もしくは発熱体2を挿入したスリーブ3を、硝酸銅
溶液中に浸漬した後、焼成して、銅を発熱体2の表面に
コーティングするものである。
【0036】白金の場合は、発熱体2もしくは発熱体2
を挿入したスリーブ3をジニトロジアンミン白金硝酸溶
液中に浸漬した後、焼成して、白金を発熱体2の表面に
コーティングするものである。
【0037】ルテニウムの場合は、発熱体2もしくは発
熱体2を挿入したスリーブ3を硝酸ルテニウム溶液中に
浸漬した後、焼成して、ルテニウムを発熱体2の表面に
コーティングするものである。
【0038】ロジウムの場合は、発熱体2もしくは発熱
体2を挿入したスリーブ3を硝酸ロジウム溶液中に浸漬
した後、焼成して、ロジウムを発熱体2の表面にコーテ
ィングするものである。
【0039】なおこのコーティングは、発熱体2とスリ
ーブ3との接触部だけに限定することが重要である。ま
た、このコーティングにハロゲン元素等を含む処理液を
使用することは出来ないものである。この理由は、ハロ
ゲン元素は石英ガラスで構成している透明管1の表面に
不純物を析出させ、この結果透明管1が失透して強度が
低下するためである。
【0040】また本実施例では、透明管1の内部にタン
グステンまたはモリブデンから成るスリーブ3とスリー
ブ3を延長して形成した第2のコイル4と、前記スリー
ブ3と第2のコイル4によって形成している電極に炭素
系物質で構成した発熱体2を接続し、透明管1に挿入し
た後、真空下で、1200℃以上の温度で前記発熱体2
を通電するようにしているものである。このため、炭素
系物質に含まれるハロゲンなどの不純物を除去すること
ができ、前駆体化合物の金属単体への変化を確実に行わ
せることが可能となるものである。従って本実施例によ
れば、長期に亘って特性の安定した家庭用の調理機器や
暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着器として使用
するヒータに適した炭素発熱体を実現できるものであ
る。
【0041】以下に本実施例の構成の炭素発熱体の性能
を検証する実験結果について説明する。先ず耐久性試験
の結果について説明する。試験に使用している炭素系物
質すなわち炭素繊維は、固有抵抗が10000μΩ・cm
の固有抵抗を持つ発熱長280mm、単繊維の線径10
μm、単繊維の集合体の線径2mmのもので、日本カイ
ノール社の炭素繊維を使用している。炭素繊維は、20
00℃で本焼成しているもので1200〜1400℃で
の発熱に対しては構造変化や重量変化もほとんど生じな
いものである。本発熱体の炭素系物質には固有抵抗が1
0000μΩ・cm以上の高抵抗物質が必要とされる。そ
れを製造するためには、フェノール樹脂などとバインダ
ー成分と例えば窒化ホウ素などの高抵抗成分とを均一に
混練して焼成する方法が考えられる。しかし、樹脂成分
と高抵抗成分を均一に混練することは抵抗値を大きくす
るに従って飛躍的に困難になる。そこで、発明者らは種
々実験・考察の結果、炭素系物質として炭素繊維の使用
を考案したものである。炭素繊維は、抵抗値の基となる
単繊維の太さを自由に設計できることや、焼成温度を3
000℃まで自由に変えることによって数1000μΩ
・cmから数10000μΩ・cmの幅広い抵抗値が得られ
ることが特徴である。また単繊維の数を調整することに
よって任意の抵抗値すなわち電力量が設計できることが
炭素系物質のうち炭素繊維を選択した大きな根拠となっ
ている。本実施例では、100V−320Wで発熱温度
が1200℃であった。このサンプルについて100V
で2分通電−2分休止のサイクル試験を行った結果、図
2に示す結果を得ている。つまり、通電/休止の積算時
間が3700時間に達しても断線することなく、また消
費電力量の変化も初期に比べて1%以内に収まっている
ものである。3700時間は、1日に1時間使用するも
のとして10年以上の寿命に相当するものである。
【0042】次に、加熱性能を試験した結果を報告す
る。この試験は、従来例であるミラクロンヒータと本実
施例であるカーボンヒータとを同一の消費電力の設定と
して、電子レンジオーブンにセットし食パンをトースト
し、このときの食パンの表面の温度を測定して比較して
いるものである。この結果を図3に示している。図3の
aは、本実施例のカーボンヒータの特性であり、bは従
来例であるミラクロンヒータの特性である。食パンの表
面温度が200℃に到達するのに、ミラクロンヒータで
は6分かかっているが、本実施例のカーボンヒータでは
半分の3分で済む結果となっている。すなわち本実施例
の炭素発熱体は、あらゆる物質の中で放射率が一番大き
い炭素を発熱体として使用しているため、電子レンジオ
ーブンのように庫内の大きい調理器に対しては発熱体に
適しているものである。このため、本実施例の炭素発熱
体を使用した場合には、大幅なエネルギーの節約になる
ものである。
【0043】また、電気暖房器の発熱体として用いた場
合、発熱体から10cm離れた場所を所定時間内に室温
に比べて35℃上昇させるためには、本実施例のカーボ
ンヒータでは消費電力が167W必要であるのに対し
て、従来の例えばNi−Crを発熱体とした石英管ヒー
タでは186Wを必要とするものである。つまり本実施
例の発熱体を使用した場合には、約10%の消費電力の
節約ができるものである。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、炭素系物質
で構成した発熱体を波長1μm以上の近赤外線もしくは
熱線もしくは遠赤外線を透過する透明管に挿入して成る
構成として家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるい
は事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素
発熱体を実現するものである。
【0045】請求項2に記載した発明は、発熱体は炭素
系物質のうちから炭素繊維を選び、繊維の太さや組成お
よび焼成温度を変えることにして、任意の消費電力量が
設定できる家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるい
は事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素
発熱体を実現するものである。
【0046】請求項3に記載した発明は発熱体は、複数
本とした構成として、任意の消費電力量が設定できる家
庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるいは事務機器の
定着器として使用するヒータに適した炭素発熱体を実現
するものである。
【0047】請求項4に記載した発明は、透明管は耐熱
ガラスを使用する構成として、耐熱ガラスの軟化点近く
までは任意に発熱体を加熱できる家庭用の調理機器や暖
房器及び複写器あるいは事務機器の定着器として使用す
るヒータに適した炭素発熱体を実現するものである。
【0048】請求項5に記載した発明は、透明管は、内
部にアルゴンまたは窒素の単体ガスまたはアルゴンと窒
素の混合ガスを封入した構成として、発熱体の蒸発が抑
えられ長期に亘って安定した特性を有する家庭用の調理
機器や暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着器とし
て使用するヒータに適した炭素発熱体を実現するもので
ある。
【0049】請求項6に記載した発明は、タングステン
またはモリブデンから成るスリーブ状の電極と、前記電
極に接続した炭素系物質で構成した発熱体と、前記電極
及び発熱体を収容する波長1μm以上の近赤外線もしく
は熱線もしくは遠赤外線を透過する透明管とを備えた構
成として、発熱時の膨張や非使用時の収縮に対しても断
線等の異常の発生のない家庭用の調理機器や暖房器及び
複写器あるいは事務機器の定着器として使用するヒータ
に適した炭素発熱体を実現するものである。
【0050】請求項7に記載した発明は、電極は、スリ
ーブと前記スリーブを延長して形成したコイルによって
構成し、透明管の両端部で白金箔を介してモリブデン箔
と接続して炭素系物質で構成した発熱体を透明管内部で
懸架した構成として、製造が容易な家庭用の調理機器や
暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着器として使用
するヒータに適した炭素発熱体を実現するものである。
【0051】請求項8に記載した発明は、透明管の両端
をモリブデン箔と共に封口してなる構成として、長期に
亘って空気の侵入がなく、特性の安定した家庭用の調理
機器や暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着器とし
て使用するヒータに適した炭素発熱体を実現するもので
ある。
【0052】請求項9に記載した発明は、電極は、銅、
金、白金、ルテニウム、ロジウムより選択したひとつの
金属を表面にコーティング処理した構成として、発熱体
が高温となっても前記金属が電極との界面のバリヤーと
して作用し、発熱体が電極に吸収されることを長期に亘
って防止できる、特性の安定した家庭用の調理機器や暖
房器及び複写器あるいは事務機器の定着器として使用す
るヒータに適した炭素発熱体を実現するものである。
【0053】請求項10に記載した発明は、コーティン
グは、メッキによって行う構成として、発熱体が高温と
なっても電極中に吸収されることを長期に亘って防止で
きる、特性の安定した家庭用の調理機器や暖房器及び複
写器あるいは事務機器の定着器として使用するヒータに
適した炭素発熱体の製造方法を実現するものである。
【0054】請求項11に記載した発明は、コーティン
グは、蒸着によって行う構成として、発熱体が高温とな
っても電極中に吸収されることを長期に亘って防止でき
る、特性の安定した家庭用の調理機器や暖房器及び複写
器あるいは事務機器の定着器として使用するヒータに適
した炭素発熱体の製造方法を実現するものである。
【0055】請求項12に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部分の表面に、銅、白金、
ルテニウム、ロジウムより選択したひとつの金属を、前
記金属の硝酸溶液中に前記発熱体もしくは発熱体を挿入
した電極を浸漬して加熱焼成して前記金属の単体に変化
せしめて行う構成として、発熱体が高温となっても電極
中に吸収されることを長期に亘って防止できる、特性の
安定した家庭用の調理機器や暖房器及び複写器あるいは
事務機器の定着器として使用するヒータに適した炭素発
熱体の製造方法を実現するものである。
【0056】請求項13に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面を銅と
するために、硝酸銅溶液中に発熱体もしくは発熱体を挿
入した電極を浸漬した後、焼成により銅単体に変化させ
て行う構成として、銅が発熱体と電極との界面のバリヤ
ーとして作用し、長期に亘って特性の安定した家庭用の
調理機器や暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着器
として使用するヒータに適した炭素発熱体の製造方法を
実現するものである。
【0057】請求項14に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面を白金
とするために、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液中に発
熱体もしくは発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成
により白金単体に変化させて行う構成として、白金が発
熱体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長期に亘
って特性の安定した家庭用の調理機器や暖房器及び複写
器あるいは事務機器の定着器として使用するヒータに適
した炭素発熱体の製造方法を実現するものである。
【0058】請求項15に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体の電極との接続部または電極の表面をルテ
ニウムとするために、硝酸ルテニウム溶液中に発熱体も
しくは発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成により
ルテニウム単体に変化させて行う構成として、ルテニウ
ムが発熱体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長
期に亘って特性の安定した家庭用の調理機器や暖房器及
び複写器あるいは事務機器の定着器として使用するヒー
タに適した炭素発熱体の製造方法を実現するものであ
る。
【0059】請求項16に記載した発明は、コーティン
グは、発熱体と電極との接続部または電極の表面をロジ
ウムとするために、硝酸ロジウム溶液中に発熱体もしく
は発熱体を挿入した電極を浸漬した後、焼成によりロジ
ウム単体に変化させて行う構成として、ロジウムが発熱
体と電極との界面のバリヤーとして作用し、長期に亘っ
て特性の安定した家庭用の調理機器や暖房器及び複写器
あるいは事務機器の定着器として使用するヒータに適し
た炭素発熱体の製造方法を実現するものである。
【0060】請求項17に記載した発明は、タングステ
ンまたはモリブデンから成るスリーブと前記スリーブを
延長して形成したコイルから成る電極と、前記電極に接
続した炭素系物質で構成した発熱体と、前記電極及び発
熱体を収容する波長1μm以上の近赤外線もしくは熱線
もしくは遠赤外線を透過する透明管とを備え、前記電極
に接続した発熱体を前記透明管に挿入した後、真空下
で、1200℃以上の温度で前記発熱体を通電する構成
として、不純物の排出と金属単体への変化を確実に行わ
せることが可能で、長期に亘って特性の安定した家庭用
の調理機器や暖房器及び複写器あるいは事務機器の定着
器として使用するヒータに適した炭素発熱体の製造方法
を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例である炭素発熱体の構造
を示す側断面図 (b)同、正面断面図
【図2】同、炭素発熱体の耐久試験の結果を示す特性図
【図3】同、食パンの加熱特性を示す特性図
【符号の説明】
1 透明管 2 発熱体 3 スリーブ 4 コイル 5 モリブデン箔 6 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 口野 邦和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K092 PP03 PP06 PP18 QA02 QB16 QB26 QB27 QC02 QC37 QC42 QC44 QC45 QC53 QC59 QC66 RA01 RB14 RB23 RC02 RD10 UB01 VV28 VV30

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体を波長1μm以上の近赤外線もし
    くは熱線もしくは遠赤外線を透過する透明管に挿入して
    成る炭素発熱体。
  2. 【請求項2】 発熱体は炭素繊維から成る炭素発熱体。
  3. 【請求項3】 発熱体は複数本とした請求項1に記載し
    た炭素発熱体。
  4. 【請求項4】 透明管は耐熱ガラスを使用する請求項1
    に記載した炭素発熱体。
  5. 【請求項5】 透明管は、内部にアルゴンまたはクリプ
    トンまたは窒素の単体ガスまたはアルゴンと窒素の混合
    ガスもしくはクリブトンと窒素の混合ガスを封入した請
    求項1に記載した炭素発熱体。
  6. 【請求項6】 タングステンまたはモリブデンから成る
    電極と、前記電極に接続した炭素系物質で構成した発熱
    体と、前記電極及び発熱体を収容する波長1μm以上の
    近赤外線もしくは熱線もしくは遠赤外線を透過する透明
    管とを備えた炭素発熱体。
  7. 【請求項7】 電極は、スリーブと前記スリーブに電気
    的に接続したコイルによって構成し、さらに透明管の両
    端部でコイルと白金箔を介したモリブデン箔とを接続す
    ることにより、炭素系物質で構成した発熱体を透明管内
    部で懸架した構成の請求項6に記載した炭素発熱体。
  8. 【請求項8】 透明管の両端をモリブデン箔と共に封口
    してなる請求項6に記載した炭素発熱体。
  9. 【請求項9】 電極は、銅、金、白金、ルテニウム、ロ
    ジウムより選択したひとつの金属を表面にコーティング
    処理した請求項1または6に記載した炭素発熱体。
  10. 【請求項10】 コーティングは、メッキによって行う
    請求項9に記載した炭素発熱体の製造方法。
  11. 【請求項11】 コーティングは、蒸着によって行う請
    求項9に記載した炭素発熱体の製造方法。
  12. 【請求項12】 コーティングは、発熱体の電極との接
    続部分の表面に、銅、白金、ルテニウム、ロジウムより
    選択したひとつの金属を、前記金属の硝酸溶液中に前記
    発熱体もしくは発熱体を挿入した電極を浸漬して加熱焼
    成して前記金属の単体に変化せしめて行う請求項9に記
    載した炭素発熱体の製造方法。
  13. 【請求項13】 コーティングは、発熱体の電極との接
    続部または電極の表面を銅とするために、硝酸銅溶液中
    に発熱体もしくは発熱体を挿入した電極を浸漬した後、
    焼成により銅単体に変化させて行う請求項9記載した炭
    素発熱体の製造方法。
  14. 【請求項14】 コーティングは、発熱体の電極との接
    続部または電極の表面を白金とするために、ジニトロジ
    アンミン白金硝酸溶液中に発熱体もしくは発熱体を挿入
    した電極を浸漬した後、焼成により白金単体に変化させ
    て行う請求項9に記載した炭素発熱体の製造方法。
  15. 【請求項15】 コーティングは、発熱体の電極との接
    続部または電極の表面をルテニウムとするために、硝酸
    ルテニウム溶液中に発熱体もしくは発熱体を挿入した電
    極を浸漬した後、焼成によりルテニウム単体に変化させ
    て行う請求項9に記載した炭素発熱体の製造方法。
  16. 【請求項16】 コーティングは、発熱体と電極との接
    続部または電極の表面をロジウムとするために、硝酸ロ
    ジウム溶液中に発熱体もしくは発熱体を挿入した電極を
    浸漬した後、焼成によりロジウム単体に変化させて行う
    請求項9に記載した炭素発熱体の製造方法。
  17. 【請求項17】 タングステンまたはモリブデンから成
    る第1のコイルと前記第1のコイルを延長して形成した
    第2のコイルから成る電極と、前記電極に接続した炭素
    系物質で構成した発熱体と、前記電極及び発熱体を収容
    する波長1μm以上の近赤外線もしくは熱線もしくは遠
    赤外線を透過する透明管とを備え、前記電極に接続した
    発熱体を前記透明管に挿入した後、真空下で、1200
    ℃以上の温度で前記発熱体を通電する炭素発熱体の製造
    方法。
JP28369398A 1998-10-06 1998-10-06 炭素発熱体とその製造方法 Pending JP2000113963A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28369398A JP2000113963A (ja) 1998-10-06 1998-10-06 炭素発熱体とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28369398A JP2000113963A (ja) 1998-10-06 1998-10-06 炭素発熱体とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000113963A true JP2000113963A (ja) 2000-04-21

Family

ID=17668864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28369398A Pending JP2000113963A (ja) 1998-10-06 1998-10-06 炭素発熱体とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000113963A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002143276A (ja) * 2000-11-07 2002-05-21 Mitsubishi Pencil Co Ltd 遠赤外線殺菌方法
US6501056B1 (en) 1998-04-28 2002-12-31 E. Tec Corporation Carbon heating element and method of manufacturing the same
JP2003162170A (ja) * 2001-09-06 2003-06-06 Samsung Electronics Co Ltd 電子写真画像形成装置の定着装置
KR100717449B1 (ko) * 2005-10-06 2007-05-14 엘지전자 주식회사 조리기기의 히터
DE102006043624A1 (de) * 2006-09-12 2008-03-27 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Kochgerät mit einer Heizeinrichtung für eine Kochstelle sowie mehrere Kochstellen
US8901462B2 (en) 2005-07-14 2014-12-02 Lg Electronics Inc. Heating unit and method of manufacturing the same

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6501056B1 (en) 1998-04-28 2002-12-31 E. Tec Corporation Carbon heating element and method of manufacturing the same
JP2002143276A (ja) * 2000-11-07 2002-05-21 Mitsubishi Pencil Co Ltd 遠赤外線殺菌方法
JP4636670B2 (ja) * 2000-11-07 2011-02-23 三菱鉛筆株式会社 遠赤外線殺菌方法
JP2003162170A (ja) * 2001-09-06 2003-06-06 Samsung Electronics Co Ltd 電子写真画像形成装置の定着装置
US8901462B2 (en) 2005-07-14 2014-12-02 Lg Electronics Inc. Heating unit and method of manufacturing the same
KR100717449B1 (ko) * 2005-10-06 2007-05-14 엘지전자 주식회사 조리기기의 히터
DE102006043624A1 (de) * 2006-09-12 2008-03-27 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Kochgerät mit einer Heizeinrichtung für eine Kochstelle sowie mehrere Kochstellen
DE102006043624B4 (de) * 2006-09-12 2010-09-16 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Kochgerät mit einer Heizeinrichtung für eine Kochstelle sowie mehrere Kochstellen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6868230B2 (en) Vacuum insulated quartz tube heater assembly
KR100445011B1 (ko) 적외선전구
JPWO2003017726A1 (ja) ヒータ
GB1569305A (en) High pressure discharge lamp
JP2000113963A (ja) 炭素発熱体とその製造方法
KR20020038737A (ko) 광원 및 광원 제조 방법
JP2000082574A (ja) 炭素発熱体とその製造方法
US4355259A (en) Heater for an indirectly heated cathode
JP3924956B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2000150115A (ja) 発熱体
CA1166675A (en) Electric space heater
JP2000294362A (ja) 赤外線ヒータ
JP3843665B2 (ja) ヒータランプ
JP2001035638A (ja) 赤外線ヒータ
CN217429258U (zh) 气溶胶产生装置的红外发热体及气溶胶产生装置
JP2000077165A (ja) 放射式発熱体
JP2004259702A (ja) 赤外線電球を設けた暖房機器、乾燥機器、調理器、複写機、印刷機、及び工業用塗料乾燥機
KR200311696Y1 (ko) 탄소 발열체를 이용한 히터
JP2002170654A (ja) 赤外線電球及びその製造方法並びにそれを用いた加熱或いは暖房装置
JP2000150123A (ja) 発熱体
JP3834319B2 (ja) 赤外線電球、加熱・暖房装置、及び赤外線電球の製造方法
JP2000113971A (ja) 放射式発熱体
CN116349926A (zh) 气溶胶产生装置的红外发热体及气溶胶产生装置
JP2000243543A (ja) 発熱体
JP2532358B2 (ja) 管状発熱体