JP2000150123A - 発熱体 - Google Patents

発熱体

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JP2000150123A
JP2000150123A JP32055998A JP32055998A JP2000150123A JP 2000150123 A JP2000150123 A JP 2000150123A JP 32055998 A JP32055998 A JP 32055998A JP 32055998 A JP32055998 A JP 32055998A JP 2000150123 A JP2000150123 A JP 2000150123A
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JP
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heat
heating element
heat generating
heating
glass pipe
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JP32055998A
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English (en)
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Toshimitsu Kurumisawa
利光 胡桃沢
修三 ▲徳▼滿
Shuzo Tokumitsu
Kunikazu Kuchino
邦和 口野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素系物質を発熱体として利用する構成のも
のは量産性に乏しいものであり、金属抵抗線を発熱部と
して使用し、発熱部の発熱を熱放射体によって外部に熱
放射する構成のものは、温度分布が不均一になったり遠
赤外線の放射強度が低いという課題を有している。 【解決手段】 ジュール熱を発生する発熱部5を絶縁管
6内に収容し、発熱部5が発生する発熱を熱放射体4に
よってガラスパイプ1を介して外部に熱放射するように
し、このときガラスパイプ1を可視光および赤外線に対
して透明で、かつ1650℃以上の耐熱性を有するよう
にして、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射
強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱
体としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体が発生する
発熱を熱放射体によって外部に熱放射する発熱体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用の調理機器や暖房器に使用する発
熱体としては、『炭火』に代表されるような赤外線の放
射強度が大きいものが望ましい。『炭火』はあらゆる物
質の中で最高の赤外線の放射強度を有しており、古来、
魚焼きなどの料理の熱源には最適のものとされている。
ただ『炭火』は、空気中で酸化消耗していくものであ
る。そこで『炭火』の機能を、発熱体として炭素を使用
することによって実現する方法が考えられる。つまり、
発熱体として利用している炭素が発生するジュール熱を
熱源として使用するものである。しかしこの場合には、
炭素の固有抵抗が非常に小さいことが難点となるもので
ある。
【0003】また従来使用されている発熱体には、電熱
線を使用して電熱線にジュール熱を発生させて、この発
熱を電熱線から放射する構成のものと、発熱部に非金属
を使用する構成のものとがある。前者の構成のものは、
電熱線を発熱体としても熱放射体としても使用している
ものである。また前記電熱線として、代表的に使用され
ているものに、ニクロム線と称されているニッケルクロ
ム合金線と、カンタル線と称されている鉄クロム合金線
がある。このような構成のものは、窒素ガスのような不
活性ガス雰囲気で使用しても最高使用温度はせいぜい1
100℃である。またタングステンを電熱線として使用
する構成のものは、真空中もしくは水素気流中では25
00℃まで使用可能である。また発熱部が非金属である
非金属発熱線としては、代表的な非金属発熱線の材料と
しては炭化ケイ素が使用されている。炭化ケイ素は、最
高使用温度は1350℃である。
【0004】ニクロム線とよばれるニッケルクロム合金
線と、カンタル線などとよばれる鉄クロム合金線では、
もともと発熱温度が高々1100℃であるから、赤外線
の放射強度は低い。タングステン線では発熱温度を25
00℃まで上げることができるので、ステファン・ボル
ツマンの法則に従い(絶対温度の4乗に比例)放射強度
は大きくすることができるが、大半は可視光の放射に変
換されて赤外線の平均的な放射強度は30〜39%と低
く、『炭火』に優る加熱性能は得られていない。
【0005】発明者らは、耐熱性、耐熱衝撃性、耐食性
に優れており、かつ赤外線領域での放射強度があらゆる
材料の中で最も大きく、また融点が3800℃と非常に
高い炭素を発熱体として使用する構成のものを、特願平
10−160110号として提案している。この提案の
内容のものは、炭素系物質で構成した発熱体に直接通電
してジュール熱を発生させ、また同時に発生したジュー
ル熱を発熱体自身を使用して外部に熱放射しているもの
である。しかしこの構成のものは、発熱長や消費電力の
設定を個々の発熱機器に応じたものとするという制限が
あるため、所望の固有抵抗と線径をその条件に合わせて
加工することが必要であり、やや量産性に乏しいのが欠
点である。
【0006】そこで、発明者らは発熱長や電力量の調整
が容易な金属抵抗線を発熱部として使用し、発熱部の発
熱を熱放射体によって外部に熱放射する放射式発熱体を
特願平10−243146号として提案している。この
提案の構成は、発熱部として絶縁管内に収容した金属抵
抗線を使用し、さらに炭素系物質で構成した熱放射体を
前記発熱部の最外殻に配置するようにしたものである。
つまり、金属抵抗線と熱放射体との間の絶縁を絶縁管に
よって確保した状態で、金属抵抗線のジュール熱によっ
て絶縁管と熱放射体とを加熱して、両者から外部に熱放
射するようにしているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成の、炭
素系物質で構成した発熱体に直接通電してジュール熱を
発生させ、また同時に発生したジュール熱を発熱体自身
で外部に熱放射する構成のものでは、個々の機器の使用
に合わせた定格条件を満足するように発熱体を調整する
ことがやや困難であるという課題を有している。つま
り、仕様に合わせた発熱体の抵抗値を得るためには、炭
素系物質を所望の固有抵抗のものに調整した上で、炭素
系物質の線径を調整するという加工が必要となるもので
ある。つまり、やや量産性に乏しいものである。換言す
れば、炭素系物質は室温での固有抵抗が1000〜50
00μΩ・cm程度と小さいため、線径を極端に太くして
電流値を大きくするか、線径を極端に細くして電流値を
小さくしない限り発熱体としては使用できないという課
題を有している。
【0008】また金属抵抗線を発熱部として使用し、発
熱部の発熱を熱放射体によって外部に熱放射する構成の
ものは、温度分布が不均一になったり、調理機器等に対
して加熱効果の高い遠赤外線の放射強度が低いという課
題を有している。つまり、金属線抵抗線は固有抵抗が小
さいため、コイリングして使用する構成とする必要があ
り、この場合発熱時にはコイルが膨張して撓むものであ
る。この結果、発熱体の長手方向の温度分布が不均一と
なるものである。また、金属抵抗線の遠赤外線の放射強
度は概して低いものであり、タングステン線でさえ遠赤
外線の放射強度は30〜39%である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジュール熱を
発生する発熱部を絶縁管内に収容し、発熱部が発生する
発熱を熱放射体によってガラスパイプを介して外部に熱
放射するようにし、このときガラスパイプを可視光およ
び赤外線に対して透明で、かつ1650℃以上の耐熱性
を有するようにして、赤外線の放射強度の高い発熱体と
しているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、ジュ
ール熱を発生する発熱部を絶縁管内に収容し、発熱部が
発生する発熱を熱放射体によってガラスパイプを介して
外部に熱放射するようにし、このときガラスパイプを可
視光および赤外線に対して透明で、かつ1650℃以上
の耐熱性を有するようにして、赤外線領域や遠赤外線領
域の波長の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や
暖房器用に適した発熱体としている。
【0011】請求項2に記載した発明は、熱放射体は、
発熱部の最外殻に配置するようにして、発熱部から発生
したジュール熱を外部に対して効果的に熱放射でき、赤
外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度の高い
家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体としてい
る。
【0012】請求項3に記載した発明は、熱放射体は中
空形状とし、内部に発熱部を配置するようにして、熱容
量が小さく昇温応答性に優れた赤外線領域や遠赤外線領
域の波長の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や
暖房器用に適した発熱体としている。
【0013】請求項4に記載した発明は、発熱部は、発
熱線を巻き回した構成とし、中空状の熱放射体の空間部
を貫通するように配置して、抵抗値の調整範囲が大き
く、発熱部から発生したジュール熱を外部に対して効果
的に熱放射でき、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱
線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適
した発熱体としている。
【0014】請求項5に記載した発明は、発熱部は、絶
縁管の内部を貫通するように配置して、熱放射体との間
の絶縁を確保でき、長期使用に耐えることが出来る赤外
線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度の高い家
庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体としてい
る。
【0015】請求項6に記載した発明は、熱放射体とし
てあるゆる物質の中で最高の放射強度を有している炭素
系物質を使用して、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の
熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に
適した発熱体としている。
【0016】請求項7に記載した発明は、絶縁管は、緻
密質としたムライトあるいはアルミナあるいはマグネシ
アによって構成して、絶縁管からの熱放射も併せて利用
でき、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強
度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体
としている。
【0017】請求項8に記載した発明は、ガラスパイプ
は、内部に、アルゴンまたは窒素の単体ガスまたはアル
ゴンと窒素との混合ガスを充填するようにして、発熱部
と熱放射体との空気酸化による消耗を防止でき、長期使
用によっても特性の劣化のない赤外線領域や遠赤外線領
域の波長の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や
暖房器用に適した発熱体としている。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について図1に基づいて
説明する。ガラスパイプ1中には、中空状としている熱
放射体4と、ジュール熱を発生する発熱部5と、発熱部
5を収容している絶縁管6を収容している。またガラス
パイプ1の端部には、前記発熱部5を接続している電極
部3を設け、電極部3に外部リード線2を接続してい
る。またガラス管1の端部は封口している。この封口
は、発熱部5と外部リード線2の接続口を使用して実行
する。すなわち、発熱部5を構成するコイルの延長部分
を白金箔を介してモリブデン箔3と接続する。モリブデ
ン箔3には予め外部リード線2を接続しているものであ
る。タングステンとモリブデンとはそのままでは溶接で
きないが、白金箔を挿入することによってそれぞれの金
属間化合物を形成するので、容易に溶接することができ
る。封口部は、前記モリブデン箔3の部分としているも
のである。
【0019】本実施例では、熱放射体4として、炭素系
物質を使用している。また、ガラスパイプ1として、石
英ガラス等の耐熱ガラスを用いるようにしている。石英
ガラスは、軟化点が1650℃以上である。従って、発
熱部5の動作温度の設定は、ガラスパイプに近い部分で
前記1650℃程度とすることができるものである。つ
まり、動作温度を高温に設定できるため、発熱部5から
放射される熱エネルギーは赤外線領域の波長のものまで
高くできるものである。またガラスパイプ1として使用
している石英ガラスは、可視光領域および赤外線領域の
波長の光に対して透明で、受けた熱エネルギーのほとん
ど100%を透過できるものである。
【0020】この封口部は、特に炭素系物質を熱放射体
4として使用する場合には、内部と外部とをシールする
シール技術として極めて重要である。本実施例では、ア
メリカのH.CROSS社製のモリブデン箔を用いるこ
とによって、完全にシールしているものである。前記モ
リブデン箔の断面形状は、凸レンズ状になっており中心
部の膜厚は約30μmで、先端側はフェザーエッジにな
っており、最大数オングストローム(1オングストロー
ム=0.1nm)の隙間しかなく、かつ発熱時には相対
的にモリブデンの方が石英ガラスより膨張するから、空
気が侵入したり、内部の不活性ガスが抜けてしまうこと
はないものである。実際には、透明管1の両端をバーナ
ーで加熱して軟化させ、周囲から加圧して透明管1を封
口すると同時にモリブデン箔3を封口部に閉じこめるも
のである。
【0021】なお前記説明では、ガラスパイプ1として
石英ガラスを使用するとしているが、可視光領域および
赤外線領域の波長の光に対して透明であって、軟化点が
1650℃以上のものであれば、石英ガラスに限定する
必要は特にないものである。
【0022】また本実施例では、透明管1は内部に、ア
ルゴンまたは窒素の単体ガスまたはアルゴンと窒素との
混合ガスを不活性ガスとして封入している。このため、
通電によって発生するジュール熱によって高温状態とな
った発熱部5および熱放射体4が、空気酸化によって消
耗して断線することを防止できるものである。このと
き、窒素はアルゴンに比べて熱伝導率が1000℃にお
いて約1.5倍高いため、発熱部5のジュール熱をより
有効に絶縁管6と熱放射体4に伝達できる。このため、
不活性ガスとしては、窒素を使用する方がアルゴンを使
用するよりも有利である。
【0023】また、本実施例では、絶縁管6として、ム
ライト管(3Al23・2SiO2)を使用している。
ムライト化合物は、軟化を開始する温度が1550℃と
あると同時にガラスパイプの表面温度は高々600℃で
あるからそれぞれは耐熱性は充分である。またムライト
化合物はセラミックスで表面が緻密であるため、熱放射
特性が優れている。
【0024】また本実施例では、発熱部5としてタング
ステンワイヤーを使用している。このため、動作温度の
設定を非常に高くでき、赤外線領域や遠赤外線領域の波
長のものまで高エネルギーで放射できるものである。す
なわち、タングステンは蒸気圧が小さく(10mmHg
の蒸気圧を示すのに4507℃が必要)、また融点が約
3400℃と非常に高いものである。またタングステン
ワイヤーは、既にハロゲンランプなどとして既に実用化
されているものである。
【0025】また本実施例では、発熱部5はタングステ
ンワイヤーをコイル状に巻き回した状態で前記中空状の
熱放射体4の内部を貫通するように配置している。従っ
て、熱放射体4は発熱部5の最外殻となるように構成し
ている。つまり、熱放射体4が発熱部5によって加熱さ
れた結果熱放射するエネルギーは、熱放射体4が発熱部
5の最外殻に位置しているため最大となるものである。
【0026】以下本実施例の動作について説明する。黒
体は、外部から入射される放射エネルギーをすべて完全
に吸収するものであり、黒体から放射される放射エネル
ギーは、全波長領域にわたって、与えられた温度におけ
る放射エネルギーの常に最大値となっているものであ
る。本実施例で熱放射体4として炭素系物質を使用して
いる。従って本実施例で使用している熱放射体4は、近
似的に黒体放射を行うものであり、熱放射を行う物質と
しては最高の材料である。つまり本実施例の発熱体は、
前記熱放射を利用する加熱調理機器や暖房器具用として
最適のものである。
【0027】図示してないスイッチをオンして、外部リ
ード線2から商用交流電源を発熱部5に通電すると、発
熱部5はジュール熱を発生する。このジュール熱は、ま
ずガラスパイプ1内に収容している最内部の絶縁管6を
加熱し、次いで、最外殻に配置している熱放射体4を加
熱する。熱放射体4は、この加熱によって、各波長の熱
線をガラスパイプ1を介して外部に放射する。このと
き、前記しているように本実施例では熱放射体4として
炭素系物質を使用している。従って熱放射体4から放射
される放射エネルギーは、全波長領域にわたって、与え
られた温度における放射エネルギーの常に最大値となっ
ているものである。また、本実施例で使用しているガラ
スパイプ1は、可視光領域および赤外線領域の波長の光
に対して透明で、受けた熱エネルギーのほとんど100
%を透過できるものである。つまり、熱放射体4が放射
した赤外領域の波長の熱エネルギーと遠赤外領域の波長
の熱エネルギーをも透過するものである。この赤外領域
の波長の熱エネルギーと遠赤外領域の波長の熱エネルギ
ーとは、物質の内部に深く浸透するという性質を有して
いる。従って、例えば食品の加熱や、人体に対する暖房
等に適しているものである。
【0028】図2は、本実施例の発熱体から放射される
熱線の放射強度の熱線の波長に対する特性を示してい
る。放射強度をW/cm2/steradianで示し
ている。また横軸は波長を示している。波長の3μm以
上の領域を赤外線領域または遠赤外線領域と称している
ものである。図2のaに示している特性は、本実施例の
ものである。つまり、熱放射体4として炭素系物質を使
用し、絶縁管としてムライト管、発熱部5としてタング
ステンを使用しているものである。またbに示している
ものは従来の発熱体すなわちミラクロンヒータの例で説
明しているものである。つまり、発熱線としてFe−A
l−Crを、ヒータパイプとして結晶化ガラスを使用し
ており、発熱体としてシーズヒータと共によく利用され
ているものである。またこのとき、従来例の構成のもの
と、本実施例の構成のものとは、共に消費電力が660
Wとなるように設定しているものである。
【0029】図2から容易に理解できるように、本実施
例の熱放射特性は同じ消費電力であるにもかかわらず従
来例に比べて格段に優れている。特に、赤外線領域また
は遠赤外線領域の熱放射特性においては格段に優れてい
るものである。
【0030】以上のように本実施例では、ジュール熱を
発生する発熱部5を絶縁管6内に収容し、発熱部5が発
生する発熱を熱放射体4によってガラスパイプ1を介し
て外部に熱放射するようにしているものである。また、
このとき使用しているガラスパイプ1を可視光および赤
外線に対して透明で、かつ1650℃以上の耐熱性を有
するようにしているものである。このため発熱部5の動
作温度の設定を非常に高くして効率よく熱線を発生さ
せ、熱放射体4からあらゆる波長域の熱線を放射させ、
またガラスパイプ1から特に赤外線領域や遠赤外線領域
の波長の熱線を外部に放射するようにして、家庭用の調
理機器用や暖房器用に適した発熱体を実現するものであ
る。
【0031】また本実施例によれば、熱放射体4は、発
熱部4の最外殻に配置するようにしているものである。
このため、発熱部4から発生したジュール熱を外部に対
して効果的に熱放射でき、特に赤外線領域や遠赤外線領
域の波長の熱線の放射強度の大きな家庭用の調理機器用
や暖房器用に適した発熱体を実現するものである。
【0032】また本実施例によれば、熱放射体4は中空
形状とし、内部に発熱部4を配置するようにしているも
のである。このため、熱放射体4は熱容量が小さくな
り、昇温応答性に優れた赤外線領域や遠赤外線領域の波
長の熱線の放射強度の大きな家庭用の調理機器用や暖房
器用に適した発熱体を実現するものである。
【0033】また本実施例によれば、発熱部4は、発熱
線を巻き回した構成とし、中空状の熱放射体4の空間部
を貫通するように配置しているものである。このため、
全長の調整が容易となって、抵抗値の調整範囲が大き
く、発熱部から発生したジュール熱を外部に対して効果
的に熱放射でき、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱
線の放射強度の大きな家庭用の調理機器用や暖房器用に
適した発熱体を実現するものである。
【0034】また本実施例によれば、発熱部4は、絶縁
管6の内部を貫通するように配置しているものである。
このため、使用時の膨張収縮があっても、発熱部5と熱
放射体4との間の絶縁を確保できるものとなっている。
従って長期使用に耐えることが出来る赤外線領域や遠赤
外線領域の波長の熱線の放射強度の大きな家庭用の調理
機器用や暖房器用に適した発熱体を実現するものであ
る。
【0035】また本実施例によれば、熱放射体4として
あるゆる物質の中で最高の放射強度を有している炭素系
物質を使用しているものである。このため、赤外線領域
や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度の大きな家庭用
の調理機器用や暖房器用に適した発熱体を実現するもの
である。
【0036】また本実施例によれば、絶縁管6として、
緻密質としたムライトあるいはアルミナあるいはマグネ
シアを使用している。このため発熱部5からの放射熱に
よって加熱される絶縁管6からの熱放射も併せて利用で
き、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度
の大きな家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体
を実現するものである。
【0037】また本実施例によれば、ガラスパイプ1
は、内部に、アルゴンまたは窒素の単体ガスまたはアル
ゴンと窒素との混合ガスを充填するようにしているもの
であるる。このため、発熱部5と熱放射体6との空気酸
化による消耗を防止でき、長期使用によっても特性の劣
化のない赤外線の放射強度の大きな家庭用の調理機器用
や暖房器用に適した発熱体を実現しているものである。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、ジュール熱
を発生する発熱部と、前記発熱部が発生する発熱を熱放
射する熱放射体と、絶縁管と、前記各部を収容するガラ
スパイプとを備え、前記ガラスパイプは可視光および赤
外線に対して透明で、かつ1650℃以上の耐熱性を有
している構成として、赤外線領域や遠赤外線領域の波長
の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用
に適した発熱体を実現するものである。
【0039】請求項2に記載した発明は、熱放射体は、
発熱部の最外殻に配置する構成として、発熱部から発生
したジュール熱を外部に対して効果的に熱放射でき、赤
外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度の高い
家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体を実現す
るものである。
【0040】請求項3に記載した発明は、熱放射体は、
中空形状とした構成として、熱容量が小さく昇温応答性
に優れた赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射
強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱
体を実現するものである。
【0041】請求項4に記載した発明は、発熱部は、発
熱線を巻き回した構成とし、中空状の熱放射体の空間部
を貫通するように配置した構成として、抵抗値の調整範
囲が大きく、発熱部から発生したジュール熱を外部に対
して効果的に熱放射でき、赤外線領域や遠赤外線領域の
波長の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や暖房
器用に適した発熱体を実現するものである。
【0042】請求項5に記載した発明は、発熱部は、絶
縁管の内部を貫通するように配置した構成として、発熱
部と熱放射体との間の絶縁を確保でき、長期使用に耐え
ることが出来る赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線
の放射強度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適し
た発熱体を実現するものである。
【0043】請求項6に記載した発明は、熱放射体は、
炭素系物質で構成して、熱放射体としてあるゆる物質の
中で最高の放射強度を有している炭素系物質を使用し
て、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強度
の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体を
実現するものである。
【0044】請求項7に記載した発明は、絶縁管は、緻
密質としたムライトあるいはアルミナあるいはマグネシ
アによって構成して、絶縁管からの熱放射も併せて利用
でき、赤外線領域や遠赤外線領域の波長の熱線の放射強
度の高い家庭用の調理機器用や暖房器用に適した発熱体
を実現するものである。
【0045】請求項8に記載した発明は、ガラスパイプ
は、内部に、アルゴンまたは窒素の単体ガスまたはアル
ゴンと窒素との混合ガスを充填した構成として、発熱部
と熱放射体との空気酸化による消耗を防止でき、長期使
用によっても特性の劣化のない赤外線領域や遠赤外線領
域の波長の熱線の放射強度の高い家庭用の調理機器用や
暖房器用に適した発熱体を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である放射式発熱線の構成を示
す断面図
【図2】同、放射式発熱線の熱線の放射特性を示す特性
【符号の説明】
1 ガラス管 2 外部リード線 3 電極部 4 熱放射体 5 発熱部 6 絶縁管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 口野 邦和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K092 PP01 PP03 PP06 QA02 QB02 QB26 QB27 QC02 QC20 QC37 QC42 QC43 QC44 QC45 QC51 RA03 RB02 RB14 RB23 RC26 RC27 RD11 RD17 SS29 SS32 SS39 SS40 TT36 UB03 UB04 VV09 VV34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジュール熱を発生する発熱部と、前記発
    熱部が発生する発熱を熱放射する熱放射体と、絶縁管
    と、前記各部を収容するガラスパイプとを備え、前記ガ
    ラスパイプは可視光および赤外線に対して透明で、かつ
    1650℃以上の耐熱性を有している発熱体。
  2. 【請求項2】 熱放射体は、発熱部の最外殻に配置する
    請求項1に記載した発熱体。
  3. 【請求項3】 熱放射体は、中空形状とした請求項1に
    記載した発熱体。
  4. 【請求項4】 発熱部は、発熱線を巻き回した構成と
    し、中空状の熱放射体の空間部を貫通するように配置し
    た請求項3に記載した発熱体。
  5. 【請求項5】 発熱部は、絶縁管の内部を貫通するよう
    に配置した請求項1に記載した発熱体。
  6. 【請求項6】 熱放射体は、炭素系物質で構成した請求
    項1に記載した発熱体。
  7. 【請求項7】 絶縁管は、緻密質としたムライトあるい
    はアルミナあるいはマグネシアによって構成した請求項
    1に記載した発熱体。
  8. 【請求項8】 ガラスパイプは、内部に、アルゴンまた
    は窒素の単体ガスまたはアルゴンと窒素との混合ガスを
    充填した請求項1から7のいずれか1項に記載した放射
    式発熱体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101611993B1 (ko) 2014-04-11 2016-04-12 김수영 이중 튜브형 원적외선 히터

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