JP2000111930A - Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法 - Google Patents

Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2000111930A
JP2000111930A JP10277700A JP27770098A JP2000111930A JP 2000111930 A JP2000111930 A JP 2000111930A JP 10277700 A JP10277700 A JP 10277700A JP 27770098 A JP27770098 A JP 27770098A JP 2000111930 A JP2000111930 A JP 2000111930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
ito
indium oxide
layer
transparent conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10277700A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Toyoshima
隆之 豊島
Etsuo Ogino
悦男 荻野
Shunji Wada
俊司 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP10277700A priority Critical patent/JP2000111930A/ja
Publication of JP2000111930A publication Critical patent/JP2000111930A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶カラー表示に用いられるカラーフイルタ
上に成膜したITO透明導電膜は、膜の圧縮応力が高い
と、液晶表示素子の電極加工等の製造工程で応力の解放
に起因する膜剥離や割れの発生が生じ、液晶表示素子の
信頼性を低下させる原因となる。この課題を解決し、か
つ成膜を再現性よくできる低抵抗で低応力のITO透明
導電膜はなかった。 【解決手段】 カラーフィルタ上に下地層として酸化イ
ンジウム層を成膜し、その上にITO層を積層したIT
O透明導電膜とする。下地層は、酸化インジウム焼結体
をターゲットとして直流スパッタリング法で成膜し、I
TO層は4重量%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結体
にアーク放電プラズマを照射して蒸着により成膜する。
圧縮応力が600MPa以下、比抵抗が1.6×10-4
Ωcmの透明な導電膜が再現性良く得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錫含有酸化インジ
ウム多結晶透明導電膜が被覆された基板(ITO透明導
電膜付き基板)に関し、とりわけ液晶表示素子などの透
明電極に好適に用いられる比抵抗が小さいITO透明導
電膜付き基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ITO透明導電膜の比抵抗を下げ
る方法として、いくつかの方法が提案されてきた。例え
ば特開平3−29216号公報には、アーク放電プラズ
マを用いた成膜法が開示されている。この方法は、低温
でITO多結晶膜を緻密に堆積させることができ、かつ
膜中の電子キャリア密度を著しく増加させ、その結果透
明導電膜の電気抵抗を著しく下げることができるという
特徴がある。この方法を用いることによって、現在工業
的に広く用いられているマグネトロンスパッタ法などに
よるITO多結晶膜に比較して、より比抵抗が低いIT
O多結晶膜が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
放電プラズマを用いた成膜法によるITO多結晶膜は、
その原因について十分に解明されていないが、膜の圧縮
応力が著しく大きいという問題点があった。とりわけシ
ート抵抗を低くするために厚みを厚くすると、圧縮応力
値が大きいものとなる。
【0004】透明導電膜の圧縮応力が大きいと、液晶表
示素子の透明電極として用いた場合、その製造工程中で
圧縮応力の解放による透明導電膜のわれが生じる課題が
あり、とりわけカラー表示等に用いられる有機樹脂成分
を含むカラーフイルタ上にアーク放電プラズマ法により
成膜したITOの多結晶の透明導電膜は、実用的な見地
から重要な課題であった。
【0005】この課題を解決する方法として、本出願人
が先に出願した特願平10−137968号には、グネ
トロンスパッタ法もしくは電子ビーム蒸着法により成膜
したITO層とアーク放電プラズマ法により成膜したI
TO層の2層構成からなるITO透明導電膜が提案され
ている。
【0006】しかしながら、上記のITO透明導電膜
は、マグネトロンスパッタ法(以下SP法)や電子ビー
ム蒸着法(以下EB法)により成膜したITO膜の成膜
条件の振れによって、その上に成膜されるITO層の比
抵抗が変動し、成膜室内の雰囲気の条件を高精度に制御
しないと、再現性よく低比抵抗の膜が得られないという
新たな課題があった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、高精度の成膜条件を実現しなくても
再現性良く得られる低い圧縮応力と低比抵抗を兼ね備え
たITO透明導電膜付き基板およびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1は、透明基板上
に下地層として酸化インジウム層が成膜され、その下地
層の上にITO層が成膜されていることを特徴とする。
【0009】低比抵抗の比較的表面が平滑なITO層の
表面粗さを粗くするには、ITO層の成膜条件、たとえ
ば成膜時の圧力、酸素濃度、成膜速度、基板温度な等種
々のの条件を最適化する方法がある。しかしこの方法に
よれば、表面粗さが増大しても、ITOの比抵抗が変化
し、すなわち比抵抗が大きくなってしまい、低比抵抗で
かつ表面粗さが大きいITO透明導電膜とすることがで
きない。
【0010】ITO層の成膜過程での粒子成長が大きく
なる下地層として、基板とITO層の間に酸化インジウ
ムの層を設けることにより、低比抵抗の性質を劣化させ
ることなくITO層の表面粗さを粗くすることができ
る。さらに、下地層を成膜するときの成膜の条件が変化
しても、安定した抵抗のITO透明導電膜とすることが
できる。ITO層は下地としての酸化インジウム層の上
に直接成膜される。
【0011】請求項2は、請求項1において、酸化イン
ジウム層には酸化錫が実質的に含有されないことおよ
び、ITO層中の酸化錫を1重量%〜15重量%含有す
るようにしたことを特徴とする。
【0012】酸化インジウム層に実質的に酸化錫を含ま
ないとは、酸化錫が1重量%未満であることをいう。こ
こで、酸化錫以外の金属酸化物が自然に混入して不純物
として含まれていてもよい。
【0013】一方、ITO層中の酸化インジウムおよび
酸化錫の合計量に対する酸化錫の含有量が1重量%未満
であると、ITO透明導電膜の比抵抗が大きくなってし
まうので好ましくなく、15重量%を越えても比抵抗が
大きくなるとともに、ITO透明導電膜の酸による電極
加工性が悪く(エッチングレートが小さくなり電極加工
をしにくくなる)なるので好ましくないからである。上
記の酸化錫の低比抵抗の膜とする観点から、4重量%以
上とするのがさらに好ましく、12重量%以下とするの
が好ましい。さらに比抵抗を小さくする上から8重量%
以下がよい。
【0014】請求項3は、請求項1または2において、
ITO層を減圧した雰囲気が調整できる成膜室内で、錫
を含有する酸化インジウムの蒸着材料にアーク放電プラ
ズマを照射して蒸発させることにより成膜したことを特
徴とする。
【0015】アーク放電プラズマを酸化錫を含む酸化イ
ンジウム蒸着材料に照射し、それを蒸発させる方法(以
下AP法という)により基板上に成膜したITO層は、
それが酸化インジウム層上に直接成膜されることによ
り、再現性良く、低抵抗でかつ低圧縮応力の性質を有す
る。
【0016】請求項4は、請求項1〜3のいずれかにお
いて、下地層としての酸化インジウム層を、減圧した雰
囲気が調整できる成膜室内で、インジウム金属または酸
化インジウム燒結体をターゲットとするマグネトロンス
パッタリング法により成膜した層としたことを特徴とす
る。
【0017】下地層としての酸化インジウム層をマグネ
トロンスパッタリング法で高速に成膜し、アーク放電プ
ラズマ法によるITO膜をその上に積層することによ
り、短い成膜時間で再現性良く、低抵抗のITO透明導
電膜を基板上に成膜することができる。スパッタリング
にあたって高周波放電を用いることができる。
【0018】請求項5は、請求項1〜3のいずれかにお
いて、下地層としての酸化インジウム層を、減圧した雰
囲気が調整できる成膜室内で、酸化インジウムの蒸着材
料に加速電子ビームを照射することにより蒸発させて成
膜(以下EB法という)した層であることを特徴とす
る。
【0019】EB法で成膜され酸化インジウム層の上に
直接ITO膜が成膜されることにより、再現性良く低比
抵抗のITO透明導電膜を得ることができる。この理由
は、後述するようにITO膜を成膜するときの抵抗を低
くする成膜条件(雰囲気ガス条件)が広いことによると
考えられる。EB法により成膜される層は、成膜室内の
雰囲気ガスを13.56MHzの高周波を印加して励起
し、蒸発流分子を活性化しながら蒸着するいわゆる高周
波イオンプレーティング法(以下RFIP法という)で
成膜した酸化インジウム層とすることができる。
【0020】請求項6は、請求項1〜5のいずれかにお
いて、ITO層を成膜された後大気に曝される前の酸化
インジウム層の上に直接成膜したことを特徴とする。
【0021】下地層である酸化インジウムの表面が清浄
であることは、その上に成膜するITO層の成膜条件を
広くするために好ましいからである。
【0022】請求項7は、請求項1〜6のいずれかにお
いて、下地層としての酸化インジウム層の厚みを2nm
以上とすることを特徴とする。
【0023】酸化インジウム層の厚みが2nm以下で
は、その上に成膜されるITO層の結晶成長への影響が
小さく、ITO透明導電膜の圧縮応力を低減する効果が
小さくなるからである。かかる観点から5nm以上とす
るのがさらに好ましい。
【0024】請求項8は、請求項1〜7のいずれかにお
いて 下地層としての酸化インジウム層の厚みを80n
m以下とすることを特徴とする。
【0025】酸化インジウム層の厚みが80nmを越え
ても、ITO透明導電膜の圧縮応力を低減する効果は8
0nm以下の場合とあまり変わらず、成膜にかかる時間
が長くなるマイナスの面が生じてくるからである。膜応
力の低減を効果的に得る上で、酸化インジウム層の厚み
は50nm以下とするのが好ましい。
【0026】請求項9は、請求項1〜8のいずれかにお
いて、ITO透明導電膜の圧縮応力が600MPa以
下、比抵抗が1.6×10-4Ωcm以下としたことを特
徴とする。
【0027】膜の圧縮応力を600MPa以下にするこ
とにより、透明基板から膜が剥がれようとする力が小さ
くなるので膜の密着性が向上し、また膜に亀裂などの欠
点が生じるのがより抑制されるからである。また、比抵
抗を1.6×10-4Ωcm以下であると、高精細表示に
必要とされる透明電極のシート抵抗は3Ω/□程度であ
るので、そのシート抵抗を確保するのに必要な膜の厚み
は、厚くても530nm程度である。この厚みは、酸の
エッチングによる電極加工を十分精度よく行える厚みで
あり、また透明電極の厚みにより液晶の配向乱れを生じ
ない厚みである。
【0028】請求項10は、請求項1〜9のいずれかに
おいて、透明基板がガラス板上に有機樹脂と着色剤とを
含む液晶表示用カラーフイルタが形成された基板である
ことを特徴とする。
【0029】透明基板としては、ガラス板、有機樹脂な
どが例示できる。とりわけガラス板上に有機樹脂と着色
剤とを含むカラーフイルタが形成された基板である場合
に、圧縮応力の低減による効果、すなわちITO透明導
電膜と有機樹脂表面との接着力が大きくなり、膜の剥離
やひび割れが防止できる点で実用的価値が大きい。本発
明のITO透明導電膜の内部圧縮応力は小さいので、3
00℃以上の高温に加熱したガラス板上に直接成膜され
るときはもちろん、カラーフィルタのような有機樹脂の
上に200℃前後で成膜される場合においても、とくに
基板との密着性が強固になる。
【0030】請求項12は、透明基板上に、減圧した雰
囲気が調整できる成膜室内で下地層として酸化インジウ
ム層を成膜し、大気に曝される前の前記酸化インジウム
層の上に直接、減圧した雰囲気が調整できる成膜室内で
ITO層をアーク放電プラズマアーク法により積層成膜
するITO透明導電膜付き基板の製造方法である。
【0031】大気に暴露される前の酸化インジウム層の
上にITO膜を成膜する方法としては、減圧した雰囲気
が調整できる同一成膜室内で酸化インジウムとITO層
を積層する方法や、たとえば減圧した雰囲気が調整でき
る下地層の成膜室と減圧した雰囲気が調整できるITO
層の成膜室を直列に配置し、基板をそれらの成膜室内を
移動通過させながら行ういわゆるインラインタイプの成
膜装置により積層する方法を用いることができる。
【0032】請求項13は、請求項12において、下地
層としての酸化インジウム層を、酸化インジウムの蒸着
材料に加速電子ビームを照射することにより蒸発させて
成膜するか、インジウム金属もしくは酸化インジウムを
ターゲットとするマグネトロンスパッタリング法により
成膜し、ITO層を酸化錫を含有する酸化インジウムの
蒸着材料にアーク放電プラズマを照射して蒸発させるこ
とにより成膜することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のITO透明導電
膜付き基板の一実施例の一部断面図である。ITO透明
導電膜付き基板20は、透明基板26の上にITO透明
導電膜21が成膜されている。透明基板26は、ガラス
板25の上にR、G、Bの三原色カラーフィルタ24が
設けられている。ITO透明導電膜21は、カラーフィ
ルタ24の上に下地層としての酸化インジウム層22と
ITO膜23が積層されている。この積層は、下地層の
酸化インジウムがあらかじめ成膜された透明基板の酸化
インジウム層の上にITO層が成膜されたものであっ
て、また下地層の酸化インジウムを透明基板に成膜後、
その層を大気に触れさせることなく速やかにITO層を
積層したものであってもよい。
【0034】図2は、本発明の実施例と比較例で得たサ
ンプルのITO透明導電膜のシート抵抗の成膜時の雰囲
気ガスの酸素濃度依存性を示す図である。
【0035】図3は、本発明のITO透明導電膜付き基
板を得るのに用いた成膜装置の一実施例の概略断面図で
ある。真空排気手段(図示されない)につながる真空排
気口19とガス導入手段(図示されない)につながるガ
ス導入口17を有することにより減圧した雰囲気が調整
できる第1の成膜室1と、同様に真空排気手段(図示さ
れない)につながる真空排気口18とガス導入手段(図
示されない)につながるガス導入口16を有し、減圧し
た雰囲気が調整できる第2の成膜室2とが開閉可能なゲ
ートバルブ12で連結されている。
【0036】第1の成膜室1の底部には、高周波(R
F)電源(図示されない)により電圧が印加できるスパ
ッタリングカソード5が設けられており、このカソード
5の表面に酸化インジウム燒結体からなるターゲット9
がセットされる。下地層の成膜は、酸化インジウムター
ゲットをガス導入口17から導入した酸素とアルゴンの
混合ガスの雰囲気でスパッタリングすることにより、タ
ーゲット上を通過中の基板10の表面に行われる。
【0037】第2の成膜室2には、成膜室の側壁に設け
られたアーク放電プラズマ発生ガン6が設けられ、アー
ク放電プラズマ発生ガン6内で発生したアーク放電プラ
ズマを水平方向に磁場を形成する磁石14により成膜室
2内に引き出し、るつぼ7の下に設けた垂直方向の磁場
を形成する磁石15により、引き出したアーク放電プラ
ズマ8を約90度に曲げて、るつぼ7内に充填した蒸着
材料に照射する。これにより酸化錫を含む酸化インジウ
ムの蒸着材料を蒸発させ、ITO層がるつぼ7の上部を
通過中の透明基板10の酸化インジウム層の表面上に成
膜される。
【0038】アーク放電プラズマ発生ガン6は、たとえ
ば真空第25巻第10号(1982年)に記載されてい
る公知の複合陰極型プラズマ発生ガン、圧力勾配型プラ
ズマ発生ガン、または両者を組み合わせたものを用いる
ことができる。
【0039】基板の外部から第1の成膜室1への搬送
は、成膜室1と開閉可能なバルブ12で連結した取り入
れ室3を介して行われる。また、第2の成膜室2から外
部へ基板を取り出すには、第2の成膜室2と開閉可能な
バルブ12で連結した取り出し室4を介して行う。
【0040】下地層とITO層は、ローラー等の搬送コ
ンベア11により搬送される基板に、減圧した雰囲気中
で連続して成膜される。また、必要により加熱ヒータ1
3により透明基板10が加熱される。
【0041】以下に本発明を実施例と比較例で説明す
る。 実施例 用いた基板は、いずれの実施例、比較例においても、透
明基板としてガラス板上にカラー液晶表示用のRGBカ
ラーフイルタおよび有機保護膜が形成されたものを用
い、成膜時の温度を200℃とした。実施例の1、4、
5、8、10、11、13、14および比較例の1、2
については、下地層とITO層の成膜は、図3で示すイ
ンライン型の成膜装置で行った。実施例2、3、6、
7、9および実施例12の下地層の酸化インジウム層と
その上のITO層の成膜は、一旦酸化インジウム層を成
膜したものを大気中に取り出し、別の成膜装置でITO
層を成膜した。成膜方法は下記の通りである。
【0042】下地層の成膜方法 1)スパッタリング法(SPーRF法) ターゲット:酸化インジウムの焼結体(実施例)、酸化
インジウム10重量%酸化錫10重量%の粉末燒結体
(比較例) 成膜中雰囲気:0.04Pa(アルゴン98%、酸素2
%の混合ガス導入) 2)電子ビーム蒸着法(EB法) 蒸着材料 :酸化インジウムの粉末ペレット 成膜中雰囲気:0.004Pa(酸素導入) 3)高周波イオンプレーティング法(RFIP法) 蒸着材料 :酸化インジウムの粉末ペレット 雰囲気 :0.004Pa(酸素導入) 高周波電力 :200W(リング状端子より導入) 4)直流アーク放電プラズマ法(AP法) 蒸着材料 :酸化インジウムの粉末燒結体 成膜中雰囲気:全圧0.027Pa、酸素分圧0.00
27Pa(アルゴンと酸素) アーク放電プラズマガン:複合陰極型、 放電電流 :150A 放電電圧 :90V
【0043】ITO層の成膜方法 1)直流アーク放電プラズマ法(AP法) 蒸着材料 :実施例13は酸化インジウム99重量%
酸化錫1重量%の粉末燒結体、実施例14は酸化インジ
ウム85重量%酸化錫15重量%の粉末燒結体、その他
の実施例および比較例は、酸化インジウム96重量%酸
化錫4重量%の粉末燒結体 成膜中雰囲気:全圧0.027Pa、酸素分圧0.00
27Pa(アルゴンと酸素) アーク放電プラズマガン:複合陰極型 放電電流 :150A 放電電圧 :90V 表1の説明 SP−DC:直流マグネトロンスパッタ法 SP−RF:高周波マグネトロンスパッタ法 EB :電子ビーム蒸着法 RFIP :高周波プラズマイオンプレーティング法 AP :アーク放電プラズマ法
【0044】表2の説明 耐熱試験(200℃、1時間) ◎:外観検査で問題なし △:外観検査で若干クラックあり ×:外観検査でクラックあり 電気特性:四端子法により膜のシート抵抗を測定し、膜
厚との関係から比抵抗を計算した。 圧縮応力:X線回折法による圧縮応力の測定法によっ
た。X線回折によって観測される結晶格子間隔に規定さ
れる回折角を、応力がないITO粉末を測定した場合に
観測される回折角と比較し、そのずれを結晶歪みとして
結晶構造の歪み量を得た。これからITOの諸物性値を
用いて歪み量と圧縮応力の関係を計算した。具体的に
は、理学製RAD−rC(管球はCr(40KV、20
0mA):λ=2.2897A)を測定装置として用
い、装置付属の応力測定プログラムを用いて計算を行っ
た。上記のITOの諸物性値としては、ヤング率=11
6000MPa、ポアソン比=0.350、応力定数値
=−659.89MPaを用いた。比較した回折角は、
歪みがない場合の回折角を97.30200°として計
した。 シート抵抗の変動:同条件で繰り返し10バッチを成膜
したときの、10点の測定値の最大値MAX、最小値M
INおよび10サンプルの平均値Aとから、{(MAX
−A)/A}×100(%)および{(MIN−A)/
A}×100(%)を計算し、その絶対値が大きい値で
評価した。
【0045】実施例1 高周波マグネトロンスパッタ法により、酸化インジウム
を下地層として10nm成膜し、大気に曝すことなく基
板をアーク放電プラズマ成膜装置内へ移し、真空排気ポ
ンプによって0.0027Pa以下の圧力に一旦排気
し、その後アルゴンガスを導入し、アーク放電プラズマ
発生ガンに電流を供給し、アーク放電プラズマを生起さ
せた。なお、成膜中はアルゴンガスと酸素ガスの混合ガ
スを雰囲気調整用のガス導入口より導入して雰囲気のガ
ス圧力、組成を一定にした。ITO層の膜厚が300n
mとなるように調整した。ITO透明導電膜の積層構成
を表1に、得られたITO透明導電膜の電気特性と圧縮
応力の値を表2に示す。
【0046】表2に示すように、このITO透明導電膜
は、比抵抗1.3×10-4Ωcm、圧縮応力550MP
aという低比抵抗、低応力のITO多結晶膜であった。
さらに、このITO透明導電膜付き基板の耐熱試験結果
は、カラーフイルタおよびITO透明導電膜とも外観に
は全く変化がなく、かつ電気特性も変化しなかった。
【0047】この膜を同条件で繰り返し10バッチ成膜
したところ、バッチ間でのシート抵抗の変動は5%であ
った。この値は後述する下地層にITOを用いた比較例
1および比較例2と比べて、得られる抵抗値の変動が小
さいことが分かる。すなわち、耐熱特性が極めて良いI
TO透明導電膜を、シート抵抗の小さい変動で得られる
ことが分かる。
【0048】実施例2 電子ビーム蒸着法により、酸化インジウムを30nm成
膜し、この酸化インジウム層を下地層として、アーク放
電プラズマ法でITO層を300nm成膜した。得られ
たITO透明導電膜の電気特性と圧縮応力の値を表2に
示す。このITO透明導電膜は、比抵抗1.5×10-4
Ωcm、圧縮応力410MPaという低比抵抗、低応力
のITO多結晶膜であった。また、耐熱試験結果は、実
施例1と同様外観には全く変化がなく、かつ電気特性も
変化しなかった。10バッチの成膜をしたところ、バッ
チ間でのシート抵抗の変動が6%となった。実施例2に
よれば、耐熱特性が極めて良いITO透明導電膜を、抵
抗の小さい変動で得られることが分かる。
【0049】実施例3 RFプラズマを用いたイオンプレーティング法により、
酸化インジウムを30nm成膜した。この酸化インジウ
ム層を下地層として、アーク放電プラズマ法によりIT
O層を300nm成膜した。得られたITO透明導電膜
の電気特性と圧縮応力の値を表2に示す。このITO透
明導電膜は、比抵抗が1.4×10-4Ωcmで、圧縮応
力が450MPaであった。耐熱試験結果では、ITO
透明導電膜およびカラーフィルタの外観は全く変化がな
く、かつ電気特性も変化しなかった。また、繰り返し1
0バッチの成膜をしたところ、バッチ間でのシート抵抗
の変動が5%となった。実施例3によれば、耐熱特性が
極めて良いITO透明導電膜を、抵抗の小さい変動で得
られることが分かる。
【0050】実施例4〜実施例11 酸化インジウム層の成膜方法及び厚みを種々変えた下地
層を成膜し、その上にアーク放電プラズマ法によってI
TO層を300nm積層した。得られたITO透明導電
膜の電気特性と圧縮応力の値を表2に示す。実施例4〜
8および9のサンプルの耐熱試験結果は、ITO透明導
電膜およびカラーフィルタの外観とも全く変化が無く、
かつ電気特性も変化しなかった。いずれのITO透明導
電膜も、比抵抗が1.6×10-4Ωcm以下と低く、膜
の圧縮応力値は下地層を用いなかった比較例3に比べ
て、極めて低い値であった。全ての実施例について、シ
ート抵抗の10バッチ間での変動は後述する比較例1お
よび比較例2と比較して小さいものであった。実施例4
〜実施例11によれば、耐熱特性が良いITO透明導電
膜を、抵抗の小さい変動で得られることが分かる。
【0051】実施例9および実施例10のサンプルは、
酸化インジウムの下地層の厚みが薄いために、膜の応力
は、実施例9が800MPa、実施例10が900MP
aと比較例3(1100MPa)に比較して低い値であ
ったが、下地層の厚みが2nm以上の他の実施例1〜実
施例8に比較すると応力の低減効果は小さかった。
【0052】実施例12 下地層およびITO層をともにアーク放電プラズマ法に
より成膜した。10バッチのサンプルのシート抵抗の変
動は3%であった。実施例12では、耐熱特性が良いI
TO透明導電膜を、小さい抵抗の変動で得られることが
分かる。
【0053】実施例13および14 実施例1とは、表1に示すように、下地層の厚みについ
てその厚さを変えたこと、ITO層については錫の含有
量を変えたことの他は同じようにして、ITO透明導電
膜を成膜した。いずれの場合も、耐熱特性が良好でか
つ、10バッチ間のサンプルのシート抵抗の変動は小さ
かった。
【0054】比較例1 直流マグネトロンスパッタ法により、ITOを下地層と
して10nm成膜し、大気に曝すことなく基板をアーク
放電プラズマ成膜装置内へ移し、AP法によってITO
層を290nm成膜した。ITO透明導電膜の厚みは、
SP−DC法のITO層とAP法のITO層を合わせて
300nmとなるようにした。得られたITO透明導電
膜の電気特性と圧縮応力の値を表2に示す。このITO
透明導電膜は、比抵抗が1.3×10-4Ωcm、圧縮応
力は500MPaと小さい値であった。しかしながら、
繰り返し10バッチの成膜をしたところ、バッチ間での
シート抵抗の変動が15%となった。これは実施例と比
較して、得られる抵抗値のバラツキが大きかった。
【0055】
【表1】 =========================== 下地層 ITO層 例 材料 成膜法 層厚み 成膜法 層厚み (nm) (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 In2O3 SP-RF 10 AP 300 実施例2 In2O3 EB 30 AP 300 実施例3 In2O3 RFIP 30 AP 300 実施例4 In2O3 SP-RF 5 AP 300 実施例5 In2O3 SP-RF 2 AP 300 実施例6 In2O3 EB 50 AP 300 実施例7 In2O3 RFIP 60 AP 300 実施例8 In2O3 SP-RF 80 AP 300 実施例9 In2O3 EB 1 AP 300 実施例10 In2O3 SP-RF 1 AP 300 実施例11 In2O3 SP-RF 100 AP 300 実施例12 In2O3 AP 30 AP 300 実施例13 In2O3 SP-RF 30 AP 300 実施例14 In2O3 SP-RF 30 AP 300 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 ITO SP-DC 10 AP 290 比較例2 ITO SP-RF 30 AP 270 比較例3 − − − AP 300 ===========================
【0056】
【表2】 ====================================, 例 シート抵抗 比抵抗 圧縮応力 耐熱試験 10バッチの (Ω/□) (×10-4Ωcm)(MPa) 抵抗の変動(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 4.35 1.3 550 ◎ 5 実施例2 5.12 1.5 410 ◎ 6 実施例3 4.78 1.4 450 ◎ 5 実施例4 4.25 1.3 570 ◎ 5 実施例5 4.28 1.3 600 ◎ 7 実施例6 5.01 1.5 390 ◎ 4 実施例7 5.22 1.6 450 ◎ 3 実施例8 5.46 1.6 530 ◎ 3 実施例9 4.70 1.4 800 △ 4 実施例10 4.80 1.4 900 △ 4 実施例11 5.48 1.6 530 ◎ 3 実施例12 4.75 1.4 900 △ 3 実施例13 5.71 1.7 520 ◎ 5 実施例14 6.09 1.8 530 ◎ 6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 4.30 1.3 500 ◎ 15 比較例2 4.40 1.3 550 ◎ 12 比較例3 4.70 1.4 1100 × 3 ================================
【0057】比較例2 高周波マグネトロンスパッタ法により、ITOを下地層
として30nm成膜し、その膜を大気に曝すことなくア
ーク放電プラズマ成膜装置内へ移し、AP法によってI
TO層を270nm成膜した。ITO透明導電膜の厚み
はSP−RF法のITO層とAP法のITO層を合わせ
て300nmとなるようにした。得られたITO透明導
電膜の電気特性と圧縮応力の値を表2に示す。このIT
O透明導電膜は、比抵抗が1.3×10-4Ωcm、圧縮
応力は550MPaと小さい値であった。しかしなが
ら、繰り返し10バッチのサンプルを成膜したところ、
バッチ間でのシート抵抗の変動が12%となった。これ
は実施例と比較して、得られる抵抗値のバラツキが不安
定になった。
【0058】比較例3(AP法の単層膜) 実施例1で示したアーク放電プラズマ法のみで、300
nmの厚みのITO単層膜を成膜した。得られたITO
透明導電膜の電気特性と圧縮応力の値を表2に示す。こ
のITO透明導電膜は、比抵抗が1.4×10-4Ωcm
と小さい値であったが、圧縮応力は1100MPaと大
きい値であった。この基板を200℃で1時間焼成した
ところ、ITO膜表面にクラックが生じた。
【0059】上記の実施例および比較例で分かるよう
に、下地層として酸化インジウム(In23)を用いる
ことによって、ITO単層膜に比較して著しく圧縮応力
を低減させることができ、それにより耐熱特性を良くす
ることができることが分かる。また、ITO層を下地層
とする場合に比べて、シート抵抗を再現性良く得られる
ことが分かる。すなわち、上記の実施例および比較例か
ら、下地層として酸化インジウムを用い、その上にIT
Oを積層することにより、圧縮応力が低減されたITO
透明導電膜とすることができ、シート抵抗のバッチ間の
変動を小さくすることができる。
【0060】下地層を酸化インジウムとすることより、
バッチ間のシート抵抗の変動が小さくなる理由は明確で
はない。減少するターゲット材の摩耗状態、雰囲気中の
ガス成分の変動、基板が成膜装置内に持ち込む水分など
の工業的に考え得る不可避の変動等が、シート抵抗の値
に影響を与えるものと考えられるが、下地層の酸化イン
ジウムが得られる膜のシート抵抗に及ぼす影響を柔らげ
るものと考えられた。
【0061】実施例15 上記の実施例および比較例で示したシート抵抗のバッチ
間の変動が、下地層を成膜するときの雰囲気ガス条件の
変動と関係があることが予想された。そこで、下地層を
成膜する時の雰囲気ガスの酸素濃度が変化したときに与
えるITO透明導電膜への影響を、酸化インジウムの下
地層とITOの下地層について調べた。
【0062】下地層として酸化インジウム(In23
層またはITO層(それぞれ30nmの厚み)をSP−
RF法により、スパッタリング電力密度を3W/c
2、スパッタリング圧力を0.04Paの一定に固定
し、酸素濃度を変化させて成膜した。得られた下地層の
上に、実施例1と同じ成膜方法でITO層を成膜した。
シート抵抗に寄与するITO透明導電膜の総膜厚を一定
にするために、下地層が酸化インジウムの場合AP法で
成膜するITOは300nmとし、下地層がITOの場
合は、AP法で成膜するITOは270nmとやや薄め
にした。
【0063】結果を図2に示すように、下地層を酸化イ
ンジウムとした場合、下地層をITOとした場合に比較
して、ITO透明導電膜のシート抵抗値は下地層を成膜
するときの酸素濃度の変動が大きくても、ほとんど変わ
らないことが分かった。すなわち、下地層を成膜すると
きに雰囲気ガス中の酸素濃度が変化しても、ITO透明
導電膜全体として、抵抗の変動が小さいものが得られる
ことが確認された。これは、上記の実施例で得られたサ
ンプルの抵抗の変動が、比較例で得られた抵抗の変動も
小さく、抵抗値を再現性良く得られる理由の一つであろ
うと考えられた。
【0064】以上説明したように、本発明によれば、低
比抵抗で、かつ900MPa以下の低圧縮応力値のIT
O透明導電膜付き基板を再現性良く得られることが分か
る。
【0065】
【発明の効果】請求項1によれば、ITO透明導電膜
は、酸化インジウムの下地層を設けたので、内部圧縮応
力が低減される。また、下地層の成膜時の雰囲気条件が
変化しても、得られるITO透明導電膜の抵抗値の変動
が小さい。これにより、バッチ間でシート抵抗の変動が
小さくなり、抵抗値が安定したITO透明導電膜付き基
板が得られる。
【0066】加えて、ITO層をアーク放電プラズマ法
により成膜することにより、比較的低温に維持した透明
基板に対しても、ITO透明導電膜を抵抗値の再現性よ
く得られる。
【0067】加えて、酸化インジウム層をインジウム金
属もしくは酸化インジウムをターゲットとするマグネト
ロンスパッタリング法、または酸化インジウムに加速電
子ビームを照射する蒸着法で成膜すると、抵抗の再現性
が良いITO透明導電膜とすることができる。
【0068】加えて、酸化インジウム層の厚みを所定厚
み範囲とすることにより、ITO透明導電膜の低抵抗特
性と良好な再現性を効果的に得ることができる。
【0069】また、液晶表示用カラーフイルタが形成さ
れた基板上に成膜されたITO透明導電膜の圧縮応力を
600MPa以下、比抵抗を1.6×10-4Ωcm以下
とすることにより、密着力が確保され高精細表示に適し
たカラーフィルター付き基板とすることができる。
【0070】また、透明基板上に、下地層としての酸化
インジウム層を成膜し、その後大気に曝される前の下地
層の上に直接、減圧した雰囲気が調整できる成膜室内で
ITO層を積層すると、ITO透明導電膜のシート抵抗
を再現性良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のITO透明導電膜付き基板の一実施例
の断面図である。
【図2】下地層の成膜時の雰囲気中の酸素濃度が及ぼす
ITO透明導電膜のシート抵抗への影響を示す図であ
る。
【図3】本発明の実施に用いた成膜装置の一実施例の概
略断面図である。
【符号の説明】
1:第1の成膜室、2:第2の成膜室、3:取り入れ
室、4:取り出し室、5:スパッタリングカソード、
6:アーク放電プラズ発生ガン、7:るつぼ 8:アーク放電プラズマ、9:酸化インジウムターゲッ
ト、10:透明基板、11:搬送コンベア、12:ゲー
トバルブ、13:加熱ヒータ、14:水平磁場発生用磁
気コイル、15:磁石、16、17:ガス導入口、1
8、19:真空排気口、20:ITO透明導電膜付き基
板、21:ITO透明導電膜、22:酸化インジウム
層、23:ITO層、24:カラーフイルタ、24:ガ
ラス板、25:透明基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 俊司 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H090 JA08 JB02 JB03 LA01 LA15 2H091 FA02Y GA01 LA30 2H092 GA17 GA34 HA04 MA05 MA09 NA11 NA28 PA08 5C094 AA32 AA36 BA43 DA13 EA05 ED03 GB01 JA05 JA08 JA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に下地層として酸化インジウ
    ム層が成膜され、前記酸化インジウム層の上にITO層
    が成膜されたITO透明導電膜付き基板。
  2. 【請求項2】 前記酸化インジウム層には酸化錫が実質
    的に含有されず、前記ITO層には、酸化錫が1重量%
    〜15重量%含有することを特徴とする請求項1に記載
    のITO透明導電膜付き基板。
  3. 【請求項3】 前記ITO層は、減圧した雰囲気が調整
    できる成膜室内で、錫を含有する酸化インジウムの蒸着
    材料にアーク放電プラズマを照射して蒸発させることに
    より成膜した層であることを特徴とする請求項1または
    2に記載のITO透明導電膜付き基板。
  4. 【請求項4】 前記酸化インジウム層は、減圧した雰囲
    気が調整できる成膜室内で、インジウム金属もしくは酸
    化インジウムをターゲットとするマグネトロンスパッタ
    リング法により成膜した層であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のITO透明導電膜付き基
    板。
  5. 【請求項5】 前記酸化インジウム層は、減圧した雰囲
    気が調整できる成膜室内で、酸化インジウムの蒸着材料
    に加速電子ビームを照射することにより蒸発させて成膜
    した層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のITO透明導電膜付き基板。
  6. 【請求項6】 前記ITO層は、成膜された後大気に曝
    される前の前記酸化インジウム層の上に直接成膜された
    層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載のITO透明導電膜付き基板。
  7. 【請求項7】 前記酸化インジウム層の厚みを2nm以
    上とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載のITO透明導電膜付き基板
  8. 【請求項8】 前記酸化インジウム層の厚みを80nm
    以下とすることを特徴とする請求項7に記載のITO透
    明導電膜付き基板。
  9. 【請求項9】 前記ITO透明導電膜の圧縮応力を60
    0MPa以下、比抵抗を1.6×10-4Ωcm以下とし
    たことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のI
    TO透明導電膜付き基板。
  10. 【請求項10】 前記透明基板は、ガラス板上に有機樹
    脂と着色剤とを含む液晶表示用カラーフイルタが形成さ
    れた基板であることを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    かに記載のITO透明導電膜付き基板。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のITO透明導電膜
    付き基板を少なくとも一方の対向基板に用いたカラー液
    晶表示素子。
  12. 【請求項12】 透明基板上に、減圧した雰囲気が調整
    できる成膜室内で下地層として酸化インジウム層を成膜
    し、その後大気に曝される前の前記酸化インジウム層の
    上に直接、減圧した雰囲気が調整できる成膜室内でIT
    O層を成膜するITO透明導電膜付き基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記酸化インジウム層を、酸化インジ
    ウムの蒸着材料に加速電子ビームを照射することにより
    蒸発させて成膜するか、インジウム金属もしくは酸化イ
    ンジウムをターゲットとするマグネトロンスパッタリン
    グ法により成膜し、前記ITO層を酸化錫を含有する酸
    化インジウムの蒸着材料にアーク放電プラズマを照射し
    て蒸発させることにより成膜することを特徴とする請求
    項12に記載のITO透明導電膜付き基板の製造方法。
JP10277700A 1998-09-30 1998-09-30 Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法 Pending JP2000111930A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10277700A JP2000111930A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10277700A JP2000111930A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000111930A true JP2000111930A (ja) 2000-04-21

Family

ID=17587102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10277700A Pending JP2000111930A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000111930A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015115237A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社カネカ 透明電極付き基板およびその製造方法
JP2017008380A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 株式会社カネカ 透明電極付き基板およびその製造方法
CN113235057A (zh) * 2021-05-07 2021-08-10 江苏华微薄膜科技有限公司 一种隔热导电型的多彩ito调光膜及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015115237A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社カネカ 透明電極付き基板およびその製造方法
JPWO2015115237A1 (ja) * 2014-01-28 2017-03-23 株式会社カネカ 透明電極付き基板およびその製造方法
US10270010B2 (en) 2014-01-28 2019-04-23 Kaneka Corporation Substrate with transparent electrode and method for producing same
JP2017008380A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 株式会社カネカ 透明電極付き基板およびその製造方法
CN113235057A (zh) * 2021-05-07 2021-08-10 江苏华微薄膜科技有限公司 一种隔热导电型的多彩ito调光膜及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3856647A (en) Multi-layer control or stress in thin films
EP0478010B1 (en) Process for producing a continuous web of an electrically insulated metallic substrate
EP0030732B1 (en) Transparent electrically conductive film and process for production thereof
US6316343B1 (en) Method of forming transparent conductive film and transparent conductive film formed by the method
EP0385475A2 (en) Method of forming a transparent conductive film
US4454495A (en) Layered ultra-thin coherent structures used as electrical resistors having low temperature coefficient of resistivity
KR100336621B1 (ko) 고분자 기판 위의 인듐산화물 또는 인듐주석산화물 박막증착 방법
CN115335924A (zh) 透明导电性薄膜
JPH11335815A (ja) 透明導電膜付き基板および成膜装置
JP2000038654A (ja) 透明導電膜付き基板の製造方法、透明導電膜付き基板およびそれを用いた液晶表示素子
JP2000111930A (ja) Ito透明導電膜付き基板およびその製造方法
Nishimura et al. Structure and internal stress of tin-doped indium oxide and indium–zinc oxide films deposited by DC magnetron sputtering
JPH04230906A (ja) 透明導電積層体
WO2017020535A1 (zh) 一种铜铝合金晶振片镀膜工艺
JP3727693B2 (ja) TiN膜製造方法
JP2000111931A (ja) Ito透明導電膜付き基板およびそれを用いた液晶表示素子
JPH02189816A (ja) 透明導電膜の形成方法
JPH11279756A (ja) 透明導電膜の形成方法
JPH0273963A (ja) 低温基体への薄膜形成方法
JP2001283645A (ja) 透明導電性フィルムおよびその製造方法
WO2023042849A1 (ja) 透明導電性フィルム
JPH06196023A (ja) 透明導電性フィルムおよびその製造方法
JP3515966B2 (ja) 光磁気記録素子の製造方法
JP3968128B2 (ja) 薄膜抵抗体の成膜方法及び装置
JP4252880B2 (ja) Ito多層膜の製造方法