JP2000111545A - 水質測定器の結露防止方法 - Google Patents

水質測定器の結露防止方法

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JP2000111545A
JP2000111545A JP10283638A JP28363898A JP2000111545A JP 2000111545 A JP2000111545 A JP 2000111545A JP 10283638 A JP10283638 A JP 10283638A JP 28363898 A JP28363898 A JP 28363898A JP 2000111545 A JP2000111545 A JP 2000111545A
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Hiroshi Yotsumoto
浩 四元
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結露が生ずるか否かを判断して結露を防止す
る。 【解決手段】 通水パイプを有する水質検出部21,変
換器部22を有するセンサ部2,コントローラ3及びフ
ァン,ヒータ等の盤内環境管理機器4を有する水質測定
器1に盤内温度計5,湿度計6,水温温度計7を設け
て、各計測値をコントローラ3に入力する。コントロー
ラ3には予め温度,湿度により生ずる既知の結露発生条
件(特性)を記録しておき、コントローラ3で盤内温度
と盤内湿度の計測値から単位体積当たりの水蒸気量を計
算し、その水蒸気量を水温計測値での結露発生条件にお
ける飽和水蒸気量と比較して結露が発生するか否かを判
断する。結露が発生すると判断した場合、ヒータ及びフ
ァンをオンとし盤内温度を上げて結露を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水質測定器の結
露防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在水質計測器に限らず、各種計測器に
おいては様々な電子部品が使用されており、それらの保
護の目的で装置内部の環境管理が非常に重要となってい
る。そのため、特に屋外仕様の計測器では、計測器内部
に盤内環境機器(ヒータ,ファン等)が設置されている
ことが珍しくない。
【0003】これは電子部品の保護に加え、従来以上に
高精度な測定器が求められたり、あるいはある種の微量
物質の測定の重要性が明らかになったりしていることか
ら、計測器のセンサ自体が複雑化する傾向があり、セン
サの使用条件としてより良い環境が求められてきている
こともその原因として上げられる。
【0004】従来一般的な計測器システムの盤内環境管
理方法を図3を用いて説明する。計測器システムAは、
検出部21,変換部22からなるセンサ部2と、それら
のコントローラ(シーケンサ,パネルコンピュータ等)
3及びファン,ヒータ等の盤内環境管理機器4と判内環
境管理機器としての盤内温度計5を有する。
【0005】盤内環境管理機器4の制御は、盤内環境管
理機器4のファン,ヒータ等の各機器の起動温度および
停止温度を予めコントローラ3に入力しておき、このコ
ントローラに盤内温度計5からの計測信号を取り入れて
条件を満たしたときに盤内環境管理機器4のファン,ヒ
ータを動作させる。
【0006】例えば、「盤内温度が10℃以下になった
らヒータを起動し、その結果12℃まで盤内温度が上昇
したら停止する」あるいは「盤内温度が40℃以上にな
ったらファンを起動し、その結果35℃まで盤内温度が
下降したら停止する」等を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の盤内環境管
理方法は、特に結露防止を目的としたものではなく、環
境管理というよりは単なる温度管理と呼ぶべきで、セン
サ部等の結露に対する効果としては不十分である。
【0008】結露は、水蒸気を含んだ空気の温度を一定
の圧力の下で下げてゆくと、空気が飽和状態(相対温度
100%RHの状態)となり、その時の温度を露点温度
と呼ぶ、露点温度以下で結露が生じる。例えば、盤内の
露点温度以下の部分(金属や水管等)に水滴が生じる。
【0009】結露が発生すると、 (1)結露によって生じた水滴が電気・電子部品に接触
し、短絡が生じる可能性がある。 (2)光学式の測定器では光学系に水滴あるいは曇り生
じ、測定値に影響を及ぼす可能性がある。
【0010】この発明は、上記課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、結露発生状態を盤
内の結露を防止する水質測定器の結露防止方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、導水部を含
む検出部,変換部とからなるセンサ部とコントローラ及
び盤内温度計,ヒータ,ファン等の盤内環境管理機器と
を有し、ヒータのオンにより盤内の結露を防止する水質
測定器の結露防止方法において、前記導水部の水温を検
出する水温温度計及び盤内湿度計を設けて、その測定信
号と前記盤内温度計の計測信号を前記コントローラに入
力し、前記コントローラに、予め温度,湿度により生ず
る既知の結露発生特性を記録しておき、コントローラ
は、前記盤内温度計と盤内湿度計の計測値と前記結露発
生特性から単位体積当たりの水蒸気量を計算し、その水
蒸気量を前記水温温度計の計測値での前記結露発生特性
における飽和水蒸気量と比較して結露するか否かを判断
し、結露すると判断した場合、前記ヒータ,ファン等の
盤内機器をONとして盤内温度を上げ結露を防止するも
のである。
【0012】または、コントローラは前記結露するか否
かの判断を、前記盤内温度計と盤内湿度計の計測値から
単位体積当たりの水蒸気量を計算し、その水蒸気量を前
記水温温度計の計測値での前記結露発生特性における飽
和水蒸気量を所定割合減した値と比較して行い、結露す
ると判断した場合、前記ヒータ,ファン等の盤内機器を
オンとして結露を未然に防止する。
【0013】また、盤内に前記ヒータのオンと同時にオ
ンする除湿器を設ける。
【0014】また、前記コントローラに記録されている
結露発生条件が満たされた場合、その日時等をコントロ
ーラ内部メモリに記録して事後復旧などに役立てる。
【0015】また、前記ファンを前記導水部等の結露発
生が懸念される部分向けて設置する。
【0016】または、盤内に乾燥空気吹付装置を前記導
水部等の結露が懸念される部分に向けて設置し、この装
置を前記ヒータのオンと同時にオンさせる。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1 実施の形態1にかかる水質測定器の結露防止方法を図1
に示す水質測定器システム構成図を用いて説明する。
【0018】図1について、水質測定器システム1は、
導水パイプを有する水質検出機能としての検出部21と
この検出信号を測定値に変換する変換部22からなるセ
ンサ部2と、それらのコントローラ(シーケンサ,パネ
ルコンピュータ等)3及びコントローラ3により制御さ
れるファン,ヒータ等の盤内環境機器4と、コントロー
ラ3に計測信号を入力する盤内環境管理機器としての盤
内温度計5,盤内湿度計6とセンサ部2の通水チューブ
部分の温度(水温)を計測する水温温度計7とを有す
る。
【0019】上記水質測定器システム1で結露が生じる
可能性が高いのはセンサ部2の通水チューブ部分であ
る。それは一般に温度計5による盤内の周囲温度よりも
温度計7による水温の方が温度が低く、両者の飽和水蒸
気量は低温の方が小さいために生じる。
【0020】結露は温度と湿度との関係により生じるも
のであり、その結露発生の特性が既知であることを利用
する。まず、その既知の結露発生条件(特性)を予めコ
ントローラ3に記録しておく。温度計5,7及び湿度計
6のデータはコントローラ3に入力されているため、コ
ントローラ3はそれらのデータから次のようにして結露
が生じるか否かを判断する。
【0021】即ち、コントローラ3は、温度計5と湿度
計6の計測値から盤内の単位体積当たりの水蒸気を計算
し、それが水温温度計7の示す温度での上記既知の結露
発生条件における飽和水蒸気量より多いか少ないかで結
露発生するか否かを判断する。
【0022】コントローラ3は結露が発生すると判断し
た場合、盤内環境管理機器4をONとする。盤内環境管
理機器4のヒータのONにより盤内温度は上昇し、その
結果周囲の空気の飽和水蒸気量は大きくなる。
【0023】検出部21の通水チューブ部分の結露発生
に関与するのは温度計7による水温であるが、盤内温度
の上昇により結露を防止できる。また盤内温度上昇の遅
れにより結露が発生したとしても、この結露は速やかに
蒸発させられるので、計測器内に水滴等が発生すること
による故障,不具合等を防止することが可能となる。
【0024】上記盤内環境管理機器4をOFFとするの
は、盤内温度が上記ヒータのONしたときから5℃上昇
した場合などの条件をコントローラ3に設定することに
より行う。
【0025】実施の形態2 実施の形態2にかかる水質測定器の結露防止方法を図1
に示す水質測定器システム構成図を用いて説明する。
【0026】図1において、この水質測定器システム1
は、盤内環境管理機器4としてファン,ヒータ等の他に
除湿器が設置されている。その他の構成は図1のものと
変わりがない。
【0027】上記除湿器の運転は、実施の形態1と同様
に、予めコントローラ3に既知である結露発生条件を記
録しておき、温度計5,7及び湿度計6のデータから結
露が生じるか否かをコントローラ3で判断し、結露が生
じると判断した場合、盤内環境管理機器4のヒータと除
湿器又はヒータと除湿器とファンをONとする。
【0028】除湿器のONにより盤内の水分を除去する
ことができ、湿度そのものが低下する。その結果、セン
サ部2の通水チューブ部分の結露発生に関与する温度計
7の水温と温度計5の盤内温度との飽和水蒸気量の差が
あっても結露しない状態とすることが可能とにる。
【0029】この実施の形態2によれば、実施の形態1
によるヒータによる結露防止に加えて除湿をするので、
結露の発生を完全に防止することが可能である。
【0030】実施の形態3 上記実施の形態1,2の方法は温度計5と湿度計6の値
から単位体積当たりの水蒸気量を計算し、それが温度計
7の温度での結露発生条件(特性)の飽和水蒸気量より
多いか少ないかで結露するか否かを判断し、結露する状
態にある場合、盤内環境管理機器4をONさせて結露を
防止している。しかし、ヒータ,除湿器といった盤内環
境管理機器はスイッチのONにより即座に加熱,除湿効
果が現れるものではないため、効果が現れる前に若干結
露が生じる可能性がある。
【0031】そのため、実施の形態3は、温度計5と湿
度計6の値から単位体積当たりの水蒸気量を計算し、そ
れが湿度計7の温度での結露発生特性の飽和水蒸気量を
80%あるいは90%などに減じて設定した条件で結露
が生じるか否かを判断する。結露が生じると判断した場
合、盤内環境管理機器4のヒータ又はヒータと除湿器を
ONして結露を防止する。
【0032】実施の形態3によれば、飽和水蒸気量を8
0%あるいは90%に減じて設定した条件で結露発生す
るか否かの判断をしているので、結露が発生しそうな状
態で盤内環境管理機器4のヒータ又はヒータと除湿器を
ONすることができる。したがって、ヒータ,除湿器の
加熱,除湿効果に遅れがあっても結露を未然に防止する
ことができる。
【0033】なお、実施の形態2,3のヒータ,除湿器
のOFFは実施の形態1のヒータのOFFと同様に行
う。
【0034】実施の形態4 実施の形態4は、実施の形態1(又は2又は3)におい
て、温度計5,7及び温度計6のデータがコントローラ
3に記録されている結露発生条件になった時にコントロ
ーラ内部のメモリに結露発生の日時等を記録する。また
はこの記録をすると共に警報を発生する。
【0035】結露は測定器電子部品の短絡や光学式測定
器の光学系に影響を及ぼし、機器の故障・測定値の信頼
性の低下などに直接関係するので、上記結露発生の日時
等をコントローラのメモリに記録しておくことで、後日
故障解析,事故復旧などに非常に役に立つものである。
【0036】実施の形態5 実施の形態5は、実施の形態1(又は2又は3)におい
て、盤内環境管理機器4のヒータ(又はヒータと除湿
器)をONする時、同時に結露が懸念されるセンサ部2
の通水パイプ部分に向けて盤内環境管理機器4のファン
による送風を行うものである。
【0037】上記送風を行うことにより飽和水蒸気量が
大きく温度の高い空気が盤内を循環し、低温部で空気が
冷えて結露が生ずるのを妨げることができる。
【0038】実施の形態6 実施の形態6は、実施の形態1(又は2又は3)におい
て、図2に示すように、ポンプ11,常時閉の電磁弁1
2,乾燥剤13,常時閉の電磁弁14を直列に接続した
盤内環境管理機器としての乾燥空気生成装置を、ポンプ
11の吐出側を結露が懸念されるセンサ部2の通水パイ
プ部分に向けて設置する。
【0039】そして盤内環境管理機器4のヒータ(又は
ヒータと除湿器)をONする時、同時にポンプ11,電
磁弁12,14をONして乾燥剤13により乾燥された
空気をポンプ11から通水パイプ部分に吹きつける。
【0040】実施の形態6は、実施の形態5のファンに
より循環する空気よりも湿度の低い乾燥した空気を結露
が懸念される部分に吹き付けるので、一層の結露防止効
果が期待される。
【0041】電磁弁12,14は常時閉となっているの
で、未使用の乾燥剤13が劣化する恐れはない。
【0042】
【発明の効果】この発明は、上述のとおり構成されてい
るので、下記の効果を奏する。
【0043】(1)結露発生条件でヒータあるいは除湿
器を動作させて測定器内部での結露の発生を抑制、防止
することが可能となり、その結果、結露及びそれに起因
する水滴等による測定器の故障あるいは測定誤差の発生
を防止することができる。
【0044】(2)コントローラ内部のメモリに結露が
生じる条件になったときの日時等を記録した場合には、
後日故障解析あるいは復旧作業等において迅速な処置を
行うことが可能となる。
【0045】(3)ヒータあるいは除湿器と同様の条件
で送風または乾燥空気の吹き付けをした場合は、上記
(1)の効果がより確実となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかる水質測定器システム構成
図。
【図2】実施の形態6にかかる乾燥空気生成装置構成
図。
【図3】従来例にかかる計測器システム構成図。
【符号の説明】
1…水質測定器システム 2…センサ部 3…コントローラ 4…盤内環境管理機器(ヒータ,ファン等) 5,7…温度計 6…湿度計 11…ポンプ 12,14…電磁弁 13…乾燥剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導水部を含む検出部,変換部とからなる
    センサ部とコントローラ及び盤内温度計,ヒータ,ファ
    ン等の盤内環境管理機器とを有し、ヒータのオンにより
    盤内の結露を防止する水質測定器の結露防止方法におい
    て、 前記導水部の水温を検出する水温温度計及び盤内湿度計
    を設けて、その測定信号と前記盤内温度計の測定信号を
    前記コントローラに入力し、 前記コントローラに、予め温度,湿度により生ずる既知
    の結露発生特性を記録しておき、 コントローラは、前記盤内温度計と盤内湿度計の計測値
    から単位体積当たりの水蒸気量を計算し、その水蒸気量
    を前記水温温度計の計測値での前記結露発生特性におけ
    る飽和水蒸気量と比較して結露するか否かを判断し、結
    露すると判断した場合、前記ヒータ,ファン等の盤内機
    器をONとして盤内温度を上げ結露を防止することを特
    徴とする水質測定器の結露防止方法。
  2. 【請求項2】 導水部を含む検出部,変換部とからなる
    センサ部とコントローラ及び盤内温度計,ヒータ,ファ
    ン等の盤内環境管理機器とを有し、ヒータのオンにより
    盤内の結露を防止する水質測定器の結露防止方法におい
    て、 前記導水部の水温を検出する水温温度計及び盤内湿度計
    を設けて、その測定信号と前記盤内温度計の測定信号を
    前記コントローラに入力し、 前記コントローラに、予め温度,湿度により生ずる既知
    の結露発生特性を記録しておき、 コントローラは、前記盤内温度計と盤内湿度計の計測値
    から単位体積当たりの水蒸気量を計算し、その水蒸気量
    を前記水温温度計の計測値での前記結露発生特性におけ
    る飽和水蒸気量を所定割合減した値と比較して結露する
    か否かを判断し、結露すると判断した場合、前記ヒー
    タ,ファン等の盤内機器をONとして盤内温度を上げ結
    露を未然に防止することを特徴とする水質測定器の結露
    防止方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 盤内に前記ヒータのオンと同時にオンする除湿器を設
    け、加熱と除湿により結露防止を完全にすることを特徴
    とする水質測定器の結露防止方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3において、 コントローラに記録されている結露発生条件が満たされ
    た場合、その日時等をコントローラ内部メモリーに記録
    し、事後復旧などに役立てることを特徴とする水質測定
    器の結露防止方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2又は3において、 前記ファンを前記導水部等結露発生が懸念される低温部
    分に向けて設置したことを特徴とする水質測定器の結露
    防止方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2又は3において、 盤内に乾燥空気吹付装置を前記導水部等の結露発生が懸
    念される部分に向けて設置し、この装置を前記ヒータの
    オンと同時にオンさせることを特徴とする水質測定器の
    結露防止方法。
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