JP5327797B2 - 恒温恒湿器 - Google Patents

恒温恒湿器 Download PDF

Info

Publication number
JP5327797B2
JP5327797B2 JP2009057170A JP2009057170A JP5327797B2 JP 5327797 B2 JP5327797 B2 JP 5327797B2 JP 2009057170 A JP2009057170 A JP 2009057170A JP 2009057170 A JP2009057170 A JP 2009057170A JP 5327797 B2 JP5327797 B2 JP 5327797B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
humidity
measured
distribution
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009057170A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010210443A (ja
JP2010210443A5 (ja
Inventor
恵子 戸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Espec Corp
Original Assignee
Espec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Espec Corp filed Critical Espec Corp
Priority to JP2009057170A priority Critical patent/JP5327797B2/ja
Publication of JP2010210443A publication Critical patent/JP2010210443A/ja
Publication of JP2010210443A5 publication Critical patent/JP2010210443A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5327797B2 publication Critical patent/JP5327797B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Description

本発明は、環境試験装置の1つである恒温恒湿器に関し、特に高温高湿状態の試験を行うための恒温恒湿器に関する。
機器や部品等の耐久性をテストする方法として環境試験が用いられており、このような環境試験は、環境試験装置を使用して行われる。環境試験として様々な試験が行われ、試験に応じて各種の環境試験装置を用いる。各種半導体素子、電子回路等の信頼性評価、スクリーニング等のためにバーンイン処理を行ったり、各種物品や材料の耐熱性、耐湿性等を試験するために、環境試験装置の1つとして恒温恒湿器が用いられている。
恒温恒湿器は、ヒータと冷却装置及び加湿装置を備え、庫内に所望の環境を作るものであり、例えば、温度60℃、湿度80%といった温度と湿度の環境を人工的に作る(特許文献1参照)。
従来の恒温恒湿器では、狭い空間で湿度分布を測定する際に、測定環境に湿度変化を与えないために、多数の湿度センサーを用いることができないので、湿度分布測定時は、湿球あるいは湿度センサーを用いて恒温恒湿器の中央の1点だけを測定していた。この1点の湿度と、複数配置された乾球温度計によって複数点測定した温度を元に計算して湿度分布を求めている。
特開2000−111127号公報
しかしながら、このような計算で求めた湿度分布と実際の湿度分布は完全に一致するものではなく、ずれが生じるという問題があった。
そこで本発明は、従来技術の前記した問題点に鑑みて、正確な湿度分布を得ることが可能で、さらに試験に必要な湿度分布とすることが可能な恒温恒湿器を提供することを目的とする。
本発明の恒温恒湿器は、断熱材で覆われ、内部の1点の温湿度を測定するための温湿度測定手段を備えた内槽と、前記内槽の内部の温度および湿度を変化させる、加熱器、冷却器、加湿器、および送風機を備え、高温高湿状態の試験に用いる恒温恒湿器であって、前記内槽の内表面に複数の温度センサーを設け、さらに、前記内槽の内表面から所定の間隔を離して風速計を設けており、前記温湿度測定手段によって測定した前記内槽の内部の1点の温湿度、前記温度センサーによって測定した温度、および前記風速計によって測定した風速から、前記内槽の内部の湿度分布を算出する制御装置を備え、前記制御装置は、前記温度センサーによる測定温度を湿球温度とみなし、前記温湿度測定手段による測定温度を乾球温度とみなすことで湿度を算出することを特徴とする。
前記内槽の内部の結露が生じる場所に前記温度センサーを設ける、または、前記温度センサーを設けた場所に結露を発生させる、さらには、前記制御装置によって、複数の温度センサーによる測定温度の中から、結露状態であると判断した測定温度を抽出して、湿球温度とみなして湿度を算出する。
さらに、前記制御装置によって得られた湿度分布と、試験の際の設定湿度とを比較し、前記湿度分布が前記設定湿度に近づくように、前記制御装置によって、加熱器、加湿器、冷却器、送風機の作動を制御する。
前記制御装置によって、予め無試料状態で算出しておいた湿度分布と試験時に得られた湿度分布を比較して、試験時の湿度分布に異常があると判断したら異常を知らせるアラームを備えることも可能である。
また、前記温湿度測定手段として、1つの湿度センサー、あるいは、乾球温度計と湿球温度計を用いる。
本発明の恒温恒湿器は、断熱材で覆われ、内部の1点の温湿度を測定するための温湿度測定手段を備えた内槽と、前記内槽の内部の温度および湿度を変化させる、加熱器、冷却器、加湿器、および送風機を備えた恒温恒湿器であって、前記内槽の内表面に複数の温度センサーを設け、さらに、前記内槽の内表面から所定の間隔を離して風速計を設けており、前記温湿度測定手段によって測定した前記内槽の内部の1点の湿度、前記温度センサーによって測定した温度、および前記風速計によって測定した風速から、前記内槽の内部の湿度分布を算出する制御装置を備えることによって、内槽内部の正確な湿度分布を得ることが可能となる。
結露が生じる場所に前記温度センサーを設ける、または、前記温度センサーを設けた場所に結露を発生させる、さらには、前記制御装置によって、複数の温度センサーによる測定温度の中から、結露状態であると判断した測定温度を抽出して、湿球温度とみなして湿度を算出することにより、より正確な湿度分布を得ることが可能となる。
さらに、前記制御装置によって得られた湿度分布と、試験の際の設定湿度とを比較し、前記湿度分布が前記設定湿度に近づくように、前記制御装置によって、加熱器、加湿器、冷却器、送風機の作動を制御することにより、試験に必要な理想的な湿度分布へと近づけることが可能となり、より精度の高い環境試験を行うことが可能となる。
また、前記制御装置によって、予め無試料状態で算出しておいた湿度分布と試験時に得られた湿度分布を比較して、試験時の湿度分布に異常があると判断したら異常を知らせるアラームを備えることにより、試験に不具合が生じたら自動的に試験を中止したり、速やかに試験を正常な状態に戻す対応が可能となる。
本発明の恒温恒湿器の概略断面図である。 結露を発生させる手段として、窪みと軸流ファンを用いた場合の温度センサー付近の断面図である。 結露を発生させる手段として、ヒートパイプを用いた場合の温度センサー付近の断面図である。
本発明を実施するための形態
以下に図を用いて本発明の恒温恒湿器1について詳しく説明する。図1が恒温恒湿器1の概略断面図である。
本発明の恒温恒湿器1は、高温高湿状態の試験を行うためのものであり、試験対象となる試料を入れる内槽2と、前記内槽2の内部の温度および湿度を変化させる、送風機3、加熱器4、冷却器5、および加湿器6を備える。前記内槽2は断熱材9で覆われ、隔壁18によって、前記内槽2と加熱器4、加湿器6、冷却器5、送風機3が配置された空間とが仕切られている。
前記内槽2には、前記内槽2の内部の1点の温湿度を測定するための温湿度測定手段8が設けられている。本実施形態では、前記温湿度測定手段8として、温度センサーと湿度センサーが1つになった温湿度センサーを用いている。しかし、前記温湿度測定手段8としては温湿度センサーに限定するものではなく、乾球温度計および湿球温度計を用いてもよい。乾球温度計および湿球温度計を用いる場合には、1点の乾球温度と1点の湿球温度を測定して、これらの温度から1点の湿度を算出することができる。
このような温湿度測定手段8は従来の恒温恒湿器でも用いられていたが、本発明の恒温恒湿器1では、さらに、前記内槽2の内表面に、複数の温度センサー10を設けている。前記温度センサー10は、内槽2の内表面の所定の箇所に埋め込むことができ、例えば、図1に示すように、内壁に埋め込む以外にも、扉17の内表面、あるいは内槽2の底面または天井に埋め込むことができる。
温度センサー10を配置する個数も特に限定するものではなく、内槽2の大きさや、試料の個数や配置状態に応じて設定することができる。前記温度センサー10としては熱電対を用いており、前記内槽2の内表面の材質と同じ熱容量を有するものを用いることが好ましい。また、内槽2の半密閉性や断熱性に支障を与えない形状および取り付け方法を用いることが好ましい。
さらに、前記内槽2には、その内表面から所定の間隔を離した状態で風速計19を設ける。前記風速計19としては、熱線風速計等を使用する。風速計19によって得られる風速に応じて、湿度を求めるのに必要な式が決定される。
前記温湿度測定手段8、前記温度センサー10および前記風速計19は制御装置11と接続されており、前記温湿度測定手段8によって測定された前記内槽2の内部の温湿度、および前記温度センサー10によって測定された前記内槽2の内表面の温度分布、および前記風速計19によって測定された風速は、制御装置11に送られる。そして、これらのデータを元に、前記制御装置11の湿度算出部12によって、前記温度センサー10が設けられた場所の湿度を求める。前記制御装置11は、前記温度センサー10による測定温度を湿球温度とみなし、前記温湿度測定手段8による測定温度を乾球温度とみなすことで湿度分布を算出している。これによって、前記内槽2の内部の湿度分布が得られる。湿度算出部12には、風速に応じて湿度を算出する式が保存されており、風速計19によって得られた風速に応じて、前記湿度算出部12は湿度を求めるのに必要な式を決定する。
本発明では上述のように、前記温度センサー10によって測定された温度を湿球温度とみなして、湿度分布の測定に用いている。これは、内槽2内部では気化された水蒸気が、露点温度まで下がると液化され結露を生じる。結露が生じた状態でそのまま結露が進むのではなく、結露した水が蒸発する状態が生じる。このような状態の時に、結露した部分で温度センサー10によって温度を測定すると湿球温度を測定しているのと同じ状態になる。そこで、本発明では、温度センサー10によって測定された温度を湿球温度とみなす。
上述のように、温度センサー10によって温度を測定する場合、上述のような蒸発をしている結露状態となっていることが好ましく、このような状態は高温高湿状態の試験で生じやすい。そのために、温度センサー10を設ける場所を設定する際に、適切な温度を測定するためには幾つかの方法がある。1番目としては、内槽2内部の結露が発生しやすい場所に温度センサー10を配置する方法である。これは、例えば、内槽2の奥で水を加熱して気化させた後、再加熱することで内槽2内部の温湿度を保つ方法を用いた場合に、内槽2の内表面の扉側17側では、水蒸気が露点温度まで下がり結露しやすいので、内槽2の内表面としては扉17の位置を選択して複数の温度センサー10を配置することができる。このように試験状態や恒温恒湿器によって特定の位置に結露が生じる場合には、その場所に温度センサー10を配置すればよい。
2番目としては、温度センサー10を配置する場所に、意図的に結露を発生させる方法である。これは、例えば、図2に示すように、温度センサー10および風速計19を設けた箇所の内槽2の外表面の断熱材9を部分的に薄くして窪み21を設け、上記窪み21に軸流ファン22を設けて局所的に風を当てて結露を発生させる方法、あるいは、図3に示すように、内槽2の温度センサー10および風速計19を設けた場所の断熱材9にヒートパイプ23を埋め込んでおき結露を発生させる方法等がある。結露を発生させる方法は、これらに限定するものではなく、上述の窪みあるいは軸流ファンのどちらか1つだけを設ける方法、あるいはヒートパイプ以外の手段を埋め込む方法等、様々な方法を用いて結露を発生させることが考えられる。
上述の2つの方法では、試験の状態や試料の配置状況によっては、結露が発生せずに、温度センサー10が湿球温度とは全く異なる温度を測定する可能性もある。そこで、3番目の方法としては、複数の温度センサー10によって測定された温度が湿球温度であるかどうかを前記制御装置11によって判断し、湿球温度として用いることができると判断された温度センサー10の測定結果だけを抽出して、湿度分布の算出に用いる方法である。このような方法を用いれば、1,2番目に示したような温度センサー10の配置だけでなく、結露の発生状況に関係なく多数の温度センサー10を配置しておき、実際に結露が発生した場所の温度センサー10だけを用いることが可能となり、温度センサー10の配置をより自由に行うことができる。
前記送風機3、加熱器4、冷却器5および加湿器6は、制御装置11の温度・湿度制御部13によって制御される。前記湿度算出部12によって得られた各温度センサー10が設けられた場所の湿度を、試験の設定湿度と比較する。この時、設定湿度と異なる湿度の場所がある場合に、前記温度・湿度制御部13によって、設定湿度となるように、前記送風機3、加熱器4、冷却器5および加湿器6を作動させて、前記内槽2の湿度分布を変化させる。
本発明の恒温恒湿器1の使用方法について説明する。まず初めに、恒温恒湿器1を無試料状態で作動させる。この時、あらかじめ得られているデータに基づき、内槽2内部が設定した湿度となるように、前記温度・湿度制御部13によって、前記送風機3、加熱器4、冷却器5および加湿器6を作動させて、前記内槽2の湿度および温度を変化させる。
所定の時間が経過し設定した湿度・温度状態となったら、IECあるいはJTM規格に則って、前記温湿度測定手段8によって、温湿度を1点測定する。この時、同時に、前記温度センサー10を用いて前記内槽2の内表面の温度を測定し、さらに、前記風速計19によって、風速を測定する。風速計19によって得られた風速に応じて、湿度を求めるのに必要な式を決定し、前記温度センサー10によって測定された温度を湿球温度として、前記制御装置11の湿度算出部12において乾湿球温度計算から湿度を算出する。これにより、前記温度センサー10が設けられた箇所の湿度が得られる。
次に、恒温恒湿器1を有試料状態で作動させ、無試料状態と同じ設定湿度となるように、前記温度・湿度制御部13によって、前記送風機3、加熱器4、冷却器5および加湿器6を作動させて、前記内槽2の湿度および温度を変化させる。
所定の時間が経過したら、無試料状態と同様に、IECあるいはJTM規格に則って、前記温湿度測定手段8によって温湿度を測定し、前記温度センサー10を用いて前記内槽2の内表面の温度を測定し、さらに、前記風速計19によって風速を測定する。風速計19によって得られた風速に応じて、湿度を求めるのに必要な式を決定し、前記温度センサー10によって測定された温度を湿球温度として、前記制御装置11の湿度算出部12において乾湿球温度計算から湿度を算出する。これにより、前記温度センサー10が設けられた箇所の湿度が得られる。
前記制御装置11によって、得られた湿度分布を無試料状態の湿度分布と比較する。比較の結果、無試料状態と同じ湿度分布となれば問題ないが、異なる湿度分布が得られると、前記内槽2の内部に滞留箇所が存在していると判断される。
湿度分布から滞留箇所が判明したら、滞留を解消するための対応が必要となる。滞留解消の方法としては幾つかの方法がある。まずは、試料の配置状態を変更させる方法である。試料の向きや配置場所を変更することによって、滞留を解消させる。あるいは、複数の試料を配置している場合には、試料数を変更することも考えられる。これにより、適切な試料数を知ることも可能である。
また、前記制御装置11を用いる方法として、前記送風機3を作動させて風速の変更を行い、滞留を解消する方法がある。さらに、補助送風機を新たに設置する方法や、予め前記補助送風機を設置しておいて、必要に応じて前記制御装置11によって前記補助送風機の作動を制御する方法が用いられる。さらに、送風機3の吹出し部に風向可変装置を設けて適宜風向を変更してもよい。このような方法を用いる場合には、前記温度・湿度制御部13によって、適切な制御が行われるようにすることが好ましい。
このような方法を用いて滞留箇所を解消することにより、本願発明の恒温恒湿器1は、内槽2を試験に必要な設定湿度に近い湿度分布とすることが可能となり、より正確な試験を行うことができる。また、前記湿度分布を測定する手順を温度の変化に応じて時系列で行うと、湿度分布の変化状態を時系列で得ることも可能である。
また、前記制御装置11によって得られた試験時の湿度分布を無試料状態の湿度分布と比較した結果、試験時の湿度分布が無試料状態と較べて明らかに異状な湿度分布を示している場合、前記制御装置11に接続したアラーム20によって、異常を知らせることも可能である。前記アラーム20は光や音、あるいはディスプレイにエラーを表示させる等の様々な手段を用いることができる。前記アラーム20によって知らされた異常に対しては、使用者が手動で対応するか、あるいは、自動的に試験を停止させることも可能である。
本発明では、上述のように、前記温度センサー10によって測定された温度を湿球温度としているが、このことが適切であることを確認するために実験を行っている。実験に用いたのはエスペック製恒温恒湿器SH241(No.92002706、2004年製)である。結露が生じやすい前記恒温恒湿器の内槽の扉の内表面の4箇所にT型熱電対を取り付け、前記T型熱電対を記録計(横河電気製DRハイブリットレコーダ)に接続して、内槽の内部の温度を記録する。
前記恒温恒湿器を設定温度85℃・設定湿度85%に設定し、T型熱電対を取り付けた4箇所の温度を計測する。すると4箇所の温度は、81.0℃、80.6℃、80.2℃、81.3℃となり、4箇所の平均は80.8℃となる。これを、理論値の湿球温度と比較すると、理論値の湿球温度は81℃となり、ほぼ同じとなる。これにより、T型熱電対による測定温度を湿球温度とすることが可能であることが確認できる。
また、この実験の際に、結露が生じない場所を2箇所選択して同様の前記T型熱電対によって温度を記録すると、2箇所の温度は、84.9℃と84.7℃となり、ほぼ設定温度と同じ温度となることが解った。この結果は、複数の温度センサー10によって測定された温度が湿球温度であるかどうかを制御装置11によって判断することが可能であることを示している。よって、制御装置11により測定された温度が湿球温度であるかどうかを判断する際の1つの基準として、温度センサー10によって測定された温度と設定温度との差を用いることができる。
同様の装置を用いて、設定温度60℃・設定湿度90%、設定温度60℃・設定湿度80%の2つの条件で計測を行った。その結果、設定温度60℃・設定湿度90%の場合、4箇所の温度は、57.5℃、56.9℃、56.6℃、57.5℃となり、4箇所の平均は57.1℃となる。これに対し、理論値の湿球温度は57.9℃となり、ほぼ同じとなった。設定温度60℃・設定湿度80%の場合、4箇所の温度は、56.9℃、55.6℃、54.9℃、57.0℃となり、4箇所の平均は56.1℃となる。これに対し、理論値の湿球温度は55.6℃となり、ほぼ同じとなった。しかしながら、設定温度が85℃から60℃に下がると、精度が少し低下しているのが判る。
また、同様の実験を、設定温度60℃・設定湿度70%、設定温度60℃・設定湿度60%の2つの条件で計測を行うと、その結果、設定温度60℃・設定湿度70%の場合、4箇所の平均は55.1℃となり、これに対し、理論値の湿球温度は53.1℃となる。また、設定温度60℃・設定湿度60%の場合、4箇所の平均は56.1℃とり、これに対し、理論値の湿球温度は50.4℃となり、設定湿度が低下すると理論値との誤差が大きくなっていることが判る。
このような実験から本発明の恒温恒湿器1を高温高湿状態の試験に用いる場合には、前記温度センサー10によって測定された温度を湿球温度として湿度分布を求めることが正しいことが確認でき、必要な精度を確保することが可能であることが明らかである。このことからも、初めに述べたように、本発明の恒温恒湿器は高温高湿状態の試験で用いることが好ましい。
1 恒温恒湿器
2 内槽
3 送風機
4 加熱器
5 冷却器
6 加湿器
8 温湿度測定手段
9 断熱材
10 温度センサー
11 制御装置
12 湿度算出部
13 温度・湿度制御部
17 扉
18 隔壁
19 風速計
20 アラーム
21 窪み
22 軸流ファン
23 ヒートパイプ

Claims (7)

  1. 断熱材で覆われ、内部の1点の温湿度を測定するための温湿度測定手段を備えた内槽と、前記内槽の内部の温度および湿度を変化させる、加熱器、冷却器、加湿器、および送風機を備え、高温高湿状態の試験に用いる恒温恒湿器であって、
    前記内槽の内表面に複数の温度センサーを設け、さらに、前記内槽の内表面から所定の間隔を離して風速計を設けており、
    前記温湿度測定手段によって測定した前記内槽の内部の1点の温湿度、前記温度センサーによって測定した温度、および前記風速計によって測定した風速から、前記内槽の内部の湿度分布を算出する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記温度センサーによる、結露が生じた箇所の測定温度を湿球温度とみなし、前記温湿度測定手段による測定温度を乾球温度とみなすことで湿度分布を算出することを特徴とする恒温恒湿器。
  2. 前記内槽の内部の結露が生じる場所に前記温度センサーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の恒温恒湿器。
  3. 前記温度センサーを設けた場所に結露を発生させることを特徴とする請求項1に記載の恒温恒湿器。
  4. 前記制御装置によって、複数の温度センサーによる測定温度の中から、結露状態であると判断した測定温度を抽出して、湿球温度とみなして湿度を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の恒温恒湿器。
  5. 前記制御装置によって得られた湿度分布と、試験の際の設定湿度とを比較し、前記湿度分布が前記設定湿度に近づくように、前記制御装置によって、加熱器、加湿器、冷却器、送風機の作動を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の恒温恒湿器。
  6. 前記制御装置によって、予め無試料状態で算出しておいた湿度分布と試験時に得られた湿度分布を比較して、試験時の湿度分布に異常があると判断したら異常を知らせるアラームを備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の恒温恒湿器。
  7. 前記温湿度測定手段として、1つの湿度センサー、あるいは、乾球温度計と湿球温度計を用いることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の恒温恒湿器。
JP2009057170A 2009-03-10 2009-03-10 恒温恒湿器 Expired - Fee Related JP5327797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009057170A JP5327797B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 恒温恒湿器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009057170A JP5327797B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 恒温恒湿器

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010210443A JP2010210443A (ja) 2010-09-24
JP2010210443A5 JP2010210443A5 (ja) 2012-01-12
JP5327797B2 true JP5327797B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=42970772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009057170A Expired - Fee Related JP5327797B2 (ja) 2009-03-10 2009-03-10 恒温恒湿器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5327797B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7525272B2 (ja) 2020-03-12 2024-07-30 本田技研工業株式会社 測定装置および測定方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5884124B2 (ja) 2012-02-03 2016-03-15 ナガノサイエンス株式会社 コントロールユニット
CN102658218A (zh) * 2012-04-17 2012-09-12 上海林频仪器股份有限公司 一种高低温交变湿热试验箱
JP5511915B2 (ja) * 2012-08-28 2014-06-04 株式会社大阪真空機器製作所 分子ポンプ
CN109030153B (zh) * 2018-10-15 2024-02-23 中国烟草总公司郑州烟草研究院 一种风速可控用于调节卷烟含水率的装置及方法
CN109596548A (zh) * 2018-12-19 2019-04-09 北京航天易联科技发展有限公司 一种激光湿度传感器高温高湿环境标定系统
KR102124130B1 (ko) * 2019-02-22 2020-06-18 (주)에스에스이엔지 수냉식 냉각장치를 포함하는 항온항습조
JP7161966B2 (ja) * 2019-03-28 2022-10-27 エスペック株式会社 環境形成装置
CN117839776B (zh) * 2024-01-05 2024-07-26 广州威德玛环境仪器有限公司 一种温变试验箱预警系统

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07140061A (ja) * 1993-11-12 1995-06-02 Graphtec Corp 恒温恒湿槽
JP3354881B2 (ja) * 1998-09-30 2002-12-09 エスペック株式会社 出力マップによる補助加湿器制御装置
JP2002364883A (ja) * 2001-06-07 2002-12-18 Hitachi Ltd 多機能温湿度調節器
JP4587970B2 (ja) * 2006-02-13 2010-11-24 エスペック株式会社 環境試験装置
JP4587971B2 (ja) * 2006-02-13 2010-11-24 エスペック株式会社 環境試験装置
JP4554535B2 (ja) * 2006-02-24 2010-09-29 エスペック株式会社 環境試験装置
JP4879814B2 (ja) * 2007-04-25 2012-02-22 ナガノサイエンス株式会社 閉空間内の状態推定方法、及びその方法を用いて恒温槽の温度状態を監視する装置
JP2010107218A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Nagano Science Kk 湿度分布の測定方法、測定装置及び環境試験装置
JP4972069B2 (ja) * 2008-10-28 2012-07-11 ナガノサイエンス株式会社 空調装置の制御方法、空調装置及び環境試験装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7525272B2 (ja) 2020-03-12 2024-07-30 本田技研工業株式会社 測定装置および測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010210443A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5327797B2 (ja) 恒温恒湿器
US20100280788A1 (en) Integrated multi-sensor component
US9063016B2 (en) Fail safe multi-sensor component
JP2007271551A (ja) 環境試験装置
US10041860B2 (en) Method for detecting a faulty air handler in a heat pump appliance
Grinzato et al. R-value estimation by local thermographic analysis
JP2021063805A (ja) 空調用試験室及び空調方法
JP2010107218A (ja) 湿度分布の測定方法、測定装置及び環境試験装置
JP6652429B2 (ja) 断熱性能検査装置
JP3375305B2 (ja) 環境試験装置
JP2004226369A (ja) 線膨張係数測定装置
JP6336800B2 (ja) 空気熱源ヒートポンプの暖房運転時における製造熱量の算出方法および算出装置
JPH11183361A (ja) 高温高湿試験装置及びその加温加湿方法
JP4916326B2 (ja) 温度モニタ用基板の検査装置及び検査方法
EP4416484A1 (en) Thermoelectric polymer system for corrosion monitoring
CN216484463U (zh) 测量设备
JP3608655B2 (ja) 冷凍能力試験方法およびその装置
KR100954197B1 (ko) 대류열전달계수 측정장치 및 측정 방법
JP4787076B2 (ja) 湿度制御方法及び環境試験装置
RU2486497C1 (ru) Установка для испытаний теплозащиты летательного аппарата
RU2475729C1 (ru) Способ теплотехнического обследования зданий и сооружений
CN112379168A (zh) 电阻温度系数测量装置
CN103861676A (zh) 超薄型精密温控加热台
CN115803613A (zh) 适用于针对瞬态条件在高温下运行具有受控冷凝效应的环境控制系统
RU2658871C2 (ru) Стенд для исследования теплоэнергетических характеристик малых холодильных машин

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5327797

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees