JP2000108650A - エアコン制御方法 - Google Patents

エアコン制御方法

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JP2000108650A
JP2000108650A JP10282907A JP28290798A JP2000108650A JP 2000108650 A JP2000108650 A JP 2000108650A JP 10282907 A JP10282907 A JP 10282907A JP 28290798 A JP28290798 A JP 28290798A JP 2000108650 A JP2000108650 A JP 2000108650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関と駆動輪との間に介在し伝達トルクを
自在に変化させ得るクラッチ機構とを具備し、所定運転
状況下ではこのクラッチ機構において滑りを生じさせ、
クリープ力が発生するように構成している車両におい
て、所定条件下で発生するアイドル回転数の上下動を防
止する。 【解決手段】ブレーキが作動しておらず、かつクリープ
状態であり、かつ車両が略停止し、かつ吸気圧が一定以
下であるという条件を少なくとも含む所定条件下におい
ては、エアコン9の作動を禁止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機を有し
パウダークラッチやトルクコンバータ等のクラッチ機構
部分で滑りを生じさせてクリープするように構成した車
両におけるエアコンのオンオフ制御に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、無段変速機(Continuously Varia
ble Transmission 以下CVTと記す)を搭載した車両
等においては、アクセルペダルを踏み込まないアイドリ
ング時においてシフトレバーが走行位置にある時に、車
両をゆっくり走行させるクリープを生じさせるべく、ク
ラッチ機構に、電磁粉式のもの等を採用し、このクラッ
チ機構を予め定めた初期設定量動作させてこの部分で滑
りを生じさせクリープ力が発生するように構成したもの
が知られている。そしてクリープ走行時には、吸入空気
量を一定範囲内で増減させ得るアイドル回転数制御手段
を用いて、吸入空気量を増大させ、クリープ走行する分
のエンジン出力を向上させている。
【0003】一方、エアコンを作動させた場合等にも、
エアコン作動分のエンジン出力向上を図るべく、アイド
ル回転数制御手段によりアイドル回転数を上昇させてい
る。特に、CVT搭載車両においては、特開昭64−9
039号公報に示されているように、走行性、燃費の向
上を図るべく実変速比、エンジン負荷の2つの要素によ
り目標値を補正して、アイドリング時以外でも、エンジ
ンの回転数アップ量を決定するように構成されたものも
開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高地等
の大気圧の低い場所においては、吸入空気が希薄になる
関係上、アイドル回転数制御手段による弁開度を平地に
比べより大きくする必要がある。そして、図4に示すよ
うに、この条件でエンジンに大きな負荷のかかった場
合、すなわち、登り坂途中でクリープ力と勾配による後
退力とが略釣り合い、車両が停止中である場合に、運転
者がエアコンを作動させて、このエアコンの負荷が重畳
されると、同図中「不足」と記載された範囲において、
アイドル回転数制御手段によるエンジン出力増大によっ
ては、負荷の増大分をカバーできなくなる。この結果、
エンジンのアイドル回転数が低下し、これを検出したエ
ンジンコントローラはエアコンの作動を禁止するエアコ
ンカットを行なう。すると、エンジンへの負荷が小さく
なってエンジン回転数が上昇するため、エアコンは再び
作動する。この結果、再びエンジン回転数が低下して再
度エアコンカットが行なわれる。このように、アイドル
回転数制御手段によるエンジンの出力増大が限界付近で
ある状態でエアコンを作動させると、エアコンスタビラ
イズに抵触し、エアコンのオンオフが繰り返し行われる
とともに、アイドル回転数が上下動することになり、ド
ライバビリティ上好ましくない事態が発生し得る。しか
してこのような条件は通常極めて生じ難いため、従来、
課題自体の認識がなされていなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を認識して初めてなされたものであって、ブレーキが
作動しておらず、かつクリープ力が発生しており、かつ
車両が略停止し、かつ吸気圧が一定以下であるといっ
た、アイドル回転数制御手段による内燃機関の出力増大
が略限界となると予測される所定条件下においては、エ
アコンの作動を禁止することによって、アイドル回転数
の上下動等のドライバビリティ上好ましくない事態の発
生を防止すべく図ったものである。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係るエアコン
制御方法は、内燃機関と、この内燃機関を駆動源とする
エアコンと、前記内燃機関のアイドル回転数を目標アイ
ドル回転数に維持すべく吸入空気量を増減させてフィー
ドバック制御を行なうアイドル回転数制御手段と、前記
内燃機関と駆動輪との間に介在し伝達トルクを自在に変
化させ得るクラッチ機構とを具備し、所定運転状況下で
はこのクラッチ機構において滑りを生じさせ、クリープ
力が発生するように構成している車両に適用されるもの
であって、ブレーキが作動しておらず、かつクリープ状
態であり、かつ車両が略停止し、かつ吸気圧が一定以下
であるという条件を少なくとも含み、アイドル回転数制
御手段による内燃機関の出力増大が略限界となる所定条
件下においては、エアコンの作動を禁止するようにした
ことを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1は、走行車両である自動車において、本
実施例に係る部分を主として示す模式的構成図である。
この車両は、同図に示すように、内燃機関たるエンジン
1を動力源とし、このエンジン1と駆動輪3とを、クラ
ッチ機構4及び無段変速機(以下CVTと記す)2を介
して連結してなるものである。
【0008】エンジン1は、図2に模式的に示すよう
に、エンジンコントローラ5により電気的に点火時期、
燃料噴射量等を制御されるものであり、その電気制御の
ために、スロットルバルブ13の開度を検出するスロッ
トルセンサ91、吸気管14の圧力を検出する吸気管圧
力センサ92、図示しないエンジン回転数センサ等を少
なくとも有している。さらにこのエンジン1には、アイ
ドル回転数を自在に制御し得るアイドル回転数制御手段
11が設けられている。このアイドル回転数制御手段1
1は、吸気管14の途中に設けたアイドルスピード制御
弁12の弁開度を、エンジンコントローラ5から出力さ
れるISC制御信号eで制御することにより、吸入空気
量を変化させ、エンジン1のアイドル回転数を制御し得
るもので、原則的には、前記エンジン回転数センサによ
り検出されるアイドル回転数が予め定めてある目標アイ
ドル回転数となるように制御するものである。なお、図
示例は、バイパス方式のものを示しているが、直接的に
スロットルバルブ13の閉位置を変える直動式のもの等
でも適用可能であるCVT2は、変速比を無段階にかつ
連続的に変え得るものであればよく、この機能を満たせ
ばその機構方式に制限はないが、例えば本実施例では、
インプットシーブ21とアウトプットシーブ22とをベ
ルト23で連結してなるものを採用している。これらイ
ンプットシーブ21及びアウトプットシーブ22は、ベ
ルト23の巻取直径を自在に変更可能な構成となってお
り、各シーブ21、23の直径を変えるためのシーブ駆
動手段7により、この直径を変えて変速比を無段階かつ
連続的に変化させる。このシーブ駆動手段7はCVTコ
ントローラ6から出力されるCVT制御信号gにより制
御される。
【0009】クラッチ機構4は、エンジン1からCVT
2に伝達される伝達トルクを自在に変化させ得る例えば
油圧制御式のものであり、クラッチ41と、このクラッ
チ41を断続駆動するクラッチ操作レバー42と、この
クラッチ操作レバー42に連結された油圧シリンダ43
と、この油圧シリンダ43に流入する作動油の流量や向
きを調整する電磁制御弁44とを具備する。この作動油
はエンジン1により駆動される油圧ポンプPにより供給
される。しかして、エンジンコントローラ5からのクラ
ッチ制御信号fで電磁制御弁44を制御して油圧シリン
ダ43を進退させ、クラッチ操作レバー42を所望の位
置に動かしてクラッチ41の断続あるいは半クラッチ状
態を実現する。そして、トルコン車と同様、シフトレバ
ーが走行位置にありアクセルペダルが踏まれていない所
定運転状況下においては、クラッチ機構4のクラッチ操
作レバー42を予め定めた所定位置に動かし、半クラッ
チ状態として、車両がゆっくりと走行するクリープを生
じさせている。
【0010】さらに、本車両にはエアコン9が搭載され
ている。このエアコン9には、図示しない作動スイッチ
をオンされても、エアコン9の作動を禁止し得るエアコ
ンカット信号hが、エンジンコントローラ5から入力さ
れている。この他に、本車両には、車速を検出する車速
センサ93や、ブレーキのオンオフを検出するブレーキ
センサ94等が設けられている。
【0011】しかして、本実施例では、エンジンコント
ローラ5のメモリに、図2、図3に示すフローチャート
に示すようなプログラムを記憶させ、一定周期で繰り返
し実行して、エアコン9の制御を行なっている。エアコ
ンカットルーチンと称しているこのフローチャートにつ
いて図3を参照して説明する。ステップS1は、加速カ
ットルーチンと称しているもので、加速時等の駆動力を
必要とする際にエアコンカットを行なう部分である。そ
してステップS2に進む。
【0012】ステップS2では、吸気管圧力センサ92
の出力信号dの値から算出される吸気管圧力PARMが
一定以下、すなわちメモリに記憶させた所定値KPAA
CT(例えば630mmHg)以下であるかどうかを判
定する。そして、所定値KPAACT以下であれば、ス
テップS3に進み、そうでなければステップS8に進
む。
【0013】ステップS3では、車両が略停止状態、す
なわち車速SPDが、所定値KSPDACT(例えば2
km/h)未満であるかどうかを車速センサ93から入
力される車速信号aの値を用いて判定する。略停止状態
と判定すればステップS4に進み、そうでなければ、ス
テップS8に進む。ステップS4では、アイドリング時
であってシフトレバーが走行位置にあるクリープ状態で
あり、なおかつ図示しないフットブレーキ、ハンドブレ
ーキの両方を含むブレーキがOFFであるという条件が
満たされているかどうかを判定する。該条件が満たされ
ていれば、ステップS5に進み、そうでなければステッ
プS8に進む。
【0014】ステップS5では、第1カウンタCACC
PA1の値をカウントアップするとともに、第2カウン
タCACCPA2の値をクリアし、ステップS6に進
む。ステップS6では、第1カウンタCACCPA1の
値が、定数KTACCPA1以上であるかどうかを判定
する。第1カウンタCACCPA1の値が、定数KTA
CCPA1以上であれば、ステップS7に進み、そうで
なければ本ルーチンを終了する。
【0015】ステップS7では、エアコンカットフラグ
XACCPAに1を代入する。このことにより、エアコ
ン4の作動が禁止されるエアコンカットが実行される。
そして、本ルーチンを終了する。一方、ステップS8で
は、第2カウンタCACCPA2の値をカウントアップ
するとともに、第1カウンタCACCPA1の値をクリ
アし、ステップS9に進む。
【0016】ステップS9では、エアコンカットフラグ
XACCPAの値が1であり、なおかつ、第2カウンタ
CACCPA2の値が、定数KTACCPA2以上であ
るという条件が満たされているかどうかを判定する。そ
して、該条件が満たされていればステップS10に進
み、そうでなければ本ルーチンを終了する。ステップS
10では、エアコンカットフラグXACCPAに0を代
入する。このことにより、エアコンカットから復帰す
る。そして、本ルーチンを終了する。
【0017】係る構成の本実施例は次のように作動す
る。アイドリング状態で、ブレーキがオフかつクリープ
状態であるという条件(ステップS4成立条件)、車両
が略停止しているという条件(ステップS3成立条
件)、及び吸気管圧PAPMが一定以下であるという条
件(ステップS2成立条件)が全て成立し、なおかつこ
の状態が一定時間持続された場合(ステップS6成立条
件)には、エアコンカットのための所定条件が成立した
として、エアコンカットを実行する(ステップS7)。
ここで前記所定条件として、一定時間持続というステッ
プS6の成立条件を加えているのは、ステップS2〜S
4の条件が成立した時点で急にエアコンカットが実行さ
れるとドライバビリティに悪影響を及ぼす恐れがあるこ
とと、頻繁にエアコンカットの実行と復帰が頻繁に行な
われないようにするためである。
【0018】一方、エアコンカットを実行中に上記各条
件の何れかが満たされない状態となり一定時間その状態
が持続された場合(ステップS9成立条件)には、エア
コンカットより復帰する(ステップS10)。ここで、
エアコンカットからの復帰条件として、一定時間持続と
いうステップS9の成立条件を加えているのは、主とし
て、頻繁にエアコンカットの実行と復帰が頻繁に行なわ
れないようにするためである。
【0019】したがって本実施例によれば、アイドル回
転数制御手段11によるエンジン1の出力増大が略限界
となると予測される上記所定条件下においては、エアコ
ン9の作動が禁止される。この結果、従来、上記所定条
件下で生じ得た、エアコン9のオンオフの繰り返しとそ
れに伴うアイドル回転数の上下動等の、ドライバビリテ
ィ上好ましくない事態の発生を防止できる。
【0020】なお、本発明は上述した実施例に限られる
ものではない。例えば、クラッチ機構としてパウダクラ
ッチ等の電磁粉式のものを適用しても同様の効果を奏し
得る。また、CVT搭載車のみならずトルコン搭載車に
も本発明の適用は可能である。その他、本発明は、図示
例に限られずその趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が
可能である。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
アイドル回転数制御手段による内燃機関の出力増大が略
限界となると予測される所定条件下において、エアコン
の作動が禁止される結果、従来、上記所定条件下で生じ
得たエアコンのオンオフの繰り返しやそれに伴うアイド
ル回転数の上下動等の、ドライバビリティ上好ましくな
い事態の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す車両の模式的概略構成
図。
【図2】同実施例におけるエンジンの概略構成図。
【図3】同実施例におけるエアコンカットルーチンを示
すフローチャート。
【図4】従来例におけるエンジン負荷の状態を示す作用
説明図。
【符号の説明】
1・・・内燃機関(エンジン) 11・・・アイドル回転数制御手段 4・・・クラッチ機構 9・・・エアコン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関と、この内燃機関を駆動源とする
    エアコンと、前記内燃機関のアイドル回転数を目標アイ
    ドル回転数に維持すべく吸入空気量を増減させてフィー
    ドバック制御を行なうアイドル回転数制御手段と、前記
    内燃機関と駆動輪との間に介在し伝達トルクを自在に変
    化させ得るクラッチ機構とを具備し、所定運転状況下で
    はこのクラッチ機構において滑りを生じさせ、クリープ
    力が発生するように構成している車両に適用されるもの
    であって、 ブレーキが作動しておらず、かつクリープ状態であり、
    かつ車両が略停止し、かつ吸気圧が一定以下であるとい
    う条件を少なくとも含む所定条件下においては、前記エ
    アコンの作動を禁止するようにしたことを特徴とするエ
    アコン制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010031691A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Aisan Ind Co Ltd 内燃機関の制御装置
CN105431622A (zh) * 2013-07-25 2016-03-23 株式会社F.C.C. 鞍乘型车辆
CN109578572A (zh) * 2018-11-20 2019-04-05 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 一种自动变速箱空挡怠速控制方法及其装置

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CN109578572A (zh) * 2018-11-20 2019-04-05 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 一种自动变速箱空挡怠速控制方法及其装置

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