JP2000108528A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JP2000108528A
JP2000108528A JP10280609A JP28060998A JP2000108528A JP 2000108528 A JP2000108528 A JP 2000108528A JP 10280609 A JP10280609 A JP 10280609A JP 28060998 A JP28060998 A JP 28060998A JP 2000108528 A JP2000108528 A JP 2000108528A
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JP10280609A
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Satoru Kawai
悟 河合
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字後に袋状などの立体的に加工するのに適
し、パッケージとして意図したデザインであるかどうか
を、容易に確認することができ、印画後のカールを防止
することができ、熱転写プリンタの搬送性が良好で、印
字感度の高い画像品質に優れた熱転写受像シートを提供
することを目的とする。 【解決手段】 本発明の熱転写受像シート1は、基材A
1と基材A2が剥離可能に貼合されたもので、両者の基
材を粘着剤層3、感圧接着剤層6またはドライラミによ
る接着剤層7を介して貼合したもので、いずれにしても
熱転写画像形成後に、両者の基材を剥離できるものであ
る。そして、基材A1が透明であると、印刷本紙に非常
に酷似した色相、質感の用紙に、熱転写受像シートを貼
り付けると、非印画部には印刷本紙に近い色相、質感を
もたせることができ、実際のパッケージ印刷物との差が
ほとんどないパッケージデザイン用印刷物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装材料等のパッ
ケージデザイン用印刷物として最適な昇華転写記録用熱
転写受像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル化のすすむ商業印刷にお
いて、デザイン作成工程はコンピュータを用いて行われ
ることが多く、デザインカンプ用途や、校正刷り用途
に、デジタルプリンタ、特に優れた階調性を有する昇華
転写記録方式の熱転写プリンタが使われることが多くな
ってきている。昇華転写記録方式で形成された画像は、
使用する色材が染料であることから、非常に鮮明でかつ
透明性に優れているため、得られる画像は中間色の再現
性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア印
刷による画像と同様であり、モノカラーやフルカラー写
真画像に匹敵する高品質画像の形成が可能である。
【0003】通常の印刷物をデザインする工程では、コ
ンピュータ上で、文字入力、グラフィックの貼り込み、
レイアウトを行い、画面上で確認する他に、実際に印刷
した場合の確認などのために、プリンタ等で、カンプ出
力、校正刷りを行っている。通常、昇華転写記録方式の
熱転写プリンタでは、専用紙を必要とするが、一般的な
印刷物のカンプ、校正刷り用途には、印刷本紙に非常に
酷似した色相、質感の専用紙も開発されており、実際の
印刷物との差は少ない。
【0004】一方、パッケージ関連のデザインにおいて
も、デザイン作成工程はコンピュータ上で行われること
が多く、デザインの確認は、展開図を用いて、画面上や
プリンタの出力物で行っている。また、コンピュータ上
で合成された3次元画像として、実際のパッケージ形態
にしたときの確認をする場合もある。一般的なパッケー
ジの形態としては、箱状のもの、筒状のもの、袋状のも
のなど様々である。実際のパッケージデザインにおいて
は、最終的な形態自体も非常に重要であり、箱状、筒状
のものなどは、モックアップを作成し、展開図の印字物
を貼り込むなどして、実際のパッケージとして完成さ
せ、確認することも多い。同様に、袋状のものでも、お
およその外観が実際の包装用の材料に類似しており、か
つ、袋状に加工可能であれば、より実際のパッケージに
近い形で、袋状に加工するなどして、デザインの確認が
可能となる。また、このような袋状にして用いる包装用
材料は、印刷面が擦れるのを防ぐため、印刷は一般に裏
刷りで行われており、さらに印刷後ヒートシール性を持
つフィルムと貼り合わすなどして、ヒートシール可能な
ものとしている。また、中身を光による劣化から保護す
るため、アルミ蒸着のフィルムと貼り合わせる場合もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常出
力する際に使用される昇華転写記録用の専用紙では、基
材自体に厚みがあり、剛度が高いため、袋状に加工する
のは困難であり、また印画した側から観察するため、裏
刷りのものとは質感が異なっている。また、OHP用の
専用シートでは、基材が透明であるため、裏刷りの確認
は可能であるが、先の専用紙と同様に基材自体に厚みが
あり、剛度が高いため、加工には適さないという問題が
ある。
【0006】また、昇華転写記録用で、パッケージとし
て、袋状などに加工できるような薄い厚みの基材で受像
シートを用意した場合、通常の熱転写プリンタで印字す
るには、受像シート全体の剛度が低いため、給紙不良、
走行ジャムが発生しやすく、また受像シートが印画後に
著しくカールし、排紙不良を起こす等、搬送上のトラブ
ルが発生しやすく、また、受像シートのクッション性が
不足するため、印字感度が低いという問題がある。した
がって、上記の問題を解決するため、本発明は、印字後
に袋状などの立体的に加工するのに適し、パッケージと
して意図したデザインであるかどうかを、容易に確認す
ることができ、印画後のカールを防止することができ、
熱転写プリンタの搬送性が良好で、印字感度の高い画像
品質に優れた熱転写受像シートを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材A1、基材A2が粘着剤層を介して
剥離可能に貼合された熱転写受像シートにおいて、剥離
したときに、該粘着剤層が残って形成された基材が基材
A2のときに、基材A1の剥離される面と反対側の上に
受容層が設けられていることを特徴としている。また、
基材A1、基材A2が感圧接着剤層を介して剥離可能に
貼合されたことを特徴とする。また、基材A1、基材A
2がドライラミによる接着剤層を介して剥離可能に貼合
された熱転写受像シートにおいて、該接着剤層の接着力
を基材両者が剥離可能な程度に設定されたことを特徴と
する。
【0008】前記の基材A1の剥離される面と反対側の
上に、受容層が設けられていることが好ましい。また、
前記の基材A1が透明であることが好ましい。さらに、
前記の受容層に、ヒートシール可能な樹脂を含有してい
ることが好ましい。また、前記の受容層と基材A1の間
にヒートシール可能な樹脂を含む層が設けられているこ
とが好ましい。
【0009】
【作用】本発明の熱転写受像シートは、基材A1と基材
A2が剥離可能に貼合されたもので、両者の基材を粘着
剤層、感圧接着剤層またはドライラミによる接着剤層を
介して貼合したもので、いずれにしても熱転写画像形成
後に、両者の基材を剥離できるものである。そして、基
材A1が透明であると、印刷本紙に非常に酷似した色
相、質感の用紙に、熱転写受像シートを貼り付けると、
非印画部には印刷本紙に近い色相、質感をもたせること
ができ、実際のパッケージ印刷物との差がほとんどない
パッケージデザイン用印刷物が得られる。また、前記の
基材A1の剥離される面と反対側の上に、受容層が設け
られて、該受容層に、ヒートシール可能な樹脂を含有し
ていることが望ましく、また、前記の受容層と基材A1
の間にヒートシール可能な樹脂を含む層が設けられてい
ることが望ましく、熱転写画像面を、パッケージデザイ
ン用印刷用紙に重ねあわせ、ヒートシールにより熱転写
受像シートを貼り付けることができる。また、受像面同
士を重ねあわせヒートシールすることで、合掌貼袋、三
方シール袋、自立袋など袋状の形態に加工することがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて、本発明を更に詳しく説明する。図1は、本発明の
熱転写受像シートの一つの実施形態を示す断面図であ
り、基材A1、基材A2が粘着剤層3を介して剥離可能
に貼合された熱転写受像シート1において、剥離したと
きに、該粘着剤層3が残って形成された基材が基材A2
のとき、基材A1の剥離される面と反対側の上に受容層
2が設けられている。図1では、剥がしたときに、基材
A1側に粘着剤層3が残らないように、基材A1と粘着
剤層3の間に、離型層4を形成している。また、基材A
2の上に、熱転写受像シート1の裏面側の最外層の位置
に、裏面層5を形成できる。
【0011】また、図2は本発明の熱転写受像シートの
他の実施形態を示す断面図であり、基材A1、基材A2
が感圧接着剤層6a、6bを介して剥離可能に貼合され
た例を示し、この場合は感圧接着剤層6aと感圧接着剤
層6bとの界面で剥離する。さらに、図3は発明の熱転
写受像シートの他の実施形態を示す断面図であり、基材
A1、基材A2がドライラミによる接着剤層7を介して
剥離可能に貼合された例を示し、該接着剤層7の接着力
は基材両者A1、A2が手で剥離できる程度に設定され
ている。
【0012】図4は、本発明の熱転写受像シートに熱転
写画像を形成後、パッケージデザイン用紙9に、該熱転
写受像シートの剥がされた基材A1側を貼着した一つの
実施形態を示すもので、パッケージデザイン用紙9の上
に、熱転写画像8を下にして、受容層2を有し、該受容
層2の上に基材A1、離型層4が順に有したパッケージ
デザイン用印刷物10が形成される。熱転写画像の形成
されていない部分は、パッケージデザイン用の印刷本紙
に近い色相、質感をもった用紙9の地肌が見えるよう
に、基材A1は透明であることが好ましい。以下、本発
明の熱転写受像シートの構成について、詳細に説明す
る。
【0013】(基材)本発明の熱転写受像シートの熱転
写画像形成される側の基材A1としては、耐熱性、寸法
安定性、剛性を備えた熱可塑性樹脂により形成されたも
のが好ましく、特に透明性を有した熱可塑性樹脂の基材
が好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート
樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、二酢酸セルロー
ス樹脂、三酢酸セルロース樹脂等の、厚さ3〜250μ
m程度のフィルム又はシートが挙げられる。中でも、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
ポリプロピレン樹脂、三酢酸セルロース樹脂が上記の性
能の点でより好ましい。厚さは最終的にパッケージデザ
イン用印刷物の立体的に組み立てる場合、成形性の点か
ら6〜50μm程度の薄めで、剛度の低い基材が好まし
い。
【0014】また、本発明の熱転写受像シートの上記基
材A1と、粘着剤層、感圧接着剤層またはドライラミに
よる接着剤層を介して剥離可能に貼合される基材A2
は、従来公知のプラスチックフィルムでよく、例えばポ
リエチレンテレフタレートフィルム、基材内部にミクロ
ボイド(微細な空孔)を有するポリエチレンテレフタレ
ートフィルム等が挙げられる。また、グラシン紙または
顔料コート紙にポリエチレン等をラミネートしたポリラ
ミ原紙や、ポリプロピレン等を主成分とした合成紙を基
材A2として使用することもできる。特に、本発明で
は、基材A2として、基材内部にミクロボイドを有する
樹脂フィルムを用い、その基材により、クッション性と
断熱性をもたせ、印字感度の高い画像品質に優れた熱転
写受像シートにすることが好ましい。
【0015】基材内部にミクロボイドを有する樹脂フィ
ルムとしては、ポリプロピレンフィルムやポリエチレン
テレフタレートフィルム等の従来公知のミクロボイドを
有する樹脂フィルムが使用され、例えば、東洋紡績株式
会社製のトヨパールSS P4255、モービルプラス
チックヨーロッパ製のMW247等の基材内部にミクロ
ボイドを有するポリプロピレンフィルム、ダイヤホイル
株式会社製のW−900、東レ株式会社製のE−60等
の内部にミクロボイドを有するポリエチレンテレフタレ
ートフィルムが挙げられる。プリンタ搬送性等から、基
材A2の厚さは20μm〜188μmの厚みのものが好
ましい。上記基材A1と、基材A2において、それらの
機能上、厚さは基材A1よりも基材A2の方が大きい方
が好ましく、また密度においては、基材A1よりも基材
A2の方が小さい方が好ましい。
【0016】(受容層)上記の基材A1の上に形成され
る受容層2は、基材の上に直接または、プライマー層を
介して、形成することができる。受容層2は、加熱によ
り熱転写シートから転写される色材(染料及びまたは顔
料)を受容する働きを有するもので、一旦受容した染料
を再昇華させないことが望まれる。受容層2は、一般に
熱可塑性樹脂を主体として構成される。受容層を形成す
る材料としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエス
テル等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィン
と他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマ
ー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂等が挙げられ、中でも特に好まし
いものはポリエステル系樹脂及び塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体及びそれらの混合物である。
【0017】また、受容層2は、ヒートシール可能な樹
脂を含有していることが好ましい。それは、熱転写受像
シートは、基材A1と基材A2が剥離可能に貼合された
もので、熱転写画像形成後に、両者の基材を剥離して、
熱転写画像面を裏にして、パッケージデザイン用印刷用
紙に、ヒートシールにより熱転写受像シートを貼り付け
たり、熱転写画像面同士を重ねあわせてヒートシール
し、袋状に加工するからである。ヒートシール可能な樹
脂としては、具体的にはアクリル系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化
ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂等が挙げられ、130〜180℃程度に加熱され
ると、これらの樹脂は溶融ないし軟化して、用紙等への
接着性を発揮する。
【0018】さらに、本発明の熱転写受像シートの受容
層と基材A1の間にヒートシール可能な樹脂を含む層を
設けることが好ましい。ここでのヒートシール可能な樹
脂は、上記の受容層に含有する場合に説明した樹脂と同
じものが使用できる。そして、このヒートシール可能な
樹脂を含む層は、例えば基材A1の上にポリプロピレン
フィルムをドライラミで貼り合わせたり、基材A1の上
にポリプロピレン樹脂を溶融押し出しにより形成した
り、ヒートシール可能な樹脂を含む塗工液をコーティン
グする等、従来公知の方法で形成することができる。ヒ
ートシール可能な樹脂を含む層は、任意の厚さでよい
が、一般的には乾燥状態で1〜30μm程度の厚さであ
る。
【0019】画像形成時において、着色転写層を有する
熱転写シートと、熱転写受像シートの受容層との融着若
しくは印画感度の低下等を防ぐ目的で、昇華転写記録で
は、受容層に離型剤を混合することができる。混合して
使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイル、
リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が
挙げられるが、中でもシリコーンオイルが望ましい。そ
のシリコーンオイルとしては、エポキシ変性、ビニル変
性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、ア
ルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエ
ーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテ
ル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
【0020】離型剤は1種若しくは2種以上のものが使
用される。また、離型剤の添加量は受容層形成用樹脂1
00重量部に対し、0.5〜30重量部が好ましい。こ
の添加量の範囲を満たさない場合は、昇華型熱転写シー
トと熱転写受像シートの受容層との融着若しくは印画感
度の低下等の問題が生じる場合がある。このような離型
剤を受容層に添加することによって、転写後の受容層の
表面に離型剤がブリードアウトして離型層が形成され
る。また、これらの離型剤は受容層に添加せず、受容層
上に別途塗工してもよい。受容層は、基材の上に上記の
如き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたものを適当
な有機溶剤に溶解したり、或いは有機溶剤や水に分散し
た分散体を適当な塗布方法で塗布及び乾燥することによ
って形成される。上記受容層の形成に際しては、塗工適
性を上げたり、受像シート同士や受容層と熱転写シート
の転写層塗工面との摩擦係数を適正にする目的で、無
機、有機粒子を添加することができる。なお、添加量
は、透明性を損なわない範囲が望ましい。以上のように
形成される受容層は任意の厚さでよいが、一般的には乾
燥状態で1〜50μmの厚さである。
【0021】また、このような受容層は連続被覆である
のが好ましいが、樹脂エマルジョン若しくは水溶性樹脂
や樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成して
もよい。更に、熱転写プリンターの搬送安定化を図るた
めに受容層の上に帯電防止剤を塗工してもよい。本発明
の熱転写受像シートは、受像シートの受容層面もしくは
裏面、または両面の最表面に帯電防止層を設けてもよ
い。帯電防止層は、帯電防止剤である、脂肪酸エステ
ル、硫酸エステル、リン酸エステル、アミド類、4級ア
ンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、アクリル系樹
脂、エチレンオキサイド付加物等を溶剤に溶解又は分散
させたものを塗工して、形成することができる。形成手
段は、上記の受容層の場合と同様のものがあげられる。
帯電防止層の塗工量は、乾燥時0.001〜0.1g/
2 が好ましい。
【0022】受像シートの基材と受容層の間に各種の樹
脂からなる中間層を設けることができる。この中間層に
様々な役割をもたせることで、受像シートに優れた機能
を付加させることができる。例えば、クッション性を付
与させる樹脂として、弾性変形や塑性変形の大きな樹
脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系共重合体
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用
いて、受像シートの印字感度を向上させたり、画像のざ
らつきを防止することができる。さらに、中間層に、帯
電防止能力を付与させるために、上記のクッション性を
付与させる樹脂に、前記の帯電防止剤を添加し、溶剤に
溶解又は分散させたものを塗工して、中間層を形成する
ことができる。
【0023】(粘着剤層)上記の本発明において基材A
1と基材A2とを剥離可能に貼合するために使用する粘
着剤層3は、従来公知の溶剤系及び水系のいずれの粘着
剤を用いて形成することができる。粘着剤として、例え
ば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アク
リル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂や、天然
ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられ
る。粘着剤としてポリアクリル酸エステルをはじめとす
る種々のアクリル系ポリマーが好ましく用いられる。具
体的にはアクリル系ポリマーの末端に水酸基、またはカ
ルボキシル基等の官能基をもたせて重合させることが挙
げられる。粘着剤層3の塗工量は、約3〜30g/m2
(固形分)が一般的であり、従来公知の方法、すなわ
ち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の方法で、基材A2上に塗布し、乾燥して粘着
剤層3を形成する。
【0024】(感圧接着剤層)上記の本発明において基
材A1と基材A2とを剥離可能に貼合するために使用す
る感圧接着剤層6a及び6bとしては、熱転写画像9が
少なくとも視認できる程度に透明で、接着前及び剥離後
は粘着性がなくて通常の状態では他のものと接着せず、
圧力で、また必要に応じ熱を併用することで対面する感
圧接着剤層と接着し、剥離時は感圧接着剤層6aと6b
との界面(接合面)が剥離面となって、感圧接着剤層は
塗工形成された基材側に残る様に剥離するものであれば
良い。この様な感圧接着剤層として程々の光沢感で良け
れば、従来公知のNR系粘着剤を粘着主剤としこれに透
明性及び平滑度に支障を来さない程度にシリカや澱粉等
を添加して粘着性や接着性等を調整した感圧接着剤でも
良いが、下記のものの方が光沢感、仮接着性等の点で優
れている。
【0025】すなわち、粘着主剤として、ソープフリー
乳化重合で得た、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)
やアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)のゴム
ラテックス、或いはポリアクリル酸エステル等のアクリ
ル系樹脂ラテックス等を用いる。これらは優れた感圧接
着性を示す。ソープフリー乳化重合法によるラテックス
は低分子量乳化剤を含まない為、ドライタック(べたつ
き感)が少ない点で好ましい。また、これらラテックス
のエマルジョンはイソプロピルアルコールを消泡剤とし
て使用でき、塗工液の固型分調整も任意の割合に出来、
グラビア塗工適性にも優れる等の性能を有している。
【0026】なお、粘着主剤に、通常の乳化重合による
ラテックスとして、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、カルボキシ変性SBR(XSBR)、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)、或いは、アクリル
変性天然ゴム(PMMA−NR)、ポリアクリル酸エス
テル等のアクリル樹脂系ラテックスの粘着剤等も、種々
の特性向上の為に併用しても良い。感圧接着剤層はソー
プフリー乳化重合のラテックスのみでも、ある程度の性
能は得られ、従来同様に接着力抑制に充填剤を加える
と、接着力の調整がし易く、経時的に接着力が強くなり
過ぎるのが抑えられる。接着力を調整するに適した充填
剤としては、例えば平均粒子径が3〜10μm程度のポ
リスチレン樹脂粒子が使用できる。ポリスチレン樹脂粒
子は前記ソープフリー乳化重合のラテックスとの組み合
わせで、良好に調整された接着力と平滑度を与え、その
結果優れた光沢感が得られる感圧接着剤層を与える。
【0027】また、充填剤はポリスチレン樹脂粒子以外
にも、アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、
架橋アクリル樹脂粒子等の樹脂粒子でも良い。耐熱性が
要求される用途では架橋樹脂粒子が適している。また、
所望の透明性に支障を来さない範囲で、従来公知のシリ
カ等の無機粒子や澱粉等の有機粒子を併用し、感圧接着
剤層表面を適度に粗面化してシリコーンオイル吸収性、
印刷適性、スタンプ適性等を良好にできる。なお、充填
剤としては、透明性を損なわなければ上記樹脂粒子と併
用しないで従来公知のシリカ及び澱粉等を用いることも
できる。
【0028】充填剤の配合量は、例えばポリスチレン等
の樹脂粒子では、粘着主剤100重量部当たり5〜20
重量部である。シリカや澱粉等は感圧接着剤層の透明性
ならびに平滑性に支障を来さない範囲で用いる。なお、
配合量は粘着主剤のドライタック及び目的とする物性に
より適宜調整する。なお、感圧接着剤層は、通常、粘着
主剤がエマルジョンで供給されるから、これに所望の充
填剤やその他の添加剤を適宜加えた塗液又はインキ状の
感圧接着剤を、グラビアコート、エアナイフコート等の
従来公知の塗工手段、或いはフレキソ印刷等で、基材に
塗工して形成する。以上説明した、本発明の熱転写受像
シートは、仮接着予定面の両面に感圧接着剤層を形成し
たものであった。しかし、本発明の熱転写受像シート
は、仮接着予定面の少なくとも片面に感圧接着剤層があ
る構成でも良い。例えば、他の仮接着予定面には、何も
設けず基材A1または基材A2が直接に接してもよい。
また、他の仮接着予定面には、透明な樹脂からなるオー
バーコート層を設ける構成等が挙げられる。この場合
は、仮接着後の剥離時には、このオーバーコート層と、
感圧接着剤層との接合面で剥離する。
【0029】このようなオーバーコート層は、印刷又は
塗工手段にて形成し、従来公知のオフセット印刷用のオ
ーバコート用インク、グラビア塗工用の塗工液等を用い
ることができる。オーバーコート層は透明な樹脂層であ
り熱硬化性樹脂でも良いが、剥離力の制御が容易である
点や熱転写受像シート製造時の作業性等の点で、紫外線
硬化性樹脂が良い。また、紫外線硬化性樹脂等からなる
オーバーコート層には、ワックスやシリコーン等を含有
させ、接着力を低下させて剥離力を調整しても良い。な
お、対面する仮接着予定面に設ける、感圧接着剤層或い
はオーバーコート層の基材面における形成面は、最低
限、その仮接着予定面であり、それは基材全面であって
も基材の一部であってもよい。感圧接着剤層或いはオー
バーコート層を、基材の必要部のみ部分形成すれば無駄
を省き低コストにできる。
【0030】上記の感圧接着剤層は、基材A1及びまた
は基材A2の上に形成されるが、各感圧接着剤層を剥が
したときに、感圧接着剤層が塗工形成された基材側に確
実に残るように、塗工される基材表面にプライマー処理
や、コロナ放電処理等の公知の易接着処理を施しても良
い。尚、プライマー処理は基材表面にプライマー層を設
けるもので、プライマー層を構成する材料としては、線
状ポリエステルやイソシアネート等、通常の材料から選
択することができる。
【0031】(接着剤層)本発明の熱転写受像シート
は、基材A1、基材A2がドライラミによる接着剤層7
を介して剥離可能に貼合することができる。この場合、
接着剤層7は、例えばウレタン系、ポリエステル系、ポ
リエーテル系接着剤等の接着性樹脂溶液を所望の面に塗
布し、必要に応じて溶剤を乾燥させて接着剤層を形成す
る。接着剤層の厚さは、固形分で約0.5〜10g/m
2 の割合で形成することができる。本発明の熱転写受像
シートは、接着剤層の接着力を基材A1、A2両者が剥
離可能な程度に設定されたものであり、具体的には、接
着剤層の接着力の調整は、接着剤層の厚さを低めにし
て、接着力を下げたり、ドライラミ時の接着剤層を塗工
後、基材を貼り合わせる圧力を低めにして、接着力を下
げたり、また接着剤層の組成で、接着性樹脂の種類で、
ガラス転移温度の比較的高いものを使用して、接着力を
下げたり、フィラーを添加して、接着力を下げたりする
こと等が挙げられる。
【0032】(離型層)離型層4は、上記の基材A1の
受容層の設けられている面と反対面に設けるもので、上
記粘着剤層または接着剤層との離型性を向上させるもの
である。離型層4は基材A1上に、シリコーン系剥離剤
やワックス系剥離剤を固形分で0.03g/m2 〜0.
20g/m2 の割合で塗布して形成することができ、特
にドライラミによる接着剤層と剥離可能に貼合させる場
合、離型層の塗工量を調整することにより、基材A1、
A2両者が剥離する剥離強度の調整を行うことができ
る。
【0033】(裏面層)本発明の熱転写受像シートは、
基材の受容層の設けられていない、基材A2裏面に裏面
層5を設けることができる。裏面層5は受像シートに対
して、プリンターでの搬送上、適度の滑り性をもたせ、
またカール防止性をもたせるために設ける。裏面層は、
例えば、バインダー樹脂と有機または無機の微粒子、帯
電防止剤から構成される。バインダー樹脂は、受容層で
記載したバインダー樹脂が同様に使用でき、帯電防止剤
は前記の帯電防止層で記載したものが同様に使用でき
る。また、有機または無機の微粒子としては、受像シー
トの透明性を損なわないように配慮されたもので、例え
ば、シリカ、タルク、アルミナ、炭酸カルシウム等の無
機微粒子や、テフロン微粒子、架橋尿素樹脂微粒子、ス
チレン/アクリル樹脂微粒子、メラミン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂等の有機フィラーのような材料が選定され
る。
【0034】以上のように形成された本発明の熱転写受
像シートに画像を形成する方法は、従来公知の昇華型熱
転写方式または熱溶融型熱転写方式でよく、例えばイエ
ロー、シアン及びマゼンタの3色の着色転写層を面順次
に有する熱転写シートを用いたり、黒色の熱溶融性イン
キ層を有した熱転写シート、金属顔料を含有し金属光沢
を有する熱転写画像が得られる熱溶融性インキ層を有し
た熱転写シートや、白色顔料を含有した白色の熱溶融性
インキ層を有した熱転写シートあるいは基材上に離型層
を介してアルミ等の金属を蒸着したホットスタンプ用転
写箔等を用いて、公知のサーマルヘッド方式等の熱転写
プリンターによって所望のフルカラー画像等を熱転写受
像シートの受容層に形成する。そして、熱転写画像形成
後、基材A1、A2を剥離して、熱転写画像面を裏にし
て、パッケージデザイン用印刷用紙に、ラミネーターや
ホットスタンプ、アイロン等のヒートシール手段により
熱転写受像シートを貼り付けることができる。また、熱
転写画像面同士を重ねあわせてヒートシールし、袋状に
加工することができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげて、本発明を
さらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるの
は重量基準である。 (実施例1)透明基材A1として、東レ株式会社製ルミ
ラーS10、厚み12μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを用いて、一方の面に、下記組成の受容層用
塗工液を固形分で、4.0g/m2 の割合で、塗工及び
乾燥して受容層を形成し、さらに基材A1の他方の面
に、下記組成の離型層用塗工液を固形分0.1g/m2
の割合で、塗工及び乾燥して、離型層を形成した。
【0036】受容層用塗工液組成 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂 40部 (電気化学工業株式会社製、#1000AKT) ポリエステル樹脂 60部 (東洋紡績株式会社製、バイロン600) エポキシ変性シリコーン 1.2部 (信越化学工業株式会社製、X−22−343) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 300部
【0037】離型層用塗工液組成 付加重合型シリコーン(信越化学工業株式会社製KS847H) 100部 トルエン 200部
【0038】次に、基材A2として、王子油化合成紙株
式会社製ユポSGS、厚さ110μmの基材内部にミク
ロボイドを有する合成紙を用いて、一方の面に、下記組
成の裏面層用塗工液を固形分で、3.0g/m2 の割合
で、塗工及び乾燥して裏面層を形成した。裏面層用塗工液組成 アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製BR−85) 10部 テフロンフィラー(ダイキン工業株式会社製ルブロンL−5) 0.1部 メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 89.9部
【0039】上記の基材A2の裏面層の形成されていな
い面に、下記組成の粘着剤を固形分塗工量8g/m2
割合で塗工し、温度70℃にて1分間の加熱乾燥を行っ
て粘着剤層を形成し、その粘着剤層面と、上記基材A1
の離型層を対向させてラミネートして、実施例1の熱転
写受像シートを作成した。粘着剤層用塗工液組成 アクリル共重合体 48部 (綜研化学株式会社製 SKダイン1310L) 硬化剤(綜研化学株式会社製 硬化剤E−AX) 0.36部 酢酸エチル 51.64部
【0040】(実施例2)実施例1と同様に、透明基材
A1の一方の面に、受容層を形成し、基材A1の他方の
面に、下記組成の感圧接着剤層用塗工液を固形分2g/
2 の割合で、塗工及び乾燥して、感圧接着剤層を形成
した。また実施例1と同様に、基材A2の一方の面に、
裏面層を形成し、基材A2の他方の面に、透明基材A1
で使用した感圧接着剤層用塗工液で固形分2g/m2
割合で、塗工及び乾燥して、感圧接着剤層を形成した。
上記の基材A1と基材A2を、それぞれ感圧接着剤層を
対向させて、メールシラー(大日本印刷株式会社製、M
S−9000)によりラミネートして、実施例2の熱転
写受像シートを作成した。
【0041】感圧接着剤層用塗工液組成 ソープフリー乳化重合NBRラテックス 100部 (日本ゼオン株式会社製SX1503、固形分43%) ポリスチレン粒子(平均粒径0.12μm) 8部 (日本ゼオン株式会社製SX1302) イソプロピルアルコール 92部
【0042】(実施例3)実施例1と同様に、透明基材
A1の一方の面に、受容層を形成し、基材A1の他方の
面に、実施例1と同様に、離型層を形成した。実施例1
と同様に、基材A2の一方の面に、裏面層を形成し、基
材A2の他方の面に、下記組成の接着剤層用塗工液を固
形分3g/m2 の割合で、塗工及び乾燥して、接着剤層
を形成し、上記の基材A1と基材A2を、接着剤層と離
型層とを対向させて、ラミネートして、実施例3の熱転
写受像シートを作成した。接着剤層用塗工液 ポリエーテル樹脂(武田薬品工業株式会社製 A−968) 30部 ポリイソシアネート樹脂(武田薬品工業株式会社製 A−8) 1.8部 酢酸エチル 68.2部
【0043】(実施例4)透明基材A1として、東レ株
式会社製ルミラーS10、厚み12μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを用いて、一方の面に、下記組
成のヒートシール層用塗工液を固形分で、3g/m2
割合で、塗工及び乾燥して、ヒートシール層を形成し、
その上に実施例1と同様に、受容層を形成し、基材A1
の他方の面に、実施例1と同様に、離型層を形成した。ヒートシール層用塗工液 ポリエステル樹脂 30部 (東洋紡績株式会社製、バイロン600) メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 70部 実施例1と同様に、基材A2の一方の面に、裏面層を形
成し、基材A2の他方の面に、実施例1と同様に、粘着
剤層を形成し、上記の基材A1と基材A2を、粘着剤層
と離型層とを対向させて、ラミネートして、実施例4の
熱転写受像シートを作成した。
【0044】
70部 (比較例1)実施例1と同様に、透明基材A1の一方の
面に、実施例1と同条件で受容層を形成し、比較例1の
熱転写受像シートを作成した。
【0045】(比較例2)透明基材A1(東レ株式会社
製ルミラーT60、厚み125μm)の一方の面に、実
施例1と同条件で受容層を形成し、比較例2の熱転写受
像シートを作成した。
【0046】以上の実施例と比較例の熱転写受像シート
において、以下の条件にて熱転写による画像を形成し
た。イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の着色転写層
である染料層を面順次に有する熱転写シート(大日本印
刷株式会社製)と上記の各熱転写受像シートとを、各々
の着色転写層と受容層とを対向させて重ね合わせ、熱転
写シートの裏面からドット密度12ドット/line、
印画周期10.0msec、最大階調印加エネルギー
0.60mJの条件でサーマルヘッドによる熱転写プリ
ンターで記録を行い、熱転写受像シートの受容層に各色
256階調制御のフルカラー画像を形成した。袋状に加
工するものは、更に、画像を形成した上に白色転写層を
有する熱転写シートを重ねて、画像を覆うように白色層
を転写したり、アルミ蒸着による銀色の転写層を有する
熱転写シートを重ねて、画像を覆うように銀色層を転写
した。
【0047】熱転写画像形成後、実施例では基材A1、
A2を剥離して、比較例では熱転写受像シートそのもの
で、熱転写画像面を裏にして、パッケージデザイン用印
刷用紙に、ラミネーターのヒートシール手段(130
℃、1kg/cm2 ・秒)により熱転写受像シートを貼
り付けた。また、白色層、銀色層まで転写した受像シー
トの受像面同士を重ねあわせベタシールを行い、合掌貼
袋を作成した。以上において、実施例及び比較例におい
て、熱転写受像シートの画像品質、印画時の熱転写受像
シートのカールの程度、熱転写プリンタの搬送性や、パ
ッケージデザイン用印刷用紙に貼り付けたり、袋状に加
工してパッケージとして意図したデザインであるかどう
かを、容易に確認することができるかどうかを目視によ
り判断した。
【0048】画像品質の判断基準 ○:良好である。 △:少し不良が認められる。 ×:不良である。カールの程度 ○:良好である。 ×:不良である。
【0049】プリンタ搬送性 ○:良好である。 ×:不良である。立体加工適性 ○:良好である。 ×:不良である。
【0050】(評価結果)評価結果を下記の表1に示
す。
【表1】
【0051】実施例の熱転写受像シートは、印字後に袋
状などの立体的に加工するのに適し、パッケージとして
意図したデザインであるかどうかを、容易に確認するこ
とができる。また、印画時のカールを防止することがで
き、熱転写プリンタの搬送性が良好で、印字感度の高い
画像品質に優れたものである。それに対し、比較例1の
熱転写受像シートは、厚みが薄く、受像シートが印画後
に著しくカールし、印字中にジャムを起こした。また、
受像シートにクッション性不足で、印字感度が低く、画
像品質が劣る。また、比較例2の熱転写受像シートは、
厚みのため剛度が高く、パッケージ用紙に貼りつけた場
合違和感があり、また、印字後に袋状に加工することが
できなかった。
【0052】
【発明の効果】以上の通り、本発明の熱転写受像シート
は、基材A1と基材A2が剥離可能に貼合されたもの
で、両者の基材を粘着剤層、感圧接着剤層またはドライ
ラミによる接着剤層を介して貼合したもので、いずれに
しても熱転写画像形成後に、両者の基材を剥離できるも
のである。そして、基材A1が透明であると、印刷本紙
に非常に酷似した色相、質感の用紙に、熱転写受像シー
トを貼り付けることで、非印画部には印刷本紙に近い色
相、質感をもたせることができ、実際のパッケージ印刷
物との差がほとんどないパッケージデザイン用印刷物が
得られる。また、前記の基材A1の剥離される面と反対
側の上に、受容層が設けられて、該受容層に、ヒートシ
ール可能な樹脂を含有していることが望ましく、熱転写
画像面を裏にして、パッケージデザイン用印刷用紙に、
ヒートシールにより熱転写受像シートを貼り付けること
ができる。また、袋状に加工することができるため、ス
ナック菓子などのパッケージのイメージをデザイン段階
で実際に確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態を
示す断面図である。
【図2】本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示
す断面図である。
【図3】本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示
す断面図である。
【図4】本発明の熱転写受像シートに熱転写画像を形成
後、パッケージデザイン用紙に、該熱転写受像シートの
剥がされた基材A1側を貼着した一つの実施形態を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 熱転写受像シート 2 受容層 3 粘着剤層 4 離型層 5 裏面層 6a、6b 感圧接着剤層 7 接着剤層 8 熱転写画像 9 用紙 10 パッケージデザイン用印刷物 A1 基材 A2 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 AA01 AA27 AA33 CA02 CA03 CA05 CA12 CA13 CA25 CA30 CA44 4F100 AK01A AK01E AK25C AK41B AK42A AK52B AK68B AL05B AR00B AR00C AT00A AT00D BA04 BA05 BA07 BA10B BA10D EC18 GB90 JD14B JL01 JL04 JL12A JL12E JL13C JL14C JN01A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材A1、基材A2が粘着剤層を介して
    剥離可能に貼合された熱転写受像シートにおいて、剥離
    したときに、該粘着剤層が残って形成された基材が基材
    A2のときに、基材A1の剥離される面と反対側の上に
    受容層が設けられていることを特徴とする熱転写受像シ
    ート。
  2. 【請求項2】 基材A1、基材A2が感圧接着剤層を介
    して剥離可能に貼合されたことを特徴とする熱転写受像
    シート。
  3. 【請求項3】 基材A1、基材A2がドライラミによる
    接着剤層を介して剥離可能に貼合された熱転写受像シー
    トにおいて、該接着剤層の接着力を基材両者が剥離可能
    な程度に設定されたことを特徴とする熱転写受像シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記の基材A1の剥離される面と反対側
    の上に、受容層が設けられていることを特徴とする請求
    項2または3に記載する熱転写受像シート。
  5. 【請求項5】 前記の基材A1が透明であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載する熱転写受像シ
    ート。
  6. 【請求項6】 前記の受容層に、ヒートシール可能な樹
    脂を含有していることを特徴とする請求項1または4に
    記載する熱転写受像シート。
  7. 【請求項7】 前記の受容層と基材A1の間にヒートシ
    ール可能な樹脂を含む層が設けられていることを特徴と
    する請求項1または4に記載する熱転写受像シート。
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