JP2000108384A - 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置

Info

Publication number
JP2000108384A
JP2000108384A JP10299176A JP29917698A JP2000108384A JP 2000108384 A JP2000108384 A JP 2000108384A JP 10299176 A JP10299176 A JP 10299176A JP 29917698 A JP29917698 A JP 29917698A JP 2000108384 A JP2000108384 A JP 2000108384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
data
value
image
gradations
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10299176A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Sumiya
繁明 角谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP10299176A priority Critical patent/JP2000108384A/ja
Publication of JP2000108384A publication Critical patent/JP2000108384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として低階調領域における画質を向上する
とともに高速な処理を実現する。 【解決手段】 画像データを入力し、該データをスムー
ジングした後、3値化を行う画像処理装置をコンピュー
タにより構成する。スムージング後の階調数をもとの画
像データの階調数よりも高くする。スムージング処理
は、着目画素およびその周辺の画素に1以上の重み係数
を乗じて総和をとる。1以上の重み係数を用いることに
より、演算から除算を省くことができ高速に処理できる
とともに、画像データの階調数を増すことができる。ス
ムージング後のデータは単位階調値に相当する濃度の刻
みが小さくなるから、ドットの記録率も緩やかに変化す
るように設定できる。この結果、階調値の変化に対し
て、ドットの記録率およびそれに起因する粒状感が急激
に変化することを回避でき、滑らかな階調表現を実現す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の階調数で画
素ごとに与えられた画像データから、各画素ごとに表現
可能な階調数が該階調数よりも低い印刷装置に供する印
刷データを生成する画像処理方法およびそのためのプロ
グラムを記録した記録媒体、並びに画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータ等が処理した画
像を多色多階調で印刷する出力装置として、ヘッドに備
えられたノズルから吐出される数色のインクによりドッ
トを形成して画像を記録するインクジェットプリンタが
広く用いられている。かかるプリンタで印刷する際に
は、コンピュータ等が処理した画像データからプリンタ
に供する印刷データを生成するために種々の処理を施す
必要がある。
【0003】画像データの解像度がプリンタの印刷解像
度と異なる場合には、データの解像度を変換する必要が
ある。画像データの解像度の方がプリンタの印刷解像度
よりも低い場合には、画像データを補間することにより
解像度を向上する。
【0004】画像データの色成分をプリンタの色再現特
性に合わせる色補正処理を施す場合もある。通常、コン
ピュータで作成される画像データはレッド(R)、グリ
ーン(G)、ブルー(B)の色成分ごとの階調値で定義
される。プリンタはこれとは異なる色再現特性を有して
おり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、
ブラック(K)などのインクによって画像を印刷する。
色補正処理は、通常、R,G,Bの階調値の組み合わせ
とC,M,Y,Kの階調値との組み合わせを対応付ける
色補正テーブルを用いて行われる。
【0005】コンピュータで作成される画像データは2
56階調などの高い階調数で作成される。これに対し、
プリンタは各画素ごとには通常、ドットのオン・オフの
2階調しか採り得ない。従って、ドットの分布によって
多階調を表現可能に各画素ごとのデータを2値化するハ
ーフトーン処理も必要となる。
【0006】近年では、階調表現を豊かにするために、
各画素ごとにオン・オフの2値よりも多い階調表現を可
能としたインクジェットプリンタ、いわゆる多値プリン
タも提案されている。例えば、ドット径やインク濃度を
変化させることにより各ドットごとに3種類以上の濃度
を表現可能としたプリンタや各画素ごとに複数のドット
を重ねて形成することにより多階調を表現可能としたプ
リンタである。かかるプリンタであっても各画素単位で
は原画像データの有する階調を十分表現し得ないため、
各画素ごとに3値化以上に多値化するハーフトーン処理
が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、3値以上の多
値化を行う場合、従来の画像処理では、ドットの種類ご
との濃度の差が十分考慮されていなかった。従来考えら
れていた多値化では、以下に示す通り、豊かな階調表現
を画質に十分反映しきれないという課題があった。な
お、本明細書では以下、多値化という用語を3値以上の
多値化に限定して用いるものとする。2値の多値化は以
下、2値化と呼ぶものとする。
【0008】通常、画像データは、補正テーブル等によ
ってドットの密度に対応する階調データに変換された上
で、該階調値に基づいて多値化が行われる。従って、単
一のドットのオン・オフを判定する2値化の場合には、
階調値が1増えるごとにほぼ一定の割合で形成されるド
ットの数が増えていた。
【0009】濃度の異なる複数のドットを用いる3値化
以上の場合も、上述した2値化の考え方を踏襲して多値
化が行われていた。但し、この場合の階調値とドット密
度との対応関係は、ドットの種類ごとに異なったものに
なる。ドットひとつあたりの濃度が高い「濃ドット」
と、濃度が低い「淡ドット」が用意されている3値化に
おいて、階調データの変化に対する淡ドットの寄与率が
濃ドットの半分とした場合を例に説明する。このとき、
階調値が1増えた分の濃度増加を濃ドットで表現する場
合には単位面積当たりに所定の割合a個ずつ増えると仮
定する。淡ドットは濃ドットの半分の寄与率であるか
ら、階調値が1増えた分の濃度増加を淡ドットで表現す
る場合には単位面積当たりに濃ドットの倍の2a個ずつ
増える。
【0010】従来は、このような考え方に基づいて、階
調値ごとに各ドットの記録率を設定していた。従って、
低階調領域では、階調値の増加につれて淡ドットの記録
率が急激に増加していた。従来の多値化における記録率
の設定の例を図22に示す。図22は一つのドットあた
りで表現される濃度が異なる3種類のドット、つまり小
ドット、中ドット、大ドットについて、記録率を示した
グラフである。図示する通り、低階調領域における小ド
ットの記録率は階調値の変化に対して急激に増加してい
る。
【0011】小ドットの記録率がこのように急激に増加
していたことによって、低階調領域では階調値のわずか
の変化で形成されるドットの数が大きく変化していた。
小ドットは視認性が比較的低いドットであるとはいえ、
形成されるドットの数が急激に変化すれば、画像の粒状
感が大きく変化する。階調値が変化した部分においてド
ットの数が急変することにより、いわゆる疑似輪郭が視
認されることもあった。従来は、このように階調値に応
じてドット数が大きく変化することによって画質が損な
われることがあった。
【0012】また、このように小ドットが急激な割合で
増加した場合、小ドットを用いて表現可能な濃度を活用
していないことにもなる。例えば、階調値が1増えるご
とに小ドットが3つずつ増えるように図22の記録率が
設定されていた場合、小ドットの数を1つまたは2つ増
やすことによって表現可能な微妙な濃度は活用されない
ことになる。従来の画像処理では、このように、プリン
タが有する階調表現の能力を十分活用しているとはいえ
ず、さらに高画質化を図る余地が残っていた。
【0013】上述の課題点は、ドットの記録率を設定す
るデータという観点から次のように捉えることもでき
る。例えば、図22に示すように各ドットの記録率を設
定した場合を考える。記録率および階調値は、それぞれ
8ビット、すなわち値0〜255の範囲の整数で与えら
れているものとする。ところが、小ドットの記録率は階
調値の変化に対し急激に増加しているから、値0〜25
5の範囲中の離散的な限られた値しか取り得なかった。
この結果、小ドットの記録率は、8ビットのデータ量を
有していながら、それよりも少ないビットで表し得る程
度の情報しか設定されていなかった。これは、小ドット
の記録率を細かく変化させることにより表現可能な濃度
を十分活用できなかったことを意味する。
【0014】このように従来の多値化では、低階調の領
域で主として使用されるドットによる階調表現を十分に
活用することができなかった。また、場合によってはこ
うした階調領域で画質を損ねることもあった。上記説明
において、小ドットを中心に説明したのは、小ドットが
用いられる比較的低階調領域における階調表現が画質に
大きな影響を与えるからである。画質に与える影響の大
小の差こそあるものの、その他のドットが形成される領
域においても同様の課題は生じていた。また、プリンタ
のみならず、各画素ごとに3値以上の濃度を表現可能な
種々の印刷装置においても同様の課題が生じていた。上
述した課題は、多階調からなる画像データを多値化し
て、これらの種々の印刷装置に対し提供する画像処理装
置に対する課題である。
【0015】また、画像データから印刷データを生成す
るために施される上述の各処理は、高速に実行されるこ
とが望ましい。特に近年では、画像データの解像度が高
くなり、処理すべき画素が増大する傾向にある。近年の
コンピュータの処理速度の向上を考慮しても、画像処理
の高速化に対する要望は強い。従来からも画像処理を高
速で実現するための種々の提案がなされてきたが、必ず
しも十分とは言えなかった。かかる課題は、2値化を行
う場合も同様であった。
【0016】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、3値以上の多値化を行う場合に関
し、各ドットごとの濃度差を考慮した多値化を行うこと
によって、階調表現に優れた高画質な画像処理技術を提
供することを目的とする。また、画像データから印刷用
のデータを生成する画像処理において、処理の高速化を
図ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、
次の構成を採用した。本発明の画像処理方法は、所定の
階調数で画素ごとに与えられた画像データから、各画素
ごとに表現可能な階調数が該階調数よりも低い印刷装置
に供する印刷データを生成する画像処理方法であって、
(a)前記画像データを第1の画像データとして入力す
る工程と、(b)該第1の画像データを、前記所定の階
調数よりも高い階調数で実質的に定義される第2の画像
データを生成する工程と、(c)該第2の画像データの
ハーフトーン処理を行って前記印刷データを生成する工
程とを備えることを要旨とする。
【0018】かかる画像処理方法では、第1の画像デー
タの階調数を印刷装置が表現可能な階調数に低減した印
刷データを得る際に、工程(b)において画像データの
階調数を一旦増やした後、ハーフトーン処理により階調
数を低減する。階調数の変換は、ハーフトーン処理に先
だって画像データに施される種々の処理と同時に行うこ
とができる。もちろん、階調数を増すための処理を別途
介在させてもよい。こうすることにより以下に示す種々
の効果を得ることができる。
【0019】上記画像処理方法によれば、滑らかな階調
表現の高画質な画像処理を実現することができる。図2
2で先に説明した通り、従来の画像処理方法では、階調
値の変化に対して濃度評価値の低いドットの記録率が急
激に変化することによって、画質に種々の悪影響を与え
ていた。これは、階調値の単位変化に相当する濃度の変
化が大きいことが原因である。ハーフトーン処理は各階
調値に対応する濃度を表現するようにドットのオン・オ
フを判定する処理である。従って、階調値の単位変化に
相当する濃度の変化が大きければ、それに対応したドッ
トの記録率の変化も大きくなる。
【0020】これに対し、本発明の画像処理方法は、前
記工程(b)において、画像データの階調数を増すこと
により、階調値の単位変化に相当する濃度の変化を緩や
かにすることができる。従って、ドットの記録率の変化
を滑らかにすることができる。特に濃度評価値の低いド
ットの記録率の変化を滑らかにすることができる。この
結果、低階調の領域で階調値の変化に対して濃度評価値
の低いドットの記録率が急増することを抑制でき、滑ら
かな階調表現を実現することができる。
【0021】「高い階調数で実質的に定義される」と
は、第1の画像データを与える階調数よりも増えた分の
階調数を有効に活用して定義されるという意味である。
例えば、第1の画像データが8ビット、即ち256階調
で与えられている場合を考える。このとき、第1の画像
データ全てに値0を取る9ビット目のデータを加えたも
のとする。この場合、階調数は9ビット分に拡張されて
いるものの、9ビット目のデータは何ら活用されていな
い。本発明では、このような態様で階調数を増やすもの
は含まない。階調数を9ビット分に拡張した場合を例に
とれば、実質的に定義されたデータとは、9ビット目の
データが値0と値1の双方を取りうる状態で拡張された
データをいう。
【0022】このように実質的に階調数を増す方法とし
ては、例えば、画像データの色成分を補正する色補正処
理で行う方法が挙げられる。通常、色補正処理は、画像
データの階調値の組み合わせに応じて補正後の色成分の
階調値を与える色補正テーブルを用いて行われる。かか
るテーブルに記憶されるデータの階調数を画像データの
階調数よりも高くすることによって、画像データの階調
数を増すことができる。
【0023】また、画像データに施す処理の演算過程に
おいて階調数を増すこともできる。先に説明した通り、
印刷データを生成するまでには、画像データに種々の処
理を施す必要がある。かかる処理としては、例えば、画
像データの解像度を変換する処理や、画像データの色成
分を変換する色補正処理などが挙げられる。場合によっ
ては、隣接する画像データの階調値が滑らかに変化する
ようにするためのスムージング処理を施す場合もある。
かかる処理では、各画素ごとのデータに応じて定まる所
定のデータに重み係数を乗じた平均値を求めることが多
い。かかる演算過程においては、それぞれ以下に示す態
様で階調数を増すことができる。
【0024】第1の態様として、前記工程(b)は、前
記各画素に対し所定の相対的位置にある複数の画素にお
ける第1の画像データに、総計が1以上となるように前
記相対的位置に応じて設定された重み係数を乗じた値の
総和を前記第2の画像データとすることによって、前記
変換を行う工程であるものとする態様である。
【0025】かかる態様は、各画素に対応したデータ
を、その周囲の画素に対応したデータに基づいてスムー
ジング処理する際に、画像データの階調数を増す態様で
ある。一般にスムージング処理とは、各画素のデータ
を、該画素の周辺にある画素に重み値をかけた平均値で
修正することによって、階調値の変化を滑らかにする処
理をいう。スムージングに用いられる画素は、種々の設
定が可能である。処理対象となっている画素自体を含む
ものとしてもよい。通常のスムージング処理では、これ
らの重み係数の総和が値1になるように、それぞれの重
み係数は1よりも小さい範囲で設定する。これに対し、
上記態様のスムージング処理では、総和が1よりも大き
くなるように重み係数を設定する。従って、上記画像処
理方法におけるスムージング処理によって得られた画像
データは、スムージング前の画像データよりも各画素ご
との情報量が増えるため、階調値がより滑らかに変化し
たデータとなる。この結果、上記画像処理方法によれ
ば、高画質な印刷データを得ることができる。
【0026】第2の態様として、前記工程(b)は、第
1の画像データを補間して得られる、前記所定の解像度
よりも高い解像度の画像データを第2の画像データとす
る工程であり、該補間演算において、前記第1の画像デ
ータに乗ぜられる重み係数は該補間演算に使用される第
1の画像データとの距離に応じて定まる総和が1よりも
大きくなる値であるものとする態様である。
【0027】かかる態様は、第1の画像データを補間し
て、解像度の高い第2の画像データを得る際に、画像デ
ータの階調数を増す態様である。隣接する第1の画像デ
ータを補間して新たに生成するデータの数により第2の
画像データの解像度は変化する。一般に補間演算では、
第1の画像データに乗ぜられる重み係数の総和が値1に
なるように、それぞれの重み係数は1よりも小さい範囲
で設定される。これに対し、上記態様のスムージング処
理では、総和が1よりも大きい値となるように重み係数
を設定する。もちろん、補間演算において用いられる係
数であるから、補間によって新たに生成される画像デー
タと被補間データである第1の画像データとの距離に応
じて定まる係数である。例えば、通常の補間演算におい
て用いられる1よりも小さい重み係数同士の比を保ちつ
つ、総和が1以上になるように係数を乗じた値を上記態
様における重み係数として設定することができる。上記
画像処理方法における補間演算によって得られた第2の
画像データは、第1の画像データよりも各画素ごとの情
報量が増えるため、階調値がより滑らかに変化したデー
タとなる。この結果、上記画像処理方法によれば、高画
質な印刷データを得ることができる。
【0028】第3の態様として、前記第1の画像データ
は、第1の色空間における色成分ごとに階調値を有する
多色の画像データであり、前記工程(b)は、第1の色
空間中に離散的に存在する格子点ごとに第2の色空間に
おける階調値を与える色補正テーブルを、前記第1の画
像データの階調値に基づいて補間することで得られる前
記第2の色空間における階調値を前記第2の画像データ
とする工程であり、該補間演算において、前記色補正テ
ーブルに記憶されたデータに乗ぜられる重み係数は、第
1の画像データの階調値と該補間演算に使用される格子
点の距離に応じて定まる総和が1よりも大きくなる値で
あるものとする態様である。
【0029】かかる態様は、第1の画像データの色成分
を第2の画像データの色成分に色補正する際に、画像デ
ータの階調数を増す態様である。通常、色補正は第1の
画像データの階調値と第2の画像データの階調値とを対
応づける色補正テーブルを用いて行われる。第1の画像
データの階調値の全ての組み合わせに対して第2の画像
データの階調値を与えるテーブルを用意しようとすれ
ば、色補正テーブルのデータ量は膨大なものとなる。従
って、第1の画像データの階調値の有限の組み合わせ、
即ち第1の色空間において離散的に存在する格子点に対
応して第2の画像データを記憶した色補正テーブルを用
いることが多い。かかる場合には、第1の画像データの
階調値に応じて該色補正テーブルを補間して色補正を行
う。上記態様では、このように色補正テーブルを補間す
る際に階調数を増す。
【0030】第2の態様で説明したのと同様、一般に補
間演算では重み係数の総和が値1になるように、それぞ
れの重み係数は1よりも小さい範囲で設定される。色補
正テーブルを補間する場合でも同様である。これに対
し、上記態様の色補正処理では、総和が1よりも大きく
なるように重み係数を設定する。もちろん、補間演算に
おいて用いられる係数であるから、第1の色空間におい
て補間の対象となる点と、被補間データである格子点と
の距離に応じて定まる係数である。第2の態様と同様、
例えば、通常の補間演算において用いられる1よりも小
さい重み係数同士の比を保ちつつ、それぞれ整数化した
値を上記態様における重み係数として設定することがで
きる。上記画像処理方法における色補正処理によって得
られた第2の画像データは、第1の画像データよりも各
画素ごとの情報量が増えるため、階調値がより滑らかに
変化したデータとなる。この結果、上記画像処理方法に
よれば、高画質な印刷データを得ることができる。
【0031】上記各態様において、重み係数は、それぞ
れ1以上の整数であるものとすれば、以下に示す通りこ
れらの処理を簡素化することができ、処理時間を短縮す
ることができる。
【0032】最も単純な例としてデータA,Bの2つの
平均値を求める場合に沿って説明する。階調数を維持し
たまま両者の平均値を求める場合には、「(A+B)/
2」を演算することになる。かかる演算を行う場合のデ
ータ処理のイメージを図15に示した。データAが図1
5(a)に示すa0〜a7の8ビットで表され、データ
Bが図15(b)に示すb0〜b7の8ビットで表され
るものとする。上記平均値を求める場合には、まず第1
のステップとして「A+B」を計算する。この結果得ら
れたデータCを図15(c)に示した。データCは最大
でc0〜c8の9ビットで表されるデータとなる。次に
このデータを2で除する。これはビットを右側に1つず
つ移動させる処理と等価である。図15(d)にこの結
果を示した。結果はもとのデータA,Bと同じく8ビッ
トで表される。ビットc8は無視される。階調数を維持
したままデータA,Bの平均値を求める場合、ビットc
8に一旦記憶された情報を削減するための処理を実行し
ていることになる。
【0033】これに対してデータA,Bよりも階調数を
増やすことを許容すれば、図15(c)の段階で上述の
平均値を求める処理に相当する処理を完了することがで
きる。この場合、データCにおける単位階調値は、デー
タA,Bにおける単位階調値に相当する濃度の半分の濃
度に相当する。本発明の画像処理方法では、上述した除
算の分だけ処理を高速化しつつ、緻密な情報を記憶した
データを得ることができる。1つの画素についてはわず
かな短縮ではあるが、画像処理では、膨大な数の画素を
処理する必要があるため、全体としての処理時間の短縮
効果は大きい。上記ではデータA,Bを均等な重みで平
均を取る場合を例に説明したが、それぞれに所定の重み
を乗じて平均を取る場合も同様に処理を短縮することが
できる。また、3つ以上のデータの平均を取る場合でも
同様に処理時間を短縮することができる。補間演算にお
いても同様に処理時間を短縮することができる。
【0034】以上に示した第1の態様から第3の態様に
おいては、前記第1の画像データはmビット(mは自然
数)で表されるデータであり、重み係数の総和に相当す
るビット数をkビットとするとき、前記第2の画像デー
タは(m+k−1)ビットで表されるデータであるもの
とすることができる。
【0035】こうすれば、第2の画像データのデータ量
を不要に増大させることなく、上述の効果を得ることが
できる。例えば、第1の画像データが8ビットで表され
ている場合を考える。つまり、m=8の場合である。重
み係数の総和が2であるときはk=2である。従って、
第2の画像データは、9ビットで表されるデータとする
ことができる。実際、第1の画像データが全て8ビット
で表し得る最大値「1111 1111」である場合、
重み係数の総和が2とすれば、第2の画像データは「1
1111 1110」となり、9ビットあれば表現す
ることができる。重み係数の総和が3であるときはk=
2であるから、同様に第2の画像データは9ビットで表
される。重み係数の総和が4であるときはk=3である
から、第2の画像データは10ビットで表すことができ
る。以下、同様にして重み係数の総和に応じて第2のデ
ータの必要なビット数を設定することができる。
【0036】本発明の画像処理方法は、前記工程(c)
が、濃度評価値の異なる2種類以上のドットのオン・オ
フを判定して3値以上にハーフトーン処理する工程であ
る場合において、前記第2の画像データの階調数は、階
調値の単位変化に相当する濃度差が、前記濃度評価値の
最も低いドットによって単位面積当たりに表現可能な濃
度と略同一となる刻みに基づいて定められた階調数であ
るものとすることが望ましい。
【0037】先に説明した通り、本発明の画像処理方法
によれば、階調数を増すことによって、第2の画像デー
タは第1の画像データよりも階調値の単位変化に相当す
る濃度差を小さくすることができる。例えば、階調数を
極端に大きくすれば、階調値の単位変化に相当する濃度
差は、濃度評価値が最も低いドット(最淡ドットとよ
ぶ)により表現可能な濃度よりも低くなる。この結果、
最淡ドットのオン・オフによって第2の画像データの階
調値の変化を十分に表現することができなくなる。一
方、第2の画像データの階調数を十分増えていなけれ
ば、階調値の単位変化に対して最淡ドットがまとめて形
成される状態を解消することができず、画質を十分に向
上することができない。上記態様による画像処理方法で
は、階調値の単位変化に相当する濃度差と、濃度評価値
の最も低いドットで表現可能な濃度とを略同一とする。
第2の画像データの階調数をかかる値に設定すれば、印
刷装置は該ドットのオン・オフによって、第2の画像デ
ータの階調値の変化を最も適切に表現することができ
る。従って、上記態様による画像処理方法では、第2の
画像データのデータ量を不要に増加させることなく、高
画質な画像処理を実現することができる。
【0038】本発明の工程(c)におけるハーフトーン
処理は、種々の方法が適用可能であるが、前記第1の画
像データはmビット(mは自然数)で表現可能なデータ
とした場合に、前記工程(c)は、(c1) 前記第2
の画像データの階調数に基づいて、濃度評価値の異なる
2種類以上のドットごとに、各ドットの記録率に関与し
たデータたるレベルデータを、mビット以下で表現可能
なデータとして設定する工程と、(c2) 該設定され
たレベルデータに基づいて、各ドットのオン・オフを判
定する工程とを備えるものとすることが望ましい。
【0039】かかる画像処理方法では、mビットに相当
する画像データを一旦、階調数の高い第2の画像データ
に変換した後、工程(c1)においてmビット以下のデ
ータに再変換した上で多値化を行う。従来は、画像デー
タと同じビット数のレベルデータを設定し、各ドットの
オン・オフを設定する方法が採られる場合が多かった。
上記画像処理方法によれば、工程(c1)においてレベ
ルデータをmビット以下に再変換することにより、ドッ
トのオン・オフを判定する工程(c2)を従来と共通に
することができる。従って、画像処理を実行するソフト
ウェアまたはハードウェアの複雑化を回避することがで
きる。
【0040】なお、上記工程(c1)で第2の画像デー
タに基づいてレベルデータを与える方法は、種々の方法
が適用可能である。例えば、第2の画像データの階調値
と各ドットのレベルデータとの関係を記憶したテーブル
に基づいて、レベルデータを設定するものとすることが
できる。こうすれば、上記テーブルの入力階調値を従来
より、増やすだけで、容易に工程(c1)の再変換を実
現することができる。各ドットのオン・オフを判定する
方法としては、ディザ法や誤差拡散法など種々の周知の
方法を適用することができる。
【0041】以上で説明した本発明の画像処理は、コン
ピュータを用いて実現されるのが通常である。従って、
以下に示す通り、本発明はかかる処理を実現するための
プログラムを記録した記録媒体の態様でも成立する。本
発明の第1の記録媒体は、所定の階調数で画素ごとに与
えられた画像データから、各画素ごとに表現可能な階調
数が該階調数よりも低い印刷装置に供する印刷データを
生成するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能
に記録した記録媒体であって、前記画像データを第1の
画像データとして入力する機能と、該第1の画像データ
を、前記所定の階調数よりも高い階調数で実質的に定義
される第2の画像データを生成する生成機能と、該第2
の画像データのハーフトーン処理を行って前記印刷デー
タを生成する機能とを実現するプログラムを記録した記
録媒体である。
【0042】かかる記録媒体において、前記変換機能
は、前記各画素に対し所定の相対的位置にある複数の画
素における第1の画像データに、総計が1よりも大きく
なるように前記相対的位置に応じて設定された重み係数
を乗じた値の総和を前記第2の画像データとすることに
よって、前記変換を行う機能であるものとすることがで
きる。
【0043】また、前記変換機能は、第1の画像データ
を補間して得られる、前記所定の解像度よりも高い解像
度の画像データを第2の画像データとする工程であり、
該補間演算において、前記第1の画像データに乗ぜられ
る重み係数は該補間演算に使用される第1の画像データ
との距離に応じて定まる総和が1よりも大きくなる値で
あるものとすることもできる。
【0044】さらに、前記第1の画像データは、第1の
色空間における色成分ごとに階調値を有する多色の画像
データであり、前記変換機能は、第1の色空間中に離散
的に存在する格子点ごとに第2の色空間における階調値
を与える色補正テーブルを、前記第1の画像データの階
調値に基づいて補間することで得られる前記第2の色空
間における階調値を前記第2の画像データとする工程で
あり、該補間演算において、前記色補正テーブルに記憶
されたデータに乗ぜられる重み係数は、第1の画像デー
タの階調値と該補間演算に使用される格子点の距離に応
じて定まる総和が1よりも大きくなる値であるものとす
ることもできる。
【0045】本発明の第2の記録媒体は、所定の階調数
で画素ごとに与えられた画像データを入力し、階調値に
対してドットの記録率を設定した記録率テーブルを用い
たハーフトーン処理を行って、各画素ごとに表現可能な
階調数が該階調数よりも低い印刷装置に供する印刷デー
タを生成するためのプログラムをコンピュータ読みとり
可能に記録した記録媒体であって、前記記録率テーブル
は、前記画像データの階調数よりも高い階調数で与えら
れた階調値に対してドットの記録率を与えるテーブルで
ある記録媒体である。
【0046】かかる記録媒体においては、さらに、前記
記録率テーブルは、前記ドットの記録率を、前記画像デ
ータの階調数を表現可能なビット数以下のビット数で与
えるテーブルであるものとすることが好ましい。
【0047】上記の各記録媒体に記録されたプログラム
が、前記コンピュータに実行されることにより、本発明
の画像処理方法を実現することができる。なお、記憶媒
体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光
磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パン
チカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、
コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメ
モリ)および外部記憶装置等、コンピュータが読取り可
能な種々の媒体を利用できる。また、コンピュータに上
記の画像処理装置の多値化機能を実現させるコンピュー
タプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供
給装置としての態様も含む。
【0048】本発明はその他、上述した画像処理方法を
実現するための画像処理装置としての態様でも成立す
る。本発明の画像処理装置は、所定の階調数で画素ごと
に与えられた画像データから、各画素ごとに表現可能な
階調数が該階調数よりも低い印刷装置に供する印刷デー
タを生成するための画像処理を行う画像処理装置であっ
て、前記画像データを第1の画像データとして入力する
入力手段と、該第1の画像データを、前記所定の階調数
よりも高い階調数で実質的に定義される第2の画像デー
タを生成する生成手段と、該第2の画像データのハーフ
トーン処理を行って前記印刷データを生成する多値化手
段とを備えることを要旨とする。
【0049】かかる画像処理装置によれば、先に説明し
た本発明の画像処理方法を実現することができる。従っ
て、高画質な画像処理を高速で実行することができる。
もちろん、上記画像処理装置における変換手段は、先に
説明した第1の態様から第3の態様に即した具体的な処
理を実行する手段に置換することも可能である。なお、
上記画像処理装置における各手段は、例えば、それぞれ
の作用を奏する電子回路によって実現することができ
る。汎用的な回路であっても構わないし、専用の回路で
構築するものとしてもよい。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成:図1は、本発明の一実施例としての
画像処理装置を適用した印刷システムの構成を示すブロ
ック図である。図示するように、コンピュータ90にス
キャナ12とカラープリンタ22とが接続されている。
このコンピュータ90に所定のプログラムがロードされ
実行されることにより画像処理装置として機能する。こ
のコンピュータ90は、プログラムに従って画像処理に
関わる動作を制御するための各種演算処理を実行するC
PU81を中心に、バス80により相互に接続された次
の各部を備える。ROM82は、CPU81で各種演算
処理を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格
納しており、RAM83は、同じくCPU81で各種演
算処理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが
一時的に読み書きされるメモリである。入力インターフ
ェイス84は、スキャナ12やキーボード14からの信
号の入力を司り、出力インタフェース85は、プリンタ
22へのデータの出力を司る。CRTC86は、カラー
表示可能なCRT21への信号出力を制御し、ディスク
コントローラ(DDC)87は、ハードディスク16や
CD−ROMドライブ15あるいは図示しないフレキシ
ブルドライブとの間のデータの授受を制御する。ハード
ディスク16には、RAM83にロードされて実行され
る各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供され
る各種プログラムなどが記憶されている。
【0051】このほか、バス80には、シリアル入出力
インタフェース(SIO)88が接続されている。この
SIO88は、モデム18に接続されており、モデム1
8を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。コ
ンピュータ90は、このSIO88およびモデム18を
介して、外部のネットワークに接続されており、特定の
サーバーSVに接続することにより、画像処理に必要な
プログラムをハードディスク16にダウンロードするこ
とも可能である。また、必要なプログラムをフレキシブ
ルディスクFDやCD−ROMによりロードし、コンピ
ュータ90に実行させることも可能である。
【0052】図2は本画像処理装置のソフトウェアの構
成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所
定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーショ
ンプログラム95が動作している。オペレーティングシ
ステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ9
6が組み込まれており、アプリケーションプログラム9
5からはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転
送するための印刷データFNLが出力されることにな
る。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログ
ラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに
対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介し
てCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキ
ャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿か
ら読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー
(B)の3色の色成分からなる原画像データORGであ
る。
【0053】このアプリケーションプログラム95が、
印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドラ
イバ96が、画像情報をアプリケーションプログラム9
5から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信号
(ここではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各
色についての多値化された信号)に変換している。図2
に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解
像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、
色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99
と、ラスタライザ100とが備えられている。
【0054】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っている画像データの解像
度、即ち単位長さ当たりの画素数を、印刷モードに応じ
て解像度を変換する役割を果たす。本実施例のプリンタ
22は主走査方向に720dpi、副走査方向に720
dpiの解像度で印刷する低解像度モードと、主走査方
向に1440dpi、副走査方向に720dpiの解像
度で印刷する高解像度モードとを備えている。印刷モー
ドは使用者がキーボード14などを通じて指定する。解
像度変換モジュール97は、高解像度モードが指定され
た場合には、画像データの補間を行って主走査方向の解
像度を増す処理を行う。
【0055】こうして解像度変換された画像データはま
だRGBの3色からなる画像情報である。色補正モジュ
ール98はこの画像データを、色補正テーブルLUTを
参照しつつ、各画素ごとにプリンタ22が使用するシア
ン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック
(K)の各色のデータに変換する。本実施例では、こう
して色補正されたデータは原画像データORGよりも高
い階調数で階調値を有している。ハーフトーンモジュー
ル99は、ドットの分布によりかかる階調値を表現する
ためのハーフトーン処理を実行する。こうして処理され
た画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ2
2に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な印
刷データFNLとして出力される。もちろんこれらの処
理をコンピュータ90ではなく、プリンタ22で行うも
のとしても差し支えない。
【0056】後述する通り、本実施例では、プリンタ2
2に転送される印刷データFNLは、各画素ごとのドッ
トの形成に関する4値の情報から構成されている。4値
とは、「多いインク重量で形成されるドット(以下、大
ドットという)の形成」「中間のインク重量で形成され
るドット(以下、中ドットという)の形成」「少ないイ
ンク重量で形成されるドット(以下、小ドットという)
の形成」および「ドットの非形成」の4つの状態を意味
している。本実施例の印刷システムに適用されているプ
リンタ22は、各画素ごとにこれらの4つの状態でドッ
トの記録を行い画像を印刷することができる。
【0057】図3により本実施例に適用されているプリ
ンタ22の概略構成を説明する。図示するように、この
プリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬
送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッ
ジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、
キャリッジ31に搭載された印字ヘッド28を駆動して
インクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの
紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印字ヘッド
28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制
御回路40とから構成されている。
【0058】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0059】このプリンタ22のキャリッジ31には、
黒インク(K)用のカートリッジ71とシアン(C),
マゼンタ(M),イエロ(Y)の3色のインクを収納し
たカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。
キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計4個のイ
ンク吐出用ヘッド61ないし64が形成されている。キ
ャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタ
ンクからのインクを導くインク通路68が設けられてい
る。
【0060】図4はインク吐出用ヘッド28の内部の概
略構成を示す説明図である。図示の都合上、黒インク
(K)、シアン(C),マゼンタ(M)を吐出する部分
について示した。実際には、図5の平面図に示す通り、
各色のヘッド61〜64が配列されている。インク用カ
ートリッジ71,72がキャリッジ31に装着される
と、各色のインクは図4に示すインク通路68を通じて
印字ヘッド28の各色ヘッド61〜64に供給される。
【0061】ヘッド61ないし64には、複数のノズル
Nzが設けられており、各ノズル毎に電歪素子の一つで
あって応答性に優れたピエゾ素子PEが図4(a)に示
すように配置されている。ピエゾ素子PEは、周知のよ
うに、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に
電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例
では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定
時間幅の電圧を印加することにより、図4(b)に矢印
で示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸
張し、インク通路68の一側壁を変形させる。この結
果、インク通路68の体積はピエゾ素子PEの伸張に応
じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ip
となって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。こ
のインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに
染み込むことにより、印刷が行われる。
【0062】図5は、インク吐出用ヘッド61〜64に
おけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図で
ある。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐
出する4組のノズルアレイから成っており、48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致
している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノ
ズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直
線上に配置されていてもよい。但し、図6に示すように
千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく
設定し易いという利点がある。
【0063】本発明のプリンタ22は、図5に示した一
定の径からなるノズルNzを用いて大ドット、中ドッ
ト、小ドットという3種類のインク重量の異なるドット
を形成することができる。この原理について説明する。
図6は、インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形
と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図であ
る。図6において破線で示した駆動波形が通常のドット
を吐出する際の波形である。区間d2において一旦、ピ
エゾ素子PEの電位を低電位にすると、先に図5を用い
て説明したのとは逆にインク通路68の断面積を増大す
る方向にピエゾ素子PEが変形する。この変形はインク
通路68からのインクの供給速度よりも高速に行われる
ため、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、図6の
状態Aに示した通りノズルNzの内側にへこんだ状態と
なる。一方、図6の実線で示す駆動波形を用い、区間d
1に示すように電位を急激に低下させると、インク通路
68の変形速度は更に高速になるから、メニスカスは状
態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる(状態
a)。次に、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると
(区間d3)、先に図5を用いて説明した原理に基づい
てインクが吐出される。このとき、メニスカスがあまり
内側にへこんでいない状態(状態A)からは状態Bおよ
び状態Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニ
スカスが大きく内側にへこんだ状態(状態a)からは状
態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出さ
れる。
【0064】かかる原理に基づいて、ピエゾ素子PEの
電位を低くする際(区間d1,d2)の変化率、つまり
ノズルを駆動する駆動波形に応じて、吐出されるインク
重量を変化させることができる。本実施例では、小ドッ
トIP1を形成するための駆動波形と、中ドットIP2
を形成するための駆動波形の2種類を用意している。図
7に本実施例において用いている駆動波形を示す。駆動
波形W1が小ドットIP1を形成するための波形であ
り、駆動波形W2が中ドットIP2を形成するための波
形である。図7に示す通り、インク重量が大きくなる
程、飛翔速度が大きい。これらの駆動波形を使い分ける
ことにより、一定のノズル径からなるノズルNzからド
ット径が小中の2種類のドットを形成することができ
る。本実施例のプリンタ22では、これらの駆動波形を
キャリッジ31の移動とともにW1,W2の順で連続的
かつ周期的に出力している。
【0065】また、図7の駆動波形W1,W2の双方を
使ってドットを形成することにより、大ドットを形成す
ることができる。この様子を図7の下段に示した。図7
下段の図は、ノズルから吐出された小ドットおよび中ド
ットのインク滴IPs、IPmが吐出されてから用紙P
に至るまでの様子を示している。図7の駆動波形を用い
て小中2種類のドットを形成する場合、中ドットの方が
インク滴IPmが勢いよく吐出される。このようなイン
クの飛翔速度差およびキャリッジ31の主走査方向への
移動速度に応じて、小ドットのインク滴IPsと中ドッ
トのインク滴IPmを連続して吐出するタイミングを調
節すれば、両インク滴をほぼ同じタイミングで用紙Pに
到達させることができる。本実施例では、このようにし
て図7上段の2種類の駆動波形から最もドット径が最も
大きい大ドットを形成している。
【0066】なお、本実施例のプリンタ22は、駆動波
形W1,W2の出力周期を切り替えることによって、主
走査方向に720dpiの解像度で画像を印刷する低解
像度モードと、主走査方向に1440dpiの解像度で
画像を印刷する高解像度モードの2つの印刷モードで画
像を印刷することができる。
【0067】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送し
つつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリ
ッジモータ24により往復動させ(以下、主走査とい
う)、同時に印字ヘッド28の各色ヘッド61〜64の
ピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、
ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0068】なお、本実施例では、上述の通りピエゾ素
子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリン
タ22を用いているが、他の方法によりインクを吐出す
るプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク
通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生す
る泡(バブル)によりインクを吐出するタイプのプリン
タに適用するものとしてもよい。
【0069】(2)ドット形成制御:次に本実施例にお
けるドット形成の制御処理について説明する。ドット形
成制御処理ルーチンの流れを図8に示す。これは、コン
ピュータ90のCPU81が実行する処理である。
【0070】この処理が開始されると、CPU81は、
画像データを入力する(ステップS50)。この画像デ
ータは、図2に示したアプリケションプログラム95か
ら受け渡されるデータであり、画像を構成する各画素ご
とにR,G,Bそれぞれの色について、8ビットつまり
値0〜255の256段階の階調値を有するデータであ
る。この画像データの解像度は、低解像度モードでの印
刷解像度に相当する。つまり、主走査方向に720dp
i、副走査方向に720dpiの解像度である。
【0071】CPU81は、入力された画像データの解
像度を印刷モードに応じた解像度に変換する(ステップ
S100)。高解像度モードが指定されている場合に
は、線形補間により隣接する原画像データの間に新たな
データを生成することで主走査方向の解像度変換を行
う。低解像度モードが指定されている場合には、この処
理をスキップする。本実施例における解像度変換処理に
ついては後で詳述する。
【0072】次に、CPU81は、色補正処理を行う
(ステップS200)。色補正処理とはR,G,Bの階
調値からなる画像データをプリンタ22で使用するC,
M,Y,Kの各色の階調値のデータに変換する処理であ
る。この処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせか
らなる色をプリンタ22で表現するためのC,M,Y,
Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUTを用い
て行われる。色補正テーブルLUTを用いて色補正する
処理自体については、公知の種々の技術が適用できる。
本実施例における色補正処理の内容については後で詳述
する。
【0073】本実施例では、解像度変換処理(ステップ
S100)および色補正処理(ステップS200)にお
いて、画像データの階調数を変化させている。先に説明
した通り、ステップS50で入力される画像データの階
調値は8ビットで表される。これに対し、解像度変換処
理および色補正処理が施された後、多値化処理に供され
る画像データは、階調数を増やし10ビットで表される
ものとしている。多値化処理に供される画像データの階
調数の設定方法については後述する。
【0074】こうして色補正された画像データに対し
て、CPU81は多値化処理を行う(ステップS30
0)。多値化とは、色補正処理された画像データの階調
値をプリンタ22が各画素ごとに表現可能な階調値に変
換することをいう。本実施例では「ドットの形成な
し」、「小ドットの形成」、「中ドットの形成」、「大
ドットの形成」の4階調への多値化を行う。多値化処理
における階調数はプリンタ22で形成可能なドットの種
類に応じて種々設定可能である。多値化を行う処理には
種々の手法を適用することができる。本実施例では、い
わゆるディザ法を用いた。本実施例における多値化処理
の内容を図9を用いて説明する。
【0075】多値化処理では、CPU81はまず画像デ
ータを入力する(ステップS305)。ここで入力され
る画像データCDとは、色補正処理(図8のステップS
200)を施され、C,M,Y,Kの各色につき所定の
幅でそれぞれ階調値を有するデータである。このデータ
に対し、大ドット・レベルデータLVLの生成を行う
(ステップS310)。
【0076】レベルデータLVLの設定について図10
を用いて説明する。図10は、各ドットの記録率と階調
値との関係を示したグラフである。図10中の折れ線S
D、MD、LDはそれぞれ小ドット、中ドット、大ドッ
トの記録率を示している。なお、ドットの記録率とは、
ある均一な階調領域を形成する際に該領域内に形成され
るドットが、該領域内の画素に対して占める割合をい
う。
【0077】レベルデータLVLとは、ドットの記録率
を値0〜255の256段階に変換したデータをいう。
記録率0%がレベルデータの値0に相当し、記録率10
0%がレベルデータの値255に相当する。先に説明し
た通り、本実施例では、8ビットで入力された画像デー
タの階調値を、一旦10ビットの階調数に増やしてから
多値化処理を実行している。多値化処理では、10ビッ
トで与えられる階調値に基づいて8ビットのレベルデー
タを与えることにより、ドットのオン・オフ自体は画像
データと同じビット数で処理している。10ビットの画
像データから8ビットのレベルデータへの変換は、入力
を10ビット、出力を8ビットで図10のテーブルを作
成すればよく、多値化処理ルーチン自体では特別な処理
を行う必要はない。
【0078】ステップS310では、線LDから階調値
に応じたレベルデータを読みとる。例えば、図10に示
した通り、画像データの階調値がgrであれば、レベル
データLVLは曲線LDを用いてldと求められる。実
際には、線LDを1次元のテーブルとしてROM82に
記憶しておき、該テーブルを参照してレベルデータを求
める。本実施例におけるレベルデータと階調数との関係
は後述する。
【0079】次に、こうして設定されたレベルデータL
VLと閾値THとの大小を比較する(ステップS31
5)。いわゆるディザ法によるドットのオン・オフ判定
を行うのである。閾値THはいわゆるディザマトリック
スにより各画素ごとに異なる値が設定される。本実施例
では64×64の正方形の画素に値0〜255までが均
等に現れるブルーノイズマスク型のマトリックスを用い
ている。
【0080】図11にディザ法によるドットのオン・オ
フ判定の考え方を示す。図示の都合上、一部の画素につ
いてのみ示す。図11に示す通り、レベルデータLVL
の各画素とディザテーブルの対応箇所の大小を比較す
る。レベルデータLVLの方がディザテーブルに示され
た閾値よりも大きい場合にはドットをオンにし、レベル
データLVLの方が小さい場合にはドットをオフとす
る。図11中でハッチングを付した画素がドットをオン
にする画素を意味している。
【0081】ステップS315において、レベルデータ
LVLが閾値THよりも大きい場合には、大ドットをオ
ンにすべきと判断して、CPU81は結果値を示す変数
REに2進数で値「11」を代入する(ステップS32
0)。結果値REの各ビットはそれぞれ、図7に示した
駆動波形W1,W2のオン・オフに対応している。結果
値REが値「11」が駆動用バッファ47に転送される
と、駆動波形W1,W2の双方でインクを吐出するため
大ドットが形成される。
【0082】一方、ステップS315において、レベル
データLVLが閾値THよりも小さい場合には、大ドッ
トを形成すべきではない判断して、次に中ドットのオン
・オフの判定に移行する。中ドットのオン・オフの判定
の方法は、大ドットの場合と同じである。つまり、図1
0に示したドットの記録率データに基づき、レベルデー
タLVMを設定し(ステップS325)、このレベルデ
ータLVMが閾値THMより大きいか否かによって中ド
ットのオン・オフを判定する(ステップS330)。閾
値THMは大ドットと同様、所定のディザマトリックス
によって与えられる。レベルデータLVMが閾値THM
よりも大きい場合には、結果値REに2進数で値「0
1」を代入する(ステップS335)。このデータによ
って図7の駆動波形W2のみでインクが吐出され、中ド
ットが形成される。
【0083】レベルデータLVMが閾値THM以下であ
る場合には、小ドットのオン・オフの判定に移行する。
小ドットのオン・オフの判定の方法は、大ドットおよび
中ドットと同じである。つまり、図10に示したドット
の記録率データに基づき、レベルデータLVSを設定し
(ステップS340)、このレベルデータLVSが閾値
THSより大きいか否かによって小ドットのオン・オフ
を判定する(ステップS345)。閾値THSは、所定
のディザマトリックスによって与えられる。レベルデー
タLVSが閾値THSよりも大きい場合には、結果値R
Eに2進数で値「10」を代入する(ステップS35
0)。このデータによって図7の駆動波形W1のみでイ
ンクが吐出され、小ドットが形成される。また、レベル
データLVSが閾値THSよりも小さい場合には、結果
値REにドットのオフを意味する値「00」を代入する
(ステップS355)。
【0084】以上の処理により、一つの画素が4値化さ
れる。CPU81は、全画素について4値化が終了する
まで、以上の処理(ステップS310〜S355)を繰
り返し実行する(ステップS360)。
【0085】なお、上記処理において、本実施例では、
各ドットのオン・オフに関与する閾値THL,THM,
THSを与えるディザマトリックスはそれぞれ異なるマ
トリックスとしている。ディザ法によるドットのオン・
オフ判定は、レベルデータと閾値との大小関係によって
行われれる。大ドット、中ドット、小ドットで同じディ
ザマトリックスを使用した場合には、各ドットの判定に
関与する閾値THL,THM、THSは同じ値になる。
かかる閾値を用いてドットのオン・オフを判定すれば、
大ドットがオフと判定された場合に、他のドットもオフ
となる可能性が高くなってしまう。本実施例では異なる
マトリックスを用いてデータを設定することによりいず
れのドットも図10に示した記録率で記録されるように
図っている。
【0086】もっとも、本実施例では、全く異なるディ
ザマトリックスを3種類用意するのではなく、次に示す
方法によって、一つの基本的なマトリックスから他の2
つのマトリックスを生成している。図12に本実施例で
使用したマトリックスの関係を示す。図12中のTMは
基本となるマトリックスである。図示の都合上、4×4
のマトリックスとして示したが、現実には64×64の
マトリックスである。このマトリックスがROM82に
記憶されている。図12中のUMは基本マトリックスT
Mから生成されたマトリックスである。マトリックスU
Mは基本マトリックスの各成分の位置を上下方向に対称
に移動することにより生成したものである。例えば、基
本マトリックスTMにおいて左上に位置する閾値1は、
マトリックスUMでは左下に位置する。基本マトリック
スの各成分を左右方向に対称に移動すれば、さらに異な
るマトリックスを生成することができる。本実施例で
は、このように基本マトリックスの成分を入れ替えるこ
とによって2種類のマトリックスを生成している。こう
することにより、マトリックスを記憶するためのメモリ
量を節約している。
【0087】こうして多値化処理が終了すると、CPU
81はラスタライズを行う(図8のステップS38
0)。これは、1ラスタ分のデータをプリンタ22のヘ
ッドに転送する順序に並べ替えることをいう。プリンタ
22がラスタを形成する記録方法には種々のモードがあ
る。最も単純なのは、ヘッドの1回の往運動で各ラスタ
のドットを全て形成するモードである。この場合には1
ラスタ分のデータを処理された順序でヘッドに出力すれ
ばよい。他のモードとしては、いわゆるオーバラップが
ある。例えば、1回目の主走査では各ラスタのドットを
例えば1つおきに形成し、2回目の主走査で残りのドッ
トを形成する記録方法である。この場合は各ラスタを2
回の主走査で形成することになる。かかる記録方法を採
用する場合には、各ラスタのドットを1つおきにピック
アップしたデータをヘッドに転送する必要がある。さら
に別の記録モードとしていわゆる双方向記録がある。こ
れはヘッドの往運動のみならず復運動時にもドットを形
成するものである。かかる記録モードを採用する場合に
は、往運動時用のデータと復運動時用のデータとは転送
順序を逆転する必要が生じる。このようにプリンタ22
が行う記録方法に応じてヘッドに転送すべきデータを作
成するのが上記ステップS380での処理である。こう
してプリンタ22が印刷可能なデータが生成されると、
CPU81は該データを出力し、プリンタ22に転送す
る(ステップS390)。
【0088】上記実施例では、ディザ法による多値化処
理を行った。誤差拡散法などその他の多値化処理を適用
するものとしてもよい。また、ドットの種類に応じて、
ディザ法による多値化と誤差拡散法による多値化とを組
み合わせて使用するものとしてもよい。
【0089】ここで、本実施例において多値化処理に供
される画像データの階調数とレベルデータとの関係につ
いて図10に基づいて説明する。図示する通り、本実施
例では、階調値が増すにつれて表現されるべき濃度、即
ち所定の領域に吐出される平均のインク量は線形に増
す。最も高い階調値でインク量は最大値となり、階調値
0でインク量は値0となる。このインク量が実現される
ように、小ドット、中ドット、大ドットの記録率が設定
される。図示する通り、階調値が比較的低く、吐出すべ
きインク量が比較的少ない領域Asでは、階調値に応じ
て主として小ドットの記録率が増加する。階調値が増す
につれて領域Amでは中ドットが主として増加し、領域
Alでは大ドットが主として増加する。
【0090】階調数が変われば、インク量が増える傾き
が変化する。本実施例では、多値化処理に供される画像
データの階調値を原画像データの階調数(8ビット)よ
りも高い階調数(10ビット)で与えることにより、吐
出されるインク量の変化率を緩やかに抑えている。この
結果、領域Asにおいて、階調値が増すにつれて小ドッ
トの記録率はほぼ傾き1で増加する。階調値と記録率と
の関係をこのように設定すれば、小ドットの記録率の変
化によって領域Asにおける階調値の変化を適切に表現
することができる。例えば、小ドットの記録率が値1よ
りも大きい変化率で増す設定となっている場合には、階
調値の変化に応じて小ドットが急増するため、粒状感が
大きく変化して画質を損ねる。逆に小ドットの記録率が
値1よりも小さい変化率で増す設定となっている場合に
は、階調値の変化を十分に表現しきれない。本実施例で
は、小ドットの記録率が階調値に対してほぼ傾き1で増
えるように、多値化処理に供される画像データの階調数
を設定することによって、高画質な印刷を実現可能とし
ている。低階調の領域では、ドットの記録率の急増は画
質に大きな影響を与える。本実施例では、かかる領域で
のドットの記録率を適切な設定とすることにより、画質
を大きく向上することができる。
【0091】なお、多値化処理に供される画像データの
階調数は、必ずしも小ドットの記録率の傾きを厳密に値
1になるように設定する必要はない。階調値の変化に対
してドットの記録率が画質を損ねない程度の割合で増加
するように設定すればよい。また、階調値と記録率をこ
のように設定可能とする階調数は必ずしも10ビットに
限られるものではなく、小ドットの濃度評価値に応じて
異なる。例えば、本実施例における小ドットよりも更に
濃度評価値の低いドットを形成可能なプリンタでは、階
調数をさらに増やすことが望ましい。
【0092】本実施例では、多値化に供する画像データ
の階調数の変換を図8中の解像度変換処理(ステップS
100)および色補正処理(ステップS200)で行っ
ている。以下、これらの処理内容について説明する。
【0093】最初に解像度変換処理の内容について説明
する。解像度変換処理とは、先に説明した通り、主走査
方向に隣接する画像データを補間して、それらの画像デ
ータの間に新たなデータを生成する処理をいう。図13
に解像度変換処理の様子を示す。図13(a)は解像度
を変換する前の画像データを示している。図示する通
り、主走査方向にデータd1〜d5が並んでいる。図1
3(b)は解像度変換処理を施した後の画像データを示
している。データd1〜d5は図13(a)に示したデ
ータに対応する。図13(b)においてハッチングを施
したデータが、解像度変換処理によって生成されたデー
タである。それぞれ隣接するd1〜d5のいずれか2つ
のデータを補間することにより生成される。
【0094】図14は、解像度変換処理ルーチンのフロ
ーチャートである。この処理が開始されると、CPU8
1は、印刷モードが高解像度モードであるか否かを判定
する(ステップS105)。先に説明した通り、本実施
例では高解像度モードが指定された場合のみ解像度変換
を行うものとしている。印刷モードが高解像度モードで
ない場合には、何ら処理を行わずに解像度変換処理ルー
チンを終了する。
【0095】高解像度モードである場合には、以下の処
理によって、解像度変換を行う。まず、画像データの主
走査方向の位置を示す変数ix1,ix2にそれぞれ値
0を代入して初期化する(ステップS110)。画像デ
ータは主走査方向と副走査方向に方眼状に配置された画
素から成り立っており、各画素の主走査方向の位置は左
側から0,1,2・・の順に付された画素番号で特定さ
れる。変数ix1は解像度変換前の画像データの画素を
特定する変数であり、変数ix2は解像度変換後の画像
データの画素を特定する変数である。あるラスタ上の変
換前の画像データをcd[ix1]、変換後の画像デー
タをCD[ix2]と表すものとする。
【0096】次に、CPU81は変換前の画像データc
d[ix1]を2倍して、該画素に対応する画像データ
CD[ix2]を求める。このデータは、図13(b)
のデータd1,d2等に相当する。また、変換前の隣接
する画像データcd[ix1]とcd[ix1+1]の
和により、新たな画像データCD[ix2+1]を求め
る(ステップS115)。この画像データは、図13
(b)中のハッチングを施したデータ、つまり画像デー
タcdの補間によって生成されたデータに相当する。
【0097】ステップS115における演算の内容につ
いて、図15に基づいて説明する。最初に補間によるデ
ータの生成について説明する。先に説明した通り、変換
前の画像データは256階調、つまり8ビットで表され
る。図15(a)は画像データcd[ix1]をビット
イメージで表している。図中のa0〜a7が画像データ
cd[ix1]を構成するビットを表している。図15
(b)は画像データcd[ix1+1]をビットイメー
ジで表している。図中のb0〜b7が画像データcd
[ix1+1]を構成するビットを表している。
【0098】通常、画像データcd[ix1]とcd
[ix1+1]の補間は、(cd[ix1]+cd[i
x1+1])/2を演算して行われる。かかる演算で
は、最初にcd[ix1]+cd[ix1+1]を計算
する。この演算結果を示したのが、図15(c)であ
る。画像データcd[ix1]、cd[ix1+1]の
最大値は、2進数で「1111 1111」であるか
ら、両者の和の最大値は2進数で「1 1111 11
10」となる。つまり、両者の和は図15(c)に示す
通り、c0〜c8までの9ビットで表現可能である。次
にこの値を2で割る。これは図15(c)のデータを右
側に1ビットずつ移動する処理と等価である。図15
(c)において最も下位のビットc8は無視される。こ
うして図15(d)に示す補間データが得られる。
【0099】本実施例では、cd[ix1]+cd[i
x1+1]を演算することで両者の補間を行っている。
この演算結果は、図15(c)に相当する。かかる演算
を行うことにより、変換前の画像データcd[ix
1]、cd[ix1+1]よりも1ビット高い階調数の
画像データを得ることができる。また、図15(c)の
データを2で割るための処理を省略することができるた
め、補間演算を高速に処理することも可能である。
【0100】本実施例では、上述の通り、補間演算によ
って新たに生成される画像データの階調数を1ビット増
やしている。従って、もとの画像データcdに対応する
画像データCDのビットも増やす必要がある。このため
に、本実施例では、もとの画像データcdを2倍したデ
ータを、その画素に対応する画像データCDとしている
(ステップS115)。かかる演算の様子を示したの
が、図15(e)、図15(f)である。もとの画像デ
ータは、図15(e)に示す通り、a0〜a7の8ビッ
トで表される。このデータを2倍する演算は、各ビット
を左側に移動する処理と等価である。かかる処理を施し
た結果が図15(f)に示したデータである。最も下位
のビットには値0が入る。かかる処理を行うことによ
り、補間演算により生成された画像データと同様、9ビ
ットのデータを得ることができる。このように処理後の
画像データの階調数が全て統一されるようにしておけ
ば、総和が値1とならない重み係数を補間演算で用いて
も問題はない。
【0101】こうして解像度変換処理を行った後、CP
U81は、主走査方向に隣接する次の画素の処理を実行
するため、画素の位置を示す変数ix1を値1だけ増
し、変数ix2を値2だけ増す(ステップS120)。
変数ix2を値2だけ増すのは、変換後の画像データC
Dは、ステップS115において、2つの画素に対応し
たデータが設定されるからである。変数ix1が主走査
方向の画素番号の最大値xm以上になるまでCPUは以
上の処理を繰り返す(ステップS125)。かかる処理
により一つのラスタについての解像度変換が完了する。
CPU81は全てのラスタについて同様の処理を繰り返
す(ステップS130)。こうして全画素について解像
度変換が完了するとCPU81は解像度変換処理を終了
する。
【0102】本実施例では、上述した演算によりそれぞ
れ階調数を増しつつ、解像度を増やすことができる。し
かも、通常の補間演算よりも処理を簡素化することがで
きるため、高速で処理することができる。
【0103】次に、本実施例の色補正処理について、そ
の詳細な内容を説明する。図16は色補正処理のフロー
チャートである。図17は色補正テーブルの内容を示す
概念図である。原画像データは、R,G,Bの各色につ
いて0〜255の範囲の階調値を有するデータである。
これらの階調値の組み合わせを設定すれば、図17に示
した立方体中の一点を特定することができる。本実施例
の色補正テーブルは、図17に示した立方体中に離散的
に存在する格子点ごとにC,M,Y,Kのそれぞれの階
調値を有する3次元テーブルである。本実施例では色補
正処理として、入力された画像データのR,G,Bそれ
ぞれの階調値に基づいて、色補正テーブルの格子点ごと
に記憶されたデータを補間して、プリンタ22で印刷可
能なC,M,Y,Kそれぞれの階調値に置換している。
【0104】補間は、種々の方法により行うことが可能
であるが、本実施例では以下に示す方法によって補間演
算を行っている。画像データは、上記色空間内の一点と
して表され、図17に示す色補正テーブル内のいずれか
の小格子内に存在する。小格子とは、隣接する8つの格
子点で構成される立方体をいう。本実施例では、小格子
内における画像データの存在位置に応じて、その小格子
から4つの格子点(四面体)を選択し、補間演算を行っ
ている(以下、四面体法という)。四面体法を用いてい
るのは、この補間演算方法が補間精度がよい他、参照す
る格子点データが少なく、演算量が少ないため高速で処
理することができるからである。補間演算方法について
は、小格子の全ての格子点を用いる方法等を適用するも
のとしてもよい。
【0105】図18に画像データの存在位置と補間演算
に用いる四面体の関係を示す。図18の中央に示した立
方体が図17における画像データPを含む小格子を示し
ている。立方体の頂点Kは、小格子の各頂点のうち最も
原点に近い点を示し、頂点R、G、BはそれぞれR方
向、G方向、B方向に一つ移動した格子点を示してい
る。
【0106】四面体法では、図1に示す通り小格子を3
つの平面(KGWM、KBWY、KCWR)で区切るこ
とにより6つの四面体(Tetra0〜Tetra5)
に分割する。補間演算では、画像データの存在位置に応
じてこれらの四面体を使い分けるのである。小格子にお
ける画像データの存在位置は、小格子の頂点Kを原点と
した座標値(以下、オフセット座標値という)で表され
る。画像データの座標値をP(Rd、Gd、Bd)、頂
点Kの座標値を(Rk,Gk,Bk)、オフセット座標
値を(Roff,Goff,Boff)とすると、オフ
セット座標値は、次式で与えられる。 Roff=Rd−Rk; Goff=Gd−Gk; Boff=Bd−Bk;
【0107】補間演算に用いる四面体としては、誤差を
小さくするため、画像データに近い4点からなる四面体
が選択される。具体的にオフセット座標値と補間演算に
用いる四面体との関係は次の通りである(図18参
照)。 Roff>Goff>Boff → Tetra0; Roff>Boff>Goff → Tetra1; Boff>Roff>Goff → Tetra2; Goff>Roff>Boff → Tetra3; Goff>Boff>Roff → Tetra4; Boff>Goff>Roff → Tetra5;
【0108】こうして四面体を選択した後、オフセット
座標値に基づいて、各格子点における色補正データに乗
ずる重み係数を算出する。まず、通常の四面体法での重
み係数の設定について図19を用いて説明した後、本実
施例での重み係数の設定について説明する。
【0109】図19は図18の四面体Tetra0を示
したものである。このとき頂点Wに乗ずる重み係数WW
は、四面体KRYWの体積Vと四面体KRYP(図中ハ
ッチングの部分)の体積vpの比(vp/V)で与えら
れる。画像データPが頂点Wと一致する場合には上記重
み係数WW=1となり、データPが平面KRY上にある
ときは重み係数WW=0となる。他の頂点についても同
様にして重み係数が求められる。つまり、頂点Kの重み
係数WKは体積Vと四面体RYWPの体積との比、頂点
Rの重み係数WRは体積Vと四面体KWYPの比、頂点
Yの重み係数WYは体積Vと四面体KWRPの比により
それぞれ求められる。
【0110】以上により求められた重み係数を各格子点
の色補正データに乗じ、その和をとることにより画像デ
ータPに対応した色補正データを求めることができる。
つまり、頂点K,W,R,Yに対応した色補正データを
それぞれCTK,CTW,CTR,CTYとすると、画
像データPに対応した色補正データCTPは次式で与え
られる。この演算をC,M,Y,Kの各データについて
実行する。 CTP=WK*CTK+WW*CTW+WR*CTR+
WY*CTY
【0111】通常の四面体法では、重み係数は1よりも
小さい値となる。重み係数の総和は値1となる。かかる
重み係数を用いて色補正テーブルを補間すれば、色補正
テーブルに記憶されたデータと同じ階調数のデータを得
ることができる。これに対し、本実施例では、1以上の
重み係数を用いる。重み係数は、通常の四面体法で設定
された重み係数WK、WW、WR、WYの比を保ちつ
つ、それぞれ整数化することにより設定する。本実施例
では、四面体KRYWの体積Vで無次元化することをや
め、重み係数WWは四面体KRYPの体積、頂点Kの重
み係数WKは四面体RYWPの体積、頂点Rの重み係数
WRは四面体KWYPの体積、頂点Yの重み係数WYは
四面体KWRPの体積としている。重み係数の総和は四
面体KRYWの体積Vとなる。この体積Vは図18中に
示したいずれの四面体を選択した場合でも共通である。
【0112】このように1以上の重み係数を用いれば、
先に解像度変換処理で説明したのと同様の作用(図15
参照)により、補間演算を行いつつ、得られるデータの
階調数を増やすことができる。階調数はV倍に増える。
【0113】本実施例における色補正の具体的な処理内
容を図16に基づいて説明する。このルーチンが開始さ
れると、CPU81は、R,G,Bの階調値で表された
補正前の画像データを入力する(ステップS205)。
次に、この階調値の組み合わせが属する小格子を判定す
る(ステップS210)。判定方法の詳細は省略する
が、R,G,Bの各階調値と、それぞれの格子点の座標
値とを順次比較することにより、いずれの小格子に属し
ているかを判定する。
【0114】次に、CPU81は階調値の組み合わせが
格子点に一致しているか否かを判定する(ステップS2
15)。格子点に一致しているか否かで以下の処理が異
なるからである。格子点に一致していない場合には、先
に説明した方法により補間演算を行う。つまり、R,
G,Bの階調値をオフセット座標値に置き換えた上で、
図18に示したいずれの四面体を用いるかを判定し、補
間演算に使用する格子点を選択する(ステップS22
0)。そして、それぞれの格子点に乗ぜられる重み係数
を設定する(ステップS225)。この重み係数は先に
説明した通り、値1以上の係数である。こうして設定さ
れた重み係数をそれぞれの格子点に記憶された色補正デ
ータに乗じて、総和を求めることにより、色補正テーブ
ルの補間演算を実行する(ステップS230)。かかる
補間演算により、R,G,Bの画像データはC,M,
Y,Kに色補正され、しかもその階調数はもとの画像デ
ータの階調数のV倍となる。値Vに相当するビット数を
mvとすると、色補正後の画像データはもとの画像デー
タよりも(mv−1)ビット増えたデータとなる。
【0115】一方、格子点に一致している場合には、上
述した補間演算は行わない。格子点に記憶された色補正
データを読みとれば済む。但し、補間演算によって得ら
れる画像データは階調数が増えるため、格子点に一致し
ている場合もこれに合わせて色補正データの階調数を増
やす必要がある。従って、CPU81は格子点に記憶さ
れた色補正データをV倍してその階調数を増やす処理を
行う(ステップS235)。この処理は、色補正データ
を上位側に(mv−1)ビットだけ移動する処理と等価
である。下位の(mv−1)ビットには値0が入る。
【0116】以上の処理を全ての画素について実行して
(ステップS240)、CPU81は色補正処理を終了
する。本実施例の色補正処理によれば、色補正を行うと
同時に画像データの階調数を増すことができる。また、
通常の補間演算よりも処理を簡素化することができるた
め、色補正処理を高速に実行することができる。
【0117】なお、本実施例の補間演算では、四面体の
体積を基準として重み係数を求めているが、他の方法に
より重み係数を求めるものとしてもよい。例えば、四面
体の各頂点と画像データPとの距離に基づいて重み係数
を定めるものとしてもよい。また、四面体以外の方法に
よって色補正テーブルの補間を行うことも可能である。
【0118】以上で説明した本実施例の画像処理方法に
よれば、高画質な画像処理を高速で実行することができ
る。先に説明した通り、本実施例では、画像データの階
調数を一旦増やした後、多値化処理を施している。階調
数を一旦増やすことにより、図10に示すように、ドッ
トの記録率が階調値に対して緩やかに増える設定とする
ことができる。特に、低階調の領域で、濃度評価値の低
い小ドットの記録率が緩やかに増えるように設定するこ
とができる。かかる設定により、特に低階調領域におい
て、形成されるドットの数が、階調値の変化に伴って急
激に増加する状態を回避することができ、粒状感の急激
な変化や、議事輪郭の発生を抑制することができる。こ
の結果、滑らかな階調表現を実現することができ、画質
を大きく向上することができる。
【0119】本実施例の画像処理方法によれば、画像デ
ータの階調数を一旦増やした後、図10に示したテーブ
ルを参照することにより、もとの画像データのビット数
と同じビット数のレベルデータに再変換した上で、ドッ
トのオン・オフを判定している。こうすることにより、
多値化処理ルーチン(図9)の内容を従来と共通にする
ことができ、ソフトウェアの複雑化を回避することがで
きる。多値化処理をハードウェアによって実行する場合
には、従来と共通の回路を使用することができる点で特
に有効性が高い。つまり、本実施例によれば、多値化処
理ルーチン自体の内容を変更することなく、画像処理の
高画質化を図ることができるのである。本実施例では、
レベルデータを画像データのビット数と同じ8ビットで
与えるものとしたが、画像データよりも少ないビット数
で与えるものとしても同様の効果を得ることができる。
【0120】また、本実施例の画像処理方法では、画像
処理として従来から行われてきた処理中で、重み係数を
工夫することにより、従来の処理を簡素化しつつ階調数
を増やすことができる。従って、上記効果を奏するとと
もに画像処理の高速化を図ることもできる。
【0121】以上で説明した通り、本実施例では解像度
変換処理および色補正処理で、それぞれの処理を実行し
つつ、画像データの階調数を増やしている。本実施例で
は、両者で2ビット分階調数を増やすものとしている。
もちろん、いずれかの処理のみで階調数を増やすものと
しても構わない。また、両者の処理以外の処理で階調数
を増やすこともできる。かかる処理としては、例えば画
像データのスムージング処理が挙げられる。
【0122】スムージング処理とは、各画素の画像デー
タを、その周辺の画素の画像データの平均値で補正して
階調値の変化を滑らかにする処理をいう。かかる処理は
色補正処理を施す前のR,G,Bの階調値からなる画像
データに施すこともできるし、色補正後のC,M,Y,
Kの階調値からなる画像データに施すこともできる。
【0123】スムージング処理の例を図20のフローチ
ャートに基づいて説明する。この処理では、CPU81
はまず画像データcdを入力する(ステップS40
5)。上述の通り、画像データcdはいかなる色成分を
有していてもよい。
【0124】次に、CPU81は画像データの位置を示
す変数ix1に値0を代入して初期化する(ステップS
410)。この変数は画素の主走査方向の位置を特定す
る変数である。CPUは、ix1で特定される着目画素
に対してスムージング処理を施してよいか否かを判定す
るため、着目画素がエッジに相当するか否かを判定する
(ステップS415)。本実施例では、着目画素の画像
データcd[ix1]と、隣接する画素の画像データc
d[ix1+1]との差分の絶対値が所定の閾値Ted
以上であるか否かで、着目画素がエッジに相当するか否
かを判定している。つまり、「|cd[ix1]−cd
[ix1+1]|≧Ted」であれば、着目画素がエッ
ジであると判定し、その他の場合には、エッジでないと
判定する。エッジに相当する画素に対してスムージング
処理を施すと、輪郭のシャープさが損なわれ、画像がぼ
やけてしまう。従って、CPUは着目画素がエッジに相
当する場合には、スムージング処理を施すさず、画像デ
ータcd[ix1]を2倍したデータを処理後の画像デ
ータCD[ix1]とする(ステップS425)。画像
データを2倍するのは、スムージング処理によって得ら
れるデータと階調値のビット数を一致させるためであ
る。
【0125】CPU81は、着目画素がエッジに相当し
ない場合には、着目画素および隣接する画素の2つの画
像データの和(cd[ix1]+cd[ix1+1])
をスムージング後の画像データCD[ix1]に代入し
てスムージングを行う(ステップS420)。スムージ
ング処理は、各画素に1よりも小さい範囲で、かつ重み
係数の総和は値1となるように設定された重み係数を乗
ずるのが通常である。かかる重み係数を用いれば、もと
の画像データの階調数を維持したままスムージング処理
を実行することができる。これに対して本実施例では、
重み係数を1以上に設定した。こうすることで先に解像
度変換処理で説明したのと同様の作用(図15参照)に
よって、スムージング処理後のデータの階調数を増やす
ことができる。
【0126】こうして一つの画素についてスムージング
処理を行うと、CPU81は主走査方向に隣接する画素
の処理に移行すべく、変数ix1の値を1だけ増やす
(ステップS430)。変数ix1が主走査方向の画素
番号の最大値xmよりも大きくなるまで上記処理を繰り
返す(ステップS435)。これによって、一つのラス
タにつきスムージング処理が完了する。CPU81は同
様の処理を全てのラスタについて実行して(ステップS
440)、スムージング処理ルーチンを終了する。
【0127】上述の例では、主走査方向に隣接する2つ
の画素を用いてスムージング処理を行った。スムージン
グ処理は、さらに多くの画素を用いて行うこともでき
る。他の態様でのスムージング処理において各画素に乗
ぜられる重み係数の設定を図21に示す。図中のPiで
示された画素が変数ix1で特定された着目画素であ
る。図21(a)の例では、着目画素Piおよび、その
両側に隣接する画素Pi−1、Pi+1の3つの画素を
用い、にそれぞれ重み係数1を乗じてスムージングを行
う。この他、副走査方向に隣接する画素を用いてスムー
ジング処理を行うものとすることもできる。かかる場合
の重み係数の設定例を図21(b)に示す。図示する通
り、着目画素の周辺に主走査方向、副走査方向双方に亘
って存在する画素に対してそれぞれ値1の重み係数が乗
ぜられる。用いる重み係数は他にも種々の値に設定可能
であり、スムージング処理に用いられる全画素で一定の
値にする必要はない。スムージング処理に用いられる画
素数も任意に設定可能である。
【0128】画像データの階調数を増すための処理とし
て、その他、例えば色補正テーブルLUTに記憶されて
いる各データの階調数をもとの画像データの階調数より
も高くしてもよい。かかる場合には、色補正処理自体
は、従来と同様の補間演算となる。こうすれば、従来と
変わらない処理速度で高画質な処理を実現することがで
きる。また、色補正テーブルの内容を置換するだけで済
むため、本発明の画像処理方法を容易に適用することが
できる利点もある。
【0129】本実施例では、解像度変換処理および色補
正処理等で値1以上の重み係数を用いている。かかる係
数を用いれば、処理の高速化を図ることができる。一
方、画質の面からは、小ドットの記録率が階調値に対し
てほぼ傾き1で変化するように、多値化処理に供される
画像データの階調数を設定することが望ましい。多値化
処理に供される画像データの階調数の設定は両者を考慮
した上で種々設定することができる。必ずしも解像度変
換処理および色補正処理等で用いられる重み係数が値1
以上でなくてもよい。また、小ドットの記録率は画質を
損ねない範囲で、傾き1から外れていても構わない。
【0130】以上の実施例および変形例では大中小の3
種類のドットを形成することにより各画素ごとに3値の
表現が可能なプリンタを例にとって説明したが、さらに
多くの階調値を表現可能な多値プリンタに適用すること
も可能である。例えば、さらに多くの径からなるドット
を形成可能なプリンタや、濃度の異なるインクでドット
を形成可能なプリンタや各画素ごとに複数のドットを重
ねて形成することが許容されているプリンタ等が考えら
れる。
【0131】本実施例では、4色のインクを使用してカ
ラー印刷が可能なプリンタ22に提供するデータを生成
する画像処理装置を例にとって説明した。本発明は、印
刷に使用するインクの色数に関わらず適用可能である。
例えば、シアン、マゼンタの2色については濃淡2種類
のインクを用意して、合計6色のインクを用いて印刷を
実行するプリンタに提供するデータを生成する装置にも
適用可能であるし、単色で印刷するプリンタに提供する
データを生成する装置にも適用可能である。単色で印刷
する場合には、通常色補正処理は行われないが、他の処
理で階調数を増せば、本発明を難なく適用することがで
きる。
【0132】また、上述の画像処理装置は各画素ごとに
ドットを割り当てて画像を表現する装置であれば、プリ
ンタ以外の画像表示装置にも適用可能である。さらに、
上述の実施例ではピエゾ素子を備えるインクジェットプ
リンタを例に説明したが、いわゆるノズルに備えたヒー
タに通電することによりインク内に生じるバブルでイン
クを吐出するタイプのプリンタを始め種々のプリンタそ
の他の印刷装置に適用可能である。
【0133】以上で説明した画像処理装置および印刷装
置は、コンピュータによる処理を含んでいることから、
かかる処理を実現するためのプログラムを記録した記録
媒体としての実施の態様を採ることもできる。このよう
な記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−R
OM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッ
ジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された
印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROM
などのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータ
が読取り可能な種々の媒体を利用できる。また、コンピ
ュータに上記で説明した画像処理等を行うコンピュータ
プログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給
装置としての態様も可能である。
【0134】以上、本発明の種々の実施例について説明
してきたが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態による実
施が可能である。例えば、上記実施例で説明した種々の
制御処理は、その一部または全部をハードウェアにより
実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の画像処理装置を適用した印刷システ
ムの概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】プリンタ22の概略構成図である。
【図4】プリンタ22のドット形成原理を示す説明図で
ある。
【図5】プリンタ22のノズル配置例を示す説明図であ
る。
【図6】プリンタ22により径の異なるドットを形成す
る原理を説明する説明図である。
【図7】プリンタ22により大ドットを形成する原理を
説明する説明図である。
【図8】ドット形成制御処理ルーチンのフローチャート
である。
【図9】多値化処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】本実施例におけるドットの記録率を示すテー
ブルである。
【図11】ディザ法によるドットのオン・オフ判定の考
え方を示す説明図である。
【図12】本実施例におけるディザマトリックス相互の
関係を示す説明図である。
【図13】解像度変換の様子を示す説明図である。
【図14】解像度変換処理ルーチンのフローチャートで
ある。
【図15】解像度変換処理におけるビット処理のイメー
ジを示す説明図である。
【図16】色補正処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図17】色補正テーブルの概念を示す説明図である。
【図18】色補正処理における補間の様子を示す説明図
である。
【図19】色補正処理における重み係数の設定を示す説
明図である。
【図20】スムージング処理ルーチンのフローチャート
である。
【図21】スムージング処理における重み係数の設定を
示す説明図である。
【図22】従来におけるドットの記録率の設定を示す説
明図である。
【符号の説明】
12…スキャナ 14…キーボード 15…CD−ROMドライブ 16…ハードディスク 18…モデム 21…カラーディスプレイ 22…カラープリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 61、62、63、64…インク吐出用ヘッド 67…導入管 68…インク通路 71…黒インク用のカートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 80…バス 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェイス 85…出力インタフェース 86…CRTC 87…ディスクコントローラ(DDC) 88…シリアル入出力インタフェース(SIO) 90…パーソナルコンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色補正モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 1/46 Z Fターム(参考) 2C057 AF05 AF39 AF91 AG15 AM03 AM28 CA05 2C262 AA02 AB07 AB19 BB03 BB06 5B021 AA01 AA02 LG07 LG08 LL05 5C077 LL04 LL18 LL19 MP08 NN05 NN08 PP15 PP20 PP31 PP32 PP33 PP37 PP38 PQ18 PQ22 PQ23 RR09 RR19 TT05 5C079 HB01 HB03 HB12 LA12 LA28 LA37 LB02 LC05 MA01 MA04 NA03 NA11 PA03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の階調数で画素ごとに与えられた画
    像データから、各画素ごとに表現可能な階調数が該階調
    数よりも低い印刷装置に供する印刷データを生成する画
    像処理方法であって、(a)前記画像データを第1の画
    像データとして入力する工程と、(b)該第1の画像デ
    ータに基づいて、前記所定の階調数よりも高い階調数で
    実質的に定義される第2の画像データを生成する工程
    と、(c)該第2の画像データのハーフトーン処理を行
    って前記印刷データを生成する工程とを備える画像処理
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理方法であって、 前記工程(b)は、 前記各画素に対し所定の相対的位置にある複数の画素に
    おける第1の画像データに、総計が1よりも大きくなる
    ように前記相対的位置に応じて設定された重み係数を乗
    じた値の総和を前記第2の画像データとすることによっ
    て、前記変換を行う工程である画像処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像処理方法であって、 前記工程(b)は、第1の画像データを補間して得られ
    る、前記所定の解像度よりも高い解像度の画像データを
    第2の画像データとする工程であり、該補間演算におい
    て、前記第1の画像データに乗ぜられる重み係数は該補
    間演算に使用される第1の画像データとの距離に応じて
    定まる総和が1よりも大きくなる値である画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像処理方法であって、 前記第1の画像データは、第1の色空間における色成分
    ごとに階調値を有する多色の画像データであり、 前記工程(b)は、 第1の色空間中に離散的に存在する格子点ごとに第2の
    色空間における階調値を与える色補正テーブルを、前記
    第1の画像データの階調値に基づいて補間することで得
    られる前記第2の色空間における階調値を前記第2の画
    像データとする工程であり、該補間演算において、前記
    色補正テーブルに記憶されたデータに乗ぜられる重み係
    数は、第1の画像データの階調値と該補間演算に使用さ
    れる格子点の距離に応じて定まる総和が1よりも大きく
    なる値である画像処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4いずれか記載の
    画像処理方法であって、前記重み係数は、それぞれ1以
    上の整数である画像処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項4いずれか記載の
    画像処理方法であって、 前記第1の画像データはmビット(mは自然数)で表さ
    れるデータであり、 重み係数の総和に相当するビット数をkビットとすると
    き、 前記第2の画像データは(m+k−1)ビットで表され
    るデータである画像処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の画像処理方法であって、 前記工程(c)は、濃度評価値の異なる2種類以上のド
    ットのオン・オフを判定して3値以上にハーフトーン処
    理する工程であり、 前記第2の画像データの階調数は、階調値の単位変化に
    相当する濃度差が、前記濃度評価値の最も低いドットに
    よって単位面積当たりに表現可能な濃度と略同一となる
    階調数である画像処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の画像処理方法であって、 前記第1の画像データはmビット(mは自然数)で表現
    可能なデータであり、 前記工程(c)は、(c1) 前記第2の画像データの
    階調数に基づいて、濃度評価値の異なる2種類以上のド
    ットごとに、各ドットの記録率に関与したデータたるレ
    ベルデータを、mビット以下で表現可能なデータとして
    設定する工程と、(c2) 該設定されたレベルデータ
    に基づいて、各ドットのオン・オフを判定する工程とを
    備える画像処理方法。
  9. 【請求項9】 所定の階調数で画素ごとに与えられた画
    像データから、各画素ごとに表現可能な階調数が該階調
    数よりも低い印刷装置に供する印刷データを生成するた
    めのプログラムをコンピュータ読みとり可能に記録した
    記録媒体であって、 前記画像データを第1の画像データとして入力する機能
    と、 該第1の画像データを、前記所定の階調数よりも高い階
    調数で実質的に定義される第2の画像データを生成する
    生成機能と、 該第2の画像データのハーフトーン処理を行って前記印
    刷データを生成する機能とを実現するプログラムを記録
    した記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の記録媒体であって、 前記変換機能は、 前記各画素に対し所定の相対的位置にある複数の画素に
    おける第1の画像データに、総計が1よりも大きくなる
    ように前記相対的位置に応じて設定された重み係数を乗
    じた値の総和を前記第2の画像データとすることによっ
    て、前記変換を行う機能であるプログラムを記録した記
    録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の記録媒体であって、 前記変換機能は、第1の画像データを補間して得られ
    る、前記所定の解像度よりも高い解像度の画像データを
    第2の画像データとする工程であり、該補間演算におい
    て、前記第1の画像データに乗ぜられる重み係数は該補
    間演算に使用される第1の画像データとの距離に応じて
    定まる総和が1よりも大きくなる値であるプログラムを
    記録した記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の記録媒体であって、 前記第1の画像データは、第1の色空間における色成分
    ごとに階調値を有する多色の画像データであり、 前記変換機能は、 第1の色空間中に離散的に存在する格子点ごとに第2の
    色空間における階調値を与える色補正テーブルを、前記
    第1の画像データの階調値に基づいて補間することで得
    られる前記第2の色空間における階調値を前記第2の画
    像データとする工程であり、該補間演算において、前記
    色補正テーブルに記憶されたデータに乗ぜられる重み係
    数は、第1の画像データの階調値と該補間演算に使用さ
    れる格子点の距離に応じて定まる総和が1よりも大きく
    なる値であるプログラムを記録した記録媒体。
  13. 【請求項13】 所定の階調数で画素ごとに与えられた
    画像データを入力し、階調値に対してドットの記録率を
    設定した記録率テーブルを用いたハーフトーン処理を行
    って、各画素ごとに表現可能な階調数が該階調数よりも
    低い印刷装置に供する印刷データを生成するためのプロ
    グラムをコンピュータ読みとり可能に記録した記録媒体
    であって、 前記記録率テーブルは、前記画像データの階調数よりも
    高い階調数で与えられた階調値に対してドットの記録率
    を与えるテーブルである記録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項13の記録媒体であって、 前記記録率テーブルは、前記ドットの記録率を、前記画
    像データの階調数を表現可能なビット数以下のビット数
    で与えるテーブルである記録媒体。
  15. 【請求項15】 所定の階調数で画素ごとに与えられた
    画像データから、各画素ごとに表現可能な階調数が該階
    調数よりも低い印刷装置に供する印刷データを生成する
    ための画像処理を行う画像処理装置であって、 前記画像データを第1の画像データとして入力する入力
    手段と、 該第1の画像データを、前記所定の階調数よりも高い階
    調数で実質的に定義される第2の画像データを生成する
    生成手段と、 該第2の画像データのハーフトーン処理を行って前記印
    刷データを生成する多値化手段とを備える画像処理装
    置。
JP10299176A 1998-10-05 1998-10-05 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置 Pending JP2000108384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10299176A JP2000108384A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10299176A JP2000108384A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000108384A true JP2000108384A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17869128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10299176A Pending JP2000108384A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000108384A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004088407A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Seiko Epson Corp 出力解像度に応じたフィルタ処理を行う画像処理装置
US7210757B2 (en) 2003-12-08 2007-05-01 Ricoh Compnay, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004088407A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Seiko Epson Corp 出力解像度に応じたフィルタ処理を行う画像処理装置
US7210757B2 (en) 2003-12-08 2007-05-01 Ricoh Compnay, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3414325B2 (ja) 印刷装置および記録媒体
JP3503511B2 (ja) 印刷装置、印刷方法およびプリンタ
JP3846133B2 (ja) 画像処理装置および印刷装置
EP0951176A2 (en) Printing method, printing apparatus, and recording medium
JPH11314383A (ja) プリント・ドライバ製造方法及びカラー印刷システム
JP4385626B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
US20090147283A1 (en) Ejecion control of quality-enhancing ink
JP2008162094A (ja) 画像形成装置およびその制御方法、画像形成システム
JP6252003B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、画像処理装置およびプログラム
JP2001150651A (ja) 印刷装置、印刷方法および記録媒体
JP2003094693A (ja) 印刷装置および記録媒体
JP3767209B2 (ja) 画像処理装置および方法並びに印刷装置
JP3687381B2 (ja) 印刷装置、印刷方法および記録媒体
JPH115298A (ja) 画像形成装置のエッジ補間方法及びエッジ補間装置
JP2000071439A (ja) 画像処理装置および方法並びに記録媒体
US6731398B1 (en) Printing apparatus, method of printing, and recording medium to actualize the method
JP5270986B2 (ja) 画像処理装置およびその制御方法
JP5504858B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、コンピュータープログラム
JP2005278209A (ja) 画像処理装置および方法並びに印刷装置
JP2000118007A (ja) 印刷装置、印刷方法および記録媒体
JP2000108384A (ja) 画像処理方法、記録媒体及び画像処理装置
JP3772525B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2005014488A (ja) 改善インクの吐出制御
JP3757650B2 (ja) 画像処理装置
JP3001002B1 (ja) 印刷方法および記録媒体並びに印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050114

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050719

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050808

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050826