JP2000108261A - 成形体 - Google Patents

成形体

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JP2000108261A
JP2000108261A JP27985898A JP27985898A JP2000108261A JP 2000108261 A JP2000108261 A JP 2000108261A JP 27985898 A JP27985898 A JP 27985898A JP 27985898 A JP27985898 A JP 27985898A JP 2000108261 A JP2000108261 A JP 2000108261A
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sheet
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surface layer
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Akitaka Miyake
顕隆 三宅
Takuaki Uno
拓明 宇野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形後に耐磨耗性、耐油性に優れ、且つ、接
触感のよい成形体を提供する。 【解決手段】 ウレタン系熱可塑性エラストマーを主成
分とする表面層、接着層、オレフィン系熱可塑性エラス
トマーを主成分とする基材層とがこの順に積層された成
形用シートを成形して得られた成形体において、表面層
の厚みが10μm以上であり、接着層の厚みが4μm以
上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な接触感、耐
磨耗性、耐油性を付与することのできる成形用シートを
用いた成形体に関し、自動車の内装や、オフィスオート
メーション機器、家電製品などのハウジング、家具、サ
ニタリー、日用品、内装用建材などの人や油が触れる可
能性のある所に好適に使用することのできる成形体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車内装材や建築用内装材等に
おいては塩化ビニル樹脂を基材層とする被覆材が使用さ
れていた。しかし、塩化ビニル樹脂を用いた被覆材は製
造時に複数の工程を必要とし、塩素を含有するために廃
棄処理が難しく、また、リサイクルが困難である。この
ため、近年はエチレン−α−オレフィン共重合ゴムと、
ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂との混合
物よりなり、部分的に架橋されたオレフィン系熱可塑性
エラストマーを基材層としたシートが用いられるように
なってきた。
【0003】例えば、特公平1−14023号公報に
は、オレフィン系熱可塑性エラストマーよりなる基材層
と、ポリエチレンやポリプロピレンの発泡体層、及びオ
レフィン系樹脂骨材層よりなる積層体が開示されてい
る。このものは表面層にオレフィン系熱可塑性エラスト
マーが用いられているために表面の耐磨耗性が悪く、人
が触った際に擦れ傷が付き易い。又、上記オレフィン系
熱可塑性エラストマーは組成物に油成分を含有するの
で、環境の温度上昇に伴い表面のベタツキが問題となっ
たり、炭化水素系溶剤や油により侵され易いという問題
があった。
【0004】又、特開平7−68623号公報には、オ
レフィン系エラストマーの傷付き性を改良するため、表
面層としてウレタン系熱可塑性エラストマーを用いた被
覆用シートが開示されている。この被覆用シートは表面
層にウレタン系熱可塑性エラストマーが使用されている
ので表面の傷付き性が改良され、又、炭化水素系溶剤に
侵され難いものである。しかし、表面層の好ましい最低
厚みが5μmであり、接着樹脂層の好ましい最低厚みは
4μmである。
【0005】上記最低厚みの表面層と接着層を有するシ
ートを用いて、例えば真空成形により所定形状の成形体
に成形した場合、特にコーナー部分などシートの伸びが
大きい部分では、表面層や接着層の厚みが薄くなりすぎ
て耐磨耗性や耐油性が悪くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解消し、成形後に耐磨耗性、耐油性に優れ、且つ、
接触感のよい成形体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の成形体は、ウレ
タン系熱可塑性エラストマーを主成分とする表面層、接
着層、オレフィン系熱可塑性エラストマーを主成分とす
る基材層とがこの順に積層された成形用シートの表面層
が最外層となるように成形品本体の表面に積層成形され
て得られた成形体において、表面層の厚みが10μm以
上であり、接着層の厚みが4μm以上であることを特徴
とするものである。
【0008】本発明で成形体の表面層に使用されるウレ
タン系熱可塑性エラストマーは特に限定されないが、ハ
ードセグメントとしてポリエステル、ポリカーボネート
などを有するブロック共重合体等が一般的である。上記
エラストマーのうち、ポリエーテル型のものは耐油性に
劣るため、耐油性の向上が必要な場合は、アジペート系
ポリエステル、カプロラクトン系ポリエステル、ポリカ
ーボネート型ウレタンのエラストマーを用いるのが好ま
しい。
【0009】又、熱可塑性エラストマーは用いられるイ
ソシアネートにより、黄変タイプ、無黄変タイプと一般
に呼ばれている耐熱性、耐候性が異なるものがある。車
両内装材等の光の当たる部位に本発明の成形体を適用す
る場合は、無黄変タイプのウレタンエラストマーを用い
るのが好ましい。
【0010】上記ウレタン系熱可塑性エラストマーは、
一般に分子中にエントロピー弾性を有するゴム成分(ソ
フトセグメント)と塑性変形を防止するための分子拘束
成分(ハードセグメント)とを共有していることが多
く、成形可能な範囲においては一部架橋構造を有する場
合もあるが、広範囲の三次元編目構造を有するものでは
ない。
【0011】ウレタン系熱可塑性エラストマーの硬さは
要求される接触感などにより異なるが、一般的にはJI
S K 6301に規定されるA硬度が50〜98の範
囲のものが好ましく、より好ましくは75〜98であ
る。上記硬度が50よりも低いと耐磨耗性に劣り、98
を超えると接触感が悪くなる。
【0012】成形体とした後で耐磨耗性及び耐油性を保
障するために、表面層の厚みは10μm以上であること
が必要であり、好ましくは25μm以上である。10μ
mよりも薄いと表面層による耐磨耗性及び耐油性の向上
が不充分となる。表面層が厚すぎると耐磨耗性、耐油性
はよくなるが成形体のコストが高くなるので好ましくな
い。
【0013】表面層には表面の艶を消すために、弾性微
粒子、樹脂微粒子、無機充填材等の艶消し材を添加して
もよい。弾性微粒子とは、その形状が変形するまで加圧
した後、圧力を解放すると形状が弾性回復する性質を有
するもので、例えば、ポリウレタン、アクリル−ウレタ
ン共重合体、アクリル、ポリスチレン、スチレン−イソ
プレン共重合体、シリコーン共重合体等が挙げられる。
【0014】弾性微粒子の平均粒径は1〜25μmの範
囲であるものが好ましい。平均粒径が1μm未満では成
形体表面に充分なソフトタッチ感や艶消し感が得られ
ず、平均粒径が25μmを超えると成形体の表面がザラ
ザラとして接触感が劣る場合がある。
【0015】上記弾性微粒子は1種類で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。又、柔軟性を有する熱可塑
性エラストマーを用いる場合や、少し硬い接触感でもよ
い場合は、例えば、架橋ポリメタクリル酸メチルや無機
材料からなる硬い微粒子を混合してもよい。
【0016】又、表面層は単層に限らず、複数層が積層
されたものであってもよい。表面層が複数層からなる場
合では、最外層にのみ弾性微粒子が含有されてもよい。
【0017】成形体の意匠性を高めるため、表面層に木
目調、石目調、ツートンカラー、革模様等、公知の方法
で種々の印刷やシボ加工がなされてもよい。
【0018】接着層を構成する材料には、基材層を構成
する樹脂に相溶する接着性のポリマーが用いられる。こ
のようなポリマーは、例えばオレフィン系樹脂を変性し
て水酸基、アミド基、エポキシ基、カルボン酸基、カル
ボン酸エステル基等の官能基を導入した化合物を含むも
のである。上記ポリマーとしては、酸変性されたスチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、酸変性
されたスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合
体(SEBS)、酸変性されたポリプロピレン、ポリエ
チレン等が挙げられる。これらのうち、酸変性は一般的
には無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸等により行われる。又、カルボン酸と
してはポリマーの酸価が1〜30mgKOH/gのもの
が好ましい。
【0019】接着層の厚みは4μm以上であることが必
要である。この厚みが4μmよりも薄いと表面層との密
着が不充分となり、表面層による耐磨耗性及び耐油性の
向上が不充分となる。
【0020】基材層にはオレフィン系熱可塑性エラスト
マーが用いられる。このオレフィン系熱可塑性エラスト
マーはハードセグメントとしてポリプロピレンを持ち、
ソフトセグメントとしてエチレンを持つものや、エチレ
ンと共に少量のジエン成分を持つもの(順にEPM(エ
チレン−プロピレン−メチレン結合)、EPDM(エチ
レン−プロピレン−ジエン−メチレン結合)、総称して
EPR(エチレン−プロピレンゴム))、又はこれらを
ブレンドして得られたものや、これらにさらに有機過酸
化物を添加することにより部分架橋したもの、不飽和ヒ
ドロキシ単量体、不飽和カルボン酸の誘導体でグラフト
変性されたもの、その他ブチルゴムグラフトポリエチレ
ン等がある。又、リアクタータイプのTPOも使用可能
である。
【0021】基材層は単層であってもよく、2層以上の
層からなるものであってもよい。基材層の厚みは50〜
1000μmの範囲が一般的である。
【0022】本発明の成形体にクッション性を与えるた
めに、表面層とは反対側の基材層表面にポリオレフィン
系樹脂よりなる発泡体層が積層されてもよい。この場
合、発泡体層と基材層とをともにポリオレフィン系樹脂
とすることにより、成形用シートを押出成形する際に熱
融着による積層方法が可能となる。
【0023】上記発泡体層の発泡倍率は、低すぎると成
形用シートのクッション性が少なく、高すぎると発泡体
層の強度が低下して真空成形等により受ける延伸作用に
より破断したり、発泡組織が潰れ易くなるので、発泡倍
率は5〜50倍程度が好ましく、より好ましくは10〜
40倍である。又、発泡体層を構成するポリオレフィン
系樹脂は発泡状態をよくするために架橋されたものが好
ましい。
【0024】本発明で使用する成形用シートの各層に
は、必要に応じて顔料、染料等の着色剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン等の光安定剤等を添加
してもよい。更に、種々の機能を付与するために導電性
材料、結露防止剤、フォトクロミック化合物、抗菌剤、
防黴剤などの機能付与剤も添加することができる。
【0025】本発明における成形用シートの製造方法は
限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。 (1) 表面層、接着層、基材層を構成するそれぞれの組成
物を3層共押出成形することにより製造する。 (2) 表面層、接着層を構成するそれぞれの組成物を共押
出成形して予め積層シートを作製し、基材層を構成する
組成物をシート状に押出成形しながら、その一面に上記
積層シートの接着層が重なるように貼り合わせ、一対の
ロール間でラミネートする。
【0026】(3) 接着層、基材層を構成する組成物を共
押出成形して予め積層シートを作製し、表面層を構成す
る組成物の溶剤溶液もしくはエマルジョンを上記積層シ
ートの接着層面に塗布するか、又は上記組成物を積層シ
ートの接着層面に押出しラミネートする。
【0027】(4) 接着層を構成する組成物を押出成形し
てシートを作製し、表面層を構成する組成物の溶剤溶液
を上記シートに塗布するか、上記組成物を押出しラミネ
ートして積層シートとし、次に基材層を構成する組成物
を押出成形しながら、その一面に上記積層シートの接着
層が重なるように貼り合わせ、一対のロール間でラミネ
ートする。
【0028】(5) 基材層を構成する組成物を押出成形し
て予めシートを作製し、接着層を構成する組成物の溶剤
溶液等、表面層を構成する組成物の溶剤溶液等をこの順
に上記シートに塗布するか、又は組成物を押出しラミネ
ートする。
【0029】上記(1) 〜(5) のうち(1) の方法が成形用
シートを簡略に製造できるので最も好ましい。
【0030】発泡体層を積層する場合には次の(A) 〜
(F) の方法が採用可能である。 (A) 上記(1) の方法で各組成物を共押出成形する際、溶
融状態にある基材層面に発泡体層を熱融着によりラミネ
ートする。
【0031】(B) 上記(1) 〜(5) の方法で積層シートを
作製し、該積層シートと発泡体とを再加熱して熱融着す
るか、又は、積層シートの基材層面と発泡体面にホット
メルト接着剤を塗布して加熱接着する。
【0032】(C) 上記(2) の方法において、基材層を構
成する組成物を押出成形して接着層に積層する際に基材
層の他の面に発泡体を供給して熱融着させる。
【0033】(D) 上記(3) の方法において、接着層と基
材層を構成する各組成物を共押出成形する際に基材層側
に発泡体を供給して発泡体が積層された積層シートとす
る。
【0034】(E) 上記(4) の方法において、基材層を構
成する組成物を押出成形する際に、接着層と貼り合わせ
る反対側に発泡体を供給して熱融着させる。
【0035】(F) 上記(5) の方法において、基材層を構
成する組成物を押出成形する際に、その片面に発泡体を
供給して熱融着させる。
【0036】成形体の製造方法 本発明の成形体を製造する方法として以下の方法が挙げ
られる。 (1) 成形用シートの表面層が、得られる成形体の表面側
となるように金型内に配置した後、スタンピング成形の
場合は成形樹脂を金型内に入れて金型を閉じ、射出成形
の場合は金型を閉じた後、成形樹脂を注入する。成形樹
脂と成形用シートとの密着性が悪い場合には成形用シー
トの基材層面に予め接着剤層を設けるのが好ましい。
【0037】(2) 成形用シートを加熱して表面層が成形
体の表面側となるように成形体の形状に予備成形し、こ
れを金型内に配置して成形樹脂をスタンピング成形又は
射出成形により成形すると同時に成形用シートを成形体
本体に密着させる。
【0038】(3) 成形用シートを加熱し、真空成形や圧
空成形、プレス成形等により成形体の形状に成形し、予
め成形された成形体と接着剤により接着する。
【0039】成形樹脂は通常使用されているものが使用
され、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体(ABS)、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、ポリエーテルイミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ナイロン等、又、上記のような熱可塑
性エラストマー、更にこれらにガラス繊維や無機充填
剤、有機繊維を含有するものなどが挙げられる。
【0040】本発明の成形体は製品表面に良好な接触感
や耐磨耗性、耐油性を付与することができるので、人や
油が触れ易い場所、例えば、ドアパネル、インスツルメ
ントパネル、ハンドル、ギヤーレバーノブ、ドアノブ、
各種スイッチ等の自動車としての内装部材、携帯用製品
(電話、カセットテープレコーダー、コンパクトディス
ク、テレビ等)、冷蔵庫、テレビ等の家電製品類のハウ
ジング、スイッチなど、パーソナルコンピューター、プ
リンタ、キーボード等のオフィスオートメーション製品
類のハウジング、洋式便器の便座、風呂桶、椅子、マッ
ト、棚等のサニタリー製品や浴室製品、バット、ラケッ
ト、クラブ等スポーツ用品のグリップ、ケース、容器等
の日用品、文具製品のハウジング、その他、ベンチ、椅
子、台、ソファー等に好適に用いることができる。
【0041】(作用)本発明の成形体は表面層の厚みを
10μm以上、接着層の厚みを4μm以上とされている
ので、耐磨耗性、耐油性が保障され耐久性に優れる。
又、発泡体層を積層したものとすればクッション性にも
優れ、人が触れる所に好適に使用できる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。 (成形用シート1) a)表面層材料 ポリエステルウレタン系エラストマー樹脂(モートン社製,商品名「PN3429− 215 」,無黄変型,JIS−A硬度85) 100重量部 ウレタン弾性ビーズ(大日本インキ社製,商品名「バーノックCFB101−40(ク リアー),平均粒径10μm) 90重量部 上記ポリエステル系ウレタンエラストマー樹脂と弾性ビ
ーズを2軸混練押出機で押出し、冷却後軟質用カッター
でペレットとした。尚、押出機での各部の設定温度は次
のようにした。 スクリュー後部140℃、中間部160℃、前部170
℃、ダイ部170℃ b)接着層材料 酸変性ポリオレフィン(三井化学社製,商品名「アドマ
ーQF500 」) c)基材層材料 熱可塑性オレフィンエラストマー(三井化学社製,商品名「ミラストマー8030 」) 100重量部 LLDPE(三井化学社製,商品名「ウルトゼックス2021L 」)20重量部 ポリプロピレン(三井化学社製,商品名「F650」) 20重量部 上記各樹脂をそれぞれペレットとして混合した。上記
a)b)c)をそれぞれ図1に示す押出機1a(50m
mφ)、1b(40mmφ)、1c(40mmφ)から
フィードブロックタイプのダイを備えた3層共押出装置
2に供給して下向きに共押出成形して積層シート4を得
た。押出成形時のそれぞれの樹脂温度はa)が180
℃、b)が210℃、c)が200℃であり、ダイの温
度は190℃であった。
【0043】上記積層シート4を空冷しつつ金型リップ
21の真下約15cmの位置で冷却ロール3で引き取る
一方、発泡ポリプロピレンシート(発泡倍率25倍,厚
み2mm)5を冷却ロール3及びラミネートロール6間
に供給し、積層シート4に加圧することにより積層一体
化して成形用シート1を得た。得られた成形用シート1
の各層の厚みは表面層11が20μm、接着層12は1
7μm、基材層13は380μmであった。
【0044】(成形用シート2)表面層の厚みを37μ
mとしたこと以外は成形用シート1と同様にして成形用
シート2を作製した。
【0045】(成形用シート3)表面層材料を次のもの
に変更し、表面層の厚みを37μmとしたこと以外は成
形用シート1と同様にして成形用シート3を作製した。 ポリエーテル系ウレタン(日本ミラクトラン社製,商品名「E−275」,J IS−A硬度75) 100重量部 ウレタン弾性ビーズ(大日本インキ社製,商品名「バーノックCFB (クリアー ),平均粒径10μm) 90重量部
【0046】(成形用シート4)表面層の厚みを8μ
m、接着層の厚みを4μmとしたこと以外は成形用シー
ト1と同様にして成形用シート4を作製した。
【0047】(成形用シート5)表面層の厚みを8μ
m、接着層の厚みを25μmとしたこと以外は成形用シ
ート1と同様にして成形用シート5を作製した。
【0048】(成形用シート6)表面層、接着層ともに
積層しなかったこと以外は成形用シート1と同様にして
成形用シート6を作製した。
【0049】加熱真空成形 作製した成形用シート1〜6をそれぞれ遠赤外線ヒータ
ーにより成形用シートの表面温度が115℃、裏面温度
が140℃となるように加熱して図2に示す真空成形装
置7により真空成形して成形体を得た。図2で71は真
空成形型、72は吸引孔である。Lは成形長さで300
mm、Hは成形深さで120mmである。
【0050】評価 実施例1、2、4、及び比較例1、2、3は成形体の底
面中央部、実施例3は成形体の底面端部を切り取って測
定試料とし、下記の項目で評価した。 (1)各層の厚み測定 光学顕微鏡で断面観察により各層の厚みを測定した。 (2)耐磨耗性 JIS L 0823に規定する学振型摩擦試験機と、
JIS L 0803に規定する綿3号を使用し、荷重
500g、30回/分で100往復後の外観を観察し、
次の基準で評価した。 5:外観変化が全く認められない 4:外観変化が僅かに認められるが目立たない 3:外観変化は僅かであるが、明らかに認められる 2:外観変化がやや著しい 1:外観変化がかなり著しい (3)耐油性 JIS3号油を浸した綿を成形用シート上に載せた状態
で70℃のオーブン内で72時間放置した後、上記耐磨
耗性試験を行い、同様の基準で評価した。 (4)密着性 上記耐磨耗性試験と同様の評価を行い、同様の基準で評
価した。以上の結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の成形体は以上の構成であり、成
形体とした後の表面層の厚みを10μm以上、接着層の
厚みを4μm以上としたので、耐磨耗性、耐油性が保障
され、耐久性に優れた成形体であり、発泡体層を併用し
たものとすれば接触感にも優れたものであるから、自動
車の内装や、オフィスオートメーション機器、家電製品
などのハウジング、家具、サニタリー、日用品、内装用
建材などの人や油が触れる可能性のある所に好適に使用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形用シートを製造する状態を示す側面図。
【図2】真空成形の装置を示す断面図。
【符号の説明】 1:成形用シート 1a,1b,1c:押出機 2:共押出装置 3:冷却ロール 4:積層シート 5:発泡ポリプロピレンシート 6:ラミネートロール 7:真空成形装置 11:表面層 12:接着層 13:基材層 21:金型リップ 71:真空成形型 72:吸引孔
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA03G AK03B AK07 AK51A AK51H AK63 AL05 AL07G AL09A AL09B AT00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA23 CB00 CB03 DE01H DJ01 EH20 GB08 GB33 GB48 GB71 GB81 JB07 JB16A JB16B JK09 JL00 YY00A YY00G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタン系熱可塑性エラストマーを主成
    分とする表面層、接着層、オレフィン系熱可塑性エラス
    トマーを主成分とする基材層とがこの順に積層された成
    形用シートの表面層が最外層となるように成形品本体の
    表面に積層成形されて得られた成形体において、表面層
    の厚みが10μm以上であり、接着層の厚みが4μm以
    上であることを特徴とする成形体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176144A (ja) * 2005-07-29 2007-07-12 Sekisui Film Kk 積層フィルム及び積層体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176144A (ja) * 2005-07-29 2007-07-12 Sekisui Film Kk 積層フィルム及び積層体

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