JP2000107773A - 過酸化水素と過酢酸を含有する廃水の処理方法 - Google Patents

過酸化水素と過酢酸を含有する廃水の処理方法

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宏充 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酸化水素と過酢酸を含有する廃水中の過酸
化水素と過酢酸を工業的に低コストで分解処理する方法
を提供すること。 【解決手段】 白金を活性炭上に担持させた固体触媒を
充填した反応塔に、上側から廃水を流入させ、下側から
流出させることにより、反応塔内で固体触媒が流動状態
となることを防ぎ、触媒同志の衝突に伴う劣化を防止し
て、触媒の分解能力の持続性を保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過酸化水素と過酢
酸を含有する廃水の処理方法に関する。過酸化水素と過
酢酸の混合溶液は強い殺菌作用をもち、食品工場等でペ
ットボトルのような容器の殺菌、洗浄に大量に使用され
ており、これらの工場からは、使用済の過酸化水素と過
酢酸を高濃度に含有する廃水が出る。
【0002】
【従来の技術とその課題】白金等の遷移金属系の触媒を
充填した触媒反応槽に、過酸化水素及びあるいは過酢酸
を含有する廃水を導入し、かつ攪拌することを特徴とす
る廃水の分解処理方法が提案されている(特開平4−2
2494号公報)。
【0003】この従来技術では、過酸化水素と過酢酸を
含有する廃水を反応槽の下側から流入させ、上側から流
出させる方法を採用している。このため、反応槽全体が
常に液で充満され、触媒が流動状態となっており、廃水
と触媒の接触により発生する酸素ガスによって、反応槽
内で激しい乱流が起こり、固体触媒が互いに衝突し合
い、摩擦によって固体触媒が磨耗し担体表面から剥離し
廃水中へ漏れ出す欠点がある。さらに機械的な攪拌を加
えることによりこの現象がさらに助長され触媒の劣化を
促進する。従って、この方法は長期間の連続処理には不
向きである。特に白金のような極めて高価な触媒を用い
て工業的に連続して廃水処理を行う場合には、触媒の劣
化はコスト面で致命的な欠陥である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来技術の課題を解決するため鋭意検討を行い、反応塔内
での固体触媒の衝突を防止し触媒の劣化を防ぎ、低コス
トで長期間連続して、過酸化水素と過酢酸を含有する廃
水の処理を可能とした本発明に到達した。
【0005】
【発明の実施の形態】白金を活性炭に担持させた固体触
媒を50センチメートルを超えない高さに充填した円筒
形の反応塔に、過酸化水素と過酢酸を含有する廃水を反
応塔の上側から、通液速度を20h-1以下の液空間速度
(LHSV)で流入させ、反応塔の出口を開放して、液
が反応塔内に充満しないようにし、反応塔内で固体触媒
が流動状態となることを防ぎ、これによって廃水が固体
触媒の表面を伝って自然に流下しながら接触分解して反
応塔の下側から流れ出ることになり、固体触媒同志の衝
突を防ぎ、磨耗にともなう劣化を防止することが可能と
なる。
【0006】反応塔内の固体触媒の高さが50センチメ
ートルを超えたり、通液速度が20h-1の液空間速度
(LHSV)以上の場合には、反応塔内で発生する酸素
ガスの塔上部からの排出が困難となったり、反応塔内に
液が充満し固体触媒が流動化することがあるため、本発
明の目的が充分達成できない。
【0007】本発明の処理方法が対象とする廃水には、
過酸化水素と過酢酸以外に通常酢酸等の酸性物質を含有
しており、そのpHは通常3以下であるが、本発明の処
理方法では、pH調整等の前処理は全く必要としない。
【0008】過酸化水素と過酢酸を分解させる触媒とし
て、白金以外にパラジウム、マンガン、銅等が知られて
いる。この内、パラジウムは本発明が対象とする廃水処
理に用いた場合、初期には白金と同等の分解能力を示す
が、使用を継続していると廃水中に含まれる成分による
パラジウム触媒の被毒と見られる分解能力の著しい低下
傾向が認められた。また、マンガン及び銅は白金に較べ
て分解能力が劣ると共に、酸性条件下では触媒が溶解
し、金属が廃水中に漏れ出す等の欠点がある。
【0009】白金を担持させる担体としては、活性炭ほ
かにアルミナ、シリカ、シリカアルミナ等があるが、活
性炭以外の担体は酸性条件下では溶解する性質があるた
め、本発明の廃水処理には使用できない。担体上の白金
濃度は広い範囲で変化しうるが、一般的には0.1Wt
%以上であり、好ましくは0.5〜5Wt%の範囲であ
る。
【0010】処理温度は、室温においても充分な分解速
度が得られるが、必要であれば30〜80℃、好ましく
は40〜80℃に加熱することにより分解速度をさらに
早くすることもできる。
【0011】
【実施例】〔実施例〕次に本発明を実施例により説明す
るが、本発明はこれに限定されない。活性炭に白金を2
Wt%担持させた固体触媒100mlを充填した反応塔
(直径1.6cm 高さ50cm)にペットボトル洗浄
用廃水と同程度に過酸化水素(約2Wt%)と過酢酸
(約0.2Wt%)を含有する模擬廃水を、反応塔の上
側から通液速度が10h-1の液空間速度(LHSV)で
流しこみ、反応塔の下側から流れ出た処理済液中に残存
する過酸化水素と過酢酸の濃度を測定した結果を表1に
示した。表中の処理液量は、反応塔を通過した廃水量を
固体触媒の容積で割った値(BV)で表した。触媒の分
解能力の持続性は極めて良好で、固体触媒容積の10,
000倍量の廃水を処理した後も触媒の劣化は全く認め
られなかった。
【0012】
【表1】
【0013】〔比較例〕活性炭に白金を2Wt%担持さ
せた固体触媒100mlを充填した反応塔(直径1.6
cm 高さ50cm)にペットボトル洗浄用廃水と同程
度に過酸化水素(約2Wt%)と過酢酸(約0.2Wt
%)を含有する模擬廃水を、反応塔の下側から通液速度
が10h-1の液空間速度(LHSV)で流しこみ、反応
塔の上側から流れ出た処理済廃液中に残存する過酸化水
素と過酢酸の濃度を測定した結果を表2に示した。
【0014】反応塔に廃水を下側から流入させ、上側か
ら流出させる従来技術の方法に基づく比較例の結果で
は、反応塔内で固体触媒が流動状態となり、分解によっ
て発生する酸素ガスで激しい乱流がおこり、固体触媒が
互いに衝突し合い摩擦による触媒の劣化が起こるため短
期間で固体触媒の分解能力の低下が認められた。
【0015】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 広次 静岡県富士市富士岡580番地 東海電化工 業株式会社吉原工場内 Fターム(参考) 4D038 AA08 AB10 AB26 BA02 BA06 BB20 4D050 AA12 AB16 AB33 BC05 BC06 BD02 BD08 CA20 4G069 AA01 AA03 BA08A BA08B BC75A BC75B CA05 DA08 EA01Y ED03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金を活性炭に担持させた固体触媒を充
    填した反応塔内に、過酸化水素と過酢酸を含有する廃水
    を反応塔の上側から流入させ、廃水が固体触媒の表面を
    伝って自然に流下しながら接触分解して反応塔の下側か
    ら流れ出るようにし、反応塔内での固体触媒の磨耗によ
    る劣化を防止することを特徴とする廃水中の過酸化水素
    と過酢酸の同時分解処理方法。
  2. 【請求項2】 該処理を固体触媒の高さが50センチメ
    ートル以下、通液速度が20h-1以下の液空間速度(L
    HSV)で行う請求項1記載の方法。
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