JP2000106779A - 動物の排泄物用処理材 - Google Patents

動物の排泄物用処理材

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JP2000106779A JP10284505A JP28450598A JP2000106779A JP 2000106779 A JP2000106779 A JP 2000106779A JP 10284505 A JP10284505 A JP 10284505A JP 28450598 A JP28450598 A JP 28450598A JP 2000106779 A JP2000106779 A JP 2000106779A
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景哲 西原
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佳彦 中野
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正治 亀井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペットの尿を速やかに吸収して衛生的であ
り、軽量であり、少量で尿を多く吸収し、かつ尿を吸収
後の処理材の塊が硬く固化され、軽いために処理しやす
く、また焼却処分が可能で、更に製造過程の加熱乾燥時
に吸水性ポリマーの基材からの脱落のない動物の排泄物
用処理材を提供する。 【解決手段】 古紙のスラッジに成形助材のクレー又は
ベントナイトを添加して造粒した粒状物基材の表面にノ
ニオン系吸水性ポリマーを被覆したものからなることを
特徴とする動物の排泄物用処理材。ノニオン系吸水性ポ
リマーはポリN−ビニルアセトアミド系ポリマーとする
ことが好ましい。排泄物用処理材の嵩密度が0.5g/
cm3 前後がよい。前記ノニオン系吸水性ポリマーの粉
末の添加量は、前記粒状物基材100重量%に対して1
〜50重量%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動物、特にペット
等の小動物の排泄物用処理剤に関する。更に詳しくは、
パルプ系の粒状物基材を用いる、猫や犬等のペットの排
泄物を速やかに吸収固化して、簡便に効率よく処理で
き、かつ軽くて持ち運びやすい、改良された小動物の排
泄物用処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ペットの排泄物の処理は、通常砂、クレ
ー、ゼオライト、ベントナイト等の鉱物質粉粒体に排泄
物を吸収させることにより行われてきた。しかしなが
ら、これらの処理材は、水分の吸収速度が遅いために処
理材表面に残存する未吸収の尿がペットの毛や足に付着
して部屋やその周囲を汚したり、濡れてべとべとの状態
になった鉱物質粉粒体が、ペットの毛や足に付着し、ペ
ットが歩きまわるとき足に付着した粉体又は粉粒体をま
き散らして住居環境を汚す問題があった。その上、これ
らの鉱物質の処理材は、一般にその重量が重いため、運
搬の取扱いが容易でない難点があった。これらの問題や
難点を解決するものとして、近年、パルプ粒状物の表面
にアニオン系高吸水性ポリマーを付着させた動物の排泄
物用処理材や、製紙カスとポリアクリル酸ソーダの高吸
水性ポリマーとを混合したものの造粒物からなる動物の
排泄物用処理材が知られている。また、古紙のスラッジ
の造粒成形品を排泄物用処理材の基材とするものが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パルプを用いた排泄物用処理材では、ペットの尿の吸収
速度が遅く、また吸収後の処理材は全く固化しないた
め、使用後の処理が煩雑であった。パルプ粒状物の表面
に高吸水性ポリマーを付着させたものは、尿などを吸収
してその表面だけが吸収体になってしまい、尿はパルプ
の内部まで浸透と吸収が行われない。従って排泄物用処
理材の吸収効率は悪かった。更にアニオン系高吸水性ポ
リマーを基材のパルプ粒状物に被覆して製造する場合、
加熱乾燥工程中において吸水性ポリマーが脱落すること
があった。また、アニオン系高吸水性ポリマーは、蒸留
水に対して1000倍程度の高い吸水性を示すものであ
るが、生理食塩水及び海水などのような塩濃度の水溶液
に対してイオンの影響を受けて吸水性が30倍以下まで
低下することが知られている。この塩濃度に関しては、
最近猫などのペットが人間の食事と同じものを食するこ
ともあり、猫の尿中の塩濃度が高くなる傾向にあるから
なおさら問題である。本発明は、このような従来の課題
に鑑みてなされたものであり、軽い材質の主材とするこ
とからなり、かつ塩類の濃度にも影響されない吸水性ポ
リマーであって、ペットの尿を速やかに吸収することが
でき、固化して処理がしやすい動物の排泄物用処理材を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、吸収性が高
い材料として各種吸水性ポリマーを調べ、かつその高い
吸水性を保持する排泄後に処理材の塊が硬く固化される
ものであり、かつ軽くて処理がしやすい基材との組合せ
を検討したところ、古紙のスラッジとクレー又はベント
ナイトを含む粒状物基材の表面に、ノニオン系吸水性ポ
リマーのポリN−ビニルアセトアミド(PNVA)の粉
末を被覆したものが吸収性の高い材料として優れてお
り、焼却処理が可能な軽量の優れた動物の排泄物用処理
材を得ることができることを見いだし、それを基礎とし
て本発明を完成するに到った。
【0005】すなわち、本発明は、次の構成とすること
により前記課題を解決することができた。 (1)古紙のスラッジに成形助材のクレー又はベントナ
イトを添加して造粒した粒状物基材の表面にノニオン系
吸水性ポリマーを被覆したものからなることを特徴とす
る動物の排泄物用処理材。 (2)前記粒状物基材が炭酸カルシウムを含有すること
を特徴とする前記(1)記載の動物の排泄物用処理材。 (3)前記ノニオン系吸水性ポリマーが、ポリN−ビニ
ルアセトアミド系ポリマーであることを特徴とする前記
(1)又は(2)記載の動物の排泄物用処理材。 (4)嵩密度が0.4〜0.6g/cm3 であることを
特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項記載の動
物の排泄物用処理材。 (5)前記ノニオン系吸水性ポリマーの添加量が、前記
粒状物基材100重量%に対して1〜50重量%である
ことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項記
載の動物の排泄物用処理材。 (6)前記ノニオン系吸水性ポリマーの脱落防止用コー
ティング助剤として、セルロース短繊維状の粉末及びカ
ルボキシメチルセルロースを添加混合されたものである
ことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項記
載の動物の排泄物用処理材。 (7)前記ノニオン系吸水性ポリマーの脱落防止用コー
ティング助剤として、ポリエチレングリコールを添加混
合されたものであることを特徴とする前記(6)記載の
動物の排泄物用処理材。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いる粒状物基材
とは、新聞、雑誌等の古紙のスラッジに成形助材として
クレー又はベントナイトを加えて、パン型造粒機などで
球状などに造粒成形されたものである。この古紙のスラ
ッジは、鉱物質であるクレー、ベントナイト及びゼオラ
イトの造粒物と同様に粒径、嵩密度、着色、その他の物
理性を調節することが可能である。粒状物基材の組成と
しては、古紙のスラッジが55〜70重量%、クレー又
はベントナイトが30〜45重量%が好ましく、成分に
炭酸カルシウムを添加する場合には、古紙のスラッジが
50〜60重量%、クレー又はベントナイトが30〜3
5重量%、炭酸カルシウムが10〜15重量%であるこ
とが好ましい。
【0007】本発明においては、この粒状物基材として
は、粒径が1〜20mm、好ましくは3〜10mmであ
り、嵩密度が0.5〜0.7g/cm3 、好ましくは
0.6g/cm3 前後であって、古紙のスラッジを用い
ることによりこのように軽くすることができる。粒状物
基材単独から構成したペット用処理材は、ほこりが立た
なく、住居環境と人の健康に優しい、焼却ができる環境
保全型の処理材である。しかし、ペットの尿の吸収速度
が遅く、排泄物吸収後の処理材は全く固化しないため掬
い取って処理できない不便さと、使用後に新しいものと
入れ換える必要があって、処理材の費用が嵩み不経済で
あるという問題点があった。
【0008】本発明において、前記粒状物基材を被覆す
るために用いるノニオン系吸水性ポリマーとしては、塩
水を吸収する場合、塩の濃度に影響されない50倍程度
の安定した吸収性を示すものであれば、特に限定される
ことなく使用できる。ノニオン系吸水性ポリマーは、ポ
リビニルアルコール系(PVA)、ポリエチレンオキシ
ド系、ポリN−ビニルアセトアミド系などを挙げること
ができるが、特にポリN−ビニルアセトアミド系は塩水
の吸収性が安定して優れるのでより好ましい。このポリ
N−ビニルアセトアミド系吸水性ポリマー(PNVA)
のなかでも、好適な具体例としては、昭和電工株式会社
製、商品名NA−150F、NA−010を挙げること
ができる。本発明において、ノニオン系吸水性ポリマー
の添加量は、通常前記粒状物基材100重量%に対して
1〜50重量%,好ましくは5〜30重量%である。こ
の場合1重量%より少ないとペットの尿の吸収速度が遅
くなって、尿を吸収した際、塊状物になり難い。一方、
50重量%を越えると、ノニオン系吸水性ポリマーが粒
状物基材の表面から脱落してしまうという問題がある。
これに対し、アニオン系高吸水性ポリマーでは、ノニオ
ン系吸水性ポリマーより少ない添加量30重量%程度で
も製造の際、乾燥工程中に造粒物の表面からアニオン系
高吸水性ポリマーの脱落が増える。特に、100℃以上
の加熱乾燥により脱落しやすい。
【0009】好ましいノニオン系吸水性ポリマーのPN
VAの粉末としては、平均粒径100〜200ミクロン
の粉末を挙げることができるが、50ミクロン以上のも
のであれば支障なく使用できる。しかしながら、平均粒
径が300ミクロンを越えると、ペットの尿の吸水速度
が遅くなり、排泄物用処理材を通過してペットのトイレ
容器の底を汚すという問題が生じる。
【0010】粒状物基材の表面にPNVAの被覆あるい
は添着を可能にし、また速やかに吸収させるために、短
繊維状のセルロース粉末を助剤として用いるのが良い。
このセルロース粉末については、分子量が10万〜25
万の水溶性セルロース系ポリマーのカルボキシメチルセ
ルロース(CMC)で結着させて造粒成形する技術を開
発した。CMCは、カルボキシメチル基置換度DS(以
下「DS」という)が0.4〜1.4、重合度Nが50
以上であるものが好ましい。DSが0.4以下では、粒
状物基材の表面に被覆されたCMCの接着率が劣って脱
落を生じやすい。またDSが1.4を超えると、吸湿性
が増大することから空気中の水分を吸収して被覆物体同
士がブロック化を起こしやすい。ブロック化は吸収能を
低下させて猫砂の性状の安定性確保の他に取扱い上にお
いても問題となる。この点から、特にDSは0.5〜
1.0であることが好ましい。
【0011】分子量が10万以上のCMCの水溶液は粘
度が高く接着力も高いことから粒状物基材表面に吸水性
ポリマーを添着させる重要な要素になっている。CMC
は水に接触しても直ちに溶けないが、吸水性ポリマーよ
りも速やかに水を吸収する。セルロース粉末が存在する
と吸収速度はさらに加速される。排尿に接触し尿を吸収
した粒状物はやがてCMCが溶けて本来の粘着力を増し
て粒状物がくっついた塊状を形成する。従って、分子量
は15万以上のものが好ましい。重合度Nは50より少
ないと猫砂に成形したものに尿がかかった場合、吸収し
てブロック化が劣る。粒状物基材表面にPNVAとセル
ロース粉末を結着させて吸水後に生ずる粘着性を高める
ために、配合する高粘度のCMCの添加量は、基材の重
量に対して1〜15重量%、好ましくは10重量%前後
である。15重量%以上では基材表面に膜の形成が強く
なり、それによって排泄物用処理材の尿の吸収率が低下
する。
【0012】粒状物基材の表面にPNVAを被覆する際
に、ブロッキングの防止または尿の速やかな吸収の助剤
として機能させる短繊維状のセルロース粉末の平均繊維
長は、通常50〜2000ミクロン、好ましくは100
〜1000ミクロン、さらに好ましくは200〜700
ミクロンである。平均繊維長が50ミクロンより小さい
とPNVAが脱落したり、またセルロース粉末自体が脱
落する場合がある。2000ミクロンを越えると、PN
VAとセルロース粉末が不均一な混合状態になりそれぞ
れが分離したり、または粒状物基材表面への十分均一な
添着が困難となる。短繊維状のセルロース粉末添加量
は、粒状物基材の重量に対して5〜15重量%が好まし
く、15重量%を越えると尿を吸収したときの粘着性が
低下してペットの尿を吸収した塊の強度が低下する。5
重量%以下にするとブロッキングの防止が劣り、流動性
が低下して作業性が低下する。ブロッキング防止剤は他
にカオリン、炭酸カルシウム、タルクなどの鉱物質を挙
げることができる。
【0013】排泄物用処理材に被覆されたPNVAは、
100℃以上の加熱乾燥で脱落しやすい欠点がある。そ
こで、この基材にPNVAをより強固に付着させるため
にポリエチレングリコール(PEG)を使用することが
好ましい。PEGは、PNVA自身に対して全く吸収せ
ず、造粒時の流動性を改善する親水性の物質であり、か
つ室温で固体である物性のものあり、50℃以上の温度
で液状になるPEGを添加することによりPNVAなど
の脱落を防止する効果がある。室温で液状のPEGの平
均分子量MW(以下「MW」という)200〜600の
ものを使用することも可能であるが、通常PEGのMW
は、1000〜20000のものを使用することがよ
い。好ましくは、PEGのMWは3000〜8000で
ある。添加量は、粒状物基材に対して1〜10重量%、
好ましくは5重量%前後である。1重量%以下では脱落
防止と流動性の改善はあまり期待できず、10重量%を
越えると脱落防止と流動性は優れるが、排泄物用処理材
の尿の吸収性を低下させることになる。
【0014】PNVAなどを被覆する際のバインダーと
しては、通常水を使用する。必要に応じてCMC、PV
A、PEG、グリセリン、エチレングリコールなどをバ
インダー効果を得るために添加することができる。添加
する方法としては、水溶液にしてスプレーする。添加す
る液の量は粒状物基材以外の組成物によっても異なる
が、通常は全組成物に対して10〜50重量%、好まし
くは30〜40重量%である。加液量が多すぎると造粒
物の表面に添着されたPNVAが、膨潤してゲル状とな
るため造粒物同士がブロッキングし、全体は団子状の塊
となるので後処理が困難となる。逆に加液量が少なすぎ
ると十分に接着できず、被覆の造粒は十分に行えなくな
る。
【0015】本発明の排泄物用処理材には、必要に応じ
て、消臭剤、芳香剤、殺虫剤、昆虫幼若ホルモン、防か
び剤、防腐剤、抗菌剤、着色剤、猫が好むマタタビのよ
うなもの、嵩密度を調節するため鉱物質の増量剤などを
各々0.01〜10重量%添加させることができる。こ
れらは、本発明の排泄物用処理材中に存在していればよ
く、予め造粒の際に添加してもよい。本発明の排泄物用
処理材は、嵩密度が0.4〜0.6g/cm3 、好まし
くは0.5g/cm3 前後であり、平均粒径は1〜20
mm、好ましくは3〜10mmである。本発明の排泄物
用処理材は、全体の嵩密度が0.5g/cm3 前後に調
整されているので、運搬などの取扱いが容易になるほ
か、それ自体は飛び散り難く、ペットの猫などの掻き出
しにより周囲に飛び散ることを抑制できる。
【0016】本発明の排泄物用処理材を製造するために
は、粒状物基材をナウターミキサー、リボンミキサー、
万能ミキサー、モルタルミキサーなどの混合装置に入
れ、攪拌しながらバインダーとして少量の水を均一に加
えて湿らす程度にする。バインダーの中に必要に応じて
CMC、PVA、PEG、グリセリン、エチレングリコ
ールなどを添加してもよい。予めPNVA、セルロース
粉末、CMC、PEGを前記の混合ミキサーで均一に混
合して置いたものを、バインダーで湿らした基材に加え
て前記の混合ミキサーまたはパン型コーティング機中で
混合することによりPNVAを基材表面にむらなく強力
に自己接着させることができる。これらの成形された造
粒物は、100〜110℃で30分加熱乾燥することに
より、PNVAが脱落せず球形の硬い強度を持つ、所望
とする嵩密度の排泄物用処理材が得られる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。なお、排泄物用処理材の物理的性質につ
いても検討を行った。
【0018】実施例 実施例においては、下記の実験を行い、比較例及び市販
品と比較した。第1表は、この実験に使用した排泄物用
処理材の試料の成分配合表である。なお、市販の代表品
としてはA社製のものを使用し、これを市販品Aと表示
する。市販品Aは、アニオン系高吸水性ポリマーとパル
プを使用するものであるが、分析していないためその他
の組成が不明であるので、第1表にはその組成を記載し
なかった。第1表では、基材の粒状物基材の重量を10
0としたときの重量比で他の成分の重量を表している。
また、以下の試験評価項目について、その結果を第2表
において物理性状の度合いを肉眼観察による印象で示し
ているが、これらはいずれもトイレ用処理材の猫砂とし
て使用されることを想定したものである。
【0019】(試験方法) (1)吸収率(%) 網状のものを底部に設けた目盛付き容積650mlのス
テンレス製円筒形容器(内径90×深さ100mm)中
に排泄物用処理材を、350ml入れて平らにならし
た。人工尿50mlを、ビュウレットを用いて処理材の
表面の中央部に約1cmの高さから滴下した。底部の網
を通過した人工尿の量を測定し、次式により吸収率を求
めた。 吸収率(%)=〔(50−W)/50〕×100 ただし、W:吸収されずに網を通過した人工尿の重量
(g) なお、人工尿は、生理用食塩水で代用した。。
【0020】(2)吸収後塊の強度(kgf) 吸収率の測定の場合と同じ操作を行って、得られた試料
の団塊状になったものが壊れるまでの強度をプッシュプ
ルゲージで測定した。 (3)成形乾燥粒の強度(kgf) プッシュプルゲージを用いて粒の形状が割れるまでの硬
さを測定した。 (4)嵩密度(g/cm3 ) 試料を体積100cm3 のスチール製容器に入れ、試料
が密になるように底部を弾性のない硬いゴムシート上で
10〜20回たたき、試料が100cm3 以上に加えら
れない時の重量を測定した。各々の測定結果は第3表に
示す。
【0021】
【表1】
【0022】注) 1:粒状物基材(4/8) は、粒状物基材
4 〜8mesh の粒径を示す。 2:セルロース繊維50は、セルロース繊維の粉末度が50
mesh通過の粒度を示す。セルロース繊維100 は、セルロ
ース繊維の粉末度が100mesh 通過の粒度を示す。商品
名、KC- フロック(日本製紙株式会社製) 3:PNVA-A( ノニオン系) は、商品名 NA-150F、粉末
(昭和電工株式会社製)、PNVA-B( ノニオン系) は、商
品名 NA-010 、粉末(昭和電工株式会社製) 4:SAP(アニオン系) は、商品名、サンフレッシュST-1
00MPS 、粉末(三洋化成工業株式会社製) 5:CMC(高粘度)は、商品名、F30MC-U 、粉末(日本製
紙株式会社製) 6:CMC(0.8%溶液) は、商品名、APP-84の水溶液(日本
製紙株式会社製) 7:PEG400またはPEG6000 は、工業品グレード(日本油
脂株式会社製)
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】本発明の動物の排泄物用処理材は、粒状物
基材100重量%に対して、PNVAを30重量%以上
添加したものは、加液量(CMCの0.8%水溶液)を
多くすると、吸水性ポリマーの添加量が増えるにつれて
吸水膨潤してゴム状の塊状物を形成し、混合による被覆
造粒は困難となった。PNVAの添加量30重量%に対
して、加液量の36重量%は適量であるが、PNVAの
添加量30重量%以上では加液量も増える。
【0026】しかし、PNVAを30重量%以上添加す
ると、排泄物用処理材の吸水性は著しく向上するが、反
面乾燥した成形物からPNVAの脱落が認められる。本
発明の粒状物基材表面に被覆されるPNVAは、一般に
100℃以上で加熱乾燥した場合脱落することもある。
その傾向は、吸水後膨潤してゲル状になるデンプンとポ
リアクリル酸塩のグラフト重合体のアニオン系ポリマー
の方が顕著であった(第2表の比較例1及び2)。液状
のPEG400および固形状のPEG6000を各々配
合成分中に5〜10重量%添加することにより、乾燥し
た成形物から吸水性ポリマーの脱落防止を著しく向上さ
せるとともに、流動性が増して造粒成形時の作業性も向
上することができた。
【0027】炭酸カルシウムを短繊維状のセルロース粉
末と併用することにより、造粒成形時のブロッキング防
止作用が向上する。セルロース繊維や炭酸カルシウムは
水に接触すると、炭酸カルシウム自体が膨張して濡れ易
くなる。乾燥後の処理材に多量の尿の排泄物がかかる
と、PNVAが水分を吸収して膨潤することにより粘性
を呈して尿の処理材の塊を形成する。ただし、空気中の
水分だけでは、ブロッキング防止材が粒状物表面から脱
落することがないので、ブロッキングは生じなくなる。
空気中の水分を吸収して粘性を呈しても、その表面にあ
るセルロースパウダーや炭酸カルシウムが水分を速やか
に吸収して、処理材同士はブロックキングすることもな
く、また固化することもない。一方、ペットの尿が処理
材の表面にかかり吸収されると、PNVAが吸水して膨
潤するのに伴い粘性を生じて、セルロース繊維や炭酸カ
ルシウムに邪魔されずにCMCの添着により処理材同士
が強固に結着し、尿を含んだままで塊を形成する。炭酸
カルシウムの添加量は、粒状物基材の重量に対して重量
%で10重量%までである。10重量%以上の場合、大
量の尿により流されやすく、また嵩密度の重さに影響を
及ぼしやすい。
【0028】
【発明の効果】本発明の排泄物用処理材は、それ自体が
消臭性を持つ粒状物基材を核にして、その表面にノニオ
ン系吸水性ポリマーの粉末を被覆した構成になっている
ので、ペットの尿を速やかに吸収し、排泄後に処理材の
塊が硬く固化され、軽いため処理がしやすい。また、燃
えるゴミとして焼却が可能である。更に製造過程に際し
て、加熱乾燥時に吸水性ポリマーの基材からの脱落がな
い。また、本発明の排泄物用処理材は、動物の排泄物が
塩濃度の異なったものであっても、安定した吸収機能を
有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 古紙のスラッジに成形助材のクレー又は
    ベントナイトを添加して造粒した粒状物基材の表面にノ
    ニオン系吸水性ポリマーを被覆したものからなることを
    特徴とする動物の排泄物用処理材。
  2. 【請求項2】 前記粒状物基材が炭酸カルシウムを含有
    することを特徴とする請求項1記載の動物の排泄物用処
    理材。
  3. 【請求項3】 前記ノニオン系吸水性ポリマーが、ポリ
    N−ビニルアセトアミド系ポリマーであることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の動物の排泄物用処理
    材。
  4. 【請求項4】 嵩密度が0.4〜0.6g/cm3 であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の
    動物の排泄物用処理材。
  5. 【請求項5】 前記ノニオン系吸水性ポリマーの添加量
    が、前記粒状物基材100重量%に対して1〜50重量
    %であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    記載の動物の排泄物用処理材。
  6. 【請求項6】 前記ノニオン系吸水性ポリマーの脱落防
    止用コーティング助剤として、セルロース短繊維状の粉
    末及びカルボキシメチルセルロースを添加混合されたも
    のであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    記載の動物の排泄物用処理材。
  7. 【請求項7】 前記ノニオン系吸水性ポリマーの脱落防
    止用コーティング助剤として、ポリエチレングリコール
    を添加混合されたものであることを特徴とする請求項6
    記載の動物の排泄物用処理材。
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