JP2000105489A - トナー用電荷制御剤及びその製法 - Google Patents

トナー用電荷制御剤及びその製法

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JP2000105489A
JP2000105489A JP27715098A JP27715098A JP2000105489A JP 2000105489 A JP2000105489 A JP 2000105489A JP 27715098 A JP27715098 A JP 27715098A JP 27715098 A JP27715098 A JP 27715098A JP 2000105489 A JP2000105489 A JP 2000105489A
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metal
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control agent
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Hiroshi Tamiya
弘志 田宮
Takakazu Matsuzawa
孝和 松澤
Iwao Takeda
巌 竹田
Kaori Harada
かおり 原田
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MI TEC KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像濃度が高く、地汚れの発生及び定着不良
を起こさず、耐久安定性、耐環境安定性に優れた良好な
画質の鮮明な画像が得られる。 【解決手段】 本発明によるトナー用電荷制御剤は、一
般式(I)で示す金属イオンとカルボキシイオンを有す
る有機化合物との塩と、一般式(II)で示す複数の金属
錯体イオンの混合物とカルボキシイオンを有する有機化
合物との塩とを含むので、結着樹脂に対する相溶性がよ
く、トナー中に均一に分散してトナー表面の電位を安定
化する。得られたトナーは画像濃度が高く、地汚れの発
生及び定着不良を起こさず、耐久安定性、耐環境安定性
に優れた良好な画像が得られる。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II) (Mは金属、CMは金属錯体、Rはアリール基又はアル
キル基で、nは1〜8の整数である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーを使用する
電子写真、静電記録等の画質を向上する電荷制御剤及び
その製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法は米国特許第2,29
7,691号、特公昭42−23910号公報及び特公
昭43−24748号公報等に種々の方法が提案されて
いる。電子写真法には、大別して乾式現像法と湿式現像
法とがあり、前者は、更に、一成分系現像剤と二成分系
現像剤とに分かれる。乾式現像法に適用するトナーに
は、結着樹脂中に染料又は顔料を分散させた微粉体が使
用される。例えば、ポリスチレン等の結着樹脂中に着色
剤を分散させ、これを1〜30μm程度に微粉砕した粒
子がトナーとして用いられる。特に、近年は、画質の向
上等のために12μm以下、中には8μm以下に微粉砕
することが当然である。
【0003】一成分系現像剤はキャリア粒子を使用せず
にマグネタイト等の磁性体粒子を含有させた磁性トナー
を使用し、二成分系現像剤は鉄粉又は磁性フェライト粒
子等のキャリア粒子とトナー粒子とを混合して使用す
る。いずれのトナーも静電潜像の極性に応じて正又は負
の電荷を有する必要があり、一般的にトナーに電荷を保
有させ、画質を良くするために電荷制御剤を含有させ
る。
【0004】特公昭55−42752号公報に記載され
たサリチル酸又はアルキルサリチル酸の金属錯体を含有
するトナー、特公平7−62766号公報に記載された
サリチル酸及び/又はサリチル酸誘導体の金属塩を含有
するトナー、特公平7−104608号公報に記載され
た芳香族ヒドロキシカルボン酸のアルミニウム錯化合物
を含有するトナー、特開平7−295297号公報に記
載された芳香族ヒドロキシカルボン酸の鉄化合物やモノ
アゾ染料の金属塩を含有するトナーが公知の電荷制御剤
含有トナーである。これらの電荷制御剤は、いずれも電
荷制御剤が樹脂に対して均一分散しないため、耐久安定
性及び耐環境安定性が悪く、画像濃度が低くなり、地汚
れの発生及び定着不良を起こす欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像濃度が
高く、地汚れの発生及び定着不良を起こさず耐久安定
性、耐環境安定性に優れた良好な画像が得られるトナー
用電荷制御剤及びその製法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるトナー用電
荷制御剤は、一般式(I)で示す金属イオンとカルボキ
シイオン(−COO-)を有する有機化合物との塩と、
一般式(II)で示す複数の金属錯体イオンの混合物とカ
ルボキシイオン(−COO-)を有する有機化合物との
塩とを含む。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II) (Mは金属、CMは金属錯体、Rはアリール基又はアル
キル基で、nは1〜8の整数である)
【0007】本発明によるトナー用電荷制御剤は、金属
イオン及び複数の金属錯体イオンの混合物を含有するの
で、結着樹脂に対する相溶性がよく、トナー中に均一に
分散してトナー表面の電位を安定化する作用がある。電
荷制御剤が均一に分散されたトナーは、局所的な帯電の
むらが無いため、二成分現像剤用キャリアに対する帯電
安定性に優れ、トナー粒子間及び一成分トナーとスリー
ブ等のトナー担持体との摩擦帯電性及び安定性に優れて
いる。これにより、感光体からのトナーの飛散を防止で
きると共に、使用する現像システムに適する帯電量に調
整することができる。転写後の画像濃度は高いが、地汚
れ及び定着不良を発生せず、耐久性、安定性及び耐環境
安定性に優れた良好な画像が得られる。また、本発明に
よるトナー用電荷制御剤は、無色又は淡色なので、種々
の着色剤と併用し任意のカラートナーをつくることがで
きる。
【0008】金属イオンとなる金属及び金属錯体イオン
となる金属は、錫(Sn)、マンガン(Mn)、セリウ
ム(Ce)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、マグネシウム
(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ベリリウム(B
e)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、クロム(C
r)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(F
e)、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、チタニ
ウム(Ti)及びインジウム(In)から選択される。
金属錯体イオンは塩基性金属錯体イオンである。塩基性
金属錯体イオンは、塩基性水酸化クロムイオン、塩基性
塩化クロムイオン、塩基性塩化亜鉛イオン及び塩基性硫
酸クロムイオンから選択される。カルボキシイオン(−
COO-)を有する有機化合物は、サリチル酸(C6
4(COOH)(OH))、サリチル酸(C64(COOH)
(OH))誘導体及びナフトエ酸(C107COOH)誘
導体から選択される。
【0009】本発明によるトナー用電荷制御剤の製法
は、アルカリ金属の水酸化物と、水と、カルボキシル基
(−COOH)を有する有機化合物とを混合して、カル
ボキシイオン(−COO-)を有する有機化合物含有水
溶液を準備する工程と、金属塩と、水とを混合して、金
属塩含有水溶液を準備する工程と、カルボキシイオン
(−COO-)を有する有機化合物含有水溶液と金属塩
含有水溶液とを混合する工程とを含む。金属塩と、水
と、アルカリ金属の水酸化物とを混合して金属塩含有水
溶液を準備してもよい。アルカリ金属の水酸化物とカル
ボキシル基を有する有機化合物とを、モル比1〜1.
5:1で混合する。1:1で混合すれば添加量の効率は
よいが、過剰量のアルカリ土類金属水酸化物を添加する
と反応が短時間で進行しかつ生成物の収率が上がる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるトナー用電荷
制御剤及びその製法の実施の形態を説明する。
【0011】本発明によるトナー用電荷制御剤の製法
は、最初にアルカリ金属水酸化物水溶液にカルボキシル
基(−COOH)を有する有機化合物を加え、70〜9
0℃で20分〜2時間反応させてカルボキシルイオン
(−COO-)を有する有機化合物含有水溶液を得る。
これに金属塩のアルカリ金属水酸化物水溶液を加え、7
0〜90℃で2〜5時間反応させ、反応終了後、濾過、
洗浄、乾燥及び粉砕をしてトナー用電荷制御剤が製造さ
れる。また、カルボキシル基(−COOH)を有する有
機化合物とアルカリ金属の水酸化物とは、モル比で1:
1で反応させることが理想だが、アルカリ金属の水酸化
物を当モル以上(例えば1〜1.5モル)で混合し70
〜90℃で20分〜2時間反応させてカルボキシル基
(−COOH)を有する有機化合物含有水溶液を得ても
よい。この場合、これに金属塩水溶液を加え、70〜9
0℃で2〜5時間反応させ、反応終了後、濾過、洗浄、
乾燥及び粉砕をして製造する。
【0012】アルカリ金属の水酸化物は、水酸化リチウ
ム(LiOH)、水酸化カリウム(KOH)及び水酸化
ナトリウム(NaOH)から選択される。
【0013】カルボキシイオン(−COO-)を有する
有機化合物は、サリチル酸(C64(OH)(COO
H))、3,5−ジターシャリブチルサリチル酸(C62
(C49)2(OH)(COOH))及び5−(−5−t−オ
クチル)サリチル酸(C63(C81 8)(OH)(COO
H))等のサリチル酸誘導体、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸(C106(OH)(COOH))、アルキル(C4
9〜C920)−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(C
105(C49〜C920)(OH)(COOH))、5,6,
7,8−テトラハイドロ−2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸(C1010(OH)(COOH))、アルキル(C49
〜C920)−5,6,7,8−テトラハイドロ−2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸(C109(C49〜C920)
(OH)(COOH))、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
(C106(OH)(COOH))、アルキル(C49〜C9
20)−1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(C105(C
49〜C920)(OH)(COOH))及び5,6,7,8−
テトラハイドロ−1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(C
1010(OH)(COOH))等のナフトエ酸誘導体から選
択される。
【0014】金属塩の塩は、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、
蟻酸塩、酢酸塩及びシュウ酸塩から選択される。
【0015】前記方法により、一般式(I)で示す金属
イオンとカルボキシイオン(−COO-)を有する有機
化合物との塩と、一般式(II)で示す複数の金属錯体イ
オンの混合物とカルボキシイオン(−COO-)を有す
る有機化合物との塩とを含むトナー用電荷制御剤が製造
される。Mは金属、CMは金属錯体、Rは置換基を有し
てもよいアリール基又はアルキル基で、nは1〜8の整
数である。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II)
【0016】金属錯体イオンは、塩基性水酸化クロムイ
オン、塩基性塩化クロムイオン、塩基性塩化亜鉛イオン
及び塩基性硫酸クロムイオンから選択され、具体例を以
下の化学式で例示するが、本発明はこれらに限定されな
い。
【0017】塩基性水酸化クロムイオン: [Cr(H2
O)4(OH)2]+; [Cr(OH)]2+;[Cr(H2O)5(O
H)]2+; [(H2O)4CrO2Cr(H2O)4]2+; [(H2
O)6Cr]3+; [(H2O)4Cr(OH)2Cr(H
2O)4]4+; [(H2O)4Cr(OH)2(H2O)Cr(H2O)
4]4+; [Cr4(OH)8]4+; [Cr3(OH)4(H
2O)10]5+
【化1】
【化2】
【化3】
【0018】塩基性塩化クロムイオン: [(H2O)5
rCl2]+; [(H2O)CrCl5]+; [(H2O)4Cr
Cl2]+; [(H2O)5CrCl]2+; [(H2O)3CrC
l]2+; [(H2O)2CrCl3]が水に溶けた場合派生す
る金属錯体イオン; [Cr5(OH)6Cl9・12H2O]
が水に溶けた場合派生する金属錯体イオン;
【0019】塩基性塩化亜鉛イオン: [ZnCl2Zn
(OH)2]が水に溶けた場合派生する金属錯体イオン;
[ZnCl24Zn(OH)22O]が水に溶けた場合派生
する金属錯体イオン; [ZnCl26Zn(OH)22H2
O]が水に溶けた場合派生する金属錯体イオン;
【0020】塩基性硫酸クロムイオン:[Cr(SO4)
(H2O)]+; [Cr5(SO4)(H2O)5]+; [(H2O)3
Cr(OH)(SO4)2Cr(H2O)3]+; [(H2O)3Cr
(OH)2(SO4)Cr(H2O)3]2+; [(H2O)3Cr(O
H)(SO4)2Cr(H2O)4]3+; [(H2O)4Cr(OH)
(SO4)Cr(H2O)4]3+; [(H2O)6Cr2(H2O)6]
3+;[(H2O)4Cr(OH)2Cr(H2O)4]4+
【化4】
【0021】前記複数の金属錯体イオンの混合物は、塩
化クロム(CrCl3、CrCl6)、塩化亜鉛(ZnC
2)及び硫酸クロム(Cr2(SO4)3、Cr(SO4)3
等の金属塩をアルカリ金属の水酸化物で反応させること
によって得られる。
【0022】金属イオン及び複数の金属錯体イオンの混
合物と、カルボキシイオン(−COO-)を有する有機
化合物との塩である本発明によるトナー用電荷制御剤を
トナーに含有させるには、トナーの内部に添加する内添
と、トナー表面に添加する外添との方法がある。トナー
用電荷制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、添加剤の有
無及び分散方法を含めたトナーの製法に依存し、トナー
に内添する場合は、結着樹脂100重量部に対して0.
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲で
用いられる。外添する場合は、結着樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部が好ましい。電荷制御剤の添
加量を0.1部以下とすると、電荷制御剤の添加量が不
足し、トナー中に電荷制御剤が均一に分散されず、局所
的な帯電のむらが生じ、トナー表面の電位が不安定とな
る。電荷制御剤の添加量が10部を超えると、バインダ
ー樹脂の溶融特性が低下し、トナー表面の帯電量が過度
に上昇して、過剰量のトナーが被着体に付着する。
【0023】本発明による電荷制御剤を含有するトナー
は、結着樹脂、着色剤、ワックス及び本発明による電荷
制御剤等をボールミル、ヘンシェルミキサー等の混合機
で十分に混合した後、熱ロールニーダー、エクストルー
ダー等の混練機で混練し、冷却固化後、粉砕、分級及び
後処理(外添)をして製造される。その他、噴霧方法、
重合方法等でも得られる。
【0024】結着樹脂は、ポリスチレン([−CH2CH
(C65)−]n)、ポリ−p−クロロスチレン([−CH2
CH(C64Cl)−]n)、ポリビニルトルエン([−C
2CH(C64CH3)−]n)等のスチレン及びその置換
体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体
([−CH2CH(C65)−CH2CH(C64Cl)
−] n)、スチレン−ビニルトルエン共重合体([−CH2
CH(C65)−CH2CH(C64CH3)−]n)、スチレ
ン−ビニルナフタリン共重合体([−CH2CH(C65)
−CH2CH(C107)−]n)、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体([−CH2CH(C65)−CH2
(CH3)(COOR)−]n)、スチレン−α−クロロメ
タクリル酸メチル共重合体([−CH2CH(C65)−C
2CCl(COOCH3)−]n)、スチレン−アクリロニ
トリル共重合体([−CH2CH(C65)−CH2CH(C
N)−]n)、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体
([−CH2CH(C65)−CH2CH(OCH3)−]n)、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体([−CH2CH
(C65)−CH2CH(COCH3)−]n)、スチレン−ブ
タジエン共重合体([−CH2CH(C65)−CH2CH
CHCH2−]n)、スチレン−イソプレン共重合体([−
CH2CH(C65)−CH2CHCCH3CH2−]n)及び
スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体([−
CH2CH(C65)−CH2CH(CN)−C98−]n)等
のスチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル([−CH2CH
Cl−]n)、フェノール樹脂、天然変成フェノール樹
脂、天然樹脂変成マレイン酸樹脂、アクリル樹脂([−
CH2CH(COOR)−]n)、メタクリル樹脂([−CH
2C(CH3)(COOR)−]n)、ポリ酢酸ビニル樹脂
([−CH2CH(OCOCH3)−]n)、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド
樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデ
ン樹脂及び石油樹脂等から選択される。
【0025】着色剤は、マグネタイト、γ−酸化鉄及び
フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、ランプブラ
ック、鉄黒、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ロ
ーダミン6G、カルコオイルブルー、クロムイエロー、
キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、
トリアリールメタン系化合物及びモノアゾ系・ジアゾ系
染顔料等から選択される。
【0026】ワックスは、低分子量ポリプロピレン
([−CH2CH(CH3)−]n)、低分子量ポリエチレン
([−CH2CH2)−]n)、マイクロクリスタリンワック
ス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィン
ワックス及び脂肪族固形アルコール等から選択される。
【0027】トナーには、流動化剤、帯電助剤及び研磨
剤等を必要に応じて添加することができる。シリカ、酸
化チタン及びアルミナ等の微粒子、また、これらをシリ
コンオイル、シリコンワニス及びシランカップリング剤
等で疎水化処理した微粒子、チタン酸カルシウム等の金
属酸化物、金属炭化物及び金属窒化物等の無機微粒子、
メチルメタクリレート(CH2C(CH3)(COOC
3))、ポリフッ化ビニリデン([−CH2CF2−]n
及びポリスチレン([−CH2CH(C65)−]n)等の有
機微粒子、ステアリン酸亜鉛(Zn(CH3(CH2)16
OOH)2)及びステアリン酸カルシウム(Ca(CH
3(CH2)16COOH)2)等の有機金属化合物微粒子等が
挙げられる。
【0028】本発明に使用される二成分現像剤用キャリ
アは、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉及びマグネタイ
ト粉等の磁性粉並びにガラスビーズ等から選択される。
【0029】
【実施例】以下、本発明によるトナー用電荷制御剤及び
その製法の実施例を比較例と共に説明するが、本実施例
は本発明の範囲を限定しない。以下の配合部数は全て重
量部基準である。
【0030】[実施例1]水酸化ナトリウム(NaO
H)40部を水4750部に加え溶解させ、溶解液に
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸(C62(C
49)2(OH)COOH)250部を加え撹拌した。得ら
れた混合物を温度80℃で1時間反応させ、3,5−ジ
ターシャリブチルサリチル酸ナトリウム(C62(C4
9)2(OH)COONa)271部を溶解した反応水溶液
5040部を得た((1)液)。硫酸クロム(Cr2(S
4)3、Cr(SO4)3)392部を水6000部に加え
溶解させ、一方、水酸化ナトリウム40部を水6000
部に加え溶解させた。硫酸クロム水溶液に水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え、撹拌しながら温度を90℃に保持し
て、前記反応水溶液5040部を加え、温度90℃で2
時間反応させた。反応終了後、濾過をして、pH7.5
になるまで水で洗浄し、90℃で8時間乾燥させ、27
4部の3,5−ジターシャリブチルサリチル酸イオン
(C62(C49)2(OH)COO-)と、クロムイオン
(Cr3+、Cr6+)並びに塩基性硫酸クロムイオン及び
塩基性水酸化クロムイオン等の複数の金属錯体イオンの
混合物との塩であるトナー用電荷制御剤を得た。
【0031】次の配合でトナーを製造した。 スチレン−アクリル酸エステル共重合体 87部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 3部 カーボンブラック MA−100(三菱化学社製) 7部 実施例1の電荷制御剤 3部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、130℃の温度にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径9μmの生トナーを得た。生トナー100
部に疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシ
ウム1.0部を加え混合機(ヘンシェルミキサー)で混
合した後、振動ふるいで凝集物を除去してトナーを得
た。平均粒径200μmのフェライトキャリア100部
にトナー4部を添加した後、ボールミルで1時間混合し
二成分現像剤を得た。
【0032】二成分現像剤とトナーを市販の複写機(松
下電器社製FP−4660)にセットし、低温低湿(1
2℃/25%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリ
ジナル濃度1.2に対して画像濃度が1.45と高く、地
汚れの発生も無く、良好な画像が得られた。また、3万
枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオリジナル濃度
1.2に対して画像濃度1.39が得られ、地汚れの発生
も無く、良好な画像が得られた。高温高湿(30℃/8
0%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.2に対して画像濃度が1.49と高く、地汚れの発
生も無く良好な画像が得られた。3万枚の耐刷テストで
は、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.2に対して画
像濃度1.48が得られ、地汚れの発生も無く、良好な
画像が得られた。
【0033】[比較例1]実施例1の電荷制御剤の代わ
りにボントロンE−82(サリチル酸系金属錯体・オリ
エント化学社製)を用いた以外は、実施例1と同様にト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.2に対して画像濃度が1.35で、地汚れの発生も
無く、良好な画像が得られたが、3万枚の耐刷テストで
は、2000枚印字ごろから濃度が低下し、3000枚
時点でオリジナル濃度1.2に対して画像濃度1.15と
なったためテストを中止した。高温高湿(30℃/80
%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度
1.2に対して画像濃度が1.45であったが、地汚れが
発生した。3万枚の耐刷テストでは、3000枚印字後
でも地汚れが減少しなかったためテストを中止した。
【0034】[実施例2]実施例1の3,5−ジターシ
ャリブチルサリチル酸250部を2−ヒドロキシ−3−
ナフトエ酸(C106(OH)(COOH))188部に代
え、硫酸クロム392部を塩化亜鉛(ZnCl2)13
5部に代えた以外は、実施例1と同じである。これによ
り、268部の2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸イオン
(C106(OH)COO-)と、亜鉛イオン(Zn2+)並
びに塩基性塩化亜鉛イオン及び塩基性水酸化亜鉛イオン
等の複数の金属錯体イオンの混合物との塩であるトナー
用電荷制御剤を得た。
【0035】次の配合でトナーを製造した。 ポリエステル樹脂 89部 低分子量ポリプロピレン ビスコール550(三井石油化学社製) 1部 カーボンブラック MA−100(三菱化学社製) 7部 実施例2の電荷制御剤 3部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径8.2μmの生トナーを得た。生トナー1
00部に疎水性コロイダルシリカ0.6部を加え混合機
(ヘンシェルミキサー)で混合した後、振動ふるいで凝
集物を除去しトナーを得た。平均粒径200μmのフェ
ライトキャリア100部にトナー5部を添加した後、ボ
ールミルで1時間混合し二成分現像剤を得た。
【0036】二成分現像剤とトナーを市販の複写機(富
士ゼロックス社製Vivace455)にセットし、低温低湿
(12℃/25%R.H.)で画像出しを行ったところ、
オリジナル濃度1.3に対して画像濃度が1.46と高
く、地汚れの発生も無く、良好な画像が得られた。ま
た、3万枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオリジ
ナル濃度1.3に対して画像濃度1.42が得られ、地汚
れの発生も無く、良好な画像が得られた。高温高湿(3
0℃/80%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリ
ジナル濃度1.3に対して画像濃度が1.48と高く、地
汚れの発生も無く良好な画像が得られた。3万枚の耐刷
テストでは、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.3に
対して画像濃度1.47が得られ、地汚れの発生も無
く、良好な画像が得られた。
【0037】[比較例2]実施例2の電荷制御剤の代わ
りにボントロンE−84(サリチル酸系金属錯体・オリ
エント化学社製)を用いた以外は、実施例2と同様にト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.3に対して画像濃度が1.35で、地汚れの発生も
無く、良好な画像が得られたが、3万枚の耐刷テストで
は、1000枚印字ごろから定着不良となったため15
00枚でテストを中止した。高温高湿(30℃/80%
R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度
1.3に対して画像濃度が1.36であったが、地汚れが
発生した。3万枚の耐刷テストでは、地汚れが少しずつ
増加してきたため、500枚でテストを中止した。
【0038】[実施例3]水酸化ナトリウム40部を水
6000部に加え溶解させ、溶解液に3,5−ジターシ
ャリブチルサリチル酸250部を加え撹拌した。得られ
た混合物を温度80℃に保持し1時間反応させ、3,5
−ジターシャリブチルサリチル酸ナトリウム271部を
溶解した反応水溶液6288部を得た。塩化クロム15
7部を水5000部に加え溶解させ、一方、水酸化ナト
リウム40部を水6000部に加え溶解させた。塩化ク
ロム水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加え、撹拌しな
がら温度を90℃にして、前記反応水溶液6288部を
加え、温度90℃で2時間反応させた。反応終了後、濾
過をして、pHが7.5になるまで水で洗浄し、90℃
で8時間乾燥させ、350部の3,5−ジターシャリブ
チルサリチル酸イオンと、クロムイオン並びに塩基性硫
酸クロムイオン及び塩基性水酸化クロムイオン等の複数
の金属錯体イオンの混合物との塩である電荷制御剤を得
た。
【0039】次の配合でトナーを製造した。 スチレン−アクリル酸エステル共重合体 49部 マグネタイト(平均粒径0.4μm) 48部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 1部 実施例3の電荷制御剤 2部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、130℃の温度にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径9μmの生トナーを得た。生トナー100
部に疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシ
ウム1.0部を加え混合機(ヘンシェルミキサー)で混
合した後、振動ふるいで凝集物を除去しトナーを得た。
【0040】トナーを市販の複写機(キャノン社製NP
−6062)にセットし、低温低湿(12℃/25%
R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度
1.1に対して画像濃度が1.37と高く、地汚れの発生
も無く、良好な画像が得られた。また、3万枚の耐刷テ
ストでは、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.1に対
して画像濃度1.41が得られ、地汚れの発生も無く、
良好な画像が得られた。高温高湿(30℃/80%R.
H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度1.1
に対して画像濃度が1.35と高く、地汚れの発生も無
く良好な画像が得られた。3万枚の耐刷テストでは、3
万枚印字後でもオリジナル濃度1.1に対して画像濃度
1.39が得られ、地汚れの発生も無く、良好な画像が
得られた。
【0041】[比較例3]実施例3の電荷制御剤の代わ
りにボントロンE−81(サリチル酸系金属錯体・オリ
エント化学社製)を用いた以外は、実施例3と同様にト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.1に対して画像濃度が1.35で、地汚れが発生し
た。3万枚の耐刷テストでは、オリジナル濃度1.1に
対して画像濃度1.30となったが地汚れが減少しなか
った。高温高湿(30℃/80%R.H.)で画像出しを
行ったところ、オリジナル濃度1.1に対して画像濃度
が0.89と低く、3万枚の耐刷テストでは、3000
枚印字後でも画像濃度が0.93しかなかったためテス
トを中止した。
【0042】[実施例4]水酸化ナトリウム192部を
水7500部に加え溶解させ、3,5−ジターシャリブ
チルサリチル酸1200部を加え撹拌した。これを温度
80℃で1時間反応させ、3,5−ジターシャリブチル
サリチル酸ナトリウム1305部を溶解した反応水溶液
8892部を得た。硫酸クロム548部を水4000部
に加え溶解させ、一方、水酸化ナトリウム144部を水
3500部に加え溶解させた。硫酸クロム水溶液に水酸
化ナトリウム水溶液を加え20分間撹拌した後、前記反
応水溶液8892部を加え、温度90℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、濾過をして、pH7.5になるまで
水で洗浄し、90℃で8時間乾燥させて粉砕することに
より、1331部(収率95%)の3,5−ジターシャ
リブチルサリチル酸イオンと、クロムイオン並びに塩基
性硫酸クロムイオン及び塩基性水酸化クロムイオン等の
複数金属錯体イオンの混合物との塩であるトナー用電荷
制御剤を得た。
【0043】次の配合でトナーを製造した。 スチレン−アクリル酸エステル共重合体 88部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 3部 カーボンブラック MA−100(三菱化学社製) 6部 実施例4の電荷制御剤 3部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、130℃の温度にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径9μmの生トナーを得た。生トナー100
部に疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシ
ウム1.0部を加え混合機(ヘンシェルミキサー)で混
合した後、振動ふるいで凝集物を除去してトナーを得
た。平均粒径200μmのフェライトキャリア100部
にトナー4部を添加した後、ボールミルで1時間混合し
二成分現像剤を得た。
【0044】二成分現像剤とトナーを市販の複写機(松
下電器社製FP−4660)にセットし、低温低湿(1
2℃/25%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリ
ジナル濃度1.2に対して画像濃度が1.43と高く、地
汚れの発生も無く、良好な画像が得られた。3万枚の耐
刷テストでは、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.2
に対して画像濃度1.39が得られ、地汚れの発生も無
く、良好な画像が得られた。高温高湿(30℃/80%
R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度
1.2に対して画像濃度が1.45と高く、地汚れの発生
も無く良好な画像が得られた。3万枚の耐刷テストで
は、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.2に対して画
像濃度1.48が得られ、地汚れの発生も無く、良好な
画像が得られた。
【0045】[比較例4]水酸化ナトリウム192部を
水1500部とメタノール(CH3OH)6000部と
の混合液に加え溶解させ、3,5−ジターシャリブチル
サリチル酸1200部を加え撹拌した。これを温度80
℃で1時間反応させ、3,5−ジターシャリブチルサリ
チル酸ナトリウム1305部が溶解する反応混合液88
92部を得た。硫酸クロム548部を水500部とメタ
ノール3500部との混合液に加え溶解させ、一方、水
酸化ナトリウム144部を水500部とメタノール30
00部の混合液に加え溶解させた。硫酸クロム混合液に
水酸化ナトリウム混合液を加え20分間撹拌した後、前
記反応混合液8892部を加え、温度90℃で2時間反
応させた。反応終了後、濾過をして、pH7.5になる
まで水で洗浄し、90℃で8時間乾燥させて粉砕するこ
とにより、98部(収率7%)の3,5−ジターシャリ
ブチルサリチル酸イオンと、クロムイオン並びに塩基性
硫酸クロムイオン及び塩基性水酸化クロムイオン等の複
数金属錯体イオンの混合物との塩であるトナー用電荷制
御剤を得た。
【0046】実施例4の電荷制御剤の代わりに比較例4
の電荷制御剤を用いた以外は、実施例4と同じようにト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.2に対して画像濃度が1.35となり、地汚れが発
生した。3万枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオ
リジナル濃度1.2に対して画像濃度1.2となり、地汚
れが発生した。高温高湿(30℃/80%R.H.)で画
像出しを行ったところ、オリジナル濃度1.2に対して
画像濃度が1.34となり、地汚れが発生した。3万枚
の耐刷テストでは、2万枚印字後でもオリジナル濃度
1.2に対して画像濃度1.17となり、地汚れは減少し
なかった。
【0047】従って、画像出し及び耐刷テストの結果、
溶媒としてメタノール(CH3OH)を使用せずに水の
みを使用することにより、画像濃度が高く地汚れが発生
しないことが分かる。
【0048】[実施例5]水酸化ナトリウム120部を
水6200部に加え溶解させ、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸564部を加え撹拌した。混合物を温度80℃
で1時間反応させ、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ナ
トリウム630部を溶解した反応水溶液6884部を得
た。塩化亜鉛297部を水3200部に加え溶解させ、
一方、水酸化ナトリウム80部を水3200部に加え溶
解させた。塩化亜鉛水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を
加え20分間撹拌した後、前記反応水溶液6884部を
加え、温度90℃で2時間反応させた。反応終了後、濾
過をして、pH7.5になるまで水で洗浄し、90℃で
8時間乾燥させて粉砕することにより、650部(収率
95%)の2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸イオンと、
亜鉛イオン並びに塩基性塩化亜鉛イオン及び塩基性水酸
化亜鉛イオン等の複数金属錯体イオンの混合物との塩で
ある電荷制御剤を得た。
【0049】次の配合でトナーを製造した。 ポリエステル樹脂 88部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 2部 カーボンブラック MA−100(三菱化学社製) 7部 実施例5の電荷制御剤 3部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径8.5μmの生トナーを得た。生トナー1
00部に疎水性コロイダルシリカ0.5部を加え混合機
(ヘンシェルミキサー)で混合した後、振動ふるいで凝
集物を除去しトナーを得た。平均粒径200μmのフェ
ライトキャリア100部にトナー4部を添加した後、ボ
ールミルで1時間混合し二成分現像剤を得た。
【0050】二成分現像剤とトナーを市販の複写機(富
士ゼロックス社製Vivace455)にセットし、低温低湿
(12℃/25%R.H.)で画像出しを行ったところ、
オリジナル濃度1.3に対して画像濃度が1.44と高
く、地汚れの発生も無く、良好な画像が得られた。3万
枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオリジナル濃度
1.3に対して画像濃度1.42が得られ、地汚れの発生
も無く、良好な画像が得られた。高温高湿(30℃/8
0%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.3に対して画像濃度が1.45と高く、地汚れの発
生も無く、良好な画像が得られた。3万枚の耐刷テスト
では、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.3に対して
画像濃度1.43が得られ、地汚れの発生も無く、良好
な画像が得られた。
【0051】[比較例5]水酸化ナトリウム120部を
水1240部とメタノール4760部の混合液に加え溶
解させ、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸564部を加
え撹拌した。混合物を温度80℃で1時間反応させ、2
−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ナトリウム630部が溶
解している反応水溶液6884部を得た。塩化亜鉛29
7部を水400部とメタノール2800部の混合液に加
え溶解させ、一方、水酸化ナトリウム80部を水420
部とメタノール2580部との混合液に加え溶解させ
た。塩化亜鉛水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加え2
0分間撹拌した後、前記反応水溶液6884部を加え、
温度90℃で2時間反応させた。反応終了後、濾過をし
て、pH7.5になるまで水で洗浄し、90℃で8時間
乾燥させ粉砕することにより、34部(収率5%)の2
−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸イオンと、亜鉛イオン並
びに塩基性塩化亜鉛イオン及び塩基性水酸化亜鉛イオン
等の複数金属錯体イオンの混合物との塩である電荷制御
剤を得た。
【0052】実施例5の電荷制御剤の代わりに比較例5
の電荷制御剤を用いた以外は、実施例5と同じようにト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.2に対して画像濃度が1.35となり、地汚れが発
生した。3万枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオ
リジナル濃度1.2に対して画像濃度が1.14となり、
地汚れが発生した。高温高湿(30℃/80%R.H.)
で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度1.2に対
して画像濃度が1.34となり、地汚れが発生した。3
万枚の耐刷テストでは、2万枚印字後でもオリジナル濃
度1.2に対して画像濃度が1.11となり、地汚れは減
少しなかった。
【0053】従って、画像出し及び耐刷テストの結果、
溶媒としてメタノールを使用せずに水のみを使用するこ
とにより、画像濃度が高く地汚れが発生しないことが分
かる。
【0054】[実施例6]水酸化ナトリウム336部を
水16800部に加え溶解させ、3,5−ジターシャリ
ブチルサリチル酸1500部を加え撹拌した。混合物を
温度80℃で1時間反応させ、3,5−ジターシャリブ
チルサリチル酸1632部と水酸化ナトリウム96部と
が溶解している反応水溶液18636部を得た。得られ
た反応水溶液に塩化クロム439部を水11200部に
溶解した水溶液を加え、温度90℃で2時間反応させ
た。反応終了後、濾過をして、pH7.5になるまで水
で洗浄し、90℃で8時間乾燥させて粉砕することによ
り、1629部(収率97%)の3,5−ジターシャリ
ブチルサリチル酸イオンと、クロムイオン並びに塩基性
塩化クロムイオン及び塩基性水酸化クロムイオン等の複
数金属錯体イオンの混合物との塩である電荷制御剤を得
た。
【0055】次の配合でトナーを製造した。 スチレン−アクリル酸エステル共重合体 50部 磁性粉(平均粒径0.4μm) 48部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 1部 実施例6の電荷制御剤 1部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練
し、得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕した。得られた微粉末を気流式分級機で分
級し平均粒径8.7μmの生トナーを得た。生トナー1
00部に疎水性コロイダルシリカ0.6部を加え混合機
(ヘンシェルミキサー)で混合した後、振動ふるいで凝
集物を除去しトナーを得た。
【0056】トナーを市販の複写機(キャノン社製NP
−6062)にセットし、低温低湿(12℃/25%
R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃度
1.1に対して画像濃度が1.43と高く、地汚れの発生
も無く、良好な画像が得られた。3万枚の耐刷テストで
は、3万枚印字後でもオリジナル濃度1.1に対して画
像濃度1.41が得られ、地汚れの発生も無く、良好な
画像が得られた。高温高湿(30℃/80%R.H.)で
画像出しを行ったところ、オリジナル濃度1.1に対し
て画像濃度が1.39と高く、地汚れの発生も無く、良
好な画像が得られた。3万枚の耐刷テストでは、3万枚
印字後でもオリジナル濃度1.1に対して画像濃度1.3
7が得られ、地汚れの発生も無く、良好な画像が得られ
た。
【0057】[比較例6]水酸化ナトリウム120部を
水5340部に加え溶解させ、水酸化ナトリウムと当量
の3,5−ジターシャリブチルサリチル酸750部を加
え撹拌した。混合物を温度80℃で1時間反応させ、
3,5−ジターシャリブチルサリチル酸ナトリウム)8
16部が溶解している反応水溶液6210部を得た。得
られた反応水溶液に塩化クロム157部を水3560部
に溶解した水溶液を加え、温度90℃で2時間反応させ
た。反応終了後、濾過をして、pH7.5になるまで水
で洗浄し、90℃で8時間乾燥させて粉砕することによ
り、759部(収率95%)の3,5−ジターシャリブ
チルサリチル酸イオンと、クロムイオンの塩である電荷
制御剤を得た。
【0058】実施例6の電荷制御剤の代わりに比較例6
の電荷制御剤を用いた以外は、実施例6と同じようにト
ナーの製造、性能確認を行った。低温低湿(12℃/2
5%R.H.)で画像出しを行ったところ、オリジナル濃
度1.1に対して画像濃度が1.27と低く、地汚れが発
生した。3万枚の耐刷テストでは、3万枚印字後でもオ
リジナル濃度1.1に対して画像濃度1.08と低く、地
汚れが発生した。高温高湿(30℃/80%R.H.)で
画像出しを行ったところ、オリジナル濃度1.1に対し
て画像濃度が0.89と低く、地汚れはなかった。3万
枚の耐刷テストでは、2万枚印字後でもオリジナル濃度
1.1に対して画像濃度0.71しか無く、地汚れは減少
しなかったためテストを中止した。
【0059】従って、前記いずれの実施例の場合でも、
高温高湿及び低温低湿の条件による画像出し並びに3万
枚耐刷テストの結果、比較例と比べて本発明の合成例に
よる電荷制御剤を含有するトナーは、画像濃度が高く、
地汚れの発生も無い良好な画像が得られた。
【0060】
【発明の効果】本発明によるトナー用電荷制御剤は、金
属イオン及び複数の金属錯体イオンの混合物と、カルボ
キシイオンを有する有機化合物との塩である電荷制御剤
を含有することにより、画像濃度が高く、地汚れの発生
及び定着不良を起こさず耐久安定性、耐環境安定性に優
れた良好な画質の鮮明な画像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 巌 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪3730− 840 (72)発明者 原田 かおり 長野県上伊那郡辰野町大字赤羽664−92 Fターム(参考) 2H005 AA06 AB02 CA25 DA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で示す金属イオンとカルボ
    キシイオンを有する有機化合物との塩と、一般式(II)
    で示す複数の金属錯体イオンの混合物とカルボキシイオ
    ンを有する有機化合物との塩とを含むことを特徴とする
    トナー用電荷制御剤。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II) (Mは金属、CMは金属錯体、Rはアリール基又はアル
    キル基で、nは1〜8の整数である)
  2. 【請求項2】 金属イオンとなる金属及び金属錯体イオ
    ンとなる金属は、錫、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、
    マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミ
    ニウム、クロム、ニッケル、コバルト、鉄、バリウム、
    カルシウム、チタニウム及びインジウムからなる群から
    選択された1種又は2種以上である請求項1に記載のト
    ナー用電荷制御剤。
  3. 【請求項3】 金属錯体イオンは塩基性金属錯体イオン
    である請求項1又は2に記載のトナー用電荷制御剤。
  4. 【請求項4】 塩基性金属錯体イオンは、塩基性水酸化
    クロムイオン、塩基性塩化クロムイオン、塩基性塩化亜
    鉛イオン及び塩基性硫酸クロムイオンからなる群から選
    択された1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のトナー用電荷制御剤。
  5. 【請求項5】 カルボキシイオンを有する有機化合物
    は、サリチル酸、サリチル酸誘導体及びナフトエ酸誘導
    体からなる群から選択された1種又は2種以上である請
    求項1に記載のトナー用電荷制御剤。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属の水酸化物と、水と、カル
    ボキシル基を有する有機化合物とを混合して、カルボキ
    シイオンを有する有機化合物含有水溶液を準備する工程
    と、 金属塩と、水とを混合して、金属塩含有水溶液を準備す
    る工程と、 カルボキシイオンを有する有機化合物含有水溶液と金属
    塩含有水溶液とを混合する工程とを含み、 一般式(I)で示す金属イオンとカルボキシイオンを有
    する有機化合物との塩と、一般式(II)で示す複数の金
    属錯体イオンの混合物とカルボキシイオンを有する有機
    化合物との塩とを含むことを特徴とするトナー用電荷制
    御剤の製法。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II) (Mは金属、CMは金属錯体、Rはアリール基又はアル
    キル基で、nは1〜8の整数である)
  7. 【請求項7】 アルカリ金属の水酸化物とカルボキシル
    基を有する有機化合物とをモル比1〜1.5:1で混合
    する請求項6に記載のトナー用電荷制御剤の製法。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属の水酸化物と、水と、カル
    ボキシル基を有する有機化合物とを混合して、カルボキ
    シイオンを有する有機化合物含有水溶液を準備する工程
    と、 金属塩と、水と、アルカリ金属の水酸化物とを混合し
    て、金属塩含有水溶液を準備する工程と、 カルボキシイオンを有する有機化合物含有水溶液と金属
    塩含有水溶液とを混合する工程とを含み、 一般式(I)で示す金属イオンとカルボキシイオンを有
    する有機化合物との塩と、一般式(II)で示す複数の金
    属錯体イオンの混合物とカルボキシイオンを有する有機
    化合物との塩とを含むことを特徴とするトナー用電荷制
    御剤の製法。 n[R−COO]-・[M]n+ (I) n[R−COO]-・[CM]n+ (II) (Mは金属、CMは金属錯体、Rはアリール基又はアル
    キル基で、nは1〜8の整数である)
  9. 【請求項9】 金属イオンとなる金属及び金属錯体イオ
    ンとなる金属は、錫、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、
    マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミ
    ニウム、クロム、ニッケル、コバルト、鉄、バリウム、
    カルシウム、チタニウム及びインジウムからなる群から
    選択された1種又は2種以上である請求項6又は8に記
    載のトナー用電荷制御剤の製法。
  10. 【請求項10】 金属錯体イオンは塩基性金属錯体イオ
    ンである請求項6、8又は9のいずれか1項に記載のト
    ナー用電荷制御剤の製法。
  11. 【請求項11】 塩基性金属錯体イオンは、塩基性水酸
    化クロムイオン、塩基性塩化クロムイオン、塩基性塩化
    亜鉛イオン及び塩基性硫酸クロムイオンからなる群から
    選択された1種又は2種以上である請求項6又は8〜1
    0のいずれか1項に記載のトナー用電荷制御剤の製法。
  12. 【請求項12】 カルボキシイオンを有する有機化合物
    は、サリチル酸、サリチル酸誘導体及びナフトエ酸誘導
    体からなる群から選択された1種又は2種以上である請
    求項6又は8に記載のトナー用電荷制御剤の製法。
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