JPH07104622B2 - 静電荷像現像用トナ− - Google Patents

静電荷像現像用トナ−

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JPH07104622B2
JPH07104622B2 JP61310978A JP31097886A JPH07104622B2 JP H07104622 B2 JPH07104622 B2 JP H07104622B2 JP 61310978 A JP61310978 A JP 61310978A JP 31097886 A JP31097886 A JP 31097886A JP H07104622 B2 JPH07104622 B2 JP H07104622B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は静電荷像現像用トナーに関し、詳しくは、特定
性状の化合物を荷電制御剤(極性制御剤)として含有せ
しめてなる静電荷像現像用トナーに関する。
〔従来技術〕
電子写真感光体や静電記録体などのうえに形成された静
電潜像を現像する手段としては、液体現像剤を用いる方
式(湿式現像法)と、結着樹脂中に着色剤を分散させた
トナー或いはこのトナーを固体キヤリアと混合した一成
分型乃至二成分型乾式現像剤を用いる方式(乾式現像
法)とが一般に採用されている。そして、これら方式に
はそれぞれ長所・短所があるが、現在では乾式現像法が
多く利用されている。
ところで、前記のトナー(現像粉)においては単に結着
樹脂に染料、顔料などの着色剤を分散させただけのもの
では望ましい帯電性が得られないため、これに荷電制御
剤(極性制御剤)が適当量添加されているのが普通であ
る。従来の荷電制御剤の代表例としては、(i)トナー
に正電荷を与えるものとして例えばニグロシン系染料
が、また(ii)トナーに負電荷を与えるものとして例え
ば含クロムモノアゾ錯体、含クロムサリチル酸化合物錯
体、含クロル有機染料(銅フタロシアニングリーン、含
クロルモノアゾ染料)のごとき含金属染料があげられ
る。だが、こうした従来の荷電制御剤は大方有色物質で
あるか、結着樹脂との相溶性又は濡れ性に劣り或いは昇
華性であるために長期にわたって良好な荷電制御剤をも
たない物質であるか等のため、電子写真用トナー特にカ
ラートナーには不向きである。加えて、こうした従来の
荷電制御剤を含有したトナーは初期には良好な現像特性
を示すものの寿命が短かく連続複写で逆帯電を起すなど
安定した帯電性が得られず、かつ、環境安定性(温湿度
変化に対する安定度合い)が悪いといった欠点をもって
いる。なお、これら従来の着色剤及び荷電制御剤につい
ては特公昭48-25941号、特公昭48-26784号、特公昭49-2
0225号、特開昭50-140137号、特開昭50-142037号、特開
昭50-142038号、特公昭46-43440号、特公昭48-30899
号、特公昭49-46423号、特公昭49-26909号、特公昭49-5
1949号、特開昭49-134303号などの公報に開示されてい
る。
もっとも、トナーを負帯電に制御するために結着樹脂と
して塩素化パラフィン、不飽和ポリエステルなどを使用
することや、当初から一種の架橋構造を有した特定のポ
リエステル樹脂(非線状化低融点芳香族樹脂とサリチル
酸キレート化物との反応物のごときもの)を使用するこ
とは知られている(特開昭59-29259号公報)が、これら
樹脂ではバインダーとしての所望の分子量が得られにく
く、そのためトナーとしての重要な熱特性(定着時ヒー
トロールでの溶融特性)が得られずヒートローラへのコ
ピー巻き付きによるコピー排出ミス、ペーパー上のトナ
ー像がローラー面へ移行し文字が不鮮明となるオフセツ
ト現像を起こしやすいといった不都合が認められてい
た。
〔目的〕
本発明の第一の目的は、無色の極性制御剤を含有させる
ことにより、色材本来の色を損なうことなく長期にわた
って負に荷電制御された一成分型乃至二成分型乾式現像
剤におけるトナーを提供するものである。本発明の第二
の目的は、常に安定した画像が得られるのは勿論のこ
と、高速現像に適し、耐久性かつ環境安全性にすぐれた
静電荷像現像用トナーを提供するものである。本発明の
第三の目的は、特に一成分型現像剤ではトナーの現像ス
リーブ、ブレードへのトナー固着の防止、二成分型現像
剤ではトナーのキャリアへのスペント(融着)防止が有
効に行なえる静電荷像現像用トナーを提供するものであ
る。
〔構成〕
本発明の静電荷像現像用トナーは、長軸の長さをa、短
軸の長さをbとしたときa/b<5でかつa≦5μmの針
状結晶又は非晶質のサリチル酸金属塩及び/又はサリチ
ル酸誘導体の金属塩を含有したことを特徴としている。
ちなみに、本発明者らは乾式トナーの現像特性、転写性
などについていろいろ研究し検討したところ、荷電制御
剤としてサリチル酸の金属塩(特に亜鉛塩が望ましい)
及びサリチル酸誘導体の金属塩(特に亜鉛塩が望まし
い)が用いられた際には良好なトナーが得られることを
確かめた。だが、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体
の金属塩は、製造条件により時として針状大結晶のもの
がつくられ、これを一成分型乾式現像剤の荷電制御剤と
して用いた場合には現像スリーブ、ブレードへのトナー
固着が発生し、また、これを二成分型乾式現像剤のトナ
ーの荷電制御剤として用いた場合には、トナーのキャリ
アへのスペント化率が大きくなる傾向がみられる。これ
らの現像はトナーの帯電性を不十分なものとし、画像に
カブリや白スジ等を発生させることから好ましくないも
のである。従って、本発明者らは更に研究を進め、サリ
チル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩のうち長軸
をa、短軸をbとしたときにa/b<5でかつa≦5μm
である針状結晶または非晶質であるものが、荷電制御剤
としてトナーに極めて良好に使用しうることを確めた。
本発明はそうした知見に基ずいてなされたものである。
本発明で荷電制御剤として用いられるサリチル酸金属塩
又はサリチル酸誘導体の金属塩は下記の一般式によって
表すことができる。
(但しR1、R2およびR3は水素又は炭素数1〜10のアルキ
ル基或いはアリル基であるが特に水素又は炭素数1〜6
のアルキル基或いはアリル基が望ましい。ここでR1、R2
およびR3は同時に同じであっても異なっていてもよい。
また、Meは亜鉛、ニッケル、コバルト、鉛、クロムから
選ばれるいずれかの金属であるが特に亜鉛が望まし
い。) かかる一般式で表わされた金属塩は、CLARK,J.L.Kao,H.
(1948)J.Amer.Chem.Soc.70,2151に記載された方法に
よって容易に合成することができる。例えば、サリチル
酸(その誘導体を含む)を等モルの水酸化ナトリウムと
ともに加温した水溶媒中に溶かし、反応させサリチル酸
ナトリウム塩とする。さらに、得られた2モルのサリチ
ル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体のナトリウム塩を
含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加し混合し、加温し
て攪拌することにより亜鉛塩として得ることができる。
この金属塩は白色を呈する針状結晶であるが、反応温
度、サリチル酸又はその誘導体の含水分により、その結
晶化度を低下させることができる。例えば反応温度を60
℃以上にしたり、サリチル酸又はその誘導体の含水分を
10%以下にしたりすると結晶化度が下がり、非晶質部分
の多いサリチル酸金属塩又はサルチル酸誘導体の金属塩
が得られる。
非晶質成分の少ない結晶化度の大きいサリチル酸金属塩
(サリチル酸誘導体の金属塩を含む)にあっては、その
結晶の長軸の長さ、短軸の長さをそれぞれa,bとしたと
き、a/b<5又はa≦5μmとなることがほとんどであ
る。いま、このようなサリチル酸金属塩(a/b>5又は
a>bμmのサルチル酸融導体の金属塩を含む)をトナ
ーの荷電制御剤として用いると、前記のように、一成分
型現像剤の場合は現像スリーブあるいは現像ブレードへ
のトナー固着が発生しやすくなり、二成分型現像剤の場
合はキャリアへのトナーのスペント(融着)量が増え
る。その結果、ともにトナーへの摩擦帯電付与が不十分
となり、一成分型現像剤では地カブリの多い、スジ状白
抜けのある貧弱な画像となり、二成分型現像剤では地カ
ブリの多い、画像濃度の低い貧弱な画像となる。
ところが、a/b<5かつa≦5μmの相対的に小さい針
状結晶かまたは非晶質であるサリチル酸金属塩(サリチ
ル酸融導体の金属塩を含む)の使用によれば、上述のよ
うな問題は発生しない。
これらを実測によりまとめたのが第1図ないし第4図で
ある。
第1図及び第2図は一成分現像方式でのテスト結果で、
第1図は結晶の長軸と長さaと短軸の長さbとの比(a/
b比)に対する現像ブレードへのトナー固着の関連を表
わしており、第2図は結晶の長軸aの長さに対する現像
ブレードへのトナー固着の関連を表わしている。ここで
用いられた一成分型現像剤(トナー)は スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体(重合モ
ル比75/25) 100重量部 サリチル酸Zn塩(a/b比、aは適宜かえた) 3重量部 銅フタロシアニンブルー 5重量部 からなる混合物を熱ロールミルで溶融混練し、冷却後ジ
ェットミルで用い微粉砕し、風力分級機で分級して得ら
れた粒径5〜25μmのものである。また、詳しいテスト
方法は、現像スリーブに現像ブレードを近接させトナー
薄層を形成させるとともに摩擦帯電をトナーに付与する
現像方式を使用した電子写真複写機(リコー社製マイリ
コピーM5)の現像部に上記のトナーを50g供給し、現像
スリーブを電子写真複写機中で連続5時間空回しを行な
い、現像ブレードのスリーブとの近接面を観察し、その
トナーの固着の有無、多少を比較評価することにより行
なった。この場合、トナーは非消費モードである。
一方、第3図及び第4図は二成分現像方式でのテスト結
果で、a/b比及び結晶の長軸の長さaに対するキャリア
へのスペントトナー量を表わしている。ここで用いられ
た二成分型現像剤は、キャリア(平均粒径約100μmの
酸化鉄粉)97重量部と前記トナー3重量部との混合物で
ある。また、詳しいテスト方法は、この二成分型現像剤
を1000mlのステンレスポットに入れ24時間攪拌を行なっ
た後、これからブローオフによりトナーとキャリアとを
分離し、そのキャリア10gにトナーのみ溶解する溶剤100
0ml加え超音波洗浄器にて5分間洗浄してから溶剤を蒸
発せしめ、こうした処理前後のキャリア重量を化学天秤
にて精秤することによって、その差の処理前キャリア重
量に対する百分率をスペントトナー量とした。
これら試験結果から判るとおり、一成分型現像剤(一成
分系トナー)ではa/b比が5以上だと現像ブレードへの
トナー固着が多発し、また、aの値が5μmより大きい
と同様に現像ブレードへのトナー固着が発生するように
なる。一方、二成分型現像剤でのトナーではa/b比が5
より大きいとキャリアへのスペントトナー量が0.06重量
%を越すようになり、また、aの値が5μmより大きい
とスペントトナー量が0.08重量%以上となり、実質的に
トナーへのキャリアの帯電能力が低下して十分な摩擦帯
電が得られなくなる。
こうした不都合がみられる理由としては、サリチル酸金
属塩(その誘導体の金属塩を含む)が針状の大結晶であ
るとバインダー樹脂への分散が不十分となって、バイン
ダー樹脂とサリチル酸金属塩の界面で破壊されやすくな
り、このため、一成分現像方式特に現像ブレードと現像
スリーブとを近接しトナー薄層を形成させる方式とか、
二成分現像方式での現像剤の攪拌等で強い剪断力がトナ
ーにかかるといった状態のものでは、トナーが破壊され
やすくなりトナーの微粉化が進み、前述のような問題が
発生すると思われる。
本発明のトナーはa/b<5でかつa≦5の条件を充した
化合物(荷電制御剤)とともに着色剤及び結着樹脂を必
須成分としてつくられている。なお、本発明では荷電制
御剤は二種以上が併合されてもかまわない。
本発明で用いられる着色剤には従来マゼンタ、シアン、
イエローなどのカラートナー用着色剤として使用されて
きたものの全てが適用できる。具体的には群青、紺青、
シリカ、アルミナ、チタンのごとき無機顔料類;アゾ系
染顔料、アントラキノン系染顔料、フタロシアニン系染
顔料、キナクドリン系染顔料、ペリレン系染顔料、イン
ジゴ系染顔料、塩基性染料及びそのレーキ塩のごとき有
機系染顔料類などが例示できる。これら着色剤は二種以
上の混合使用も可能である。必要であれば、カーボンブ
ラックのごとき黒色用着色剤の使用も考えられてよい。
これら着色剤のうちでも特にフタロシアニン系染顔料、
ベンジジンイエロー系顔料の使用が望ましい。
フタロシアニン系顔料の代表例としてはC.I.ピグメント
ブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー17、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン1
2、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリー
ン37、C.I.ピグメントグリーン38などがあげられ、フタ
ロシアニン系染料の代表例としてはC.I.ソルベントブル
ー25、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ダイレクトブルー
70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ソルベントブルー86
などがあげられる。また、これらフタロシアニン系染顔
料をモディファイしたものも有効に使用しうるし、これ
らフタロシアニン系染顔料に他のブルーないしグリーン
色を呈する着色剤をブレンドして使用することも可能で
ある。
ベンジジンイエロー系顔料の代表例としては ベンジジン イエロー(C.I.21090) #2300ダイニチ ベンジジン イエロー(C.I.21090) ベンジジン イエローGR(C.I.21090) ベンジジン イエローFGR(C.I.21100) サンヨーライト ファスト ベンジン イエローR(C.
I.21100) ベンジジン イエローGE(C.I.21100) などがあげられる。
また、本発明で用いられる結着樹脂も上記着色剤と同様
にこれまでトナー用結着樹脂として使用されてきたもの
の全てが適用できる。具体的には、ポリスチレン、スチ
レン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共
重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタ
ジェン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポ
リエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン樹脂、
塩素化パラフィン、キシレン樹脂、塩化ビニル系樹脂、
ポリプロピレン、ポリエチレンなどが例示できる。これ
ら結着樹脂の二種以上が適宜混合されて用いられてよい
ことはいうまでもない。なお、これらのうちでもポリス
チレン、スチレン系樹脂及びエポキシ系樹脂の使用が有
利である。
本発明のトナーには上記成分のほかに必要に応じてトナ
ーの熱特性、電気特性、物理特性などを調整する目的で
各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル
など)、抵抗調整剤(酸化スズ、酸化鉛、酸化アンチモ
ンなど)等の助剤を添加することも可能である。
トナー中に占める前記金属塩の量は、結着樹脂100重量
部に対し0.1〜30重量部好ましくは0.5〜7重量部程度で
ある。また、トナー中に占める着色剤の量は結着樹脂10
0重量部に対し0.1〜10重量部好ましくは1〜7重量部程
度である。
更に、本発明においてはトナー粒子(5〜20μm)の製
造後、これにTiO2,Al2O3,SiO2などの微粉末を添加し
これらでトナー粒子表面を被覆せしめることによってト
ナーの流動性の改質を図ったり、ステアリン酸亜鉛、フ
タル酸などを添加して感光体の劣化防止を図ったりする
ことも効果的である。
既述のように、本発明トナーはタッチダウン方式の一成
分型現像剤(非磁性トナー)として使用することや、磁
性体(マグネタイト粉末など)を添加分散させて通常の
一成分型トナーとして使用することが可能であり、更
に、キャリアと混合されて二成分型現像剤として使用す
ることが可能である。
キャリアとしては粒径50〜300μmくらいの鉄粉、ニッ
ケル粉、フェライト粉、ガラスビーズなどが、また、こ
れらを芯材としてその表面にスチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル
重合体、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマ
ー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など或いはこ
れら樹脂の混合物をコーテイングしたものが使用され
る。特に、本発明トナーのようにその中に特定の金属塩
(サリチル酸の亜鉛塩及び/又はサリチル酸誘導体の亜
鉛塩のごとき化合物)が添加されている場合には、その
金属塩に対してより所望の安定した負帯電を与えるうえ
から、前記キャリアに被覆樹脂が設けられているもので
はその樹脂としてはシリコーン樹脂ないしシリコーン樹
脂中に導電性微粉末を分散させたものの使用が有利であ
る。
なお、サルチル酸又はサリチル酸の金属錯体を荷電制御
剤として用いていること(特開昭55-42752号公報)は知
られているが、このものでは下記にみられるように本発
明者らが意図する程度には効果が得られない。
次に実施例及び比較例を示す。ここでの部はすべて重量
部である。
実施例1 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100部 銅フタロシアニンブルー(東洋インキ社製 リオノール
ブルーKL) 5部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(a/b=2.
1,a=3.5μm) 3部 を熱ロールミルで溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用
いて粗粉砕し、エアージェット方式による微粉砕機で微
粉砕した。得られた微粉末を分級し5〜20μmの粒径に
して本発明に係る青色トナーをつくった。このトナー3.
5部とキャリア(膜厚約1μmのシリコーン樹脂コート
層を有する粒径約100μmの球状フェライト粉)100部と
を混合して二成分型乾式現像剤とした。これのブローオ
フ法による帯電量は−18μc/gと測定された。
この現像剤を用い、10℃15%RH、20℃60%RHの環境下で
乾式電子写真複写機(リコー社製リコピーFT5050)によ
り現像を行なったところ、カブリや転写ぬけ、ぼそつき
等のない鮮明な青色トナー画像が得られた。また、1000
00枚の連続複写を行なっても複写品質の低下はみられな
かった。さらに30℃、90%RHの環境下で10000枚連続コ
ピーしたが、画像品質は変化せず良好な品質が維持され
た。前記亜鉛塩の代りにクロム塩を用いたところ、亜鉛
塩に比べ若干劣るものの良好な結果が得られるのが認め
られた。また、前記の方法でスペントトナー量を測定し
たところ0.028重量%と極めて少ないのが確かめられ
た。
比較例1 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にして比較トナーを作製し二成分型乾式現像剤
をつくった。
スチレン−2ヘキシルエチルアクリレート−n−ブチル
メタクリレート共重合体 100部 銅フタロシアニンブルー(東洋インキ社製 リオノール
ブルーKL) 5部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(a/b=1
0.2,a=10.0μm) 3部 この比較現像剤のブローオフ法による帯電量は−7μc/
gと測定された。
続いて、この比較現像剤を用い実施例1と同様にして現
像したところ、複写初期においてはカブリのない鮮明な
青色トナー画像が得られた。しかし、100000枚連続複写
を行なったところ地肌部にカブリが発生し、画像濃度も
低く、貧弱な画像となり、帯電量も−2μc/gと低下し
た。さらに、前記の方法でスペントトナー量を測定した
ところ、0.173重量%と非常に多いのが確められた。
比較例2 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にしてやや緑色化した青色のトナーを作製し、
二成分型乾式現像剤をつくった。
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100部 銅フタロシアニンブルー(東洋インキ社製 リオノール
ブルーKL) 5部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサルチル酸クロム錯化合物
(a/b=2.8,a=2.5μm) 0.5部 この比較現像剤のブローオフ法による帯電量は−13μc/
gと測定された。
続いて、この比較現像剤を用い実施例1と同様にして現
像したところややにごりのある青色コピーが得られた。
また、5000枚の連続複写した後では、現像剤のブローオ
フ法による帯電量は−6μc/gまで低下し、地肌部の汚
れた不鮮明な画像となった。さらに30℃、90%RHの環境
下で連続コピーしたところ帯電量は−3μc/gまで低下
し、地肌部は一層汚れたものとなった。
実施例2 実施例1の顔料を黄色染料(ネオザポンイエロー073)
に代えた以外は実施例1とまったく同様にして本発明に
係るトナーを作製し二成分型乾式現像剤をつくった。こ
れのブローオフ法による帯電量は−20μc/gであった。
続いて、この現像剤を用い実施例1と同様にして現像し
たところカブリのない黄色トナー画像が得られた。ま
た、80000枚の連続複写を行なっても複写品質の低下は
見られなかった。スペントトナー量は0.033重量%と非
常に少ないのが確かめれた。
実施例3 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にして本発明に係る粒径5〜20μmの赤色トナ
ーを作製し二成分型乾式現像剤をつくった。これのブロ
ーオフ法による帯電量は−21μc/gであった。
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(オリエ
ント化学社製ボンドロンE−84,a/b=1.8,a=4.3μm)
3部 ナフトールレッドFGR(ヘキスト社製) 5部 この現像剤を用いリコー社製電子写真複写機(FT4060)
で90000枚の連続複写したところ安定でかつ良好な赤色
コピーが90000枚得られた。また、スペントトナー量は
0.044重量%と非常に少ないのが確かめられた。
比較例3 トナー成分の荷電制御剤を3,5−ジタ−シャリ−ブチル
サリチル酸亜鉛(オリエント化学社製ボントロンE−8
4、a/b=11.3,a=4.8μm)に代えた以外は実施例3と
全く同様にしてトナーを作製し、二成分型現像剤をつく
った。これのブローオフ法による帯電量は−21μc/gで
あった。
続いて、この現像剤を用い実施例3と同様にして現像し
たところ初期ではカブリのない赤色コピーが得られた。
しかし、75000枚連続複写後では帯電量は−8μc/gまで
低下し、地肌部にカブリの多い画像となった。また、ス
ペントトナー量は0.123重量%と多いのが確められた。
実施例4 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にして本発明に係る粒径5〜20μmの緑色トナ
ーを作製し二成分型乾式現像剤をつくった。これのブロ
ーオフ法による帯電量は−15μc/gであった。
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(オリエ
ント化学社製ボントロンE−84,a/b=2.1,a=3.5μm)
3部 銅フタレンアニンブルー(東洋インキ社製シアニンブル
ーMG5) 2部 リオノールイエローFGN−T(東洋インキ社製) 5部 この現像剤を用いリコー社製電子写真複写機(FT4060)
で80000枚の連続複写したところ安定でかつ良好な赤色
コピーが80000枚得られた。また、スペントトナー量は
0.021重量%と非常に少ないのが確かめられた。
実施例5 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にして本発明に係る粒径5〜20μmのトナーを
作製し二成分型乾式現像剤をつくった。これのブローオ
フ法による帯電量は−20μc/gであった。
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100部 ポリプロピレン(三洋化成社製ビスコール330P) 4部 カーボンブラック 13部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸ニッケル塩(a/b
=3.4,a=4.2μm) 2部 この現像剤を用い実施例1と同様にして現像したところ
のカブリのない黒色トナー画像が得られた。100000枚の
連続複写を行なっても複写品質の低下は見られなかっ
た。
また、このトナーを用いてタッチダウン現像方式を採用
した電子写真複写機(リコー社製反転現像機マイリコピ
ーM5)で画出しを行なったところ、現像スリーブ上のト
ナーの帯電量は−8μc/gで、かぶりのない鮮明な黒色
画像が得られた。30000枚の連続複写を行なっても複写
品質の低下は見られなかった。なお、ここでのトナーの
帯電量の値は、現像スリーブ上より吸引したときに流れ
た電荷量及び吸引トナー量より求めたものである。さら
に、これらにおいてはトナー固着はまったくみられなか
った。
比較例4 トナー成分の荷電制御剤を3.5−ジタ−シャリーブチル
サリチル酸亜鉛塩(a/b=12.3,a=5.8μm)に代えた以
外は実施例5と全く同様にしてトナーを作製し、リコー
社製マイリコピーM5で画像出しを行なったところ、現像
スリーブの上のトナー帯電量は−7μc/gで、複写初期
においてはカブリのない鮮明な黒色画像が得られた。し
かし、20000枚連続複写後の帯電量は−2μc/gまで低下
し、地カブリの多い白スジのある貧弱な画像となった。
また、現像ブレードへのトナー固着が多発しており、現
像スリーブへのトナーフィルミングも発生しているのが
認められた。
実施例6 トナー成分を下記のものに代えた以外は実施例1とまっ
たく同様にして粒径5〜15μmのトナーをつくった。
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 50部 Fe3O4(戸田工業社製EPT500) 50部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(a/b=3.
4,a=1.2μm) 2部 このトナーを用いてタッチダウン現像方式を採用した電
子写真複写機(リコー社製反転現像機マイリコピーM1
0)で画像しを行なったところ、現像スリーブ上のトナ
ーの帯電量は−10μm/gで、カブリのない鮮明な黒色画
像が得られた。30000枚の連続複写を行なっても複写品
質の低下は見られなかった。また、トナー固着の発生は
みられなかった。
実施例7 トナー成分を下記飽和ポリエステル樹脂 50部 ポリプロピレン(三洋化成社製ビスコール330P) 3部 Fe3O4(戸田工業社製黒色磁性材料EPT500) 30部 3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸亜鉛塩(a/b=1.
8,a=4.3μm) 2部 のものに代えた以外は実施例1と同様にして粒径5〜20
μc/gのトナーをつくり反転現像機(リコー社製 マイ
リコピーM10)で画像出しを行なったところ、現像スリ
ーブ上のトナーの帯電量は−13μc/gで、カブリのない
鮮明な画像が得られた。また20000枚の連続複写を行な
っても複写品質の低下は見られなかった。また、現像ブ
レードへの固着、現像スリーブへのトナーフィルミング
も発生しなかった。
〔効果〕
実施例の記載から明らかなように、特定性状のサリチル
酸金属塩及び/又はサリチル酸誘導体の金属塩を含有さ
せた本発明トナーは安定な帯電性を示し、加えて環境変
動が少なく、転写性が良好である等から多数枚コピーを
得るうえでも有効なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図はサリチル酸誘導体
の金属塩をトナー中に含有させた場合の、これら金属塩
の性状と現像ブレードへのトナー固着及びキャリアへの
スペント量との関連を表わしたグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長軸の長さをa、短軸の長さをbとしたと
    きa/b<5でかつa≦5μmの針状結晶又は非晶質のサ
    リチル酸金属塩及び/又はサリチル酸誘導体の金属塩を
    含有したことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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