JP3279988B2 - アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製法 - Google Patents
アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製法Info
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- JP3279988B2 JP3279988B2 JP31185698A JP31185698A JP3279988B2 JP 3279988 B2 JP3279988 B2 JP 3279988B2 JP 31185698 A JP31185698 A JP 31185698A JP 31185698 A JP31185698 A JP 31185698A JP 3279988 B2 JP3279988 B2 JP 3279988B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写法で
の画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの発生を防止
し転写効率を高めるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒
子及びその製法に関する。
の画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの発生を防止
し転写効率を高めるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒
子及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、小型化及び高速化が進む電子写真
複写機は、高温高湿の過激な環境の下でも、長時間の連
続稼働に耐え、かつ常に安定した高画質の鮮明な画像を
複写することが要求される。そのため、優れた耐環境安
定性、耐久安定性及び適性濃度を持ち、黒い斑点のカブ
リがなく、解像力に富んだ画像を複写できる電子写真ト
ナーが必要とされる。
複写機は、高温高湿の過激な環境の下でも、長時間の連
続稼働に耐え、かつ常に安定した高画質の鮮明な画像を
複写することが要求される。そのため、優れた耐環境安
定性、耐久安定性及び適性濃度を持ち、黒い斑点のカブ
リがなく、解像力に富んだ画像を複写できる電子写真ト
ナーが必要とされる。
【0003】従来の予備乾式混合の技術は、結着樹脂、
マグネタイト又はカーボンブラック等の着色剤、含金属
染料等の帯電制御剤及びワックス等を一度にヘンシェル
ミキサー等の混合機に入れ、冷却しながら回転羽根の
形、回転数及び回転回数等の条件を変え工夫して混合し
ていた。しかしながら、結着樹脂、マグネタイト又はカ
ーボンブラック等の着色剤、含金属染料等の帯電制御剤
及びワックス等は各々粒子径、比重、帯電特性が異なる
ので、均一に分散することが難しい。特にマグネタイト
又はカーボンブラック等の着色剤と含金属染料等の帯電
制御剤との均一分散が難しいので、トナーの画像濃度及
び解像度の低下並びにカブリの発生があり転写効率が低
くなる傾向にある。
マグネタイト又はカーボンブラック等の着色剤、含金属
染料等の帯電制御剤及びワックス等を一度にヘンシェル
ミキサー等の混合機に入れ、冷却しながら回転羽根の
形、回転数及び回転回数等の条件を変え工夫して混合し
ていた。しかしながら、結着樹脂、マグネタイト又はカ
ーボンブラック等の着色剤、含金属染料等の帯電制御剤
及びワックス等は各々粒子径、比重、帯電特性が異なる
ので、均一に分散することが難しい。特にマグネタイト
又はカーボンブラック等の着色剤と含金属染料等の帯電
制御剤との均一分散が難しいので、トナーの画像濃度及
び解像度の低下並びにカブリの発生があり転写効率が低
くなる傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、トナ
ーの画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの発生を防
止し転写効率を高めるアゾ系帯電制御剤含有フェライト
粒子及びその製法を提供することを目的とする。
ーの画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの発生を防
止し転写効率を高めるアゾ系帯電制御剤含有フェライト
粒子及びその製法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるアゾ系帯電
制御剤含有フェライト粒子の製法は、アゾ化合物金属錯
体溶液と、鉄含有塩と、水と、アルカリ金属水酸化物と
を混合し酸化して、フェライト(2)とアゾ化合物金属錯
体とを含む混合液を得る工程と、得られた混合液に酸を
加え、水素イオン濃度を低下して固体分を濾別する工程
と、固体分を水洗浄、乾燥及び粉砕する工程とを含む。
本発明による製法では、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤
及びワックス等を一度に混合機に入れて反応させるので
はなく、アゾ化合物金属錯体溶液と、鉄含有塩とをアル
カリ水溶液中で酸化して、酸を加え酸性溶液とした後、
濾過、水洗浄、乾燥及び粉砕することにより、アゾ化合
物からなる帯電制御剤(3)を均一に含有するフェライト
(2)粒子を得ることができる。得られたアゾ系帯電制御
剤含有フェライト粒子(1)に結着樹脂及びワックス等を
混練すると、画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの
発生を抑制する高性能のトナーを製造できる。
制御剤含有フェライト粒子の製法は、アゾ化合物金属錯
体溶液と、鉄含有塩と、水と、アルカリ金属水酸化物と
を混合し酸化して、フェライト(2)とアゾ化合物金属錯
体とを含む混合液を得る工程と、得られた混合液に酸を
加え、水素イオン濃度を低下して固体分を濾別する工程
と、固体分を水洗浄、乾燥及び粉砕する工程とを含む。
本発明による製法では、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤
及びワックス等を一度に混合機に入れて反応させるので
はなく、アゾ化合物金属錯体溶液と、鉄含有塩とをアル
カリ水溶液中で酸化して、酸を加え酸性溶液とした後、
濾過、水洗浄、乾燥及び粉砕することにより、アゾ化合
物からなる帯電制御剤(3)を均一に含有するフェライト
(2)粒子を得ることができる。得られたアゾ系帯電制御
剤含有フェライト粒子(1)に結着樹脂及びワックス等を
混練すると、画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの
発生を抑制する高性能のトナーを製造できる。
【0006】フェライト(2)とアゾ化合物(3)とが均一に
混合されるので、トナー中にアゾ化合物(3)が均一に分
散され、アゾ化合物(3)が互いに凝集せず、トナーに帯
電のムラが発生しない。これにより、常に安定した電荷
量でトナーが帯電される。磁性材料として機能するフェ
ライト(2)粒子もトナー中で均一に分散されるので、結
着樹脂等の他のトナー粒子がフェライト(2)粒子に均一
に付着され、フェライト(2)粒子と共にトナー粒子が磁
気ロールに良好に搬送され、現像の際、十分な量のトナ
ーを感光体に供給して画像濃度の低下を防止することが
できる。また、磁力の低下によるトナー粒子のスリーブ
からの飛散も防止することもできる。従って、本発明の
アゾ化合物からなる帯電制御剤(3)を均一に含有するフ
ェライト粒子(1)を用いたトナーは、画像濃度及び解像
度の低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率を高め
ることができる。
混合されるので、トナー中にアゾ化合物(3)が均一に分
散され、アゾ化合物(3)が互いに凝集せず、トナーに帯
電のムラが発生しない。これにより、常に安定した電荷
量でトナーが帯電される。磁性材料として機能するフェ
ライト(2)粒子もトナー中で均一に分散されるので、結
着樹脂等の他のトナー粒子がフェライト(2)粒子に均一
に付着され、フェライト(2)粒子と共にトナー粒子が磁
気ロールに良好に搬送され、現像の際、十分な量のトナ
ーを感光体に供給して画像濃度の低下を防止することが
できる。また、磁力の低下によるトナー粒子のスリーブ
からの飛散も防止することもできる。従って、本発明の
アゾ化合物からなる帯電制御剤(3)を均一に含有するフ
ェライト粒子(1)を用いたトナーは、画像濃度及び解像
度の低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率を高め
ることができる。
【0007】フェライト(2)粒子の平均粒径が1.0μm
を超えると、トナーに対する帯電制御剤(3)の分散性が
悪くトナーの電荷量が不均一となり、転写時に画像濃度
の低下等が生じる。帯電制御剤(3)としてアゾ化合物を
用いると、帯電制御剤(3)の結着樹脂に対する相溶性が
良好であると共に、トナー粒子の電荷量の過剰な上昇を
防ぎ、電荷量を一定に維持する作用がある。これによ
り、低湿環境下でのチャージアップ現象による画像濃度
の低下等を改善できる。
を超えると、トナーに対する帯電制御剤(3)の分散性が
悪くトナーの電荷量が不均一となり、転写時に画像濃度
の低下等が生じる。帯電制御剤(3)としてアゾ化合物を
用いると、帯電制御剤(3)の結着樹脂に対する相溶性が
良好であると共に、トナー粒子の電荷量の過剰な上昇を
防ぎ、電荷量を一定に維持する作用がある。これによ
り、低湿環境下でのチャージアップ現象による画像濃度
の低下等を改善できる。
【0008】本発明の実施形態では、カルボキシル化合
物と、水と、アルカリ金属の水酸化物と、金属塩とを混
合し中和することにより、金属イオンとカルボキシル化
合物のイオンとの塩及び複数の金属錯体イオンの混合物
とカルボキシル化合物のイオンとの塩を得る工程と、芳
香族第一級アミンをジアゾ化後、ナフトール誘導体を混
合しカップリングさせ、溶剤を加えてモノアゾ化合物含
有溶液を得る工程と、得られた塩と、モノアゾ化合物含
有溶液とを反応させる工程とによりアゾ化合物金属錯体
溶液を生成する。
物と、水と、アルカリ金属の水酸化物と、金属塩とを混
合し中和することにより、金属イオンとカルボキシル化
合物のイオンとの塩及び複数の金属錯体イオンの混合物
とカルボキシル化合物のイオンとの塩を得る工程と、芳
香族第一級アミンをジアゾ化後、ナフトール誘導体を混
合しカップリングさせ、溶剤を加えてモノアゾ化合物含
有溶液を得る工程と、得られた塩と、モノアゾ化合物含
有溶液とを反応させる工程とによりアゾ化合物金属錯体
溶液を生成する。
【0009】金属塩の金属は、鉄、クロム、ニッケル、
コバルト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグ
ネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウ
ム、バリウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチ
ウム及びカドミウムから選択される。金属塩は、硫酸
塩、塩化物塩、硝酸塩及び酢酸塩から選択される。カル
ボキシル化合物は、蟻酸、酢酸、オレイン酸、サリチル
酸、サリチル酸誘導体、ナフトエ酸及びナフトエ酸誘導
体から選択される。溶剤は、水、水及びエチルセロソル
ブ、水及びエチレングリコール、エチレングリコール、
エチレングリコール及びn−ブチルアルコール、エチレ
ングリコール及びジメチルスルホキシド、ジエチレング
リコール、メチルセロソルブ、ジメチルスルホキシド並
びにホルムアミドから選択される。
コバルト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグ
ネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウ
ム、バリウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチ
ウム及びカドミウムから選択される。金属塩は、硫酸
塩、塩化物塩、硝酸塩及び酢酸塩から選択される。カル
ボキシル化合物は、蟻酸、酢酸、オレイン酸、サリチル
酸、サリチル酸誘導体、ナフトエ酸及びナフトエ酸誘導
体から選択される。溶剤は、水、水及びエチルセロソル
ブ、水及びエチレングリコール、エチレングリコール、
エチレングリコール及びn−ブチルアルコール、エチレ
ングリコール及びジメチルスルホキシド、ジエチレング
リコール、メチルセロソルブ、ジメチルスルホキシド並
びにホルムアミドから選択される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるアゾ系帯電制
御剤含有フェライト粒子の製法の実施の形態を説明す
る。本発明によるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子
は、図1に示すように、フェライト2と帯電制御剤とし
て作用するアゾ化合物3とが均一に混合されかつフェラ
イト2とアゾ化合物3とが一体に付着した粒子1を含む
平均粒径1.0μm以下の粒子からなる。フェライト2
とアゾ化合物3とが均一に混合されるので、トナー中に
アゾ化合物3が均一に分散され、アゾ化合物3が互いに
凝集せず、トナーに帯電のムラが発生しない。これによ
り、常に安定した電荷量でトナーが帯電される。磁性材
料として機能するフェライト粒子もトナー中で均一に分
散されるので、結着樹脂等の他のトナー粒子がフェライ
ト粒子に均一に付着され、フェライト粒子と共にトナー
粒子が磁気ロールに良好に搬送され、現像の際、十分な
量のトナーを感光体に供給して画像濃度の低下を防止す
ることができる。また、磁力の低下によるトナー粒子の
スリーブからの飛散も防止することもできる。従って、
本発明のアゾ化合物からなる帯電制御剤を均一に含有す
るフェライト粒子を用いたトナーは、画像濃度及び解像
度の低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率を高め
ることができる。帯電制御剤としてアゾ化合物を用いる
と、帯電制御剤の結着樹脂に対する相溶性が良好である
と共に、トナー粒子の電荷量の過剰な上昇を防ぎ、電荷
量を一定に維持する作用がある。これにより、低湿環境
下でのチャージアップ現象による画像濃度の低下等を改
善できる。
御剤含有フェライト粒子の製法の実施の形態を説明す
る。本発明によるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子
は、図1に示すように、フェライト2と帯電制御剤とし
て作用するアゾ化合物3とが均一に混合されかつフェラ
イト2とアゾ化合物3とが一体に付着した粒子1を含む
平均粒径1.0μm以下の粒子からなる。フェライト2
とアゾ化合物3とが均一に混合されるので、トナー中に
アゾ化合物3が均一に分散され、アゾ化合物3が互いに
凝集せず、トナーに帯電のムラが発生しない。これによ
り、常に安定した電荷量でトナーが帯電される。磁性材
料として機能するフェライト粒子もトナー中で均一に分
散されるので、結着樹脂等の他のトナー粒子がフェライ
ト粒子に均一に付着され、フェライト粒子と共にトナー
粒子が磁気ロールに良好に搬送され、現像の際、十分な
量のトナーを感光体に供給して画像濃度の低下を防止す
ることができる。また、磁力の低下によるトナー粒子の
スリーブからの飛散も防止することもできる。従って、
本発明のアゾ化合物からなる帯電制御剤を均一に含有す
るフェライト粒子を用いたトナーは、画像濃度及び解像
度の低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率を高め
ることができる。帯電制御剤としてアゾ化合物を用いる
と、帯電制御剤の結着樹脂に対する相溶性が良好である
と共に、トナー粒子の電荷量の過剰な上昇を防ぎ、電荷
量を一定に維持する作用がある。これにより、低湿環境
下でのチャージアップ現象による画像濃度の低下等を改
善できる。
【0011】フェライト粒子の平均粒径は1.0μm以
下であるが、0.01μmが好ましい。平均粒径が0.0
1μmに満たない粒子を均一に粉砕して生成することは
難しく、粒径のばらつきが大きくなり製造上の欠点があ
る。フェライト粒子に対する帯電制御剤の含有率は、
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜3%である。帯
電制御剤の含有率が0.1%未満であると帯電量が低
く、10%を超えると帯電量が高くなり過ぎ、いずれも
トナーの電荷量が安定しない。
下であるが、0.01μmが好ましい。平均粒径が0.0
1μmに満たない粒子を均一に粉砕して生成することは
難しく、粒径のばらつきが大きくなり製造上の欠点があ
る。フェライト粒子に対する帯電制御剤の含有率は、
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜3%である。帯
電制御剤の含有率が0.1%未満であると帯電量が低
く、10%を超えると帯電量が高くなり過ぎ、いずれも
トナーの電荷量が安定しない。
【0012】本発明の実施の形態では、アゾ化合物は式
(I):
(I):
【化3】 (R1は水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、アミノ
基、アセチルアミノ基、スルホアミド基、スルホメチル
基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基及びベンゾイルア
ミノ基から選択され、R2はニトロ基、ハロゲン原子、
アルキル基、アミノ基、アセチルアミノ基、スルホアミ
ド基、スルホメチル基、水酸基、メトキシ基及びエトキ
シ基から選択され、R3は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アミノ基、アセチルアミノ基、スルホアミド
基、スルホメチル基、水酸基、メトキシ基及びエトキシ
基から選択され、mは鉄、クロム、ニッケル、コバル
ト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグネシウ
ム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウム、バ
リウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチウム及
びカドミウムから選択され、mは1〜3の整数、nは1
又は2の整数を示す)で示されるアゾ化合物金属錯体か
らなる。ベンゾイルアミノ基は置換型ベンゾイルアミノ
基を含んでもよい。式(I)に示すアゾ化合物金属錯体
からなる帯電制御剤は結着樹脂に対する相溶性がよく、
トナー表面の電位を安定化する作用がある。また、二成
分現像剤用キャリアに対する帯電安定性に優れ、トナー
粒子間及び一成分トナーとスリーブ等のトナー担持体と
の摩擦帯電性及び安定性に優れているので、転写後の画
像濃度は高く、地汚れ及び定着不良が発生しない。更
に、式(I)の化合物の中で結着樹脂と混練したとき、
着色力の低いものがあり、カラートナー用として使用す
ることもできる。
基、アセチルアミノ基、スルホアミド基、スルホメチル
基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基及びベンゾイルア
ミノ基から選択され、R2はニトロ基、ハロゲン原子、
アルキル基、アミノ基、アセチルアミノ基、スルホアミ
ド基、スルホメチル基、水酸基、メトキシ基及びエトキ
シ基から選択され、R3は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アミノ基、アセチルアミノ基、スルホアミド
基、スルホメチル基、水酸基、メトキシ基及びエトキシ
基から選択され、mは鉄、クロム、ニッケル、コバル
ト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグネシウ
ム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウム、バ
リウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチウム及
びカドミウムから選択され、mは1〜3の整数、nは1
又は2の整数を示す)で示されるアゾ化合物金属錯体か
らなる。ベンゾイルアミノ基は置換型ベンゾイルアミノ
基を含んでもよい。式(I)に示すアゾ化合物金属錯体
からなる帯電制御剤は結着樹脂に対する相溶性がよく、
トナー表面の電位を安定化する作用がある。また、二成
分現像剤用キャリアに対する帯電安定性に優れ、トナー
粒子間及び一成分トナーとスリーブ等のトナー担持体と
の摩擦帯電性及び安定性に優れているので、転写後の画
像濃度は高く、地汚れ及び定着不良が発生しない。更
に、式(I)の化合物の中で結着樹脂と混練したとき、
着色力の低いものがあり、カラートナー用として使用す
ることもできる。
【0013】本発明では、例えば、アルカリ金属水酸化
物水溶液中に、金属塩とカルボキシル化合物である3,
5−ジターシャリブチルサリチル酸(C6H2(C4H9)
2(OH)(COOH))等を加え1〜2時間中和反応さ
せ、金属イオンとカルボキシル化合物のイオン(−CO
O-)との塩及び複数の金属錯体イオンの混合物とカル
ボキシル化合物のイオンとの塩を得る。一方、芳香族第
一級アミンをジアゾ化後、ナフトール誘導体を混合しカ
ップリングさせ、溶剤を加えてモノアゾ化合物含有溶液
を得る。5−ニトロ−2−アミノフェノールをジアゾ化
し2−ナフトールを加えてカップリングさせモノアゾ化
合物を得る反応を以下の化学反応式で示す。 C6H3(NO2)(OH)(NH2)→C6H3(NO2)(OH)(N
2 +) C6H3(NO2)(OH)(N2 +)+C10H7OH→C6H3(N
O2)(OH)N2C10H6OH 得られた塩と、モノアゾ化合物含有溶液とを100〜1
20℃で1〜2時間反応させアゾ化合物金属錯体溶液を
得る。これに鉄含有塩とアルカリ金属水酸化物を加え、
70〜90℃で2〜5時間酸化反応させる。更に、塩酸
を加え20分〜1時間撹拌した後、濾過、水洗浄、乾
燥、粉砕することによりアゾ化合物金属錯体(式
(I))からなるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子
が製造される。
物水溶液中に、金属塩とカルボキシル化合物である3,
5−ジターシャリブチルサリチル酸(C6H2(C4H9)
2(OH)(COOH))等を加え1〜2時間中和反応さ
せ、金属イオンとカルボキシル化合物のイオン(−CO
O-)との塩及び複数の金属錯体イオンの混合物とカル
ボキシル化合物のイオンとの塩を得る。一方、芳香族第
一級アミンをジアゾ化後、ナフトール誘導体を混合しカ
ップリングさせ、溶剤を加えてモノアゾ化合物含有溶液
を得る。5−ニトロ−2−アミノフェノールをジアゾ化
し2−ナフトールを加えてカップリングさせモノアゾ化
合物を得る反応を以下の化学反応式で示す。 C6H3(NO2)(OH)(NH2)→C6H3(NO2)(OH)(N
2 +) C6H3(NO2)(OH)(N2 +)+C10H7OH→C6H3(N
O2)(OH)N2C10H6OH 得られた塩と、モノアゾ化合物含有溶液とを100〜1
20℃で1〜2時間反応させアゾ化合物金属錯体溶液を
得る。これに鉄含有塩とアルカリ金属水酸化物を加え、
70〜90℃で2〜5時間酸化反応させる。更に、塩酸
を加え20分〜1時間撹拌した後、濾過、水洗浄、乾
燥、粉砕することによりアゾ化合物金属錯体(式
(I))からなるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子
が製造される。
【0014】本発明による製法では、結着樹脂、着色
剤、帯電制御剤及びワックス等を一度に混合機に入れて
反応させず、アゾ化合物金属錯体溶液と、鉄含有塩とを
アルカリ水溶液中で酸化して、酸を加え酸性溶液とした
後、濾過、水洗浄、乾燥及び粉砕することにより、アゾ
化合物金属錯体からなる帯電制御剤を均一に含有するフ
ェライト粒子を得ることができる。得られたアゾ系帯電
制御剤含有フェライト粒子に結着樹脂及びワックス等を
混練すると、画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの
発生を抑制する高性能のトナーを製造できる。
剤、帯電制御剤及びワックス等を一度に混合機に入れて
反応させず、アゾ化合物金属錯体溶液と、鉄含有塩とを
アルカリ水溶液中で酸化して、酸を加え酸性溶液とした
後、濾過、水洗浄、乾燥及び粉砕することにより、アゾ
化合物金属錯体からなる帯電制御剤を均一に含有するフ
ェライト粒子を得ることができる。得られたアゾ系帯電
制御剤含有フェライト粒子に結着樹脂及びワックス等を
混練すると、画像濃度及び解像度の低下並びにカブリの
発生を抑制する高性能のトナーを製造できる。
【0015】金属塩の金属は、鉄、クロム、ニッケル、
コバルト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグ
ネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウ
ム、バリウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチ
ウム及びカドミウムから選択される。金属塩は、硫酸
塩、塩化物塩、硝酸塩及び酢酸塩から選択される。カル
ボキシル化合物は、蟻酸、酢酸、オレイン酸、サリチル
酸、サリチル酸誘導体、ナフトエ酸及びナフトエ酸誘導
体から選択される。サリチル酸の誘導体は、3,5−ジ
ターシャリブチルサリチル酸(C6H2(C4H9)2(OH)
(COOH))及び5−(5−t−オクチル)サリチル酸
(C6H3(C8H18)(OH)(COOH))から選択され、
ナフトエ酸誘導体は、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
(C10H6(OH)(COOH))、アルキル(CnH
2n+1(nは4〜9の整数(以下同じ)))−2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(C
OOH))、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ヒドロキ
シ−3−ナフトエ酸(C10H10(OH)(COOH))、ア
ルキル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(COO
H))、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(C10H6(O
H)(COOH))、アルキル−1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(COOH))及び
5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸(C10H10(OH)(COOH))から選択され
る。アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム及び水酸化リチウムから選択される。
コバルト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、マグ
ネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミニウ
ム、バリウム、カルシウム、チタン、インジウム、リチ
ウム及びカドミウムから選択される。金属塩は、硫酸
塩、塩化物塩、硝酸塩及び酢酸塩から選択される。カル
ボキシル化合物は、蟻酸、酢酸、オレイン酸、サリチル
酸、サリチル酸誘導体、ナフトエ酸及びナフトエ酸誘導
体から選択される。サリチル酸の誘導体は、3,5−ジ
ターシャリブチルサリチル酸(C6H2(C4H9)2(OH)
(COOH))及び5−(5−t−オクチル)サリチル酸
(C6H3(C8H18)(OH)(COOH))から選択され、
ナフトエ酸誘導体は、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
(C10H6(OH)(COOH))、アルキル(CnH
2n+1(nは4〜9の整数(以下同じ)))−2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(C
OOH))、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ヒドロキ
シ−3−ナフトエ酸(C10H10(OH)(COOH))、ア
ルキル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(COO
H))、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(C10H6(O
H)(COOH))、アルキル−1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸(C10H5(CnH2n+1)(OH)(COOH))及び
5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸(C10H10(OH)(COOH))から選択され
る。アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム及び水酸化リチウムから選択される。
【0016】芳香族第一級アミンは、5−ニトロ−2−
アミノフェノール及び4,6−ジニトロ−2−アミノフ
ェノール等から選択され、ナフトール誘導体は、2−ナ
フトール、3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリド及び3
−ヒドロキシ−2−ナフト−p−アニシジット(C10H
6(OH)CH2C6H4OCH3)等から選択される。溶剤
は、水、水及びエチルセロソルブ(C2H5OCH2CH2
OH)、水及びエチレングリコール、エチレングリコー
ル、エチレングリコール及びn−ブチルアルコール、エ
チレングリコール及びジメチルスルホキシド、ジエチレ
ングリコール、メチルセロソルブ(CH3OCH2CH2
OH)、ジメチルスルホキシド並びにホルムアミドから
選択される。
アミノフェノール及び4,6−ジニトロ−2−アミノフ
ェノール等から選択され、ナフトール誘導体は、2−ナ
フトール、3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリド及び3
−ヒドロキシ−2−ナフト−p−アニシジット(C10H
6(OH)CH2C6H4OCH3)等から選択される。溶剤
は、水、水及びエチルセロソルブ(C2H5OCH2CH2
OH)、水及びエチレングリコール、エチレングリコー
ル、エチレングリコール及びn−ブチルアルコール、エ
チレングリコール及びジメチルスルホキシド、ジエチレ
ングリコール、メチルセロソルブ(CH3OCH2CH2
OH)、ジメチルスルホキシド並びにホルムアミドから
選択される。
【0017】このようにして得られたアゾ系帯電制御剤
含有フェライト粒子は、フェライト粒子にアゾ化合物か
らなる帯電制御剤が均一に分散含有されているので、こ
れを使用したトナーは、画像濃度及び解像度の低下並び
にカブリの発生を防止し転写効率を高める。
含有フェライト粒子は、フェライト粒子にアゾ化合物か
らなる帯電制御剤が均一に分散含有されているので、こ
れを使用したトナーは、画像濃度及び解像度の低下並び
にカブリの発生を防止し転写効率を高める。
【0018】トナーの原料は、結着樹脂、マグネタイト
又はカーボンブラック等の着色剤、含金属染料等の帯電
制御剤及びワックス等が使用される。結着樹脂は、ポリ
スチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン樹
脂、塩素化パラフィン、キシレン樹脂、塩化ビニル系樹
脂、ポリプロピレン及びポリエチレンからなる群から選
択される1種又は2種以上である。
又はカーボンブラック等の着色剤、含金属染料等の帯電
制御剤及びワックス等が使用される。結着樹脂は、ポリ
スチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン樹
脂、塩素化パラフィン、キシレン樹脂、塩化ビニル系樹
脂、ポリプロピレン及びポリエチレンからなる群から選
択される1種又は2種以上である。
【0019】着色剤、帯電制御剤及び磁性体は、アゾ化
合物からなるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子を使
用する。トナー中のアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒
子の含有率は、5〜70%であり、好ましくは25〜5
5%である。5%未満であると磁気力が弱く磁気ロール
への担持ができずトナーの飛散等が生じ、70%を超え
ると結着樹脂成分が相対的に減少するので転写紙へのト
ナーの定着性が悪くなる。
合物からなるアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子を使
用する。トナー中のアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒
子の含有率は、5〜70%であり、好ましくは25〜5
5%である。5%未満であると磁気力が弱く磁気ロール
への担持ができずトナーの飛散等が生じ、70%を超え
ると結着樹脂成分が相対的に減少するので転写紙へのト
ナーの定着性が悪くなる。
【0020】ワックスは、低分子量ポリプロピレン、低
分子量ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クス及び脂肪族固形アルコールから選択される。トナー
には必要に応じて流動化剤、帯電助剤及び研磨剤等を添
加する。シリカ、酸化チタン、アルミナ等の微粒子、ま
た、これらをシリコンオイル、シリコンワニス、シラン
カップリング剤等で疎水化処理した微粒子、チタン酸カ
ルシウム等の金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物等の
無機微粒子、メチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリスチレン等の有機微粒子、ステアリン酸亜鉛
及びステアリン酸カルシウム等の有機金属化合物微粒子
等を使用する事ができる。
分子量ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クス及び脂肪族固形アルコールから選択される。トナー
には必要に応じて流動化剤、帯電助剤及び研磨剤等を添
加する。シリカ、酸化チタン、アルミナ等の微粒子、ま
た、これらをシリコンオイル、シリコンワニス、シラン
カップリング剤等で疎水化処理した微粒子、チタン酸カ
ルシウム等の金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物等の
無機微粒子、メチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリスチレン等の有機微粒子、ステアリン酸亜鉛
及びステアリン酸カルシウム等の有機金属化合物微粒子
等を使用する事ができる。
【0021】トナーは、上述の結着樹脂、アゾ系帯電制
御剤含有フェライト粒子及びワックスをボールミル、ヘ
ンシェルミキサー等の混合機で十分に混合した後、熱ロ
ールニーダー、エクストルーダー等の混練機で混練し、
冷却固化後、粉砕、分級及び後処理(外添)をして製造
される。その他、噴霧方法、重合方法等でも得られる。
御剤含有フェライト粒子及びワックスをボールミル、ヘ
ンシェルミキサー等の混合機で十分に混合した後、熱ロ
ールニーダー、エクストルーダー等の混練機で混練し、
冷却固化後、粉砕、分級及び後処理(外添)をして製造
される。その他、噴霧方法、重合方法等でも得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明によるアゾ系帯電制御剤含有フ
ェライト粒子の製法の実施例を比較例と共に説明する。
配合は全て重量部である。
ェライト粒子の製法の実施例を比較例と共に説明する。
配合は全て重量部である。
【0023】[実施例1] <アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の合成>水酸化
ナトリウム2部を水463部に溶解し、これに硫酸クロ
ム2.5部及び3,5−ジターシャリブチルサリチル酸
6.3部を加え90℃で1時間中和反応させ、金属イオ
ンとカルボキシル化合物のイオンとの塩及び複数の金属
錯体イオンの混合物とカルボキシル化合物のイオンとの
塩を得た。これに5−ニトロ−2−アミノフェノールを
ジアゾ化し2−ナフトールを加えてカップリングさせた
モノアゾ化合物7.8部をエチレングリコール100部
に溶解させたモノアゾ化合物含有溶液を加え、100℃
で1時間反応させアゾ化合物クロム錯体溶液を得た。こ
れに硫酸第一鉄3000部を水4400部に溶解させた
液及び水酸化ナトリウム1000部を水1500部に溶
解させた液を加え撹拌し、空気を吹き込みながら90℃
で5時間酸化反応させ、フェライトとアゾ化合物クロム
錯体とを含む混合液を得た。次に、6%塩酸5000部
を加え20分間撹拌した後、濾過、水で洗浄した後、1
20℃で6時間乾燥させ粉砕して、アゾ化合物クロム錯
体からなる帯電制御剤が1.0%均一に含有する平均粒
径0.4μmのフェライト(FeO・Fe2O3)粒子粉
末840部を得た。
ナトリウム2部を水463部に溶解し、これに硫酸クロ
ム2.5部及び3,5−ジターシャリブチルサリチル酸
6.3部を加え90℃で1時間中和反応させ、金属イオ
ンとカルボキシル化合物のイオンとの塩及び複数の金属
錯体イオンの混合物とカルボキシル化合物のイオンとの
塩を得た。これに5−ニトロ−2−アミノフェノールを
ジアゾ化し2−ナフトールを加えてカップリングさせた
モノアゾ化合物7.8部をエチレングリコール100部
に溶解させたモノアゾ化合物含有溶液を加え、100℃
で1時間反応させアゾ化合物クロム錯体溶液を得た。こ
れに硫酸第一鉄3000部を水4400部に溶解させた
液及び水酸化ナトリウム1000部を水1500部に溶
解させた液を加え撹拌し、空気を吹き込みながら90℃
で5時間酸化反応させ、フェライトとアゾ化合物クロム
錯体とを含む混合液を得た。次に、6%塩酸5000部
を加え20分間撹拌した後、濾過、水で洗浄した後、1
20℃で6時間乾燥させ粉砕して、アゾ化合物クロム錯
体からなる帯電制御剤が1.0%均一に含有する平均粒
径0.4μmのフェライト(FeO・Fe2O3)粒子粉
末840部を得た。
【0024】 <トナーの製造・性能確認> スチレン−アクリル酸エステル共重合体 49部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 2部 アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子粉末 49部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
2μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシウム
1.0部を加え混合機で混合した後、振動ふるいで凝集
物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複写機
(商品名 NP−400RE キャノン社製)による1
万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すように
画像濃度及び解像度の低下がなく、カブリの発生もなく
転写効率が高かった。
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
2μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシウム
1.0部を加え混合機で混合した後、振動ふるいで凝集
物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複写機
(商品名 NP−400RE キャノン社製)による1
万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すように
画像濃度及び解像度の低下がなく、カブリの発生もなく
転写効率が高かった。
【0025】 [比較例1] <トナーの製造・性能確認> スチレン−アクリル酸エステル共重合体 49部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 2部 フェライト(FeO・Fe2O3)粒子粉末 44.6部 帯電制御剤(アゾ化合物クロム錯体) 0.4部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
1μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシウム
1.0部を加え混合機で混合した後、振動ふるいで凝集
物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複写機
(商品名 NP−400RE キャノン社製)による1
万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すように
画像濃度及び解像度が低く、カブリの発生も多く転写効
率も低かった。
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
1μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とチタン酸カルシウム
1.0部を加え混合機で混合した後、振動ふるいで凝集
物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複写機
(商品名 NP−400RE キャノン社製)による1
万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すように
画像濃度及び解像度が低く、カブリの発生も多く転写効
率も低かった。
【0026】[実施例2] <アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の合成>水酸化
ナトリウム2部を水450部に溶解し、これに塩化亜鉛
2.0部及び酢酸1.7部を加え90℃で1時間反応さ
せ、金属イオンとカルボキシル化合物のイオンとの塩及
び複数の金属錯体イオンの混合物とカルボキシル化合物
のイオンとの塩を得た。これに4,6−ジニトロ−2−
アミノフェノールをジアゾ化し3−ベンゾイルアミノ−
2−ナフトールを加えてカップリングさせたモノアゾ化
合物13.8部を水50部とエチルセロソルブ70部と
の混合液に溶解させたモノアゾ化合物含有溶液を加え、
120℃で2時間反応させアゾ化合物金属錯体溶液を得
た。これに硫酸第一鉄2640部を水3870部に溶解
させた液及び水酸化ナトリウム880部を水1320部
に溶解させた液を加え撹拌し、空気を吹き込みながら1
15℃で6時間酸化反応させ、フェライトとアゾ化合物
亜鉛錯体とを含む混合液を得た。次に、10%塩酸44
00部を加え50分間撹拌した後、濾過、水で洗浄した
後、120℃で6時間乾燥させ粉砕をして、アゾ化合物
亜鉛錯体からなる帯電制御剤が2.0%均一に含有する
平均粒径0.3μmのフェライト(FeO・Fe2O3)
粒子粉末740部を得た。
ナトリウム2部を水450部に溶解し、これに塩化亜鉛
2.0部及び酢酸1.7部を加え90℃で1時間反応さ
せ、金属イオンとカルボキシル化合物のイオンとの塩及
び複数の金属錯体イオンの混合物とカルボキシル化合物
のイオンとの塩を得た。これに4,6−ジニトロ−2−
アミノフェノールをジアゾ化し3−ベンゾイルアミノ−
2−ナフトールを加えてカップリングさせたモノアゾ化
合物13.8部を水50部とエチルセロソルブ70部と
の混合液に溶解させたモノアゾ化合物含有溶液を加え、
120℃で2時間反応させアゾ化合物金属錯体溶液を得
た。これに硫酸第一鉄2640部を水3870部に溶解
させた液及び水酸化ナトリウム880部を水1320部
に溶解させた液を加え撹拌し、空気を吹き込みながら1
15℃で6時間酸化反応させ、フェライトとアゾ化合物
亜鉛錯体とを含む混合液を得た。次に、10%塩酸44
00部を加え50分間撹拌した後、濾過、水で洗浄した
後、120℃で6時間乾燥させ粉砕をして、アゾ化合物
亜鉛錯体からなる帯電制御剤が2.0%均一に含有する
平均粒径0.3μmのフェライト(FeO・Fe2O3)
粒子粉末740部を得た。
【0027】 <トナーの製造・性能確認> 飽和ポリエステル樹脂 67部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 3部 アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子粉末 30部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
4μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とメチルメタクリレー
ト微粒子0.5部を加え混合機で混合した後、振動ふる
いで凝集物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の
複写機(商品名 NP−6062 キャノン社製)によ
る1万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すよ
うに画像濃度及び解像度の低下がなく、カブリの発生も
なく転写効率が高かった。
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級して平均粒径9.
4μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に
疎水性コロイダルシリカ0.3部とメチルメタクリレー
ト微粒子0.5部を加え混合機で混合した後、振動ふる
いで凝集物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の
複写機(商品名 NP−6062 キャノン社製)によ
る1万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すよ
うに画像濃度及び解像度の低下がなく、カブリの発生も
なく転写効率が高かった。
【0028】 [比較例2] <トナーの製造・性能確認> 飽和ポリエステル樹脂 67部 低分子量ポリプロピレン NP−505(三井石油化学社製) 3部 フェライト(FeO・Fe2O3)粒子粉末 28部 帯電制御剤(アゾ化合物亜鉛錯体) 2部 上記材料を混合機(ヘンシェルミキサー)で乾式混合し
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級し平均粒径9.0
μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に疎
水性コロイダルシリカ0.3部とメチルメタクリレート
微粒子0.5部を加え混合機で混合した後、振動ふるい
で凝集物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複
写機(商品名 NP−6062 キャノン社製)による
1万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すよう
に画像濃度及び解像度が低く、カブリの発生も多く転写
効率も低かった。
た後、温度を130℃にセットした2軸混練機で混練し
た。得られた混練物を冷却してハンマーミルで約2mm
以下に粗粉砕した後、粗粉分級機能を有するジェット粉
砕機で微粉砕し、気流式分級機で分級し平均粒径9.0
μmの生トナーを得た。得られた生トナー100部に疎
水性コロイダルシリカ0.3部とメチルメタクリレート
微粒子0.5部を加え混合機で混合した後、振動ふるい
で凝集物を除去しトナーを得た。このトナーを市販の複
写機(商品名 NP−6062 キャノン社製)による
1万枚の連続複写テストを行った結果、表1に示すよう
に画像濃度及び解像度が低く、カブリの発生も多く転写
効率も低かった。
【0029】各実施例及び比較例ごとに、連続複写テス
ト開始時の複写画像及び終了時の複写画像を各項目につ
いて評価した結果を表1に示す。複写サンプルは電子写
真学会テストチャートNo.1−Rを用いた。画像濃度
は複写画像の黒ベタ部の濃度をマクベス濃度計で測定し
た。解像度はルーペを用いて複写画像を目視観察し独立
した各細線の数を数えて評価した。カブリは複写画像の
非画像部の濃度をマクベス濃度計で測定した。転写効率
は使用トナー量(現像部の減量)で廃トナー量(廃トナ
ー部の増量)を割り100をかけた数値を100から引
いた値である。
ト開始時の複写画像及び終了時の複写画像を各項目につ
いて評価した結果を表1に示す。複写サンプルは電子写
真学会テストチャートNo.1−Rを用いた。画像濃度
は複写画像の黒ベタ部の濃度をマクベス濃度計で測定し
た。解像度はルーペを用いて複写画像を目視観察し独立
した各細線の数を数えて評価した。カブリは複写画像の
非画像部の濃度をマクベス濃度計で測定した。転写効率
は使用トナー量(現像部の減量)で廃トナー量(廃トナ
ー部の増量)を割り100をかけた数値を100から引
いた値である。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明は、アゾ系帯電制御剤含有フェラ
イト粒子の製法により、トナーの画像濃度及び解像度の
低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率が高い高品
質の電子写真用トナーを提供できる。
イト粒子の製法により、トナーの画像濃度及び解像度の
低下並びにカブリの発生を防止し、転写効率が高い高品
質の電子写真用トナーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるアゾ系帯電制御剤含有フェライ
ト粒子の拡大図
ト粒子の拡大図
1・・アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子、 2・・
フェライト、 3・・アゾ化合物(帯電制御剤)、
フェライト、 3・・アゾ化合物(帯電制御剤)、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08
Claims (6)
- 【請求項1】 アゾ化合物金属錯体溶液と、鉄含有塩
と、水と、アルカリ金属水酸化物とを混合し酸化して、
フェライトとアゾ化合物金属錯体とを含む混合液を得る
工程と、 得られた混合液に酸を加え、水素イオン濃度を低下して
固体分を濾別する工程と、 固体分を水洗浄、乾燥及び粉砕する工程とを含むことを
特徴とするアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製
法。 - 【請求項2】 カルボキシル化合物と、水と、アルカリ
金属の水酸化物と、金属塩とを混合し中和することによ
り、金属イオンとカルボキシル化合物のイオンとの塩及
び複数の金属錯体イオンの混合物とカルボキシル化合物
のイオンとの塩を得る工程と、 芳香族第一級アミンをジアゾ化後、ナフトール誘導体を
混合しカップリングさせ、溶剤を加えてモノアゾ化合物
含有溶液を得る工程と、 得られた塩と、モノアゾ化合物含有溶液とを反応させる
工程とによりアゾ化合物金属錯体溶液を生成する請求項
1に記載のアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製
法。 - 【請求項3】 金属塩の金属は、鉄、クロム、ニッケ
ル、コバルト、スズ、マンガン、セリウム、銀、亜鉛、
マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、銅、アルミ
ニウム、バリウム、カルシウム、チタン、インジウム、
リチウム及びカドミウムからなる群から選択された1種
又は2種以上である請求項2に記載のアゾ系帯電制御剤
含有フェライト粒子の製法。 - 【請求項4】 金属塩は、硫酸塩、塩化物塩、硝酸塩及
び酢酸塩からなる群から選択された1種又は2種以上で
ある請求項2又は3に記載のアゾ系帯電制御剤含有フェ
ライト粒子の製法。 - 【請求項5】 カルボキシル化合物は、蟻酸、酢酸、オ
レイン酸、サリチル酸、サリチル酸誘導体、ナフトエ酸
及びナフトエ酸誘導体からなる群から選択された1種又
は2種以上である請求項2〜4の何れかに記載のアゾ系
帯電制御剤含有フェライト粒子の製法。 - 【請求項6】 溶剤は、水、水及びエチルセロソルブ、
水及びエチレングリコール、エチレングリコール、エチ
レングリコール及びn−ブチルアルコール、エチレング
リコール及びジメチルスルホキシド、ジエチレングリコ
ール、メチルセロソルブ、ジメチルスルホキシド並びに
ホルムアミドからなる群から選択された請求項2〜5の
何れかに記載のアゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の
製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31185698A JP3279988B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31185698A JP3279988B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | アゾ系帯電制御剤含有フェライト粒子の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000137347A JP2000137347A (ja) | 2000-05-16 |
JP3279988B2 true JP3279988B2 (ja) | 2002-04-30 |
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ID=18022251
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KR101200398B1 (ko) * | 2010-10-29 | 2012-11-12 | (주)케이앰앤드이 | 다핵금속착염을 함유하는 토너용 대전제어제 및 그 제조방법 |
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1998
- 1998-11-02 JP JP31185698A patent/JP3279988B2/ja not_active Expired - Fee Related
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