JP2000104967A - 温調付クリーンブース - Google Patents

温調付クリーンブース

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JP2000104967A
JP2000104967A JP10276061A JP27606198A JP2000104967A JP 2000104967 A JP2000104967 A JP 2000104967A JP 10276061 A JP10276061 A JP 10276061A JP 27606198 A JP27606198 A JP 27606198A JP 2000104967 A JP2000104967 A JP 2000104967A
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Seiji Inui
誠治 犬井
Tateo Kadoi
健郎 角井
Yasushi Ito
靖 伊藤
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Hitachi Appliances Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で簡単に所望の室温とクリーン度を確保
することができる保温性や強度に優れた温調付クリーン
ブースを提供する。 【解決手段】 フレーム1と、前記フレームに取り付け
て温調ブース空間を内外に仕切る仕切り部材であるビニ
ールカーテン4と、前記フレームの一部に取り付けれて
前記仕切り部材により仕切られた前記温調ブース空間内
の空気を循環しながら温調する空調ユニット9と同空間
内の空気の塵埃を除去するフィルターユニット8とを備
えてなる温調付クリーンブースにおいて、前記仕切り部
材であるビニールカーテン4は、可撓性を備えたビニー
ルシート41、41を二重にしてその内部を気密に形成
してなり、かつ、その下部に錘手段5を取り付けてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、食品加工
場等において、建屋内の空間に、局所的に、所定の温度
条件下のクリーンな空間を提供するために使用される温
調付クリーンブースに関し、特に、その取付けが簡単な
簡易型の温調付クリーンブースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば食品加工場等、クリーン度
(清浄空間)を必要とする工場等では、特に大規模な工
場では、断熱パネル、バーテーション等による築造型の
クリーンルームが主流であり、その内部に関連する機器
等が設置されていた。しかしながら、かかる築造型の温
調付クリーンルームでは、設備が大型化し、設備費が高
くなると共に、温調ならびにクリーン度確保のためエネ
ルギーを多量に消費してしまい、ランニングコストも高
いものとなっていた。また、生産設備のライン変更に際
しても、この温調付クリーンルームが築造型であるた
め、その変更や移動に多くの時間ならびに費用を要し、
容易に変更や移動することが出来なかった。
【0003】一方、小規模工場では、費用の面から、上
記のような温調付クリーンルームの設備は難しいことか
ら、例えば、フレームに一重のビニールカーテンを取り
付けて内外に空間を仕切るクリーンブースと呼ばれる設
備により対応することが行われていた。なお、従来のク
リーンブース(温調無し)は、内部空間の清浄度維持の
ため、その内部に清浄な外気を取り込む押込みタイプ
(完全陽圧型)のものであったが、さらに、その一部に
一般的な空気調和機やフィルターユニット等を取り付け
て構成される簡易型の、所謂、温調付クリーンブースと
呼ばれる設備も既に知られていた。なお、かかる温調付
クリーンブースは、特に省エネルギーの観点から、その
内部空間内の空気を循環する循環タイプとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のクリーンブースでは、内外の空間を仕切る仕切
り材として、一重のビニールカーテンを使用しているた
め保温性が十分ではなく、特に内外の空間の温度差が大
きい場合、熱ロス(冷暖房負荷)が大きくなり、また、
例えば、ブース内が低温の場合には、上記一重のビニー
ルカーテンの温度が外部の周囲空気の露点温度以下に下
がるため、その外表面に結露が発生してしまう。そのた
め、内部の目視性が低下して見難くなり、あるいは、結
露に雑菌が増殖するなどのの危険が生じるため、これを
拭き取るため清掃の手間がかかると等の問題があった。
【0005】また、特に、その内部空間内の空気を循環
する循環タイプとした場合には、内部空気の高清浄度を
維持することが難しかった。これは、特に、内部空気の
吸い込み側では負圧を生じ、上記一重のビニールカーテ
ンの下部(裾部)から空間内部に流入する空気流を生じ
てまい、外部の塵埃を吸い込んでしまうことによる。ま
た、上記一重のビニールカーテンでは、さらに、万一ビ
ニールカーテンの一部が破損した場合には直接周囲の空
気が内部に侵入し、内部のクリーン度が保たれなくなる
危険性があった。
【0006】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を解決するためになされたものであり、本発明の目的
は、安価に、必要な領域だけを簡単に所定の温度とし、
かつクリーン度を確保することができ、生産ラインの変
更に際しても容易に対応して移設できると共に、さら
に、その保温性や強度に優れた温調付クリーンブースを
提供することを目的とする。
【0007】また、本発明では、上記に加え、循環タイ
プであってもその内部のクリーン度を高く保つことが可
能で、さらに、内部の目視性を良好に確保すると共に、
外部からのアクセス性、そして脱臭や抗菌の機能をも高
めることの可能な改良された温調付クリーンブースを提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、まず、本発明により提供されるのは、フレームと、
前記フレームに取り付けて温調ブース空間を内外に仕切
る仕切り部材と、前記フレームの一部に取り付けれて前
記仕切り部材により仕切られた前記温調ブース空間内の
空気を循環しながら温調する空調ユニットと同空間内の
空気の塵埃を除去するフィルターユニットとを備えてな
る温調付クリーンブースにおいて、前記仕切り部材は、
可撓性を備えたシート状体を二重にしてその内部を気密
に形成してなり、かつ、その下部に錘手段を取り付けて
なる温調付クリーンブースである。
【0009】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、前記した温調付クリーンブースにおいて、前記
空調ユニット及びフィルターユニットを前記フレームの
天井部に取り付けると共に、前記天井部に空気の導入口
と排出口とを設け、前記二重の内部を気密に形成した仕
切り部材により仕切られた温調ブース空間内を、さら
に、前記空気の導入口を含む正圧空間と、前記空気の排
出口を含む準正圧空間とに仕切るための仕切り部材を設
けた温調付クリーンブースが提供されており、これによ
れば、循環タイプであってもその内部のクリーン度を高
く保つことが可能となる。
【0010】さらに、本発明によれば、前記した温調付
クリーンブースにおいて、前記温調ブース空間を仕切る
前記仕切り部材を透光性の部材で形成すると共に、その
一部に、温調ブース空間の外部からその内部へアクセス
可能なアクセスカーテンを取り付けてアクセス性を向上
した。
【0011】また、本発明では、前記した温調付クリー
ンブースにおいて、前記温調ブース空間を仕切る前記仕
切り部材を透光性の合成樹脂材からなるシート状の部材
で形成すると共に、さらに、前記シート状体を二重にし
て形成した気密の内部空間の略中央部には複数の溶着部
を形成し、前記シート状体を二重にして形成した気密の
内部空間への空気導入の際の袋状体の過剰なふくらみや
変形を防止し、さらに、その強度をも高めることが出来
る。
【0012】さらに、本発明では、前記の温調付クリー
ンブースにおいて、前記シート状体を二重にして形成し
た気密の内部空間の一部には、その内部に気体を注入
し、あるいは、これを排出するための開閉可能な開口部
が取り付けられており、これにより、仕切り部材の取り
扱い性を向上することが可能になる。
【0013】そして、本発明によれば、前記した温調付
クリーンブースにおいて、前記空調ユニットあるいはフ
ィルターユニットのー部を脱臭可能又は抗菌性の部材で
形成し、脱臭や抗菌の機能を高めた。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。まず、
図2は、本発明の一実施形態を示す温調付クリーンブー
スの全体構造を示す斜視図であり、図3は、上記温調付
クリーンブースの断面構造を示す断面図である。
【0015】これら図2及び図3において、符号1は、
その内部を所定の温度(例えば、15〜25℃)で塵埃
等(塵埃等:粉塵や細菌等を含む)の少ないクリーンな
状態に保たれる領域、いわゆる、ブース域を決めるため
のフレームを示しており、これは、例えば、ブース領域
の4箇所のコーナー部に立てて配置される金属の中空角
柱からなる脚部18と、これら脚部18の上部に配置さ
れる、例えば、板状の断熱材からなる天井材3とによっ
て形成される。なお、該フレーム1の脚部11の下端に
は、それぞれ、車輪(キャスター)2が取り付けられ、
これにより、フレーム1が全体で床面上を容易に移動可
能になっている。また、図中の符号17は、上記脚部1
8と板状の断熱材からなる天井材3との連結を補強する
ための補強部材である。
【0016】そして、図中の符号4は、上記ブースの内
外を仕切る合成樹脂製の仕切り材であるビニールカーテ
ンであり、後にも詳述するが、この仕切り材であるビニ
ールカーテン4は、可撓性を備えた透明なビニールシー
トを二重にして、その内部を気密に形成し、かつ、その
上部には上記フレーム1への取付け部を形成すると共
に、その下部には錘手段を取り付けている。
【0017】また、図中の符号6は、上記天井材3の下
側周囲に設けた天井材支持フレームで、この天井材支持
フレーム6も、例えば中空の金属角材などから構成させ
ており、その内側の面には、後にも示すが、上記ビニー
ルカーテン4を天井材支持フレーム6の内周に沿って取
り付けるための複数のフック61(図1を参照)が固定
されている。さらに、上記天井材3の上面には、以下に
詳述するフィルターユニット8、空調ユニット9、室外
側熱交換器(凝縮器)である室外ユニット10が設けら
れている。
【0018】次に、図3に示す断面において、上記フィ
ルターユニット8は、その内部にフィルター81を備え
ており、このフィルター81により塵埃等を吸収した清
浄な空気が、上記天井材3の一部に開口された吹出し口
11から上記温調付クリーンブースの内部に吹き出され
る。一方、上記空調ユニット9は、やはり、上記天井材
3の一部に開口された吸い込み口12からクリーンブー
スの内部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を、その内
部に設けた冷却器として機能する室内側熱交換器(蒸発
器)91により冷却し、さらに、その内部に設けた冷却
器用の送風機92により上記フィルターユニット8を介
してクリーンブースの内部に戻すこととなる。なお、図
中、これらの内部空気の流れは矢印で示されている。
【0019】また、上記空調ユニット9の一部には、そ
の開口面積が可変可能なダンパー13が設けられてお
り、これを介して外気に連通している。さらに、符号9
3は、上記空調ユニット9の室内側熱交換器91と室外
ユニット10とを連結して冷凍サイクルを構成する冷媒
配管を示している。
【0020】加えて、上記図3には、上記天井材支持フ
レーム6の外周に沿って取り付けられたシートを二重に
してその内部を気密に形成したビニールカーテン4が示
されており、その下部には、例えば、鎖を内部に封入し
た錘手段が符号5により示されている。また、図からも
明らかなように、さらに、上記ビニールカーテン4によ
り仕切られたブースの内部を、後に詳述するが、準正圧
空間15と正圧空間16とに仕切るための間仕切用ビニ
ールカーテン14が、上記天井材3の下面に取り付けら
れて下方に垂れ下がっている。なお、この間仕切用ビニ
ールカーテン14は、やはり、可撓性を備えた透明な一
重のビニールシートにより形成されており、その下部に
も、上記と同様に、錘手段5が取り付けられている。な
お、この間仕切用ビニールカーテン14は、その裾部分
が床面から150〜200mm程度の高さ(h)になる
ような長さが好ましい。この場合、上記間仕切用ビニー
ルカーテン14が取り付けられる天井材支持フレーム6
と床面との間の距離は2000mmである。すなわち、
10%程度が好ましい。
【0021】図1には、上記天井材支持フレーム6の外
周に沿って取り付けられ、クリーンブースの内外を仕切
る仕切材である上記ビニールカーテン4の詳細が示され
ている。すなわち、図において、上記ビニールカーテン
4は、可撓性を備えたシート状の合成樹脂材であるビニ
ールシート41、41を二重にし、かつ、その周辺部
を、例えば加熱溶着(溶着部)して封止し、その内部を
気密に形成してなる。
【0022】なお、本実施の形態によれば、この二重の
ビニールシート41、41は、その周辺部だけを封止し
て袋状にするだけではなく、さらに、例えば、図4
(A)に示すように、上記加熱溶着部42を上記ビニー
ルシートの略中央部に、縦方向に、複数、互いに平行に
設けて形成したり(縦目地溶着部)、あるいは、図4
(B)に示すように、気密空間をラビリンス状に形成す
ることも可能である。さらに、上記加熱溶着部45を、
図4(A)に点線で示すように形成することにより、上
下に複数の気密空間に分割することも可能である。な
お、本例では、上記縦目地溶着部42は、上記ビニール
シートの上下端から約200mm程度の距離(d)だけ
離れて形成されている。
【0023】さらに、上記図1及び図4において、符号
50は、上記ビニールカーテン4の一部に形成された開
閉可能な開口部である空気の注入/排出口を示しておい
る。なお、その具体的な構造の一例を、添付の図5に示
す。そして、この空気の注入/排出口50により、上記
二重袋状のビニールカーテン4の内部の密閉空間内に空
気を注入することにより、クリーンブースの内外を仕切
る仕切材とし、あるいは、この空気の注入/排出口50
から密閉空間内部の空気を排出することにより(空気の
抜き)、可撓性のビニールカーテン4としてこれを折り
畳むなどして、その保管を容易にすることが出来る。
【0024】また、上記図1において、上記ビニールカ
ーテン4の上辺には、上記二重のビニールシート41、
41を、その両側を開放して袋状に形成して取付け部を
設けている。すなわち、その内部には、例えば、薄い金
属板45を挿入しており、そして、上記天井材支持フレ
ーム6に取り付けるフック61に引掛けるための開口部
46が、上記フック61の取付けピッチと同じピッチ
で、複数、形成されている。さらに、この図には、上記
ビニールカーテン4の下部(下辺)にも、上記と同様
に、二重のビニールシート41、41をその両側を開放
して袋状に形成し、その内部に金属の鎖51を挿入し、
もって、上記錘手段5としている。
【0025】なお、上記のビニールカーテン4は、上記
天井材支持フレーム6の全周にわたる長さとして上記の
構造のものを形成してもよく、あるいは、これを複数
(例えば、4〜8枚程度)に分割して形成してもよい。
また、特に、このビニールカーテン4を複数枚に分割し
て形成した場合には、図示しないが、その側辺部には、
複数枚を必要に応じて連結するための、例えばファスナ
ーなどの接合部材を取り付けることも可能である。
【0026】次に、上記にその構成を説明した温調付ク
リーンブースの動作について説明する。
【0027】通常の冷房運転では、上記室外ユニット1
0内の図示しない圧縮機、凝縮器、減圧手段、上記空調
ユニット9内の室内側熱交換器(蒸発器)91、及び、
冷媒配管93とによって冷凍サイクルが構成され、これ
により、上記ビニールカーテン4により内外に仕切られ
たクリーンブースの内部の空気を冷却すると共に、上記
フィルターユニット8のフィルター81により塵埃等を
吸収し、もって、クリーンブース内の空気を循環しなが
ら冷却し、清浄な空気に維持する。
【0028】すなわち、空調ユニット9を運転すると、
その送風機92によって吸込み口12からブース内の空
気を吸い込むと共に、上記ダンパー13からもブース外
の空気(外気)を吸い込む。この空気は、室内側熱交換
器(蒸発器)91において冷却され、さらにフィルター
ユニット8のフィルター81を通過させることで清浄化
され、吹出し口17からブース内に吹き出される。
【0029】このブース内へ吹き出す空気は、ブース内
部から吸い込んだ分に加えて上記ダンパー13を介して
ブース外から吸い込んだ空気の合計である。すなわち、
常に、ブース内部から吸い込んだ空気にブース外から吸
い込んだ空気を加えてブース内へ吹き出しているので、
ブース内の空気は、その一部が、上記ビニールカーテン
4の下部と床面との隙間から、ブース外へ漏出する。
【0030】なお、このブース外へ流出する空気は、前
記隙間を通過する際の抵抗分だけブースの内と外で圧力
差が生じると同時に、ブース外からブース内部に空気が
直接入り込むことはない。このように、ブース内は、一
般的に、周囲(ブース外、大気圧)より0.1mmAq
程度高い圧力、すなわち正圧(陽圧)に保たれる。
【0031】その際、上記したビニールシート41、4
1を二重にし、かつ、その内部を気密に形成してなるビ
ニールカーテン4によれば、その内部に空気を注入して
膨張させることにより、ブース領域の仕切材としての強
度が増すこととなる。このことにより、従来のようにビ
ニールシートを一重に、あるいは、複数枚を垂らして形
成した仕切材に比較して、容易に撓んでめくれるてしま
うことがなく、外気が入り込み難く、ブース領域の内部
空間を、常に、所望の温度でクリーンな空気に保つこと
が可能になる。
【0032】なお、ここで、比較のため、上記したビニ
ールシート41、41を二重にしたビニールカーテン4
によれば、例えば、外気(ブース外)温度(tOA=30
℃)の時、その内部(ブース内)との空気温度差(Δ
t)を15℃程度に保つことが可能であるが、これに対
して、従来の一重のビニールカーテンでは、空気温度差
(Δt)は11〜12℃程度に低下することが確認され
た。これは、熱貫流率(K値)にして約25%程度小さ
くなることとなり、かかる温調付クリーンブースにおけ
る省エネルギーの観点からも優れた効果を発揮する。
【0033】また、ブース内は、空調ユニット9によ
り、例えば、常に15〜25℃の一定(低)温に維持さ
れるが、その場合、上記ビニールカーテン4を形成する
二重のビニールシート41、41の間に形成される空気
層が断熱効果を有する。そのため、外側ビニールカーテ
ン(ビニールシート)41の温度は内側ビニールカーテ
ン41の温度より高温となり、これにより、外側ビニー
ルカーテン41の表面に結露する恐れが極めて少なくな
る。その結果、透明なビニールカーテン4を通して内部
の目視が良好に維持され、同時に、拭き取り清掃を行う
といった煩雑な結露水への対処の手間を省くことがで
き、かつ、雑菌の増殖の危険性も低減される。
【0034】また、二重のビニールシート41、41か
らなる上記ビニールカーテン4を採用しているため、万
一、ビニールカーテンの一部が破損しても、その二重構
造により、さらには、ブース内が正圧(陽圧)であるこ
とと相俟って、直ちにブースの内外の空間が連結してブ
ース外の空気がブース内に入り込む恐れがなく、ブース
内は常にクリーンに保たれる。なお、特に、上述のよう
に、仕切材である上記ビニールカーテン4を、ビニール
カーテン4を、二重41、41の周辺部だけを封止して
袋状にするだけではなく、さらに、その中央部付近を中
心に、縦方向に縦目地の溶着部42を形成することによ
り、この二重の袋状ビニールカーテンの内部に空気を導
入する際に、ビニール袋の過剰な膨らみや、変形を防止
し、一様な厚さのカーテンを形成できる構造となってい
る。また、かかる構造によれば、空気導入後は二重ビニ
ールカーテン間の距離が一定に保たれることから、単に
ビニールカーテンを二重にした場合に比較し(この場
合、これら二重ビニールカーテン間の距離が変動して内
部が見にくくなる)ても、カーテン内部の視認性が向上
する。また、気密空間をラビリンス状に形成し、あるい
は、複数の気密空間に分割して形成することによれば、
カーテン4内部の空気が外部に漏れ出し難く、かかるカ
ーテン4の一部の破損に対する対策として好適である。
【0035】また、上記実施の形態になる温調付クリー
ンブースは、そのフレーム1の下部に車輪2を設けると
ともに、空調ユニット9、フィルタユニット8等を全て
天井部に配設しているので、ブース全体を容易に移動す
ることができる。また、上記のように、ブース内外の仕
切材は安価なビニール等で構成できるため、安価に製造
できるものである。
【0036】また、さらに、上記3にも示したように、
上記ビニールカーテン4により仕切られたブースの内部
には、さらに、間仕切用ビニールカーテン14が設けら
れ、これにより、準正圧空間15と正圧空間16に仕切
られている。なお、これらの空間は、上記準正圧空間1
5の上方には上記天井材3の一部に開口された吸込み口
12が、そして、上記正圧空間16の上方には上記吹出
し口11が位置するように形成されている。
【0037】かかる構成によれば、上記空調ユニット9
を運転すると、吸込みロ12からのブース内の空気と共
に、その一部に設けられたタンバー13から、ブース外
部の空気を吸込み、空調ユニット10にて該空気を冷却
し、さらに、フィルターユニット8を通過させることで
空気を清浄化し、吹出し口11から再びブース内に吹き
出される。すなわち、既述したように、上記ダンパー1
3にてブース外の空気も吸込むため、ブース内は正圧
(陽圧)に保たれる。しかしながら、ブース内の空間に
おいて、特に、その吸込み側のゾーンにおいては、上記
仕切材であるビニールカーテン4の下部から外部の汚染
空気を、若干、誘引する現象が生じる。
【0038】そこで、高クリーン度(例えば、クラス1
000程度)を確保するため、上記ビニールカーテン4
により仕切られたブースの内部を、さらに、上記間仕切
用ビニールカーテンにより、前室である準正圧空間15
と、本室である正圧空間16とに分割し、そして、前室
である準正圧空間15よりも正圧(陽圧)度の高い空間
として本室の正圧空間16を設けた。
【0039】そして、かかる構造によれば、吸込み側の
ゾーン(すなわち、準正圧空間15)において仕切材で
あるビニールカーテン4の下部から外部の汚染空気を誘
引する現象が生じても、かかる汚染空気は吸込みロ12
から引き込まれ、フィルター81により清浄化された後
に本室である正圧空間16内に吐出されることから、外
部の汚染空気により汚染されることはなく、その内部空
間を高いクリーン度に保持することが可能になる。
【0040】さらに、図6及び図7は、本発明の他の実
施の形態を示す温調付クリーンブースを示す一部断面斜
視図とその外観を示す全体斜視図である。なお、これら
の図中、上記と同一符号が付されたものは、上記実施の
形態と同様の構成を示す。
【0041】これらの図6及び図7からも明らかなよう
に、この他の実施の形態になる温調付クリーンブースで
は、外部からブース内部の作業を行うことが出来るよう
に、上記透明な二重のビニールシート41、41からな
るビニールカーテン4の一部に、手袋状のアクセスハン
ド部100を取り付けたものである。すなわち、かかる
アクセスハンド部100を一部に取り付けた、所謂、ア
クセスカーテン4’を取り付けることによれば、温調ブ
ース空間の外部からその内部へのアクセスが可能とな
る。なお、その際、上述したように、上記透明な二重の
ビニールシート41、41からなるビニールカーテン4
では、その表面に結露が生じ難いことから、透明なビニ
ールカーテン4を通しての内部の目視が良好に維持され
る。そのため、ブース空間内での作業性を良好にするこ
とが出来る。
【0042】さらに、上記の実施の形態において、特
に、上記天井材3の一部に形成された吸込みロ12に
は、さらに、図示しないが、脱臭及び/又は抗菌を目的
としたフィルターを設けてもよい。かかる構成によれ
ば、温調付クリーンブース内部の空気の悪臭を除去し、
吸入口フィルターでの菌の繁殖の防止に役立てることが
出来、ブース空間内のクリーン度を更に向上することが
出来る。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、安価に、必要な領域だけを簡単に所定の温度と
し、かつクリーン度を確保することができ、生産ライン
の変更に際しても容易に対応して移設できると共に、さ
らに、その保温性や強度に優れた温調付クリーンブース
が提供される。
【0044】さらに、本発明によれば、循環タイプであ
ってもその内部のクリーン度を高く保つことが可能で、
さらに、内部の目視性を良好に確保すると共に、外部か
らのアクセス性、そして脱臭や抗菌の機能をも高めるこ
との可能な改良された温調付クリーンブースが提供され
るという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる温調付クリーンブ
ースの仕切部材である二重の密閉ビニールカーテンの構
造を説明する一部断面斜視図である。
【図2】上記本発明の温調付クリーンブースの全体構成
を示す斜視図である。
【図3】上記本発明の温調付クリーンブースの内部の詳
細構造を示す全体断面図である。
【図4】上記図1に示した二重の密閉ビニールカーテン
の構造及びその変形例を示す平面図である。
【図5】上記図1に示した二重の密閉ビニールカーテン
の空気の注入/排出口の一例を示す一部拡大斜視図であ
る。
【図6】上記本発明の他の実施の形態になる温調付クリ
ーンブースのアクセスカーテンの構造を説明する一部断
面斜視図である。
【図7】上記他の実施の形態になるアクセスカーテンを
設けた温調付クリーンブースの温調付クリーンブースの
全体構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2…車輪、3…天井材、4…二重のビニ
ールカーテン、41…ビニールシート、5…錘手段、6
…天井材支持フレーム、6b…開口部、8…フィルター
ユニット、9…空調ユニット、10…室外ユニット、1
1…吹出し口、12…吸込み口、13…ダンパー、15
…準正圧空間、16…正圧空間、18…脚部、42…加
熱溶着部。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 靖 東京都千代田区神田須田町一丁目23番地2 日立冷熱株式会社内 Fターム(参考) 3L058 BF03 BF07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、前記フレームに取り付けて
    温調ブース空間を内外に仕切る仕切り部材と、前記フレ
    ームの一部に取り付けれて前記仕切り部材により仕切ら
    れた前記温調ブース空間内の空気を循環しながら温調す
    る空調ユニットと同空間内の空気の塵埃を除去するフィ
    ルターユニットとを備えてなる温調付クリーンブースに
    おいて、 前記仕切り部材は、可撓性を備えたシート状体を二重に
    してその内部を気密に形成してなり、かつ、その下部に
    錘手段を取り付けてなることを特徴とする温調付クリー
    ンブース。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載した温調付クリーン
    ブースにおいて、前記空調ユニット及びフィルターユニ
    ットを前記フレームの天井部に取り付けると共に、前記
    天井部に空気の導入口と排出口とを設け、前記二重の内
    部を気密に形成した仕切り部材により仕切られた温調ブ
    ース空間内を、さらに、前記空気の導入口を含む正圧空
    間と、前記空気の排出口を含む準正圧空間とに仕切るた
    めの仕切り部材を設けたことを特徴とする温調付クリー
    ンブース。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載した温調付クリーン
    ブースにおいて、前記温調ブース空間を仕切る前記仕切
    り部材を透光性の部材で形成すると共に、その一部に、
    温調ブース空間の外部からその内部へアクセス可能なア
    クセスカーテンを取り付けたことを特徴とする温調付ク
    リーンブース。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載した温調付クリーン
    ブースにおいて、前記温調ブース空間を仕切る前記仕切
    り部材を透光性の合成樹脂材からなるシート状の部材で
    形成すると共に、さらに、前記シート状体を二重にして
    形成した気密の内部空間の略中央部には複数の溶着部を
    形成したことを特徴とする温調付クリーンブース。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載した温調付クリーン
    ブースにおいて、前記シート状体を二重にして形成した
    気密の内部空間の一部には、その内部に気体を注入し、
    あるいは、これを排出するための開閉可能な開口部が取
    り付けられていることを特徴とする温調付クリーンブー
    ス。
  6. 【請求項6】 前記請求項1に記載した温調付クリーン
    ブースにおいて、前記空調ユニットあるいはフィルター
    ユニットのー部を脱臭可能な又は抗菌性の部材で形成し
    たことを特徴とする温調付クリーンブース。
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