JP2000103777A - ヒドロキシアルキルエーテル化多価アルコール硫酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 - Google Patents

ヒドロキシアルキルエーテル化多価アルコール硫酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物

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JP2000103777A
JP2000103777A JP10278604A JP27860498A JP2000103777A JP 2000103777 A JP2000103777 A JP 2000103777A JP 10278604 A JP10278604 A JP 10278604A JP 27860498 A JP27860498 A JP 27860498A JP 2000103777 A JP2000103777 A JP 2000103777A
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polyhydric alcohol
anionic surfactant
sulfate
hydroxyalkyl etherified
hydroxyalkyl
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Masatoshi Takahashi
正利 高橋
Haruhiko Toda
晴彦 戸田
Kenji Yokoi
健二 横井
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 易生分解性、高起泡力で、皮膚、毛髪に対し
て低刺激性で洗浄剤成分として有用な陰イオン界面活性
剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるヒドロキシ
アルキルエーテル化多価アルコール硫酸化合物及びそれ
からなる陰イオン界面活性剤。 【化1】 R(X)−O−(A)nOSO3M (1) (式中、R:平均炭素数6〜26の直鎖又は分岐の高級
アルキル基を示し、 X:−CH(OH)CH2−又は−C(CH2OH)H−
を示し、 A:炭素数4〜8の多価アルコール残基を示し、 n:平均付加モル数で1〜5の数を示し、 M:水素又は塩形成性陽イオンを示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性に優れ、
しかも酸性〜弱アルカリ性(pH4〜8)、高硬度の硬
水中においても高起泡力で、泡安定性良好であり、皮
膚、毛髪に対して低刺激性で洗浄剤成分として有用なヒ
ドロキシアルキルエーテル化多価アルコール硫酸化合
物、陰イオン界面活性剤及びそれを使用した洗浄剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食器、毛髪、身体等の家庭用にお
いて、一般に使用されている洗浄剤の成分としては、石
油系の陰イオン界面活性剤やノニオン界面活性剤が広く
用いられている。最近、前記用途において使用される界
面活性剤には、優れた洗浄力、起泡力の他に、すすぎ時
の泡切れ、すすぎ後のさっぱり感等の使用感触が良好
で、しかも皮膚への刺激が少ないこと、さらには、環境
安全性等、多機能で、高性能レベルが要求されている。
そのため、このような要求を満たすために、洗浄剤組成
物、界面活性剤の両面から開発が進められている。洗浄
剤組成物の場合には、pHを弱酸性から中性にして、皮
膚に対する刺激を押さえることが行われ、一方、界面活
性剤には、同条件で使用でき、洗浄性能、安全性、使用
感触、及び環境安全性の点から選定されており、環境へ
の排出時にも間題がないものが次世代の界面活性剤とし
て、提案されている。例えば、ヒドロキシアルキルエー
テル化多価アルコールが特公昭52−18170、及び
特開昭54−145224では新しい界面活性剤として
応用が紹介されており、特開平8−60189ではアシ
ル化アミノ酸塩との併用による洗浄剤への応用が紹介さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒドロ
キシアルキルエーテル化多価アルコールの場合には、最
適な鎖長を選定すると皮膚への刺激が少ない上に、耐硬
水性があり、洗浄力も優れるという特徴を有するもの
の、食器・野菜用洗浄剤、シャンプー等の界面活性剤と
して応用した場合には、既存の石油系界面活性剤に比
べ、特に、油性汚垢共存下で、起泡力が著しく低下する
ばかりでなく、泡安定性も劣るという、実用上の重大な
間題点を有する。そのため、実用に供するためには、満
足できるものではなく、油性汚垢共存下での起泡力、及
び泡安定性を一段と向上させた界面活性剤が求められて
いた。そこで、ヒドロキシアルキルエーテル化多価アル
コール系界面活性剤の化学構造と界面活性能、皮膚に対
する刺激性等との関係を詳細に検討した結果、その親水
基末端を硫酸エステル塩とすることにより、起泡力、及
び泡安定性が改善されることを見出し、本発明を完成さ
せた。即ち、本発明は、易生分解性、しかも酸性〜弱ア
ルカリ性(pH4〜8)、高硬度の硬水中においても高
起泡力で、泡安定性良好であり、皮膚、毛髪に対して低
刺激性で洗浄剤成分として有用な陰イオン界面活性剤を
提供するとともに、それら陰イオン界面活性剤を含有す
る洗浄剤組成物を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1)で表されるヒドロキシアルキルエーテル化多
価アルコール硫酸化合物が提供される。
【化2】 R(X)−O−(A)nOSO3M (1) (式中、R:平均炭素数6〜26の直鎖又は分岐の高級
アルキル基を示し、 X:−CH(OH)CH2−又は−C(CH2OH)H−
を示し、 A:炭素数4〜8の多価アルコール残基を示し、 n:平均付加モル数で1〜5の数を示し、 M:水素又は塩形成性陽イオンを示す) また、本発明によれば、前記化合物からなる陰イオン界
面活性剤およびそれを少なくとも1種含有する洗浄剤組
成物が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、R
は、6から26の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
最適な炭素鎖長は、多価アルコールの種類に大きく影響
され、好ましくは、起泡力、及び泡安定性の点から炭素
数10から24のデシル基、ドデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ウンデシル基、
2−ヘキシルデシル基、2−オクチルウンデシル基、及
び2−デシルテトラデシル基等が挙げられ、それぞれ単
独、あるいは混合して使用することができる。Xは、下
記式(2)及び(3)で表されるアルキレン基である。
【化3】
【化4】
【0006】Aは、多価アルコール残基、詳細には、炭
素数4〜8のアルコール、糖アルコール、単糖類、及び
二糖類より二つの水酸基を除いた多価アルコール残墓で
ある。それら多価アルコールとしては、ネオメチロール
プロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、グルコース、ガラクトー
ス、キシロース、乳糖、マンノース、タロース、ラムノ
ース、アラビノース、グルコシルマンノース、リキソー
ス、アロース、アルトロース、グロース、イドース、リ
ボース、エリトロース、トレオース、プシコース、フル
クトース、ソルボース、タガトース、ペンツロース、テ
トロース、スクロース、マルトース、イソマルトース、
セロビオース、ラクトース、トレハロース、コウジビオ
ース、ソホロース、ニゲロース、ラミナリビオース、イ
ソマルトース、ゲンチオビオース、メリビオース、ブラ
ンテオビオース、ツラノース、ビシアノース、アガロビ
オース、シラビオース、ルチノース、プリメプロース、
キシロビオース、ロジメナビオース、エリトリトール、
メソエリトリトール、マルチトール、ラクチトール、D
−トレイトール、D−アラビニトール、リビトール、イ
ノシトール、キシリトール、ソルビトール、ガラクチト
ール、D−マンニトール、アリトール、高級アルジトー
ル等が挙げられる。
【0007】nは、それら多価アルコール残基の平均縮
合モル数であり、1〜5の数である。好ましくは、起泡
力、及び泡安定性の点から1〜3の数である。硫酸基の
対イオンMには水素及び塩形成性陽イオンが包含され
る。塩形成性陽イオンには、アルカリ金属及びアルカリ
土類金属由来の陽イオンの他、アンモニウムイオン、有
機アミン由来の陽イオン等が包含される。アルカリ金属
としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等、アルカ
リ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム等が挙
げられる。また、有機アミンとしては、アルカノールア
ミン、モノ、ジ、トリ−エタノールアミン、n,イソ−
プロパノールアミン等の各種のアミンが挙げられる。そ
れら二種以上を併用することもできる。
【0008】本発明による前記一般式(1)で表される
化合物は、公知の方法を組み合わせることで製造するこ
とができる。例えば、エポキシアルカンと多価アルコー
ルを塩墓性触媒等の存在下に縮合して製造した公知物質
であるヒドロキシアルキルエーテル化多価アルコールを
原料として、これに硫酸化試薬を反応させた後、アルカ
リ水溶液で中和することにより製造できる。硫酸化試薬
としては、無水硫酸、クロルスルホン酸、スルファミン
酸、アルキル硫酸エステル、アシル硫酸エステル、ある
いは、そのルイス塩基との付加体等の一般的に使用され
ている硫酸化試薬が使用できる。硫酸化反応において
は、生成した硫酸塩の高温下、長期保存時での耐加水分
解性の点からは反応性の穏和な硫酸化試薬を用い、ヒド
ロキシアルキルエーテル化多価アルコールの一級水酸基
を選択的に硫酸化して、耐加水分解性の良好な一級サル
フェートを調製することが好ましい。反応性の穏和な硫
酸化試薬としては、例えば、低級アルキル基を有するア
ルキル硫酸塩等が使用される。アルキル硫酸塩として
は、メチルサルフェート、エチルサルフェート、プロピ
ルサルフェート、ブチルサルフェート等が挙げられる。
それらアルキル硫酸エステル塩の対イオンとしては、ア
ルカリ金属イオン、及びアルカリ土類金属イオンであ
り、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム
等のイオンが挙げられる。
【0009】ヒドロキシアルキルエーテル化多価アルコ
ールと、それらアルキル硫酸塩との反応は、無触媒下で
も進行するが、反応速度、及び生成物色調、臭気等の品
質の点からは、酸性触媒の使用が好ましい。そのような
酸性触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸、パラトルエン
スルホン酸、酸性イオン交換樹脂、固体酸等が挙げられ
る。酸触媒の使用量は、それら前駆体多価アルコールに
対して、0.0001〜10重量%、好ましくは、0.
001〜2重量%である。ヒドロキシアルキルエーテル
化多価アルコールに対する硫酸化試薬の反応モル比は、
未反応として残存させるヒドロキシアルキルエーテル化
多価アルコールの残存量の点から選定され、油性汚垢に
対する洗浄力の向上、及び皮膚に対する刺激性の一層の
低減の点からヒドロキシアルキルエーテル化多価アルコ
ールを残存させるのが好ましい。このためには、ヒドロ
キシアルキルエーテル化多価アルコールに対する硫酸化
試薬の反応モルは、小さい方が良く、また、充分な反応
率を得るためには、大きい方が良く、反応モル比で0.
1〜1.5、好ましくは、0.2〜1.1である。反応
温度は、0〜50℃であり、好ましくは室温である。反
応時間は、1〜10時間である。
【0010】本反応は無溶媒で行うことができるが、反
応液の粘度を下げて、反応を円滑に進行させるために
は、溶媒を使用することが好ましい。そのような溶媒と
しては、1,4ジオキサン、テトラヒドロフラン、ヘキ
サン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ピリジン、ジメチルスルホキシド等が挙げら
れる。その使用量は、それら前駆体に対して、重量比
で、1.0〜5.0が適当である。前記反応において
は、反応の進行に伴い、低級アルコールが副生する。こ
の低級アルコールを系外へ除去することにより、反応完
結を早めることができる。そのような方法としては、
0.1〜100トールの減圧下で反応を行う方法、窒素
気流下で反応を行う方法等が挙げられる。硫酸化反応の
終了後、減圧下に溶媒を留去して、本発明の陰イオン界
面活性剤を得ることができる。
【0011】前記のようにして得られたヒドロキシアル
キルエーテル化多価アルコール硫酸塩は、ヒドロキシア
ルキルエーテル化多価アルコールの一級水酸基が硫酸化
試薬により、選択的に硫酸化された生成物であり、高温
下、及び長期保存下での安定性に優れたものである。本
発明化合物の前駆体であるヒドロキシアルキルエーテル
化多価アルコールは、エポキシアルカンと多価アルコー
ルとを反応させることによって製造されるが、この反応
では、下記反応式で示すように、エポキシアルカンのオ
キシラン環に多価アルコールが付加して、式、式の
化合物が得られるが、そのいずれもが本発明の陰イオン
界面活性剤の原料として使用することができる。
【化5】 (前記式中、R1はCH2OHを示す。)
【0012】エポキシアルカンと糖アルコールとの反応
では、エポキシアルカンのオキシラン環に糖アルコール
の一級アルコール、あるいは二級アルコールが付加した
化合物の混合物が得られる。そのいずれもが本発明の陰
イオン界面活性剤の原料として使用することができる
が、起泡力、及び泡安定性は、下記の常法により、あら
かじめ糖アルコールをケタール化後に、ヒドロキシアル
キルエーテル化し、続いて脱ケタール化することにより
調製した一級アルコールエーテルを原料としたものが好
ましい。
【化6】
【0013】前記製造方法によって得られた本発明の陰
イオン界面活性剤は、不純物として未反応物であるヒド
ロキシアルキルエーテル化多価アルコール、及び硫酸ナ
トリウム等の無機塩を少量含有している。いずれの成分
も水溶性であり、反応生成物は、pH調整するだけでそ
のままで起泡力、及び泡安定性の優れた陰イオン界面活
性剤として使用することもできるが、液体洗浄剤用界面
活性剤など、高純度品を使用する場合には、再結晶、溶
剤抽出、カラムクロマトグラフィー、イオン交換樹脂、
電気透析等の公知の精製方法を用いて精製することもで
きる。
【0014】本発明の陰イオン界面活性剤は、単独で使
用しても優れた界面活性を示すが特定のノニオン界面活
性剤と併用することにより、洗浄力の向上と共に、皮
膚、毛髪に対する刺激性の一層の低減化を達成すること
ができる。それらノニオン界面活性剤としては、本発明
の陰イオン界面活性剤の前駆体であるヒドロキシアルキ
ルエーテル化多価アルコール、特に、ヒドロキシアルキ
ルエーテル化したエリトリトール、メソエリトリトー
ル、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、グル
コース等の他に、高級アルコールエトキシレート、高級
アルコールエトキシプロポキシレート、脂肪酸アルカノ
ールアミド、アルキルアミンオキシド、アルキルアミド
アミンオキシド、アシルグルカミド等が挙げられる。
【0015】本発明の陰イオン界面活性剤は、その他
に、既存の陰イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤と
併用することができる。この場合の陰イオン界面活性剤
は、起泡力を一段と向上させる目的で使用され、アルキ
ル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エ
ステル塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、α−オレフィ
ンスルホン酸塩、アルキル又は、ヒドロキシアルキルエ
ーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルカルボン酸塩、N−アシル化タウリン塩、N−アシ
ル化メチルタウリン塩、N−アシル化グリシン塩、N−
アシル化アスパラギン酸塩、N−アシル化ザルコシン
塩、N−アシル化グルタミン酸塩、高級脂肪酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、モ
ノアルキル燐酸エステル塩、アルキルアミドエーテル硫
酸エステル塩、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル
塩、アルキルイミノジカルボン酸塩、二級アミド型N−
アシルアミノ酸塩、酒石酸アルキルアミド塩、リンゴ酸
アルキルアミド塩、クエン酸アルキルアミド塩等が挙げ
られる。
【0016】両性界面活性剤は、起泡力、泡安定性及び
皮膚に対するマイルド性を一段と向上させる目的で使用
され、アミドアミノ酸型両性界面活性剤、長鎖アルキル
ジメチルカルボキシメチルベタイン、スルホベタイン、
イミダゾリウムベタイン、グリシン型、アラニン型のア
ミノ酸型両性界面活性剤、カルボキシベタイン、スルホ
ベタイン、ホスホベタイン、アミドアミノ酸、イミダゾ
リニウムベタイン系界面活性剤などが挙げられる。
【0017】前記一般式(1)で表される陰イオン界面
活性剤(A)を、それらノニオン界面活性剤(B)と混
合して使用する場合、その混合比率(A)/(B)は、
重量比で、98/2〜5/95、好ましくは、80/2
0〜20/80である。4/96以下の混合比では、本
発明の陰イオン界面活性剤の特徴が十分に発揮できな
い。本発明の陰イオン界面活性剤の洗浄剤組成物中への
配合量は、洗浄剤の剤形によって異なるが、液状の場
合、組成物中の0.5〜50重量%、ぺ一スト状の場
合、1〜70重量%、固形の場合、1〜80重量%が好
適である。洗浄剤を水に溶解した時のpHは、配合する
活性剤の種類、用途により異なるが、好ましい範囲は、
シャンプー、ボディシャンプー、台所洗剤では、pH5
〜8、衣類用洗浄剤では、7〜11が好ましい。pH
4.9未満、及びpH11.1以上では、皮膚への刺激
性、被洗物の損傷の点から好ましくない。
【0018】本発明の洗浄剤組成物には、必要に応じて
洗浄剤に配合される公知の補助成分を配合することもで
きる。この様な補助成分としてはビルダー類、保湿剤、
粘度調節剤、防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、金属イオン封鎖剤、移染防止剤、殺菌剤、水溶性
高分子化合物、水溶性無機塩、pH調節に用いられる有
機及び無機化合物、パール光沢剤、色素、香料、酵素、
漂白剤等があげられる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、易生分解性で、しかも
酸性〜弱アルカリ性(pH4〜8)、及び高硬度の硬水
中においても泡立ち、泡安定性が良好で、しかも皮膚や
毛髪に対して低刺激性であり、洗浄成分として有用な新
規な陰イオン界面活性剤が提供される。従って、本発明
の界面活性剤を含有する洗浄剤組成物は、食器野菜用洗
浄剤、シャンプー、ボディーシャンプー、ハンドソー
プ、住居用洗浄剤、衣類用洗浄剤、及び歯磨、洗口剤等
の口腔用品として幅広く利用できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。尚、実施例中で使用した試料は下記の方法で調製
した。
【0021】実施例1 真空撹拌機、リービッヒ冷却管、及び温度計を装備した
500mlの四つ口フラスコに、ヒドロキシラウリルエ
リトリトールエーテル30.6g(0.1mol)、エ
チル硫酸ナトリウム14.8g(0.1mol)、ジオ
キサン200ml、触媒として濃硫酸0.1mlを仕込
んだ。室温にて、1時間撹拌後、フラスコ内を常圧から
徐々に減圧にして、副生したエチルアルコールを除きな
がら40mmHgの減圧下、5時間撹拌して反応を完結
させた。続いて、ジオキサンを留去後、生成した固形物
を塩化メチレンで洗浄して、硫酸を除き、ヒドロキシラ
ウリルエリスリトールエーテル硫酸ナトリウム(黄色固
形物)40.4g(収率96%、高速液体クロマトグラ
フィーによる純度は97%)を得た。
【0022】実施例2 実施例1において、ヒドロキシラウリルエリトリトール
エーテルの代わりに、ヒドロキシミリスチルキシリトー
ルエーテルを用いて、実施例1に準じ、ヒドロキシミリ
スチルキシリトールエーテル硫酸ナトリウム(淡黄色固
形物)(収率93%、純度95%、定量法は実施例1に
準拠)を得た。
【0023】実施例3 実施例1において、ヒドロキシラウリルエリトリトール
エーテルの代わりに、ヒドロキシミリスチルソルビトー
ルエーテルを用いて、実施例1に準じ、ヒドロキシミリ
スチルソルビトールエーテル硫酸ナトリウム(淡黄色固
形物)(収率90%、純度95%、定量法は実施例1に
準拠)を得た。
【0024】実施例4〜6、比較例1〜2 表1に示す化合物について、その性能を以下のようにし
て評価した。 1)洗浄力 容量200mlのポリプロピレンカップの内壁に汚垢
(牛脂/大豆油:5/5、重量比、約0.15g)を付
着させ、各ポリプロピレンカップにpH6.5〜7.
5、7°DHに調整した各液体洗浄剤を2wt%界面活
性剤水溶液となるように希釈した溶液180mlを加
え、25℃の温度条件で回転羽根をポリプロピレンカッ
プ内で5分間回転させてポリプロピレンカップ内を洗浄
した。各液体洗浄剤の洗浄力は、下記式によって計算し
た洗浄率(%)の値が41%を越えた場合を(◎)、3
1〜40%を(○)、11〜30を(△)、10%以下
の場合を(×)として評価した。
【数1】 2)起泡力 エプトン管(100ml)にpH6.5〜7.5に調整
した液体洗浄剤を2wt%界面活性剤水溶液となるよう
に20ml採り、これに汚垢として、混合汚垢(牛脂/
大豆油=5/5)を0.2wt%加える。室温で10秒
間に20回振とうし、水溶液と気泡界面が明確になった
時点での泡高(ml)を測定した。評価は、泡高(m
l)が81を越えた場合を(◎)、66〜80を
(○)、51〜65を(△)、50以下を(×)とし
た。 3)皮膚刺激性 液体洗浄剤組成物1重量%、及び卵白アルブミン0.5
wt%を含むpH7の綬衝液を調製し、これの24時間
後の卵白アルブミンの変性率(蛋白変性、高速液体クロ
マトグラフィーで測定)より評価した。変性率30%未
満を(◎)、変性率30〜80%を(○)、変性率80
%以上を(×)とした。
【0025】
【表1】
【0026】次に本発明の陰イオン界面活性剤を洗浄剤
成分として用いた具体的処方例を示す。
【0027】 実施例7 (食器野菜用洗剤組成物) 実施例1で得られた陰イオン界面活性剤 12(重量%) ポリオキシエチレンドデシルエーテル(p=10) 6 ドデシルジメチルアミンオキシド 2 ジエタノールアミン 2 エタノール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス この食器野菜用洗剤は、皮膚に対する刺激が少なく、洗
浄力、及び起泡力が良好であった。
【0028】 実施例8 (食器野菜用洗剤組成物) 実施例2で得られた陰イオン界面活性剤 10(重量%) ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン 5 ドデシルジメチルアミンオキシド 2 ラウリン酸ジエタノールアミド 3 グリセリン 2 エタノール 3 色素、香料 適量 精製水 バランス この食器野菜用洗剤は、皮膚に対する刺激が少なく、油
性汚垢に対しても洗浄力、及び起泡力が良好であった。
【0029】 実施例9 (シャンプー組成物) 実施例2で得られた陰イオン界面活性剤 8(重量%) アシルグルタミン酸Na(椰子脂肪酸) 6 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 2 アルキルアミドプロピル酢酸ベタイン 5 プロピレングリコール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス このシャンプーは、皮膚に対して低刺激性で、泡立ちが
良好であった。
【0030】 実施例10 (シャンプー組成物) 実施例3で得られた陰イオン界面活性剤 8(重量%) ラウロイルNメチルタウリンNa 5 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 2 アルキルジメチル酢酸ベタイン 3 アルキルアミドプロピル酢酸ベタイン 3 クエン酸 適量 香料、色素 適量 精製水 バランス このシャンプーは、皮膚に対して低刺激性で、油性整髪
剤の付着した毛髪に対しても泡立ち、洗い上がりが良好
であった。
【0031】 実施例11 (ボディソープ) 実施例2の化合物 10(重量%) ラウロイルグルタミン酸Na 7 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 3 椰子脂肪酸Na 2 エタノール 3 プロピレングリコール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス このボディーソープは、皮膚に対して刺激が少なく、泡
立ちに優れ、しかも、すすぎ時にぬるつき感、皮膚への
残留感が少なく、使用感触が良好であった。
【0032】 実施例12 (ハンドソープ) 実施例3の化合物 12(重量%) 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 3 アルキルジメチルアミンオキシド(椰子) 3 椰子脂肪酸Na 3 2−デシルテトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド 0.3 プロピレングリコール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス このハンドソープは、皮膚に対して刺激が少なく、きめ
細かな泡立があり、使用感触が良好であった。
【0033】 実施例13 (液体毛糸用洗剤組成物) ポリオキシエチレンドデシルエーテル(P=10) 10(重量%) ポリオキシエチレンアルキルエーテル (合成二級アルコール、p=8) 5 実施例2で得られた陰イオン界面活性剤 5 エタノール 2 色素、香料 適量 精製水 バランス この毛糸用洗剤は、洗浄力、及び起泡力が良好であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 健二 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AC102 AC122 AC242 AC302 AC562 AC642 AC662 AC692 AC712 AC781 AC782 AC792 CC23 CC38 EE07 EE10 FF01 4H003 AB09 AB33 AC08 AC13 AC15 AD04 BA12 DA01 DA02 DA05 DA17 EB14 ED02 ED28 FA02 FA03 FA04 FA18 FA28 4H006 AA01 AA03 AB68 AB70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるヒドロキシ
    アルキルエーテル化多価アルコール硫酸化合物。 【化1】 R(X)−O−(A)nOSO3M (1) (式中、R:平均炭素数6〜26の直鎖又は分岐の高級
    アルキル基を示し、 X:−CH(OH)CH2−又は−C(CH2OH)H−
    を示し、 A:炭素数4〜8の多価アルコール残基を示し、 n:平均付加モル数で1〜5の数を示し、 M:水素又は塩形成性陽イオンを示す)
  2. 【請求項2】 請求項1のヒドロキシアルキルエーテル
    化多価アルコール硫酸化合物からなる陰イオン界面活性
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の陰イオン界面活性剤を
    少なくとも1種含有する洗浄剤組成物。
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