JP2000098654A - トナーおよびその製造法 - Google Patents
トナーおよびその製造法Info
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Abstract
トナーおよびそのようなトナーを製造する方法の提供。 【解決手段】 本発明のトナーは、特定のワックス粒
子、バインダー粒子及び着色剤粒子を水性媒体中で凝集
させた後に熱融着させてなり、前記ワックス粒子を構成
するワックスの溶融温度以下の温度で凝集処理され、前
記バインダー粒子を構成する重合体のガラス転移点より
25℃以上高い温度で融着処理されてなる。本発明の製
造法は、上記トナーを製造する方法であって、ワックス
粒子の水性分散液と、バインダー粒子の水性分散液と、
着色剤粒子の水性分散液とを混合し、前記ワックス粒
子、前記バインダー粒子および前記着色剤粒子を、水性
媒体中においてワックスの溶融温度以下の温度で凝集処
理し、得られる凝集体を前記バインダー粒子を構成する
重合体のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処
理する工程を有する。
Description
印刷法、静電記録法などの画像形成方法における静電潜
像を顕像化するためのトナーおよびその製造法に関す
る。
して、電子写真法、静電印刷法、静電記録法等のように
静電潜像を経由する方法が広く利用されている。電子写
真法による画像形成プロセスの一例においては、感光体
上に、帯電、露光により静電荷像が形成され、この静電
荷像はトナーを含む現像剤によって現像されてトナー像
が形成され、次いでこのトナー像が転写紙に転写され、
定着されて可視画像が形成される。
おいて、熱ローラ定着器により定着画像を形成すること
が広く行われている。然るに、熱ローラ定着器による定
着においては、溶融トナーの一部が熱ローラの表面に転
移付着し、これが次に送られてくる転写紙に再転移して
画像を汚すという、いわゆるオフセット現像が発生しや
すい。また、最近における複写機の小型化および低消費
電力化などの要請から、従来のものより一層低温で定着
が可能なトナーの開発が強く望まれている。このため、
トナーとしては、定着可能な最低温度(最低定着温度)
とオフセット現象が発生しない最高温度の範囲(定着適
応温度域)が広いことが望ましい。従来、オフセット現
象の発生を防止するための手段として、トナーにワック
ス(離型剤)を含有させることにより、当該トナー自体
に離型性を付与することが行われている。
練・粉砕法に代えて、乳化重合法、懸濁重合法などの重
合法による製造法が提案されている(例えば特開昭63
−186253号公報、特開昭63−232749号公
報、特開平4−51251号公報、特開平6−3299
47号公報、特開平9−50149号公報、特開平9−
146295号公報参照)。
トナーを製造する場合においては、ワックス(離型剤)
の添加量が増加することに伴って、トナー粒子の粒度分
布を調整することが困難となり、得られるトナー粒子
は、シャープな粒度分布を有するものとならない。この
ため、良好な離型性(耐オフセット性)を有するととも
に、粒度分布がシャープな重合トナーの開発が望まれて
いる。
たものである。本発明の第1の目的は、良好な離型性を
有し、耐オフセット性および低温定着性に優れた重合ト
ナーを提供することにある。本発明の第2の目的は、シ
ャープな粒度分布を有する重合トナーを提供することに
ある。本発明の第3の目的は、キャリア、感光体、現像
スリーブなどに対する汚染性が少ない重合トナーを提供
することにある。本発明の第4の目的は、流動性の良好
な重合トナーを提供することにある。本発明の第5の目
的は、高画質の可視画像を長期にわたり安定して形成す
ることができる重合トナーを提供することにある。本発
明の第6の目的は、上記のような優れた特性を有するト
ナーを確実に製造することができる方法を提供すること
にある。本発明の第7の目的は、粒度分布の制御が容易
で、粒度分布がシャープな重合トナーを確実に製造する
ことができる方法を提供することにある。
クス粒子、バインダー粒子および着色剤粒子を水性媒体
中で凝集させ、得られる凝集体を熱融着させてなる静電
荷像現像用のトナーであって、前記ワックス粒子が、エ
ステル成分を20重量%以上の割合で含有し、針入度が
4以下であるワックスを水性媒体中に乳化分散させるこ
とにより調製され、前記ワックスの溶融温度以下の温度
で凝集処理された後、前記バインダー粒子を構成する重
合体のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処理
されて得られることを特徴とする。
ましい。 (1)ワックス粒子を構成するワックスの溶融温度(融
点)が60〜110℃の範囲にあること。 (2)ワックス粒子の平均粒径が50〜150nmの範
囲にあること。 (3)ワックスの含有割合が1〜20重量%であるこ
と。
トナー)を製造する方法であって、ワックス粒子の水性
分散液と、バインダー粒子の水性分散液と、着色剤粒子
の水性分散液とを混合し、前記ワックス粒子、前記バイ
ンダー粒子および前記着色剤粒子を、水性媒体中におい
て前記ワックスの溶融温度以下の温度で凝集処理し、得
られる凝集体を、前記バインダー粒子を構成する重合体
のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処理する
工程を含むことを特徴とする。ここに、ワックス粒子の
水性分散液のpHが8.5〜13の範囲にあることが好
ましい。
発明のトナー)を製造する方法であって、ワックス粒子
の存在下に、ラジカル重合性の単量体を乳化重合させて
得られるワックス粒子−バインダー粒子の水性分散液
と、着色剤粒子の水性分散液とを混合し、前記ワックス
粒子、前記バインダー粒子および前記着色剤粒子を、水
性媒体中において前記ワックスの溶融温度以下の温度で
凝集処理し、得られる凝集体を、前記バインダー粒子を
構成する重合体のガラス転移点より25℃以上高い温度
で融着処理する工程を含むことを特徴とする。
発明のトナー)を製造する方法であって、ワックス粒子
および着色剤粒子の存在下に、ラジカル重合性の単量体
を乳化重合させることにより、ワックス粒子−着色剤粒
子−バインダー粒子の水性分散液を調製し、前記ワック
ス粒子、前記バインダー粒子および前記着色剤粒子を、
水性媒体中において前記ワックスの溶融温度以下の温度
で凝集処理し、得られる凝集体を、前記バインダー粒子
を構成する重合体のガラス転移点より25℃以上高い温
度で融着処理する工程を含むことを特徴とする。
の溶融温度より5〜40℃低い温度で凝集処理すること
が好ましく、前記ワックスの溶融温度より10〜35℃
低い温度で凝集処理することが特に好ましい。
する。 <トナー>本発明のトナーは、ワックス粒子、バインダ
ー粒子および着色剤粒子を水性媒体中で凝集させ、得ら
れる凝集体を熱融着させてなる静電荷像現像用のトナー
であって、前記ワックス粒子が、エステル成分を20重
量%以上の割合で含有し、針入度が4以下であるワック
スから構成されている。
色剤粒子との熱融着に供されるワックス粒子は、エステ
ル成分を20重量%以上の割合で含有し、針入度が4以
下であるワックスから構成される。ここに、エステル成
分としては、脂肪酸エステル、モンタン酸のエチレング
リコールエステル、モンタン酸のエチレングリコールエ
ステルの部分ケン化物、グリセリン−トリ−1,2−ヒ
ドロキシステオレート、不飽和アルコールと不飽和酸と
のエステルなどを例示することができる。
ル成分を20重量%以上の割合で含有することにより、
ワックスとしての融点が低下し、トナーとしては最低定
着温度の低温化が可能になる。
ることにより、トナーとして、機械的強度が増加し、現
像剤の安定性を向上させることが可能になる。
溶融温度(融点)が60〜110℃の範囲にあることが
好ましい。この融点が低すぎる場合には、トナーの保存
安定性が低下し、安定した画像が提供できなくなる。一
方、この融点が高すぎる場合には、最低定着温度が上昇
し、感光体汚染等が発生し、安定した画像が提供できな
い。
は、下記表1に示すものを挙げることができる。
態(水性分散液)で使用される。ワックス粒子の水性分
散液は、界面活性剤が溶解されてなる水性媒体(界面活
性剤水溶液)中にワックスを添加し、加熱下に乳化攪拌
を行い、少なくとも当該ワックスの酸価に相当するアル
カリを添加して安定化させることにより調製することが
できる。ここに、乳化攪拌の際の加熱温度としては、ワ
ックスの固体−液体転移温度以上、またはワックスの融
点以上とされる。
う前から添加されていてもよい。また、ワックスの酸化
を防止する観点から、前記界面活性剤水溶液として脱気
処理したものを用い、窒素気流下または窒素雰囲気下で
乳化攪拌処理を実施することが好ましい。さらに、安定
した乳化分散液(水性分散液)を得る観点から、専用の
乳化分散機を使用することが好ましい。
に使用される界面活性剤としては、ノニオン系の界面活
性剤を挙げることができ、その使用量としては、ワック
スの添加量100重量部に対して、通常1〜20重量部
とされ、好ましくは3〜18重量部とされる。
した乳化分散液とする観点から、通常8.5〜13、好
ましくは9.0〜12.5に調整される。水性分散液中
におけるワックス粒子の濃度は、目的に応じて適宜調整
することができ、通常10〜30重量%とされ、好まし
くは15〜28重量%とされる。
粒径(重量平均粒径)は、乳化処理条件によって適宜調
整することができ、通常20〜300nmとされ、ワッ
クス粒子の乳化安定性を向上させる観点から、50〜2
00nmであることが好ましく、更に好ましくは50〜
150nmとされる。
色剤粒子との熱融着に供されるバインダー粒子として
は、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合
法、界面重合法などの重合法により調製される重合体粒
子、合成樹脂(重合体)を粉砕処理して得られる粒子な
どを挙げることができる。これらのうち、乳化重合法に
より調製される重合体粒子が好ましい。
のガラス転移温度(Tg)は、−10〜120℃の範囲
にあることが好ましく、更に好ましくは0〜90℃とさ
れる。また、当該バインダー樹脂の軟化点(Ts)は8
0〜220℃の範囲にあることが好ましい。
単量体組成としては、ガラス転移温度(Tg)および軟
化点(Ts)が、上記の好ましい範囲にあり、解離性基
を有する構成単位を0.1〜20重量%の割合で含有す
る重合体を構成できるものであれば特に限定されるもの
ではない。
ダー樹脂)の分子量としては、重量平均分子量(Mw)
が2,000〜1,000,000であることが好まし
く、更に好ましくは8,000〜500,000とされ
る。また、バインダー樹脂の分子量分布としては、前記
重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対す
る比(Mw/Mn)が1.5〜100であることが好ま
しく、更に好ましくは1.8〜50とされる。
重合性単量体としては、疎水性単量体を必須とする1種
または2種以上の単量体を使用することができる。ま
た、必要に応じて架橋性単量体を併用することができ
る。更に、後述する酸性極性基を有する単量体および塩
基性極性基を有する単量体から選ばれた少なくとも1種
の単量体を併用することが好ましい。
は、特に限定されるものではなく、従来公知の単量体を
挙げることができる。具体的には、ビニル芳香族系単量
体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエス
テル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィ
ン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフ
ィン系単量体等を例示することができ、これらは単独で
または2種以上を組み合わせて使用することができる。
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアク
リル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル等が挙げられる。
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。モ
ノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン等が挙げられる。ジオレフィン系単
量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン
等が挙げられる。
橋性単量体』の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジ
ビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリ
コールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フ
タル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものを
挙げることができる。
キシル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不
飽和化合物、および(ii)スルホン酸基(−SO3 H)
を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げること
ができる。
チレン性不飽和化合物の具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、
ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸
モノオクチルエステル、およびこれらの金属塩類(例え
ばNa塩、Zn塩)を挙げることができる。
レン性不飽和化合物の具体例としては、スルホン化スチ
レン、スルホン化スチレンのNa塩、アリルスルホコハ
ク酸、アリルスルホコハク酸オクチル、アリルスルホコ
ハク酸オクチルのNa塩等を挙げることができる。
もしくは未置換のアミノ基または4級アンモニウム基を
有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステ
ル、(ii)(メタ)アクリル酸アミド、あるいは窒素原
子(N)上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノま
たはジ置換された(メタ)アクリル酸アミド、(iii) 窒
素原子(N)を環員として有する複素環基で置換された
ビニール化合物、並びに(iv)N,N−ジアリル−アル
キルアミン、N,N−ジアリル−アルキルアミンの4級
アンモニウム塩を挙げることができ、これらのうち、上
記(i)の化合物が好ましい。また、上記(i)の化合
物を得るための「置換もしくは未置換のアミノ基または
4級アンモニウム基を有する脂肪族アルコール」の炭素
数は1〜12であることが好ましく、更に好ましくは2
〜8、特に好ましくは2とされる。
は4級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メ
タ)アクリル酸エステルの具体例としては、ジメチルア
ミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリ
レートの4級アンモニウム塩ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートの4
級アンモニウム塩ジエチルアミノエチルアクリレート、
ジエチルアミノエチルアクリレートの4級アンモニウム
塩ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレートの4級アンモニウム塩、3−ジ
メチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−
3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
塩等を挙げることができる。
は窒素原子(N)上で炭素原子数1〜18のアルキル基
でモノまたはジ置換された(メタ)アクリル酸アミドの
具体例としては、アクリルアミド、N−ブチルアクリル
アミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジル
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オ
クタデシルアクリルアミド等を挙げることができる。
複素環基で置換されたビニール化合物の具体例として
は、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル−N−
メチルピリジニウムクロリド、ビニル−N−エチルピリ
ジニウムクロリド等を挙げることができる。
の具体例としては、N,N−ジアリルメチルアンモニウ
ムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロ
リド等を挙げることができる。
の分子量を調整することを目的として、連鎖移動剤を用
いることができ、かかる連鎖移動剤としては、オクチル
メルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデ
シルメルカプタン等のメルカプタン類を例示することが
できる。
れる重合開始剤としては、水溶性のラジカル重合開始剤
を挙げることができ、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4’−アゾビ
ス4−シアノ吉草酸およびその塩、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)塩等)、過酸化水素、ベンゾ
イルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物等を例示
することができる。さらに、上記のラジカル性重合開始
剤は、還元剤と組み合わせてレドックス系開始剤とする
ことが可能である。レドックス系開始剤を用いることに
より、重合活性が上昇し、重合温度の低下および重合時
間の短縮化を図ることができる。
重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であれば特に限
定されないが、通常50〜80℃の範囲とされる。ま
た、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤
(アスコルビン酸等)の組合せを用いることにより、室
温またはそれに近い温度で重合することも可能である。
としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸
ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,
4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スル
ホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ
−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−
トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフ
トール−6−スルホン酸ナトリウムなど)、硫酸エステ
ル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナト
リウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナ
トリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラ
ウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル
酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カ
リウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられ
る。
クス粒子との熱融着に供される着色剤粒子としては、無
機顔料および有機顔料からなる粒子を挙げることができ
る。
従来公知のものを全て使用することができる。ここに、
黒色の無機顔料としては、ファーネスブラック、チャン
ネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラッ
ク、ランプブラック等のカーボンブラック、マグネタイ
ト、フェライト等の磁性粉などを例示することができ、
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。無機顔料からなる着色剤粒子の使用割合
としては、バインダー100重量部に対して、通常2〜
20重量部とされる。
従来公知のものを全て使用することができる。ここに、
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグ
メントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.
I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド
6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメント
レッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.
ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド
53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.
I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッ
ド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.
ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド1
49、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグ
メントレッド177、C.I.ピグメントレッド17
8、C.I.ピグメントレッド222などを例示するこ
とができる。オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138などを例示するこができる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグ
メントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:
2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグ
メントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、
C.I.ピグメントグリーン7などを例示することがで
きる。これらの有機顔料は、単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。有機顔料からなる着
色剤粒子の使用割合としては、バインダー100重量部
に対して、通常2〜20重量部とされる。
物、アルミニウム化合物等からなる表面改質剤により表
面処理されていることが好ましい。かかる表面改質剤と
しては、従来公知のものを全て使用することができる。
ン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、等のアルコキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロザン等のシリザン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルト
リエトキシシラン等が挙げられる。また、チタン化合物
としては、例えば、味の素(株)から「プレンアクト」
の商品名で市販されているTTS、9S、38S、41
B、46B、55、138S、238S等、日本曹達
(株)製の市販品A−1、B−1、TOT、TST、T
AA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−1
0、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TB
STA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、
TTAB、TTOP等が挙げられる。また、アルミニウ
ム化合物としては、例えば、味の素(株)製の「プレン
アクトAL−M」等が挙げられる。表面改質剤の使用割
合としては、着色剤粒子100重量部に対して0.01
〜20重量部であることが好ましく、更に好ましくは1
〜15重量部とされる。
は、水性媒体中において、ワックス粒子と、バインダー
粒子と、着色剤粒子とが、前記ワックス粒子を構成する
ワックスの溶融温度以下の温度で凝集処理されるととも
に、前記バインダー粒子を構成する重合体(バインダー
樹脂)のガラス転移点(Tg)より25℃以上高い温度
で融着処理されて得られる点に特徴を有するものであ
る。
融温度より低いことが必要とされ、前記ワックスの溶融
温度より5〜40℃低いことが好ましく、前記ワックス
の溶融温度より10〜35℃低いことが特に好ましい。
前記ワックスの溶融温度以下の温度で凝集処理されるこ
とにより、後述する実施例の結果からも明らかなよう
に、トナー粒子の粒度分布をシャープにすることが可能
になる。
脂のガラス転移温度(Tg)より25℃以上高いことが
必要とされ、当該ガラス転移温度(Tg)より25〜3
5℃高いことが好ましい。バインダー樹脂のガラス転移
温度(Tg)より25℃以上高い温度で融着処理される
ことにより、バインダー樹脂同士の融着が促進され、ト
ナー形状の均一化、又トナー粒子の機械的強度を向上さ
せることができる。
水性媒体中に分散された状態のワックス粒子をトナー粒
子内に導入して、本発明のトナーを製造する方法として
は、下記(1)〜(3)の方法を挙げることができる。
ンダー粒子の水性分散液と、着色剤粒子の水性分散液と
を所定の比率で混合し、前記ワックス粒子を構成するワ
ックスの溶融温度以下の温度に加熱することにより、前
記ワックス粒子、前記バインダー粒子および前記着色剤
粒子を水性媒体中で凝集させ、次いで、得られる凝集体
を、前記バインダー粒子を構成する重合体のガラス転移
点(Tg)より25℃以上高い温度に加熱することによ
り熱融着させ、その後、室温まで冷却し、洗浄・濾過を
繰り返して精製を行った後、前記ガラス転移点(Tg)
以下の温度で乾燥処理する方法。
ンダー粒子を得るための単量体混合物と、界面活性剤と
を水相中に添加し、この系を攪拌しながら重合温度まで
昇温させた後、ラジカル重合開始剤を添加して前記単量
体混合物を共重合させることにより、ワックス粒子−バ
インダー粒子の水性分散液を調製する。このようにして
得られた水性分散液(ワックス粒子−バインダー粒子の
水性分散液)に、着色剤粒子の水性分散液を添加して混
合し、前記ワックス粒子を構成するワックスの溶融温度
以下の温度に加熱することにより、前記ワックス粒子、
前記バインダー粒子および前記着色剤粒子を水性媒体中
で凝集させ、次いで、得られる凝集体を、前記バインダ
ー粒子を構成する重合体のガラス転移点(Tg)より2
5℃以上高い温度に加熱することにより熱融着させ、そ
の後、室温まで冷却し、洗浄・濾過を繰り返して精製を
行った後、前記ガラス転移点(Tg)以下の温度で乾燥
処理する方法。
剤粒子の水性分散液と、バインダー粒子を得るための単
量体混合物と、界面活性剤とを水相中に添加し、この系
を攪拌しながら重合温度まで昇温させた後、ラジカル重
合開始剤を添加して前記単量体混合物を共重合させるこ
とにより、ワックス粒子−着色剤粒子−バインダー粒子
の水性分散液を調製する。このようにして得られた水性
分散液(ワックス粒子−着色剤粒子−バインダー粒子の
水性分散液)を、前記ワックス粒子を構成するワックス
の溶融温度以下の温度に加熱することにより、前記ワッ
クス粒子、前記バインダー粒子および前記着色剤粒子を
水性媒体中で凝集させ、次いで、得られる凝集体を、前
記バインダー粒子を構成する重合体のガラス転移点(T
g)より25℃以上高い温度に加熱することにより熱融
着させ、その後、室温まで冷却し、洗浄・濾過を繰り返
して精製を行った後、前記ガラス転移点(Tg)以下の
温度で乾燥処理する方法。
合は、1〜20重量%であることが好ましい。ワックス
の含有割合が1重量%未満である場合には、定着時の離
型性が低下し、オフセット又は感光体汚染等を引き起こ
す。一方、ワックスの含有割合が20重量%を超える場
合には、トナーの流動性の低下、機械的強度の低下を引
き起こし、安定した画像を提供できなくなる。
ることは、透過型電子顕微鏡によりトナー切片を直接観
察すること、または、示差走査熱量計(DSC)により
融点のピーク観察することにより容易に確認することが
できる。
の内添剤および外添剤(後添加剤)が含有されていても
よい。ここに、荷電制御剤としては従来公知の正帯電性
制御剤(ニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸の
金属塩、高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、
第4級アンモニウム塩、アルキルアミド、金属錯体、顔
料、フッ素処理活性剤等)、および負帯電性制御剤(電
子受容性の有機錯体、塩素化パラフィン、塩素化ポリエ
ステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等)を全
て使用することができる。なお、極性基を有する単量体
を共重合させて、表面に極性基を有するバインダー粒子
を調製する場合には、当該荷電制御剤を含有させる必要
がない場合もある。ここに、『極性基』とは、カルボキ
シル基、スルホン酸基、アミノ基、アンモニウム塩基
等、正負に問わず電荷を有する基をいうものとする。
よび滑剤等の微粒子を例示することができる。ここに、
流動化剤としては、無機微粉末、例えば疎水性シリカ、
酸化チタン、アルミナおよびこれらの硫化物、窒化物お
よび炭化ケイ素等が挙げられる。帯電制御剤としては、
ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン粉末、ポリメチル
メタクリレート粉末およびポリエチレン微粒子等が挙げ
られる。滑剤としては、ステアリン酸のカドミウム塩、
バリウム塩、ニッケル塩、コバルト塩、ストロンチウム
塩、銅塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等;オレイン
酸の亜鉛塩、マンガン塩、鉄塩、コバルト塩、銅塩、鉛
塩、マグネシウム塩;パルミチン酸の亜鉛塩、コバルト
塩、銅塩、マグネシウム塩、ケイ素塩、カルシウム塩;
リノール酸の亜鉛塩、コバルト塩、カルシウム塩;リシ
ノール酸の亜鉛塩、カドミウム塩;カプリル酸の鉛塩、
カプロン酸の鉛塩等の高級脂肪酸の金属塩を挙げること
ができる。
径)としては、通常3〜20μmとされ、好ましくは4
〜15μmとされる。ここに、トナーの平均粒径は、
「コールターマルチサイザーII」(コールター社製)を
用いて測定することができる。本発明のトナーは、キャ
リアと混合せずに一成分現像剤として使用してもよい
が、キャリアと混合して二成分現像剤として使用するこ
とが好ましい。一成分現像剤を構成する本発明のトナー
は、磁性粒子を含有しない非磁性トナー、磁性粒子を含
有する磁性トナーの何れであってもよい。ここに、磁性
粒子の粒径は0.1〜5μm程度とされる。
は、従来公知のキャリアを使用することができ、例えば
鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属
とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知
の磁性粒子を用いることができる。特にLi2 O、Mg
O、MnOの少なくとも一種を含有するFe2 O3 から
なる磁性粒子が好ましい。上記磁性粒子の体積平均粒径
としては15〜100μm、より好ましくは25〜60
μmのものがよい。
備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HEL
OS)」(シンパテク(SYMPATEC)社製)を用
いて測定することができる。
系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹
脂、エステル系樹脂、フッ素含有重合体系樹脂等の公知
の樹脂により前記磁性粒子の表面が被覆されてなること
が好ましい。
mであることが好ましい。比抵抗が過小である場合には
電荷注入が起こる場合があり、一方、比抵抗が過大であ
ると現像層の上面(現像剤の穂の先端)まで電荷が達し
にくく現像性が低くなる。
3 であることが好ましく、更に好ましくは30〜50e
mu/cm3 とされる。この磁化が過小である場合に
は、当該キャリアが感光体の非現像部に付着する現象を
起こしやすく、一方、この磁化が過大であると、柔らか
く均一な現像層を現像スリーブ上に形成することが困難
となる。
本発明はこれらに限定されるものではない。
入管及び冷却管を備えた1000mlの4頭コルベン
に、表2に示す処方に従って、脱気された蒸留水500
mlと、ノニオン界面活性剤「ニューコール565C」
(日本乳化剤社製)28.5gと、「カルナウバワック
スNo.1」(野田ワックス社製,融点:84℃)18
5.5gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を行いながら昇
温させた。内容物の温度が85℃になった時点で5Nの
水酸化ナトリウム水溶液を添加し、95℃まで昇温さ
せ、当該温度で1時間攪拌を継続した。次いで、内容物
を室温まで冷却することにより、pHが11.2、固形
分濃度が26重量%の乳化分散液(ワックス粒子の水性
分散液。以下、「ワックス分散液(W−1)」とい
う。)を得た。このワックス分散液(W−1)中に分散
されているワックス粒子の粒径を動的光散乱法粒度分析
装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)を用いて
測定したところ、平均粒径は120nmであった。
サー、窒素導入管及び冷却管を備えた1000mlの4
頭コルベンに、表2に示す処方に従って、脱気された蒸
留水500mlと、ノニオン界面活性剤「ニューコール
565C」(日本乳化剤社製)28.5gと、「キャン
デリアワックス(特)」(野田ワックス社製,融点:6
6℃)185.5gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を行
いながら昇温させた。内容物の温度が65℃になった時
点で5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、75℃ま
で昇温させ、当該温度で1時間攪拌を継続した。次い
で、内容物を室温まで冷却することにより、pHが1
0.8、固形分濃度が26重量%の乳化分散液(ワック
ス粒子の水性分散液。以下、「ワックス分散液(W−
2)」という。)を得た。このワックス分散液(W−
2)中に分散されているワックス粒子の粒径を動的光散
乱法粒度分析装置「ELS−800」(大塚電子工業社
製)を用いて測定したところ、平均粒径は105nmで
あった。
剤粒子としてカーボンブラック「モーガルL」(キャボ
ット社製)100gと、ドデシル硫酸ナトリウム25g
とを蒸留水540mlに添加して十分攪拌した後、加圧
型分散機「MINI−LAB」(ラーニー社製)を用い
て分散処理することにより、カーボンブラックの水性分
散液(以下、「着色剤分散液(C)」という。)を得
た。この着色剤分散液(C)中に分散されているカーボ
ンブラックの粒径を動的光散乱法粒度分析装置「ELS
−800」(大塚電子工業社製)を用いて測定したとこ
ろ、平均粒径は82nmであった。
ーおよび窒素導入管を装着した1000mlの4頭コル
ベンに、表3に示す処方に従って、蒸留水480ml
と、ドデシル硫酸ナトリウム0.6gと、スチレン10
6.4gと、n−ブチルアクリレート43.2gと、メ
タクリル酸10.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を
行いながら昇温させた。内容物の温度が70℃になった
時点で、過硫酸カリウム(重合開始剤)2.1gを12
0mlの蒸留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加し、
窒素気流下に70℃で3時間攪拌を継続することにより
重合を完結させた。次いで、内容物を室温まで冷却する
ことにより、固形分濃度が21重量%の水性分散液(バ
インダー粒子の水性分散液以下、「バインダー分散液
(HP−1)」という。)を得た。このバインダー分散
液(HP−1)中に分散されているバインダー粒子の粒
径を動的光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大
塚電子工業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は
105nmであった。また、当該バインダー粒子を構成
する重合体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(M
w)は258,000、数平均分子量(Mn)は10
2,800、比(Mw/Mn)の値は2.51、前記重
合体のガラス転移温度(Tg)は58℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した5000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水2400mlと、ドデシル硫酸ナトリウム2.8g
と、スチレン620gと、n−ブチルアクリレート12
8gと、メタクリル酸52gと、tert−ドデシルメ
ルカプタン27.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を
行いながら昇温させた。内容物の温度が70℃になった
時点で、過硫酸カリウム(重合開始剤)11.2gを6
00mlの蒸留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加
し、窒素気流下に70℃で3時間攪拌を継続することに
より重合を完結させた。次いで、内容物を室温まで冷却
することにより、固形分濃度が21重量%の水性分散液
(バインダー粒子の水性分散液。以下、「バインダー分
散液(LP−1)」という。)を得た。このバインダー
分散液(LP−1)中に分散されているバインダー粒子
の粒径を動的光散乱法粒度分析装置「ELS−800」
(大塚電子工業社製)を用いて測定したところ、平均粒
径は115nmであった。また、当該バインダー粒子を
構成する重合体(バインダー樹脂)の重量平均分子量
(Mw)は15,200、数平均分子量(Mn)は6,
500、比(Mw/Mn)の値は2.34、前記重合体
のガラス転移温度(Tg)は55℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した1000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水425mlと、ドデシル硫酸ナトリウム0.6gと、
ワックス分散液(W−1)61.5gと、スチレン10
6.4gと、n−ブチルアクリレート43.2gと、メ
タクリル酸10.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を
行いながら昇温させた。内容物の温度が70℃になった
時点で、過硫酸カリウム(重合開始剤)2.1gを12
0mlの蒸留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加し、
窒素気流下に70℃で3時間攪拌を継続することにより
重合を完結させた。次いで、内容物を室温まで冷却する
ことにより、固形分濃度が23重量%の水性分散液(バ
インダー粒子の水性分散液。以下、「バインダー分散液
(HP−2)」という。)を得た。このバインダー分散
液(HP−2)中に分散されているバインダー粒子の粒
径を動的光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大
塚電子工業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は
96nmであった。また、当該バインダー粒子を構成す
る重合体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)
は247,000、数平均分子量(Mn)は98,80
0、比(Mw/Mn)の値は2.5、前記重合体のガラ
ス転移温度(Tg)は59℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した5000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水2124mlと、ドデシル硫酸ナトリウム2.8g
と、ワックス分散液(W−1)308gと、スチレン6
20gと、n−ブチルアクリレート128gと、メタク
リル酸52gと、tert−ドデシルメルカプタン2
7.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を行いながら昇
温させた。内容物の温度が70℃になった時点で、過硫
酸カリウム(重合開始剤)11.2gを600mlの蒸
留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加し、窒素気流下
に70℃で3時間攪拌を継続することにより重合を完結
させた。次いで、内容物を室温まで冷却することによ
り、固形分濃度が23重量%の水性分散液(バインダー
粒子の水性分散液。以下、「バインダー分散液(LP−
2)」という。)を得た。このバインダー分散液(LP
−2)中に分散されているバインダー粒子の粒径を動的
光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大塚電子工
業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は105n
mであった。また、当該バインダー粒子を構成する重合
体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)は1
7,100、数平均分子量(Mn)は6,950、比
(Mw/Mn)の値は2.46、前記重合体のガラス転
移温度(Tg)は54℃であった。
(W−1)に代えてワックス分散液(W−2)61.5
gを用いたこと以外は調製例(HP−2)と同様にし
て、固形分濃度が23重量%の水性分散液(バインダー
粒子の水性分散液。以下、「バインダー分散液(HP−
3)」という。)を得た。このバインダー分散液(HP
−3)中に分散されているバインダー粒子の粒径を動的
光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大塚電子工
業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は98nm
であった。また、当該バインダー粒子を構成する重合体
(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)は23
9,000、数平均分子量(Mn)は91,900、比
(Mw/Mn)の値は2.6、前記重合体のガラス転移
温度(Tg)は58℃であった。
(W−1)に代えてワックス分散液(W−2)308g
を用いたこと以外は調製例(LP−2)と同様にして、
固形分濃度が23重量%の水性分散液(バインダー粒子
の水性分散液。以下、「バインダー分散液(LP−
3)」という。)を得た。このバインダー分散液(LP
−3)中に分散されているバインダー粒子の粒径を動的
光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大塚電子工
業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は107n
mであった。また、当該バインダー粒子を構成する重合
体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)は1
6,400、数平均分子量(Mn)は7,010、比
(Mw/Mn)の値は2.34、前記重合体のガラス転
移温度(Tg)は53℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した1000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水395mlと、ドデシル硫酸ナトリウム0.6gと、
ワックス分散液(W−1)92.3gと、スチレン10
6.4gと、n−ブチルアクリレート43.2gと、メ
タクリル酸10.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を
行いながら昇温させた。内容物の温度が70℃になった
時点で、過硫酸カリウム(重合開始剤)2.1gを12
0mlの蒸留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加し、
窒素気流下に70℃で3時間攪拌を継続することにより
重合を完結させた。次いで、内容物を室温まで冷却する
ことにより、固形分濃度が24重量%の水性分散液(バ
インダー粒子の水性分散液。以下、「バインダー分散液
(HP−4)」という。)を得た。このバインダー分散
液(HP−4)中に分散されているバインダー粒子の粒
径を動的光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大
塚電子工業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は
93nmであった。また、当該バインダー粒子を構成す
る重合体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)
は252,000、数平均分子量(Mn)は92,90
0、比(Mw/Mn)の値は2.71、前記重合体のガ
ラス転移温度(Tg)は59℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した5000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水1970mlと、ドデシル硫酸ナトリウム2.8g
と、ワックス分散液(W−1)462gと、スチレン6
20gと、n−ブチルアクリレート128gと、メタク
リル酸52gと、tert−ドデシルメルカプタン2
7.4gとを仕込み、窒素気流下に攪拌を行いながら昇
温させた。内容物の温度が70℃になった時点で、過硫
酸カリウム(重合開始剤)11.2gを600mlの蒸
留水に溶解してなる開始剤水溶液を添加し、窒素気流下
に70℃で3時間攪拌を継続することにより重合を完結
させた。次いで、内容物を室温まで冷却することによ
り、固形分濃度が24重量%の水性分散液(バインダー
粒子の水性分散液。以下、「バインダー分散液(LP−
4)」という。)を得た。このバインダー分散液(LP
−4)中に分散されているバインダー粒子の粒径を動的
光散乱法粒度分析装置「ELS−800」(大塚電子工
業社製)を用いて測定したところ、平均粒径は101n
mであった。また、当該バインダー粒子を構成する重合
体(バインダー樹脂)の重量平均分子量(Mw)は1
8,500、数平均分子量(Mn)は7,610、比
(Mw/Mn)の値は2.43、前記重合体のガラス転
移温度(Tg)は55℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した1000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水348mlと、ドデシル硫酸ナトリウム0.6gと、
ワックス分散液(W−1)61.5gと、着色剤分散液
(C)77gと、スチレン106.4gと、n−ブチル
アクリレート43.2gと、メタクリル酸10.4gと
を仕込み、窒素気流下に攪拌を行いながら昇温させた。
内容物の温度が70℃になった時点で、過硫酸カリウム
(重合開始剤)2.1gを120mlの蒸留水に溶解し
てなる開始剤水溶液を添加し、窒素気流下に70℃で3
時間攪拌を継続することにより重合を完結させた。次い
で、内容物を室温まで冷却することにより、固形分濃度
が24重量%の水性分散液(バインダー粒子の水性分散
液。以下、「バインダー分散液(HP−5)」とい
う。)を得た。このバインダー分散液(HP−5)中に
分散されているバインダー粒子の粒径を動的光散乱法粒
度分析装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)を
用いて測定したところ、平均粒径は91nmであった。
また、当該バインダー粒子を構成する重合体(バインダ
ー樹脂)の重量平均分子量(Mw)は277,000、
数平均分子量(Mn)は103,700、比(Mw/M
n)の値は2.67、前記重合体のガラス転移温度(T
g)は58℃であった。
管、温度センサーおよび窒素導入管を装着した5000
mlの4頭コルベンに、表3に示す処方に従って、蒸留
水2124mlと、ドデシル硫酸ナトリウム2.8g
と、ワックス分散液(W−1)308gと、着色剤分散
液(C)410gと、スチレン620gと、n−ブチル
アクリレート128gと、メタクリル酸52gと、te
rt−ドデシルメルカプタン27.4gとを仕込み、窒
素気流下に攪拌を行いながら昇温させた。内容物の温度
が70℃になった時点で、過硫酸カリウム(重合開始
剤)11.2gを600mlの蒸留水に溶解してなる開
始剤水溶液を添加し、窒素気流下に70℃で3時間攪拌
を継続することにより重合を完結させた。次いで、内容
物を室温まで冷却することにより、固形分濃度が24重
量%の水性分散液(バインダー粒子の水性分散液。以
下、「バインダー分散液(LP−5)」という。)を得
た。このバインダー分散液(LP−5)中に分散されて
いるバインダー粒子の粒径を動的光散乱法粒度分析装置
「ELS−800」(大塚電子工業社製)を用いて測定
したところ、平均粒径は102nmであった。また、当
該バインダー粒子を構成する重合体(バインダー樹脂)
の重量平均分子量(Mw)は14,800、数平均分子
量(Mn)は5,320、比(Mw/Mn)の値は2.
78、前記重合体のガラス転移温度(Tg)は53℃で
あった。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−1)47.6gと、バイ
ンダー分散液(LP−1)190.5gと、ワックス分
散液(W−1)19.3gと、着色剤分散液(C)2
6.7gと、蒸留水252.5mlとを仕込んで混合攪
拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、
この系のpHを9.5に調節した。さらに攪拌を行いな
がら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200mlに溶解
してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロパノール7
7mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フルオラード
FC−170C」(住友3M社製)10mgを10ml
の蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液とを順次添加
した。内容物の温度を70℃に上昇させ、この温度条件
下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子とバインダ
ー粒子と着色剤粒子との凝集処理)を施した。次いで、
内容物の温度を85℃に上昇させ、この温度条件下で3
時間にわたる攪拌処理(凝集体の融着処理)を施した。
その後、内容物を室温に冷却し、5Nの水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加して、当該内容物のpHを13に調節し
た。次いで、固形分の濾過処理および蒸留水への再懸濁
処理を繰り返し、その後、洗浄・乾燥することにより、
本発明のトナー(T−1)を得た。このトナー(T−
1)の重量平均粒径(d50)を「コールターマルチサイ
ザーII」(コールター社製)を用い測定したところ、d
50=6.62μm、CV=19%とシャープな粒度分布
を有するものであった。また、トナー(T−1)中にお
けるワックスの存在は、示差走査熱量計「DSC−5
0」(島津製作所製)を用いて確認することができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−2)47.8gと、バイ
ンダー分散液(LP−2)191.3gと、着色剤分散
液(C)26.7gと、蒸留水270.8mlとを仕込
んで混合攪拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を
添加して、この系のpHを9.5に調節した。さらに攪
拌を行いながら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200
mlに溶解してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロ
パノール77mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フ
ルオラードFC−170C」(住友3M社製)10mg
を10mlの蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液と
を順次添加した。内容物の温度を70℃に上昇させ、こ
の温度条件下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子
とバインダー粒子と着色剤粒子との凝集処理)を施し
た。次いで、内容物の温度を85℃に上昇させ、この温
度条件下で3時間にわたる攪拌処理(凝集体の融着処
理)を施した。その後、内容物を室温に冷却し、5Nの
水酸化ナトリウム水溶液を添加して、当該内容物のpH
を13に調節した。次いで、固形分の濾過処理および蒸
留水への再懸濁処理を繰り返し、その後、洗浄・乾燥す
ることにより、本発明のトナー(T−2)を得た。この
トナー(T−2)の重量平均粒径(d50)を「コールタ
ーマルチサイザーII」(コールター社製)を用い測定し
たところ、d50=6.57μm、CV=20%とシャー
プな粒度分布を有するものであった。また、トナー(T
−2)中におけるワックスの存在は、示差走査熱量計
「DSC−50」(島津製作所製)を用いて確認するこ
とができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−3)47.8gと、バイ
ンダー分散液(LP−3)191.3gと、着色剤分散
液(C)26.7gと、蒸留水270.8mlとを仕込
んで混合攪拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を
添加して、この系のpHを9.5に調節した。さらに攪
拌を行いながら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200
mlに溶解してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロ
パノール77mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フ
ルオラードFC−170C」(住友3M社製)10mg
を10mlの蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液と
を順次添加した。内容物の温度を50℃に上昇させ、こ
の温度条件下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子
とバインダー粒子と着色剤粒子との凝集処理)を施し
た。次いで、内容物の温度を85℃に上昇させ、この温
度条件下で3時間にわたる攪拌処理(凝集体の融着処
理)を施した。その後、内容物を室温に冷却し、5Nの
水酸化ナトリウム水溶液を添加して、当該内容物のpH
を13に調節した。次いで、固形分の濾過処理および蒸
留水への再懸濁処理を繰り返し、その後、洗浄・乾燥す
ることにより、本発明のトナー(T−3)を得た。この
トナー(T−3)の重量平均粒径(d50)を「コールタ
ーマルチサイザーII」(コールター社製)を用い測定し
たところ、d50=6.48μm、CV=21%とシャー
プな粒度分布を有するものであった。また、トナー(T
−3)中におけるワックスの存在は、示差走査熱量計
「DSC−50」(島津製作所製)を用いて確認するこ
とができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−4)47.9gと、バイ
ンダー分散液(LP−4)191.7gと、着色剤分散
液(C)26.7gと、蒸留水270.3mlとを仕込
んで混合攪拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を
添加して、この系のpHを9.5に調節した。さらに攪
拌を行いながら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200
mlに溶解してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロ
パノール77mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フ
ルオラードFC−170C」(住友3M社製)10mg
を10mlの蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液と
を順次添加した。内容物の温度を70℃に上昇させ、こ
の温度条件下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子
とバインダー粒子と着色剤粒子との凝集処理)を施し
た。次いで、内容物の温度を85℃に上昇させ、この温
度条件下で3時間にわたる攪拌処理(凝集体の融着処
理)を施した。その後、内容物を室温に冷却し、5Nの
水酸化ナトリウム水溶液を添加して、当該内容物のpH
を13に調節した。次いで、固形分の濾過処理および蒸
留水への再懸濁処理を繰り返し、その後、洗浄・乾燥す
ることにより、本発明のトナー(T−4)を得た。この
トナー(T−4)の重量平均粒径(d50)を「コールタ
ーマルチサイザーII」(コールター社製)を用い測定し
たところ、d50=6.71μm、CV=24%とシャー
プな粒度分布を有するものであった。また、トナー(T
−4)中におけるワックスの存在は、示差走査熱量計
「DSC−50」(島津製作所製)を用いて確認するこ
とができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−5)49.2gと、バイ
ンダー分散液(LP−5)196.7gと、蒸留水29
0.7mlとを仕込んで混合攪拌した後、5Nの水酸化
ナトリウム水溶液を添加して、この系のpHを9.5に
調節した。さらに攪拌を行いながら、塩化ナトリウム5
0gを蒸留水200mlに溶解してなる塩化ナトリウム
水溶液と、イソプロパノール77mlと、フッ素系ノニ
オン界面活性剤「フルオラードFC−170C」(住友
3M社製)10mgを10mlの蒸留水に溶解してなる
界面活性剤水溶液とを順次添加した。内容物の温度を7
0℃に上昇させ、この温度条件下に3時間にわたる攪拌
処理(ワックス粒子とバインダー粒子と着色剤粒子との
凝集処理)を施した。次いで、内容物の温度を85℃に
上昇させ、この温度条件下で3時間にわたる攪拌処理
(凝集体の融着処理)を施した。その後、内容物を室温
に冷却し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、
当該内容物のpHを13に調節した。次いで、固形分の
濾過処理および蒸留水への再懸濁処理を繰り返し、その
後、洗浄・乾燥することにより、本発明のトナー(T−
5)を得た。このトナー(T−5)の重量平均粒径(d
50)を「コールターマルチサイザーII」(コールター社
製)を用い測定したところ、d50=6.51μm、CV
=19%とシャープな粒度分布を有するものであった。
また、トナー(T−5)中におけるワックスの存在は、
示差走査熱量計「DSC−50」(島津製作所製)を用
いて確認することができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−2)47.8gと、バイ
ンダー分散液(LP−2)191.3gと、着色剤分散
液(C)26.7gと、蒸留水270.8mlとを仕込
んで混合攪拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を
添加して、この系のpHを9.5に調節した。さらに攪
拌を行いながら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200
mlに溶解してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロ
パノール77mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フ
ルオラードFC−170C」(住友3M社製)10mg
を10mlの蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液と
を順次添加した。内容物の温度を85℃に上昇させ、こ
の温度条件下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子
とバインダー粒子と着色剤粒子との凝集処理および凝集
体の融着処理)を施した。次いで、内容物を室温に冷却
し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、当該内
容物のpHを13に調節した。次いで、固形分の濾過処
理および蒸留水への再懸濁処理を繰り返し、その後、洗
浄・乾燥することにより、比較用のトナー(t−1)を
得た。このトナー(t−1)の重量平均粒径(d50)を
「コールターマルチサイザーII」(コールター社製)を
用い測定したところ、d50=6.92μm、CV=35
%であった。また、トナー(t−1)中におけるワック
スの存在は、示差走査熱量計「DSC−50」(島津製
作所製)を用いて確認することができた。
センサーを装着した1000mlのセパラブルフラスコ
に、バインダー分散液(HP−4)47.9gと、バイ
ンダー分散液(LP−4)191.7gと、着色剤分散
液(C)26.7gと、蒸留水270.3mlとを仕込
んで混合攪拌した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を
添加して、この系のpHを9.5に調節した。さらに攪
拌を行いながら、塩化ナトリウム50gを蒸留水200
mlに溶解してなる塩化ナトリウム水溶液と、イソプロ
パノール77mlと、フッ素系ノニオン界面活性剤「フ
ルオラードFC−170C」(住友3M社製)10mg
を10mlの蒸留水に溶解してなる界面活性剤水溶液と
を順次添加した。内容物の温度を85℃に上昇させ、こ
の温度条件下に3時間にわたる攪拌処理(ワックス粒子
とバインダー粒子と着色剤粒子との凝集処理および凝集
体の融着処理)を施した。次いで、内容物を室温に冷却
し、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、当該内
容物のpHを13に調節した。次いで、固形分の濾過処
理および蒸留水への再懸濁処理を繰り返し、その後、洗
浄・乾燥することにより、比較用のトナー(t−1)を
得た。このトナー(t−1)の重量平均粒径(d50)を
「コールターマルチサイザーII」(コールター社製)を
用い測定したところ、d50=7.04μm、CV=41
%であった。また、トナー(t−1)中におけるワック
スの存在は、示差走査熱量計「DSC−50」(島津製
作所製)を用いて確認することができた。
例1〜2により製造されたトナーの各々5重量部と、樹
脂被覆された鉄粉よりなるキャリア95重量部とを混合
することにより二成分現像剤(現像剤1〜5および比較
現像剤1〜2)を調製した。
して得られた現像剤1〜5および比較現像剤1〜2の各
々を用い、トナーリサイクルシステムを備えた電子写真
複写機「U−BIX−4500」(コニカ(株)製)に
より、感光体上に形成された静電荷像の現像(トナー像
の形成)工程、転写紙へのトナー像の転写工程、熱ロー
ラ定着器〔熱ローラの表層:ポリテトラフルオロエチレ
ン「テフロン」(デュポン社製),圧着ローラの表層:
シリコーンゴム「KE−1300RTV」(信越化学工
業(株)製)〕によるトナー像の定着工程を有する実写
テストを2万回にわたり行い、下記の項目について評価
した。結果を下記表5に示す。
ーラの温度を、100℃から250℃まで5℃ずつ段階
的に上昇させて複写画像を形成し(定着線速度120m
m/秒)、この複写画像のベタ黒部(定着トナー)をキ
ムワイプによって摺擦し、十分な耐摺擦性を有する定着
画像が得られたときの最低の設定温度(最低定着温度)
を求めた。なお、使用した熱ローラ定着器は、シリコー
ンオイル供給機構を有していなものである。
度):各設定温度において、複写画像(定着トナー像)
の形成直後に白紙の転写紙を同様の条件下で熱ローラ定
着器に送ってこれにトナー汚れが生ずるか否かを目視に
より観察し、トナー汚れが生じたときの最低の設定温度
(オフセット発生温度)を求めた。
万回にわたる実写テストの初期および終期において、1
00メッシュの篩を通したトナー粒子を容積100ml
の容器内に疎充填して重量を測定することにより、静か
さ密度を測定した。静かさ密度が大きいほど流動性に優
れているといえる。
量:2万回にわたる実写テストの初期および終期におい
て、一次付着量(ベタ黒の電位が800Vの箇所におけ
る単位面積あたりのトナーの付着量)を測定した。
トの初期および終期において、「サクラデンシトメータ
ー」(コニカ(株)製)を用いて測定した。
実写テストの終了後、感光体表面を観察して、トナーに
よる汚染の有無を確認した。
性および低温定着性に優れている。 (2)本発明のトナーは、シャープな粒度分布を有して
いる。 (3)本発明のトナーは、キャリア、感光体、現像スリ
ーブなどに対する汚染性が少ない。 (4)本発明のトナーは、流動性に優れている。 (5)本発明のトナーによれば、高画質の可視画像を長
期にわたり安定して形成することができる。 (6)本発明の製造法によれば、上記のような優れた特
性を有するトナーを確実に製造することができる。 (7)本発明の製造法によれば、粒度分布の制御が容易
で、粒度分布がシャープな重合トナーを確実に製造する
ことができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 ワックス粒子、バインダー粒子および着
色剤粒子を水性媒体中で凝集させ、得られる凝集体を熱
融着させてなる静電荷像現像用のトナーであって、 前記ワックス粒子が、エステル成分を20重量%以上の
割合で含有し、針入度が4以下であるワックスを水性媒
体中に乳化分散させることにより調製され、 前記ワックスの溶融温度以下の温度で凝集処理された
後、 前記バインダー粒子を構成する重合体のガラス転移点よ
り25℃以上高い温度で融着処理されて得られることを
特徴とするトナー。 - 【請求項2】 ワックス粒子を構成するワックスの溶融
温度が60〜110℃の範囲にあることを特徴とする請
求項1に記載のトナー。 - 【請求項3】 ワックス粒子の平均粒径が50〜150
nmの範囲にあることを特徴とする請求項1または請求
項2に記載のトナー。 - 【請求項4】 ワックスの含有割合が1〜20重量%で
あることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに
記載のトナー。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の
トナーを製造するための方法であって、 ワックス粒子の水性分散液と、 バインダー粒子の水性分散液と、 着色剤粒子の水性分散液とを混合し、 前記ワックス粒子、前記バインダー粒子および前記着色
剤粒子を、水性媒体中において前記ワックスの溶融温度
以下の温度で凝集処理し、 得られる凝集体を、前記バインダー粒子を構成する重合
体のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処理す
る工程を含むことを特徴とするトナーの製造法。 - 【請求項6】 ワックス粒子の水性分散液のpHが8.
5〜13の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載
のトナーの製造法。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の
トナーを製造するための方法であって、 ワックス粒子の存在下に、ラジカル重合性の単量体を乳
化重合させて得られるワックス粒子−バインダー粒子の
水性分散液と、 着色剤粒子の水性分散液とを混合し、 前記ワックス粒子、前記バインダー粒子および前記着色
剤粒子を、水性媒体中において前記ワックスの溶融温度
以下の温度で凝集処理し、 得られる凝集体を、前記バインダー粒子を構成する重合
体のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処理す
る工程を含むことを特徴とするトナーの製造法。 - 【請求項8】 ワックス粒子および着色剤粒子の存在下
に、ラジカル重合性の単量体を乳化重合させることによ
り、ワックス粒子−着色剤粒子−バインダー粒子の水性
分散液を調製し、 前記ワックス粒子、前記バインダー粒子および前記着色
剤粒子を、水性媒体中において前記ワックスの溶融温度
以下の温度で凝集処理し、 得られる凝集体を、前記バインダー粒子を構成する重合
体のガラス転移点より25℃以上高い温度で融着処理す
る工程を含むことを特徴とするトナーの製造法。
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1998
- 1998-09-25 JP JP27146998A patent/JP4174870B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2008078497A1 (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-03 | Panasonic Corporation | トナー及びトナーの製造方法 |
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