JP4035973B2 - 静電潜像現像用トナーとその製造方法及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に複写機、プリンタ等に用いられる静電潜像現像用トナー(以下、単にトナーということがある)とその製造方法及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、高速で高画質を要求される画像形成装置には、殆ど電子写真方式に代表される静電潜像現像方式の画像形成方法が用いられる。
【0003】
その理由は、この方式が高画質画像を高速で得られることの他に、モノクロだけでなくカラー画像形成も可能なこと、長期間の使用にも耐える耐久性、安定性を有していることによる。
【0004】
静電潜像現像方式による画像形成装置は、多くの場合、転写材上にトナー像を転写した後熱定着しているが、小型の装置で迅速に定着するには、トナー像を熱ローラー等に直接圧接する接触加熱方式が採られている。
【0005】
しかし、接触加熱方式で定着する場合、用いられるトナー用樹脂は、定着性の観点から分子量分布を制御することが必要となる。例えば熱ローラー等への高温オフセットを抑制するためには高温時の弾性率を向上することが必要であり、高分子量成分を増加することが好ましい。一方、紙等の転写材(画像形成支持体ともいい、普通紙、加工紙等トナー像を定着担持できるもの)への接着性を向上するためには低分子量成分を増加することが好ましい。このように相反する機能を樹脂で満足するためには分子量分布を拡大することが必要とされている。
【0006】
この際、分子量分布を制御するために連鎖移動剤を使用し低分子量化を図ることも必要となり、好適な連鎖移動剤としてメルカプタン系、特にドデシルメルカプタン系の化合物が使用されている。しかし、この素材は特有の臭気を有しており、熱定着時に残存する連鎖移動剤が揮発し、臭気が発生する問題を起こしている。
【0007】
この臭気の問題は、従来から用いられてきた樹脂と着色剤とを溶融混練、粉砕して造るいわゆる粉砕法トナーでは問題視されていなかった。しかし、重合法トナーでは大きな問題となっている。
【0008】
最近の傾向では、トナーは高画質を得るために小粒径化が望まれている。そこで小粒径トナーを製造する方法として近年重合法トナーがさかんに検討されている。この重合法トナーには樹脂粒子と必要に応じて着色剤粒子と会合させ、凝集または融着させてトナーを調製する方法や、ラジカル重合性単量体と着色剤とを混合し、ついで水系媒体などに所望のトナー粒径になるように液滴分散し、懸濁重合する方法がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、重合法トナーにおいて、熱定着時の臭気の発生を抑え、臭気問題を発生することの無い小粒径トナーを調製する方法を確立し静電潜像現像用トナーとその製造方法及び画像形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、本発明の目的は下記構成の何れかを採ることにより達成されることがわかった。
【0011】
〔1〕 少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を、水系媒体中で凝集または融着せしめる工程、ついで濾過、洗浄する工程を有する静電潜像現像用トナーの製造方法において、該凝集または融着工程時に消臭剤を添加した水系媒体を使用することを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
【0012】
〔2〕 少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を、水系媒体中で凝集または融着せしめ、ついで濾過、洗浄することで得られた静電潜像現像用トナーにおいて、該凝集または融着時に消臭剤を添加した水系媒体を使用することを特徴とする静電潜像現像用トナー。
【0013】
〔3〕 少なくとも静電潜像担持体上に形成された潜像を静電潜像現像用トナーを含む現像剤で現像し、可視化した後に転写材にトナーを転写し、転写されたトナーを熱定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を消臭剤存在下に水系媒体中で凝集または融着せしめ、ついで濾過、洗浄することで得られたトナーであることを特徴とする画像形成方法。
【0014】
発明者等の検討では、単に洗浄する時点で消臭剤を使用したものでは表面に存在する臭気物質しか処理することができない。このため、トナー内部に存在する臭気物質が熱定着時に発散し、臭気の原因となることを見いだした。
【0015】
そこで内部に取り込まれた臭気物質を除去するための検討を行った結果、凝集または融着工程で消臭剤を添加し、凝集または融着せしめることで内部に存在する臭気物質を効果的に除去できることを見いだした。
【0016】
この理由は明確では無いが、消臭剤を樹脂粒子などが分散された水系媒体に添加することで、樹脂粒子などの表面に消臭剤が吸着する。ついで、凝集または融着する段階で樹脂粒子などに吸着した消臭剤も同時に着色粒子中に取り込まれ、内部に消臭剤を存在させることができる。その結果、内部に存在する消臭剤と臭気物質が反応し、有効に消臭できるものと推定される。
【0017】
上記の理由から、消臭剤としては化学的に結合し、消臭できるものが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる化合物等につき更に説明する。
【0019】
〔消臭剤〕
本発明に用いられる消臭剤としては下記のものがある。
【0020】
グリオキザール、グリオキザル酸、リンゴ酸、ピルビン酸エステル、特開平7−163645号公報記載の延命草抽出物、特に特定構造を有するジテルペン系化合物、デオドラントKT−3S(曽田香料)等が好ましい。
【0021】
これら消臭剤の水系媒体中への添加量としては、水系媒体に対して0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
【0022】
これらの消臭剤は内部からの消臭効果は大きいが、表面には消臭剤の影響が出ず、電子写真特性に影響を与えない。
【0023】
〔連鎖移動剤〕
トナー樹脂の分子量を制御するには、連鎖移動剤を添加するのがよいが、特に下記の如き、構造を有するものが好ましい。
【0024】
▲1▼連鎖移動剤の好ましい例
一般式(1) HS−R1−COOR2
ここに、R1は置換基を有してもよい炭素数が1〜10の炭化水素基であり、R2は置換基を有しても良い炭素数が2〜20の炭化水素基を示す。
【0025】
特に好ましいのは、チオグリコール酸エステル類、3−メルカプトプロピオン酸エステル類をあげることができる。具体的にはチオグリコール酸エステル類として、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸−t−ブチル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコールのチオグリコール酸エステル、ネオペンチルグリコールのチオグリコール酸エステル、トリメチロールプロパンのチオグリコール酸エステル、ペンタエリスリトールのチオグリコール酸エステル、ソルビトールのチオグリコール酸エステルをあげることができ、3−メルカプトプロピオン酸エステル類としては、エステル部分がエチルエステル、オクチルエステル、デシルエステル、ドデシルエステル、ペンタエリスリトールテトラキスエステルのもの、エチレングリコールの3−メルカプトプロピオン酸エステル、ネオペンチルグリコールの3−メルカプトプロピオン酸エステル、トリメチロールプロパンの3−メルカプトプロピオン酸エステル、ペンタエリスリトールの3−メルカプトプロピオン酸エステル、ソルビトールの3−メルカプトプロピオン酸エステルをあげることができる。
【0026】
使用量としては、全単量体に対し0.01〜5質量%がよい。
一般式(2) HS−R3
ここに、R3は置換基を有してもよい炭素数が1〜20の炭化水素基である。
【0027】
n−オクチルメルカプタン、2−エチルヘキシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、sec−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等をあげることができる。
【0028】
〔重合開始剤〕
本発明には水溶性ラジカル重合開始剤を使用するが、水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
【0029】
〔pH調整剤〕
pH調整にはアミン類を使用するとよい。好ましいものとしてはクロラミンT(p−トルエンスルフォンクロロアミドナトリウム三水和物)がある。
【0030】
なお、洗浄液中のpHは2〜9の領域とすることで洗浄効果が発揮される。特に好ましくはpHは3〜8である。洗浄水量は特に限定されるものではないが、通常、トナーに対して質量で2〜100倍、好ましくは5〜30倍もちいる。
【0031】
〔トナー樹脂の特性〕
本発明において優れた樹脂としては、ガラス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が80〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フローテスターで測定することができる。さらに、これら樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量が、数平均分子量(Mn)で1000〜100000、重量平均分子量(Mw)で2000〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8〜70のものが好ましい。
【0032】
熱定着時にトナーのオフセットを防ぐには、トナー用の樹脂としては、分子量100,000〜1,000,000の領域にピークもしくは肩を有する高分子量成分と、1,000〜20,000の領域にピークもしくは肩を有する低分子量成分の両成分を含有する樹脂が好ましい。
【0033】
樹脂の分子量測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定法により、THF(テトラヒドロフラン)を溶媒として測定する。すなわち、測定試料0.5〜5mg、より具体的には1mgに対してTHFを1ml加え、室温にてマグネチックスターラーなどを用いて撹拌を行い、充分に溶解させる。
【0034】
ついで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、GPCへ注入する。GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。
【0035】
カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組合せや、東ソー社製のTSKgelG1000H、G2000H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、TSK guard columnの組合せなどをあげることができる。また、検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)、あるいはUV検出器を用いるとよい。
【0036】
試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
【0037】
〔着色剤〕
本発明のトナーに使用する着色剤としてはカーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができる。
【0038】
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138、同156、同158、同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
【0039】
着色剤の添加方法としては、乳化重合法で調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集または融着させる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重合させる段階で着色剤を添加して重合し、着色粒子とする方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用することが好ましい。
【0040】
〔トナーに含有させる離型剤〕
本発明に使用される離型剤としては特に限定はない。ポリプロピレン、ポリエチレンなどの低分子量ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックス等が使用できる。好適には、下記一般式で示されるエステルワックスである。
【0041】
1−(OCO−R2n
n=1〜4の整数、好ましくは2〜4、さらに好ましくは3〜4、特に好ましくは4がよい。
【0042】
1、R2は置換基を有しても良い炭化水素基を示す。
1:炭素数=1〜40、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜5である。
【0043】
2:炭素数=1〜40、好ましくは16〜30、さらに好ましくは18〜26である。
【0044】
次に具体的化合物例を示す。
【0045】
【化1】
Figure 0004035973
【0046】
【化2】
Figure 0004035973
【0047】
添加量としては、トナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
【0048】
なお、本発明のトナーは、単量体中に離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させ、樹脂粒子中に離型剤を含有させた粒子を形成させるいわゆるミニエマルジョン重合法により造ることが出来る。
【0049】
〔本発明のトナーの製造方法〕
本発明のトナーは、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。凝集または融着の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して凝集または融着させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで凝集または融着とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個会合することを示す。
【0050】
なお、本発明でいうところの水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
【0051】
本発明のトナーを製造する具体的方法として、特に限定されるものではないが、例えば特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。
【0052】
すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、撹拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することもできる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0053】
〔トナーを構成する重合性単量体〕
樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0054】
また、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることがさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
【0055】
なお、形状を均一化させるためには、着色粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質量%以上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ましいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが好ましい。この理由としては、極性基が存在している重合体に対して、存在している水が多少膨潤する効果を発揮するために、形状の均一化が特に図られやすいものと考えられる。
【0056】
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0057】
〔凝集剤〕
使用される凝集剤としては特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。これらは組み合わせて使用してもよい。
【0058】
これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加することが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化するものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学 17、601(1960)日本高分子学会編」等に記述されており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度として求めることもできる。
【0059】
本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加することがよい。
【0060】
〔無限溶解する溶媒〕
前記した無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対して無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明においては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0061】
この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1〜100体積%が好ましい。
【0062】
〔その他の添加剤〕
本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて荷電制御剤等を含有することもできる。
【0063】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0064】
なお、これら荷電制御剤は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0065】
又、本発明のトナーでは、外添剤として無機微粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用することでより効果を発揮することができる。
【0066】
この無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によって疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定されるものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するものである。この方法は、内容量200mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せきされているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算出される。
【0067】
疎水化度={a/(a+50)}×100
この外添剤の添加量としては、トナー中に0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
【0068】
〔トナー(着色粒子)の粒径〕
本発明のトナーの粒径は、体積平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
【0069】
体積平均粒径が3〜8μmであることにより、現像により形成されるトナー画像が高画質であり、定着工程において、飛翔して加熱部材に付着しオフセットを発生させる付着力の大きいトナー微粒子が少なくなり、また、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
【0070】
測定条件
(1)アパーチャー:100μm
(2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて撹拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。
【0071】
〔現像剤及び現像方法〕
非磁性一成分トナーとして使用する場合には、薄層形成を行うための現像剤層規制部材が現像剤層担持体に押圧された構成を有する現像器を使用し、接触あるいは非接触で現像する。好ましい方式は接触現像である。
【0072】
二成分現像剤として使用する場合には、本発明のトナーとキャリアとからなる現像剤を調製し、接触又は非接触で現像する方式がある。
【0073】
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、磁性粒子としては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることができる。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものが良い。キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
【0074】
キャリアは、さらに樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0075】
〔定着方式と画像形成方法〕
本発明に使用される好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式をあげることができる。特に、接触加熱方式として、熱圧定着方式、さらには熱ローラー定着方式および固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する方式をあげることができる。なお、熱ローラー定着方式の具体例は後記する。
【0076】
図1は本発明の画像形成方法を説明するための画像形成装置の一例を示す断面構成図である。4は静電潜像担持体である感光体ドラムであり、アルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有機光導電体(OPC)を形成してなるもので矢印方向に所定の速度で回転する。
【0077】
図1において、図示しない原稿読み取り装置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1から露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2により、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静電潜像を作る。感光体ドラム4は、予め帯電器5により一様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に回転を開始している。
【0078】
感光体ドラム面上の静電潜像は、現像器6により現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬送されてきた転写紙(転写材)8に転写器7の作用により転写される。更に感光体ドラム4と転写紙8は分離器(分離極)9により分離されるが、現像像は転写紙8に転写担持されて、定着器10へと導かれ定着される。
【0079】
感光体面に残留した未転写のトナー等は、クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電される。
【0080】
次に、転写紙は代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定されず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0081】
又、クリーニングブレード13は、厚さ1〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウレタンゴムが最も良く用いられる。これは感光体に圧接して用いられるため熱を伝え易く、本発明においては解除機構を設け、画像形成動作を行っていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
【0082】
本発明は、電子写真法による画像形成装置、特にコンピュータ等からのデジタル画像データで変調した変調ビームにより感光体上に静電潜像を形成する装置に好ましく使用することができる。
【0083】
図2は、本発明のトナーを用いた画像形成方法において使用する定着装置の一例を示す断面図であり、図2示す定着装置10は、加熱ローラー71と、これに当接する加圧ローラー72とを備えている。なお、図2において、Tは転写紙(画像形成支持体)上に形成されたトナー像である。
【0084】
加熱ローラー71は、フッ素樹脂または弾性体からなる被覆層82が芯金81の表面に形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材75を内包している。
【0085】
芯金81は、金属から構成され、その内径は10〜70mmとされる。芯金81を構成する金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅等の金属あるいはこれらの合金を挙げることができる。
【0086】
芯金81の肉厚は0.1〜15mmとされ、省エネルギーの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。
【0087】
加熱部材75としては、ハロゲンヒーターを好適に使用することができる。これにより加熱ローラーの表面温度が120〜200℃とするのが普通である。
【0088】
加圧ローラー72は、弾性体からなる被覆層84が芯金83の表面に形成されてなる。被覆層84を構成する弾性体としては特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムを挙げることができ、被覆層84を構成するものとして例示したシリコーンゴムおよびシリコーンスポンジゴムを用いることが好ましい。
【0089】
被覆層84を構成する弾性体のアスカーC硬度は、80°未満とされ、好ましくは70°未満、更に好ましくは60°未満とされる。
【0090】
又、被覆層84の厚みは0.1〜30mmとされ、好ましくは0.1〜20mmとされる。
【0091】
加熱ローラー71と加圧ローラー72との当接荷重(総荷重)としては、通常40〜350Nとされ、好ましくは50〜300N、さらに好ましくは50〜250Nとされる。この当接荷重は、加熱ローラー71の強度(芯金81の肉厚)を考慮して規定され、例えば0.3mmの鉄よりなる芯金を有する加熱ローラーにあっては、250N以下とすることが好ましい。
【0092】
定着クリーニングの機構を付与して使用してもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコーンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でクリーニングする方法が使用できる。
【0093】
なお、シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等を使用することが出来る。さらに、フッ素を含有するシロキサンも好適に使用することが出来る。
【0094】
【実施例】
次に、本発明の具体的構成とその効果を示して説明するが、無論、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0095】
(ラテックス調製例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフラスコに予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交換水(2760g)に溶解させた溶液を添加する。窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80℃に昇温させた。
【0096】
一方で例示化合物19)72.0gをスチレン115.1g、n−ブチルアクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gからなる単量体に加え、80℃に加熱し溶解させ単量体溶液を作製した。
【0097】
循環経路を有する機械式分散機により上記の加熱溶液を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し80℃にて3時間加熱、撹拌することでラテックス粒子を作製した。引き続いて更に重合開始剤(KPS)7.73gをイオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、15分後、80℃でスチレン383.6g、n−ブチルアクリレート140.0g、メタクリル酸36.4g、tert−ドデシルメルカプタン13.7gの混合液を126分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた後40℃まで冷却しラテックス粒子を得た。
【0098】
このラテックス粒子をラテックス1とする。
(ラテックス調製例2)
ラテックス調製例1において、tert−ドデシルメルカプタンの代わりにn−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステルを15.0g使用した他は同様にしてラテックス粒子を得た。これをラテックス2とする。
【0099】
(着色粒子1)
n−ドデシル硫酸ナトリウム9.2gをイオン交換水160mlに撹拌溶解する。この液に、撹拌下、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)20gを徐々に加え、ついで、クレアミックスを用いて分散した。大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて、上記分散液の粒径を測定した結果、重量平均径で112nmであった。この分散液を「着色剤分散液1」とする。
【0100】
前述の「ラテックス1」1250gと別表に示す消臭剤を加えたイオン交換水2000ml及び「着色剤分散液1」を、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を付けた5リットルの四つ口フラスコに入れ撹拌する。30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。
【0101】
ついで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72mlに溶解した水溶液を撹拌下、30℃にて10分間で添加した。その後、3分間放置した後に、昇温を開始し、液温度90℃まで6分で昇温する(昇温速度=10℃/分)。その状態で粒径をコールターカウンターTA−IIにて測定し、体積平均粒径が6.5μmになった時点で塩化ナトリウム115gをイオン交換水700mlに溶解した水溶液を添加し粒子成長を停止させ、さらに継続して液温度90℃±2℃にて、6時間加熱撹拌し、凝集融着させる。その後、6℃/minの条件で30℃まで冷却した。ついでpH6に調整し、遠心分離器にて濾過し、イオン交換水にて洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥して着色粒子1を得た。
【0102】
(着色粒子11)
着色粒子において「ラテックス1」の代わりに「ラテックス2」を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子11」とする。
【0103】
(着色粒子2〜10、12〜20、及び21、22)
以下、表1に示す以外は上記同様にして、着色粒子2〜10、12〜20、及び21、22を作製した。
【0104】
【表1】
Figure 0004035973
【0105】
*TDM:t−ドデシルメルカプタン(ラテックス1)
*NOMP:n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル(ラテックス2)
ついで上記「着色粒子1」〜「着色粒子22」にそれぞれ疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合してトナーを得た。これらを「トナー1」〜「トナー22」とする。
【0106】
上記トナーの各々に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の現像剤を調製した。これらをトナーに対応して、「現像剤1」〜「現像剤22」とする。
【0107】
上記の如くして調製した現像剤を使用し、デジタル複写機Konica7075(コニカ社製)を用い定着器の構成を下記に示す構成に変更して実写評価を実施した。
【0108】
定着方式としては圧接加熱方式の定着装置を用いた。具体的構成は下記の如くである。
【0109】
表面をPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のチューブで被覆した(厚み:120μm)内径40mmで全幅が310mmの、ヒーターを中央部に内蔵した円柱状の厚み1.0mmのアルミ合金を加熱ローラー(上ローラー)として有し、表面が同様にスポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度=48:厚み2mm)で構成された内径40mmの肉厚2.0mmの鉄芯金を有する加圧ローラー(下ローラー)を有している。ニップ幅は5.8mmとした。この定着装置を使用して、印字の線速を480mm/secに設定した。
【0110】
〔特性評価〕
縦横が10m×10m、高さが2mの密閉された部屋中で、定着装置の加熱ローラーを175℃の設定温度にして画素率が25%のハーフトーン画像を連続で1万枚印字し、臭気の有無を官能評価にて実施した。臭気の有無については20名の評価員を使用し、臭気を感じた人数を評価した。
【0111】
【表2】
Figure 0004035973
【0112】
表2より、本発明内の実施例1〜20は臭気が感じられず、本発明外の比較例1および2は臭気がひどいことがわかる。
【0113】
【発明の効果】
本発明により、重合法トナーにおいて、熱定着時の臭気の発生を抑え、臭気問題を発生することの無い小粒径トナーを調製する方法を確立し静電潜像現像用トナーとその製造方法及び画像形成方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の説明のための画像形成装置の一例を示す断面構成図。
【図2】本発明に適用される定着装置の概略断面図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光体ドラム
5 帯電器
6 現像器
7 転写器
8 転写紙(転写材)
9 分離器
10 定着器
11 クリーニング器
12 帯電前露光
13 クリーニングブレード
71 加熱ローラー
72 加圧ローラー
75 加熱部材
81 加熱ローラーの芯金
82 加熱ローラーの被覆層
83 加圧ローラーの芯金
84 加圧ローラーの被覆層

Claims (3)

  1. 少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を、水系媒体中で凝集または融着せしめる工程、ついで濾過、洗浄する工程を有する静電潜像現像用トナーの製造方法において、該凝集または融着工程時に消臭剤を添加した水系媒体を使用することを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
  2. 少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を、水系媒体中で凝集または融着せしめ、ついで濾過、洗浄することで得られた静電潜像現像用トナーにおいて、該凝集または融着時に消臭剤を添加した水系媒体を使用することを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  3. 少なくとも静電潜像担持体上に形成された潜像を静電潜像現像用トナーを含む現像剤で現像し、可視化した後に転写材にトナーを転写し、転写されたトナーを熱定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体を、水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し、乳化重合あるいはミニエマルジョン重合してえられた樹脂粒子を消臭剤存在下に水系媒体中で凝集または融着せしめ、ついで濾過、洗浄することで得られたトナーであることを特徴とする画像形成方法。
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