JP2000097239A - 含油軸受け - Google Patents

含油軸受け

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JP2000097239A
JP2000097239A JP10268188A JP26818898A JP2000097239A JP 2000097239 A JP2000097239 A JP 2000097239A JP 10268188 A JP10268188 A JP 10268188A JP 26818898 A JP26818898 A JP 26818898A JP 2000097239 A JP2000097239 A JP 2000097239A
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JP
Japan
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lubricating oil
bearing
peripheral surface
inner peripheral
oil
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JP10268188A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tanaka
猛 田中
Toru Ito
徹 伊藤
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】いかなる条件下でも摺動面に潤滑油が存在でき
る簡素な構成の含油軸受けを提供する。 【解決手段】軸受け内周面と回転軸との間に潤滑油が設
けられ、軸受け内周面は非多孔質の材質で形成する。回
転軸の回転に伴い油膜圧力が負圧になる軸受け内周面の
軸方向一部に潤滑油供給溝12を設け、正圧になる軸受
け内周面の軸方向一部に潤滑油排出溝11が設ける。前
記潤滑油供給溝12と前記潤滑油排出溝11とを連絡す
る潤滑油連絡部13を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は特に偏荷重を支え
る自動車用小型モータ、或いは家電用モータに使用され
る含油軸受けに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用小型モータ、特に、ワイパモー
タ等においては、モータ出力軸にウォームギアを一体に
或いは連結し、ウォームホイールと噛み合わせて回転力
を伝達するウォーム減速機構を使用するために、モータ
出力軸の軸受けとしては耐軸受面荷重が高く、且つ高効
率が要求される。多孔質状の焼結合金により形成され、
潤滑油を含浸させて使用される焼結含油軸受けは、無給
油で長時間使用できることから、広く用いられている。
しかしながら、摩擦抵抗は部分的に金属接触しているた
め、ボールベアリングには遠く及ばない性能であった。
さらに、低温起動時(モータを停止した状態で一日以上
作動させず、低温下に置いた状態でモータを作動開始し
たとき)、通常の気孔率の軸受けでは、潤滑油がないた
め異常な騒音を発生することが問題となっている。
【0003】上記問題点に対する対策として特開平4−
307111号によれば、軸受け内周面のうち回転軸が
摺動する軸方向に沿う摺動面の空孔をつぶすことによっ
て、摺動面上の潤滑油が漏れることなく油圧低下のない
強固な油膜が形成される含油軸受けが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記含
油軸受けでも低温起動を繰り返して実施すると、摺動面
に存在していた潤滑油は軸の運転ごとに持ち出され、供
給されることもなくやがて潤滑油がなくなり、通常の気
孔率の軸受けと変わらなくなってしまう。
【0005】この発明はこのような問題を解決するもの
で、種々の条件下でも摺動面に潤滑油を長期間に渡り保
持できる簡素な構成の軸受けを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、請求項1では、径方向に一定荷重が加え
られ一定方向および一定速度の回転軸を受ける軸受けで
あって、軸受け内周面と回転軸との間には潤滑油が設け
られ、軸受け内周面は非多孔質の材質から形成され、回
転軸の回転に伴い油膜圧力が負圧になる軸受け内周面の
軸方向一部に潤滑油供給溝が設けられ、正圧になる軸受
け内周面の軸方向一部に潤滑油排出溝が設けられ、前記
潤滑油供給溝と前記潤滑油排出溝とを連絡する潤滑油連
絡部とが設けられている。
【0007】請求項2においては、さらに前記潤滑油供
給溝および前記潤滑油排出溝が非多孔質の軸受け内周面
を貫通する内側軸受けに設けられ、前記内側軸受けを覆
う多孔質状の外側軸受けを設けている。
【0008】
【作用】この発明の含油軸受けは、上記構成によれば、
潤滑油排出溝から排出された潤滑油は潤滑油連絡部を介
して絶えず潤滑油供給溝に溜まり、軸受け内周面に供給
され枯渇することがない。唯一、潤滑油排出溝と潤滑油
供給溝と潤滑油連絡部においてのみ潤滑油は軸受け内部
に潜ってしまうが、軸受け内周面のほとんどが非多孔質
なので潤滑油が軸受け内部に溜まってしまうことを防止
する。その結果、低温起動時にも潤滑油が冷却されても
内周面上面に保持し続けることができ、再び始動すると
きにも潤滑油が枯渇せずに潤滑作用が継続することがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図に示す実施例に
ついて説明する。図1は本発明の第1実施例を示す含油軸
受けを、自動車のワイパモータに適用した状態の断面図
である。図1において、1はアーマチャ、2は回転軸、
3は回転軸2に一体に形成されたウォームシャフトであ
る。4はウォームシャフト3の回転力を得て、矢印の方
向に回転するウォームホイールである。5はギアハウジ
ング、6はヨークハウジングである。7はモータのブラ
シ、8はモータのコンミテータ、9は回転軸2を支える
本発明を備えた含油軸受けである。
【0010】図2は図1のワイパモータの内部に収納さ
れ、回転軸2を支える含油軸受けの斜視図、図3は内側
軸受け10の斜視図、図4はその展開図であり、内側軸
受け10を覆う多孔質状の外側軸受け20で構成されて
いる。外側軸受け20は多孔質状の焼結合金により円筒
状に形成されている。排出された潤滑油の一部は潤滑油
排出溝11から潤滑油連絡部13を介し、潤滑油供給溝
12に溜まり、残りは多孔質の外側軸受け20に保持さ
れる。従って、外側軸受け20に保持できる分だけ潤滑
油を多く含むことができ、潤滑油が枯渇せずに潤滑作用
が継続する。
【0011】次に、上記構成において、その作動を説明
する。まず、駆動スイッチを投入すると、図示しない外
部電源から給電コネクタを通し、ブラシ7、コンミテー
タ8、アーマチャ1に給電し、このアーマチャ1が回転
し、その回転駆動力を回転軸2からウォームシャフト3
に伝達し、ウォームホイール4を回転させている。
【0012】図5で示された潤滑油排出溝11に沿った
線A−Aで切った断面図が図7であり、潤滑油供給溝1
2を通るAに平行な線B−Bで切った断面図が図6であ
る。回転軸2はウォームホイール4が矢印方向に回転す
ることにより、半径方向の一定の荷重を受ける。このた
め、内側軸受け10と回転軸2との間隙のうちもっとも
小さい部位は軸受け上で特定の場所になる。この位置を
0にとって、各位置をθに代表させて油圧分布を示した
グラフが図8である。
【0013】油圧の分布上、回転軸2の回転方向近傍に
発生する油膜圧力の負圧になる箇所に潤滑油供給溝12
を設け、回転方向逆側近傍に発生する油膜圧力の正圧に
なる箇所に潤滑油排出溝11を設ける。潤滑油供給溝1
2と潤滑油排出溝11とを連絡する潤滑油連絡部13を
設ける。潤滑油は軸方向に沿って軸受け内周面から溢れ
て潤滑油排出溝11に入り、潤滑油連絡部13を介して
潤滑油供給溝12に溜まった潤滑油が軸受け内周面に供
給され、軸受け内周面が枯渇することを防止し、長期間
に渡って潤滑油を保持することがきる。
【0014】図9に第2実施例を示す。本実施例では、
前述の第1実施例に加えてV字型の潤滑油排出溝11a
を設けてある。図8のグラフが示すように油膜圧力が正
圧の部分では潤滑油は外に漏れ出すから、その部分にも
溝を設けて中央に集める効果を期待している。
【0015】図10に第3実施例を示す。本実施例で
は、前述の第1実施例に対して、潤滑油排出溝11bを
長く設けて、全周囲にわたって排出された潤滑油を集め
て、潤滑油連絡部13を通って潤滑油供給溝12に油が
溜まるようになっている。これにより、潤滑油が外に漏
れるのを防いでいる。
【0016】図11に第4実施例を示す。本実施例で
は、前述の第3実施例に対して、潤滑油供給溝12aの
形状を変えて、中央をとがらせている。これにより、外
に漏れるのを防ぎつつ、中央に潤滑油を寄せる効果があ
る。
【0017】図12に第5実施例を示す。本実施例は、
図2と同様の非多孔質の内側軸受け10と内側軸受けを
覆う非多孔質の溶成材の外側軸受け20aで構成されて
いる。内側軸受け10は薄い短冊状の、銅板等の鉄鋼材
に比較して柔らかな金属でできていて、潤滑油排出溝1
1と潤滑油供給溝12、潤滑油連絡部13が内周面を貫
通している。外側軸受け20aは非多孔質の溶成材で円
筒状に形成されている。排出された潤滑油は潤滑油排出
溝11から潤滑油連絡部13を介し、潤滑油供給溝12
に溜まり供給される。軸受けを二層構造にすることによ
り、真円の軸受けを作ることができる。
【0018】図13は図1のワイパモータの内部に収容
され、回転軸2を支える含油軸受け9bの斜視図、図1
4は展開図である。この含油軸受けは短冊状の銅板等
の、鉄鋼材に比較して柔らかな金属で成型され、11b
は潤滑油排出溝、12bは潤滑油供給溝、13bは潤滑
油連絡部であり、潤滑油が溜まる凹みが設けており、内
周から外周に貫通しない。
【0019】なお、第1〜第4の実施例は第5、第6の
実施例に応用、組み合わせて利用することができる。
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば回転速度と方向と加えられる荷重が一定なの
で、回転軸上の油膜の圧力を測定した結果、潤滑油が溜
まる場所が特定できるため、そこに潤滑油供給溝を設
け、排出された潤滑油を無駄なく軸受け内周面に供給す
ることができ、長期間に渡り潤滑油を保持することがで
き、潤滑作用を継続することができる。また、製造コス
トも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例をワイパーモータに適用した状態
の断面図である。
【図2】 第1実施例における含油軸受けの斜視図であ
る。
【図3】 第1実施例における含油軸受けの内側軸受け
の斜視図である。
【図4】 図3の展開図である。
【図5】 第1実施例の作用を説明する為の説明図であ
る。
【図6】 第1実施例の作用を説明する為の説明図であ
る。
【図7】 第1実施例の作用を説明する為の説明図であ
る。
【図8】 油膜圧力を示すグラフである。
【図9】 第2実施例の含油軸受けの展開図である。
【図10】 第3実施例の含油軸受けの展開図である。
【図11】 第4実施例の含油軸受けの展開図である。
【図12】 第5実施例の含油軸受けの斜視図である。
【図13】 第6実施例の含油軸受けの斜視図である。
【図14】 第6実施例の含油軸受けの展開図である。
【符号の説明】
1…アーマチャ、2…回転軸、3…ウォームシャフト、
4…ウォームホイール、5…ギアハウジング、6…ヨー
クハウジング、7…ブラシ、8…コンミテータ、9,9
a,9b…含油軸受け、10…内側軸受け、 11,1
1a,11b…潤滑油排出溝、12,12a…潤滑油供
給溝、13…潤滑油連絡部、20,20a…外側軸受
け。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向に一定荷重が加えられ一定方向およ
    び一定速度の回転軸を受ける軸受けであって、 軸受け内周面と回転軸との間には潤滑油が設けられ、軸
    受け内周面は非多孔質の材質から形成され、回転軸の回
    転に伴い油膜圧力が負圧になる軸受け内周面の軸方向一
    部に潤滑油供給溝が設けられ、正圧になる軸受け内周面
    の軸方向一部に潤滑油排出溝が設けられ、前記潤滑油供
    給溝と前記潤滑油排出溝とを連絡する潤滑油連絡部とが
    設けられていることを特徴とする含油軸受け。
  2. 【請求項2】前記潤滑油供給溝および前記潤滑油排出溝
    が非多孔質の軸受け内周面を貫通する内側軸受けに設け
    られ、前記内側軸受けを覆う多孔質状の外側軸受けを設
    けたことを特徴とする請求項1記載の含油軸受け。
JP10268188A 1998-09-22 1998-09-22 含油軸受け Pending JP2000097239A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014212647A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 株式会社デンソー 電動アクチュエータ

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