JP2000097219A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ボルト固定構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とし、
上記小さい半円部と係止したボルトを抑止するガイド座金を備えるボルト固定構造。
【請求項2】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔(11)の小さい半円部(12)と係止したときのボルト(30)を包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状の立ち壁(21)を一体に備えたリング状ガイド部材(20)を組み合わせ用いることを特徴とするボルト固定構造。
【請求項3】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔(11)の小さい半円部(13)と係止したときのボルト(30)を包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状のガイド片(42)を、ボルト挿通部材(40)のボルト挿通孔(41)の周囲に切り起こして一体に設けることを特徴とする請求項2記載のボルト固定構造。
【請求項4】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面としたナット(10)を、ボルト挿通部材(40)内に倒立状態に埋め込み、ボルト(30)がボルト貫通孔(11)の小さい半円部(13)と係止したとき、ボルト貫通孔(11)の円盤状凹部(14)に嵌入してボルト(30)と小さい半円部(13)との係止状態を維持する リング状若しくは円盤状ガイド片(50)を予めボルト(30)の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けることを特徴とする請求項2記載のボルト固定構造。
【請求項5】 ボルト挿通部材(40)のボルト挿通孔(41)を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(42)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(43)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、ボルト(30)がボルト挿通孔(41)の半円部(43)と係止したとき、ボルト挿通孔(41)の円盤状凹部(44)に嵌入することによりボルトを抑止してボルト(30)と半円部(43)との係止状態を維持するリング状若しくは円盤状ガイド片(50)をボルト(30)の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けることを特徴とする請求項4記載のボルト固定構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、部材を挿通したボルトをナットの締め付けによって固定するボルト固定構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】 従来、ナットをボルトの所要位置に装着するには、ナットをボルトの先端に嵌めた後、回しながら所要の位置まで送らねばならないので、これに手間と時間を要して作業能率の上らない一原因となっている。本発明は、この従来の方法の難点を改善してナットの締め付け作業を容易にする方法を提供することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達するため、本発明は、部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とし、上記小さい半円部と係止したボルトを抑止するガイド座金を備えるボルト固定構造を提供する。
【0004】 さらに、本発明は、ボルトに装着するナットのボルト貫通孔の内壁を、ボルトの外周と摺動可能な平滑面とした大きい半円部と、ボルト外周と噛合するネジ面とした小さい半円部とを接続してひょうたん形とし、その大きい半円部にボルトを通し、さらにこれを小さい半円部に誘導後ナットを締め付けてボルトとの係止状態を保持するため、ナットのボルト貫通孔の円盤状凹部に嵌入してボルトを包囲抑止する円環状の立ち壁を一体に備えたリング状ガイド部材を組み合わせ用いるボルト固定構造を提供する。
【0005】 さらに本発明は、ボルトに装着するナットのボルト貫通孔の内壁をボルトの外 周と摺動可能な平滑面とした大きい半円部と、ボルト外周と噛合するネジ面とした小さい半円部とを接続してひょうたん形とし、その大きい半円部にボルトを通し、さらにこれを小さい半円部に誘導後ナットを締め付けてボルトとナットとを係止させた状態を保持するため、ボルトを包囲抑止するリング状のガイド立ち爪をボルト挿通部材のボルト挿通孔の周囲に予め切り起こして設けるものである。
【0006】 またさらに、前記ナットを、ボルト挿通部材のボルト挿通孔に一致させてボルト挿通部材に倒立状態に埋め込むと共に、ボルト上端にリング状若しくは円盤状のガイド片を予め同心円状に固着することにより、ボルトがナットの小円部と係止したとき、円盤状ガイド片がナットのボルト貫通孔の円盤状凹部に嵌入してボルトと小さい半円部との係止状態を保持するようにしてもよい。
【0007】 またさらに、ボルト挿通部材のボルト挿通孔を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、ボルトがボルト挿通孔の小さい半円部と係止したとき、ボルト挿通孔の円盤状凹部に嵌入することによりボルトを抑止してボルトと小さい半円部との係止状態を維持する リング状若しくは円盤状ガイド片をボルトの上端に該ボルトと同心円状に固着して設けるようにしてもよい。以上の各手段により、ボルト固定作業に際してボルトに対するナットの位置決めが容易に行われると共に、作業能率が一段と改善される。
【0008】
【実施例】 以下、図面に従って本発明の実施例を説明する。
【0009】 図7(A)は本発明の第1の実施例に係るボルト固定構造の斜視図、図7(B)はガイド座金の斜視図である。
図7(A)に示すように、ボルトの貫通孔を、ナットのボルト貫通孔をボルトが余裕を以て貫通する大きい半円部71と、ボルトが係止するネジ面を有する小さい半円部72より成るひょうたん形に形成し、これをボルトに嵌入したとき、ボルトが上記両半円部間を移動し得るようにし、かつ、同図(B)に示すように、上記小半円部72と係止したボルトを抑止するガイド座金80を組み合わせて用いる。これにより部材に挿通したボルトの固定作業はかなり能率化される。
【0010】 図1(A)は、第2の実施例の平面を、同図(B)は、その裏面を、同図(C)は、その縦断面をそれぞれ示す。また、図2(A)は、リング状ガイド部材の平面を、同図(B)は、その縦断面をそれぞれ示す。
【0011】 各図において10は、ボルトに装着する金属より成る正六多角形のブロック状ナットで、中央部に穿孔されているボルト貫通孔11は、ボルト外周のネジ山と噛合するネジを刻設した半円部13と、その半円部よりやゝ大きく内壁をボルトがスライドし得る平滑面とした半円部12とが連結してひょうたん形を成している。そして、該ボルト貫通孔の下端部には後述のボルト抑止用のリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21を嵌入させる円盤状凹部14を備えている。なお、該円盤状凹部は、貫通孔11の小さい半円部13が成す仮想円と同心の位置に設けられている。
【0011】 図3(A)、(B)、(C)は、ナット10をボルト挿通部材40に挿通したボルト30に嵌入装着して締め付ける順序を示す。同図において、20は、図2(A)、(B)に示ように、ボルト抑止用のリング状ガイド部材である。そのガイド部材は、ナット10の外周と同程度の大きさの外周を有し、中央にはボルト貫通孔21を備えると共に、その貫通孔の外周縁にボルトを抑止する円環状の立ち壁22を一体に備えている。そのボルト貫通孔21及び円環状立ち壁22の内壁は平滑面となっている。
【0012】 先ず始めに、同図(A)に示すように、予めボルト抑止用のリング状ガイド部材20をボルト30に嵌めてボルト挿通部材上に位置させる。次に、同図(B)に示すように、ナット10をボルト30に嵌め、そのボルト貫通孔11の大きい半円部12でスライドさせてボルト抑止用ガイド部材20の円環状立ち壁22に当接させる。
【0013】 次に、ナット10を矢印の方向に押し、ボルト30に対しナットの貫通孔の大きい半円部12から小さい半円部13に移動してボルト30と噛合させた後、ナット10を締め付ける。すると、同図(C)に示すように、ボルト抑止用のガイド部材20の円環状立ち壁22が、ナットのボルト貫通孔11下端の円盤状凹部14に嵌入してボルトを抑止する。以上の操作によってボルト30をボルト挿通部材40に固定する。
【0014】 次に、図4に基いて第3の実施例を述べる。すなわち同実施例は、第2の実施例において、ナットとボルトとの係止状態を保持するために用いる、ナットのボルト貫通孔の円盤状円盤状凹部14に嵌入してボルトを包囲抑止するガイド部材の円環状立ち壁21の代わりに、円環状のガイド立ち壁42を、ボルト挿通部材40のボルト挿通孔の周囲に予め切り起こして一体に設けるものである。なお、円環状のガイド立ち壁42は、断続する円環形状に切り起こして設けてもよい。
【0015】 従って、第2実施例と同様に、ボルトの先端から入れたナット10をその大きい半円部でボルトとスライドさせて円環状ガイド立ち壁42に当接させた後、同図(A)に示すように、矢印方向に押すと、ナットは同方向に移動してボルトがナットの大きい半円部から小さい半円部に達してボルトと噛み合うから、その位置でナットを締め付けてボルト30に係止させることによりボルトをボルト挿通部材40に固定することができる。このように円環状ガイド立ち壁42は、従来のナットに組合わせて用いるリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21の役目を為すもので、これをボルト挿通部材に予め一体に設けることにより本ナット10を用いたボルト固定作業の能率化が一段と進むこととなる。
【0016】 次に、図5は、さらに第4の実施例を示す。すなわち、同実施例は、同図に示すように、上記構造のナット10を、ボルト挿通部材40内に倒立状態に埋め込み、かつ、予めリング状若しくは円盤状ガイド片50をボルト30の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けるものである。なお、60は、ボルト上端のフック状把手である。
【0017】 これにより、ガイド片50は、第1実施例におけるリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21あるいは第2実施例における円環状のガイド立ち壁42と同様の作用をする。すなわち、ボルト30がボルト貫通孔の小さい半円部43と係止したとき、ガイド片50はボルト貫通孔の円盤状円盤状凹部44に嵌入してボルト30を抑止し、ボルト30と半円部43との係止状態を維持して、ボルト30がナットの大きい半円部42へ脱却するのを防ぐ。
【0018】 図6は、さらに第5の実施例を示す。すなわち、同実施例は、ボルト挿通部材40のボルト挿通孔41を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部42についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とすると共に、小さい半円部43についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面としたものである。
【0019】 これにより、その内壁は、第2実施例におけるナット10のボルト貫通孔11の内壁と同様の作用をし、第4実施例におけるボルト30がボルト挿通孔41の半円部43と係止したとき、そのリング状若しくは円盤状ガイド片50がボルト挿通孔41の円盤状円盤状凹部44に嵌入することによりボルトを抑止してボルト30と半円部43との係止状態を維持することができる。
【0020】
【発明の効果】 本発明のボルト固定構造は、ボルト締め付けに用いるナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔の小さい半円部と係止したときのボルトを包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状の立ち壁を一体に備えたリング状ガイド部材20を組み合わせ用いるものであるから、ボルトへのナットの装着がきわめて容易であると共に、所定位置で締め付けられて固定したボルトがナットのボルト貫通孔の大きい半円部に戻って緩むことが絶対にない。従って、ボルトの固定作業が著しく容易で、作業能率の向上及び経費の節減に資する効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、第2の実施例の平面図、(B)は、その底面図、(C)は、その縦断面図である。
【図2】 リング状ガイド部材の平面図及び縦断面図である。
【図3】 ナットをボルトに嵌入装着して締め付ける順序を示す。
【図4】 第3の実施例の縦断面図である。
【図5】 第4の実施例の縦断面図である。
【図6】 第5の実施例の縦断面図である。
【図7】 第1の実施例の斜視図である。
【符号の説明】
10: ナット
11: ボルト貫通孔
12: 大きい半円部
13: 小さい半円部
20: リング状ガイド部材
30: ボルト
40: ボルト挿通部材
50: 円盤状ガイド片
【発明の名称】 ボルト固定構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とし、
上記小さい半円部と係止したボルトを抑止するガイド座金を備えるボルト固定構造。
【請求項2】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔(11)の小さい半円部(12)と係止したときのボルト(30)を包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状の立ち壁(21)を一体に備えたリング状ガイド部材(20)を組み合わせ用いることを特徴とするボルト固定構造。
【請求項3】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔(11)の小さい半円部(13)と係止したときのボルト(30)を包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状のガイド片(42)を、ボルト挿通部材(40)のボルト挿通孔(41)の周囲に切り起こして一体に設けることを特徴とする請求項2記載のボルト固定構造。
【請求項4】 部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナット(10)のボルト貫通孔(11)を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(12)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(13)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面としたナット(10)を、ボルト挿通部材(40)内に倒立状態に埋め込み、ボルト(30)がボルト貫通孔(11)の小さい半円部(13)と係止したとき、ボルト貫通孔(11)の円盤状凹部(14)に嵌入してボルト(30)と小さい半円部(13)との係止状態を維持する リング状若しくは円盤状ガイド片(50)を予めボルト(30)の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けることを特徴とする請求項2記載のボルト固定構造。
【請求項5】 ボルト挿通部材(40)のボルト挿通孔(41)を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部(42)についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部(43)についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、ボルト(30)がボルト挿通孔(41)の半円部(43)と係止したとき、ボルト挿通孔(41)の円盤状凹部(44)に嵌入することによりボルトを抑止してボルト(30)と半円部(43)との係止状態を維持するリング状若しくは円盤状ガイド片(50)をボルト(30)の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けることを特徴とする請求項4記載のボルト固定構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、部材を挿通したボルトをナットの締め付けによって固定するボルト固定構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】 従来、ナットをボルトの所要位置に装着するには、ナットをボルトの先端に嵌めた後、回しながら所要の位置まで送らねばならないので、これに手間と時間を要して作業能率の上らない一原因となっている。本発明は、この従来の方法の難点を改善してナットの締め付け作業を容易にする方法を提供することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達するため、本発明は、部材を挿通したボルトをボルト貫通孔に嵌めたナットの締め付けによって固定するボルト固定構造において、ナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とし、上記小さい半円部と係止したボルトを抑止するガイド座金を備えるボルト固定構造を提供する。
【0004】 さらに、本発明は、ボルトに装着するナットのボルト貫通孔の内壁を、ボルトの外周と摺動可能な平滑面とした大きい半円部と、ボルト外周と噛合するネジ面とした小さい半円部とを接続してひょうたん形とし、その大きい半円部にボルトを通し、さらにこれを小さい半円部に誘導後ナットを締め付けてボルトとの係止状態を保持するため、ナットのボルト貫通孔の円盤状凹部に嵌入してボルトを包囲抑止する円環状の立ち壁を一体に備えたリング状ガイド部材を組み合わせ用いるボルト固定構造を提供する。
【0005】 さらに本発明は、ボルトに装着するナットのボルト貫通孔の内壁をボルトの外 周と摺動可能な平滑面とした大きい半円部と、ボルト外周と噛合するネジ面とした小さい半円部とを接続してひょうたん形とし、その大きい半円部にボルトを通し、さらにこれを小さい半円部に誘導後ナットを締め付けてボルトとナットとを係止させた状態を保持するため、ボルトを包囲抑止するリング状のガイド立ち爪をボルト挿通部材のボルト挿通孔の周囲に予め切り起こして設けるものである。
【0006】 またさらに、前記ナットを、ボルト挿通部材のボルト挿通孔に一致させてボルト挿通部材に倒立状態に埋め込むと共に、ボルト上端にリング状若しくは円盤状のガイド片を予め同心円状に固着することにより、ボルトがナットの小円部と係止したとき、円盤状ガイド片がナットのボルト貫通孔の円盤状凹部に嵌入してボルトと小さい半円部との係止状態を保持するようにしてもよい。
【0007】 またさらに、ボルト挿通部材のボルト挿通孔を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、ボルトがボルト挿通孔の小さい半円部と係止したとき、ボルト挿通孔の円盤状凹部に嵌入することによりボルトを抑止してボルトと小さい半円部との係止状態を維持する リング状若しくは円盤状ガイド片をボルトの上端に該ボルトと同心円状に固着して設けるようにしてもよい。以上の各手段により、ボルト固定作業に際してボルトに対するナットの位置決めが容易に行われると共に、作業能率が一段と改善される。
【0008】
【実施例】 以下、図面に従って本発明の実施例を説明する。
【0009】 図7(A)は本発明の第1の実施例に係るボルト固定構造の斜視図、図7(B)はガイド座金の斜視図である。
図7(A)に示すように、ボルトの貫通孔を、ナットのボルト貫通孔をボルトが余裕を以て貫通する大きい半円部71と、ボルトが係止するネジ面を有する小さい半円部72より成るひょうたん形に形成し、これをボルトに嵌入したとき、ボルトが上記両半円部間を移動し得るようにし、かつ、同図(B)に示すように、上記小半円部72と係止したボルトを抑止するガイド座金80を組み合わせて用いる。これにより部材に挿通したボルトの固定作業はかなり能率化される。
【0010】 図1(A)は、第2の実施例の平面を、同図(B)は、その裏面を、同図(C)は、その縦断面をそれぞれ示す。また、図2(A)は、リング状ガイド部材の平面を、同図(B)は、その縦断面をそれぞれ示す。
【0011】 各図において10は、ボルトに装着する金属より成る正六多角形のブロック状ナットで、中央部に穿孔されているボルト貫通孔11は、ボルト外周のネジ山と噛合するネジを刻設した半円部13と、その半円部よりやゝ大きく内壁をボルトがスライドし得る平滑面とした半円部12とが連結してひょうたん形を成している。そして、該ボルト貫通孔の下端部には後述のボルト抑止用のリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21を嵌入させる円盤状凹部14を備えている。なお、該円盤状凹部は、貫通孔11の小さい半円部13が成す仮想円と同心の位置に設けられている。
【0011】 図3(A)、(B)、(C)は、ナット10をボルト挿通部材40に挿通したボルト30に嵌入装着して締め付ける順序を示す。同図において、20は、図2(A)、(B)に示ように、ボルト抑止用のリング状ガイド部材である。そのガイド部材は、ナット10の外周と同程度の大きさの外周を有し、中央にはボルト貫通孔21を備えると共に、その貫通孔の外周縁にボルトを抑止する円環状の立ち壁22を一体に備えている。そのボルト貫通孔21及び円環状立ち壁22の内壁は平滑面となっている。
【0012】 先ず始めに、同図(A)に示すように、予めボルト抑止用のリング状ガイド部材20をボルト30に嵌めてボルト挿通部材上に位置させる。次に、同図(B)に示すように、ナット10をボルト30に嵌め、そのボルト貫通孔11の大きい半円部12でスライドさせてボルト抑止用ガイド部材20の円環状立ち壁22に当接させる。
【0013】 次に、ナット10を矢印の方向に押し、ボルト30に対しナットの貫通孔の大きい半円部12から小さい半円部13に移動してボルト30と噛合させた後、ナット10を締め付ける。すると、同図(C)に示すように、ボルト抑止用のガイド部材20の円環状立ち壁22が、ナットのボルト貫通孔11下端の円盤状凹部14に嵌入してボルトを抑止する。以上の操作によってボルト30をボルト挿通部材40に固定する。
【0014】 次に、図4に基いて第3の実施例を述べる。すなわち同実施例は、第2の実施例において、ナットとボルトとの係止状態を保持するために用いる、ナットのボルト貫通孔の円盤状円盤状凹部14に嵌入してボルトを包囲抑止するガイド部材の円環状立ち壁21の代わりに、円環状のガイド立ち壁42を、ボルト挿通部材40のボルト挿通孔の周囲に予め切り起こして一体に設けるものである。なお、円環状のガイド立ち壁42は、断続する円環形状に切り起こして設けてもよい。
【0015】 従って、第2実施例と同様に、ボルトの先端から入れたナット10をその大きい半円部でボルトとスライドさせて円環状ガイド立ち壁42に当接させた後、同図(A)に示すように、矢印方向に押すと、ナットは同方向に移動してボルトがナットの大きい半円部から小さい半円部に達してボルトと噛み合うから、その位置でナットを締め付けてボルト30に係止させることによりボルトをボルト挿通部材40に固定することができる。このように円環状ガイド立ち壁42は、従来のナットに組合わせて用いるリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21の役目を為すもので、これをボルト挿通部材に予め一体に設けることにより本ナット10を用いたボルト固定作業の能率化が一段と進むこととなる。
【0016】 次に、図5は、さらに第4の実施例を示す。すなわち、同実施例は、同図に示すように、上記構造のナット10を、ボルト挿通部材40内に倒立状態に埋め込み、かつ、予めリング状若しくは円盤状ガイド片50をボルト30の上端に該ボルトと同心円状に固着して設けるものである。なお、60は、ボルト上端のフック状把手である。
【0017】 これにより、ガイド片50は、第1実施例におけるリング状ガイド部材20の円環状立ち壁21あるいは第2実施例における円環状のガイド立ち壁42と同様の作用をする。すなわち、ボルト30がボルト貫通孔の小さい半円部43と係止したとき、ガイド片50はボルト貫通孔の円盤状円盤状凹部44に嵌入してボルト30を抑止し、ボルト30と半円部43との係止状態を維持して、ボルト30がナットの大きい半円部42へ脱却するのを防ぐ。
【0018】 図6は、さらに第5の実施例を示す。すなわち、同実施例は、ボルト挿通部材40のボルト挿通孔41を、大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部42についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とすると共に、小さい半円部43についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面としたものである。
【0019】 これにより、その内壁は、第2実施例におけるナット10のボルト貫通孔11の内壁と同様の作用をし、第4実施例におけるボルト30がボルト挿通孔41の半円部43と係止したとき、そのリング状若しくは円盤状ガイド片50がボルト挿通孔41の円盤状円盤状凹部44に嵌入することによりボルトを抑止してボルト30と半円部43との係止状態を維持することができる。
【0020】
【発明の効果】 本発明のボルト固定構造は、ボルト締め付けに用いるナットのボルト貫通孔を大小の半円が連続したひょうたん形に形成し、その内壁を大きい半円部についてはボルトの外周と摺動可能な平滑面とし、小さい半円部についてはボルトのネジ山と噛み合うネジ面とすると共に、該ナットのボルト貫通孔の小さい半円部と係止したときのボルトを包囲抑止して両者の係止状態を維持する円環状の立ち壁を一体に備えたリング状ガイド部材20を組み合わせ用いるものであるから、ボルトへのナットの装着がきわめて容易であると共に、所定位置で締め付けられて固定したボルトがナットのボルト貫通孔の大きい半円部に戻って緩むことが絶対にない。従って、ボルトの固定作業が著しく容易で、作業能率の向上及び経費の節減に資する効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、第2の実施例の平面図、(B)は、その底面図、(C)は、その縦断面図である。
【図2】 リング状ガイド部材の平面図及び縦断面図である。
【図3】 ナットをボルトに嵌入装着して締め付ける順序を示す。
【図4】 第3の実施例の縦断面図である。
【図5】 第4の実施例の縦断面図である。
【図6】 第5の実施例の縦断面図である。
【図7】 第1の実施例の斜視図である。
【符号の説明】
10: ナット
11: ボルト貫通孔
12: 大きい半円部
13: 小さい半円部
20: リング状ガイド部材
30: ボルト
40: ボルト挿通部材
50: 円盤状ガイド片
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