JP2000096444A - 抗菌性不織布及びその製造法 - Google Patents

抗菌性不織布及びその製造法

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JP2000096444A
JP2000096444A JP10271931A JP27193198A JP2000096444A JP 2000096444 A JP2000096444 A JP 2000096444A JP 10271931 A JP10271931 A JP 10271931A JP 27193198 A JP27193198 A JP 27193198A JP 2000096444 A JP2000096444 A JP 2000096444A
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nonwoven fabric
antibacterial
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acid
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Hideto Ohashi
英人 大橋
Yoshikazu Sumita
美和 住田
Satoshi Hayakawa
聡 早川
Juji Konagaya
重次 小長谷
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯耐久性に優れた抗菌性不織布を提供す
る。 【解決手段】 4級ホスホニウム塩基を有する高分子樹
脂と水分散性樹脂を主たる構成成分とする抗菌性樹脂を
少なくとも繊維表面に有する抗菌性不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は経時的に変化するこ
となく、洗濯耐久性に優れた抗菌性を有する抗菌性繊維
不織布およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病院その他、サニタリー分野での
病原菌の感染防止を目的としたカーペット、マット、シ
ーツ、カーテン、布団類への抗菌性付与、あるいは靴
下、タイツ類への防臭効果、また最近では、食堂、厨房
で使われるおしぼりや布巾の衛生を目的とした抗菌性付
与の検討がすすめられている。しかしながら、その抗菌
性は持続性に乏しく加工直後は優れた効果を発揮する
が、繰り返し洗濯等により抗菌性効果が失われる欠点を
有していた。とりわけ、食堂、厨房で使われるおしぼり
や布巾に使われる不織布には吸水性と風合いを付与する
ために親水性樹脂でコーティングを施すことがあるが、
これに抗菌性を付与しようとすると、抗菌剤が樹脂に均
一に混合されず、洗濯によって抗菌性が消失してしまう
という問題があった。現在主に検討または使用されてい
る抗菌剤としてはキチン、キトサン、わさび抽出物、か
らし抽出物、ヒノキチオール、茶抽出ポリフェノール等
の天然品、光酸化触媒酸化チタン粒子、酸化亜鉛超微粒
子、銀含有ゼオライト、銀含有リン酸ジルコニウム等の
無機系化合物、及び有機アンモニウム塩系、有機ホスホ
ニウム塩系化合物等の有機合成品がある。天然品及び銀
に代表される無機品は毒性の面で安全であるとして最近
注目を集めている。例えば、抗菌作用を有する金属イオ
ンを担持するゼオライト(特開昭60−202162号
など)や同様の金属イオンを有するリン酸塩系化合物
(特開平5−59308号など)等の無機系抗菌剤を配
合した塗料など多数提案されている。しかし、無機系抗
菌剤の主流である銀イオンを無機化合物担体に担持した
ものは、銀イオンが溶出し抗菌性が低下することが多
く、特に水にさらされる場所では比較的短時間で抗菌性
が消失してしまうという問題があり、また樹脂に混合す
ると、これを着色または変色するものが多く、樹脂また
はそれを含む塗料、染料から得られる製品または塗装物
の意匠を著しく損なうものであった。他方、有機合成品
は抗菌・防かび能が天然品、無機品より優れるのが一般
的だが、抗菌性成分が揮発、分離しやすく、その毒性の
ためにかえって敬遠されがちである。これは抗菌性成分
が水や有機溶媒等に溶解しやすいためで、最近では不溶
性で毒性を示さない固定化抗菌剤が開発されている。こ
の改善法として以下の開示例がある。
【0003】特開昭54−86584号公報には、カル
ボキシル基やスルホン酸基等の酸性基とイオン結合して
いる4級アンモニウム塩基を有する抗菌剤成分を含有す
る高分子物質を主体とした抗菌性材料が記載されてい
る。特開昭61−245378号公報には、アミジン基
などの塩基性基や4級アンモニウム塩基を有する抗菌剤
成分を含有したポリエステル共重合体からなる繊維が記
載されている。特開昭57−204286、63−60
9030,62−114903、特開平1−9359
6、特開平2−240090等の公報によれば種々の含
窒素化合物を同様、ホスホニウム塩化合物は細菌類に対
して広い活性スペクトルを持った生物学的活性化学物質
として知られている。上記のホスホニウム塩を高分子物
質に固定化し用途の拡大を試みた発明が開示されてい
る。
【0004】特開平4−266912号公報にはホスホ
ニウム塩系ビニル重合体の抗菌剤について、特再平4−
814365号公報にはビニルベンジルホスホニウム塩
系ビニル重合体の抗菌剤について開示されている。さら
には、特開平5−310820号公報には、酸性基およ
びこの酸性基とイオン結合したホスホニウム塩基を有す
る抗菌成分を含有する高分子物質を主体とした抗菌性材
料が記載されている。その実施例中でスルホイソフタル
酸のホスホニウム塩を用いたポリエステルが開示されて
いる。本発明者らは特開平4−266912、特再平4
−814365、特開平5−310820を鋭意検討
し、その実施例に従いホスホニウム塩基含有ビニル重合
体及び共重合ポリエステルおよびそれを用いたコーティ
ング剤を合成しそれを不織布に塗布し、それらの性能を
検討したが、抗菌性が十分であるとはいえず、洗濯後の
抗菌性の低下や、親水性、風合いなどの特性を損ねると
いう問題が生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解決し、抗菌性、洗濯耐久性に優れ、生地の吸水
性、風合いを損ねることのない抗菌性不織布を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の抗菌性不織布は4級ホスホニウム塩基を抗
菌成分として含む高分子樹脂と水分散性樹脂とを主たる
構成成分とする抗菌性樹脂を少なくとも繊維の表面に有
することを特徴とする。上記の構成からなる本発明の抗
菌性不織布は、抗菌性、及び親水性、吸水性が高められ
ることに特徴がある。この場合において、4級ホスホニ
ウム塩基を有する抗菌成分が下記(式1)で表されるホ
スホニウム塩であることができる。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 はアルキ
ル基でそのうちの少なくとも1個は炭素数10以上20
以下のアルキル基)
【0009】上記目的を達成するために、本発明の抗菌
性不織布の製造方法は、抗菌成分を含む高分子樹脂と水
分散性樹脂を均一に分散させた処理液に不織布を浸漬
し、樹脂溶液を含浸した不織布を引き上げて、絞り機で
絞り、その後乾燥することによって繊維表層に高分子樹
脂層を形成させることができる。上記の構成からなる本
発明の抗菌性不織布は、抗菌性付与が容易で、安価に所
期の抗菌性効果を発揮することができ、また、抗菌処理
を施した不織布製品が未処理品と変わらぬ外観、表面特
性、風合いを有することに特徴がある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の抗菌性不織布の実
施の形態を詳細に説明する。本発明の抗菌性不織布は、
その少なくとも繊維表面に4級ホスホニウム塩基を有す
る抗菌成分を含む高分子樹脂と水分散性樹脂を主たる構
成成分とする抗菌性樹脂を有するが、この4級ホスホニ
ウム塩基を含む抗菌成分の例としては、カルボキシル
基、スルホン酸基、ホスホン酸基等の酸性基またはそれ
らの塩等の誘導体、ヒドロキシル基、アルコキシル基、
アミノ基、エポキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲンイオンを有する化合物、アクリル酸、アクリ
ルアミド等の各種アクリル化合物、イソシアネート化合
物、フマール酸、マレイン酸等の不飽和二重結合を有す
る化合物に4級ホスホニウム塩基を導入した化合物が挙
げられる。その一例として(式2)で表されるスルホン
酸基含有二官能性芳香族化合物のホスホニウム塩が挙げ
られる。これらの4級ホスホニウム塩化合物は抗菌性樹
脂中で高分子物質と化学結合を形成することができるも
のである。また高分子物質中に4級ホスホニウム塩化合
物がモノマーとして混合されていてもよいし、4級ホス
ホニウム塩化合物が高分子物質に共重合されていてもよ
い。4級ホスホニウム塩基を含有する高分子樹脂として
好ましいものの例として、高分子樹脂がポリエステルの
場合、ジカルボン酸成分及びグリコール成分を主成分と
し、下記(式2)で表されるスルホン酸基含有二官能性
芳香族化合物のホスホニウム塩を全ジカルボン酸中1モ
ル%以上50モル%以下共重合した共重合ポリエステル
があげられる。このような共重合ポリエステルは化学結
合によって結合した親水性物質を有することによる抗菌
性向上の効果が顕著である。
【0011】
【化3】 (式中、Aは芳香族基、X1 、X2 はエステル形成性官
能基、R1 、R2 、R3、R4 はアルキル基でそのうち
の少なくとも1個は炭素数10以上20以下のアルキル
基)
【0012】このような共重合ポリエステルを構成する
スルホン酸基含有二官能性芳香族化合物のホスホニウム
塩化合物(式2)のR1 ,R2 ,R3 ,R4 の例として
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ペプチル、オクチル、ドデシル、ペンタデシ
ル、ヘキサデシル、オクタデシル等のアルキル基が典型
的なものであり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 のうち少なく
とも一つは炭素数10〜20のアルキル基であること
が、抗菌性効果を最大に発現する点で好ましい。Xの好
ましい例としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ホ
スホン酸基等の酸性基またはそれらの塩等の誘導体の他
に、ヒドロキシル基、アルコキシル基、アミノ基、エポ
キシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンイオ
ンが挙げられる。
【0013】前記共重合ポリエステルを構成するジカル
ボン酸成分の具体例としては、芳香族ジカルボン酸、脂
環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、複素環族ジカ
ルボン酸などが挙げられる。芳香族ジカルボン酸として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジカルボキシルベン
ゾフェノン、ビス(4−カルボキシルフェニル)エタン
及びそれらの誘導体があり、脂環族ジカルボン酸として
はシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸及びその誘導
体等があり、脂肪族ジカルボン酸としてはアジピン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、
ダイマー酸及びそれらの誘導体等があり、複素環族ジカ
ルボン酸としてはピリジンカルボン酸及びその誘導体が
挙げられる。このようなジカルボン酸成分以外にp−オ
キシ安息香酸などのオキシカルボン酸類、トリメリット
酸、ピロメリット酸及びその誘導体等の多官能酸を含む
ことも可能である。グリコール成分としては、エチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等が挙げられる。このほか
少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、カー
ボネート結合等を含有する化合物を含んでいてもよい。
【0014】スルホン酸基含有二官能性芳香族化合物の
ホスホニウム塩としては、スルホイソフタル酸トリ−n
−ブチルデシルホスホニウム塩、スルホイソフタル酸ト
リ−n−ブチルオクタデシルホスホニウム塩、スルホイ
ソフタル酸トリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウム
塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチルテトラデシル
ホスホニウム塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩、スルホテレフタル酸トリ−n
−ブチルデシルホスホニウム塩、スルホテレフタル酸ト
リ−n−ブチルオクタデシルホスホニウム塩、スルホテ
レフタル酸トリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウム
塩、スルホテレフタル酸トリ−n−ブチルテトラデシル
ホスホニウム塩、スルホテレフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩、4−スルホナフタレン−2,
7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルデシルホスホニウム
塩、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸トリ
−n−ブチルオクタデシルホスホニウム塩、4−スルホ
ナフタレン−2,7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルヘ
キサデシルホスホニウム塩、4−スルホナフタレン−
2,7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルテトラデシルホ
スホニウム塩、4−スルホナフタレン−2,7−ジカル
ボン酸トリ−n−ブチルドデシルホスホニウム塩等があ
げられ、抗菌活性の点ではスルホイソフタル酸トリ−n
−ブチルヘキサデシルホスホニウム塩、スルホイソフタ
ル酸トリ−n−ブチルテトラデシルホスホニウム塩、ス
ルホイソフタル酸トリ−n−ブチルドデシルホスホニウ
ム塩が特に好ましい。
【0015】上記芳香族ジカルボン酸ホスホニウム塩は
芳香族ジカルボン酸またはそのナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩等に、トリ−n−ブチルヘキサデシ
ルホスホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルテトラデ
シルホスホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルドデシ
ルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩を反応さ
せることにより得られる。反応溶媒は特に限定しない
が、水が最も好ましい。
【0016】前記共重合ポリエステルには着色及びゲル
発生等がないように耐熱性の改善の目的で、酢酸マグネ
シウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩、酢酸カ
ルシウム、塩化カルシウム等のカルシウム塩、酢酸マン
ガン、塩化マンガン等のマンガン塩を各々金属イオンと
して20ppm以上300ppm以下、リン酸またはリ
ン酸トリメチルエステル、リン酸トリエチルエステル等
のリン酸エステル誘導体をP原子として20ppm以上
200ppm以下添加することも可能である。前記金属
イオンが300ppmを越えるとポリマーの着色が顕著
になる。また20ppm未満ではポリマーの耐熱性の向
上が見られない。また、抗菌性樹脂の耐熱性等の点で、
前記Pと前記金属イオンとのモル比(式3)は0.4〜
1.0であることが好ましい。
【0017】
【数1】 (式3)
【0018】前記Pと金属イオンのモル比が0.4未満
または1.0を越える場合には、ポリマーの着色、粗大
粒子の発生が顕著となり、コート剤としての適用が困難
となる場合がある。前記典型例での本発明の主たる構成
成分である共重合ポリエステルの製造方法としては、芳
香族ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させる、い
わゆる直接重合法、芳香族ジカルボン酸のジメチルエス
テルとグリコールとをエステル交換反応させる、いわゆ
るエステル交換法など任意の製造法を適用することがで
きる。
【0019】前記金属イオン、リン酸及びその誘導体の
添加時期は特に限定しないが、金属イオンは原料仕込み
時に、リン酸類の添加は重合反応前に添加するのが好ま
しい。本発明の抗菌性不織布に用いる高分子樹脂として
好ましい他の具体例として下記(式4)で示されるホス
ホニウム塩系ビニル重合体が挙げられる。
【0020】
【化4】 (R5 、R6 、R7 は水素原子、炭素原子数1〜18個
の直鎖または分岐のアルキル基、アリール基、ヒドロキ
シル基、またはアルコキシ基で置換されたアルキル基、
アリール基またはアラルキル基を示し、Phはフェニレ
ン基、X−はアニオンを示す。、nは2以上の整数であ
る。)
【0021】上記R5 ,R6 ,R7 の例としてはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニ
ル、トリル、キシリル等のアリール基、ベンジル、フェ
ニチル等のアラルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ
ル基等で置換されたもので、アルキル基、アリール基が
特に好ましい。R5 ,R6 ,R7 は同一の基でも、異な
る基でもよい。X−はアニオンであり、たとえばフッ
素、塩素、臭素またはヨウ素等のハロゲンイオン、硫酸
イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン等が挙げられる
が、ハロゲンイオンが好ましい。nは特に限定しない
が、2〜500、好ましくは10〜300である。
【0022】本発明の抗菌性不織布に用いられる水分散
性樹脂としては、それ自身が水溶性、又は水分散性を示
す樹脂、又は乳化剤の添加によって強制的に乳化させる
ことのできる樹脂があげられる。具体的な例としては、
ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリル系
樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等があげられ
るが、アクリル系樹脂が抗菌性と親水性の点で特に好ま
しい。
【0023】アクリル系水性樹脂とはアクリル酸を主成
分とした単一重合体または共重合体の総称であり、水又
は水と他の有機溶媒との混合溶媒に溶解または分散可能
な樹脂組成物である。その例としては、アクリル酸、メ
タアクリル酸、およびそれらのメチルエステル、エチル
エステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、n−ブチルエステル、t−ブチルエステル等のアル
キルエステル、2−ヒドロキシエチルアクリレート等の
ヒドロキシ基含有モノマー、アクリルアミド等のアミド
基含有モノマー、アリルグリシジルエーテル等のエポキ
シ基含有モノマー、アクリロニトリル、スチレン、ビニ
ルエーテル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸等
のビニル系モノマーの1種、または2種以上を用いて共
重合したものがあげられる。
【0024】本発明の抗菌性不織布において、繊維の少
なくとも表面に存在する抗菌性樹脂の4級ホスホニウム
塩基含有ポリマーと水分散性樹脂の好適な重量比は10
/90〜90/10、さらに好ましくは20/80〜8
0/20である。10重量部未満であると抗菌性が十分
に発現しなくなる。
【0025】本発明の抗菌性不織布の不織布を構成する
繊維の少なくとも表面に存在する抗菌性樹脂に含まれる
有効成分であるホスホニウム塩モノマーの好適な割合は
抗菌性樹脂全体に対して1〜50重量部である。1重量
部未満であると抗菌性が十分に発現しなくなる。本発明
でいう繊維の抗菌性樹脂層とは、繊維の表面の少なくと
も一部を被覆している層を意味し、不連続な層であって
もよい。好ましくは繊維表面のほぼ全体を連続的に被覆
した皮膜である。
【0026】本発明の抗菌性不織布には、抗菌性をさら
に高めるために、親水性物質及び/または該親水性物質
を含む高分子物質を含むことができる。この親水性物質
としては抗菌層中の高分子樹脂と化学結合可能な官能基
を有する親水性物質および高分子樹脂に化学結合してな
る親水性物質およびそれ自体で高分子重合体を形成して
いる親水性物質から選ばれることができる。親水性物質
とは水と親和性に優れた物質で、水に溶解、分散あるい
は保水、保湿性、膨潤可能な物質であり、これを適量に
含むことにより抗菌層と水との親和性が高められる物質
である。親水性物質の一般的な例としてはヒドロキシル
基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基またはそのア
ルカリ金属塩、スルホン酸基またはそのアルカリ金属
塩、第四級アンモニウム塩基、アミン塩基の少なくとも
1種を含む有機化合物または高分子化合物、あるいはポ
リエーテル鎖、ポリアミン鎖の少なくとも1種を含む有
機化合物または高分子化合物がある。ポリエーテルとは
エーテル結合を1分子内に2個以上を含む高分子化合物
で、例えばポリオキシメチレン鎖、ポリオキシエチレン
鎖、ポリオキシプロピレン鎖が代表的にあげられる。ポ
リアミンとは主鎖の中に塩基性の窒素原子を含む高分子
で、代表的なものにポリエチレンイミン、ポリアルキレ
ンポリアミン(例えば、ポリエチレンポリアミン)があ
る。これらの親水性物質を含むことによって、本発明の
抗菌性不織布の親水性が向上する。
【0027】親水性物質の具体例としては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N,N−ジメ
チルアミノメチルアクリルアミド)、ポリ(N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレート)、ポリ(N,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリレート)、ポリビニルアミ
ン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルイミダゾール、ポリアクリル酸のホモポリマーま
たは共重合体、ポリメタクリル酸のホモポリマーまたは
共重合体、無水マレイン酸のホモポリマーまたは共重合
体(例えば、無水マレイン酸・スチレン共重合体)、ポ
リビニルスルホン酸またはその共重合体またはそれらの
アルカリ金属塩、ポリスチレンスルホン酸またはその共
重合体またはそれらのアルカリ金属塩、ポリスチレンの
第4級アンモニウム塩誘導体、ポリビニルイミダゾリン
塩、ポリアリルアミン塩、ポリエチレングリコール(別
名 ポリエチレンオキサイド)、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、
グリセリン、ポリグリセリン等のポリオールまたはその
重合体、スルホイソフタル酸のアルカリ金属塩またはア
ンモニウム塩を1モル%以上10モル%以下共重合した
ポリエステルをあげることができる。またポリアルキレ
ングリコール、ポリグリセリンの末端がアルコール、ア
ルキルフェノール、脂肪酸、アミン類等で封鎖されたポ
リエーテル誘導体でもよく、例えば、ポリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジ
メチルエーテル、ポリグリセリンアルキレンオキサイド
付加物、その脂肪酸エステルまたは脂肪族アルコールエ
ーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪族アルコールエーテル、ポリグリセリングリシジ
ルエーテル、その反応物等の誘導体があげられる。中で
もポリエチレングリコール、ポリグリセリン及びそれら
の誘導体がポリマーへの相溶性及び抗菌性の向上の点で
好ましい。
【0028】親水性物質の分子量は特に限定しないが、
ポリエチレングリコールの場合には数平均分子量で20
0以上30000以下が好ましく、さらには1000以
上25000以下が好ましい。該親水性物質(共重合体
の場合は、共重合体中にしめる親水性物質をさす)の添
加量は特に限定しないが、ポリエチレングリコールを親
水性物質として添加する場合には、抗菌性不織布の抗菌
性樹脂層成分の総量に対して0.1〜20重量%、好ま
しくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重
量%である。0.1重量%以下では抗菌活性増大効果が
不十分で、20重量%を越えると抗菌性樹脂層の機械的
特性及び耐熱性・耐候性が低下し、好ましくない。
【0029】本発明の抗菌性不織布の抗菌性樹脂層に親
水性物質を含有させる方法は特に限定せず、混合、溶融
混練り、共重合等、任意の方法を採用できるが、特に、
共重合の形をとることが好ましい。例えば、前記グリコ
ール、ポリオール、スルホイソフタル酸のアルカリ金属
塩またはアンモニウム塩、ビニルピロリドン、アクリル
酸、スチレンスルホン酸、等のような共重合可能な親水
性物質(モノマー)を前記4級ホスホニウム塩基を有す
るポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等のポリ
マーの主鎖または側鎖に共有結合させることは、親水性
物質がそれらのポリマーに効果的に結合することによ
り、親水性物質の系外へのブリードアウト防止、すなわ
ち本発明の抗菌性不織布の高抗菌活性の長期維持に特に
有効である。
【0030】また、前記4級ホスホニウム塩基含有ポリ
マーの重合反応終了後に反応系内に親水性物質あるいは
モノマーを添加混合する方法、また、前記4級ホスホニ
ウム塩基含有ポリマーと親水性物質類を適当な溶媒中、
例えば水、水/アルコール混合溶媒、アセトン、メチル
エチルケトン等の有機溶媒等に混合溶解または分散した
後、該溶媒を乾固する等の方法をとることもできる。
【0031】また、本発明の4級ホスホニウム塩基含有
ポリマーへ親水性物質を導入する方法の例としては、他
にも、該ポリマーに親水性基を有するビニル系モノマー
をグラフト付加させることができる。本発明における4
級ホスホニウム塩基含有ポリマーにグラフトさせること
ができる親水性基を有するビニル系モノマーとしては、
カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、アミ
ド基などを含むもの、親水性基に変化させることができ
る基として酸無水物基、グリシジル基、クロル基などを
含むものが挙げられる。その中でカルボキシル基を有す
るものが最も好ましい。
【0032】例えば、アクリル酸、メタクリル酸及びそ
れらの塩等のカルボキシル基又はその塩を含有するモノ
マー、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート等のア
ルキルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロ
ピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−
ブチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、Nーメチルアクリルアミ
ド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタ
クリルアミド、N、N−ジメチロールアクリルアミド、
N−フェニルアクリルアミド等のアミド基含有モノマ
ー、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有モノマー等があげられる。そのほ
かの親水性基を有するモノマーとしては、例えば、アリ
ルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー、ス
チレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩等
のスルホン酸基又はその塩を含有するモノマー、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれら
の塩等のカルボキシル基またはその塩を含有するモノマ
ー、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物を含
有するモノマーがあげられる。これらは他のモノマーと
併用することができる。他のモノマーとしては、例え
ば、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、ス
チレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニ
リデン、酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられ、これら
の中から1種類または2種類以上を用いて共重合するこ
とができる。親水性基を有するビニル系モノマーのグラ
フト比率は主鎖となる4級ホスホニウム塩基含有ポリマ
ーに対して重量比で5%から60%の範囲が好ましい。
【0033】親水性基を含有するモノマーを前記4級ホ
スホニウム塩基含有ポリマーにグラフトさせる方法とし
ては公知のグラフト重合法を用いることが出来る。その
代表例として以下の方法があげられる。例えば、光、
熱、放射線等によって主鎖のポリマーにラジカルを発生
させてからモノマーをグラフト重合させるラジカル重合
法、或いはAlCl3 、TiCl 4 等の触媒を用いてカ
チオンを発生させるカチオン重合法、或いは金属Na,
金属Li等を用いてアニオンを発生させるアニオン重合
法等がある。
【0034】また、あらかじめ主鎖のポリマーに重合性
不飽和二重結合を導入しこれにビニル系モノマーを反応
させる方法があげられる。これに用いられる重合性不飽
和二重結合を有するモノマーとしては、フマール酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸無水物、テトラ
ヒドロ無水フタル酸等をあげることができる。このうち
最も好ましいものはフマール酸、マレイン酸、及び2,
5−ノルボルネンジカルボン酸である。また、側鎖に官
能基を導入した主鎖のポリマーと、末端に前記の官能基
と反応する基を有する枝ポリマーを反応させる方法があ
げられる。例えば側鎖に−OH基、−SH基、−NH2
基、−COOH基−CONH2 基等の水素供与基を有す
るポリマーと、片末端が−N=C=O基、−C=C=O
基、
【0035】
【化5】 等の水素受容基であるビニル系重合体とを反応させる方
法、この逆の組み合わせで反応させる方法があげられ
る。
【0036】前記好適な具体例で主鎖となる4級ホスホ
ニウム塩基含有ポリマーとグラフトされるビニル系モノ
マーの重量比は40/60〜95/5の範囲であり、さ
らに好ましくは55/45〜93/7、最も好ましくは
60/40〜90/10の範囲である。主鎖のポリマー
の重量比が40%未満であると、グラフト重合性ビニル
系モノマーが完全に反応しないまま残るため従来のポリ
マーの持つ耐熱性、加工性等の特性が損なわれる。また
主鎖のポリマーの重量比が95%を越えるときは、本発
明の目的である抗菌性の向上効果が充分に発揮されな
い。
【0037】本発明の抗菌性不織布には、さらなる抗菌
活性の向上を目的として、他の有機系の抗菌剤、または
銀/ゼオライト粒子、銀/リン酸ジルコニウム粒子、酸
化亜鉛微粒子、光酸化触媒機能を有した酸化チタン微粒
子等の無機系の抗菌剤を添加することも可能である。ま
た、本発明の抗菌性不織布の抗菌性樹脂層の滑り性、耐
摩耗性、耐ブロッキング性、隠蔽性等の物理的特性の向
上を目的として、炭酸カルシウム(CaCO3 )、硫酸
バリウム(BaSO4 )、フッ化カルシウム(CaF
2 )、タルク、カオリン、酸化ケイ素(SiO2 )、ア
ルミナ(Al2 3 )、二酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム(ZrO2 )、酸化鉄(Fe23 )、アルミナ/シ
リカ複合酸化物等の無機粒子、架橋ポリスチレン、架橋
ポリメタクリル酸エステル、架橋ポリアクリル酸エステ
ル等の有機粒子等を添加することも可能である。
【0038】本発明における炭酸カルシウム粒子は、そ
の結晶構造により三方または六方晶系に分類されるカル
サイト、斜方晶系に分類されるアラゴナイト、六方また
は擬六方晶系に分類されるバテライトの3つの結晶型に
分類されるが、いかなる結晶型でもよく、その形状も、
連球状、立方体状、紡錘状、柱状、針状、球状、卵状な
ど任意に選択出来る。本発明におけるカオリン粒子は、
天然カオリン、合成カオリン、焼成、未焼成を問わずい
かなるタイプでもよく、またその形状も、柱状、板状、
球状、紡錘状、卵状など任意に選択できる。本発明にお
けるアルミナとしては、ジブサイト、バイヤライト、ノ
ルトストランダイト、ベーマイト、ダイアスポア、トー
ダイトなどの結晶性アルミナ水和物、無定形ゲル、ベー
マイトゲル、バイヤライトゲルなどの非晶性アルミナ水
和物、およびρ、γ、κ、δ、θ型などの中間活性アル
ミナまたはα型アルミナが挙げられる。
【0039】これらの平均粒径は目的に応じて変更する
必要があるので、特に限定はしないが、一般的には平均
粒径が0.01μm以上10μm以下であることが好ま
しく、その添加量は50重量%以下が好ましい。粒子の
添加量が50重量%を越える場合には、それを用いた抗
菌性不織布の抗菌性樹脂層の強度、接着性、延伸性、屈
曲性が低下する。
【0040】本発明の抗菌性不織布の抗菌性樹脂層に上
記の粒子を含有させる方法の例としては、本発明の4級
ホスホニウム塩基含有ポリマー重合工程の任意の段階で
添加する方法がある。4級ホスホニウム塩基含有ポリマ
ーがポリエステルの場合、エステル化反応、又は、エス
テル交換反応の初期から、重縮合反応の実質的に終了す
るまでの任意の段階で添加することができる。この場
合、粒子を水、又はアルコール等の有機溶剤、又はそれ
らの混合溶媒中に分散させて、ポリマー重合系に添加す
ることが好ましい。
【0041】また、本発明の抗菌性不織布の抗菌性樹脂
層に上記の粒子を含有させる方法の他の例としては、4
級ホスホニウム塩基含有ポリマーと上記の粒子を溶融状
態で混練りする方法、4級ホスホニウム塩基含有ポリマ
ーを溶媒中に溶解または分散させた状態で、上記粒子を
混合する方法等がある。
【0042】本発明の抗菌性不織布には、意匠性を付与
するために、抗菌性樹脂層に無機及び/または有機の染
色剤、顔料を含有させることが出来る。本発明の抗菌性
不織布において、抗菌性樹脂層の表面硬度、耐削れ性、
耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性等を改良する目的で、他の
成分として任意の塗膜形成用樹脂及び/または硬化剤を
併用してもよい。該塗膜形成用樹脂及び/または硬化剤
の硬化反応は常温硬化型、加熱硬化型、光硬化型、紫外
線硬化型、電子線硬化型のいずれでもよい。
【0043】常温硬化型の塗膜形成用樹脂としては、大
気中の湿気により反応させる一液型、触媒や硬化剤を加
えて反応させる一液型、2つの成分を混合することによ
り架橋反応を行う二液型等が挙げられる。二液型の例と
してはシリコーン樹脂等が挙げられる。
【0044】加熱硬化型の塗膜形成用樹脂としては例え
ばアクリル樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、シリコーン変性ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナ
ミン樹脂、ポリウレタン樹脂や塩化ビニル樹脂、フッ素
樹脂のプラスチゾル又はオルガノゾルが挙げられる。こ
れらは単独あるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0045】アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブ
チル等のヒドロキシル基を有するエチレン性モノマー、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のエチレン性モノマ
ー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のエ
チレン性モノマー、スチレン等のモノマーから通常の方
法で重合した樹脂が挙げられる。またシリコーン変性ア
クリル樹脂は、上記アクリル樹脂100重量部に対し
て、有機シリコーン(例えば、官能基として、−SiO
CH3、−SiOHを有する数平均分子量300〜10
00の有機シリコーン)5〜50重量部を反応させて得
ることができる。
【0046】ポリエステル樹脂としては、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ブタンジオール、水
添ビスフェノールA等の1種またはそれ以上の多価アル
コールとフタル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン
酸、コハク酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸
等の塩基酸とを原料とした樹脂が挙げられる。前記(式
1)で表わされるスルホン酸基含有二官能性芳香族化合
物のホスホニウム塩を1〜50モル%共重合した共重合
ポリエステルが好ましい。またシリコーン変性ポリエス
テル樹脂は、上記ポリエステル樹脂100重量部に対し
て上記の有機シリコーン5〜50重量部を反応させて得
ることができる。
【0047】また塩化ビニル樹脂や、フッ素樹脂のプラ
スチゾル又はオルガノゾルを用いることもできる。フッ
素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル
樹脂等の他、フルオロオレフィンビニルエーテルコポリ
マー、フルオロオレフィンビニルエステルコポリマー等
の硬化型フッ素塗料を使用することができる。硬化剤と
しては、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂等の
アミノ樹脂、オキサゾリン、ブロックイソシアネート等
が挙げられる。光硬化型の塗膜形成用樹脂としては、例
えばウレタンアクリレート系、アクリル系、エポキシ
系、不飽和ポリエステル系、不飽和メラミン系樹脂等が
挙げられる。
【0048】電子線、紫外線硬化型の樹脂としては、分
子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイル
オキシ基等の重合性不飽和基、エポキシ基、チオール基
等を含む単量体及び/またはプレポリマーからなる組成
物を電離放射線(電子線、紫外線)で重合(架橋反応、
付加反応等)硬化させてなるもので、プレポリマーの例
としては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステ
ル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル等が挙
げられる。単量体の例としては、スチレン、α−メチル
スチレン等のスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等があ
る。
【0049】本発明の抗菌性不織布の抗菌性樹脂層を形
成させる方法としては、有効成分である4級ホスホニウ
ム塩基含有ポリマー、水分散性樹脂及び他の塗膜形成性
樹脂、硬化剤、その他の粒子等すべての不揮発性成分を
有機系溶媒及び/または水系溶媒に均一に分散または溶
解させ、これをコーティング、浸せき、スプレー噴霧等
の任意の方法により不織布の繊維表面に付着させ、乾燥
するという方法がとられる。有機系溶媒の例としては、
芳香族、脂肪族の炭化水素、脂肪族のアルコール類、エ
ステル類、エーテル類、ケトン類から選ぶことができ
る。具体例としてはトルエン、n−ヘキサン、メチルエ
チルケトン、イソプロパノール、n−ブタノール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、酢酸
エチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられ
る。水系溶媒としては、水または水と上記の有機系溶媒
との混合溶媒が用いられる。
【0050】本発明の抗菌性不織布に用いる基材の不織
布としては、公知の方法によって製造されたものを用い
ることができる。その繊維素材としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、レーヨン、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン、アクリル、ウール、綿、パルプなど任意
のものを用いることができる。また、それらの素材を併
用して用いることができる。これらの素材の形態はステ
ープル、フィラメント、あるいは糸として用いることが
できる。これらの繊維を集合させてウェブを製造する方
法の例としては、繊維を液体中に分散させてこれをすく
い上げるようにしてウェブを形成する湿式法と、空気中
で繊維を集合してウェブを形成する乾式法がある。湿式
法によって形成されたウェブ中の繊維を固着安定化させ
る方法としては、フィブリル化法、接着繊維法、熱圧
法、溶剤法、接着剤法などがある。乾式法で繊維を固着
安定化させる方法としては、接着剤を用いる方法の他
に、溶剤接着法、熱圧法、機械接合法がある。機械接合
法には、針で繊維ウェブを突き刺して繊維を絡合させる
ニードルパンチ法や、水や空気などの流体でウェブに細
孔をあけ予備接着する種種の方法がある。これらの機械
接合法では、接着剤による接合を併用することもでき
る。その他の方法としては、ミシンやメリヤスのように
繊維ウェブを縫いつけていくスティッチボンド法や、紡
糸ノズルから直接紡糸したフィラメントを直接布状に固
定させるスパンボンド法などがある。また、合成樹脂の
平らなフィルムを十分に延伸して、延伸方向に切れ目を
入れて、網状にするフィルム法や、特殊な構造のダイス
を装着したエクストルーダーで熱可塑性樹脂を押し出し
直接網状のシートを作る網状法などがある。また、それ
らの方法を組み合わせて用いることができる。
【0051】本発明の抗菌性不織布は、4級ホスホニウ
ム塩基がポリマー中に固着されているために抗菌性の耐
久性に優れ、アクリル系水性樹脂と併用することによ
り、吸水性を有しながら洗濯による色落ちが少なく、抗
菌性の低下が少ないため、おしぼり、布巾等に適してい
る。
【0052】
【実施例】次に実施例及び比較例を用いて本発明を更に
詳しく説明するが、以下の実施例に限定されるものでは
ない。以下に実施例及び比較例で得られた抗菌性不織布
の特性の測定方法を示す。
【0053】抗菌性試験 密閉容器の底部に予め滅菌したサンプル0.2gを置
き、このサンプル上に予め培養した1/50ブロースで
希釈した大腸菌の菌液0.2mlを蒔き、37℃のイン
キュベーター内に24時間静置した後、20mlのSC
DLP培地を添加して十分に振とうして菌を洗い落と
す。これを普通寒天培地に蒔き24時間後に菌数を計測
し、同時に実施した対照不織布による菌数値と比較し抗
菌性を判断した。
【0054】洗濯耐久性試験 抗菌性不織布を市販の洗濯洗剤(ニッサンノニオンNS
−210、日本油脂製)を用いて家庭用洗濯機で15分
間洗濯、3分間脱水し、乾燥する。これを10回繰り返
した後の色落ち度および抗菌性を調べた。
【0055】吸水性 抗菌性不織布を水に浸漬したときの吸水性を調べた。不
織布全体が素早く水を吸収するものを吸水性良好とし
た。
【0056】(ポリエステルの製造例1)攪拌機、温度
計及び部分環流式冷却器を備えたステンレススチール製
オートクレーブにジメチルテレフタレート485部、ジ
メチルイソフタレート388部、5−スルホジメチルイ
ソフタル酸トリ−n−ブチルドデシルホスホニウム塩1
61部、エチレングリコール443.3部、ネオペンチ
ルグリコール400.4部、及びテトラ−n−ブチルチ
タネート0.52部を仕込み、160℃〜220℃まで
4時間かけて加熱しながら生成するメタノールを留去し
エステル交換反応を行った。ついでフマル酸29部を加
え、200〜230℃まで1時間かけて昇温し、反応系
を徐々に減圧したのち、0.2mmHgの減圧化で1時
間30分反応させ、ポリエステル(A−1)を得た。ポ
リエステル(A−1)の組成は以下に示すとおりであ
る。ジカルボン酸成分 テレフタル酸 50モル% イソフタル酸 40モル% C12のホスホニウム塩 5モル% フマル酸 5モル% ジオール成分 エチレングリコール 65モル% ネオペンチルグリコール 35モル% 同様の方法により表1に示したように組成比を変えたポ
リエステル(A−2、A−3)を製造した。
【0057】ポリエステルの製造例2 攪拌機、温度計及び部分環流式冷却器を備えたステンレ
ススチール製オートクレーブにジメチルテレフタレート
485部、ジメチルイソフタレート388部、5−スル
ホジメチルイソフタル酸トリ−n−ブチルドデシルホス
ホニウム塩96.6部、エチレングリコール443.3
部、ネオペンチルグリコール400.4部、及びテトラ
−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160℃
〜220℃まで4時間かけて加熱しながら生成するメタ
ノールを留去しエステル交換反応を行った。ついで5−
スルホイソフタル酸ナトリウム93.8部を加え、20
0〜230℃まで1時間かけて昇温し、反応系を徐々に
減圧したのち、0.2mmHgの減圧化で1時間30分
反応させ、ポリエステル(A−4)を得た。ポリエステ
ル(A−4)の組成は以下に示すとおりである。 ジカルボン酸成分 テレフタル酸 50モル% イソフタル酸 40モル% C12のホスホニウム塩 3モル% 5−スルホイソフタル 酸ナトリウム 7モル% ジオール成分 エチレングリコール 65モル% ネオペンチルグリコール 35モル% 同様の方法により表1に示したように組成比を変えたポ
リエステル(A−5)を製造した。
【0058】ポリエステル水分散体の製造例1 攪拌機、温度計、環流装置と定量滴下装置を備えた反応
器にポリエステル(A−1)300部、メチルエチルケ
トン360部、イソプロピルアルコール120部を入
れ、加熱、攪拌し環流状態で樹脂を溶解した。樹脂が完
全に溶解した後、アクリル酸65部とアクリル酸エチル
35部オクチルメルカプタン1.5部の混合物、アゾビ
スイソブチロニトリル6部を、メチルエチルケトン90
部、イソプロピルアルコール30部の混合液に溶解した
溶液とを1.5時間かけてポリエステル溶液中にそれぞ
れ滴下し、さらに3時間反応させ、グラフト重合体溶液
を得た。このグラフト重合体溶液を室温まで冷却した
後、トリエチルアミン59部を添加し中和した後にイオ
ン交換水800部を添加し30分攪拌した。その後、加
熱により溶媒中に残存する溶媒を留去し水分散体(B−
1)とした。同様な方法によりポリエステル(A−2、
A−3)をグラフト重合化しポリエステル水分散体(B
−2、B−3)を得た。
【0059】ポリエステル水分散体の製造例2 攪拌機、温度計、環流装置と定量滴下装置を備えた反応
器にポリエステル(A−4)300部、n−ブチルセロ
ソルブ150部を入れ加熱還流してポリエステルを完全
に溶解した。これに水850部を加えて攪拌し、ポリエ
ステル水分散体(B−4)を得た。同様な方法によりポ
リエステル(A−5)を水分散化し、ポリエステル水分
散体(B−5)を得た。
【0060】基材不織布の作製 レーヨン繊維70%、ポリエステル繊維30%のステー
プルを混合し、ウェブ形成機により形成されたウェブを
細かい穴あきドラム状支持体とメッシュ状スクリーンベ
ルトの間に挟んで巻き付け、噴出ノズルから穴あきドラ
ムの穴に水を噴出し、水圧によりウェブの圧着、穴あき
と絡みを行い、目付重量50g/m2 の基材不織布を得
た。
【0061】実施例1 ポリエステル水分散体(B−1)と緑色顔料液ポリアク
リル酸エステル系樹脂バインダーを混合し、固形分濃度
5%それぞれの固形分重量比が抗菌性ポリエステル樹脂
30%、カラー顔料液0.2%、ノニオン系アクリル樹
脂バインダー69.8%となるように水で希釈し処理液
とした。基材不織布に上記の処理液を含浸したのち、絞
りロールを通して絞り率130%で絞り、100℃で2
分、150℃で3分乾燥した。この加工不織布の特性を
表3、表4に示した。
【0062】実施例2 実施例1において、固形分重量比をポリエステル水分散
体(B−1)10%、緑色顔料0.2%、ポリアクリル
酸エステル系樹脂バインダー89.8%として、実施例
1と同様な方法で加工不織布を得た。この加工不織布の
特性を表3、表4に示した。
【0063】実施例3 実施例1において、固形分重量比をポリエステル水分散
体(B−1)90%、緑色顔料0.2%、ポリアクリル
酸エステル系樹脂バインダー9.8%として、実施例1
と同様な方法で加工不織布を得た。この加工不織布の特
性を表3、表4に示した。
【0064】実施例4 実施例1において、ポリエステル水分散体を(B−2)
に変え、固形分重量比をポリエステル水分散体(B−
2)80%、緑色顔料0.2%、ポリアクリル酸エステ
ル系樹脂バインダー19.8%として、実施例1と同様
な方法で加工不織布を得た。この加工不織布の特性を表
3、表4に示した。
【0065】実施例5 実施例1において、固形分濃度を20%にして、同様な
方法で加工不織布を得た。この加工不織布の特性を表
3、表4に示した。
【0066】実施例6 実施例1において、固形分濃度を1%にして、同様な方
法で加工不織布を得た。 この加工不織布の特性を表
3、表4に示した。
【0067】実施例7 実施例1において、ポリエステル水分散体(B−4)に
変えて、同様な方法で加工不織布を得た。この加工不織
布の特性を表3、表4に示した。
【0068】比較例1 実施例1において、ポリエステル水分散体(B−1)の
代わりに、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤(ノバロ
ン、東亜合成(株)製)とポリエステル水分散体(B−
3)を用いて、固形分濃度5%、全固形分に対しての重
量比が、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤1%、ポリエ
ステル水分散体30%、緑色顔料0.2%、ポリアクリ
ル酸エステル系樹脂バインダー68.8%として、実施
例1と同様な方法で加工不織布を得た。この加工不織布
の特性を表3、表4に示した。
【0069】比較例2 実施例1において、ポリエステル水分散体(B−1)の
代わりに、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤(ノバロ
ン、東亜合成(株)製)とポリエステル水分散体(B−
5)を用いて、固形分濃度5%、全固形分に対しての重
量比が、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤1%、ポリエ
ステル水分散体30%、緑色顔料0.2%、ポリアクリ
ル酸エステル系樹脂バインダー68.8%として、実施
例1と同様な方法で加工不織布を得た。この加工不織布
の特性を表3、表4に示した。
【0070】比較例3 実施例1において、ポリエステル水分散体(B−1)の
代わりに、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤(ノバロ
ン、東亜合成(株)製)とポリエステル水分散体(B−
3)のみを用いて、固形分濃度5%、全固形分に対して
の重量比が、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤1%、ポ
リエステル水分散体98.8%、緑色顔料0.2%とし
て、実施例1と同様な方法で加工不織布を得た。この加
工不織布の特性を表3、表4に示した。
【0071】比較例4 実施例1において、ポリエステル水分散体(B−1)の
代わりに、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤(ノバロ
ン、東亜合成(株)製)とポリアクリル酸エステル系樹
脂バインダーのみを用いて、固形分濃度5%、全固形分
に対しての重量比が、銀/リン酸ジルコニウム系抗菌剤
1%、ポリアクリル酸エステル系樹脂バインダーポリエ
ステル水分散体98.8%、緑色顔料0.2%として、
実施例1と同様な方法で加工不織布を得た。この加工不
織布の特性を表3、表4に示した。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【発明の効果】本発明の抗菌性不織布は抗菌性の耐久性
に優れ、アクリル系水性樹脂と併用することにより、吸
水性を有しながら洗濯による抗菌性の低下が少ない特徴
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/02 C08L 101/02 C09D 125/18 C09D 125/18 167/02 167/02 (72)発明者 小長谷 重次 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J002 BB00X BC03X BC10X BD05X BD10X BE02X BE04X BF02X BG00X BG01X BG04X BG05X BG06X BG07X BG10X BG12X BG13X BH00X BH02X BJ00X BQ00X CF00X CF01W CF14W CF15W CH00X CH02X CK00X FD12W FD13W FD18W GK02 HA06 HA07 4J029 AA03 AB07 AC02 AE02 BA03 BA10 CB05A CB06A DC08 HB03A JE083 JE093 JE163 JE183 JE193 4J038 CG022 CL001 DD001 EA011 GA14 PC10 4J100 AB02Q AB07P AC03Q AC04Q AE01Q AG04Q AJ01Q AJ02P AJ08Q AJ09Q AL03Q AL09Q AL16Q AM02Q AM15Q BA03P BA04P BA62P BC43P BC54Q BD10H BD16P CA01 CA04 CA31 DA37 DA71 HA61 HC01 HC04 HC13 HC28 HC29 HC30 HC34 HC39 HC50 HC51 HC59 HC71 JA11 JA60 4L033 AB07 AC10 BA28 BA35 BA85 CA11 CA18 CA46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4級ホスホニウム塩基を有する高分子樹
    脂と水分散性樹脂とを主たる構成成分とする抗菌性樹脂
    を少なくとも繊維表面に有することを特徴とする抗菌性
    不織布。
  2. 【請求項2】 4級ホスホニウム塩基が下記(式1)で
    表されるホスホニウム塩であることを特徴とする請求項
    1記載の抗菌性繊維不織布。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 はアルキル基でそのう
    ちの少なくとも1個は炭素数10以上20以下のアルキ
    ル基)
  3. 【請求項3】 抗菌成分を含む高分子樹脂と水分散性樹
    脂を均一に分散させた処理液で不織布を浸漬処理し、そ
    の後乾燥することによって繊維の少なくとも表面に前記
    処理液の樹脂層を形成させることを特徴とする抗菌性不
    織布の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002105855A (ja) * 2000-09-21 2002-04-10 Oji Kinocloth Co Ltd 抗菌性を備えたおしぼり用不織布及びその製造法
CN115704188A (zh) * 2021-08-02 2023-02-17 广东轻工职业技术学院 一种具抗菌功能的无纺布、其制备方法及其制品

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