JP2000095988A - インク添加剤およびこれを用いたインクジェット用水性インク - Google Patents

インク添加剤およびこれを用いたインクジェット用水性インク

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な吐出性および鮮明で定着性の良好な記
録画像を与えるインクジェット用水性インクを提供す
る。 【解決手段】 糖類化合物が脂肪族化合物と共に主鎖を
構成している糖鎖高分子化合物からなるインク添加を含
有するインクジェット用水性インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク添加剤および
インクジェット記録装置において用いる水性インクに関
し、特に良好な吐出性および定着性に優れた鮮明なカラ
ー画像を得るためのインク添加剤およびこれを用いたイ
ンクジェット用水性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4723129号明細書や米
国特許第4740796号明細書等に記載されているイ
ンクジェット記録方式は、記録時の騒音がほとんど発生
しないノンインパクト記録方式であり、なおかつ、高速
高密度で高精細高画質の記録が可能である。また、近年
のカラー化、コンパクト化といったニーズに対する適応
にも優れた記録方式である。
【0003】インクジェット記録方式には、染料を色材
とする水性インクが多く用いられるが、近年は顔料分散
体を色材とする水性顔料インクをオンデマンドインクジ
ェット記録に用いる試みが為されるようになってきた。
その目的は、水性顔料インクを用いて耐水性、耐光性等
の堅牢性により優れた記録物を与えるためである。
【0004】インクジェット用水性インクは、主とし
て、色材、水、水溶性有機溶剤から構成されるが、この
他にも記録物の画質および堅牢性などを向上させる目的
で種々の添加剤が加えられることが行われている。
【0005】例えば、インク液滴が紙などの記録媒体へ
到達、吸収される過程において、インクの浸透性、広が
りを制御する目的で種々の化合物が添加される。界面活
性剤等の浸透性を高める化合物を用いること(特開昭5
5−65269号公報)、強塩基性物質を添加し、紙の
サイズ剤やパルプ材を化学的に溶解し、ドットの広がり
と吸収性を制御すること(特開昭55−57862号公
報)、分子量4万以上のポリビニルピロリドンを添加す
ること(特開昭58−13675号公報)、あるいはイ
ンク中に特定のマイクロエマルジョンを添加すること
(特開平3−172362号公報)などが開示されてい
る。
【0006】また、顔料分散体を色材とするインクにお
いては、顔料が凝集、沈降をすることを防ぐための分散
剤が必須である。アクリル酸系、スチレン系のモノマー
と不飽和カルボン酸およびそのエステル、アミドなどの
共重合体を用いること(特開平5−247393号公
報)などが開示されている。
【0007】このような添加剤の中で、しばしば糖類化
合物が用いられることがある。多糖類の添加によりフェ
ザリング、ブリーディングを抑制すること(特開平6−
228477号公報)、セルロース微粒子の添加により
色材の紙への結着性を向上させること(特開平6−28
7493号公報)、セルロース誘導体を添加し、そのゲ
ル化特性によってインクのにじみを抑制すること(特開
平7−258590号公報)、セルロース誘導体、加工
デンプン類の添加により水性顔料インクの耐擦過性を改
善すること(特開平8−231910号公報)、キトサ
ン誘導体の添加によりノズルの目詰まりを防止すること
(特開平9−095636号公報)などが開示されてい
る。
【0008】前記の糖類化合物の効果は、紙の主成分で
あるセルロース分子上の水酸基と糖類化合物の水酸基と
の水素結合、あるいは糖類化合物どうしの水酸基間の水
素結合によって発現するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術に見ら
れるように、インク添加剤が、界面活性剤、増粘剤、分
散剤、結着剤など多岐に渡り複雑化している現状におい
て、本発明者らは、糖類化合物が複数の機能を発現し得
ることに着目し、多機能でより扱いやすく、かつ安全性
の高い糖鎖高分子化合物を合成し、それをインクジェッ
ト用インク添加剤として適用するを見出した。
【0010】すなわち、本発明は、添加剤としての複数
の記録画質向上の特性を兼ね備え、無色で安全性の高い
インク添加剤、およびそれを用いた良好な吐出性および
鮮明で定着性の良好な記録画像を与えるインクジェット
用水性インクを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、糖類化
合物が脂肪族化合物と共に主鎖を構成している糖鎖高分
子化合物からなることを特徴とするインク添加剤であ
る。
【0012】前記糖類化合物がオリゴ糖であり、脂肪族
化合物が両末端に反応性の官能基を有し、その両末端間
の炭素数が1〜6の化合物であるのが好ましい。
【0013】また、本発明は、上記のインク添加剤を含
有することを特徴とするインクジェット用水性インクで
ある。
【0014】具体的には、少なくとも上記のインク添加
剤、水、水溶性有機溶剤、染料を含有するインクジェッ
ト用水性インク、または少なくとも上記のインク添加
剤、水、水溶性有機溶剤、顔料分散体を含有するインク
ジェット用水性インクが好ましい。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
インク添加剤として使用する糖鎖高分子化合物は、主鎖
内に糖類化合物と脂肪族化合物が交互に並び、エーテル
結合、エステル結合、ペプチド結合、ウレタン結合など
により重縮合した共重合体である。
【0016】本発明のインク添加剤は、水に溶解あるい
はマイクロエマルジョンとして分散する高分子化合物で
あるので、インクに適当な粘度を与え、顔料に対しては
分散剤となる。印字においてはドットの広がりを抑制
し、乾燥後は表面の平滑さを与えることで色調の鮮明さ
を確保する。また、色材をコートして酸化などによる隸
褪色を抑制する。
【0017】本発明のインク添加剤は、親水性の糖類化
合物と疎水性の脂肪族化合物を成分としているので、一
般的な界面活性剤のような両親媒性を示す。このこと
は、記録媒体あるいは吐出デバイス部材との濡れ性を向
上させ、紙への浸透性、安定な吐出特性を与える。ま
た、油性の顔料を水性液体に分散する場合にはその助力
となる。
【0018】本発明のインク添加剤は、紙の主成分であ
るセルロースと同類である糖類化合物を分子内に含有し
ている。そのため、セルロース分子中の水酸基と糖類化
合物中の水酸基による強い水素結合などのために紙上で
強い結着力を示す。このことは、定着性、耐擦過性の向
上をもたらす。さらに、本発明のインク添加剤は、無色
であって色材の色調を損なうことがなく、また、構成成
分は食品にも添加されるものが多く、安全性が高い。
【0019】上述した数々の特性は、糖類化合物が側鎖
として導入された高分子化合物においても期待されるこ
とであるが、糖側鎖型高分子化合物を合成するために
は、糖類化合物にビニル基など重合性置換基を導入して
おく必要があって多段階であり、糖主鎖型である本発明
の糖鎖高分子化合物は、より簡便に提供することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明のインク添加剤とし
て用いる糖鎖高分子化合物の構成について以下に示す。
本発明における糖鎖高分子化合物は、糖類化合物が脂肪
族化合物と共に主鎖を構成していることを特徴とする。
【0021】糖類化合物としては、熱安定性の比較的高
いオリゴ糖が用いられる。オリゴ糖は、通常、単糖の2
〜10量体を用いるが、良好な特性を得るためには6量
体程度までが適当である。また、複数種類の糖類化合物
を用いることや、水酸基を部分的に置換した糖誘導体も
用いることもできる。
【0022】オリゴ糖の具体的な例としては、ショ糖、
セロビオース、マルトース、イソマルトース、ラクトー
ス、キトビオース、セロトリオース、マルトトリオー
ス、キトトリオース、セロテトラオース、マルトテトラ
オース、キトテトラオース、セロペンタオース、マルト
ペンタオース、キトペンタオース、セロヘキサオース、
キトヘキサオースなどが挙げられる。
【0023】脂肪族化合物としては、炭化水素鎖の両末
端に反応性の官能基を有し、前記糖類化合物の水酸基と
縮合して、エーテル結合、エステル結合、ペプチド結
合、ウレタン結合などを生成する化合物を用いる。縮重
合は、加熱によりあるいは適当な縮合剤の存在下で行
う。良好な特性を得るためには、反応性官能基の間の炭
素数が1〜6のものが好適である。
【0024】脂肪族化合物には、具体的には、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレングリ
コール等のジオール類;マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、マレイン
酸、フマル酸などのジカルボン酸類、およびそれらの
塩、酸クロリド、エステル等の誘導体;ジイソシアナト
ブタン等のジイソシアナートが挙げられる。
【0025】糖鎖高分子化合物の重量平均分子量は50
00〜10万程度が望ましいが、顔料分散剤としての目
的がない場合には5000未満のものを用いることも可
能である。
【0026】次に、本発明のインクジェット用水性イン
クは、上記のインク添加剤を含有することを特徴とす
る。インクジェット用水性インクは、具体的には、少な
くとも上記のインク添加剤、水、水溶性有機溶剤、染料
を含有する水性インク、または少なくとも上記のインク
添加剤、水、水溶性有機溶剤、顔料分散体を含有する水
性インクが挙げられる。
【0027】前記のインク添加剤を用いるインクの構成
について以下に示す。本発明のインクに含有される前記
のインク添加剤の含有量は、通常3〜40重量%、好ま
しくは5〜25重量%の範囲が望ましく、3重量%未満
では効果が得られないために好ましくなく、40重量%
を越えるとインクの吐出安定性を低下させるので好まし
くない。
【0028】本発明のインクジェット用水性インクに使
用可能な色材としては染料または顔料が用いられ、例え
ば直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性
染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散
染料、油性染料、顔料等が挙げられる。
【0029】本発明のインクジェット用水性インクを組
成する水性液体成分としては、水と水溶性有機溶剤が挙
げられる。
【0030】水溶性有機溶剤としては、例えばメチルア
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、iso−ブチルアルコール、フルフリルアルコ
ール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコー
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアル
コール等のケトンまたはケトアルコール類;モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン等のアルカノールアミン類;ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、安息香酸
メチル、乳酸エチル、エチレンカーボネート、プロピレ
ンカーボネート等のエステル類;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、エトラエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサン
トリオール、チオジグリコール等の多価アルコール類:
エチレングリコールモノメチル(あるいはエチル)エー
テル、ジエチレングリコールモノメチル(あるいはエチ
ル)エーテル、プロピレングリコールモノメチル(ある
いはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメ
チル(あるいはエチル)エーテル、ジエチレングリコー
ルジメチル(あるいはエチル)エーテル等のアルキレン
グリコールから誘導された低級アルキルモノあるいはジ
エーテル類;ピロリドン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルホ
リン等の含窒環状化合物などが挙げられる。
【0031】これらの水溶性有機溶剤の含有量は、イン
ク全重量に対して、一般には10〜70重量%、そして
物性値の温度依存性を小さくする為には好ましくは20
〜50重量%の範囲が望ましい。
【0032】水は種々のイオンを含有する一般の水では
なく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ま
しい。本発明のインクに含有される水の含有量は、通常
10〜80重量%、好ましくは30〜60重量%の範囲
が望ましい。
【0033】次に、本発明のインクジェット用水性イン
クを作製する方法は、染料インクの場合、染料水溶液に
前記の溶剤、および本発明の添加剤を順次加えて十分に
撹拌した後、粗大粒子を除くためにメンブランを用いた
加圧濾過などを行い、インクとする。
【0034】顔料インクの場合は、本発明の添加剤を水
溶液とし、顔料を加えて撹拌した後、ボ―ルミル等によ
り分散を行い、粗大粒子を除くために遠心分離、メンブ
ランを用いた加圧濾過などを行い、所望の分散液を得
る。次に、この分散液に前記した溶剤を加え、インクと
する。また、必要に応じその他の添加剤(pH調整剤、
防腐剤など)を加えてもよい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、特に制限のない限り「部」は重量基準を示
す。
【0036】実施例1 (インク添加剤Aの合成)セロビオース50g、ブタン
ジオールジトシラート60g(ブタンジオールとトシル
クロリドをピリジン中で作用して得た)をピリジン50
0mlに混合し、室温で撹拌した。ここへ、30%水酸
化カリウム水溶液20mlを徐々に滴下し、4時間撹拌
した。pHを中性に調整後、溶媒を留去し、水/ジエチ
ルエーテル系で分液し、水を留去した。ここから、メタ
ノール−エタノール(1:1)可溶分を溶出し、溶媒を
留去した。糖鎖高分子化合物(インク添加剤A)の無色
粉末42gを得た。重量平均分子量は約5000であっ
た。添加剤Aの構造式(1)を下記に示す。
【0037】実施例2 (インク添加剤Bの合成)実施例1のセロビオースの代
わりにキトビオースを用いて、実施例1と同様の方法に
より糖鎖高分子化合物(インク添加剤B)を得た。添加
剤Bの構造式(2)を下記に示す。
【0038】実施例3 (インク添加剤Cの合成)セロビオース50gをジメチ
ルホルムアミド400mlに懸濁させ、ピリジン200
mlを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。ここ
へ、アジピン酸クロリド40mlをジメチルホルムアミ
ド200mlに希釈したものを加え、l時間撹拌した。
溶媒を留去したのち、エタノールに注いで撹拌し、沈殿
を生成させ、アセトン、ジエチルエーテルで洗浄した。
糖鎖高分子化合物(インク添加剤C)の無色粉末35g
を得た。重量平均分子量は約1万であった。添加剤Cの
構造式(3)を下記に示す。
【0039】実施例4 (インク添加剤Dの合成)実施例3のセロビオースの代
わりにキトビオースを用いて、実施例3と同様の方法に
より糖鎖高分子化合物(インク添加剤D)を得た。添加
剤Dの構造式(4)を下記に示す。
【0040】
【化1】
【0041】実施例5 (染料インクの作製)実施例1に記載のインク添加剤A
3部、4種の各々の染料(C.I.FoodBlack
2(ブラック)、C.I.Direct Yellow
86(イエロー)、C.I.Direct Bluel
99(シアン)、C.I.AcidRed289(マゼ
ンダ)の各々の染料を使用)3部、水75部、エタノー
ル4部、エチレングリコール15部を混合、撹拌し、粗
粒子をメンブランフィルタによって除き、4色の染料イ
ンクを得た。
【0042】実施例6 (染料インクの作製)実施例5のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例2に記載のインク添加剤Bを用いて、実施
例5と同様の方法により4色の染料インクを得た。
【0043】実施例7 (染料インクの作製)実施例5のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例3に記載のインク添加剤Cを用いて、実施
例5と同様の方法により4色の染料インクを得た。
【0044】実施例8 (染料インクの作製)実施例5のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例4に記載のインク添加剤Dを用いて、実施
例5と同様の方法により4色の染料インクを得た。
【0045】実施例9 (顔料インクの作製)実施例1に記載のインク添加剤A
6部、水60部、4種の各々の顔料(C.I.Pigm
ent Black7(ブラック)、C.I.Pigm
ent Yellow74(イエロー)、C.I.Pi
gment Bluel5:3(シアン)、C.I.P
igment Redl22(マゼンダ)の各々の顔料
を使用)7部を加え、ボールミルで48時間分散した。
これに、トリエタノールアミン2部、エチレングリコー
ル25部を加え、粗粒子を遠心分離とメンブランフィル
タによって除き、4色の顔料インクを得た。
【0046】実施例10 (顔料インクの作製)実施例9のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例2に記載のインク添加剤Bを用いて、実施
例9と同様の方法により4色の顔料インクを得た。
【0047】実施例11 (顔料インクの作製)実施例9のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例3に記載のインク添加剤Cを用いて、実施
例9と同様の方法により4色の顔料インクを得た。
【0048】実施例12 (顔料インクの作製)実施例9のインク添加剤Aの代わ
りに、実施例4に記載のインク添加剤Dを用いて、実施
例9と同様の方法により4色の顔料インクを得た。
【0049】比較例1 実施例5において、インク添加剤を用いずに同様の方法
により4色の染料インクを得た。
【0050】比較例2 実施例9において、インク添加剤の代わりにアクリル酸
エチル−アクリル酸共重合体(重量平均分子量約500
0)を用いて、同様の方法により4色の顔料インクを得
た。
【0051】(印字試験)実施例5〜12で得たインク
を用い、記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて
液滴を発生させ記録を行なうオンデマンドタイプのマル
チヘッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗
値150Ω、振動電圧30V、周波数5kHz)を有す
る記録装置を用いて、普通紙に対する印字特性の検討を
行った。インクは顔料粒子の凝集や沈降を起さず、安定
な吐出がおこなわれた。
【0052】また、比較例1,2で得たインクを用い、
同様に普通紙に対する印字特性の検討を行った。
【0053】そして下記の評価を行い、その結果を表1
に示した。本発明のインク添加剤を用いた場合は、得ら
れた記録画像は鮮明で濃度が高く、ドットの周辺がなめ
らかでにじみやぼけがなく、さらに定着性が良好であっ
た。
【0054】(評価) (1)にじみ 400ドットを重ならないよう印字し、顕微鏡観察によ
り不定形または不規則なにじみが生じたドットの割合を
調べた。 ◎:ドットが15%以下 ○:ドットが16〜50% ×:ドットが51%以上
【0055】(2)定着性 印字して10分後、濾紙(東洋濾紙No.2)で30秒
間こすり、印字部分の脱落、周囲の汚れがないか観察し
た。 ◎:脱落や汚れが全くない 〇:微量の汚れはあるが実用上問題ない ×:脱落や汚れが見られる。
【0056】(3)ブリーディング 異なる2色(イエロー、シアン、マゼンダ、および重ね
打ちによるレッド、グリーン、ブルーのうち2色)が隣
接するようなカラーサンプルを印字し、境界部分を観察
した。 ○:ブリーディングが全く見られない △:レッド、グリーン、ブルーの境界でブリーディング
が見られる ×:すべての境界でブリーディングが見られる
【0057】(4)吐出 10分間連続印字した後、印字ヘッドをキャップなしで
10分放置し、再び印字した場合の文字の欠け、かすれ
を観察した。 ○:1文字目から欠けやかすれなし ×:1文字目に欠けやかすれがある
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、添
加剤としての複数の記録画質向上の特性を兼ね備え、無
色で安全性の高いインク添加剤を提供し、また良好な吐
出性および鮮明で定着性の良好な記録画像を与えるイン
クを提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖類化合物が脂肪族化合物と共に主鎖を
    構成している糖鎖高分子化合物からなることを特徴とす
    るインク添加剤。
  2. 【請求項2】 前記糖類化合物がオリゴ糖である請求項
    1に記載のインク添加剤。
  3. 【請求項3】 前記脂肪族化合物が両末端に反応性の官
    能基を有し、その両末端間の炭素数が1〜6の化合物で
    ある請求項1に記載のインク添加剤。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のイン
    ク添加剤を含有することを特徴とするインクジェット用
    水性インク。
  5. 【請求項5】 少なくとも請求項1乃至3のいずれかに
    記載のインク添加剤、水、水溶性有機溶剤、染料を含有
    する請求項4記載のインクジェット用水性インク。
  6. 【請求項6】 少なくとも請求項1乃至3のいずれかに
    記載のインク添加剤、水、水溶性有機溶剤、顔料分散体
    を含有する請求項4記載のインクジェット用水性イン
    ク。
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