JP2002194263A - 顔料分散液の製造方法 - Google Patents
顔料分散液の製造方法Info
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Abstract
現性に優れた画像を可能にするインク組成物を実現でき
る、顔料分散液の製造法の提供。 【解決手段】顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を調
製し、該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、濾
膜を透過しなかった液を回収し、該液を第2段のクロス
フロー膜濾過に付し、濾膜を透過した液を顔料分散液と
して回収することを含んでなる、顔料の平均粒径が調整
された顔料分散液の製造方法。ここで第1段のクロスフ
ロー膜濾過の濾膜の平均孔径が第2段のクロスフロー膜
濾過の濾膜の平均孔径より小さい。
Description
造方法に関する。
させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法
である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高
品位な画像を高速で印刷できるという特徴を有する。
成物は、水を主成分とし、これに着色成分および目詰ま
り防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したもの
が一般的である。インクジェット記録用インク組成物に
用いられる着色剤としては、色剤の彩度の高さ、利用で
きる色剤の種類の豊富さ、水への溶解性などの理由から
水溶性染料が数多く使用されている。
び耐水性に優れており、近年、耐光性および耐水性を改
善する目的でインクジェット記録用インク組成物の着色
剤として利用が検討されている。顔料は一般に水に不溶
であるため、顔料を水系インク組成物に利用する場合に
は、顔料を分散剤と呼ばれる樹脂などと共に混合分散
し、水に安定分散させた後にインク組成物として調製す
る必要がある。顔料が水系溶媒に安定に分散するために
は、顔料の種類、粒径、樹脂の種類、および分散手段等
を検討する必要があり、これまで多くの分散方法および
インクジェット記録用インクの製造法が提案されてい
る。
散剤と必要に応じて水溶性有機溶媒とを適切な分散機ま
たは混合機で混合した後に、濾過を行って粗大粒子や不
用物質を除去することが一般的である。例えば、特開平
10−287836号公報では、カーボンブラックに樹
脂を吸着させたのち、カーボンブラックに吸着していな
い樹脂の少なくとも一部を限外濾過によって除去するこ
とを特徴とするインクジェットインクの製造法が提案さ
れている。
膜濾過を用いて粗大な顔料粒子を除去し、顔料の平均粒
径が調製された顔料分散液を得る製造方法は、未だ提案
されていない。
過による濾過によれば、顔料の平均粒径が一定の範囲に
調整された良好な顔料分散液を効率よく製造することが
できる、との知見を得た。また、本発明者等は、この製
造方法によって得られた顔料分散液をインク組成物に用
いた場合、吐出安定性と、色再現性とに優れた画像を実
現できるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づく
ものである。
つ良好な画像、とりわけ色再現性に優れた画像、を可能
にするインク組成物を実現することができる、顔料分散
液の製造法の提供をその目的としている。
料の平均粒径が調整された顔料分散液の製造方法が提供
され、この方法は、前記顔料を溶媒に分散させて顔料分
散原液を調製し、該原液をクロスフロー膜濾過に付し、
濾膜を透過した液または濾膜を透過しなかった液を顔料
分散液として回収することを含んでなるものである。
粒径が調整された顔料分散液の製造方法が提供され、こ
の方法は、前記顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を
調製し、該原液を第1のクロスフロー膜濾過に付し、濾
膜を透過した液を回収し、該液を第2のクロスフロー膜
濾過に付し、濾膜を透過しなかった液を顔料分散液とし
て回収することを含んでなり、ここで、第1のクロスフ
ロー膜濾過の濾膜の平均孔径が、第2のクロスフロー膜
濾過の濾膜の平均孔径より大きいものである。
粒径が調整された顔料分散液の製造方法が提供され、こ
の方法は、前記顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を
調製し、該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、
濾膜を透過しなかった液を回収し、該液を第2段のクロ
スフロー膜濾過に付し、濾膜を透過した液を顔料分散液
として回収することを含んでなり、ここで、第1段のク
ロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径が、第2段のクロス
フロー膜濾過の濾膜の平均孔径より小さいものである。
させて調製されるものである。顔料と溶媒とを混合分散
させる方法としては慣用手段を用いることができ、その
具体例としては、分散機/混合機(例えば、ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテー
タミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホ
モジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合
分散する方法が挙げられる。
した顔料分散原液をクロスフロー膜濾過に付する。
濾膜と接触させ、好ましくは圧力を加えながら接触させ
て、濾膜を透過する成分と透過しない成分とに分ける操
作をいう。膜濾過としては、限外濾過、マイクロ濾過、
浸透、逆浸透、透析などが挙げられるが、本発明にあっ
ては、限外濾過、マイクロ濾過が好ましい。本発明にあ
って、膜濾過はクロスフローの態様で行われる。「クロ
スフロー」とは、膜濾過において、原液が濾膜の軸方向
に流れるようにし、かつ、濾液が濾膜を横切って移動す
るようにした操作をいう。
膜、セラミック膜等が挙げられる。高分子膜の具体例と
しては、セルロース、ニトロセルロース、ポリビニール
アルコール、塩化ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等が
挙げられる。セラミック膜の具体例としては、アルミナ
多孔質濾膜が挙げられる。濾膜の形態は、使用条件を考
慮して適宜決定でき、例えば、管状、中空状、平板状、
中空糸状、等の形態が挙げられる。
ることができ、その具体例としては、フィルトン限外濾
過システム「セントラメイト」等(ポール社製)、ウル
トラフィルトレーションシステム「Minitan」(ミリポ
ア社製)が挙げられる。
ロー膜濾過により顔料の平均粒径を調整した顔料分散液
の製造方法が提供される。本発明の第一の態様は、顔料
分散原液をクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過した
液または濾膜を透過しなかった顔料分散液として回収す
るものである。
ー膜濾過の濾膜の平均孔径は、所望の顔料の平均粒径を
考慮して適宜決定されてよいが、1nm〜1μm程度の
範囲であり、好ましくは0.01〜1μm程度の範囲で
ある。この濾膜を用いて膜濾過を行うことにより、顔料
の平均粒径が10〜300nm程度の範囲、好ましく
は、10〜200nm程度の範囲に調整された顔料分散
液を得ることができる。クロスフロー膜濾過を行う時
間、加圧等は、濾過する顔料の粒径、凝集性等を考慮し
て適宜決定できる。
液がクロスフロー膜濾過に付され、その濾膜を透過しな
かった残存液を、場合により新たな顔料分散原液ととも
に、再度クロスフロー膜濾過に付してもよい。同様に、
顔料分散原液がクロスフロー膜濾過に付され、その濾膜
を透過した液を、場合により新たな顔料分散原液ととも
に、再度クロスフロー膜濾過に付してもよい。
造方法を、図1および図2により説明する。図1はクロ
スフロー膜濾過装置1を示したものである。この装置に
よれば、原液溜2から顔料分散原液が圧力ポンプ14に
よって注入口4から濾過パイプ5の濾膜9内に導入され
る。次に、図2に示す通り、顔料分散原液は矢印6の方
向に流れて、顔料粒子7および8が濾膜9の表面に移動
する。濾膜9の内側は昇圧されているため、顔料分散原
液は濾膜9を横切る方向に加圧される。また、濾膜9に
平行に流れる顔料分散原液は、常に濾膜面を洗浄し、顔
料のケーク形成や濾膜の目詰まりを防止する。濾膜9の
平均孔径より小さい顔料粒子8を含む原液は濾膜9を通
過し、排出口10を通り液溜11に貯められる。濾膜9
の平均孔径より大きい顔料粒子7を含む液は、吸引ポン
プ12によって吸引される。この液は循環パイプ13を
通り、圧力ポンプ14によって、顔料分散原液とともに
再度クロスフロー膜濾過に付される。本発明の第一の態
様によれば、所望の顔料分散液は、液溜11に貯められ
た液かまたは、クロスフロー膜濾過の濾膜内に残存する
液のいずれかである。
濾過 本発明の第二および第三の態様によれば、第1段と第2
段のクロスフロー膜濾過により、顔料の平均粒径が調整
された顔料分散液の製造方法が提供される。
ロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径は第2段のクロスフ
ロー膜濾過の濾膜の平均孔径よりも大きいものである。
このため、顔料分散原液が第1段のクロスフロー膜濾過
に付されると、その濾膜の平均孔径より小さい顔料粒子
を含む液が濾膜を透過する。この透過した液が第2段の
クロスフロー膜濾過に付されると、その濾膜の平均孔径
より小さい顔料粒子を含む液が濾膜を透過して排出さ
れ、その濾膜内にはその濾膜の平均孔径より大きい顔料
粒子を含む液が残る。この液が所望の顔料分散液であ
る。
ロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径が第2段のクロスフ
ロー膜濾過の平均孔径よりも小さいものである。このた
め、顔料分散原液が第1段のクロスフロー膜濾過に付さ
れると、その濾膜の平均孔径より大きい顔料粒子を含む
液は濾膜を透過せず濾膜内に残り回収される。この液が
第2段のクロスフロー膜濾過に付されると、その濾膜内
にはその濾膜の平均孔径より大きい顔料粒子が残り、そ
の濾膜の平均孔径より小さい顔料粒子を含む液が回収さ
れる。この液が所望の顔料分散液である。
クロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径は、調整する顔料
の平均粒径に適合させて適宜決定できる。本発明の第二
の態様は、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔
径が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径よ
り大きい場合である。この場合、第1段のクロスフロー
膜濾過の濾膜の平均孔径は、0.05〜1μm程度の範
囲、好ましくは、0.2〜1μm程度の範囲であり、第
2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径は、0.0
01〜0.1μm程度の範囲、好ましくは0.01〜
0.1μm程度の範囲である。このような濾膜を用いて
第1段および第2段のクロスフロー膜濾過を行うことに
より、顔料の平均粒径が10〜300nm程度の範囲、
好ましくは、10〜200nm程度の範囲に調整された
顔料分散液を得ることができる。本発明の第三の態様
は、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径が、
第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より小さ
い場合である。つまり、本発明の第三の態様は、本発明
の第二の態様における第1段のクロスフロー膜濾過と第
2段のクロスフロー膜濾過とが逆になったものである。
よって、本発明の第三の態様における第1段と第2段の
クロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径は、本発明の第二
の態様で説明した第2段と第1段のクロスフロー膜濾過
の濾膜の平均孔径の数値と同様であってよい。本発明の
第二および第三の態様において、第1段および第2段の
クロスフロー膜濾過を行う時間、加圧等は、濾過する顔
料の粒径、凝集性等を考慮して適宜決定できる。
図5によって説明する。図3の上部の装置は第1段のク
ロスフロー膜濾過装置21を示すものである。この装置
21によれば、原液溜22から顔料分散原液が圧力ポン
プ34によって注入口24から濾過パイプ25の濾膜2
9内に導入される。続いて、図4(装置1の膜濾過部の
拡大図)に示す通り、顔料分散原液は矢印26の方向に
流れて、濾膜29の表面に移動される。濾膜29の内側
は昇圧されているため、顔料分散原液は濾膜29を横切
る方向に加圧される。また、濾膜29に平行に流れる顔
料分散原液は、常に濾膜面を洗浄し、顔料のケーク形成
や濾膜の目詰まりを防止する。濾膜29の平均孔径より
小さい顔料粒子27および28を含む液は濾膜29を通
過し、排出口30を通り液溜31に貯められる。その
後、この液は液溜31から図3の下部に示す第2段のク
ロスフロー膜濾過装置41の原液溜42に送られる。図
3の上部に示す通りに、大きい顔料粒子は残存する原液
とともに、吸引ポンプ32によって吸引される。吸引さ
れた液は、循環パイプ33を通り、圧力ポンプ34によ
って、第1段のクロスフロー膜濾過に導入されて、再度
クロスフロー膜濾過に付される。
膜濾過装置41を示すものである。この装置によれば、
原液溜42から原液が圧力ポンプ54によって注入口4
4から濾過パイプ45の濾膜49内に導入される。次
に、図5(装置41の膜濾過部の拡大図)に示す通り、
原液は矢印46の方向に流れて、濾膜49の表面に移動
される。濾膜49の内側は昇圧されているため、原液は
濾膜49を横切る方向に加圧される。また、濾膜49に
平行に流れる液は、常に濾膜面を洗浄し、顔料のケーク
形成や濾膜の目詰まりを防止する。そして、濾膜49の
平均孔径より小さい顔料粒子28を含む原液は濾膜49
を通過し、排出口50を通り液溜51に貯められて排出
される。図3の下部に示す通りに、濾膜49の平均孔径
より大きい顔料粒子27を含む原液は、吸引ポンプ52
によって吸引される。吸引されたこの液は、循環パイプ
53を通り、圧力ポンプ54によって、第2段のクロス
クロスフロー膜濾過に導入されて、再度クロスフロー濾
過に付される。液溜51に顔料粒子28が存在しないこ
とを確認できた時、第2段のクロスフロー濾過装置41
を停止し、その循環路内に存在する顔料粒子27を含む
液を回収する。回収した液が所望の顔料分散液である。
す第2段のクロスフロー膜濾過装置41が第1段のクロ
スフロー膜濾過装置となり、図3の上部に示す第1段の
クロスフロー膜濾過21が第2段のクロスフロー膜濾過
装置となって、所望の顔料分散液を調製することができ
る(具体的な手順は図3に示してはいない)。
特に限定されず、無機顔料および有機顔料のいずれも使
用することができる。無機顔料としては、酸化チタンお
よび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネスト法、サ
ーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボン
ブラックを使用することができる。また、有機顔料とし
ては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合ア
ゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料
(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノ
ン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオ
キサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔
料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、
塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニ
トロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用
できる。
クとしては、三菱化学製のNo.2300,No.900,MCF88,No.3
3,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B 等が、
コロンビア社製の Raven5750,Raven5250,Raven5000,Rav
en3500,Raven1255,Raven700 等が、キャボット社製のRe
gal 400R,Regal 330R,Regal 660R,Mogul L,Monarch 70
0, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch
1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400 等
が、デグッサ社製の Color Black FW1,Color BlackFW2,
Color Black FW2V, Color Black FW18, Color Black F
W200, Color BlackS150, Color Black S160, Color Bla
ck S170, Printex 35, Printex U, Printex V, Printe
x 140U, Special Black 6, Special Black 5, Special
Black 4A,Special Black 4 等が使用できる。
は、C.I.Pigment Yellow 1, C.I.Pigment Yellow 2,
C.I.Pigment Yellow 3, C.I.Pigment Yellow 12, C.I.P
igmentYellow 13, C.I.Pigment Yellow 14C, C.I.Pigme
nt Yellow 16 ,C.I.Pigment Yellow 17, C.I.Pigment Y
ellow 73, C.I.Pigment Yellow 74, C.I.Pigment Yello
w 75, C.I.Pigment Yellow 83, C.I.Pigment Yellow 9
3, C.I.Pigment Yellow95, C.I.Pigment Yellow97, C.
I.Pigment Yellow 98, C.I.Pigment Yellow 109,C.I.P
igment Yellow 110, C.I.Pigment Yellow114, C.I.Pigm
ent Yellow128, C.I.Pigment Yellow129, C.I.Pigment
Yellow138, C.I.Pigment Yellow150, C.I.Pigment Yel
low151, C.I.Pigment Yellow154, C.I.Pigment Yellow1
55, C.I.Pigment Yellow180, C.I.Pigment Yellow185等
が挙げられる。
しては、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Red 7, C.I.
Pigment Red 12, C.I.Pigment Red 48(Ca), C.I.Pigmen
t Red 48(Mn), C.I.Pigment Red 57(Ca), C.I.Pigment
Red 57:1, C.I.Pigment Red112, C.I.Pigment Red 122,
C.I.Pigment Red 123, C.I.Pigment Red 168, C.I.Pig
ment Red 184, C.I.Pigment Red 202 等が挙げられる。
しては、C.I.Pigment Blue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.
I.Pigment Blue 3, C.I.Pigment Blue 15:3, C.I.Pigme
nt Blue 15:34, C.I.Pigment Blue 16, C.I.Pigment Bl
ue 22, C.I.Pigment Blue 60, C.I.Vat Blue 4 , C.I.V
at Blue 60が挙げられる。
を溶媒に分散させて行う。本発明において利用できる溶
媒は、高分子分散剤、界面活性剤、または水、およびこ
れらを組み合わせたものが挙げられる。また、必要に応
じて、後述するインク組成物に添加される水溶性有機溶
媒、その他の成分をさらに添加してもよい。本発明の好
ましい態様によれば、顔料を高分子分散剤または界面活
性剤とともに分散させて、顔料分散原液を調製すること
が好ましい。
れ、その具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイ
ン、アルブミンなどのタンパク質類;アラビアゴム、ト
ラガントゴムなどの天然ゴム類;サボニンなどのグルコ
シド類;アルギン酸およびアルギン酸プロピレングリコ
ールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アル
ギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体;メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセ
ルロース誘導体などが挙げられる。さらに、高分子分散
剤の好ましい例として合成高分子が挙げられ、ポリビニ
ルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリ
ル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリ
ル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル
−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル
酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−
アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重
合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−ア
クリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹
脂;スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重
合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、および
酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビ
ニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステ
ル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビ
ニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体
およびそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に疎
水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共
重合体、および疎水性基と親水性基を分子構造中に併せ
持ったモノマーからなる重合体が好ましい。
(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン性界
面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドな
ど)、両性界面活性剤(例えば、N、N−ジメチル−N
−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイ
ン、N、N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸
塩、N、N、N−トリアルキル−N−スルホアルキレン
アンモニウムベタイン、N、N−ジアルキル−N、N−
ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステルベタ
イン、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)等が挙げられ
る。これらは単独または二種以上を併用することができ
る。
ルエーテル類および/またはアセチレングリコール系界
面活性剤をさらに含有させることが好ましい。本発明に
おいて用いられるグリコールエーテル類の具体例として
は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチ
レングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレング
リコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブ
タノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロ
ピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−
プロピルエーテルなどが挙げあれ、これらの一種または
二種以上の混合物として用いることができる。
界面活性剤を含んでなるのが好ましい。本発明において
用いられるアセチレングリコール系界面活性剤の好まし
い具体例としては、下記の式(I)で表わされる化合物
が挙げられる。
3、およびR4は独立してアルキル基(好ましくは炭素
数6以下のアルキル基)である] 上記の式(I)で表される化合物の中で特に好ましくは
2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−
ジオール、3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−
ジオール、3、5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール
などが挙げられる。上記の式(I)で表されるアセチレ
ングリコール系界面活性剤として市販品を利用すること
も可能であり、その具体例としてはサーフィノール10
4、82、465、485、またはTG(いずれもAir
Products and Chemicals.Inc.より入手可能)、
オルフィンSTG、オルフィンE1010(以上 日信
化学社製 商品名)が挙げられる。
顔料分散液は、水溶性有機溶媒と、水等ともに混合され
てインク組成物とすることができる。このインク組成物
はインクジェット記録方法に用いられるものとして好ま
しい。
剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでなるインク
組成物の製造方法が提供される。
ば、顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも
含んでなるインク組成物の製造方法が提供され、その製
造方法は、顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少な
くとも含んでなるインク原液を調製し、該原液をクロス
フロー膜濾過に付し、濾膜を透過した液または濾膜を透
過しなかった液をインク組成物として回収することを含
んでなるものである。
散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでなるイン
ク組成物の製造方法が提供され、その製造方法は、顔料
と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでな
るインク原液を調製し、該原液を第1段のクロスフロー
膜濾過に付し、濾膜を透過した液を回収し、該液を第2
段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過しなかった
液をインク組成物として回収することを含んでなり、こ
こで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
大きいものである。
散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでなるイン
ク組成物の製造方法が提供され、その製造方法は、顔料
と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでな
るインク原液を調製し、該原液を第1段のクロスフロー
膜濾過に付し、濾膜を透過しなかった液を回収し、該液
を第2段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過した
液をインク組成物として回収することを含んでなり、こ
こで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
小さいものである。
過、顔料、分散剤 本発明によるインク組成物の製造方法にあって、顔料と
分散剤と水溶性有機溶媒とを少なくとも含んでなるイン
ク原液の調製は、前記顔料分散液の製造方法で述べた顔
料分散原液の調製と同様であってよい。よって、顔料、
分散剤もまた、前記顔料の分散原液の調製で述べたのと
同様であってよい。また、クロスフロー膜濾過の手法も
また、記顔料分散液の製造方法で述べたのと同様であっ
てよい。
組成物全量に対して0.1〜10重量%程度の範囲、好
ましくは1〜5重量%程度の範囲である。なお、分散剤
の含有量は顔料成分全量に対して0.01〜1.5重量
%程度の範囲、好ましくは0.1〜1重量%程度の範囲
である。
溶媒からなる湿潤剤を含んでなるものが好ましくは挙げ
られる。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコー
ル、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコー
ル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコール
のアルキルエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−
2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
機溶媒の利用が好ましい。沸点が180℃以上の水溶性
有機溶媒の使用はインク組成物の保水性と湿潤性をもた
らす。この結果、インク組成物を長期間保管しても顔料
の凝集や粘度の上昇がなく、優れた保存安定性を実現で
きる。さらに、開放状態(室温で空気に触れている状
態)で放置しても流動性と再分散性を長時間維持するイ
ンク組成物が実現できる。さらに、インクジェット記録
方法においては、印刷中もしくは印刷中断後の再起動時
にノズルの目詰まりが生じることもなく、高い吐出安定
性が得られる。
としては、エチレングリコール(沸点:197℃;以下
括弧内は沸点を示す)、プロピレングリコール(187
℃)、ジエチレングリコール(245℃)、ペンタメチ
レングリコール(242℃)、トリメチレングリコール
(214℃)、2−ブテン−1,4−ジオール(235
℃)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(243
℃)、2−メチル−2,4ーペンタンジオール(197
℃)、N−メチル−2−ピロリドン(202℃)、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(257〜260
℃)、2−ピロリドン(245℃)、グリセリン(29
0℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
(243℃)、ジプロピレングリコールモノエチルグリ
コール(198℃)、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル(190℃)、ジプロピレングリコール(2
32℃)、トリエチレングリコルモノメチルエーテル
(249℃)、テトラエチレングリコール(327
℃)、トリエチレングリコール(288℃)、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル(230℃)、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル(202℃)、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル(194℃)が挙
げられる。沸点が200℃以上であるものが好ましい。
これら水溶性有機溶媒は単独または2種以上混合して使
用することができる。
全量に対して好ましくは0.01〜10重量%程度であ
り、より好ましくは0.1〜5重量%程度が好ましい。
が挙げられる。三級アミンの添加はインク組成物に湿潤
性をもたらす。三級アミンの具体例としては、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミ
ン、トリイソプロペノールアミン、ブチルジエタノール
アミン等が挙げられる。これらは単独または混合して使
用されてよい。三級アミンの添加量は、インク組成物全
量に対して0.1〜10重量%程度であり、より好まし
くは、0.5〜5重量%程度が好ましい。
した成分以外に、水、その他の成分をさらに添加してイ
ンク組成物を製造してよい。
ルカリが挙げられ、その例としては、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウムであり、その添加量
はインク組成物全量に対して0.01〜5重量%程度で
あり、より好ましくは0.05〜3重量%程度が好まし
い。
れ、その具体例としては、アニオン性界面活性剤(例え
ばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサル
フェートのアンモニウム塩など)、ノニオン性界面活性
剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
ミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)、両性
界面活性剤(例えば、N、N−ジメチル−N−アルキル
−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N、N
−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩、N、N、
N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウム
ベタイン、N、N−ジアルキル−N、N−ビスポリオキ
シエチレンアンモニウム硫酸エステルベタイン、2−ア
ルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン)等が挙げられる。これらは
単独または二種以上を併用することができる。
対して0.01〜10重量%程度であり、好ましくは
0.1〜5重量%程度である。
ルエーテル類および/またはアセチレングリコール系界
面活性剤をさらに添加してインク組成物を製造すること
が好ましい。
テル類は、上記した水溶性有機溶媒としても用いられる
ものであるが、その具体例としては、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i
so−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−
iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチル
エーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテ
ル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロ
ピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プ
ロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルな
どが挙げあれ、これらの一種または二種以上の混合物と
して用いることができる。
系界面活性剤を添加して製造するのが好ましい。アセチ
レングリコール系界面活性剤の添加によってインク組成
物の記録媒体への浸透性を高くすることができ、種々の
記録媒体においてにじみの少ない印刷が期待できる。ア
セチレングリコール系界面活性剤の好ましい具体例とし
ては、下記の式(I)で表わされる化合物が挙げられ
る。
3、およびR4は独立してアルキル基(好ましくは炭素
数6以下のアルキル基)である] 上記の式(I)で表される化合物の中で特に好ましくは
2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−
ジオール、3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−
ジオール、3、5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール
などが挙げられる。上記の式(I)で表されるアセチレ
ングリコール系界面活性剤として市販品を利用すること
も可能であり、その具体例としてはサーフィノール10
4、82、465、485、またはTG(いずれもAir
Products and Chemicals.Inc.より入手可能)、
オルフィンSTG、オルフィンE1010(以上 日信
化学社製 商品名)が挙げられる。界面活性剤の添加量
はインク組成物全量に対して0.01〜10重量%程度
であり、より好ましくは0.1〜5重量%程度が好まし
い。
添加してインク組成物を製造することが好ましい。糖ま
たは糖の誘導体の添加はインク組成物に保水性をもたら
す。特に、ヒアルロン酸の塩またはその誘導体と組み合
わせて用いることによって顕著な保水性を付与すること
ができる。
糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげ
られ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトー
ス、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトー
ス、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マル
トース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレ
ハロース、マルトトリオース、などがあげられる。ここ
で、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シ
クロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在す
る物質を含む意味に用いることとする。また、これらの
糖の誘導体としては、前記した糖類の還元糖[(例え
ば、糖アルコール(一般式HOCH2 (CHOH)n
CH2OH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表さ
れる]、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸な
ど)、アミノ酸、チオ糖などがあげられる。特に糖アル
コールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソル
ビットなどが挙げられる。糖または糖の誘導体の添加量
は、インク組成物全量に対して、0.1〜40重量%程
度が好ましく、より好ましくは2.5〜20重量%程度
である。
インク組成物を製造することが好ましい。グリセリンの
添加は記録ヘッドのノズル前面でのインク組成物の乾燥
を有効に防止し、ノズルの目詰まりを防ぐ。グリセリン
の添加量はインク組成物全量に対して、5〜40重量%
程度であり、好ましくは10〜20重量%程度が好まし
い。
剤、防腐剤、酸化防止剤、導電率調製剤、pH調製剤、
粘度調製剤、表面張力調製剤、酸素吸収剤などを添加し
てインク組成物を製造することができる。
ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−
ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビ
ン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1、2−ジ
ベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセル
CRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキ
セルXL−2、プロキセルTN)などがあげれる。
下記の実施例を示すが、本発明の範囲はこれら実施例に
限定して解釈されるものではない。なお、表中の数値
は、言及がない限り重量%を表す。
製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.
5倍量(重量))とともに2時間混合分散させて、顔料
分散原液を製造した。その後、この顔料分散原液のうち
の半量をクロスフロー膜濾過(膜濾過は限外濾過であ
り、濾膜は有効孔径0.5μmのものを用いた)で濾過
し、顔料分散液を得た。また、残りの半量はクロスフロ
ー膜濾過を行うことなく、そのまま顔料分散液とした。
温で20分間撹拌し、例A1〜例A4および比較例A1
〜A4のインク組成物を製造した。 表A2 顔料分散液 20重量% グリセリン 10重量% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% サーフィノール465 1重量% 純水 残量 顔料分散液:顔料分散液の製造Aで製造したものである
製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.
5倍量(重量))とともに2時間混合分散させて、イン
ク原液を製造した。その後、このインク原液のうちの半
量をクロスフロー膜濾過(膜濾過は限外濾過であり、濾
膜は分画有効孔径0.5μmのものを用いた)で濾過
し、例A5〜A8のインク組成物を得た。また、残りの
半量を、カートリッジフィルターで加圧濾過し(有効孔
径0.5μmのポリプロピレン製の濾膜、加圧は0.8
kg/cm2であった)、比較例A5〜A8のインク組
成物を得た。
における顔料の粒径は、下記表A4で示す通りであっ
た。 表A4 インク組成物 色 平均粒径(nm) 最大粒径(nm) 例A1 シアン 93 204 例A2 マゼンタ 88 204 例A3 イエロー 85 204 例A4 ブラック 99 204 例A5 シアン 93 204 例A6 マゼンタ 88 204 例A7 イエロー 85 204 例A8 ブラック 99 204 比較例A1 シアン 98 408 比較例A2 マゼンタ 101 408 比較例A3 イエロー 99 344 比較例A4 ブラック 99 408 比較例A5 シアン 93 344 比較例A6 マゼンタ 88 408 比較例A7 イエロー 85 289 比較例A8 ブラック 99 344 1)例A1〜A4は顔料分散原液製造後にクロスフロー膜濾過を行った。 2)例A5〜A8はインク組成物製造後にクロスフロー膜濾過を行った。 3)比較例A1〜A4は顔料分散原液製造後にクロスフロー膜濾過を行わなか った。 4)比較例A5〜A8はインク組成物製造後にカートリッジフィルター濾過を 行った。
200リットルを、濾過(濾過の際の流量を初期値毎分
5リットルで設定した)を行った。この時の濾過性を濾
過開始初期から最後までの流量損失によって、下記の基
準により評価した。その結果は下記表A5に記載した通
りであった。流量損失が小さい程、所望の平均粒径を有
した顔料であることが分かる。評価基準 評価A:流量損失が10%未満であった。 評価B:流量損失が10%以上30%未満であった。 評価C:流量損失が30%以上50%未満であった。 評価D:流量損失が50%超過で濾過であった。
ソン株式会社製)に、例A1〜A8および比較例A1〜
A8の各インク組成物を充填し、インクジェット専用記
録媒体(セイコーエプソン株式会社製、専用光沢フィル
ム)に印刷を行った。吐出インク量は1/360dpi
あたり0.040μgとし、解像度は360×360d
piとした。上記のプリンタを、長期間にわたり、40
℃、湿度30で連続印刷を行って、ドット抜けおよびイ
ンクの飛び散りの有無を、下記の基準により評価した。
その結果は下記表A5に記載した通りであった。評価基準 評価A:96時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りの発生が10回未満であった。 評価B:72時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、96時間経過時で10回
以上発生した。 評価C:48時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、72時間経過時で10回
以上発生した。 評価D:24時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、48時間経過時で10回
以上発生した。 評価E:24時間以内にドット抜けまたはインクの飛び
散りが10回以上発生した。
製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.
5倍量(重量))とともに2時間混合分散させて、顔料
分散原液を製造した。その後、この顔料分散原液のうち
の半量を下記のクロスフロー膜濾過で濾過し、顔料分散
液を得た。また、残りの半量をこのクロスフロー膜濾過
で濾過することなく、そのまま顔料分散液とした。
のクロスフロー膜濾過(膜濾過は限外濾過であり、濾膜
は分画有効孔径0.5μmのものを用いた)で濾過し、
膜を透過した液を回収した。第1段のクロスフロー膜濾
過装置は、循環流量が20リットル/分、透過側流量が
操作初期時において0.5リットル/分になるように、
ポンプ出力および流路内圧力を調製した。 (2)第2段のクロスフロー限外濾過 上記(1)で回収した液を、第2段のクロスフロー膜濾
過(膜濾過は限外濾過であり、濾膜は分画有効孔径0.
01μmのものを用いた)で濾過し、膜を透過しなかっ
た液を顔料分散液として回収した。第2段のクロスフロ
ー膜濾過装置は、循環流量が20リットル/分、透過側
流量が操作初期時において0.01リットル/分になる
ように、ポンプ出力および流路内圧力を調製した。得ら
れた顔料分散液は、顔料の種類に関係なく、180リッ
トル程度であった。
撹拌し、例B1〜B4および比較例B1〜B4のインク
組成物を製造した。 表B2 顔料分散液 20重量% グリセリン 10重量% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% サーフィノール465 1重量% 純水(残量) 顔料分散液:顔料分散液の製造Bで製造したものである
作所製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の
1.5倍量(重量))とともに2時間分散させて、イン
ク原液を製造した。その後、上記で製造したインク原液
のうち、半量を下記のクロスフロー膜濾過で濾過し、例
B5〜B8のインク組成物とした。残りの半量をカート
リッジフィルターで濾過(有効孔径0.5μmのポリプ
ロピレン製の濾膜、加圧は0.8kg/cm2であっ
た)し、比較例B5〜B8のインク組成物とした。
クロスフロー膜濾過(膜濾過は限外濾過であり、濾膜は
分画有効孔径0.5μのものを用いた)で濾過し、濾膜
を透過した液を回収した。第1段のクロスフロー膜濾過
は、循環流量が20リットル/分、透過側流量が操作初
期時において0.5リットル/分になるように、ポンプ
出力および流路内圧力を調製した。 (2)第2段のクロスフロー濾過処理 上記(1)で回収した液を、さらに第2段のクロスフロ
ー膜濾過(膜濾過は限外濾過であり、濾膜は分画有効孔
径0.01μmのものを用いた)で濾過し、濾膜を透過
しなかった液をインク組成物として回収した。第2段の
クロスフロー膜濾過は、循環流量が20リットル/分、
透過側流量が操作初期時において0.01リットル/分
になるように、ポンプ出力および流路内圧力を調製し
た。得られたインク組成物は、顔料の種類に関係なく、
180リットル程度であった。
成物における顔料の粒径等は、下記表B4で示す通りで
あった。表B4中、粒径の単位はnmである。 1)例B1〜B4は顔料分散原液製造後にクロスフロー
膜濾過を行った。 2)例B5〜B8はインク組成物製造後にクロスフロー
膜濾過を行った。 3)比較例B1〜B4は顔料分散原液製造後にクロスフ
ロー膜濾過を行わなかった。 4)比較例B5〜B8はインク組成物製造後にカートリ
ッジフィルター濾過を行った。
ソン株式会社製)に、上記で製造した例B1〜B8およ
び比較例B1〜B8のインク組成物を充填し、インクジ
ェット専用記録媒体(セイコーエプソン株式会社製、専
用光沢フィルム)に印刷を行った。吐出インク量は1/
360dpiあたり0.040μgとし、解像度は36
0×360dpiとした。
%で連続印刷を行って、ドット抜けおよびインクの飛び
散りの有無を、下記の基準により評価した。その結果は
下記表B5に記載した通りであった。評価基準 評価A:96時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りの発生が10回未満であった。 評価B:72時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、96時間経過時で10回
以上発生した。 評価C:48時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、72時間経過時で10回
以上発生した。 評価D:24時間経過時で、ドット抜けまたはインクの
飛び散りが10回未満発生し、48時間経過時で10回
以上発生した。
下記表B5に示したようにインクセット1〜4とした。
これらのインクセット1〜4を上記インクジェットプリ
ンタに充填し、インクジェット専用記録媒体に、シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブッラクの各色を40%du
tyずつ等量を出力し、ベタパターンで濃グレー色画像
を形成させて、その彩度を測定して評価した。彩度の測
定はMacbeth CE−7000分光光度計(Ma
cbeth社製)で測定し、CIEで規定されている色
差表示法のL* a* b* 表色系の座標を求めた。上記の
データから下記の式(II)により彩度C* を求め、これ
を評価の定量値とした。L*、a*、b*および 彩度C*
の測定値は下記の表B5に示し通りであった。 C* =((a* )2 +(b* )2 )1/2 (II) 彩度C*が高い値を示すほど鮮明な画像が得られること
を示す。特に、混色部分における色の彩度は、画像の影
のような暗部において、色再現性が高いことを示す。明
度L*が高い値を示すほど、同一のduty値(打ち込
み量)において、より明るい色を出力することができる
ことを示す。このことは、色再現性の自由度が大きいこ
とを示す。
る。
拡大図である。
2段のクロスフロー膜濾過装置からなる本発明の方法を
実現できる装置の概略図である。
濾過部の拡大図である。
濾過部の拡大図である。
Claims (31)
- 【請求項1】顔料の平均粒径が調整された顔料分散液の
製造方法であって、 前記顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を調製し、 該原液をクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過した液
または濾膜を透過しなかった液を顔料分散液として回収
することを含んでなる、方法。 - 【請求項2】前記膜濾過がマイクロ濾過または限外濾過
である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記膜濾過の濾膜の平均孔径が1nm〜1
μmである、請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】前記顔料の分散が、高分子分散剤または界
面活性剤とともに行われるものである、請求項1〜3の
いずれか一項に記載の方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法
で製造された、顔料分散液。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法
で製造された顔料分散液を含んでなる、インク組成物。 - 【請求項7】インク組成物がインクジェット記録方法に
用いられる、請求項6に記載のインク組成物。 - 【請求項8】顔料の平均粒径が調整された顔料分散液の
製造方法であって、 前記顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を調製し、 該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透
過した液を回収し、 該液を第2段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過
しなかった液を顔料分散液として回収することを含んで
なり、 ここで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
大きいものである、方法。 - 【請求項9】顔料の平均粒径が調整された顔料分散液の
製造方法であって、 前記顔料を溶媒に分散させて顔料分散原液を調製し、 該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透
過しなかった液を回収し、 該液を第2段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過
した液を顔料分散液として回収することを含んでなり、 ここで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
小さいものである、方法。 - 【請求項10】前記膜濾過がマイクロ濾過または限外濾
過である、請求項8または9に記載の方法。 - 【請求項11】第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平
均孔径が0.05〜1μmであり、第2段のクロスフロ
ー膜濾過の濾膜の平均孔径が0.001〜0.1μmで
ある、請求項8に記載の方法。 - 【請求項12】第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平
均孔径が0.001〜0.1μmであり、第2段のクロ
スフロー膜濾過の濾膜の平均孔径が0.05〜1μmで
ある、請求項9に記載の方法。 - 【請求項13】前記顔料の分散が、高分子分散剤または
界面活性剤とともに行われるものである、請求項8〜1
2のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項14】顔料の平均粒径が10〜300nmの範
囲内に調製されてなる、請求項8〜13のいずれか一項
に記載の方法。 - 【請求項15】請求項8〜14のいずれか一項に記載の
方法で製造された顔料分散液を含んでなる、インク組成
物。 - 【請求項16】インク組成物が、インクジェット記録方
法に用いられる、請求項15に記載のインク組成物。 - 【請求項17】顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを
少なくとも含んでなるインク組成物の製造方法であっ
て、 顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含ん
でなるインク原液を調製し、 該原液をクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過した液
または濾膜を透過しなかった液をインク組成物として回
収することを含んでなる、方法。 - 【請求項18】前記膜濾過がマイクロ濾過または限外濾
過である、請求項17に記載の方法。 - 【請求項19】前記膜濾過の濾膜の平均孔径が1nm〜
1μmである、請求項17または18に記載の方法。 - 【請求項20】前記分散剤が、高分子分散剤または界面
活性剤である、請求項17〜19のいずれか一項に記載
の方法。 - 【請求項21】請求項17〜20のいずれか一項に記載
の方法で製造された、インク組成物。 - 【請求項22】インク組成物がインクジェット記録方法
に用いられるものである、請求項21に記載のインク組
成物。 - 【請求項23】顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを
少なくとも含んでなるインク組成物の製造方法であっ
て、 顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含ん
でなるインク原液を調製し、 該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透
過した液を回収し、 該液を第2段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過
しなかった液をインク組成物として回収することを含ん
でなり、 ここで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
大きいものである、方法。 - 【請求項24】顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを
少なくとも含んでなるインク組成物の製造方法であっ
て、 顔料と、分散剤と、水溶性有機溶媒とを少なくとも含ん
でなるインク原液を調製し、 該原液を第1段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透
過しなかった液を回収し、 該液を第2段のクロスフロー膜濾過に付し、濾膜を透過
した液をインク組成物として回収することを含んでな
り、 ここで、第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径
が、第2段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平均孔径より
小さいものである、方法。 - 【請求項25】前記膜濾過がマイクロ濾過または限外濾
過である、請求項23または24に記載の方法。 - 【請求項26】第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平
均孔径が0.05〜1μmであり、第2段のクロスフロ
ー膜濾過の濾膜の平均孔径が0.001〜0.1μmで
ある、請求項23に記載の方法。 - 【請求項27】第1段のクロスフロー膜濾過の濾膜の平
均孔径が0.001〜0.1μmであり、第2段のクロ
スフロー膜濾過の濾膜の平均孔径が0.05〜1μmで
ある、請求項24に記載の方法。 - 【請求項28】前記顔料の平均粒径が10〜300nm
の範囲内に調製されてなる、請求項23〜27のいずれ
か一項に記載の方法。 - 【請求項29】前記分散剤が、高分子分散剤または界面
活性剤である、請求項23〜28のいずれか一項に記載
の方法。 - 【請求項30】請求項23〜29のいずれか一項に記載
の方法によって製造された、インク組成物。 - 【請求項31】インク組成物がインクジェット記録方法
に用いられるものである、請求項30に記載のインク組
成物。
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