JP2000095095A - 三軸車両のブレーキ装置 - Google Patents

三軸車両のブレーキ装置

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JP2000095095A JP10270732A JP27073298A JP2000095095A JP 2000095095 A JP2000095095 A JP 2000095095A JP 10270732 A JP10270732 A JP 10270732A JP 27073298 A JP27073298 A JP 27073298A JP 2000095095 A JP2000095095 A JP 2000095095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三軸車両のブレーキ装置において、一系統の
信号回路の失陥時に制動力の低下を抑える。 【解決手段】 前輪ブレーキ1の制動力を調節する第二
信号回路18と、後前輪ブレーキ2の制動力を調節する
第一信号回路28と、後後輪ブレーキ3の制動力を調節
する第三信号回路38と、ブレーキペダルの踏み込み量
に応じて第二信号回路18と第一信号回路28の信号圧
力をそれぞれ調節するデュアルブレーキバルブ19と、
第二信号回路18と第一信号回路28の少なくとも一方
の信号圧力が上昇するのに伴って第三信号回路38の信
号圧力を高めるデュアルリレーバルブ39とを備えるも
のとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型トラック等に
用いられる三軸車両のブレーキ装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の三軸車両のブレーキ装置
として、例えば特開平8−127213号公報、実公昭
63−187775号公報、米国特許1802221号
公報に開示されたものや、図5に示すようなものがあ
る。
【0003】これについて説明すると、三軸車両は、左
右の前輪を制動する前輪ブレーキ1と左右の後前輪を制
動する後前輪ブレーキ2および左右の後後輪を制動する
後後輪ブレーキ3を備える。そして、前輪ブレーキ1の
制動力を調節する第二信号回路18と、後前輪ブレーキ
2および後後輪ブレーキ3の制動力を調節する第一信号
回路28を備える。
【0004】そして、ブレーキペダルの踏み込み量に応
じて二系統の信号圧力を調節するデュアルブレーキバル
ブ19を備える。デュアルブレーキバルブ19は信号圧
力を調節する2つの弁としてプライマリ部とセカンダリ
部を有し、プライマリ部が第一信号回路28に介装さ
れ、セカンダリ部が第二信号回路18に介装される。
【0005】これにより、運転者によってブレーキペダ
ルが踏み込まれると、デュアルブレーキバルブ19はセ
カンダリ部が第二信号回路18の信号圧力を高めて前輪
ブレーキ1を作動させるとともに、プライマリ部が第一
信号回路28の信号圧力を高めて後前輪ブレーキ2およ
び後後輪ブレーキ3を作動させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の三軸車両のブレーキ装置にあっては、第一信
号回路28に配管の空気洩れ等による失陥が生じた場合
に、残る第二信号回路18により前輪ブレーキ1が作動
するものの、3軸のうち1軸のみで制動が行われるた
め、3軸で制動が行われる正常時に比べて制動力が大き
く低下する。
【0007】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、三軸車両のブレーキ装置において、一系統の
信号回路の失陥時に制動力の低下を抑えることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前輪を制
動する前輪ブレーキと後前輪を制動する後前輪ブレーキ
および後後輪を制動する後後輪ブレーキを備える三軸車
両のブレーキ装置に適用する。
【0009】そして、前輪ブレーキの制動力を調節する
第二信号回路と、後前輪ブレーキの制動力を調節する第
一信号回路と、後後輪ブレーキの制動力を調節する第三
信号回路と、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて第二
信号回路と第一信号回路の信号圧力をそれぞれ調節する
デュアルブレーキバルブと、第三信号回路の信号圧力を
調節するデュアルリレーバルブとを備え、デュアルリレ
ーバルブは第二信号回路と第一信号回路の少なくとも一
方の信号圧力が上昇するのに伴って第三信号回路の信号
圧力を高める構成とした。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、左右
の後前輪のロック時に後前輪ブレーキの制動圧力を増減
させるABS弁手段と、ABS弁手段の作動時に圧力が
増減するABS連動回路と、ABS連動回路の圧力増減
に伴い第三信号回路の信号圧力を増減させるセレクトロ
ーバルブとを備えるものとした。
【0011】第3の発明は、第2の発明において、後前
輪ブレーキの制動圧力が失陥により低下するのに伴いA
BS連動回路の圧力を高める圧力補償回路を備えるもの
とした。
【0012】
【発明の作用および効果】第1の発明において、第二信
号回路と第一信号回路のいずれか一つに失陥が生じて
も、第三信号回路にはデュアルブレーキバルブおよびデ
ュアルリレーバルブを介して信号圧力が導かれ、後後輪
ブレーキを作動させる。こうして、第二信号回路と第一
信号回路および第三信号回路のいずれか一系統に失陥が
生じた場合に、残る二系統により3軸のうち2軸で制動
が行われるため、3軸で制動が行われる正常時に比べて
制動力が大きく低下することを抑えられる。
【0013】第2の発明において、ABS弁手段が後前
輪ブレーキの制動圧力を増減させることにより後前輪の
ロックが防止される。
【0014】ABS弁手段の作動時にABS連動回路の
圧力が増減するのに伴いセレクトローバルブを介して第
三信号回路の信号圧力が増減し、後後輪のロックが防止
される。
【0015】こうして一つのABS弁手段を後前輪ブレ
ーキと後後輪ブレーキの間で共用するので、システムの
簡素化がはかれる。
【0016】第3の発明において、後前輪ブレーキの制
動圧力が失陥により低下するのに伴い圧力補償回路を介
してABS連動回路の圧力が高められるので、第三信号
回路の信号圧力はデュアルリレーバルブを介して伝達さ
れ、後後輪の制動が行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0018】図1に示すように、大型トラック等に用い
られる三軸車両は、左右の前輪を制動する前輪ブレーキ
1と左右の後前輪を制動する後前輪ブレーキ2および左
右の後後輪を制動する後後輪ブレーキ3を備える。
【0019】前輪ブレーキ1の制動力を調節する第二信
号回路18と、後前輪ブレーキ2の制動力を調節する第
一信号回路28と、後後輪ブレーキ3の制動力を調節す
る第三信号回路38を備える。すなわち、前輪ブレーキ
1、後前輪ブレーキ2、後後輪ブレーキ3は、第二信号
回路18、第一信号回路28、第三信号回路38から導
かれる信号圧力に応じてそれぞれ作動する。
【0020】ブレーキペダルの踏み込み量に応じて二系
統の信号圧力を調節できるデュアルブレーキバルブ19
を備える。デュアルブレーキバルブ19は信号圧力を調
節する弁してプライマリ部とセカンダリ部を有し、プラ
イマリ部が第一信号回路28に介装され、セカンダリ部
が第二信号回路18に介装される。
【0021】これにより、運転者によってブレーキペダ
ルが踏み込まれると、デュアルブレーキバルブ19は第
二信号回路18の信号圧力を高めて前輪ブレーキ1を作
動させるとともに、第一信号回路28の信号圧力を高め
て後前輪ブレーキ2を作動させる。
【0022】そして本発明の要旨とするところである
が、第三信号回路38の信号圧力を調節するデュアルリ
レーバルブ39を備え、デュアルリレーバルブ39は第
二信号回路18と第一信号回路28の少なくとも一方の
信号圧力が上昇するのに伴って第三信号回路38の信号
圧力を高める構成とする。
【0023】これにより、第二信号回路18と第一信号
回路28および第三信号回路38のいずれか一系統に配
管の空気洩れ等による失陥が生じた場合に、残る二系統
により3軸のうち2軸で制動が行われる。すなわち、第
二信号回路18に失陥が生じた場合に、残る第一信号回
路28と第三信号回路38により後前輪ブレーキ2と後
後輪ブレーキ3が作動できる。第一信号回路28に失陥
が生じた場合に、残る第二信号回路18と第三信号回路
38により前輪ブレーキ1と後後輪ブレーキ3が作動で
きる。第三信号回路38に失陥が生じた場合に、残る第
二信号回路18と第一信号回路28により前輪ブレーキ
1と後前輪ブレーキ2が作動できる。こうして、1系統
の失陥時に2軸で制動が行われるため、制動力の低下を
抑えられる。
【0024】具体的には図2に示すように、前輪ブレー
キ1は、左右の前輪に制動力を付与する一対のブレーキ
チャンバ4,5と、各ブレーキチャンバ4,5にタンク
14からの制動空気圧を導く前輪ブレーキ回路11と、
前輪ブレーキ回路11の途中に介装される前輪リレーバ
ルブ15および一対のABS弁手段16,17とによっ
て構成される。
【0025】第二信号回路18は前輪リレーバルブ15
の信号圧室とタンク14を結び、その途中にデュアルブ
レーキバルブ19のセカンダリ部が介装される。運転者
によってブレーキペダルが踏み込まれると、デュアルブ
レーキバルブ19は第二信号回路18から前輪リレーバ
ルブ15に導かれる信号圧力を高め、前輪リレーバルブ
15は前輪ブレーキ回路11から各ブレーキチャンバ
4,5に導かれる制動空気圧を高め、前輪ブレーキ1を
作動させる。
【0026】後前輪ブレーキ2は、左右の後前輪に制動
力を付与する一対のスプリングブレーキチャンバ6,7
と、各スプリングブレーキチャンバ6,7にタンク24
の制動空気圧を導く一対の後前輪ブレーキ回路12a,
12bと、各後前輪ブレーキ回路12a,12bに介装
されるリレーバルブ25および一対のABS弁手段2
6,27とによって構成される。
【0027】第一信号回路28は後前輪リレーバルブ2
5の信号圧室とタンク24を結び、その途中にデュアル
ブレーキバルブ19のプライマリ部が介装される。運転
者によってブレーキペダルが踏み込まれると、デュアル
ブレーキバルブ19は第一信号回路28から後前輪リレ
ーバルブ25に導かれる信号圧力を高め、後前輪リレー
バルブ25は後前輪ブレーキ回路12a,12bから各
スプリングブレーキチャンバ6,7に導かれる制動空気
圧を高め、後前輪ブレーキ2を作動させる。
【0028】後後輪ブレーキ3は、左右の後後輪に制動
力を付与する一対のスプリングブレーキチャンバ8,9
と、各スプリングブレーキチャンバ8,9にタンク34
の制動空気圧を導く後後輪ブレーキ回路13と、後後輪
ブレーキ回路13の途中に介装される後後輪リレーバル
ブ35とによって構成される。
【0029】第三信号回路38は後後輪リレーバルブ3
5の信号圧室とタンク34を結び、その途中にデュアル
リレーバルブ39が介装される。運転者によってブレー
キペダルが踏み込まれると、第二信号回路18と第一信
号回路28の少なくとも一方の圧力が高められ、デュア
ルリレーバルブ39は第三信号回路38の圧力を高め、
後後輪リレーバルブ35は後後輪ブレーキ回路13から
各スプリングブレーキチャンバ8,9に導かれる制動空
気圧を高め、後後輪ブレーキ3を作動させる。これによ
り、第二信号回路18と第一信号回路28および第三信
号回路38のいずれか一系統に配管の空気洩れ等による
失陥が生じた場合に、残る二系統により3軸のうち2軸
で制動が行われる。
【0030】左右の前輪にはそれぞれ車輪速度センサ2
1,22が配設されて、それぞれの出力がコントロール
ユニット20に入力される。コントロールユニット20
は車両の制動時に左右の前輪のスリップ率が目標値に近
づくようにABS弁手段16,17を開閉して左右の前
輪の制動力を制御する。
【0031】左右の後前輪にはそれぞれ車輪速度センサ
31,32が配設され、それぞれの出力はコントロール
ユニット20へ入力される。コントロールユニット20
は車両の制動時に左右の後前輪のスリップ率が目標値に
近づくようにABS弁手段26,27を開閉して左右の
後前輪の制動力を制御する。
【0032】ところで、後前輪ブレーキ回路12a,1
2bと後後輪ブレーキ回路13を独立して配設している
ため、一対のABS弁手段26,27を介して後前輪と
後後輪の制動力を左右独立して制御できない。
【0033】これに対処して、一対のABS弁手段2
6,27を介して後前輪ブレーキ回路12a,12bの
少なくとも一方の制動空気圧が下がるのに連動して後後
輪ブレーキ回路13の制動空気圧を増減させるABS連
動回路40を備える。
【0034】第三信号回路18の途中にはセレクトロー
バルブ41が介装され、ABS連動回路40はタンク3
4とセレクトローバルブ41の一方の入力側を結び、A
BS連動回路40の途中にはリレーバルブ43が介装さ
れる。セレクトローバルブ41はデュアルリレーバルブ
39とリレーバルブ43から導かれる空気圧の低い方を
各スプリングブレーキチャンバ8,9へと導く。
【0035】リレーバルブ43の信号圧室はABS信号
回路45を介してセレクトローバルブ44の出力側に連
通し、セレクトローバルブ44の入力側が後前輪ブレー
キ回路12a,12bにそれぞれ連通する。セレクトロ
ーバルブ44は各ABS弁手段26,27によって増減
される制動空気圧の減圧された方をABS信号回路45
に導く。リレーバルブ43はABS信号回路45から導
かれる信号圧力が増減するのに伴ってABS連動回路4
0を介してセレクトローバルブ41に導かれる空気圧を
増減させる。
【0036】これにより、例えば急制動時や滑りやすい
路面で制動したときに各後前輪がロックするのに伴い、
ABS弁手段26,27のいずれかが作動して各スプリ
ングブレーキチャンバ7,8に導かれる制動空気圧の少
なくとも一方を増減させ、左右の後前輪のロックが防止
されるのに伴い、セレクトローバルブ44、ABS信号
回路45、リレーバルブ43、ABS連動回路40、セ
レクトローバルブ41、第三信号回路38、リレーバル
ブ35を介して後後輪ブレーキ回路13の圧力を増減さ
せて左右の後後輪のロックが防止される。この場合、左
右の後前輪は独立してアンチロック制御が行われ車両の
ロックが防止され、左右の後後輪は互いに同期してアン
チロック制御が行われて各後後輪のロックが防止され
る。
【0037】こうして一対のABS弁手段26,27を
後前輪ブレーキ2と後後輪ブレーキ3の間で共用するの
で、システムの簡素化がはかれる。
【0038】ところで、後前輪ブレーキ回路12a,1
2bに空気洩れ等の失陥が生じた場合、ABS連動回路
40、セレクトローバルブ41等を介して後後輪ブレー
キ回路13の圧力が低下して左右の後後輪の制動が不能
となる可能性がある。
【0039】これに対処して、後前輪ブレーキ回路12
a,12bの圧力が失陥により低下するのに伴い、AB
S連動回路40の圧力を高める圧力補償回路50を備え
る。
【0040】ABS連動回路40の途中にはダブルチェ
ックバルブ51が介装され、圧力補償回路50はタンク
34とダブルチェックバルブ51の一方の入力側を結
び、その途中にはインバージョンバルブ52が介装され
る。ダブルチェックバルブ51はインバージョンバルブ
52とリレーバルブ43から導かれる空気圧の高い方を
セレクトローバルブ41に導く。
【0041】インバージョンバルブ52の信号圧室は信
号回路53を介してタンク24に連通する。インバージ
ョンバルブ52は信号回路53から導かれる空気圧が所
定値以上となる正常時に圧力補償回路50を遮断し、信
号回路53から導かれるタンク24の空気圧が所定値を
超えて低下するのに伴って圧力補償回路50を開通させ
る。
【0042】これにより、後前輪ブレーキ回路12a,
12bの圧力が失陥により低下するのに伴い、インバー
ジョンバルブ52が圧力補償回路50を開通させ、ダブ
ルチェックバルブ51、ABS連動回路40を介してセ
レクトローバルブ41の入力側に導かれる圧力を高め
る。この結果、第三信号回路38からリレーバルブ35
に導かれる信号圧はデュアルリレーバルブ39によって
調節され、後後輪の制動がデュアルブレーキバルブ19
によって制御される。
【0043】また、各スプリングブレーキチャンバ6〜
9は、前述したように後前輪ブレーキ回路12a,12
b、後後輪ブレーキ回路13から導かれる制動空気圧が
上昇することにより制動する主ブレーキ部と、後前輪駐
車ブレーキ回路63、後後輪駐車ブレーキ回路64から
導かれる空気圧が低下することにより制動するスプリン
グブレーキ部とを備える。後前輪駐車ブレーキ回路63
と後後輪駐車ブレーキ回路64はデュアルリレーバルブ
62を介してタンク44に連通する。デュアルリレーバ
ルブ62の一方の信号圧室とタンク44を結ぶ信号回路
65の途中にハンドコントロールバルブ61が介装され
る。デュアルリレーバルブ62の他方の信号圧室とタン
ク34を結ぶ信号回路66の途中にデュアルリレーバル
ブ39が介装される。
【0044】駐車時等に、ハンドコントロールバルブ6
1が操作されることによって信号回路65からデュアル
リレーバルブ62に導かれる信号圧が下げられ、かつデ
ュアルブレーキバルブ19が踏み込まれることなく、信
号回路66からデュアルリレーバルブ62に導かれる信
号圧が上昇しないとき、後前輪駐車ブレーキ回路63と
後後輪駐車ブレーキ回路64から各スプリングブレーキ
チャンバ6〜9のスプリングブレーキ部に導かれる空気
圧が低下し、スプリングの付勢力による後前輪と後後輪
の制動が行われる。
【0045】一方、ハンドコントロールバルブ61が操
作され、信号回路65からデュアルリレーバルブ62に
導かれる信号圧が低められ、後前輪と後後輪の制動が行
われているとき、デュアルブレーキバルブ19が操作さ
れることによって、信号回路66からデュアルリレーバ
ルブ62に導かれる信号圧が高められると、後前輪駐車
ブレーキ回路63と後後輪駐車ブレーキ回路64から各
スプリングブレーキチャンバ6〜9のスプリングブレー
キ部に導かれる空気圧が上昇し、スプリングの付勢力に
よる後前輪と後後輪の制動が解除される。
【0046】図3に示すように、エアコンプレッサ71
から吐出される加圧空気はエアドライヤ72等を介して
タンク73に供給される。エアコンプレッサ71の吐出
圧はプレッシャガバナ74を介してタンク73の空気圧
に応じて調節される。タンク73からマルチプロダクシ
ョンバルブ75を介して各タンク14,24,34,4
4に加圧空気が供給される。
【0047】次に、図4に示す実施の形態について説明
する。なお、図2との対応部分には同一符号を付して、
その説明を省略する。
【0048】前輪ブレーキ回路11の途中に介装される
電磁式前輪リレーバルブ75と、各後前輪ブレーキ回路
12a,12bに介装されるアクスルモジュレータ70
と、アクスルモジュレータ70に作動圧を導く電磁式後
前輪リレーバルブ76とを備える。
【0049】コントロールユニット20は、ブレーキペ
ダルの踏み込み量を検出するセンサ71からの信号に応
じて、運転者によってブレーキペダルが踏み込まれる
と、電磁式前輪リレーバルブ75を介して前輪ブレーキ
1の制動空気圧を高めるとともに、アクスルモジュレー
タ70を介して後前輪ブレーキ2の制動空気圧を高め
る。
【0050】そして前記実施の形態と同じく、第三信号
回路38は後後輪リレーバルブ35の信号圧室とタンク
34を結び、その途中にデュアルリレーバルブ39が介
装される。運転者によってブレーキペダルが踏み込まれ
ると、第二信号回路18と第一信号回路28の少なくと
も一方の圧力が高められ、デュアルリレーバルブ39は
第三信号回路38の圧力を高め、後後輪リレーバルブ3
5は後後輪ブレーキ回路13から各スプリングブレーキ
チャンバ8,9に導かれる制動空気圧を高め、後後輪ブ
レーキ3を作動させる。これにより、第二信号回路18
と第一信号回路28および第三信号回路38のいずれか
一系統に配管の空気洩れ等による失陥が生じた場合に、
残る二系統により3軸のうち2軸で制動が行われる。
【0051】コントロールユニット20は車両の制動時
に車輪速度センサ21,22の信号に基づき左右の前輪
のスリップ率が目標値に近づくようにアクスルモジュレ
ータ(ABS弁手段)70を介して左右の後前輪の制動
力を制御する。
【0052】そして、アクスルモジュレータ70を介し
て後前輪ブレーキ回路12a,12bの少なくとも一方
の制動空気圧が増減するのに連動して後後輪ブレーキ回
路13の制動空気圧を増減させるABS連動回路40を
備える。例えば急制動時や滑りやすい路面で制動したと
きに各後前輪がロックするのに伴い、アクスルモジュレ
ータ70を介して各スプリングブレーキチャンバ7,8
に導かれる制動空気圧の少なくとも一方を増減させ、左
右の後前輪のロックが防止されるのに伴い、セレクトロ
ーバルブ44、ABS信号回路45、リレーバルブ4
3、ABS連動回路40、セレクトローバルブ41、第
三信号回路38、リレーバルブ35を介して後後輪ブレ
ーキ回路13の圧力を増減させて左右の後後輪のロック
が防止される。
【0053】こうして一つのアクスルモジュレータ70
を後前輪ブレーキ2と後後輪ブレーキ3の間で共用する
ので、システムの簡素化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブレーキ装置の構成
図。
【図2】同じくブレーキ装置の回路図。
【図3】同じくブレーキ装置の回路図。
【図4】他の実施の形態を示すブレーキ装置の回路図。
【図5】従来例を示すブレーキ装置の構成図。
【符号の説明】
1 前輪ブレーキ 2 後前輪ブレーキ 3 後後輪ブレーキ 18 第二信号回路 19 デュアルブレーキバルブ 28 第一信号回路 38 第三信号回路 39 デュアルリレーバルブ 40 ABS連動回路 41 セレクトローバルブ 50 圧力補償回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪を制動する前輪ブレーキと、 後前輪を制動する後前輪ブレーキと、 後後輪を制動する後後輪ブレーキと、 を備える三軸車両のブレーキ装置において、 前記前輪ブレーキの制動力を調節する第二信号回路と、 前記後前輪ブレーキの制動力を調節する第一信号回路
    と、 前記後後輪ブレーキの制動力を調節する第三信号回路
    と、 ブレーキペダルの踏み込み量に応じて前記第二信号回路
    と前記第一信号回路の信号圧力をそれぞれ調節するデュ
    アルブレーキバルブと、 前記第二信号回路と前記第一信号回路の少なくとも一方
    の信号圧力が上昇するのにしたがって第三信号回路の信
    号圧力を高めるデュアルリレーバルブと、 を備えたことを特徴とする三軸車両のブレーキ装置。
  2. 【請求項2】前記左右の後前輪のロック時に前記後前輪
    ブレーキの制動圧を増減させるABS弁手段と、 前記ABS弁手段の作動時に圧力が増減するABS連動
    回路と、 前記ABS連動回路の圧力増減に伴い前記第三信号回路
    の信号圧力を増減させるセレクトローバルブと、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の三軸車両の
    ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】前記後前輪ブレーキの制動圧力が失陥によ
    り低下するのに伴い前記ABS連動回路の圧力を高める
    圧力補償回路を備えたことを特徴とする請求項2に記載
    の三軸車両のブレーキ装置。
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