JP2000094509A - 樹脂製線材の製造方法 - Google Patents

樹脂製線材の製造方法

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JP2000094509A
JP2000094509A JP27002698A JP27002698A JP2000094509A JP 2000094509 A JP2000094509 A JP 2000094509A JP 27002698 A JP27002698 A JP 27002698A JP 27002698 A JP27002698 A JP 27002698A JP 2000094509 A JP2000094509 A JP 2000094509A
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resin
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wire
sheet
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Hiroshi Sugawara
宏 菅原
Masanori Hirata
昌徳 平田
Takao Ito
孝雄 伊東
Norihiro Ishizaka
憲弘 石坂
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Sekisui Chemical Co Ltd
Sekisui Seikei Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
Sekisui Seikei Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結束テープや手芸用線材に好適に使用され、
捻った際の形状保持性に優れる樹脂のみの線材を生産性
良く製造することのできる、樹脂製線材の製造方法を提
供する。 【解決手段】 最も高い融点を有する第1の熱可塑性樹
脂1からなるフィルムが少なくとも表裏面を形成するよ
うに、融点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂フィルム
1、2を複数枚積層して得られたシートを、第1の熱可
塑性樹脂1の融点以下で、且つ、最も低い融点を有する
第2の熱可塑性樹脂2の融点以上とされた、挿入口が縦
軸断面が長方形で、延伸方向に沿って断面形状が次第に
複数の多角形または円形へと変形された内部キャビティ
が71、72設けられている成形用金型7A、7Bに挿
入しながら、引き抜き成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製線材の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の部分や部材を結束するの
に、手で容易に捻ることにより結束し得る結束テープが
用いられている。この種の結束テープとしては、金属線
の外表面を塩化ビニル樹脂やポリエチレンテレフタレー
ト樹脂などで被覆したものが市販されている。この結束
テープは、金属線の形状保持性、すなわち手で曲げた際
に曲げられた形状をそのまま保持する性質を利用してい
る。また、ドライフラワー等の手芸用の芯材としても同
様の性質を利用するため金属線が用いられているが、そ
の線材径が大きくなると、手で容易に捻ることができな
くなるため、細い線材径のものが使用されている。
【0003】しかしながら、上記金属線を主体とするも
のは、最終形態が紙や布あるいは合成樹脂との複合材と
なるため、廃棄し難いなどリサイクル性が低く、さら
に、結束テープは農場などで使用された場合には、家畜
が誤って結束テープを食べ、消化器障害などを引き起こ
すおそれがあった。
【0004】他方、上述した金属線を用いた結束テープ
に代わるものとして、合成樹脂を主体とするものが提案
されている。例えば、特開平3−124573号公報に
は、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリア
ミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート等の1種または2種以上からなる結晶性熱可
塑性合成樹脂と、粒径が60μm以下の微粒子ガラスビ
ーズとを混合してなる組成物により構成された無芯ツイ
ストタイが開示されている。ここでは、金属線に代え
て、上記微粒子ガラスビーズを用いることにより、手で
捻った際の捻り保持性が付与されている。
【0005】しかしながら、ガラスビーズを用いている
ため、やはりリサイクル性に問題があり、かつ押出機か
ら押出成形する場合、スクリューがガラスビーズにより
摩耗するといった問題もあった。さらに、ガラスビース
を結晶性熱可塑性合成樹脂に加えて捻り保持性を与えて
いるが、捻り保持性は、金属線を用いた従来の結束テー
プに比べて必ずしも充分ではなかった。
【0006】また、上記合成樹脂を主体とする結束テー
プとしては、実公平3−20305号公報に開示されて
いるように、合成樹脂からなる直径0.6mmの線材の
両面から可撓性テープを張り合わせて作られ、その線材
としては、もっぱら押出成形にて作られ、線材を成形し
た後に可撓性テープを張り合わせることにより作られ
る。よって高い生産性を得ようとすると、極めて高速で
成形しなければならないといったことが要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題を
解決し、結束テープや手芸用線材に好適に使用され、捻
った際の形状保持性に優れる樹脂のみの線材を生産性良
く製造することのできる、樹脂製線材の製造方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1記載の
発明)の樹脂製線材の製造方法は、最も高い融点を有す
る第1の熱可塑性樹脂からなるフィルムが少なくとも表
裏面を形成するように、融点の異なる2種以上の熱可塑
性樹脂フィルムを複数枚積層して得られたシートを、第
1の熱可塑性樹脂の融点以下で、且つ、最も低い融点を
有する第2の熱可塑性樹脂の融点以上とされた、挿入口
が縦軸断面が長方形で、延伸方向に沿って断面形状が次
第に複数の多角形または円形へと変形された内部キャビ
ティが設けられている成形用金型に挿入しながら、引き
抜き成形するものである。
【0009】上記表裏両面を形成する第1の熱可塑性樹
脂からなるフィルムは、請求項2に示したように、その
延伸倍率が8〜40倍であるのが好ましい。8倍未満で
あると、捻った状態を保持する形状保持性が低く、最終
的に得られる線材が、捻った状態を保持する形状保持性
が低く、戻ろうとする弾性が残った線材となり、40倍
を超えると、フィルムの厚みが薄くなりすぎ、後の引抜
成形において、積層するシートの枚数が多くなり上述し
たように成形上好ましくない。
【0010】本発明に使用される第1の熱可塑性樹脂と
しては、線材として成形した際に、形状保持性が得られ
るものであれば特に限定されず、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等
の結晶性熱可塑性樹脂が用いられるが、請求項3に示し
たように、高密度ポリエチレンが強度、弾性率が高く、
形状保持性に優れ、低コストの点で好ましい。この場
合、低密度になると剛性が不足し、充分な形状保持性を
発揮できないので、密度が0.94g/cm3 以上の高
密度ポリエチレンがさらに好ましい。
【0011】また、第2の熱可塑性樹脂に用いられる樹
脂は、形状保持性自体は第1の熱可塑性樹脂により発現
するので、第1の熱可塑性樹脂よりも融点が低く、樹脂
同士の接着性が良好なものであれば特に限定されない
が、上記融点の差は小さすぎると第2の熱可塑性樹脂を
溶融する温度における第1の熱可塑性樹脂シート自体の
剛性低下が大きくなり、引抜成形時に成形が安定しない
ので5℃以上が好ましい。
【0012】このような樹脂としては、第1の熱可塑性
樹脂として高密度ポリエチレンを用いた場合には、低密
度ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル等が好適に用いられる。なお、第1の熱可塑
性樹脂及び第2の熱可塑性樹脂には必要に応じて樹脂単
体以外にも、形状保持性や、成形性を改善するために、
各種配合剤が添加されてもよい。
【0013】(作用)本発明の樹脂製線材の製造方法
は、最も高い融点を有する第1の熱可塑性樹脂からなる
フィルムが少なくとも表裏面を形成するように、融点の
異なる2種以上の熱可塑性樹脂フィルムを複数枚積層し
て得られたシートを、第1の熱可塑性樹脂の融点以下
で、且つ、最も低い融点を有する第2の熱可塑性樹脂の
融点以上とされた、挿入口が縦軸断面が長方形で、延伸
方向に沿って断面形状が次第に複数の多角形または円形
へと変形された内部キャビティが設けられている成形用
金型に挿入しながら、引き抜き成形するものであるか
ら、引抜成形をする際に、溶融した第2の熱可塑性樹脂
が流動することにより、引抜金型内部の断面積変化に対
応して積層されたシート全体を複数本の多角形或いは円
形断面に変形しながら引抜成形することができ、結束テ
ープや手芸用線材に好適に使用され、捻った際の形状保
持性に優れる樹脂のみの線材を生産性良く製造すること
ができる。
【0014】本発明において表裏両面を形成する第1の
熱可塑性樹脂からなるフィルムが、延伸倍率が8〜40
倍であると、捻った状態を保持する形状保持性が高く、
また、積層するフィルムの枚数が少なくて済む。
【0015】また、上記第1の熱可塑性樹脂が高密度ポ
リエチレンであると強度、弾性率が高く、形状保持性に
優れ、低コストになる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、一部図面
を参照しつつ、より具体的に説明する。なお、以下にお
いては、樹脂製線材の材料構成として、第1の熱可塑性
樹脂として高密度ポリエチレン、第2の熱可塑性樹脂と
して直鎖状低密度ポリエチレンを用いた場合を例にとり
説明する。
【0017】先ず、高密度ポリエチレンを延伸成形する
ための原反シート、直鎖状低密度ポリエチレンシートを
成形する。成形には押出成形やロール成形、カレンダー
成形などが用いられるが、好適には押出成形である。押
出成形にはTダイなどの押出金型が好適に用いられる。
【0018】成形時の樹脂温度は低すぎるとポリエチレ
ンの溶融が不十分となり、押出機などの成形機に負担が
掛かることがある。また、高すぎるとポリエチレンが分
解し、変色したり、分子量低下に伴う強度低下などを招
く恐れがある。よって成形時の樹脂温度は130〜25
0℃が好ましい。
【0019】高密度ポリエチレンの原反シートの厚みは
特に限定されないが、薄すぎると延伸後の厚みが薄くな
りすぎ、後の引抜成形において、積層するシートの枚数
が多くなり、厚すぎると、延伸成形が困難となるので2
〜5mmが好ましい。
【0020】直鎖状低密度ポリエチレンフィルムも押出
成形によるのが好適であり、直鎖状低密度ポリエチレン
フィルムは、高密度ポリエチレンからなる複数枚のシー
ト又はフィルム同士を接着する役割と、引抜成形時に融
点以上に加熱されることにより、流動し、引抜成形時の
断面形状変化に対応する役割を担う。よって厚みが薄す
ぎると断面変化に対応できなくなり、厚すぎると線材と
しての剛性が低くなるので20〜200μmが好まし
い。
【0021】高密度ポリエチレンの延伸の方法として
は、従来公知の圧延成形や、縦一軸延伸成形及びそれら
の複合成形によって成形される。圧延成形は一対のピン
チロールのクリアランスを原反シートの厚みよりも狭く
し、該クリアランスに原反シートを挿入し、シートの厚
みを減少させると共に、長さ方向に伸張することにより
行われる。圧延に際しての原反シートの温度は低すぎる
と圧延に要するピンチ圧力が大きくなり、均一な圧延が
困難となることがあり、高すぎると原反シートが圧延成
形中に破断することがあるので、70℃〜125℃が好
ましく、より好ましくは90℃〜120℃である。
【0022】縦一軸延伸成形は速度の異なる2対のピン
チロール間にシートを挟み、シートを加熱した状態でそ
の長さ方向に引っ張ることにより、一軸方向にのみ強く
配向させる延伸方法である。この場合引き取り側のロー
ルと繰り出し側のロールの回転速度比が延伸倍率とな
る。一軸延伸成形の場合、シートの温度は低すぎても高
すぎても延伸切れを起こしやすくなるので、70℃〜1
20℃の範囲とすることが好ましい。
【0023】圧延成形に続いて一軸延伸成形を行う場合
には、圧延倍率と一軸延伸倍率の積が8〜40倍の範囲
に入っていることが好ましい。なお、圧延倍率とは圧延
成形前後でシートの巾が同一であれば、次式で定義され
る値である。 圧延倍率=(原反シートの厚み)/(原反シートの圧延
後の厚み)
【0024】図1は、本発明の樹脂製線材の製造方法に
使用される装置を示す略図的断面図である。図1に示す
ように、高密度ポリエチレンからなる延伸フィルム1
と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム2を、少なくと
も表裏両面には延伸フィルム1が表面となるように図2
に示すように交互に積層し、バンドヒータ3によって、
高密度ポリエチレンの融点より低く、直鎖状低密度ポリ
エチレンの融点より高く加熱された押圧金型4A、4B
間に導入し、エアーシリンダー5により押圧し積層一体
化する。
【0025】次いで、バンドヒータ6によって、高密度
ポリエチレンの融点より低く、直鎖状低密度ポリエチレ
ンの融点より高く加熱された引抜金型7A、7B間に導
入する。
【0026】エアーシリンダー8により押圧される引抜
金型7A、7Bは、A−A断面が図3に示すように長方
形とされ、積層一体化されたシートの厚み以上の厚みを
有する長方形断面を有したキャビティ71が設けられ、
該キャビティは延伸方向に沿って断面形状が次第に複数
の円形に変形され、B−B断面が図4に示すようになっ
ている。なお、円形に変形されたキャビティ72は、積
層一体化したシート(以下、「積層シート」という)の
断面積にほぼ等しい総断面積を有する。
【0027】積層シートは金型4A、4B、7A、7B
からの加熱により、また必要に応じて、金型4A、4B
に挿入される前に熱風や赤外線ヒーターなどの加熱手段
により高密度ポリエチレンの融点未満であって且つ直鎖
状低密度ポリエチレンの融点以上に加熱された後、引抜
金型内を進行することにより、断面変化に対応して、直
鎖状低密度ポリエチレンが流動し、断面形状の変化に追
従して引抜成形されることにより複数本の樹脂製線材1
0として成形される。また、引抜金型に導入する前段階
で、延伸フィルム1及び直鎖状低密度ポリエチレンフィ
ルム2を加熱し、積層一体化しておくことは、引抜成形
を安定化させる上で好適である。
【0028】第1の熱可塑性樹脂として高密度ポリエチ
レン、第2の熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチ
レンを用いた場合、加熱される温度は120℃〜130
℃が好適であり、更に好適には、それぞれの融点よりも
5℃以上温度の異なる範囲である123℃〜127℃が
好適である。120℃以下であると、直鎖状低密度ポリ
エチレンが流動し難く、大きな引取力が必要となり、積
層シートが破断する恐れがある。130℃を越えると高
密度ポリエチレンが溶融し、この場合も同様に積層シー
トが破断する。なお、この温度はあくまで、引抜金型内
で、積層シートが断面変化する際の樹脂温度であり、引
抜成形時の剪断発熱等を考慮してシートの加熱温度を設
定するのは言うまでもない。
【0029】引抜金型7A、7BのB−B断面形状は特
に限定されないが、特に結束テープ用の線材として用い
る場合には、6角形以上の多角形或いは円形が好まし
い。そして、引抜金型7A、7Bから出た樹脂製線材1
0は引取機9により引き取られ、図5に示す断面形状に
成形される。
【0030】
【実施例】本発明を、実施例をもってさらに詳しく説明
する。
【0031】(実施例1) (実施例1)重量平均分子量3.3×105 メルトイン
デックス(MI)1.0g/10分、融点135℃の高
密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、品番「HY54
0」)を,同方向2軸混練押出機(池貝社製、型式「P
CM30」)を用いて樹脂温度約200℃で溶融混練さ
せ、ロール温度を90℃に制御したカレンダ成形機にて
巾70mm、厚さ2.5mmのシートに成形し巻取った
後、125℃に加熱した熱ロール(小平製作所社製、ロ
ール直径6インチ)を用いて9倍に圧延した。
【0032】次に,熱風加熱式二段延伸機を用いて,一
段目の延伸倍率を1.8倍,二段目の延伸倍率を1.6
倍で行った。なお,その時の延伸温度は90℃で行っ
た。圧延と延伸を合わせた総延伸倍率はおよそ26倍で
あり,延伸後のフィルム寸法は,巾35mm,厚み20
0μmで平滑な表面性を有していた。このフィルムを巾
28mにスリットして第1の熱可塑性樹脂フィルム1を
得た。
【0033】第2の熱可塑性樹脂フィルム2としてはメ
ルトインデックス(MI)0.8g/10分融点135
℃の直鎖状低密度ポリエチレンを使用した厚み50μ
m、巾28mmのフィルム(大倉工業社製)を使用し1
/2/1/2/1の順に積層し、押圧金型4A、4Bに
供給した。以下、押圧金型4A、4Bでは温度127
℃、圧力3kg/cm2 にて、フィルム同士を積層一体
化して積層シートを得、引抜金型2供給した。この引抜
金型2のキャビティ71のA−A断面は巾28mm、厚
み0.95mmの長方形であり、キャビティ72のB−
B断面は直径0.9mmの穴が横一列に31個並んだ形
状をしている。上記引抜金型2で127℃、50/cm
2 にて押圧し、31本の線材を得た。引取機7により連
続的に5m/分で引き取り、樹脂製線材10を得た。
【0034】(実施例2)引抜金型2の挿入口のキャビ
ティ71のA−A断面71の形状が、巾28mm厚み
1.2mmの長方形であり、キャビティ72のB−B断
面は直径1.2mmの穴が横一列に23個並んだ形状と
し、高密度ポリエチレン1と、直鎖状低密度ポリエチレ
ン2を1/2/1/2/1/2/1の順に積層し、押
圧)を4枚、及び押圧金型4、4の押圧条件を面圧70
kg/cm2 としたこと以外は実施例1と同様にして樹
脂製線材10を得た。
【0035】(実施例3)第2の熱可塑性樹脂2として
酸変成ポリエチレンフィルム(厚み50μm、巾28m
m、三井石油化学製:品番「NF550」)を使用した
こと以外は実施例2と同様にして樹脂製線材10を成形
した。
【0036】(実施例4)第1の熱可塑性樹脂1として
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート(厚み19
6μm、巾28mm、帝人社製)、第2の熱可塑性樹脂
12してスチレンーエチレンーブタジエンースチレン共
重合体フィルム(厚み50μm、巾28mm、中部積水
社製)を使用して、引抜金型7、7’の温度を130℃
としたこと以外は実施例2と同様にして樹脂製線材10
を成形した。
【0037】(実施例5)高密度ポリエチレンシート1
の圧延倍率を4倍、一軸延伸成形における延伸倍率を
1.5倍とし、総延伸倍率を6倍としたこと以外は、実
施例1と同様にして樹脂製線材10を成形した。
【0038】評価 上記のようにして得た実施例1〜5の各樹脂製線材10
につき以下の要領で捻り性の評価を行った。
【0039】捻り性 樹脂製線材10を直角平面を有する冶具に押し当てて直
角に折り曲げ、しかる後に力を開放した。次に、折り曲
げられた線材の内角θを測定した。捻り性が良い場合、
すなわち弾性による戻りが無い場合には、内角θは90
゜に近くなると考えられ、逆に弾性による戻りが強い場
合には、内角θは180゜に近くなると考えられる。結
果を以下に示した。
【0040】
【0041】上記の結果から明らかなように捻った形状
をそのまま保持する性質を有した樹脂製線材10が成形
できるが、実施例1と実施例5を比較すると、表裏両面
を形成する第1の熱可塑性樹脂からなるフィルムが、延
伸倍率が8倍未満であると、捻った状態を保持する形状
保持性が低下する。
【0042】また、本実施例においては、巾28mmの
引抜金型を用いたが、この引抜金型の挿入口の巾、すな
わち、もっと広幅のシートを用いることにより、更に多
数本の樹脂製線材10を一度に成形することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述の如き構成となされている
ので、捻った際の形状保持性に優れた、樹脂のみの線材
を生産性良く製造することができ、得られた樹脂製線材
は、結束テープや手芸用線材に好適に使用され
【0044】また、本発明において表裏両面を形成する
第1の熱可塑性樹脂からなるフィルムが、延伸倍率が8
〜40倍であると、捻った状態を保持する形状保持性が
高く、また、積層するフィルムの枚数が少なくて済む。
【0045】さらに、上記第1の熱可塑性樹脂が高密度
ポリエチレンであると強度、弾性率が高く、形状保持性
に優れ、低コストになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂製線材を成形するプロセスの一例を示す模
式断面図である。
【図2】押圧金型に供給される際の積層シートを示す断
面図である。
【図3】引抜金型のA−A断面図である。
【図4】引抜金型のB−B断面図である。
【図5】引抜金型出口の樹脂製線材の断面図である。
【符号の説明】
1 第1の熱可塑性樹脂 2 第2の熱可塑性樹脂 7A、7B 引抜金型 10 樹脂製線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 昌徳 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 伊東 孝雄 大阪市北区堂島浜2−1−9 積水成型工 業株式会社内 (72)発明者 石坂 憲弘 大阪市北区堂島浜2−1−9 積水成型工 業株式会社内 Fターム(参考) 4F210 AA04J AA05A AA08 AA24 AA46 AE01 AG03 AG14 QA04 QA09 QC02 QD13 QG01 QG15 QG18 QT03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最も高い融点を有する第1の熱可塑性樹
    脂からなるフィルムが少なくとも表裏面を形成するよう
    に、融点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂フィルムを複
    数枚積層して得られたシートを、第1の熱可塑性樹脂の
    融点以下で、且つ、最も低い融点を有する第2の熱可塑
    性樹脂の融点以上とされた、挿入口が縦軸断面が長方形
    で、延伸方向に沿って断面形状が次第に複数の多角形ま
    たは円形へと変形された内部キャビティが設けられてい
    る成形用金型に挿入しながら、引き抜き成形することを
    特徴とする樹脂製線材の製造方法。
  2. 【請求項2】 表裏両面を形成する第1の熱可塑性樹脂
    からなるフィルムが、が8〜40倍に延伸されたもので
    あることを特徴とする請求項1記載の樹脂製線材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 上記第1の熱可塑性樹脂が高密度ポリエ
    チレンであることを特徴とする請求項1又は2記載の樹
    脂製線材の製造方法。
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