JP4992675B2 - プラスチック中空板の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチック中空板の製造方法および製造装置に関する。本発明により、軽量で剛性が強く、物理的特性の方向性がほとんどないプラスチック中空板であって、表面の平滑性が改善されたものが提供される。
プラスチック、代表的にはポリエチレンを材料とし、真空成形により多数のキャップを形成したキャップフィルムと、平坦なバックフィルムとを貼り合わせ、多数の密閉された空気室を形成したプラスチック製の気泡シートが、主として緩衝包装の分野で、また一部は断熱材として使用されている。この二層構成の気泡シートに対して、キャップシートのキャップの頂を連ねてもう1枚の平坦なライナーシートを貼り合わせた、三層品がある。三層構成の気泡シートを構成する各フィルムの厚さを厚くして行けば、剛性が増して、プラスチック中空板として使用可能になる。この種のプラスチック中空板の材料としては、ポリプロピレンが最適である。ポリプロピレンを材料とするプラスチック中空板は、自動車部品やコンテナーをはじめとする種々の製品の構造材として、広く使用されるようになってきた。
気泡シートタイプのプラスチック中空板の製造に関しては、平坦性、すなわち製品に反りが生じるのが避け難いという問題と、平滑性、すなわちライナーシートの表面が不規則な凹凸をもち、いわゆる「ゆず肌」になってしまうという、二つの問題があった。前者の、平坦性の改善に関して、出願人は、反りの発生する主原因が二層品へのライナーシートの貼り合わせに際して生じるバイメタル効果であることを突き止め、その対策を提案した(特許文献1)。提案された対策とは、二層品を温度分布が均一な弾性体状態にして若干の延伸を行ない、その上で溶融状態のライナーシートを貼り合わせて三層品としたのち、ライナーシートが収縮するに任せ、その収縮に二層品の延伸緩和を同調させることによって、製品全体に生じる歪みを最小限にする、というものである。
一方、平滑性の問題は、案外、解決が面倒であることが経験された。出願人は、ライナーシートの表面が「ゆず肌」になるのは、ライナーシートを二層品に貼り合わせるにあたって、ライナーシートがライナー加圧ロールの表面に密着していないからであろうと考え、それまで梨地であったロール表面を鏡面加工してみたが、かえって不成績であった。その理由は、ライナーシートとライナー加圧ロールとの間に空気が巻き込まれた状態で、ライナーシートが不均一に冷却されていること、つまり、ライナーシートの表面は、ライナー加圧ロールに接して急冷される部分と、間接的に徐冷される部分とが、微細に混在しているということがわかった。とくにポリプロピレンを材料にする場合は、問題が深刻である。一般にプラスチックは、溶融状態から固化するときに体積が縮小するが、ポリプロピレンはその度合が、急冷の場合に大きくて、徐冷の場合に小さい。この冷却速度により体積収縮の度合が異なるという性質が、微細な凹凸の形成を顕著なものにしていると考えられる。
ライナーシートのライナー加圧ロールへの密着を確保するには、ピンチロールを使用してシートを加圧ロールに押しつけることが、直接的な解決法である。この目的を達成するため、1枚のシートを成形することに限られるが、表面材質をフッ素樹脂製とし、鏡面加工したタッチロールを使用することが提案されている(特許文献2)。このロールで押しつける方法は、プラスチック中空板のライナーシートとする、厚さ125〜1200μmのシートを対象とする場合、ほぼ1kg/cm以上の圧力を加えれば、密着の効果があることがわかった。しかし、プラスチック中空板の製造に関しては、ライナーシートのキャップに融着する側を別のロールに接触させることは、その側を冷却させることにほかならないから、二層品とライナーシートとの融着不完全を招き、好ましくない。対策として、二層品をキャップの側から加熱して、キャップの温度を高めておくことが考えられる。この加熱は、従来の技術においても行なわれており、ピンチロール使用の場合に加熱の度合を強化して実施してみたが、効果には限界があることがわかった。
ライナーシートをあまり冷却しないでライナー加圧ロールに密着させる手段として、空気を吹きつけることが考えられるが、高い効果が得られるほど強力に空気を吹き付けると、やはりライナーシートの冷却が進んで好ましくない。逆の発想として、ライナーシートとライナー加圧ロールとの間にある空気を吸引除去することが考えられる。後者の方法は一応の成功を収めたので、出願人は、別の特許出願を通じて提案した。
ライナーシートをライナー加圧ロールに密着させる、さらに別の手段として、静電気の利用が考えられる。フィルム製造の実際において、高い引取速度においても、透明度が高く幅方向の収縮が少ないフィルムを製造することを目的として、冷却ロールに溶融フィルムを密着させるためのピンニング装置を使用することが提案されている(特許文献3)。しかし、その具体的な条件などは開示されていないため、プラスチック中空板の製造には利用できないのが実情である。出願人は、静電気によるプラスチックシートの密着技術を確立し、プラスチック中空板の製造に適用することを可能にした。この技術ついても、別の特許出願に開示した。
特開2002−326297 特開平5−237917 特開2004−255720
発明者らは、三層品の製造に当たって、ライナーシートの二層品への貼り合わせとライナーシートの表面を平滑に得ることとを、上記した既知の手法がいずれも、図1に示すように、1個のロールを用いて実現しようとするのに対して、2個のロールに分担させることを着想し、実験の結果、好成績を得た。
本発明の目的は、上記の新しい知見を利用し、気泡シートタイプのプラスチック中空板の製造における平滑性の問題を解決し、ライナーシートの表面が不規則な凹凸をもつ「ゆず肌」となることを防いでプラスチック中空板を製造する技術を提供すること、より具体的にいえば、2個のロールを用いて、まず二層品にライナーシートを貼り合わせたのちにライナーシートの表面を平滑に得る技術を確立し、それを利用して平滑性の高いプラスチック中空板を製造する方法および装置を提供することにある。
上記の課題を解決した本発明のプラスチック中空板の製造方法は、プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する方法であって、図1に示すように、
A)回転する金属の円筒に多数の凹みを設け、凹みの底を真空吸引源に接続した成形ロールを用いて、熱可塑化状態にあるプラスチックシートを真空成形して多数のキャップ状突起を有するキャップシートを形成すること、
B)キャップシートの底面に、熱可塑化溶融状態にあるバックシートをバック加圧ロールにより押圧して貼り合わせ、二層品を形成すること、
C)二層品のキャップの頂部に対し、熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせ、三層品を形成すること、および
D)三層品を引き取って冷却し、所定の寸法に裁断すること、
からなる製造方法において、
図2に示すように、熱伝導性の低い材料(6)で表面を被覆した弱冷却ロール(5A)と、これに対向して、目標とする三層品の厚さに関しクリアランス(T)を与えて設けたバックアップロール(5B)とからなる仮融着ロールセットにより、二層品(IV)のキャップの頂部にライナーシート(III)を仮に貼り合わせたのち、直ちに、上記熱伝導性の低い材料よりも熱伝導性の高い材料からなる強冷却ロール(7A)と、これに対向して、目標とする三層品の厚さに応じて設けたバックアップロール(7B)とからなる冷却ロールセット(7)により、仮に貼り合わせた三層品のライナーシートの表面を冷却するとともに、サイジングを行なってその厚さを目標の値とすることにより、ライナー表面が平滑なプラスチック中空板(VI)を製造することを特徴とする製造方法である。
本発明の製造方法によるときは、プラスチック中空板を構成するライナーシートとキャップシートおよびバックシートからなる二層品(IV)とからプラスチック中空板(VI)を製造するに当たり、Tダイ(1C)から熱可塑化状態で降下してきたライナーシート(III)が、まず、弱冷却ロール(5A)とそのバックアップロール(5B)とからなる仮融着ロールセット(5)により、二層品(IV)のキャップの頂部に仮に貼り合わせられる。このとき、弱冷却ロール(5A)の表面は熱伝導性の低い材料(6)で被覆されているから、それに接したライナーシートの表面は強く冷却されることなくロールの下に入り、二層品のキャップの頂に仮に融着される。
弱冷却ロール(5A)に対向して設けたバックアップロール(5B)は、目標とする三層品の厚さに関しクリアランス(T)を与えて設けられているから、仮に融着された三層品(V)の厚さは、目標とする厚さより若干厚く、それとともに、ライナーシートの表面は、かろうじて凝固した薄い皮膜で覆われている状態であり、内部は熱可塑化状態にあるから、表面も実質上は流動状態にある。この仮に融着された三層品は、ただちに熱伝導性の高い材料からなる強冷却ロール(7A)と、これに対向して設けたバックアップロール(7B)とからなる冷却ロールセット(7)により強く冷却されて、ライナーシートの表面が完全に冷却する。このとき、冷却ロールセット(7)には上記のクリアランスが与えられてないから、仮に融着された三層品(V)に対してサイジング効果がはたらき、完成した三層品(VI)は、平滑なライナー表面を有するとともに、キャップとライナーとの融着が完全で、十分な強度をもった製品となる。
このようにして、ライナーシートの表面の状態は、冷却ロールセットに至った段階で急激に固定される結果、ポリプロピレンを材料として選択した場合でも、前述した、ポリプロピレンに固有の問題、すなわち冷却固化の履歴によって体積縮小の度合が異なるという現象にわずらわされることなく、均質な固化表面を有するものになるから、製品プラスチック中空板の平滑性は高い。
上記の製造方法を実施するための本発明の装置は、図2に示したような、プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する装置であって、下記の各部分:
イ)キャップシート用のプラスチックシート(I)、バックシート(II)およびライナーシート(III)を熱可塑化状態で押し出すための、それぞれのT−ダイ(1A,1B,1C)、
ロ)熱可塑化状態にあるキャップシート用のプラスチックシートを真空成形によりキャップシートとするための、多数の凹みと真空吸引手段とをそなえた成形ロール(2)、
ハ)成形ロール上で成形されたキャップシートのキャップの底面にバックシートを貼り付けて二層品(IV)を得るためのバック加圧ロール(3)、
ニ)二層品のキャップの頂に熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて三層品とするための手段、および
ホ)三層品を引き取って裁断し、プラスチック中空板(VI)とする引き取り切断手段、
を有する装置において、
上記二層品のキャップの頂に熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて三層品とするための手段(ニ)が、
二層品のキャップの頂きに熱可塑化状態にあるライナーシートを仮に貼り合わせて、仮の三層品(V)とするための、熱伝導性の低い材料(6)で表面を被覆した弱冷却ロール(5A)と、これに対向して、目標とする三層品の厚さに関しクリアランス(T)を与えて設けたバックアップロール(5B)とからなる仮融着ロールセット(5)、および、
仮に貼り合わせた三層品のライナーシートの表面を冷却するとともに、サイジングを行なうための、上記熱伝導性の低い材料よりも熱伝導性の高い材料からなる強冷却ロール(7A)と、これに対向して目標とする三層品の厚さに応じて設けたバックアップロール(7B)とからなる冷却ロールセット(7)、
とから構成されることを特徴とする製造装置である。符号(4)は、二層品を運ぶための支持ロールである。
本発明の実施に当たっては、仮融着ロールセットと冷却ロールセットにおける段階的な冷却の度合を、どのように分担させるか、言い換えれば、弱冷却ロールの温度と強冷却ロールの温度をそれぞれどのようにすればよいかが、重要な操業条件となる。要は、前述したような、弱冷却ロールを通過したライナーシートが、表面はかろうじて凝固皮膜で覆われているが実質的には熱可塑化状態で強冷却ロールの下に入り、一挙に冷却され固化するという条件を与えることである。いうまでもなく、これらのロールは、その内部に熱媒体を通して温度をコントロールすることができるから、その温度コントロールの条件を設定すべきことになるが、当業者は、使用したポリオレフィン樹脂の特性と、ライナーシートの厚さに応じて、適切な条件を容易に見出すことができるであろう。プラスチック中空板の材料として代表的なポリプロピレンを使用した場合、適切な温度は、弱冷却ロールにおいて90〜95℃、強冷却ロールにおいて60〜70℃である。
いまひとつの操業条件は、仮融着ロールセット(5)におけるクリアランス(T)をどの程度に設定すべきかという問題である。これも、ライナーシートの厚さおよび製品中空板の厚さに応じて決定する。一般に、冷却ロールセットでサイジングを行なう目標の値に対して、2〜15%の範囲から選べばよいであろう。
本発明のプラスチック中空板を構成する3種のシート、すなわちキャップシート用のシート(I)、バックシート(II)およびライナーシート(III)は、いずれも熱可塑化した状態で加工するものであるから、T−ダイから溶融押出しされたプラスチックシートを使用することが有利である。3枚のシートを、図1に示したように、すべてT−ダイ(1A,1B,1C)から溶融押出しして供給すれば、完全インライン操業が可能である。
しかし、同じ加工条件つまり熱可塑化した状態は、別に製造したこれらのシートを、いったんリールに巻き取ってから繰り出し、加熱ロールに接触させて所要の温度に加熱することによっても実現可能である。場合によっては、上記のT−ダイから直接溶融押出しすることと、加熱ロールによる可塑化とを併用することもできる。3種のシートの内、いずれか1種または2種をT−ダイから供給し、残る2種または1種を加熱ロールにより加熱することである。
本発明のプラスチック中空板の材料としては、熱可塑性であってシート化可能なものであれば、とくに制限はないが、プラスチック気泡シートの材料としてとくに有用なポリエチレンおよびポリプロピレン、とくに後者が、ここでも好適に使用可能である。
製品のシート厚さや坪量、さらにキャップの直径および高さ、配置および密度などは、プラスチック中空板の用途に関連して所望される物理的特性、たとえば面方向の坐屈強度、面に垂直な方向の圧縮強度や、加工特性たとえば切断、曲げそのほかの加工性の良否等に従って選択する。プラスチック中空板の用途として現在展開されている、自動車の内装材、包装箱の材料などに関していえば、シートの厚さは、それぞれ下記の範囲が一般的であって、
キャップシート:250〜1500μm、
バックシート: 125〜800μm、
ライナーシート:125〜1200μm
この厚さは、坪量にして450〜3000g/m2に相当する。
キャップの直径は、3〜15mmの範囲、高さはそれに応じて3〜15mmの範囲が一般的である。配置は、千鳥配置、格子配置、斜め格子配置など、任意に選択できる。気泡シートに行なわれている千鳥配置は、方向性がないという点で好ましいが、切断や折り曲げ加工に関しては、格子配置が有利である。特性の方向性を全くなくした製品は、正方形の格子状にキャップを配置したものであるが、縦・横の方向により多少の方向性を持たせることをむしろ所望する場合は、キャップの密度を方向により変化させればよい。
本発明のプラスチック中空板には、製造に当たって、任意の添加剤、たとえば着色剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、燃焼補助剤などを添加できることはいうまでもない。
材料としてHIPP「住友ノーブレン」(住友化学製)を使用し、図1に示した構成であって、3種のシートをすべてT−ダイから押し出して供給するようにした装置を用いて、プラスチック中空板を製造した。3種のシートの押し出し厚さおよび製品の厚さはつぎのとおりであり、
キャップシート:0.7mm
バックシート: 0.4mm
ライナーシート:0.6mm
三層製品中空板:5.2mm
キャップの大きさは、外径が5mm、ピッチが8mmであって、配置は15°傾斜配列である。
弱冷却ロールとして、鋼製のロールの外周に、硬度70のゴムで厚さ3mmの層を設け、表面をフッ素樹脂加工して外径300mmとした、内部に熱媒体を通すことのできるロールを用意した。強冷却ロールとしては、外径150mmの鋼製のロールを用意した。これらに対するバックアップロールは、ともに外径150mmの鋼製のロールを使用した。仮融着ロールセットのクリアランスは、パーセンテージにして約5%である。
上記の装置をラインスピード約10m/分で運転した。定常状態でのロール表面の温度は、弱冷却ロールが85℃、強冷却ロールが20℃であった。得られた三層のプラスチック中空板は、厚さが5mm、坪量が1500g/m2である。この製品のライナーシートの側は、ほぼ完全な鏡面といってよい平滑さを示した。機械的強度(面方向の坐屈強度、面に垂直方法の圧縮強度)は、従来の製品にまさるとも劣らないものであった。
プラスチック中空板の製造に関する従来技術を説明するための、既存の装置の全体構成を示す観念的な断面図。 本発明のプラスチック中空板の製造技術の全体構成を示す、図1に対応する観念的な断面図。 図2の装置の主要部を示す、拡大断面図。
符号の説明
1A,1B,1C T−ダイ
2 成形ロール
3 バック加圧ロール
4 支持ロール
5 仮融着ロールセット
5A 弱冷却ロール 5B バックアップロール
6 熱伝導性の低い材料
7 冷却ロールセット
7A 強冷却ロール 7B バックアップロール
T クリアランス
I キャップシート
II バックシート
III ライナーシート
IV 二層品
V 仮の三層品
VI 三層品(プラスチック中空板)

Claims (5)

  1. プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する方法であって、
    A)回転する金属の円筒に多数の凹みを設け、凹みの底を真空吸引源に接続した成形ロールを用いて、熱可塑化状態にあるプラスチックシートを真空成形して多数のキャップ状突起を有するキャップシートを形成すること、
    B)キャップシートの底面に、熱可塑化溶融状態にあるバックシートをバック加圧ロールにより押圧して貼り合わせ、二層品を形成すること、
    C)二層品のキャップの頂部に対し、熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせ、三層品を形成すること、および
    D)三層品を引き取って冷却し、所定の寸法に裁断すること、
    からなる製造方法において、
    熱伝導性の低い材料で表面を被覆した弱冷却ロールと、これに対向して目標とする三層品の厚さに関しクリアランスを与えて設けたバックアップロールとからなる仮融着ロールセットにより、二層品のキャップの頂部にライナーシートを仮に貼り合わせたのち、直ちに、上記熱伝導性の低い材料よりも熱伝導性の高い材料からなる強冷却ロールと、これに対向して目標とする三層品の厚さに応じて設けたバックアップロールとからなる冷却ロールセットにより、仮に貼り合わせた三層品のライナーシートの表面を冷却するとともに、サイジングを行なってその厚さを目標の値とすることにより、ライナー表面が平滑なプラスチック中空板を製造することを特徴とする製造方法。
  2. 二層品のキャップの頂を、ライナーシートの貼り合わせに先だって加熱することにより、貼り合わせを容易にする工程を含む請求項1の製造方法。
  3. 各シートが、いずれもポリプロピレンであって、それぞれ下記の範囲の厚さをもち、
    キャップシート:250〜1500μm
    バックシート: 125〜800μm
    ライナーシート:125〜1200μm
    坪量が450〜3000g/m2であるプラスチック中空板を製造する請求項1の製造方法。
  4. プラスチック材料としてポリプロピレンを使用し、仮融着ロールセットの弱冷却ロールの表面温度を90〜95℃に、冷却ロールセットの強冷却ロールの表面温度を60〜70℃に保って実施する請求項3の製造方法。
  5. プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する装置であって、下記の各部分:
    イ)キャップシート用のプラスチックシート(I)、バックシート(II)およびライナーシート(III)を熱可塑化状態で押し出すための、それぞれのT−ダイ(1A,1B,1C)、
    ロ)熱可塑化状態にあるキャップシート用のプラスチックシートを真空成形によりキャップシートとするための、多数の凹みと真空吸引手段とをそなえた成形ロール(2)、
    ハ)成形ロール上で成形されたキャップシートのキャップの底面にバックシートを貼り付けて二層品(IV)を得るためのバック加圧ロール(3)、
    ニ)二層品のキャップの頂に熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて仮の三層品(V)とするための手段、および
    ホ)三層品を引き取って裁断し、プラスチック中空板(VI)とする引き取り切断手段、
    を有する装置において、
    上記二層品のキャップの頂に熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて仮の三層品(V)とするための手段(ニ)が、
    二層品のキャップの頂きに、熱可塑化状態にあるライナーシートを仮に貼り合わせて、仮の三層品(V)とするための、熱伝導性の低い材料(6)で表面を被覆した弱冷却ロール(5A)と、これに対向して、目標とする三層品の厚さに関しクリアランスを与えて設けたバックアップロール(5B)とからなる仮融着ロールセット(5)、および、
    仮に貼り合わせた三層品のライナーシートの表面を冷却するとともに、サイジングを行なうための、上記熱伝導性の低い材料よりも熱伝導性の高い材料からなる強冷却ロール(7A)と、これに対向して目標とする三層品の厚さに応じて設けたバックアップロール(7B)とからなる冷却ロールセット(7)、
    とから構成されることを特徴とする製造装置。
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