JP4924367B2 - プラスチック中空板の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
A)回転する金属の円筒に多数の凹みを設け、凹みの底を真空吸引源に接続した成形ロール(2)を用いて、T−ダイ(1A)から押し出され、熱可塑化状態にあるプラスチックシートを真空成形して多数のキャップ状突起を有するキャップシート(I)を形成すること、
B)キャップシート(I)の底面に、T−ダイ(1B)から押し出され、熱可塑化状態にあるバックシート(II)をバック加圧ロール(3)により押圧して貼り合わせ、二層品(IV)を形成すること、
C)二層品を、バックアップロール(4)で下から支え、二層品のキャップの頂部に対し、T−ダイ(1C)から押し出され、熱可塑化状態にあるライナーシート(III)を、ライナー加圧ロール(5)により押圧して貼り合わせ、三層品(V)を形成すること、および
D)三層品を引き取って冷却し、所定の寸法に裁断すること、
からなる製造方法において、図2ないし図4に示すように、
先端をライナー加圧ロール(5)に向けて配置した多数の放電針(6A)とライナー加圧ロールとの間に、高圧の直流電圧を印加して、放電針の先端(6C)とライナー加圧ロールの中心を結ぶ平面(P)上を放電電流が通過する放電を行ない、この放電を、放電針の先端を連ねる直線がライナー加圧ロールの軸と平行であり、かつ、各放電針の先端とライナー加圧ロールの表面との距離(L)を一定に保った条件下に行ない、放電電流が通過する平面(P)が、放電がない場合にライナーシート(III)がライナー加圧ロールに接触する線(C1)のわずか上方においてライナーシートを通過するように図るとともに、印加する直流電圧の値と、放電針からライナー加圧ロールへの距離とを、使用したポリオレフィン樹脂の特性およびライナーシートの厚さに応じて選択し、放電を安定的に継続させることにより、図4に示すように、ライナーシートをライナー加圧ロールに対して一直線(C2)上で密着させたのち、キャップシート(I)に押圧することにより、ライナーシートとライナー加圧ロールとの間における空気の巻き込みを防いで貼り合わせを行ない、ライナー表面が平滑なプラスチック中空板(VI)を製造することを特徴とする製造方法である。
イ)キャップシート用のプラスチックシート(I)、バックシート(II)およびライナーシート(III)を熱可塑化状態で押し出すための、それぞれのT−ダイ(1A,1B,1C)、
ロ)熱可塑化状態にあるキャップシート用のプラスチックシートを真空成形によりキャップシートとするための、多数の凹みと真空吸引手段とをそなえた成形ロール(2)、
ハ)成形ロール上で成形されたキャップシートのキャップの底面にバックシートを貼り付けて二層品(IV)を得るためのバック加圧ロール(3)、
ニ)二層品を、ライナーシート貼り合わせの前に下方から支えるパックアップロール(4)、
ホ)二層品のキャップの頂きに熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて、三層品(V)とするためのライナー加圧ロール(5)、および
ヘ)三層品を引き取って裁断し、プラスチック中空板(VI)とする引き取り切断手段、
を有するプラスチック中空板の製造装置において、図2および図3に示したように、熱可塑化状態で下降してくるライナーシートがライナー加圧ロールと接触する直線よりわずか上方に、導電性材料で製造した放電針(6A)を多数、平行かつ等間隔に植えた放電基板(6B)を配置し、放電針の先端(6C)を連ねる直線とライナー加圧ロールの軸との間の平行を保ちつつ、放電基板の位置を変更可能にする手段を設け、さらに、放電針がプラスであってライナー加圧ロールがマイナスとなる、高圧の、値が可変の直流電圧を印加する手段(7)を設けてなることを特徴とし、それによって、図4に示したように、ライナーシート(III)がライナー加圧ロール(5)に密着し、空気の巻き込みを防いだ状態で貼り合わせを行ない、ライナー表面が平滑なプラスチック中空板(VI)を製造することができる製造装置である。
キャップシート:250〜1500μm、
バックシート: 125〜800μm、
ライナーシート:125〜1200μm
この厚さは、坪量にして450〜3000g/m2に相当する。
キャップシート:0.7mm
バックシート: 0.4mm
ライナーシート:0.6mm
キャップの大きさは、外径が5mm、ピッチが8mmであって、配置は15°傾斜配列である。
2 成形ロール
3 バック加圧ロール
4 バックアップロール
5 ライナー加圧ロール
6A 放電針 6B 放電基板 6C 放電針の先端
7 直流電圧印加装置
I キャップシート
II バックシート
III ライナーシート
IV 二層品
V 三層品
VI プラスチック中空板
P 放電電流が通過する平面(放電針の先端とライナー加圧ロールの中心を結ぶ
平面)
L 放電針の先端とライナー加圧ロールの表面との距離
C1 ライナーシートがライナー加圧ロールに接触する直線(放電による密着を
行なわない場合)
C2 ライナーシートがライナー加圧ロールに接触する直線(放電による密着を
行なった場合)
Claims (6)
- プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する方法であって、
A)回転する金属の円筒に多数の凹みを設け、凹みの底を真空吸引源に接続した成形ロールを用いて、熱可塑化状態にあるプラスチックシートを真空成形して多数のキャップ状突起を有するキャップシートを形成すること、
B)キャップシートの底面に、熱可塑化状態にあるバックシートをバック加圧ロールにより押圧して貼り合わせ、二層品を形成すること、
C)二層品をバックアップロールで下から支え、二層品のキャップの頂部に対し、熱可塑化状態にあるライナーシートを、ライナー加圧ロールにより押圧して貼り合わせ、三層品を形成すること、および
D)三層品を引き取って冷却し、所定の寸法に裁断すること、
からなる製造方法において、
先端をライナー加圧ロールに向けて配置した多数の放電針と、ライナー加圧ロールとの間に高圧の直流電圧を印加して、放電針の先端とライナー加圧ロールの中心を結ぶ平面上を放電電流が通過する放電を行ない、この放電を、放電針の先端を連ねる直線がライナー加圧ロールの軸と平行であり、かつ、各放電針の先端とライナー加圧ロールの表面との距離を一定に保った条件下に行ない、放電電流が通過する平面が、放電がない場合にライナーシートがライナー加圧ロールに接触する直線のわずか上方においてライナーシートを通過するように図るとともに、印加する直流電圧の値と、放電針とライナー加圧ロールとの距離を、使用したプラスチックの特性およびライナーシートの厚さに応じて選択して放電を安定的に継続させて、ライナーシートをライナー加圧ロールに対して一直線上で密着させて全面的に急冷したのち、キャップシートに押圧することにより、ライナーシートとライナー加圧ロールとの間における空気の巻き込みを防いで貼り合わせを行ない、ライナー表面が平滑なプラスチック中空板を製造することを特徴とする製造方法。 - 二層品のキャップの頂を、ライナーシートの貼り合わせに先だって加熱することにより、貼り合わせを容易にする工程を含む請求項1の製造方法。
- ライナー加圧ロールの内部に冷却媒体を通し、接触したライナーシートの急冷を助けつつ貼り合わせを行なう請求項1の製造方法。
- ライナー加圧ロールの表面に、製品プラスチック中空板に関連した情報を記載したポジまたはネガの型板を設けておくことにより、プラスチック中空板の製造と同時に製品に関する情報をその表面に記載する請求項1の製造方法。
- 各シートが、いずれもポリプロピレンであって、それぞれ下記の範囲の厚さをもち、
キャップシート:250〜1500μm
バックシート: 125〜800μm
ライナーシート:125〜1200μm
坪量が450〜3000g/m2であるプラスチック中空板を製造するため、放電針がプラスであってライナー加圧ロールがマイナスとなる直流電圧を印加し、その電圧を3〜50kV、放電針の先端とライナー加圧ロール表面との距離を2〜100mmの範囲から選択して実施する請求項1の製造方法。 - プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する装置であって、下記の各部分:
イ)キャップシート用のプラスチックシート(I)、バックシート(II)およびライナーシート(III)を熱可塑化状態で押し出すための、それぞれのT−ダイ(1A,1B,1C)、
ロ)熱可塑化状態にあるキャップシート用のプラスチックシートを真空成形によりキャップシートとするための、多数の凹みと真空吸引手段とをそなえた成形ロール(2)、
ハ)成形ロール上で成形されたキャップシートのキャップの底面にバックシートを貼り付けて二層品(IV)を得るためのバック加圧ロール(3)、
ニ)二層品を、ライナーシート貼り合わせの前に下方から支えるパックアップロール(4)、
ホ)二層品のキャップの頂きに熱可塑化状態にあるライナーシートを貼り合わせて、三層品(V)とするためのライナー加圧ロール(5)、および
ヘ)三層品を引き取って裁断し、プラスチック中空板(VI)とする引き取り切断手段、
を有するプラスチック中空板の製造装置において、
熱可塑化状態で下降してくるライナーシートがライナー加圧ロールと接触する線よりわずか上方に、導電性材料で製造した放電針(6A)を多数、平行かつ等間隔に植えた放電基板(6B)を配置し、放電針の先端を連ねる直線とライナー加圧ロールの軸との間の平行を保ちつつ、放電基板の位置を変更可能にする手段を設け、さらに、放電針とライナー加圧ロールとの間に、値が可変の高圧の直流電圧を印加する手段(7)を設けてなることを特徴とする製造装置。
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