JP2000094483A - 合成樹脂成形品の減圧併用成形方法 - Google Patents

合成樹脂成形品の減圧併用成形方法

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JP2000094483A
JP2000094483A JP10267666A JP26766698A JP2000094483A JP 2000094483 A JP2000094483 A JP 2000094483A JP 10267666 A JP10267666 A JP 10267666A JP 26766698 A JP26766698 A JP 26766698A JP 2000094483 A JP2000094483 A JP 2000094483A
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molding
synthetic resin
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Shigeichi Uematsu
重市 植松
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BEISHIN KOGYO KK
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BEISHIN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型のキャビティへ溶融原料を射出圧で押し
込みながら、キャビティの未充填部分を瞬時の気体放出
か、真空接続によって減圧する方法を併用することによ
り、前記した従来の問題点を解消して、市場性がある価
格で提供でき、しかも、精度、品質、外観の総てにすぐ
れた製品を安定して生産できる合成樹脂成形品成形方法
を提供する。 【解決手段】 金型1のキャビティ2へ溶融原料を充填
して固化させることにより製品を得る合成樹脂成型品の
成形方法において、キャビティ2がその一部分を残して
溶融原料を充填されたとき、キャビティ2の原料未充填
部分2’を瞬時に開放して減圧させ、未充填部分2’へ
の溶融原料の充填を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂成形品の
減圧併用成形方法。詳しくは、キャビティへ溶融原料を
充填するとき、その未充填部を減圧してこの部分への原
料充填を容易にする合成樹脂成形品の成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金型のキャビティへ溶融原料を充填して
固化させることにより製品を得る合成樹脂成形品の成形
方法においては、キャビティへの原料充填を射出圧によ
る押し込みのみにより行なっている。
【0003】しかしながら、この押し込み方式では射出
圧と型締め圧が大きくなるため、大型の成形機でないと
成形できないから、設備費や運転費が高く付いて、これ
らが製品コストに転嫁され、製品を市場性ある価格で提
供することが難しく、また、押し込みだけによる成形で
は、原料の充填不良や型と原料間へのガスの閉じ込め等
によって原料の型転写が悪くなり、製品の精度、品質等
が劣り、ウエルドラインやシルバーライン、その他の欠
陥をも生じ易い問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明に係る合成樹脂
成形品の減圧併用成形方法は、金型のキャビティへ溶融
原料を射出圧で押し込みながら、キャビティの未充填部
分を瞬時の気体放出か、真空接続によって減圧する方法
を併用することにより、前記した従来の問題点を解消し
て、市場性がある価格で提供できて、しかも、精度、品
質、外観の総てにすぐれた製品を安定して生産できる合
成樹脂成形品成形方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る合成樹脂成
形品の減圧併用成形方法は、下記の方法を採用すること
を特徴とする。 (1) 金型のキャビティへ溶融原料を充填して固化さ
せることにより製品を得る合成樹脂成形品の成形方法に
おいて、キャビティがその一部分を残して溶融原料を充
填されたとき、キャビティの原料未充填部分を瞬時に開
放して減圧させ、未充填部分への溶融原料の充填を容易
にする。 (2) 金型のキャビティへ溶融原料を充填して固化さ
せることにより製品を得る合成樹脂成形品の成形方法に
おいて、キャビティが一部分を残して溶融原料を充填さ
れるか、または、溶融原料でほぼ満たされたとき、キャ
ビティの原料未充填部分を瞬時に真空装置へ接続して減
圧させ、未充填部分への溶融原料の充填を一層容易にす
る。 (3) キャビティの原料の未充填部分を瞬時に開放、
もしくは真空装置へ接続するとき、溶融原料の内部へ圧
力気体を注入させる。 (4) 原料の未充填部分を瞬時に開放、もしくは真空
装置へ接続する金型のキャビティへ圧力気体の送入によ
ってカウンタープレッシャーを作用させる。 (5) 原料の未充填部分を瞬時に開放、もしくは真空
装置へ接続する金型のキャビティに高温気体の送入によ
ってカウンタープレッシャーを作用させる。 (6) 成形の終期においてキャビティへの溶融原料の
充填を減圧により容易化する金型は、キャビティの満充
填に伴い微開きして閉じる操作を行なうものである。 (7) 成形終期におけるキャビティへの溶融原料の充
填を減圧により容易化する金型は、キャビティの満充填
に伴い微開きして成形品との間に生ずる隙間に気体を流
通させるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る合成樹脂成形
品の減圧併用成形方法の実施形態を図面に基づいて説明
する。
【0007】図1及び図2は、本発明に係る合成樹脂成
形品の減圧併用成形方法の実施の一例に用いた金型を示
すものである。この金型1は、固定側1aと可動側1b
とに分割形成されていて、その固定側1aへ可動型1b
を密着させる型締めを行なうと、内部に図1のようにキ
ャビティ2が形成されるから、このキャビティ2へ成形
適温に溶融した原料を射出成形機のノズル3からスプル
ー4とゲート5を経て充填し、充填した原料を冷却固化
させることによりキャビティ2と同様の製品(図面省
略)を成形する点は一般の金型と同じである。しかしな
がら、この金型1は、キャビティ2へ溶融原料を充填す
るとき、その一部分、最小10%から最大40%の範囲
の未充填部2’が存在するとき、この未充填2’を瞬時
に開放して存在する圧力気体を衝撃波が発生する速度で
放出させて減圧し、射出圧によって充填される溶融原料
から流動抵抗を減らし、未充填部分2’への原料充填を
容易確実に行なわせるものである。従って、金型1に
は、キャビティ2の溶融原料が未充填となる部分2’か
ら存在する圧力気体を瞬時放出するための放気路6と、
この放気路6へタンク7の圧力気体を供給する給気路8
と、放気路6へ送られた圧力気体を多数の分岐路9aに
よってキャビティ2の各所へ送る送気路9とを設けて、
前記放気路6にはその瞬時全開を可能とした開閉弁10
を設け、タンク7と送気路9を接続する配管11には、
放気路6の開閉弁10が閉じるときタンク7からキャビ
ティ2へ圧力気体を送り込み、その後、キャビティ2を
その容積変化に関係なくほぼ一定したカウンタープレッ
シャーに保たせる調圧弁12に接続し、放気路7を開放
する前にはキャビティ2を調圧弁12及びタンク7から
隔離する操作を行なう切換弁13を設ける。尚、この金
型1は、キャビティ2に圧力気体を瞬時放出させる放気
路7を連通させてあるから、この連通部は気体を自由に
流通させても、溶融原料は通させない焼結金属等の通気
閉塞材14により形成して置くものとする。
【0008】また、前記金型1は、キャビティ2へその
一部分を除いて溶融原料が充填されたとき、この充填原
料中へ挿し込まれるように圧力気体の注入針15を図1
のように進退自在に支持させて置く。そして、この注入
針15には開閉弁16を備える配管17を接続して置
き、キャビティ2の未充填2’から放気路7により圧力
気体を放出するとき、注入針15を図2に示すように繰
り出して充填原料3中へ挿入すると共に開閉弁16を開
かせて、充填原料中へ圧力気体を送り込んで充填原料を
未充填部2’の減圧に伴い膨張させるようにし、原料が
キャビティ2に満充填になると圧力気体の供給を止めて
注入針15を充填原料から抜き出すようにする。更に、
この金型1は、充填原料がキャビティ2を満たして満充
填になったとき、僅かに開せて閉める微開きを行なうと
成形結果がよくなるから、可動側1bに図3(a)
(b)に示すように本型締め圧がかかると縮んで、仮型
締め圧では伸びるばね18に加圧される微開き部材19
を設けて、本型締め圧がかかるときは、図3(a)に示
すように可動側1bを固定側1aに密着させ、仮型締め
圧に切換えるとその瞬間に可動側1bを固定側1aから
僅かに離れさせる微開きが設定寸法だけ正確に行われる
ようにする。
【0009】前記実施形態に示す金型1により製品を成
形するときは、金型1を本型締めして配管11の開閉弁
13を操作し、タンク7内の圧力気体をキャビティ2へ
送り込んで、充填される溶融原料に対して30kg/c
2 のカウンタープレッシャーがかかるようにする。そ
して、射出成形機(図面省略)のノズル3からポリプロ
ピレン樹脂を原料とする場合は、190〜200℃の溶
融温度、200kg/cm2 の射出圧でスプルー4、ゲ
ート5を経てキャビティ2へ充填し、キャビティ2の約
80%が充填されて、約20%の未充填部2’が残る状
態になったとき、放気路6を開閉弁10により瞬時開放
させる。すると、キャビティ2内の圧力気体は、衝撃波
が起こる速度で放出されて充填原料からカウンタープレ
ッシャーを除くため、充填原料はキャビティ2の未充填
部分2’へ飛び出すようにこの部分を満たし、衝撃波を
伴う放出気体は、充填原料とキャビティ壁との間に存在
するガスを誘出するから、成形の終期において射出圧を
上げなくても、溶融原料はキャビティ2の隅々まで完全
に行きわたって正確な製品を形成し、しかも、型転写性
が向上するから、製品にウエルドライン、シルバーライ
ン、その他の欠陥がなく、外観も良好なものとなる。
【0010】前記金型1による製品成形において、キャ
ビティ2へ充填される溶融原料にカウンタープレッシャ
ーをかけるとき、高温度の圧力気体を用いると、この圧
力気体によりキャビティ2の未充填部分2’の壁面や、
充填される溶融原料の先端部が加熱されるため、原料の
流動性がよくなって成形性は向上させ、射出圧及び原料
温度を下げられるようになる。また、キャビティ2に溶
融原料の80%程度が充填されて、未充填部分2’から
カウンタープレッシャーをかけている圧力気体を放出す
るときは、図1に示すように金型1に支持される注入針
15を図2に示すように繰り出し、充填原料中へ挿し入
れて気体の圧入を行なえば、充填原料は外圧の低下に伴
う内圧の増加により膨張する。従って、キャビティ2の
未充填部分2’の充填は、キャビティ2を減圧するだけ
の場合よりも更に向上して、一層成形性がよくなり、射
出圧及び原料温度を下げるのに有効である。更に、キャ
ビティ2が溶融原料により満たされたとき、金型1にか
ける型締め圧を少し下げると、図3(a)に示す微開き
部材19がばね18の力により可動型1bを0.3mm
以下の僅かな寸法だけ開かせる微開きを行ない、充填原
料とキャビティ2の壁との間に残存したガスの放出を行
なうから、これに伴い、型締め圧を上げれば微開き部材
19はばね18の縮みにより引っ込んで金型1を閉じさ
せ、微開きに伴いより膨れ出す成形品の表面を抑え込ん
で再成形を行なう。なお、この金型1の微開きは僅かな
時間に行われるため、この間に成形品とキャビティ壁と
の間に残存するガスを完全放出させるには、微開きと同
時にタンク7から放気路8へ空気を供給する等の手段に
よって、成形品とキャビティ2壁との隙間へ空気を流動
させ、この空気流によってガスの強制排出を行わせるよ
うにする。
【0011】尚、本発明の成形方法によれば、非発泡の
原料でも前述した通りの成形が行なわれる。しかし、発
泡剤を混入した発泡原料を用いれば、発泡剤の発泡作用
により原料を膨張させることができるから、前記した注
入針15による圧力気体の注入を行なわなくてもこれと
同様の機能が果たされて、成形性も向上して好ましいも
のである。更に、この方法は、原料にナイロン等の樹脂
系やガラス、カーボン、その他の強化用繊維を混合する
と、キャビティ2の急速減圧により溶融原料が引き出さ
れるような現象が起こって、この現象により繊維を縦方
向に並ばせ引っ張り強度を増す延伸効果を得ることがで
きる。
【0012】図4は、本発明に係る合成樹脂成形品の減
圧併用成形方法の他の実施形態において使用した金型を
示すものである。この金型1は、図1、図2に示す金型
1においては、キャビティ2に連通させた放気路6を開
閉弁10の瞬時全開によって大気中へ開放させているの
に対し、放気路7を配管20により真空タンク21へ接
続して、配管20(金型でも可)に放気路6を瞬時全開
できる開閉弁10を設けた点が図1、図2に示す金型1
と相違する。しかし、他の構成は図1、図2に示す場合
と同様であるので。同一の部材に同一の符号を付して説
明は省略した。
【0013】前記実施形態に示す金型1により製品を成
形するときは、金型1を本型締めして配管11の開閉弁
13を操作し、タンク7内の圧力気体をキャビティ2へ
送り込んで、充填される溶融原料に対して30kg/c
2 のカウンタープレッシャーがかかるようにする。そ
して、射出成型機(図面省略)のノズル3からポリプロ
ピレン樹脂を原料とする場合は、190〜200℃の溶
融温度、200kg/cm2 の射出圧でスプルー4、ゲ
ート5を経てキャビティ2へ充填し、キャビティ2の約
80%が充填されて、約20%の未充填部2’が残る状
態になったとき、配管21の開閉弁10を瞬時に全開さ
せ、キャビティ2を真空タンク21へ接続する。こうす
ると、キャビティ2内の圧力気体は、衝撃波が起こる速
度で真空タンク21へ放出され、充填原料からカウンタ
ープレッシャーを除くとともに、キャビティ2の未充填
部分2’へ強力な吸引力を作用させる。従って、溶融原
料は、引っ張りと押し込みの力を同時に受けて速やか
に、且つ、確実に未充填部分2’へ充填されてこの部分
を満たし、充填原料とキャビティ壁との間に存在するガ
スは、圧力気体の放出時に起こる衝撃波と真空による吸
引力とで完全に隙間から放出される。このため、成形の
終期において射出圧を上げなくても、溶融原料はキャビ
ティ2の隅々まで完全に行きわたって正確な製品を形成
するものである。
【0014】なお、前記した真空利用の場合は、キャビ
ティ2が溶融原料によりほぼ満たされて残存気体が殆ど
ない状態においても、配管11の開閉弁10を開いて放
気路6の瞬時を開放を行なえば、キャビティ2の放気路
6に連通する部分が衝撃波を伴う速度で真空源に通じて
充填原料に吸引力を作用させるため、キャビティ2への
原料充填が容易に行われるものものであり、この真空利
用の場合も、図1、図2に示す大気開放式において併用
したカウンタープレッシャーを高温気体によりかける。
充填原料の内部へ圧力気体を注入して原料を内部加圧に
より膨張させる。金型1を微開きして閉じることにより
ガス抜きと再成形を行なう。ガス放出を送気により強制
的に行う等の操作を同様に行なえば、前記大気開放式以
上の効果を上げることができて、しかも、原料として発
泡剤を加えたものや、強化用の繊維を加えたもの等を使
用する場合も、前記大気開放式に勝る効果を上げ得るも
のである。
【0015】図5は、本発明に係る合成樹脂成形品の減
圧併用成形方法の更に他の実施形態に用いた金型を示す
ものである。この金型1は、図6に示すように0.2〜
0.3mmという細い線材で構成される細目の網部mと
その周囲に設けた補強縁部eとを有する合成樹脂網22
を形成するものであって、一般成形品は溶融原料がゲー
ト5側から順次に充填されて行って、ゲート5の反対側
が未充填部分2’となるもであるが、この金型1は、図
5に示すようにキャビティ2の網部mを形成する部分2
mの断面積が非常に小さくて溶融原料が流入しにくいの
に対し、周囲の補強縁部eを形成する部分2eの断面積
が大きくて溶融原料が流入し易い。このため、原料充填
時、網部mを形成する部分2mが未充填部になる。そこ
で、金型1にはこの部分2mと捨てボスの形成部23に
より連通する環状スリット24を、部分2mの面積に応
じて1個もしくは複数個設けて放気路6へ連通させて置
き、放気路6は瞬時全開が可能な開閉弁10を備える配
管20によって真空タンク21と接続した点が図4に示
す金型1と同様で、図1、図2に示す金型1とは相違す
る。しかし、他の構成(圧力気体の注入針15は除く)
は、図1、図2に示した金型と同一であるので、同一部
材に同一の符号を付して説明は省略する。
【0016】前記実施形態に示す金型で製品を成形する
ときは、金型1を本型締めして配管11の切換弁13を
操作し、タンク8内の圧力気体をキャビティ2へ送り込
んで、充填される溶融原料に対して27kg/cm2
カウンタープレッシャーがかかるようにする。そして、
射出成型機(図面省略)のノズル4からポリプロピレン
樹脂を原料とする場合は、190〜200℃の溶融温
度、200kg/cm2の射出圧でスプルー4、ゲート
5を経てキャビティ2へ充填すると、溶融原料はキャビ
ティ2の網部mを形成する部分2mを取り巻く補強縁部
2eへだけ充填されて、網部mを形成する部分2mを未
充填部2mとする。そこで、配管20の開閉弁10を瞬
時に全開させて、キャビティ2の網部mを形成する部分
2mを真空タンク21へ接続すると、部分2mの圧力気
体は、衝撃波が起こる速度で真空タンク21へ放出さ
れ、充填原料からカウンタープレッシャーを除くととも
に、網部mを形成する部分2mへ強力な吸引力を作用さ
せる。従って、溶融原料は、引っ張りと押し込みの力を
同時に受けて速やかに、且つ、確実に網部mを形成する
部分2m及び捨てボスの形成部23とを満たし、充填原
料とキャビティ壁との間に存在するガスは、圧力気体の
放出時に起こる衝撃波と真空による吸引力とで完全に放
出される。このため、成形の終期において射出圧を上げ
なくても、溶融原料は網部mを形成する部分2mに隅々
まで完全に行きわたって正確な合成樹脂網22を形成す
るから、製品の離型後、網部mから捨てボスを切除して
この部分にも網目を開口させるようにする。
【0017】
【発明の効果】請求項1の効果 金型のキャビティへ溶
融原料を充填するとき、射出圧による原料押し込みと加
圧気体の放出によるキャビティの減圧とを併用したか
ら、原料の充填が容易確実化されると共に、型と成形品
間のガスの放出も効果的に行われる。従って、射出圧に
よる押し込み式に比べて、射出圧や型締め圧は2/3程
度に下げられるため、この分だけ小型の成形機による成
形が可能となって、製品コストを市場性あるものに下げ
ることができ、しかも、原料の型転写性が向上するか
ら、製品の精度、品質、外観ともに優れて、ウエルドラ
イン、シルバーライン、その他の欠陥の発生も著しく低
減される。請求項2の効果 射出圧による原料押し込み
と加圧気体の真空装置への放出を行なって、原料に射出
圧よる押し込みと真空による吸引の力を合わせ加えるた
め、原料の充填が一層容易確実化されると共に、型と成
形品間のガス放出も更に効果的に行われている。従っ
て、射出圧や型締め圧は1/2程度に下げて、更なる製
品のコストダウンと、製品の精度、品質、外観の向上、
ウエルドライン、シルバーライン、その他の欠陥の発生
防止にも効果を上げ得る。請求項3の効果 キャビティ
の溶融原料の未充填部分から圧力気体を放出して減圧す
るとき、充填原料内へ圧力気体を送り込むから、原料は
膨張して型へ押し付けられてよく型転写を行われる。こ
のため、製品の精度、品質、外観の向上、ウエルドイ
ン、シルバーライン、その他の欠陥防止効果が上がるだ
けでなく、製品中に空洞を形成させて材料の節約と製品
の軽量化をも計ることができる。請求項4の効果 金型
のキャビティへ溶融原料を充填するとき、原料で圧力気
体にカウンタープレッシャーをかけるから、発泡原料の
場合、その表面に圧力を掛けて発泡剤を内部へ抑え込
み、内部がよく発泡していて表面は滑沢な未発泡面の製
品を得ることができる。請求項5の効果 充填原料にカ
ウンタープレッシャーをかける圧力気体として高温気体
を用い、キャビティ壁と充填原料の先端部とを加熱させ
てなるべく成形適温を保持させたから、原料の流動性が
良好で、射出圧と原料温度の引き下げ及成形性の向上に
有効である。請求項6の効果 原料がキャビティを満た
すとき、金型を一時的に微開きしてその後に締めるか
ら、型と原料間に存在するガスを完全に放出させた後、
原料へ型を押し付けて再転写を行なわせて、型に忠実で
美しい表面状態が得られる。請求項7の効果 金型の微
開きに伴いこれと成形品との隙間に空気を流通させてガ
スの強制排出を行うから、ガスの残留により型の転写性
を悪くして製品の外観を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成樹脂成形品の減圧併用成形方
法の一例による成形開始時の縦断正面図である。
【図2】同上例の成形中を示す縦断正面図である。
【図3】(a)(b)同上例における金型の微開き部材
の構造と作用を示す縦断正面図である。
【図4】本発明に係る合成樹脂成形品の減圧併用成形方
法の他の例による成形開始時の縦断正面図である。
【図5】本発明に係る合成樹脂成形品の減圧併用成形方
法の更に他の例による成形開始時の縦断正面図である。
【図6】同上例により成形した合成樹脂網の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 金型 2 キャビティイ 2’ 未充填部分 6 放気路 10 開閉弁 7 タンク 15 注入針 19 微開き部材 21 真空タンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型のキャビティへ溶融原料を充填して
    固化させることにより製品を得る合成樹脂成形品の成形
    方法において、 キャビティがその一部分を残して溶融原料を充填された
    とき、キャビティの原料未充填部分を瞬時に開放して減
    圧させ、 未充填部分への溶融原料の充填を容易にしたことを特徴
    とする合成樹脂成形品の減圧併用成形方法。
  2. 【請求項2】 金型のキャビティへ溶融原料を充填して
    固化させることにより製品を得る合成樹脂成形品の成形
    方法において、 キャビティが一部分を残して溶融原料を充填されるか、
    または、溶融原料でほぼ満たされたとき、原料未充填部
    分を瞬時に真空装置へ接続して減圧させ、 未充填部分への溶融原料の充填を一層容易にしたことを
    特徴とする請求項1記載の合成樹脂成形品の減圧併用成
    形方法。
  3. 【請求項3】 キャビティの原料未充填部分を瞬時に開
    放、もしくは真空装置へ接続するとき、溶融原料の内部
    へ圧力気体を注入させることを特徴とする請求項1及び
    請求項2記載の合成樹脂成形品の減圧併用成形方法。
  4. 【請求項4】 原料の未充填部分を瞬時に開放、もしく
    は真空装置へ接続する金型のキャビティに圧力気体の送
    入によってカウンタープレッシャーを作用させて置くこ
    とを特徴とする請求項1及び請求項3記載の合成樹脂成
    形品の減圧併用成形方法。
  5. 【請求項5】 原料の未充填部分を瞬時に開放、もしく
    は真空装置へ接続する金型のキャビティに高温気体の送
    入によってカウンタープレッシャーを作用させて置くこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の合成樹脂成
    形品の減圧併用成形方法。
  6. 【請求項6】 成形終期におけるキャビティへの溶融原
    料の充填を減圧により容易化する金型は、キャビティの
    満充填に伴い微開きして閉じる操作を行なうものである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の合成樹脂
    成形品の減圧併用成形方法。
  7. 【請求項7】 成形終期におけるキャビティへの溶融原
    料の充填を減圧により容易化する金型は、キャビティの
    満充填に伴い微開きして成形品との間に生ずる隙間に浄
    化気体を流通させるものであることを特徴とする請求項
    1乃至請求項6記載の合成樹脂成形品の減圧併用成形方
    法。
JP10267666A 1998-09-22 1998-09-22 合成樹脂成形品の減圧併用成形方法 Pending JP2000094483A (ja)

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