JP2000093752A - ク―ラントの再生処理装置 - Google Patents

ク―ラントの再生処理装置

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JP2000093752A
JP2000093752A JP11113466A JP11346699A JP2000093752A JP 2000093752 A JP2000093752 A JP 2000093752A JP 11113466 A JP11113466 A JP 11113466A JP 11346699 A JP11346699 A JP 11346699A JP 2000093752 A JP2000093752 A JP 2000093752A
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敏勝 伊藤
Kazuhisa Ishizaki
和久 石崎
Tomonori Tachikawa
智規 立川
Kyoji Hosono
恭司 細野
Osamu Nakabayashi
修 中林
Yoshihisa Tokita
惠壽 時田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン交換樹脂の再生費用を低減して、リサク
ルクーラントを安価に供給できるクーラントの再生処理
装置を提供することにある。 【解決手段】逆浸透膜5からイオン交換樹脂6に至る流
路上に切替弁7が設けられている。素性の明かな使用済
みクーラントは、イオン交換樹脂6をバイパスして再生
液回収容器14に至る流路に切り替えられ、素性の不明
の使用済みクーラントに対しては、イオン交換樹脂6を
経て再生液回収容器14に至る流路に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みクーラン
トの再生処理装置に係り、特に、内燃機関で使用された
クーラントを再生処理するのに好適なクーラントの再生
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクーラントの再生処理装置として
は、例えば、特開平7−108141号公報に記載され
ているように、逆浸透膜とイオン交換樹脂を併用した方
式が知られている。イオン交換樹脂は、逆浸透膜の下流
側に配置され、逆浸透膜で除去しきれなかった成分を除
去するようにしている。
【0003】使用済みのクーラントからは、逆浸透膜に
よって水やエチレングリコールや添加剤が分離される。
逆浸透膜は、一度に多量の使用済みクーラントを処理す
ることは不可能であるため、処理されずに滞留した使用
済みクーラントは一旦タンクに回収した後、再び、逆浸
透膜に圧送するようにしている。貯留タンクの中の使用
済みクーラントは、処理が進む従って減少し、処理開始
時の量に対して、一定値以下の量になると、処理を停止
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クーラントの再生処理
装置は、一般に車の整備工場等において使用される。逆
浸透膜及びイオン交換樹脂は、クーラントの再生処理に
使用されるに従って、次第に、処理機能が低下するた
め、再生処理を施す必要がある。逆浸透膜は、整備工場
内において、洗浄水及び洗浄液を用いて洗浄することに
より再生可能であるが、イオン交換樹脂は、イオン交換
樹脂の再生業者に送り、イオン交換樹脂の再生処理を行
う必要がある。また、再生処理の施されたイオン交換樹
脂は、再び、クーラントの再生処理装置を使用している
整備工場に輸送されてきた上で、再利用されている。従
って、イオン交換樹脂の再生費用が高くなり、リサイク
ルクーラントを安価に供給できないという第1の問題が
あった。
【0005】また、クーラントの再生処理装置は、一般
に、車の整備工場等において使用されている。処理作業
は、処理効率を上げるため、複数台の車から回収した使
用済みクーラントを、一旦貯留タンクに溜めた後、一括
処理するようにしている。整備工場等で使用される逆浸
透膜を用いたクーラント再生処理装置の処理速度は、3
0〜70リットル/時程度が一般的である。従って、貯
留タンクであるドラム缶1本(200リットル)分の使
用済みクーラントの一括処理に要する時間は、3〜7時
間という長い時間を必要としている。
【0006】従来は、ドラム缶1本分の使用済みクーラ
ントが、貯留タンクに溜まった時点で、クーラント再生
処理装置による再生処理を開始するようにしている。し
かしながら、整備工場の作業スケジュールによっては、
例えば、貯留タンクの2/3程度若しくは1/2程度ま
で使用済みクーラントが溜まった時点で、再生処理を開
始したい場合もあったが、従来のクーラント再生処理装
置では、所定量(例えば、ドラム缶1本分)の使用済み
クーラントが溜まらないと、再生処理を開始できないと
いう第2の問題があった。
【0007】本発明の第1の目的は、イオン交換樹脂の
再生費用を低減して、リサクルクーラントを安価に供給
できるクーラントの再生処理装置を提供することにあ
る。
【0008】本発明の第2の目的は、任意の量の使用済
みクーラントに対しても、再生処理を行えるクーラント
の再生処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記第1の目的を
達成するために、本発明は、流路上に配置された逆浸透
膜とイオン交換樹脂とを有し、使用済みクーラントを上
記逆浸透膜及びイオン交換樹脂を通して再生するクーラ
ントの再生処理装置において、上記逆浸透膜からイオン
交換樹脂に至る流路上に設けられ、上記イオン交換樹脂
を経て再生液回収容器に至る流路と、上記イオン交換樹
脂をバイパスして再生液回収容器に至る流路とを切り替
える切替弁を備えるようにしたものである。かかる構成
により、イオン交換樹脂による再生処理を施すことな
く、クーラントの再生を行うことにより、イオン交換樹
脂の再生処理までの期間を長くして、イオン交換樹脂の
再生費用を低減し得るものとなる。
【0010】(2)上記(1)において、好ましくは、
さらに、上記逆浸透膜を透過した液体の電気伝導率を検
出する電気伝導率検出手段と、この電気伝導率検出手段
によって検出された電気伝導率が所定値よりも小さいと
きには、上記逆浸透膜から流出する液体を上記イオン交
換樹脂をバイパスして再生液回収容器に導くように上記
切替弁によって流路を切り替えるように制御する制御手
段を備えるようにしたものである。かかる構成により、
再生処理を行うべき使用済みクーラントの素性が不明な
場合でも、自動的に、イオン交換樹脂による再生処理を
行うか否かを切り替えられ、イオン交換樹脂の再生費用
を低減し得るものとなる。
【0011】(3)上記第2の目的を達成するために、
本発明は、使用済みクーラント貯留容器内に貯留された
使用済みクーラントを、逆浸透膜及びイオン交換樹脂容
器内に収容されたイオン交換樹脂を通して再生するとと
もに、逆浸透膜における残渣液を、上記使用済みクーラ
ント貯留容器に回収するクーラントの再生処理装置にお
いて、上記使用済みクーラント貯留容器内に挿入される
パイプの先端に取り付けられるとともに、先端の側面に
切欠部が形成されたパイプと、このパイプの外周側にス
ライド可能に取り付けられたスライド部からなる使用済
みクーラントの残量設定部と、上記パイプ内の圧力を検
知し、圧力が低下したとき、上記使用済みクーラント貯
留容器内の使用済みクーラントを吸引するポンプの駆動
を停止制御する制御手段とを備えるようにしたものであ
る。かかる構成により、残量設定部によって終了時の残
量を任意に設定できるため、任意の量の使用済みクーラ
ントに対しても、再生処理を行い得るものとなる。
【0012】(4)上記(3)において、好ましくは、
さらに、上記イオン交換樹脂容器内の液面レベルを検出
する液面検出手段と、上記イオン交換樹脂容器の上部に
設置され、上記イオン交換樹脂容器の内部を大気に開放
するエアー抜きバルブを備え、上記液面検出手段によっ
て液面を検出すると、上記エアー抜きバルブによる大気
開放を停止するようにしたものである。かかる構成によ
り、イオン交換樹脂容器内の液面を検出することによっ
て、エアー抜きの終了を自動的に行うことができ、エア
抜き作業の無人化を図り得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の一実施形態によるクーラントの再生処理装置の構成
について説明する。最初に、図1を用いて、本実施形態
によるクーラントの再生処理装置の全体構成について説
明する。図1は、本発明の一実施形態によるクーラント
の再生処理装置の全体構成を示すブロック図である。
【0014】本実施形態のクーラントの再生処理装置に
おいては、使用済みクーラント貯留容器13に収容され
た使用済みの廃クーラントを再生する再生処理手段とし
て、フィルタ3(第1フィルタ3a,第2フィルタ3
b)と、逆浸透膜5と、イオン交換樹脂6とを備えてい
る。汚染物質が取り除かれ、エチレングリコ−ルと水か
らなる再生されたクーラントは、再生液回収タンク14
に回収される。
【0015】フィルタ3は、水酸化した金属類や塵埃な
どのような、比較的大きな溶解しない固形物を除去す
る。ここで、第1フィルタ3aは、目の粗いフィルタで
あり、第2フィルタ3bは、目の細かいフィルタであ
る。
【0016】逆浸透膜5は、水と、エチレングリコ−ル
と、添加剤と、エチレングリコ−ルの酸化成分や添加剤
の劣化成分と、重金属を含む溶解した金属成分とを、逆
浸透膜5の膜を境にして分離する。ここで、逆浸透膜5
は、最適の阻止率のものを使用するものである。
【0017】イオン交換樹脂6は、エチレングリコ−ル
の分子よりも小さい添加剤およびエチレングリコ−ルの
酸化成分および添加剤の劣化成分が主に除去し、逆浸透
膜5を透過した残りのエチレングリコ−ルの分子よりも
小さい添加剤およびエチレングリコ−ルの酸化成分およ
び添加剤の劣化成分も除去する。
【0018】一般的に、使用前のクーラントは、水にエ
チレングリコ−ルと添加剤を加えた溶液である。そし
て、各種装置や内燃機関から抜き取られた使用済みクー
ラントは、エチレングリコ−ルと添加剤と水の混合液に
汚染物質の混在したものである。内燃機関より抜き取ら
れた使用済みクーラントの汚染物質として、通常、エチ
レングリコ−ルの酸化成分と、添加剤の劣化成分と、溶
解した金属成分と、溶解しない固形物とがある。特に、
この使用済みクーラントの金属成分には、公害で問題に
なるPb,Cuなどの重金属が含まれている。
【0019】ここで、本発明者らは、使用済みクーラン
トについて検討を進め、使用済みクーラントを、1)特
定のカーメーカーの整備工場で、このカーメーカー製の
車両から回収した使用済みクーラントと、2)不特定の
カーメーカー製の車両から回収した使用済みクーラント
に分けて検討を行った。その結果、1)の特定のカーメ
ーカーの車両に使用されている使用済みクーラントの性
状について検討を進めたところ、逆浸透膜による再生処
理を施したクーラントは、以下の表1に示すような性状
があることが判明した。
【0020】
【表1】
【0021】表1は、特定のカーメーカーの整備工場
で、このカーメーカー製の車両から回収した使用済みク
ーラントに対して、フィルタ3と逆浸透膜5により不純
物を除去した結果を示している。表1に示した添加剤A
〜Iは、このカーメーカ採用しているクーラントに含ま
れている添加剤の成分を示している。表1には、回収混
合したクーラント(未処理液)と、これを逆浸透膜で処
理した(処理液)を成分分析した結果と、各成分の除去
率と、再生クーラントに調整する時に加える添加剤の割
合とを示している。例えば、添加剤Aは、未処理液中に
は、320ppm含まれていたのに対して、逆浸透膜に
よる処理液には、120ppm残存していた。即ち、逆
浸透膜によって、56%の添加剤Aが除去されたことに
なる。再生クーラントとして商品化するためには、元の
純正のクーラントの同等の添加剤を含有させる必要があ
るため、除去された分を補充する必要がある。その補充
量が、調整用添加剤の量であり、添加剤Aについては、
60%分を追加補充すればよいことを、表1は示してい
る。
【0022】同様にして、表1に示すように、添加剤C
は約60%が除去され、添加剤Hは35%除去され、残
りの添加剤B,D,E,F,G,Iはほとんど100%
除去されている。従って、添加剤Cは60%補充する必
要があり、添加剤Hは35%補充する必要があり、残り
の添加剤B,D,E,F,G,Iは100%補充する必
要があることが判明した。なお、表1に示した回収した
クーラントの濃度は、約30%であったが、他の濃度で
の結果も同様の結果を示した。従って、逆浸透膜で再生
した再生クーラントに補充すべき液調整用添加剤の量
は、回収したクーラントの素性が判れば、表1の分析結
果を基にして決定することができるものとである。
【0023】また、表1に示すように、逆浸透膜による
処理だけで、水質汚濁法で排出が規制されている有害な
重金属(Cu,Fe,Zn,Pb)は、100%除去で
きることが判明した。
【0024】そこで、本発明は、特定のカーメーカーの
車両に使用されている使用済みクーラントのように性状
の明かな使用済みクーラントについては、逆浸透膜によ
る再生処理のみを行うことで、再生クーラントを得るこ
とができるという知見に基づいてなされたものである。
即ち、図1に示すように、逆浸透膜5とイオン交換樹脂
6との間に切替弁7を設け、逆浸透膜5を透過した透過
液が流れる透過液配管8aから切替弁7によって切り替
えられ、配管8cを経て、再生液が回収される再生液回
収タンク14に至る流路と、透過液配管8aから切替弁
7によって切り替えられ、イオン交換樹脂6と配管8d
を経て、再生液回収タンク14に至る流路とを切替可能
としたものである。
【0025】性状の明かな使用済みクーラントについて
は、逆浸透膜による再生処理のみを行うことにより、イ
オン交換樹脂6は使用されないため、イオン交換樹脂6
の使用可能期間を長くすることができる。従って、使用
済みクーラントの再生処理におけるイオン交換樹脂の再
生費用の割合を低減することができ、使用済みクーラン
トの再生費用を低減できるものである。
【0026】ここで、クーラントの再生処理工程につい
て説明する。使用済みクーラント貯留タンク13に収容
された使用済みクーラントは、低圧ポンプ2により、フ
ィルタ3に送られる。フィルタ3によって、水酸化した
金属類や塵埃などのような、比較的大きな溶解しない固
形物が除去される。第1圧力計12aは、フィルタ3に
圧送される使用済みクーラントの圧力を監視する。ま
た、第2圧力形12bは、フィルタ3aの上流側とフィ
ルタ3bの下流側の差圧を監視し、予め規定されている
圧力を越えた場合には、フィルタ3a,3bの目詰まり
と判断して、フィルタ3a,3bの保守を行うようにし
ている。
【0027】フィルタ3で処理されたクーラントは、さ
らに、高圧ポンプ4により、逆浸透膜5に圧送される。
逆浸透膜5によって、水と、エチレングリコ−ルと、添
加剤と、エチレングリコ−ルの酸化成分や添加剤の劣化
成分と、重金属を含む溶解した金属成分とが、逆浸透膜
5の膜を境にして分離される。第3圧力計12cは、逆
浸透膜5に圧送されるクーラントの圧力を監視する。
【0028】逆浸透膜5は、使用済みクーラントを一度
に多量に短時間に処理することは、装置やポンプ圧力の
大きさの点で困難であるので、処理されずに滞留する使
用済みクーラントと、透過しなかった成分とを含む液,
即ち、残渣液を、残渣液配管8bから回収し、絞弁11
を経由して、使用済みクーラント貯留タンク13に帰還
するようにしている。帰還されたクーラントは、再び、
フィルタ3及び逆浸透膜5に供給されて、再生処理が施
される。絞弁11は、逆浸透膜5で分流し、使用済みク
ーラント貯留タンク13へ戻される流路の途中に配設さ
れており、逆浸透膜5へ加圧しながら、循環濃縮と透過
を効率よく行うために設けられている。
【0029】逆浸透膜5を透過した透過液が流出する透
過液配管8aには、切替弁7が設けられている。使用済
みクーラント貯留タンク13に収容された使用済みクー
ラントが、特定のカーメーカーの車両に使用されている
使用済みクーラントのように性状の明かな使用済みクー
ラントの場合には、切替弁7は、配管8cを経て、再生
液が回収される再生液回収タンク14に至る流路に切り
替えられる。従って、かる使用済みクーラントについて
は、イオン交換樹脂6により再生処理を施されることな
く、再生液回収タンク14に回収される。また、表1に
示したような調整用添加剤を所定量補充することによ
り、再生クーラントを得ることができる。
【0030】また、性状の不明な使用済みクーラントの
場合には、切替弁7は、イオン交換樹脂6と配管8dを
経て、再生液回収タンク14に至る流路に切り替えられ
る。イオン交換樹脂6は、エチレングリコ−ルの分子よ
りも小さい添加剤およびエチレングリコ−ルの酸化成分
および添加剤の劣化成分が主に除去し、逆浸透膜5で処
理しきれずに逆浸透膜5を透過した、残りのエチレング
リコ−ルの分子よりも小さい添加剤およびエチレングリ
コ−ルの酸化成分および添加剤の劣化成分も、除去す
る。汚染物質が取り除かれ、エチレングリコ−ルと水か
らなる再生液は、再生液回収タンク14に回収される。
この再生液からは、ほとんどの添加剤成分は除去されて
いるため、それぞれ、所定の含有量となるように、添加
剤が補充されて、再生クーラントを得ることができる。
【0031】イオン交換樹脂6による再生液の液質は、
イオン交換樹脂6に設置されている電気伝導率計10に
て監視され、イオン交換樹脂6が寿命に達し、液質が悪
化した場合には警報が発せられる。この警報は、ランプ
の点灯,点滅,又はブザー等により行われる。
【0032】次に、図2及び図3を用いて、本実施形態
によるクーラントの再生処理装置に用いる切替弁7の構
成について説明する。図2及び図3は、本発明の一実施
形態によるクーラントの再生処理装置に用いる切替弁の
構成を示す断面図である。
【0033】本実施形態に用いる切替弁7は、手動式三
方弁であり、切替レバー7aを操作することにより、弁
7bを切り替えるものである。図2に示す切替レバー7
aの位置では、逆浸透膜5による処理を終えた液体は、
切替弁7からイオン交換樹脂6の処理工程に導かれる。
また、図3に示す切替レバー7aの位置では、逆浸透膜
5による処理を終えた液体は、イオン交換樹脂6を迂回
して、再生液回収タンク14に導かれる。
【0034】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、再生対象の使用使用済みクーラントの性状に応じ
て、逆浸透膜による再生処理のみを行うことにより、イ
オン交換樹脂の使用可能期間を長くすることができ、使
用済みクーラントの再生処理におけるイオン交換樹脂の
再生費用の割合を低減することができ、使用済みクーラ
ントの再生費用を低減できるものである。
【0035】次に、図4〜図6を用いて、本発明の他の
実施形態によるクーラントの再生処理装置の構成につい
て説明する。最初に、図4を用いて、本実施形態による
クーラントの再生処理装置の全体構成について説明す
る。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
図4は、本発明の他の実施形態によるクーラントの再生
処理装置の全体構成を示すブロック図である。
【0036】本実施形態のクーラントの再生処理装置に
おいては、図1に示した切替弁7に代えて、電磁式の三
方弁を切替弁7Aに用いている。また、コントローラ9
は、電気伝導率計10によって検出された電気伝導率に
基づいて、自動的に切替弁7Aを切り替えるようにして
いる。
【0037】図1に示した実施形態において説明した表
1に示した電気伝導率において、素性の判っている未処
理液の電気伝導率が5980μs/cmであったのに対
して、これを逆浸透膜で処理した透過液の電気伝導率は
1530μs/cmであった。同様にして、素性の判ら
ない未処理液についても、逆浸透膜で処理した透過液中
の添加剤成分と電気伝導率の関係について調べたとこ
ろ、1530μs/cm以下であれば、表1に示した処
理液と同様に添加剤が残存していること、及び有害な金
属元素が除去されていることが判明した。従って、素性
の判らない未処理液についても、逆浸透膜で処理した透
過液に対して、調整用添加剤と同じ添加剤を同量加える
ことにより、実用に供しうる再生クーラントを得ること
ができる。なお、防錆テスト等について各種テスト確認
の結果、逆浸透膜透過液の電気伝導率が2500μs/
cm以下であれば、性能上問題ないことを確認済みであ
る。
【0038】そこで、本実施形態においては、電気伝導
率計10によって検出された逆浸透膜5の透過液の電気
伝導率に基づいて、コントローラ9は、切替弁7Aを自
動的に切り替えるようにしている。
【0039】ここで、クーラントの再生処理工程につい
て説明する。使用済みクーラント貯留タンク13に収容
された使用済みクーラントは、低圧ポンプ2により、フ
ィルタ3に送られる。フィルタ3によって、水酸化した
金属類や塵埃などのような、比較的大きな溶解しない固
形物が除去される。第1圧力計12aは、フィルタ3に
圧送される使用済みクーラントの圧力を監視する。ま
た、第2圧力形12bは、フィルタ3aの上流側とフィ
ルタ3bの下流側の差圧を監視し、予め規定されている
圧力を越えた場合には、フィルタ3a,3bの目詰まり
と判断して、フィルタ3a,3bの保守を行うようにし
ている。
【0040】フィルタ3で処理されたクーラントは、さ
らに、高圧ポンプ4により、逆浸透膜5に圧送される。
逆浸透膜5によって、水と、エチレングリコ−ルと、添
加剤と、エチレングリコ−ルの酸化成分や添加剤の劣化
成分と、重金属を含む溶解した金属成分とが、逆浸透膜
5の膜を境にして分離される。第3圧力計12cは、逆
浸透膜5に圧送されるクーラントの圧力を監視する。
【0041】逆浸透膜5は、使用済みクーラントを一度
に多量に短時間に処理することは、装置やポンプ圧力の
大きさの点で困難であるので、処理されずに滞留する使
用済みクーラントと、透過しなかった成分とを含む液,
即ち、残渣液を、残渣液配管8bから回収し、絞弁11
を経由して、使用済みクーラント貯留タンク13に帰還
するようにしている。帰還されたクーラントは、再び、
フィルタ3及び逆浸透膜5に供給されて、再生処理が施
される。絞弁11は、逆浸透膜5で分流し、使用済みク
ーラント貯留タンク13へ戻される流路の途中に配設さ
れており、逆浸透膜5へ加圧しながら、循環濃縮と透過
を効率よく行うために設けられている。
【0042】逆浸透膜5を透過した透過液が流出する透
過液配管8aには、切替弁7Aが設けられている。処理
工程の最初においては、逆浸透膜5を透過した透過液
は、切替弁7Aを経て電気伝導率計10によって電気伝
導率が検出される。コントローラ9は、検出された電気
伝導率が1530μs/cm以下であれば、切替弁7A
を、配管8cを経て、再生液が回収される再生液回収タ
ンク14に至る流路に切り替えられる。従って、かる使
用済みクーラントについては、イオン交換樹脂6により
再生処理を施されることなく、再生液回収タンク14に
回収される。また、表1に示したような調整用添加剤を
所定量補充することにより、再生クーラントを得ること
ができる。
【0043】また、検出された電気伝導率が1530μ
s/cmより大きい場合には、切替弁7Aは、イオン交
換樹脂6と配管8dを経て、再生液回収タンク14に至
る流路に切り替えられる。イオン交換樹脂6は、エチレ
ングリコ−ルの分子よりも小さい添加剤およびエチレン
グリコ−ルの酸化成分および添加剤の劣化成分が主に除
去し、逆浸透膜5で処理しきれずに逆浸透膜5を透過し
た、残りのエチレングリコ−ルの分子よりも小さい添加
剤およびエチレングリコ−ルの酸化成分および添加剤の
劣化成分も、除去する。汚染物質が取り除かれ、エチレ
ングリコ−ルと水からなる再生液は、再生液回収タンク
14に回収される。この再生液からは、ほとんどの添加
剤成分は除去されているため、それぞれ、所定の含有量
となるように、添加剤が補充されて、再生クーラントを
得ることができる。
【0044】イオン交換樹脂6による再生液の液質は、
イオン交換樹脂6に設置されている電気伝導率計10に
て監視され、イオン交換樹脂6が寿命に達し、液質が悪
化した場合には警報が発せられる。この警報は、ランプ
の点灯,点滅,又はブザー等により行われる。
【0045】次に、図5及び図6を用いて、本実施形態
によるクーラントの再生処理装置に用いる切替弁7Aの
構成について説明する。
【0046】図5及び図6は、本発明の他の実施形態に
よるクーラントの再生処理装置に用いる切替弁の構成を
示す断面図である。
【0047】本実施形態に用いる切替弁7Aは、電磁式
三方弁であり、電磁コイル7cに通電しない状態では、
図5に示すように、弁7dはバネ7eによって下方に押
し下げられおり、逆浸透膜5による処理を終えた液体
は、切替弁7からイオン交換樹脂6の処理工程に導かれ
る。また、図6に示すように、電磁コイル7cに通電さ
れると、弁7dはバネ7eに抗して引き上げられ、逆浸
透膜5による処理を終えた液体は、イオン交換樹脂6を
迂回して、再生液回収タンク14に導かれる。
【0048】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、再生対象の使用使用済みクーラントの性状を電気伝
導率により検出して、自動的に、逆浸透膜による再生処
理のみを行うことにより、イオン交換樹脂の使用可能期
間を長くすることができ、使用済みクーラントの再生処
理におけるイオン交換樹脂の再生費用の割合を低減する
ことができ、使用済みクーラントの再生費用を低減でき
るものである。
【0049】次に、図7〜図11を用いて、本発明のそ
の他の実施形態によるクーラントの再生処理装置の構成
について説明する。最初に、図7を用いて、本実施形態
によるクーラントの再生処理装置の全体構成について説
明する。図7は、本発明のその他の実施形態によるクー
ラントの再生処理装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【0050】本実施形態のクーラントの再生処理装置に
おいては、使用済みクーラント貯留容器13に収容され
た使用済みの廃クーラントを再生する再生処理手段とし
て、フィルタ3(第1フィルタ3a,第2フィルタ3
b)と、逆浸透膜5と、イオン交換樹脂が充填されたイ
オン交換樹脂容器6とを備えている。汚染物質が取り除
かれ、エチレングリコ−ルと水からなる再生されたクー
ラントは、再生液回収タンク14に回収される。
【0051】フィルタ3は、水酸化した金属類や塵埃な
どのような、比較的大きな溶解しない固形物を除去す
る。ここで、第1フィルタ3aは、目の粗いフィルタで
あり、第2フィルタ3bは、目の細かいフィルタであ
る。
【0052】逆浸透膜5は、水と、エチレングリコ−ル
と、添加剤と、エチレングリコ−ルの酸化成分や添加剤
の劣化成分と、重金属を含む溶解した金属成分とを、逆
浸透膜5の膜を境にして分離する。ここで、逆浸透膜5
は、最適の阻止率のものを使用するものである。
【0053】イオン交換樹脂容器6内のイオン交換樹脂
は、エチレングリコ−ルの分子よりも小さい添加剤およ
びエチレングリコ−ルの酸化成分および添加剤の劣化成
分が主に除去し、逆浸透膜5を透過した残りのエチレン
グリコ−ルの分子よりも小さい添加剤およびエチレング
リコ−ルの酸化成分および添加剤の劣化成分も除去す
る。
【0054】一般的に、使用前のクーラントは、水にエ
チレングリコ−ルと添加剤を加えた溶液である。そし
て、各種装置や内燃機関から抜き取られた使用済みクー
ラントは、エチレングリコ−ルと添加剤と水の混合液に
汚染物質の混在したものである。内燃機関より抜き取ら
れた使用済みクーラントの汚染物質として、通常、エチ
レングリコ−ルの酸化成分と、添加剤の劣化成分と、溶
解した金属成分と、溶解しない固形物とがある。特に、
この使用済みクーラントの金属成分には、公害で問題に
なるPb,Cuなどの重金属が含まれている。
【0055】ここで、クーラントの再生処理工程につい
て説明する。使用済みクーラント貯留タンク13に収容
された使用済みクーラントは、低圧ポンプ2により、フ
ィルタ3に送られる。フィルタ3によって、水酸化した
金属類や塵埃などのような、比較的大きな溶解しない固
形物が除去される。第1圧力計12aは、フィルタ3に
圧送される使用済みクーラントの圧力を監視する。ま
た、第2圧力形12bは、フィルタ3aの上流側とフィ
ルタ3bの下流側の差圧を監視し、予め規定されている
圧力を越えた場合には、フィルタ3a,3bの目詰まり
と判断して、フィルタ3a,3bの保守を行うようにし
ている。
【0056】フィルタ3で処理されたクーラントは、さ
らに、高圧ポンプ4により、逆浸透膜5に圧送される。
逆浸透膜5によって、水と、エチレングリコ−ルと、添
加剤と、エチレングリコ−ルの酸化成分や添加剤の劣化
成分と、重金属を含む溶解した金属成分とが、逆浸透膜
5の膜を境にして分離される。第3圧力計12cは、逆
浸透膜5に圧送されるクーラントの圧力を監視する。
【0057】逆浸透膜5は、使用済みクーラントを一度
に多量に短時間に処理することは、装置やポンプ圧力の
大きさの点で困難であるので、処理されずに滞留する使
用済みクーラントと、透過しなかった成分とを含む液,
即ち、残渣液を、残渣液配管8bから回収し、自動絞弁
11を経由して、使用済みクーラント貯留タンク13に
帰還するようにしている。帰還されたクーラントは、再
び、フィルタ3及び逆浸透膜5に供給されて、再生処理
が施される。自動絞弁11は、逆浸透膜5で分流し、使
用済みクーラント貯留タンク13へ戻される流路の途中
に配設されており、逆浸透膜5へ加圧しながら、循環濃
縮と透過を効率よく行うために設けられている。逆浸透
膜5のカウンタフロー処理により、使用済みクーラント
の循環液は、処理の進行とともに濃度が濃くなっていく
ため、逆浸透膜5に加圧するための自動絞弁11によっ
て自動的に圧力が所定の圧力となるように調整してい
る。従来は、手動絞弁を用いていたため、処理の進行と
ともに絞弁の調整が必要であったが、自動絞弁11を使
用することにより、調整作業が不要となっている。
【0058】最後に、逆浸透膜5を透過した透過液は、
透過液配管8aを通り、イオン交換樹脂容器6内のイオ
ン交換樹脂に送られる。イオン交換樹脂は、エチレング
リコ−ルの分子よりも小さい添加剤およびエチレングリ
コ−ルの酸化成分および添加剤の劣化成分が主に除去
し、逆浸透膜5で処理しきれずに逆浸透膜5を透過し
た、残りのエチレングリコ−ルの分子よりも小さい添加
剤およびエチレングリコ−ルの酸化成分および添加剤の
劣化成分も、除去する。
【0059】そして、汚染物質が取り除かれ、エチレン
グリコ−ルと水からなる再生液は、再生液回収タンク1
4に回収される。この再生液の液質はイオン交換樹脂に
設置されている電気伝導率計10にて監視され、イオン
交換樹脂が寿命に達し、液質が悪化した場合には警報が
発せられる。この警報は、ランプの点灯,点滅,又はブ
ザー等により行われる。
【0060】さらに、本実施形態においては、使用済み
クーラント貯留タンク13内に挿入されるパイプ8cの
先端に、使用済みクーラントの残量設定部20を備えて
いる。残量設定部20の詳細構成については、図8及び
図9を用いて後述するが、使用済みクーラント貯留タン
ク13内のクーラントの残量を任意に設定できるもので
ある。そして、使用済みクーラント貯留タンク13内の
クーラントの残量がその設定値以下になると、検出手段
21は、パイプ8c内のクーラントの圧力の変化によっ
て、クーラント残量が設定値以下になったことを検出す
る。検出手段21は、クーラント残量が所定値以下にな
ったことを検出すると、電源部22から低圧ポンプ2へ
の通電を遮断して、低圧ポンプ2を停止することによ
り、使用済みクーラントの再生処理を自動的に停止する
ことができる。
【0061】従来の再生処理装置においては、使用済み
クーラント貯留タンク13内のクーラントの残量が一定
以下になったときにのみ、低圧ポンプ2を停止するよう
にしていた。ここで言う一定の残量とは、使用済みクー
ラント貯留タンク13が、例えば、200リットルの容
量であるとすると、その値に対して予め定めた量,一般
的には10%の20リットルであるため、例えば、使用
済みクーラント貯留タンク13内の使用済みクーラント
の初期量が100リットルの場合にも、残量が20リッ
トルになると再生処理装置は停止することになる。従っ
て、残量の20リットルの中には、まだ、回収できるべ
き成分が残存しているため、再生処理が無駄になってし
まう。そこで、従来は、最初に貯留されている使用済み
クーラントの量が200リットルのときでないと、再生
処理を開始できないものであった。それに対して、本実
施形態においては、再生処理開始時に使用済みクーラン
ト貯留タンク13内に蓄えられているクーラントの初期
量に応じて、残量設定部20において、適当な再生処理
終了時の残量を設定しておくことによって、貯留タンク
の2/3程度若しくは1/2程度まで使用済みクーラン
トが溜まった時点でも、再生処理を開始することができ
るものである。
【0062】また、本実施形態においては、イオン交換
樹脂容器6に、液面検出器30を備えている。液面検出
器30が、イオン交換樹脂容器6内の液面が所定のレベ
ルになると、駆動回路31に検出信号を出力することに
より、エア抜きバルブ32を動作させて、エア抜きを自
動的に終了させるようにしている。なお、エア抜きバル
ブ32の詳細については、図10及び図11を用いて後
述する。イオン交換樹脂を新しいものに交換した際に
は、再生処理装置の始動前に、イオン交換樹脂容器の内
部のエアーを抜かないと、イオン交換樹脂が有効に作用
しないため、見かけ上、イオン交換樹脂が寿命になった
ものと誤って検出されることになる。そこで、イオン交
換樹脂の交換時にはエアー抜きを行う必要があるが、こ
のエアー抜きの終了は、従来は作業者の判断でエアー抜
きバルブを閉じるようにしていた。それに対して、本実
施形態では、液面検出器30により、イオン交換樹脂容
器内の液面を検出し、その液面が所定レベルになると、
駆動回路31を用いて、エア抜きバルブ32を動作させ
て、エア抜きを自動的に終了するようにしているので、
エア抜き作業の無人化を達成することができる。
【0063】次に、図8及び図9を用いて、本実施形態
によるクーラントの再生処理装置に用いる残量設定部2
0の構成について説明する。図8は、本発明のその他の
実施形態によるクーラントの再生処理装置に用いる残量
設定部の構成を示す正面図であり、図9は、図8の部分
断面を示す側面図である。
【0064】使用済みクーラントの残量設定部20は、
使用済みクーラント貯留タンク13内に挿入されるパイ
プ8cの先端に、取り付けられている。使用済みクーラ
ントの残量設定部20は、パイプ22と、スライド部2
4と、スライド部24をパイプ22に位置決めして固定
するボルト26とから構成されている。図9に示すよう
に、パイプ22の先端には、切欠部22Aが形成されて
いる。切欠部22Aは、パイプ22の先端部からパイプ
22の側面の一部を切り欠くようにして形成されてい
る。また、図2に示すように、パイプ22の外表面に
は、「200」,「100」等の数字が記載されてお
り、この数字は、初期状態において使用済みクーラント
貯留タンク13に貯留されている使用済みクーラントの
量を示している。使用済みクーラント貯留タンク13の
貯留容量を200リットルとすると、使用済みクーラン
ト貯留タンク13内に満杯に使用済みクーラントが貯留
されているときには、ボルト26を緩めてスライド部2
4の上端を、数字「200」に合わせる。また、使用済
みクーラント貯留タンク13内の半分の位置まで、使用
済みクーラントが貯留されているときには、ボルト26
を緩めてスライド部24の上端を、数字「100」に合
わせる。
【0065】スライド部24を上下に移動することによ
り、図9に示したスライド部24の下端とパイプ22の
先端の高さhが変化する。パイプ22の先端は、使用済
みクーラント貯留タンク13の底部に接するように配置
される。従って、クーラント再生処理装置による再生処
理が進行し、使用済みクーラント貯留タンク13内の使
用済みクーラントの残量が減少して、液面レベルがスラ
イド部24の下端以下になると、パイプ22の先端から
は空気を吸引することになる。図7に示したように、パ
イプ8cに備えられている検出手段21は、パイプ8c
内のクーラントの圧力が減少したことを検出することに
よって、クーラント残量が設定値以下になったことを検
出する。検出手段21は、クーラント残量が所定値以下
になったことを検出すると、電源部22から低圧ポンプ
2への通電を遮断して、低圧ポンプ2を停止することに
より、使用済みクーラントの再生処理を自動的に停止す
ることができる。
【0066】即ち、本実施形態においては、残量設定部
20のスライド部24の位置を変えることによって、高
さhを変えることができ、再生処理を停止するときの使
用済みクーラント貯留タンク13内における残量を変え
ることができるので、初期状態における使用済みクーラ
ント貯留タンク13内の使用済みクーラントの量が20
0リットルの満杯の状態でないときでも、再生処理を開
始することが可能となる。また、このとき、パイプ22
の表面には、再生処理を開始するときの初期状態の使用
済みクーラントの量を記載しているので、この数字にス
ライド部24の上端を合わせることによって、再生処理
停止時の高さhを容易に設定することができる。
【0067】次に、図10及び図11を用いて、本実施
形態によるクーラントの再生処理装置におけるエア抜き
手段の構成について説明する。図10及び図11は、本
発明のその他の実施形態によるクーラントの再生処理装
置におけるエア抜き手段の構成を示す断面図である。
【0068】図10に示すように、イオン交換樹脂容器
6内には、イオン交換樹脂7が充填されている。逆浸透
膜から圧送されてきた液は、イオン交換樹脂によってイ
オン交換され、再生液回収タンクに送られる。ここで、
本実施形態においては、イオン交換樹脂容器6内には、
液面検出器30が備えられている。液面検出器30は、
イオン交換樹脂容器6内の液面レベルを検出できるもの
であれば、光式,静電容量式等のいずれのものでもよい
ものでる。液面検出器30が液面を検出するまでの間
は、駆動回路31は、エア抜きバルブ32を開いた状態
としておき、イオン交換樹脂容器6内を大気に開放した
状態として、イオン交換樹脂容器6内のエアーを抜くこ
とができる。
【0069】そして、イオン交換樹脂容器6内の液面の
レベルが、図10に示した液面レベルLL1から、図1
1に示した液面レベルLL2まで上昇すると、液面検出
器30は、駆動回路31に液面検出信号を送り、駆動回
路31はこの信号に基づいて、エアー抜きバルブ32を
閉じるようにする。
【0070】イオン交換樹脂を新しいものに交換した際
には、再生処理装置の始動前に、イオン交換樹脂容器の
内部のエアーを抜く必要がある。始動前の時点では、液
面レベルは低下しているため、駆動回路31は、エア抜
きバルブ32を開いた状態としておき、イオン交換樹脂
容器6内を大気に開放した状態として、イオン交換樹脂
容器6内のエアー抜きを行う。そして、イオン交換樹脂
容器6内の液面のレベルが上昇すると、液面検出器30
からの液面検出信号に基づいて、駆動回路31はエアー
抜きバルブ32を閉じるため、エアー抜きの終了を自動
的に行うことが可能となる。したがって、エア抜きを自
動的に終了するようにしているので、エア抜き作業の無
人化を達成することができる。
【0071】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、残量設定部によって、再生処理を停止するときの使
用済みクーラント貯留タンク内における残量を変えるこ
とができるので、初期状態における使用済みクーラント
貯留タンク内の使用済みクーラントの量が満杯の状態で
ないときでも、再生処理を開始することが可能となる。
また、残量設定部には、再生処理を開始するときの初期
状態の使用済みクーラントの量を記載しているので、こ
の数字にスライド部の上端を合わせることによって、再
生処理停止時の高さhを容易に設定することができる。
さらに、イオン交換樹脂容器内の液面を検出することに
よって、エアー抜きの終了を自動的に行うことができ、
エア抜き作業の無人化を達成することができる。
【0072】また、さらに、残渣液を回収する際に、自
動絞弁を経由して、使用済みクーラント貯留タンク13
に帰還するようにしているので、再生処理の進行時に
も、絞弁の調整作業が不要となる。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、イオン交換樹脂の再生
費用を低減して、リサクルクーラントを安価に供給でき
る。
【0074】また、本発明によれば、任意の量の使用済
みクーラントに対しても、再生処理を行えるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるクーラントの再生処
理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるクーラントの再生処
理装置に用いる切替弁の第1の動作状態の構成を示す断
面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるクーラントの再生処
理装置に用いる切替弁の第2の動作状態の構成を示す断
面図である。
【図4】本発明の他の実施形態によるクーラントの再生
処理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の他の実施形態によるクーラントの再生
処理装置に用いる切替弁の第1の動作状態の構成を示す
断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態によるクーラントの再生
処理装置に用いる切替弁の第2の動作状態の構成を示す
断面図である。
【図7】本発明のその他の実施形態によるクーラントの
再生処理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図8】本発明のその他の実施形態によるクーラントの
再生処理装置に用いる残量設定部の構成を示す正面図で
ある。
【図9】図8の部分断面を示す側面図である。
【図10】本発明のその他の実施形態によるクーラント
の再生処理装置におけるエア抜き手段の構成を示す断面
図である。
【図11】本発明のその他の実施形態によるクーラント
の再生処理装置におけるエア抜き手段の構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
3…フィルタ 5…逆浸透膜 6…イオン交換樹脂 7…切替弁 9…コントローラ 10…電気伝導率計 20…残量設定部 21…検出手段 22…電源部 30…液面検出器 32…エアー抜きバルブ
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 敏勝 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社 日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 石崎 和久 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社 日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 立川 智規 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 細野 恭司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 中林 修 千葉県市原市五井南海岸12番地の28 エチ レンケミカル株式会社内 (72)発明者 時田 惠壽 千葉県市原市五井南海岸12番地の28 エチ レンケミカル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路上に配置された逆浸透膜とイオン交換
    樹脂とを有し、使用済みクーラントを上記逆浸透膜及び
    イオン交換樹脂を通して再生するクーラントの再生処理
    装置において、 上記逆浸透膜からイオン交換樹脂に至る流路上に設けら
    れ、上記イオン交換樹脂を経て再生液回収容器に至る流
    路と、上記イオン交換樹脂をバイパスして再生液回収容
    器に至る流路とを切り替える切替弁を備えたことを特徴
    とするクーラントの再生処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のクーラントの再生処理装置
    において、さらに、 上記逆浸透膜を透過した液体の電気伝導率を検出する電
    気伝導率検出手段と、 この電気伝導率検出手段によって検出された電気伝導率
    が所定値よりも小さいときには、上記逆浸透膜から流出
    する液体を上記イオン交換樹脂をバイパスして再生液回
    収容器に導くように上記切替弁によって流路を切り替え
    るように制御する制御手段を備えたことを特徴とするク
    ーラントの再生処理装置。
  3. 【請求項3】使用済みクーラント貯留容器内に貯留され
    た使用済みクーラントを、逆浸透膜及びイオン交換樹脂
    容器内に収容されたイオン交換樹脂を通して再生すると
    ともに、逆浸透膜における残渣液を、上記使用済みクー
    ラント貯留容器に回収するクーラントの再生処理装置に
    おいて、 上記使用済みクーラント貯留容器内に挿入されるパイプ
    の先端に取り付けられるとともに、先端の側面に切欠部
    が形成されたパイプと、このパイプの外周側にスライド
    可能に取り付けられたスライド部からなる使用済みクー
    ラントの残量設定部と、 上記パイプ内の圧力を検知し、圧力が低下したとき、上
    記使用済みクーラント貯留容器内の使用済みクーラント
    を吸引するポンプの駆動を停止制御する制御手段とを備
    えたことを特徴とするクーラントの再生処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載のクーラントの再生処理装置
    において、さらに、 上記イオン交換樹脂容器内の液面レベルを検出する液面
    検出手段と、 上記イオン交換樹脂容器の上部に設置され、上記イオン
    交換樹脂容器の内部を大気に開放するエアー抜きバルブ
    を備え、 上記液面検出手段によって液面を検出すると、上記エア
    ー抜きバルブによる大気開放を停止することを特徴とす
    るクーラントの再生処理装置。
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WO2020110853A1 (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 シャープ株式会社 浄水装置および家庭用浄水器
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