JP2000093277A - 寝具類と寝具類カバーとの分離防止構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】就寝中に布団とカバーが襟元で分離して、カバ
ーだけを着ていることを防止するため、布団とカバーを
一体的に、かつ又、簡単に接続することで布団とカバー
の分離を防止する接続方法を提供するものである。 【解決手段】オープンファスナー及び面ファスナーの一
方のテープを布団の４方の縁に沿って取り付け、他方の
テープをカバー内面の縁に沿って取り付けて、対応する
テープを接合することにより、布団とカバーを一体的に
かつ又簡単に接続ができ、布団とカバーの分離を防止す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、掛け布団、毛布等
の寝具類（以下、単に布団という）と掛け布団、毛布等
の寝具類のカバー（以下、単にカバーという）との分離
防止構造、特に紐を用いず簡単な操作で確実に布団とカ
バーとの分離を防止するための分離防止構造に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】一般に布団には通常、カバーが被覆され
ているが、この布団とカバーの接続は、従来布団の４
隅、もしくは４隅と縁中央に付いているループ状の紐
に、カバーの内面の４隅、もしくは４隅と縁中央に付い
ている紐を結び付けて接続していた。従って結び目と結
び目の間は、布団とカバーの縁が接続されていないため
に、就寝中に布団を引き寄せたつもりがカバーだけを引
き寄せていて、布団とカバーの襟元、足元、両側端の縁
同士が分離したり、紐が解けてカバーの中で布団がダン
ゴ状になり、カバーだけを着ている状態になり寝冷えの
原因となっていた。

【０００３】また、布団にカバーを脱着する際には、布
団についているループ状の紐と、カバーについている紐
の位置がずれていたり、どちらかが付いていない場合が
あり、ループ状の紐にカバーの紐を結び付ける作業は面
倒である。また、きつく結びすぎて解きにくい場合もあ
り面倒であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如き
状況に対処し、その問題点を解決するために、布団のル
ープ状の紐にカバーの紐を結び付けずに、布団とカバー
を分離させない接続方法で布団とカバーを簡単に、かつ
又、一体的に接続することを課題として研究をした。

【０００５】かくして本発明はオープンファスナー及び
面ファスナー（以下、面ファスナーも含めて単にファス
ナーという）のテープの一方を布団側に、他方をカバー
内面側に取り付けることを見だし布団とカバーの縦、横
の長さの違いがあっても簡単に取り付けることができ、
しかも確実に両者を接続して布団とカバーの分離を完全
に防止し、寝冷えをなくし、快適な安眠を達成すること
を目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成
し、課題を解決する本発明は、先ず、テープの長さ方向
中央線に沿い互いに係合、分離するエレメントを有し、
スライダーにより長さ方向に接合、分離されるオープン
ファスナーの、一方のテープを掛け布団、毛布などの寝
具類の襟元、足元、両側端の縁に取り付け、他方のテー
プを寝具類のカバー内面の対応する襟元、足元、両側端
の縁に取り付けて、内部に収納された寝具類と、該寝具
類のカバー内面とをその襟元、足元、両側端の縁に沿っ
て互いに接続せしめてなることを特徴とする。

【０００７】一方のテープの表面がループ状であり引掛
かり機能を有し、それに対応する他方のテープ表面は鉤
状に加工され、各々のテープを中表にしてループに鉤を
引掛けて接続して、強くはがせば分離する帯状の面ファ
スナーの、一方のテープを掛け布団、毛布などの寝具類
の表生地と裏生地とに襟元、足元、両側端の縁に沿い取
り付けて、他方のテープを該カバー内面の対応する表生
地と裏生地とに襟元、足元、両側端の縁に沿い取り付け
て、内部に収納された寝具類と、該寝具類のカバー内面
とをその周辺の縁に沿って互いに接続せしめてなること
も他の特徴とする。

【０００８】なお、上記分離防止構造を有するカバー付
き布団の形成は、先ず、カバーを裏返した状態で、該カ
バーの襟元、足元、両側端と布団の襟元、足元、両側端
の夫々の何れか一方の縁にファスナーの一方のテープを
取り付け、対応する他方のカバー又は布団の縁に、他方
のテープを取り付けて互いに対応する縁同士を接続し、
布団を内部に収納するようにしてカバーを裏返し、その
表面を表に出せば、所期のカバー付き布団が得られる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、上記本発明の具体的な態様
について更に詳述すると、本発明は基本的にファスナー
を用い、その一方のテープを布団の襟元、足元、両側端
の縁に沿って取り付け、他方のテープをカバーの上記布
団の襟元、足元、両側端に対応する襟元、足元、両側端
に沿って取り付けて布団側に取り付けたファスナーのエ
レメントと、カバー側に取り付けたファスナーのエレメ
ントを互いに係合させ一体に接続することである。な
お、面ファスナーを用いる場合は、エレメントではな
く、テープ表面の鉤状或いはキノコ状のパイルと、テー
プ表面のパイルとを、両方のテープを中表にして係合さ
せ一体に接続することである。

【００１０】一般に市販されている布団では、キルティ
ング製品のため表示寸法と実寸に多少の違いがある。ま
た、カバーにも同様の違いがあり、かつ又、洗濯による
収縮が発生するために、表示寸法との違いが発生する場
合がある。その結果、同じサイズの布団とカバーでも、
縦方向、横方向の長さが違う場合がある。現実には、袋
状に縫製されたカバーの中に収納される布団の縦方向、
横方向の長さが、カバーの縦方向、横方向の長さよりも
大きい場合がある。またファスナーのテープを既成の布
団の周辺の縁に取り付ける場合に、逢着しにくい場合が
ある。各々の場合に対応するテープの取り付け方法を以
下に説明する。

【００１１】先ず、布団とカバーの横幅が違う場合、テ
ープの長さ方向中央線に沿い、互いに係合、分離するエ
レメントを有し、テープ中央より両端に向かって２個の
スライダーにより長さ方向に各別に係合、分離可能なオ
ープンファスナーを用いて、その一方のテープの中央を
布団の襟元の縁中央に位置させ、縁に沿って取り付け、
足元の縁も同様に取り付けると共に、他方のテープをカ
バー内面の縁に、布団に取り付けたテープに対応するよ
うに取り付け、対応するテープをスライダーにより接合
して、カバー内部に布団を収納すれば、布団とカバーの
両側端部において横幅の違いの二分の一の長さが接続さ
れない状態になるが、布団とカバーの長さ方向の中央線
が合うように接続される。布団とカバーの縦方向の長さ
の違いがある場合も、上述の横幅の違う場合と同様に、
布団とカバーの両側端の縁に、各々ファスナーのテープ
を取り付けることにより解決できる。

【００１２】帯状の面ファスナーの、一方のテープを掛
け布団、毛布などの寝具類の表生地と裏生地とに襟元、
足元、両側端の縁に沿って取り付けて、他方のテープを
該カバー内面の対応する表生地と裏生地とに襟元、足
元、両側端の縁に沿って取り付けて、内部に収納された
寝具類と、該寝具類のカバー内面とをその周辺の縁に沿
って互いに接続する場合は、布団とカバーの長さ方向の
中央線を合わせ、布団とカバーの対応する両側端の縁中
央が合うように接続することにより布団とカバーの縦、
横の長さの違う場合も接続可能である。

【００１３】ファスナーのテープを布団に取り付ける場
合に、逢着しにくい場合は熱融着性接着剤を用いること
もでき、それ以外の接着剤を用いて取り付けることも可
能である。また、テープ幅方向の断面形状が側端部にか
け分岐して開いているＹ型状となし、開いている該分岐
テープの各内面に夫々熱融着性接着剤を付着してあるテ
ープで、布団の縁を挟み込み加熱融着させて取り付ける
方法もある。

【００１４】上述の布団の縁にオープンファスナーのテ
ープを取り付ける場合は、カバーは洗濯回数が多い為、
スライダーと箱を有するテープを取り付け方が好まし
く、オープンファスナー及び面ファスナーの構造並びに
テープの取り付け方法を限定するものではない。

【００１５】

【実施例】以下更に添付図にもとづいて本発明の具体的
態様を説明する。

【００１６】図１の（Ａ）では、布団１の襟元、足元、
両側端の縁に沿いオープンファスナーの一方のテープ３
ａを取り付けた状態である。取り付け方法の具体的例と
しては、先ず、テープの長さ方向中央線に沿い、互いに
係合、分離するエレメントを有し、テープ中央より両端
に向かって２個のスライダーにより長さ方向に各別に係
合、分離可能なオープンファスナーのスライダー４を有
するテープ３ａを、布団の襟元の縁中央５にテープ中央
を位置させて縁に沿って取り付け、テープ３ａの両端を
襟元の縁両端よりも更に長くテープの両端が垂れるよう
にテープ３ａを取り付けた状態である。同様に、布団の
足元の縁にもテープ３ａを取り付ける。

【００１７】更に、布団１の両側端の縁中央６にテープ
３ａの中央を位置させ縁に沿って取り付ける。布団の両
側端部は、就寝中に引き寄せることがあまりないので、
布団１の側端部の縁の両端までテープ３ａを取り付ける
必要はなく、そのようにすることにより布団とカバーの
長さ方向の寸法が違う場合にも対応できる。

【００１８】図１（Ｂ）では、図１（Ａ）で示した布団
１に取り付けたオープンファスナーの一方のテープ３ａ
に対応するように、カバー２内面の襟元、足元、両側端
の縁に上記のオープンファスナーの他方のテープ３ｂを
取り付けた状態である。取り付け方法は、布団の場合と
同様に、四方の各々の縁中央にテープの中央を位置させ
て縁に沿って取り付ける。図１（Ｂ）カバー２裏面を表
にしてオープンファスナーの他方のテープ３ｂを取り付
けた状態を示すものである。

【００１９】図１（Ａ）、（Ｂ）で示すカバー２を布団
１の上に重ねて合わせ、対応するテープ３ａ、３ｂを接
合することにより縁同士が接続され、布団を内部に収納
するようにしてカバーを裏返し、その表面を表に出し、
カバー側面の開口部を閉じれば所期のカバー付き布団が
得られる。

【００２０】図２（Ａ）は、布団１の縁に沿って帯状の
面ファスナーの一方のテープ７ａを、布団１の表生地と
裏生地とに襟元、足元、両側端の縁に沿い取り付けた状
態である。取り付け方法の具体的例としては、先ず、布
団１の表生地に帯状の面ファスナーの一方のテープ７ａ
を布団１の襟元、足元の縁に沿って布団の両側端部まで
取り付け、布団の両側端部の縁中央６に帯状の面ファス
ナーの一方のテープ中央を位置させ布団１の襟元、足元
の方向に縁に沿って取り付ける。そのテープ７ａの長さ
は、布団１の側端の縁よりも短くてもよい。また、布団
１の裏生地に面ファスナーの一方のテープ７ａを取り付
ける方法は表生地に取り付ける方法と同様である。

【００２１】図２（Ｂ）は、図２（Ａ）で示した布団１
に取り付けた面ファスナーの一方のテープ７ａに対応す
るように、裏面を表にしたカバー２の襟元、足元、両側
端の縁に沿ってカバーの表生地と裏生地とに、上記の面
ファスナーの他方のテープ７ｂを取り付けた状態であ
る。取り付け方法は、布団の場合と同様に、四方の各々
の縁中央にテープの中央を位置させて縁に沿って取り付
ける。図２（Ｂ）カバー２の裏面を表にして面ファスナ
ーの他方のテープ７ｂを取り付けた状態を示すものであ
る。

【００２２】図２（Ａ）、（Ｂ）で示すカバー２と布団
１の襟元、足元、両側端の縁中央が各々あうように重ね
合わせ、対応するテープ７ａ、７ｂを接合することによ
り縁同士が接続され、布団１を内部に収納するようにし
てカバー２を裏返し、その表面を表に出し、カバー側面
の開口部を閉じれば所期のカバー付き布団が得られる。

【００２３】図３（Ａ）は、図１で示した布団１とカバ
ー２の襟元、足元、両側端の縁同士を接続して得られた
所期のカバー付き布団の１つの縁の断面形状を示すもの
である。（Ａ）は、布団１の縁１ａとカバー２内面の縁
２ａとがオープンファスナーの両テープ３ａ、３ｂのエ
レメント８が互いに係合した状態を示すものである。ま
た（Ｂ）は、図２で示した布団１とカバー２の襟元、足
元、両側端の縁同士を接続して得られた所期のカバー付
き布団の１つの縁の断面形状を示すものである。（Ｂ）
は、布団１の縁１ａとカバー２内面の縁２ａとが面ファ
スナーの表面が鉤状のパイルであるテープ７ａと表面が
パイル状のテープ７ｂが中表に互いに係合した状態を示
すものである。

【００２４】オープンファスナーの構造及び面ファスナ
ー種類は、上述以外の種類でもよく、布団とカバーの一
方の縁に取り付けるファスナーの数量も限定するもので
はない、また、テープの取り付け方法も、逢着してもよ
く、接着剤を使用して取り付けるも自由である。ファス
ナーのテープを取り付ける縁は襟元のだけでもよく、円
形の布団の場合はその周辺の縁に沿い取り付けることも
できる。

【００２５】

【発明の効果】本発明は以上のように布団の襟元、足
元、両側端と、カバー内面の襟元、足元、両側端に互い
に係合、分離するファスナーの夫々のテープを取り付け
た構成であるから、ファスナーのテープを縫いつけにく
い布団にも、また同サイズでも、縦、横の長さが違う布
団とカバーにも簡単にファスナーのテープを取り付ける
ことができ、しかも布団とカバーをファスナーを介して
一体的に接続することにより紐を結ばずに接続でき、カ
バーの脱着も簡単であると共に、紐が解けてカバーの中
で布団がダンゴ状になることもなくなる顕著な効果を有
する。また、布団とカバーの襟元、足元、両側端の縁同
士が分離しないため、就寝中にカバーだけを引き寄せる
こともなくなり、寝冷え防止の効果もあり、快適な状態
で布団を着ることができるので、安眠できる利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 オープンファスナーのテープを布団とカバー
内面の縁に取り付けた状態の１例を示す平面図である。

【図２】 面ファスナーのテープを布団とカバー内面の
縁に沿い取り付けた状態の１例を示す平面図である。

【図３】 オープンファスナーと面ファスナーのテープ
を布団とカバー内面の縁に沿い取り付け、接合した状態
を示す接合部分の各１例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 布団 １ａ 布団の縁 ２ カバー ２ａ カバー内面の縁 ３ａ オープンファスナーのスライダーを有するテープ ３ｂ オープンファスナーのテープ ４ スライダー ５ 布団の襟元の縁中央 ６ 布団の側端部の縁中央 ７ａ 鉤状パイルを有する面ファスナーのテープ ７ｂ パイル状の面ファスナーのテープ ８ エレメント

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープの長さ方向中央線に沿い互いに係
   合、分離するエレメントを有し、スライダーにより長さ
   方向に接合、分離されるオープンファスナーの、一方の
   テープを掛け布団、毛布などの寝具類の襟元、足元、両
   側端の縁に取り付け、他方のテープを寝具類のカバー内
   面の対応する襟元、足元、両側端の縁に取り付けて、内
   部に収納された寝具類と、該寝具類のカバー内面とをそ
   の襟元、足元、両側端の縁に沿って互いに接続せしめて
   なることを特徴とする寝具類と寝具類カバーとの分離防
   止構造。
2. 【請求項２】一方のテープの表面がループ状であり引掛
   かり機能を有し、それに対応する他方のテープ表面は鉤
   状に加工され、各々のテープを中表にしてループに鉤を
   引掛けて接続して、強くはがせば分離する帯状の面ファ
   スナーの、一方のテープを掛け布団、毛布などの寝具類
   の表生地と裏生地とに襟元、足元、両側端の縁に沿い取
   り付けて、他方のテープを該カバー内面の対応する表生
   地と裏生地とに襟元、足元、両側端の縁に沿い取り付け
   て、内部に収納された寝具類と、該寝具類のカバー内面
   とをその周辺の縁に沿って互いに接続せしめてなること
   を特徴とする寝具類と寝具類カバーとの分離防止構造。