JP2000093189A - 光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方法 - Google Patents
光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方法Info
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- JP2000093189A JP2000093189A JP26920498A JP26920498A JP2000093189A JP 2000093189 A JP2000093189 A JP 2000093189A JP 26920498 A JP26920498 A JP 26920498A JP 26920498 A JP26920498 A JP 26920498A JP 2000093189 A JP2000093189 A JP 2000093189A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高収率で、光学活性α−ヒドロキシケトンを得
る。 【解決手段】ピルビン酸生産能を有する微生物を培養し
て、式(1) R1−CHO ・・・(1) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表されるアルデヒド
を培養液中に添加することを特徴とする式(2) R1−CH(OH)−CO−CH3 ・・・(2) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表わされる光学活性
α−ヒドロキシケトンを製造する。
る。 【解決手段】ピルビン酸生産能を有する微生物を培養し
て、式(1) R1−CHO ・・・(1) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表されるアルデヒド
を培養液中に添加することを特徴とする式(2) R1−CH(OH)−CO−CH3 ・・・(2) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表わされる光学活性
α−ヒドロキシケトンを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性α−ヒド
ロキシケトンおよび、l−エフェドリンの製造方法に関
する。光学活性α−ヒドロキシケトンは、各種医農薬、
香料などの重要な合成原料であり、さらに安価に製造し
得れば、種々の合成原料に使用され得る。また、l−エ
フェドリンは医薬品中間体などとして有用な物質であ
る。
ロキシケトンおよび、l−エフェドリンの製造方法に関
する。光学活性α−ヒドロキシケトンは、各種医農薬、
香料などの重要な合成原料であり、さらに安価に製造し
得れば、種々の合成原料に使用され得る。また、l−エ
フェドリンは医薬品中間体などとして有用な物質であ
る。
【0002】
【従来の技術】光学活性α−ヒドロキシケトンの1種で
あるL-フェニルアセチルカルビノールは、古くは、ベン
ズアルデヒドからパン酵母により生成するノイベルグ法
やベンズアルデヒドとアセトアルデヒドまたはピルビン
酸からサッカロマイセス属及びキャンディダ属などの酵
母やザイモモナス属の細菌などにより、生成することが
知られている。(Eur.J.Appl.Microbiol.Biotechnnl.,1
6(1).35-38(1982)、WO9004631,Biocatalysis,1(4),321-
31(1988)など)。
あるL-フェニルアセチルカルビノールは、古くは、ベン
ズアルデヒドからパン酵母により生成するノイベルグ法
やベンズアルデヒドとアセトアルデヒドまたはピルビン
酸からサッカロマイセス属及びキャンディダ属などの酵
母やザイモモナス属の細菌などにより、生成することが
知られている。(Eur.J.Appl.Microbiol.Biotechnnl.,1
6(1).35-38(1982)、WO9004631,Biocatalysis,1(4),321-
31(1988)など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来法は収率、収量の点で満足いくものではなく、アル
コールなどの副生物が多かった。
従来法は収率、収量の点で満足いくものではなく、アル
コールなどの副生物が多かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため、さらに生産性の高い光学活性α−ヒ
ドロキシケトンの製法について鋭意研究した結果、ピル
ビン酸の生産能を有する微生物用いることにより、光学
活性α−ヒドロキシケトンの蓄積濃度、生成収率が著し
く向上することを見出し本発明に到達した。 すなわ
ち、本発明はピルビン酸の生産能を有する微生物を培養
して、前記式(1)で表されるアルデヒドを培養液中に
添加することを特徴とする前記式(2)で表される光学
活性α−ヒドロキシケトンの製造方法、および、この方
法で得られるL−フェニルアセチルカルビノールを変換
するl−エフェドリンの製造方法である。
点を解決するため、さらに生産性の高い光学活性α−ヒ
ドロキシケトンの製法について鋭意研究した結果、ピル
ビン酸の生産能を有する微生物用いることにより、光学
活性α−ヒドロキシケトンの蓄積濃度、生成収率が著し
く向上することを見出し本発明に到達した。 すなわ
ち、本発明はピルビン酸の生産能を有する微生物を培養
して、前記式(1)で表されるアルデヒドを培養液中に
添加することを特徴とする前記式(2)で表される光学
活性α−ヒドロキシケトンの製造方法、および、この方
法で得られるL−フェニルアセチルカルビノールを変換
するl−エフェドリンの製造方法である。
【0005】本発明の特徴は、微生物により、ピルビン
酸を生成させ、この培地中にアルデヒド類を加えること
により、常温で、高収量で目的物の光学活性α−ヒドロ
キシケトン類を生成するところにある。さらに、具体的
に説明すると、ピルビン酸高生産微生物自体によって、
糖質などの炭素源からピルピン酸生成させながらアセト
アルデヒドを生成させ、微生物のみならず生物一般にと
って毒性が高いアセトアルデヒドの生成濃度を人工的に
添加してコントロールする必要がない。つまり、ピルビ
ン酸高生産微生物の生育、代謝を害することなく糖質な
どの炭素源からピルピン酸生成させアセトアルデヒドを
産生し、ピルビン酸デカルボキシラーゼの働きにより、
培養液中添加するアルデヒド類に対応する光学活性α−
ヒドロキシケトンを生成せしめる。
酸を生成させ、この培地中にアルデヒド類を加えること
により、常温で、高収量で目的物の光学活性α−ヒドロ
キシケトン類を生成するところにある。さらに、具体的
に説明すると、ピルビン酸高生産微生物自体によって、
糖質などの炭素源からピルピン酸生成させながらアセト
アルデヒドを生成させ、微生物のみならず生物一般にと
って毒性が高いアセトアルデヒドの生成濃度を人工的に
添加してコントロールする必要がない。つまり、ピルビ
ン酸高生産微生物の生育、代謝を害することなく糖質な
どの炭素源からピルピン酸生成させアセトアルデヒドを
産生し、ピルビン酸デカルボキシラーゼの働きにより、
培養液中添加するアルデヒド類に対応する光学活性α−
ヒドロキシケトンを生成せしめる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用する微生物は、ピル
ビン酸生産能を有する微生物であるならばいずれでもよ
い。ここで、ピルビン酸生産能を有する微生物とは、表
1に示す組成の培地5mlに微生物を一白金耳植菌し、
30℃で24時間振とう培養し、培地中にピルビン酸が
10g/l以上蓄積する微生物が好ましい。
ビン酸生産能を有する微生物であるならばいずれでもよ
い。ここで、ピルビン酸生産能を有する微生物とは、表
1に示す組成の培地5mlに微生物を一白金耳植菌し、
30℃で24時間振とう培養し、培地中にピルビン酸が
10g/l以上蓄積する微生物が好ましい。
【0007】
【表1】
【0008】微生物としては、トルロプシス属またはキ
ャンデイダ属に属する微生物が好ましく、さらに好まし
くは、トルロプシス・グラブラータ、トルロプシス・キ
ャンデイダ、キャンデイダ・メタノロベッセンスであ
る。具体的には、特願平10−190591、特願平1
0−190592に記載された微生物などが好ましく使
用でき、トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis gla
brata)P120-5a(FERM P−16745)、トルロプシス・グ
ラブラータ(Torulopsis glabrata)B26(FERM P−1674
4)、トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis glabra
ta)IFO 0005、トルロプシス・グラブラータ(Torulops
is glabrata)AOA8-(FERM BP−1427)、トルロプシス
・グラブラータ(Torulopsis glabrata)P95-21(FERM
P −10652)トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis
glabrata) X-15(FERM BP−1423)、トルロプシス・キャ
ンデイダ(Torulopsis candida)TR-4532(FERM P-1459
9)、または、キャンディダ・メタノロベッセンスATCC26
176などが挙げられる。また、ピルビン酸を生産する能
力があれば、他に薬剤に対する耐性、栄養要求性などの
性質があってもよく、ピルビン酸を生産能力がある微生
物はすべて本発明に含まれるものである。
ャンデイダ属に属する微生物が好ましく、さらに好まし
くは、トルロプシス・グラブラータ、トルロプシス・キ
ャンデイダ、キャンデイダ・メタノロベッセンスであ
る。具体的には、特願平10−190591、特願平1
0−190592に記載された微生物などが好ましく使
用でき、トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis gla
brata)P120-5a(FERM P−16745)、トルロプシス・グ
ラブラータ(Torulopsis glabrata)B26(FERM P−1674
4)、トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis glabra
ta)IFO 0005、トルロプシス・グラブラータ(Torulops
is glabrata)AOA8-(FERM BP−1427)、トルロプシス
・グラブラータ(Torulopsis glabrata)P95-21(FERM
P −10652)トルロプシス・グラブラータ(Torulopsis
glabrata) X-15(FERM BP−1423)、トルロプシス・キャ
ンデイダ(Torulopsis candida)TR-4532(FERM P-1459
9)、または、キャンディダ・メタノロベッセンスATCC26
176などが挙げられる。また、ピルビン酸を生産する能
力があれば、他に薬剤に対する耐性、栄養要求性などの
性質があってもよく、ピルビン酸を生産能力がある微生
物はすべて本発明に含まれるものである。
【0009】変異株を誘導する場合は、親株を紫外線照
射するか、あるいは変異誘発剤(たとえばN−メチル−
N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、エチルメタン
スルホン酸など)で処理した後、親株が生育できないよ
うな濃度の有効な薬剤を含む固体培地で生育可能な菌株
を採取すればよい。
射するか、あるいは変異誘発剤(たとえばN−メチル−
N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、エチルメタン
スルホン酸など)で処理した後、親株が生育できないよ
うな濃度の有効な薬剤を含む固体培地で生育可能な菌株
を採取すればよい。
【0010】本発明における培養方法について説明す
る。培地は、炭素源、窒素源、無機イオンおよび必要に
応じてその他の有機微量成分を含有する通常の培地であ
る。
る。培地は、炭素源、窒素源、無機イオンおよび必要に
応じてその他の有機微量成分を含有する通常の培地であ
る。
【0011】炭素源としては、グルコース、フラクトー
ス、糖蜜などの糖類、フマール酸、クエン酸、コハク酸
のごとき有機酸、メタノール、エタノール、グリセロー
ルのごときアルコール類などを1〜15%、窒素源とし
て、酢酸アンモニウムのごとき有機アンモニウム塩、硫
酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、のごとき無機アンモニウム塩、
アンモニアガス、アンモニア水、尿素等を0.1〜4.0%、
有機微量成分としては、ビオチン等の被要求性物質が0.
0000001%〜0.1%、また必要に応じて、コーンスティー
プリカー、ペプトン、酵母エキス等0〜5%をそれぞれ
適当に含有する培地が用いられる。これらの他に、リン
酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化
ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸第1鉄、等が微量
成分として添加される。さらに、必要に応じてチアミ
ン、ナイアシン、ピリドキシン、ビオチンなどの要求ビ
タミン、またはこれらを含有する酵母エキス、コーンス
チープリカー、その他の天然物を添加した培地を使用す
ればよい。好ましくは消泡剤なども添加し、培養条件の
安定化をはかる。培養は通常、好気条件で行う。
ス、糖蜜などの糖類、フマール酸、クエン酸、コハク酸
のごとき有機酸、メタノール、エタノール、グリセロー
ルのごときアルコール類などを1〜15%、窒素源とし
て、酢酸アンモニウムのごとき有機アンモニウム塩、硫
酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、のごとき無機アンモニウム塩、
アンモニアガス、アンモニア水、尿素等を0.1〜4.0%、
有機微量成分としては、ビオチン等の被要求性物質が0.
0000001%〜0.1%、また必要に応じて、コーンスティー
プリカー、ペプトン、酵母エキス等0〜5%をそれぞれ
適当に含有する培地が用いられる。これらの他に、リン
酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化
ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸第1鉄、等が微量
成分として添加される。さらに、必要に応じてチアミ
ン、ナイアシン、ピリドキシン、ビオチンなどの要求ビ
タミン、またはこれらを含有する酵母エキス、コーンス
チープリカー、その他の天然物を添加した培地を使用す
ればよい。好ましくは消泡剤なども添加し、培養条件の
安定化をはかる。培養は通常、好気条件で行う。
【0012】培養中は、ピルビン酸の生成蓄積に伴い、
pHの低下が起こるので炭酸カルシウム、苛性ソーダ、
苛性カリなどのアルカリでpH3〜8.5に調節するこ
とが有効である。
pHの低下が起こるので炭酸カルシウム、苛性ソーダ、
苛性カリなどのアルカリでpH3〜8.5に調節するこ
とが有効である。
【0013】この培養物に、前記式(1)で表されるア
ルデヒド類を、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好
ましくは1〜2重量%を添加する。その後、好ましくは
5〜72時間、さらに好ましくは10〜40時間更に培
養を続ける。
ルデヒド類を、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好
ましくは1〜2重量%を添加する。その後、好ましくは
5〜72時間、さらに好ましくは10〜40時間更に培
養を続ける。
【0014】光学活性α−ヒドロキシケトンの好ましい
精製方法を説明する。培養が完了した時点で反応液を冷
却した後エ一テルで3回抽出する。このエーテル15m
l中の一テル抽出液を硫酸ソーダで脱水し、工一テル抽
出液を濃緒する。その後、減圧で蒸留し、5mHg70〜90℃
の留分を集める。
精製方法を説明する。培養が完了した時点で反応液を冷
却した後エ一テルで3回抽出する。このエーテル15m
l中の一テル抽出液を硫酸ソーダで脱水し、工一テル抽
出液を濃緒する。その後、減圧で蒸留し、5mHg70〜90℃
の留分を集める。
【0015】また、ピルビン酸生産能を有する微生物を
培養して、得られた菌体、もしくはのそれらの処理物
(例えば固定化菌体など)を用いて、上記記載の方法でア
ルデヒド類を添加して生成させることもできる。
培養して、得られた菌体、もしくはのそれらの処理物
(例えば固定化菌体など)を用いて、上記記載の方法でア
ルデヒド類を添加して生成させることもできる。
【0016】使用するアルデヒド類は、式(1) R1−CHO ・・・(1) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表わされるものなら
ばいずれでも良く、所望する光学活性α−ヒドロキシケ
トンに対応するものを用いる。例えば、ベンズアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、ケイ皮アルデヒド、フラフールなどが挙げられる。
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表わされるものなら
ばいずれでも良く、所望する光学活性α−ヒドロキシケ
トンに対応するものを用いる。例えば、ベンズアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、ケイ皮アルデヒド、フラフールなどが挙げられる。
【0017】本発明の方法により得られる光学活性α−
ヒドロキシケトンは、副生物の式(3) R1−CH(OH)−C(OH)−CH3 ・・・(3) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表されるアルコール
の含有量が少なく、産業上極めて有用である。
ヒドロキシケトンは、副生物の式(3) R1−CH(OH)−C(OH)−CH3 ・・・(3) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表されるアルコール
の含有量が少なく、産業上極めて有用である。
【0018】また、本発明の製造方法により得られたL
−フェニルアセチルカルビノールから通常用いられる合
成方法により、l−エフェドリンを製造することができ
る。
−フェニルアセチルカルビノールから通常用いられる合
成方法により、l−エフェドリンを製造することができ
る。
【0019】
【実施例】実施例1 表3に示す菌株を各々YCB培地5mlに一白金耳植菌
し、30℃で、24時間振とうして前培養した。予め1
15℃10分蒸気滅菌した表2に示す組成の培地50ml
を含む500ml容の三角フラスコに植え継ぎ、180rp
m 、振幅30cmの条件下で45時間培養した。その間、ヘ
゛ンス゛アルテ゛ヒト゛(総量5.0重量%)を0.1mlずつ10時
間かけて滴下添加し、培養した培養上清液のL-フェニル
アセチルカルビノールの濃度をHPLCで分析した結果を表
3に示す。
し、30℃で、24時間振とうして前培養した。予め1
15℃10分蒸気滅菌した表2に示す組成の培地50ml
を含む500ml容の三角フラスコに植え継ぎ、180rp
m 、振幅30cmの条件下で45時間培養した。その間、ヘ
゛ンス゛アルテ゛ヒト゛(総量5.0重量%)を0.1mlずつ10時
間かけて滴下添加し、培養した培養上清液のL-フェニル
アセチルカルビノールの濃度をHPLCで分析した結果を表
3に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】実施例2 表4に示す菌株を用い、ヘ゛ンス゛アルテ゛ヒト゛のかわりに桂皮アル
テ゛ヒト゛を用いる以外は、実施例1と同様に実験し、生成
したL−1−フェニル−3−ヒドロキシ−1−ペンテン
−4−オンの濃度をHPLCで分析した結果を表4に示す。
テ゛ヒト゛を用いる以外は、実施例1と同様に実験し、生成
したL−1−フェニル−3−ヒドロキシ−1−ペンテン
−4−オンの濃度をHPLCで分析した結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】実施例3 表5に示す菌株を用い、ヘ゛ンス゛アルテ゛ヒト゛のかわりにフルフ
ラールを用いる以外は、実施例1と同様に実験、生成し
たL−1−(2−フリル)−2−ケトプロパノ−ルの濃
度をHPLCで分析した結果を表5に示す。
ラールを用いる以外は、実施例1と同様に実験、生成し
たL−1−(2−フリル)−2−ケトプロパノ−ルの濃
度をHPLCで分析した結果を表5に示す。
【0025】
【表5】
【0026】実施例4(l−エフェドリンの製造) 実施例1で得られたトルロプシス・グラブラータ(Torul
opsis glabrata)B26の培養上清液を冷却した後、同量
の工一テルで抽出を2回行い、工一テル層を硫酸ソーダ
で脱水した後、減圧濃縮して得られたL-フェニルアセチ
ルカルビノール約5gを得た。次に、先に取得したフェ
ニルアセチルカルビノール1.5gが入ったエーテル溶
液15mlに、10%メチルアミンエタノール溶液5.
0gを加え、−76℃に冷却し、ジンクボロハイドライ
ド20mmolを加え、還元を行った。室温に戻した
後、10%塩化アンモニウム水溶液を加え、エーテル層
を分離した。エーテル層をHPLCで分析した結果、l
−エフェドリンが確認された。
opsis glabrata)B26の培養上清液を冷却した後、同量
の工一テルで抽出を2回行い、工一テル層を硫酸ソーダ
で脱水した後、減圧濃縮して得られたL-フェニルアセチ
ルカルビノール約5gを得た。次に、先に取得したフェ
ニルアセチルカルビノール1.5gが入ったエーテル溶
液15mlに、10%メチルアミンエタノール溶液5.
0gを加え、−76℃に冷却し、ジンクボロハイドライ
ド20mmolを加え、還元を行った。室温に戻した
後、10%塩化アンモニウム水溶液を加え、エーテル層
を分離した。エーテル層をHPLCで分析した結果、l
−エフェドリンが確認された。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、高収率で、光学活性α
−ヒドロキシケトンを得ることが出来る。さらに、得ら
れた光学活性α−ヒドロキシケトンは、副生物であるア
ルコールの含有量が少ない。
−ヒドロキシケトンを得ることが出来る。さらに、得ら
れた光学活性α−ヒドロキシケトンは、副生物であるア
ルコールの含有量が少ない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 7/26 C12R 1:88) (C12P 17/04 C12R 1:72) (C12P 17/04 C12R 1:88)
Claims (7)
- 【請求項1】ピルビン酸生産能を有する微生物を培養し
て、式(1) R1−CHO ・・・(1) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表されるアルデヒド
を培養液中に添加することを特徴とする式(2) R1−CH(OH)−CO−CH3 ・・・(2) (ここで、R1 は、炭素数1から10のアルキル基、フ
ェニル基、フリル基、チオフェニル基、置換フェニル
基、またはナフチル基を表す。)で表わされる光学活性
α−ヒドロキシケトンの製造方法。 - 【請求項2】請求項1において、培養液より前記式
(2)で表わされる光学活性α−ヒドロキシケトンを採
取することを特徴とする光学活性α−ヒドロキシケトン
の製造方法。 - 【請求項3】ピルビン酸生産能を有する微生物を培養し
て、得られた菌体、もしくはそれらの処理物を用いる請
求項1記載の光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方
法。 - 【請求項4】ピルビン酸生産能を有する微生物がトルロ
プシス属またはキャンデイダ属に属する酵母であること
を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光
学活性α−ヒドロキシケトン類の製造方法。 - 【請求項5】トルロプシス属またはキャンデイダ属に属
する微生物がトルロプシス・グラブラータ、トルロプシ
ス・キャンデイダまたはキャンデイダ・メタノロベッセ
ンスであることを特徴とする請求項4に記載の光学活性
α−ヒドロキシケトン類の製造方法。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項において、光
学活性α−ヒドロキシケトンがL−フェニルアセチルカ
ルビノールである光学活性α−ヒドロキシケトンの製造
方法。 - 【請求項7】請求項6記載の方法で得られたL−フェニ
ルアセチルカルビノールを変換することを特徴とするl
−エフェドリンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26920498A JP2000093189A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26920498A JP2000093189A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000093189A true JP2000093189A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17469132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26920498A Pending JP2000093189A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 光学活性α−ヒドロキシケトンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000093189A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7166749B2 (en) | 2002-01-24 | 2007-01-23 | Ben-Gurion University Of The Negev | Process for preparing chiral aromatic α-hydroxy ketones using 2-hydroxy-3-oxoacid synthase |
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1998
- 1998-09-24 JP JP26920498A patent/JP2000093189A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7166749B2 (en) | 2002-01-24 | 2007-01-23 | Ben-Gurion University Of The Negev | Process for preparing chiral aromatic α-hydroxy ketones using 2-hydroxy-3-oxoacid synthase |
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A02 | Decision of refusal |
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