JP2000091204A - 重ね合わせ測定方法及び重ね合わせ測定装置 - Google Patents

重ね合わせ測定方法及び重ね合わせ測定装置

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JP2000091204A
JP2000091204A JP10259036A JP25903698A JP2000091204A JP 2000091204 A JP2000091204 A JP 2000091204A JP 10259036 A JP10259036 A JP 10259036A JP 25903698 A JP25903698 A JP 25903698A JP 2000091204 A JP2000091204 A JP 2000091204A
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JP10259036A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Ushiyama
文明 牛山
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70605Workpiece metrology
    • G03F7/70616Monitoring the printed patterns
    • G03F7/70633Overlay, i.e. relative alignment between patterns printed by separate exposures in different layers, or in the same layer in multiple exposures or stitching

Abstract

(57)【要約】 【課題】重ね合わせ測定マークの断面構造が左右非対称
である事に起因する測定誤差を、測定装置の光学系を変
更せずに補正し、重ね合わせずれ量の測定精度を高精度
化する。 【解決手段】半導体ウエハー11を支持するステージ1
0は、ステージ傾斜駆動部18により傾斜可能で、前記
ウエハー11上の重ね合わせ測定マークに対する照明光
の照射角度を変えられる。照射角度をZ方向(0度)、
及び、±θ度に固定し、CCDカメラ14で前記マーク
画像を取り込み、得られた画像信号を画像処理演算部1
5で処理して重ね合わせずれ量を求める。この時、前記
±θ度のマーク画像に含まれる、前記マーク段差部に生
じる影の成分を利用して、前記マークの断面構造が左右
非対称である事に起因する測定誤差を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子製造の
フォトリソグラフィー工程において形成されたレジスト
パターンと、下地パターンとの重ね合わせずれ量を測定
する方法、及び、装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化に伴い、半導体素子
製造のフォトリソグラフィー工程で形成されたレジスト
パターンと、下地パターンとの重ね合わせずれ量を、よ
り高精度に測定する技術が求められている。
【0003】その一例が、特開平6−84751に開示
されている。この発明は、照明用光源と、光源からの光
を重ね合わせ測定マークに導く光学系、及び、カメラ
と、カメラからの画像信号を処理する画像処理部を有す
る重ね合わせ測定装置において、光軸を中心として、前
記マークが形成されたウエハーと照明光とを相対的に反
転させる反転光学系、及び、前記反転光学系の駆動機構
を設け、反転前の相対位置における測定値と、反転後の
相対位置における測定値を求め、それらを平均化するこ
とにより真の測定値を求め、前記光軸の傾きに起因する
測定誤差を相殺するものである。この場合、装置固有の
光軸傾斜に起因する測定誤差を相殺できるが、重ね合わ
せ測定マークの形状に起因する測定誤差要因に対して
は、何の効力もない。また、光学系が複雑になるという
欠点がある。
【0004】重ね合わせマークの形状に起因する測定誤
差要因としては、マーク段差が非常に小さく、また、マ
ーク表面が荒れている場合がある。この課題を解決する
技術の一例が、特開平4−293223に開示されてい
る。この発明は、ヘテロダイン干渉法を応用したもので
あり、重ね合わせ測定マークは、レジストパターンから
なる回折格子と、下地パターンからなる回折格子が、そ
れぞれ同じ方向に近接して配置されたものである。そし
て、僅かに周波数の異なる可干渉な2光束が、前記重ね
合わせ測定マークに照射されると、レジストパターンか
らなる回折格子、及び、下地パターンからなる回折格子
により回折し、干渉した±1次光のヘテロダインビート
信号を検出し、各々のヘテロダインビート信号の位相差
を検出することにより、重ね合わせずれ量を測定するも
のである。この場合、前記マークの全体像、及び、一定
ピッチの回折格子からの回折光だけが重ね合わせずれ測
定に寄与するため、低段差で画像信号が微弱であった
り、表面が荒れていてノイズ成分が大きくても、高精度
な重ね合わせずれ測定が可能である。しかし、前記マー
クの断面構造が、その中心軸に対して非対称である場
合、前記回折格子のピッチには変化がないため、これに
起因する測定誤差を除去する事ができない。また、ヘテ
ロダイン干渉法を応用している事から、光学系が非常に
複雑になるという大きな欠点がある。
【0005】図5(a)は、重ね合わせ測定マークを示
す平面図であり、一般的にボックスマークと呼ばれる。
内側ボックス51は、下地パターンにより形成され、外
側ボックス52は、レジストパターンにより形成され
る。そして、重ね合わせずれ量は、前記マークの画像信
号を処理する事によって、内側ボックス51に対する外
側ボックス52の相対位置XA、XB、YA、YBを求める
事によって測定される。
【0006】図5(b)は、図5(a)のA−A’にお
ける断面構造、及び、画像信号を示す図である。内側ボ
ックス51を形成する層間絶縁膜53上に、アルミ膜5
4がスパッタ法により形成され、更に、レジストパター
ン55により外側ボックス52が形成されている。この
マーク構造で問題となるのは、前述の中心軸56に対し
て左右非対称な構造にある。図5(b)において、アル
ミ膜54はスパッタ法により形成されるが、その特性
上、アルミ膜54の被覆性が中心軸56に対して左右非
対称になる。この非対称成分LA、LBによって、前記マ
ークの画像信号58が非対称となり、重ね合わせずれ測
定位置57には、中心軸56に対して△X分の測定誤差
が生じる。このような測定誤差は、前述の従来技術では
除去する事ができず、重ね合わせずれの測定精度向上に
対して大きな支障になっている。現在、重ね合わせ測定
の更なる高精度化に向けて、前記断面構造が非対称のマ
ークに起因する測定誤差を除去する技術の開発が大きな
課題になっており、光学系を複雑にせずに、前記課題を
解決する技術の確立が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
とするところは、重ね合わせ測定マークの断面構造が、
その中心軸に対して左右非対称である事に起因する測定
誤差を、測定装置の光学系を変更せずに補正でき、重ね
合わせずれ量の測定精度を高精度化する重ね合わせ測定
方法、及び、重ね合わせ測定装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、移動
可能なステージ上に支持された被処理体上の重ね合わせ
測定マークに、照明光を照射し、前記マークの画像を取
り込み、その画像信号を処理する事によって、重ね合わ
せずれ量を測定する重ね合わせ測定方法において、前記
照明光を、前記マークに対して複数の任意な角度で照射
し、それぞれの角度での前記マークの画像を取り込む工
程と、取り込まれたそれぞれの画像信号を処理する事に
よって、重ね合わせずれ量を求める工程を有する事を特
徴とする。
【0009】通常、照明光は、重ね合わせ測定マークに
対して垂直な方向にのみ照射され、前記マーク画像が取
り込まれ、その画像信号を処理して重ね合わせずれ量が
測定される。請求項1の発明では、前記照明光を、前記
マークに対して複数の任意な角度で照射するため、前記
マークの段差部に沿って、前記各照射角度に対応した影
が生じる。従って、前記それぞれのマーク画像を取り込
む事によって、前記影の成分が含まれた画像信号が得ら
れる。また、前記影の成分には、前記マーク形状、特
に、前記マークの断面構造が強く反映されるため、逆
に、それを、マークの断面構造が非対称である場合の重
ね合わせずれ測定に利用できる。
【0010】この請求項1に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項8に記載の重ね合わせ測定装置を用いて
好適に実施できる。
【0011】請求項2の発明は、前記照明光を、前記マ
ークに対する垂線を含むある面内で、前記垂線方向の角
度に加え、前記角度をゼロ度とした時、プラス方向、及
び、マイナス方向に、それぞれ同じ量だけ傾けた一対の
任意の角度で照射する工程と、前記それぞれの角度で照
射されたマークの画像を取り込む工程を有する事を特徴
とする。
【0012】X、Y、Z座標系において、前記マークの
垂線方向をZ方向とし、X方向の重ね合わせずれ量を測
定する場合、請求項2の発明では、X−Z平面内におい
て、Z方向、すなわち、ゼロ度に加えて、±θ度の角度
で照明光が照射され、それぞれの角度におけるマーク画
像が取り込まれる。前記マークの断面構造に非対称な要
因がなければ、+θ度のマーク画像における影と、−θ
度のマーク画像における影とは、互いに反対方向に同じ
長さだけ発生するはずであり、両者の画像信号に含まれ
る影の成分は相殺されてしまう。しかし、前記マークの
断面構造が非対称である場合は、±θ度の時のマーク画
像における影は、互いに方向は反対であっても、その絶
対量が異なるため、相殺されない成分が残る。この成分
が、前記マークが非対称である事と強い相関があるた
め、前記成分を、前記マークの断面構造が非対称である
場合の重ね合わせずれ量の測定に対し、直接的に利用で
きる。
【0013】この請求項2に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項9に記載の重ね合わせ測定装置を用いて
好適に実施できる。
【0014】ここで、請求項9の発明は、請求項8の重
ね合わせ測定装置において、照明光を任意な角度で照射
する機能で、被処理体を支持するステージが、前記被処
理体上の重ね合わせ測定マークに対する垂線を含むある
面内で、前記垂線方向の角度に加え、前記角度をゼロ度
とした時、プラス方向、及び、マイナス方向に、それぞ
れ任意の同じ角度だけ傾斜する機能を有する事を特徴と
する。
【0015】請求項9の発明では、前記マークに対する
照明光の照射角度を変える手段が前記ステージにあり、
光学系を変更する必要がない。従って、光学系は従来の
ままで複雑にならず、光学設計の負荷が軽減される。
【0016】請求項3の発明は、前記プラス方向、及
び、マイナス方向に、それぞれ同じ量だけ傾けた一対の
任意の角度が複数ある事を特徴とする。
【0017】請求項3の発明では、前記照明光が、±θ
1、±θ2、±θ3、・・・、±θNと複数の角度の組
み合わせで照射される。そのため、前記マークの断面形
状が非対称である場合、前述のように、取り込まれた画
像信号に含まれる、相殺されない影の成分も複数にな
る。従って、前記成分を、前記マークの断面構造が非対
称である場合の重ね合わせずれ量の測定に利用する際の
自由度が増し、また、測定精度的にも有利になる。
【0018】この請求項3に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項10に記載の重ね合わせ測定装置を用い
て好適に実施できる。
【0019】請求項4の発明は、前記垂線方向の角度に
加え、前記対をなす任意の角度で取り込まれた画像信号
を処理し、重ね合わせずれ量を求める工程で、前記マー
クの断面構造が、その中心軸を含むある面内において、
前記中心軸に対して左右非対称である事に起因する測定
誤差を補正する工程を有する事を特徴とする。
【0020】請求項4の発明では、前述の相殺されない
影の成分を利用して、前記マークの断面構造が非対称で
ある事に起因する測定誤差を求めて補正する。これによ
って、前記誤差成分を定量的に把握する事ができる。
【0021】この請求項4に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項11に記載の重ね合わせ測定装置を用い
て好適に実施できる。
【0022】請求項5の発明は、前記マーク断面構造が
非対称である事に起因する測定誤差を補正する工程で、
前記マークの垂線方向に加え、前記対をなす任意の角度
で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせずれ量を
求める工程と、前記対をなす角度における各重ね合わせ
ずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそれぞ
れ除去し、得られた値同士を足し合わせた値を、前記マ
ーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差であ
るとする工程と、前記対をなす任意の角度が複数の場
合、前記足し合わされた値を、前記複数の角度毎に求
め、それらを平均した値を、前記マーク断面構造が非対
称である事に起因する測定誤差であるとする工程を有す
る事を特徴とする。
【0023】請求項5の発明では、前記マークの垂線方
向に加え、前記対をなす任意の角度で取り込まれた画像
信号を処理し、それぞれの重ね合わせずれ量を求める。
次に、前記対をなす角度における各重ね合わせずれ量か
ら、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそれぞれ除去
し、得られた値同士を足し合わせる。前記マークの断面
構造が対称である場合、この足し合わされた値は、前述
の通り、影の成分が相殺されてゼロになる。しかし、前
記マークの断面構造が非対称である場合は、前記影の成
分が相殺されずに測定誤差成分として残る。また、前記
対をなす任意の角度が複数の場合、各角度毎に前記測定
誤差成分が求められるため、それらを平均化すれば、よ
り高精度に前記マーク断面構造が非対称である事に起因
する測定誤差を決定できる。
【0024】この請求項5に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項12に記載の重ね合わせ測定装置を用い
て好適に実施できる。
【0025】請求項6の発明は、前記マーク断面構造が
非対称である事に起因する測定誤差を補正する工程で、
前記マークの垂線方向に加え、前記複数の対をなす任意
の角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせず
れ量を求める工程と、前記複数の対をなす角度における
各重ね合わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせず
れ量をそれぞれ除去する工程と、前記プラス方向と、マ
イナス方向において、別々に、前記除去された値と角度
との関係から直線近似を行う工程と、前記プラス方向の
近似直線と、前記マイナス方向の近似直線との交点から
決定される前記除去成分値を、前記マーク断面構造が非
対称である事に起因する測定誤差であるとする工程を有
する事を特徴とする。
【0026】請求項6の発明では、前記マークの垂線方
向に加え、前記複数の対をなす任意の角度で取り込まれ
た画像信号を処理し、それぞれの重ね合わせずれ量を求
める。次に、前記複数の対をなす角度における各重ね合
わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそ
れぞれ除去する。これらの値を除去成分値とすれば、前
記照射角度に対して、直線的な強い相関を示す。なぜな
らば、前記マークの段差部に沿って生じる影の長さは前
記照明光の照射角度に対して直線的に変化するからであ
る。従って、前記プラス方向と、マイナス方向におい
て、別々に、前記除去成分値と角度との関係から直線近
似を行い、前記プラス方向の近似直線と、前記マイナス
方向の近似直線との交点から決定される前記除去成分値
は、前述の影の成分が相殺されずに残る測定誤差成分と
等価である。また、この値は、複数の照射角度から決定
されるため、前述の平均化と同様に、より高精度に前記
マーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差を
決定できる。
【0027】この請求項6に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項13に記載の重ね合わせ測定装置を用い
て好適に実施できる。
【0028】請求項7の発明は、前記マーク断面構造が
非対称である事に起因する測定誤差を補正する工程で、
前記垂線方向の重ね合わせずれ量から、前記マーク断面
構造が非対称である事に起因する測定誤差を除去した値
を、真の重ね合わせずれ量とする事を特徴とする。
【0029】請求項7の発明では、前述の二方法で求め
られた前記マーク断面構造が非対称である事に起因する
測定誤差を、前記垂線方向の重ね合わせずれ量から除去
する事によって、重ね合わせ測定マークの断面構造に影
響されない真の重ね合わせずれ量を測定できる。
【0030】この請求項7に定義された重ね合わせ測定
方法は、請求項14に記載の重ね合わせ測定装置を用い
て好適に実施できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した実施例に
ついて、図面を参照して説明する。
【0032】図1に、本発明方法が適用される重ね合わ
せ測定装置の一例を示す。同図において、本発明の装置
の構成は、まず、ステージ系として、被処理体、例えば
半導体ウエハー11を支持する傾斜可能なステージ10
と、その駆動系であるステージ傾斜駆動部18から成
る。光学系としては、照明光源13からの照明光を、プ
リズム12を介して、前記半導体ウエハー11上の重ね
合わせ測定マークに照射する照明光学系と、前記マーク
の画像を、前記プリズム12を通してCCDカメラ14
によって取り込む撮像光学系から成り、その光軸は固定
されている。また、画像信号処理系としては、前記CC
Dカメラ14によって取り込まれた画像信号を処理、又
は、それを用いて演算して、重ね合わせずれ量を求める
画像処理演算部15と、得られた画像信号を格納するた
めの記憶部17から成る。そして、制御部16は、前記
各機能をコントロールする役割を担っている。
【0033】ここで、前記ステージ系について、詳細に
説明する。前記ステージ10は、X、Yの二次元方向の
移動、及び、このX、Y軸に直交するZ軸の回りに回転
でき、前記支持された半導体ウエハー11上の任意な位
置にある重ね合わせ測定マークを、前記光学系の光軸上
に移動する。また、前記制御部16からの指示に従って
前記ステージ傾斜駆動部18を駆動して、Z軸方向に対
して任意な角度に傾斜する事ができる。前記マーク中心
の垂線(Z方向)を含むある面内、例えばX−Z平面内
で、Z方向に加え、Z方向をゼロ度とした時、プラス方
向、及び、マイナス方向に、それぞれ任意の同じ角度だ
け傾斜する事ができる。また、前記プラス方向と、マイ
ナス方向とで対をなす傾斜角度を複数設定する事もでき
る。
【0034】このように、前記ステージ10の傾斜角度
を変える事によって、前記マークに対する照明光の照射
角度を変える事ができる。このステージ傾斜機構は、現
在、様々な半導体製造装置に応用され、一般的な技術で
あるため、ここでは、前記傾斜機構に関する説明を省略
する。
【0035】次に、前記画像信号処理系について、詳細
に説明する。前記マーク画像は、前記制御部16からの
指示に従って、各傾斜角度毎に前記CCDカメラ14で
撮像され、その画像信号が前記画像処理演算部15へ送
られる。前記画像処理演算部15では、得られた各々の
画像信号を、前記制御部16を介して、前記記憶部17
へ格納する。また、逆に、前記制御部16を介して、前
記記憶部17から複数の画像信号を読み出し、別々に、
又は、同時に演算処理して、重ね合わせずれ量を求め
る。この際、前述の従来の技術の項で述べた課題、すな
わち、前記マークの断面構造が、その中心軸を含むある
面内において、前記中心軸に対して左右非対称である事
に起因する測定誤差を補正する。この手法については、
以下に詳しく説明する。
【0036】本発明では、前記ステージ10を、ゼロ度
方向(Z方向)に加え、プラス方向、及び、マイナス方
向に、それぞれ対をなす同じ角度だけ傾斜させる事によ
って、照明光の照射角度を変えて、前記マークの画像を
取り込み、得られた画像信号を処理して、前記マークの
断面構造が非対称である事に起因する測定誤差を補正
し、真の重ね合わせずれ量を求める。
【0037】図3(a)は、照明光32の照射角度がゼ
ロ度(Z方向)の時、重ね合わせ測定マークの段差部に
沿って生じる影を示す。同図において、重ね合わせ測定
マーク30の断面構造(X−Z平面)は、その中心軸3
1に対して左右非対称である。照明光32の照射角度は
ゼロ度(Z方向)であるため、前記マーク30の段差部
には影が生じない。
【0038】図3(b)は、照明光32の照射角度が+
θ度の時、重ね合わせ測定マークの段差部に沿って生じ
る影を示す。また、重ね合わせ測定マークの断面構造
は、図3(a)と同じである。同図において、照明光3
2の照射角度は+θ度であるため、重ね合わせ測定マー
ク30の右側段差部に沿って影33が生じる。
【0039】図3(c)は、照明光32の照射角度が−
θ度の時、重ね合わせ測定マークの段差部に沿って生じ
る影を示す。また、重ね合わせ測定マークの断面構造
は、図3(a)と同じである。同図において、照明光3
2の照射角度は−θ度であるため、重ね合わせ測定マー
ク30の左側段差部に沿って影33が生じる。
【0040】図3(a)のマーク画像を用いて重ね合わ
せずれ量を求める場合、前記マーク30の断面構造が非
対称であるため、X方向に△Xの測定誤差が生じる。次
に、図3(b)、及び、図3(c)のマーク画像を用い
て重ね合わせずれ量を求める場合、それぞれの影33の
成分がマーク画像に取り込まれるため、前記照射角度0
度の時の重ね合わせずれ量に対して、この影33の成分
に対応したオフセット成分が生じる。前記マーク30の
断面構造が非対称で、照射角度±θ度で影33の生じ方
が異なるため、前記オフセット成分は、方向が反対で、
絶対量が異なる。本来なら、前記マーク30の断面構造
が対称の場合、前記照射角度±θでのオフセット成分
は、方向が反対で、絶対量も同じになるため、相殺して
しまう。ところが、前記マーク30の断面構造が非対称
である場合は、方向が反対であっても、絶対量が異なる
ため、足し合わせても相殺されない成分、すなわち、前
記測定誤差△Xを求める事ができる。従って、前記照射
角度0度の時の重ね合わせずれ量から、前記測定誤差△
Xを除去すれば、前記マーク30の断面構造が非対称で
ある事に起因する測定誤差を補正でき、真の重ね合わせ
ずれ量を求める事ができる。
【0041】次に、図2は、図1の本発明方法を適用さ
れた重ね合わせ測定装置を用いて、本発明の重ね合わせ
測定方法を実施する手順を示すフローチャートである。
以下に、その手順を、図1、及び、図2を参照して詳し
く説明する。ここで、図2のスタート時点では、半導体
ウエハー11はステージ10上に支持され、前記半導体
ウエハー11上に形成された重ね合わせマークは、すで
に、装置の測定光学系の光軸上に移動されているものと
する。また、重ね合わせずれ量は、X、Y方向について
求められるが、説明が重複するため、ここでは、X方向
についてのみ説明する。
【0042】ステップ1では、制御部16の指示によ
り、ステージ傾斜駆動部18を駆動して、ステージ10
の傾斜角度を0度(Z方向)に固定する。
【0043】ステップ2では、制御部16の指示によ
り、CCDカメラ14がマーク画像を取り込み、画像処
理演算部15へ送る。
【0044】ステップ3では、得られたマーク画像信号
を、重ね合わせずれ量を測定できる形態に加工処理す
る。
【0045】ステップ4では、画像処理演算部15で加
工処理されたマーク画像信号を、制御部16を介して、
記憶部17へ格納する。
【0046】ステップ5からステップ12までのループ
は、Z方向を0度とした時、プラス方向、及び、マイナ
ス方向に、それぞれ対をなす角度±θnの設定数がN個
の場合、nが1からNまでN回実施される。
【0047】ステップ5では、制御部16の指示によ
り、ステージ傾斜駆動部18を駆動して、ステージ10
の傾斜角度を+θn度に固定する。
【0048】ステップ6では、制御部16の指示によ
り、CCDカメラ14がマーク画像を取り込み、画像処
理演算部15へ送る。
【0049】ステップ7では、得られたマーク画像信号
を、重ね合わせずれ量を測定できる形態に加工処理す
る。
【0050】ステップ8では、画像処理演算部15で加
工処理されたマーク画像信号を、制御部16を介して、
記憶部17へ格納する。
【0051】ステップ9では、制御部16の指示によ
り、ステージ傾斜駆動部18を駆動して、ステージ10
の傾斜角度を−θn度に固定する。
【0052】ステップ10では、制御部16の指示によ
り、CCDカメラ14がマーク画像を取り込み、画像処
理演算部15へ送る。
【0053】ステップ11では、得られたマーク画像信
号を、重ね合わせずれ量を測定できる形態に加工処理す
る。
【0054】ステップ12では、画像処理演算部15で
加工処理されたマーク画像信号を、制御部16を介し
て、記憶部17へ格納する。
【0055】以上、ステップ1からステップ12までの
工程により、ステージ10の傾斜角度、すなわち、重ね
合わせ測定マークに対する照明光の照射角度を、0度
(Z方向)、±θ1度、・・・、±θN度にした時の前
記マーク画像が取り込まれ、また、それらを重ね合わせ
ずれ量が求められる形態に加工処理し、記憶部17へ格
納される。
【0056】ステップ13では、ステージ10の傾斜角
度が0度の時のマーク画像信号を、制御部16を介し
て、記憶部17から読み出す。
【0057】ステップ14では、画像処理演算部15に
おいて、読み出された画像信号を処理して、傾斜角度が
0度の時の重ね合わせずれ量X0を求める。
【0058】ステップ15からステップ20までのルー
プは、Z方向を0度とした時、プラス方向、及び、マイ
ナス方向に、それぞれ対をなす角度±θnの設定数がN
個の場合、nが1からNまでN回実施される。
【0059】ステップ15では、ステージ10の傾斜角
度が+θn度の時のマーク画像信号を、制御部16を介
して、記憶部17から読み出す。
【0060】ステップ16では、画像処理演算部15に
おいて、読み出された画像信号を処理して、傾斜角度が
+θn度の時の重ね合わせずれ量Xn(+)を求める。
【0061】ステップ17では、画像処理演算部15に
おいて、傾斜角度が+θn度の時の重ね合わせずれ量X
n(+)から、傾斜角度が0度の時の重ね合わせずれ量
X0を除去する事によって、影の成分に起因するオフセ
ット成分△Xn(+)を求める。
【0062】ステップ18では、ステージ10の傾斜角
度が−θn度の時のマーク画像信号を、制御部16を介
して、記憶部17から読み出す。
【0063】ステップ19では、画像処理演算部15に
おいて、読み出された画像信号を処理して、傾斜角度が
−θn度の時の重ね合わせずれ量Xn(−)を求める。
【0064】ステップ20では、画像処理演算部15に
おいて、傾斜角度が−θn度の時の重ね合わせずれ量X
n(−)から、傾斜角度が0度の時の重ね合わせずれ量
X0を除去する事によって、影の成分に起因するオフセ
ット成分△Xn(−)を求める。
【0065】以上、ステップ13からステップ20まで
の工程により、ステージ10の傾斜角度、すなわち、重
ね合わせ測定マークに対する照明光の照射角度を、±θ
1度、・・・、±θN度にした時の影の成分に起因する
オフセット成分△Xn(+)、及び、△Xn(−)が求
められた。
【0066】ステップ21では、Z方向を0度とした
時、プラス方向、及び、マイナス方向に、それぞれ対を
なす角度±θnの設定数が1個、すなわち、Nが1の場
合、ステップ22の工程へ進み、Nが2以上の複数であ
る場合、ステップ23の工程へ進む。
【0067】Nが1の場合、ステップ22では、画像処
理演算部15において、傾斜角度が+θ1度の時のオフ
セット成分△X1(+)と、傾斜角度が−θ1度の時の
オフセット成分△X1(−)とを足し合わせ、相殺され
ない成分、すなわち、マークの断面構造が非対称である
事に起因する測定誤差△Xを求める。そして、ステップ
29の工程へ進む。
【0068】Nが2以上の複数である場合、ステップ2
3では、マークの断面構造が非対称である事に起因する
測定誤差△Xを求める手法を選択する。「平均法」を選
択する場合、ステップ24の工程へ進み、「直線近似
法」を選択する場合は、ステップ26の工程へ進む。
【0069】「平均法」を選択する場合、ステップ24
のループでは、nが1からNまで、傾斜角度が±θn度
の組み合わせ毎に、傾斜角度が+θnの時のオフセット
成分△Xn(+)と、傾斜角度が−θn度の時のオフセ
ット成分△Xn(−)とを足し合わせ、相殺されない成
分、すなわち、マークの断面構造が非対称である事に起
因する測定誤差△Xnを求める。
【0070】ステップ25では、マークの断面構造が非
対称である事に起因する測定誤差△X1、・・・、△X
Nを平均して、最終的な測定誤差△Xを求める。そし
て、ステップ29の工程へ進む。
【0071】図4(a)は、ステージ10の傾斜角度、
すなわち、重ね合わせ測定マークに対する照明光の照射
角度θnと、前記マークの断面構造が非対称である事に
起因する測定誤差△Xnとの関係を示す。同図におい
て、前記照射角度は3水準(N=3)であるが、前述の
ステップ24で求められた測定誤差△X1、△X2、△
X3は、当然の事ながら、ほぼ同じ値を示す。「平均
法」では、前述のステップ25に示すように、これらを
平均した値を最終的な測定誤差△Xとするが、照射角度
が1水準の時に比べ、平均化の効果により、前記測定誤
差△Xを高精度に求める事ができる。
【0072】ステップ23で「直線近似法」を選択する
場合、ステップ26からステップ27のループでは、傾
斜角度がプラス方向と、マイナス方向と、別々に、N個
の照射角度±θnと、それに対応する影の成分に起因す
るオフセット成分△Xn(+)、△Xn(−)との間で
直線近似を実施する。
【0073】ステップ26では、傾斜角度+θ1、・・
・、+θNと、オフセット成分△X1(+)、・・・、
△XN(+)との間で直線近似を行い、傾斜角度がプラ
ス側での近似直線を求める。
【0074】ステップ27では、傾斜角度−θ1、・・
・、−θNと、オフセット成分△X1(−)、・・・、
△XN(−)との間で直線近似を行い、傾斜角度がマイ
ナス側での近似直線を求める。
【0075】ステップ28では、傾斜角度がプラス側で
の近似直線と、マイナス側での近似直線との交点から、
マークの断面構造が非対称である事に起因する測定誤差
△Xを求める。そして、ステップ29の工程へ進む。
【0076】図4(b)は、ステージ10の傾斜角度、
すなわち、重ね合わせ測定マークに対する照明光の照射
角度θnと、前記マークの段差部に沿って生じる影の成
分に起因する、照射角度が0度の時の重ね合わせずれ量
に対するオフセット成分△Xn(+)、及び、△Xn
(−)との関係を示す。同図において、前記照射角度は
3水準(N=3)であるが、前述のステップ26、及
び、ステップ27で求められた各近似直線は、傾斜角度
θnと、オフセット成分△Xn(+)、△Xn(−)と
の間に非常に強い相関がある事を示している。なぜなら
ば、前記マークの段差部に沿って生じる影の長さは前記
照明光の照射角度に対して直線的に変化するからであ
る。従って、「直線近似法」では、前記プラス方向の近
似直線と、前記マイナス方向の近似直線との交点から決
定されるオフセット成分値と、前記マークの断面構造が
非対称である事に起因する測定誤差△Xとは等価であ
る。また、この値は、複数の照射角度から決定されるた
め、前述の平均法と同様に、より高精度に前記測定誤差
△Xを求める事ができる。
【0077】最後に、ステップ29では、前記照明光の
傾斜角度の対が1個の場合に求めたられた測定誤差△
X、又は、前記傾斜角度の対が複数の場合、「平均
法」、又は、「直線近似法」で求められた測定誤差△X
を、前記傾斜角度が0度の時の重ね合わせずれ量X0か
ら除去し、前記マークの断面構造が非対称である事に起
因する測定誤差△Xが補正された、真の重ね合わせずれ
量Xを求める。そして、一連の工程を終了する。
【0078】以上、本発明の実施例により、重ね合わせ
測定マークの断面構造が、その中心軸に対して左右非対
称である事に起因する測定誤差を、測定装置の光学系を
変更する事なく補正でき、重ね合わせずれ量の測定精度
を高精度化する事が可能になる。
【0079】尚、本発明は、上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。例えば、被処理体は、必ずしも半導体ウエ
ハーに限らず、液晶表示装置(LCD)等の他の半導体
基板でも良く、あるいは、半導体基板以外の各種処理基
板に本発明を適用する事もできる。
【0080】
【発明の効果】請求項1、8の各発明によれば、照明光
を、重ね合わせ測定マークに対して複数の任意な角度で
照射し、それぞれの角度での前記マークの画像を取り込
み、取り込まれたそれぞれの画像信号を処理し、重ね合
わせずれ量を求める事により、前記斜め照明によって、
前記マークの段差部に沿って生じる影の成分が含まれる
画像信号を重ね合わせずれ量の測定に用いる事ができ
る。また、前記影の成分は、前記マーク形状、特に、前
記マークの断面構造が強く反映されるため、逆に、それ
を、マークの断面構造が非対称である場合の重ね合わせ
ずれ測定に利用できる。
【0081】請求項2、9の各発明によれば、照明光
を、重ね合わせ測定マークに対する垂線を含むある面内
で、前記垂線方向の角度に加え、前記角度をゼロ度とし
た時、プラス方向、及び、マイナス方向に、それぞれ同
じ量だけ傾けた一対の任意の角度で照射し、前記それぞ
れの角度で照射されたマークの画像を取り込む事によ
り、前記マークの断面構造が非対称である場合、±θ度
の時のマーク画像における影は、互いに方向は反対であ
っても、その絶対量が異なるため、相殺されない成分が
残る。この成分が、前記マークが非対称である事と強い
相関があるため、前記成分を、前記マークの断面構造が
非対称である場合の重ね合わせずれ量の測定に対し、直
接的に利用できる。
【0082】また、前記マークに対する前記照明光の照
射角度を変える手段が、前記ステージの傾斜によって実
施される事により、光学系を変更する必要がないため、
光学系は従来のままで複雑にならず、光学設計の負荷が
軽減される。
【0083】請求項3、10の各発明によれば、照明光
が、±θ1、±θ2、±θ3、・・・、±θNと複数の
角度の組み合わせで照射される事により、重ね合わせ測
定マークの断面形状が非対称である場合、取り込まれる
画像信号に含まれる相殺されない影の成分も複数にな
る。従って、前記成分を、前記マークの断面構造が非対
称である場合の重ね合わせずれ量の測定に利用する際の
自由度が増し、また、測定精度的にも有利になる。
【0084】請求項4、11の各発明によれば、重ね合
わせ測定マークの断面構造が、その中心軸を含むある面
内において、前記中心軸に対して左右非対称である事に
起因する測定誤差を補正する、すなわち、相殺されない
影の成分を利用して、前記マークの断面構造が非対称で
ある事に起因する測定誤差を求めて補正する事により、
前記誤差成分を定量的に把握する事ができる。
【0085】請求項5、12の各発明によれば、重ね合
わせ測定マークの垂線方向に加え、前記対をなす任意の
角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせずれ
量を求め、前記対をなす角度における各重ね合わせずれ
量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそれぞれ除
去し、得られた値同士を足し合わせた値を、前記マーク
の断面構造が非対称である事に起因する測定誤差である
とする事により、前記マークの断面構造が対称である場
合、この足し合わされた値は、影の成分が相殺されてゼ
ロになるが、前記マークの断面構造が非対称である場合
は、前記影の成分が相殺されずに残り、純粋に前記測定
誤差を求める事ができる。
【0086】また、前記対をなす任意の角度が複数の場
合、前記足し合わされた値を、前記複数の角度毎に求
め、それらを平均した値を、前記マークの断面構造が非
対称である事に起因する測定誤差であるとする事によ
り、平均化効果によって、より高精度に前記測定誤差を
求める事ができる。
【0087】請求項6、13の各発明によれば、重ね合
わせ測定マークの垂線方向に加え、前記複数の対をなす
任意の角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わ
せずれ量を求め、前記複数の対をなす角度における各重
ね合わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量
をそれぞれ除去し、前記プラス方向と、マイナス方向に
おいて、別々に、前記除去された値と角度との関係から
直線近似を行い、前記プラス方向の近似直線と、前記マ
イナス方向の近似直線との交点から決定される前記除去
成分値を、前記マークの断面構造が非対称である事に起
因する測定誤差であるとする事により、前記除去成分値
が、前記照射角度に対して、直線的な強い相関を示すた
め、前記交点から決定される前記除去成分値は、前述の
影の成分が相殺されずに残る測定誤差成分と等価で、純
粋に前記測定誤差を求める事ができる。また、この値
は、複数の照射角度から決定されるため、前述の平均化
と同様に、より高精度に前記測定誤差を求める事ができ
る。
【0088】請求項7、14の各発明によれば、重ね合
わせ測定マークの断面構造が非対称である事に起因する
測定誤差を補正する際に、照明光の照射角度が前記マー
クの垂線方向である場合の重ね合わせずれ量から、前記
マーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差を
除去した値を、真の重ね合わせずれ量とする事により、
重ね合わせ測定マークの断面構造に影響されない真の重
ね合わせずれ量を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法が適用される重ね合わせ測定装置の
一実施例を示す概略説明図である。
【図2】本発明方法を実施するための手順を示すフロー
チャート図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、照明光の照射角度
が、それぞれ、0度、+θ度、−θ度の時の重ね合わせ
測定マークの段差部に沿って生じる影の状態を示す概略
説明図である。
【図4】(a)は、重ね合わせ測定マークに対する照明
光の照射角度と、前記マークの断面構造が非対称である
事に起因する測定誤差との関係を示す特性図、(b)
は、前記照射角度と、前記マークの段差部に沿って生じ
る影の成分に起因する、前記照射角度が0度の時の重ね
合わせずれ量に対するオフセット成分との関係を示す特
性図である。
【図5】(a)は、重ね合わせ測定マーク(ボックスマ
ーク)の平面図、(b)は、(a)のA−A’における
断面図である。
【符号の説明】
10 ステージ 11 半導体ウエハー 12 プリズム 13 照明光源 14 CCDカメラ 15 画像処理演算部 16 制御部 17 記憶部 18 ステージ傾斜駆動部 30 重ね合わせ測定マーク(ボックスマーク) 31 中心軸 32 照明光 33 影 51 内側ボックス 52 外側ボックス 53 層間絶縁膜 54 アルミ膜 55 レジストパターン 56 中心軸 57 重ね合わせずれ測定位置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動可能なステージ上に支持された被処理
    体上の重ね合わせ測定マークに、照明光を照射し、前記
    マークの画像を取り込み、その画像信号を処理する事に
    よって、重ね合わせずれ量を測定する重ね合わせ測定方
    法において、前記照明光を、前記マークに対して複数の
    任意な角度で照射し、それぞれの角度での前記マークの
    画像を取り込む工程と、取り込まれたそれぞれの画像信
    号を処理する事によって、重ね合わせずれ量を求める工
    程を有する事を特徴とする重ね合わせ測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の、前記照明光を、前記マー
    クに対する垂線を含むある面内で、前記垂線方向の角度
    に加え、前記角度をゼロ度とした時、プラス方向、及
    び、マイナス方向に、それぞれ同じ量だけ傾けた一対の
    任意の角度で照射する工程と、前記それぞれの角度で照
    射されたマークの画像を取り込む工程を有する事を特徴
    とする重ね合わせ測定方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の、前記プラス方向、及び、
    マイナス方向に、それぞれ同じ量だけ傾けた一対の任意
    の角度が複数ある事を特徴とする重ね合わせ測定方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2又は3に記載の、前記垂線
    方向の角度に加え、前記対をなす任意の角度で取り込ま
    れた画像信号を処理し、重ね合わせずれ量を求める工程
    で、前記マークの断面構造が、その中心軸を含むある面
    内において、前記中心軸に対して左右非対称である事に
    起因する測定誤差を補正する工程を有する事を特徴とす
    る重ね合わせ測定方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の、前記マーク断面構造が
    非対称である事に起因する測定誤差を補正する工程で、
    前記マークの垂線方向に加え、前記対をなす任意の角度
    で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせずれ量を
    求める工程と、前記対をなす角度における各重ね合わせ
    ずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそれぞ
    れ除去し、得られた値同士を足し合わせた値を、前記マ
    ーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差であ
    るとする工程と、前記対をなす任意の角度が複数の場
    合、前記足し合わされた値を、前記複数の角度毎に求
    め、それらを平均した値を、前記マーク断面構造が非対
    称である事に起因する測定誤差であるとする工程を有す
    る事を特徴とする重ね合わせ測定方法。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の、前記マーク断面構造が
    非対称である事に起因する測定誤差を補正する工程で、
    前記マークの垂線方向に加え、前記複数の対をなす任意
    の角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせず
    れ量を求める工程と、前記複数の対をなす角度における
    各重ね合わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせず
    れ量をそれぞれ除去する工程と、前記プラス方向と、マ
    イナス方向において、別々に、前記除去された値と角度
    との関係から直線近似を行う工程と、前記プラス方向の
    近似直線と、前記マイナス方向の近似直線との交点から
    決定される前記除去成分値を、前記マーク断面構造が非
    対称である事に起因する測定誤差であるとする工程を有
    する事を特徴とする重ね合わせ測定方法。
  7. 【請求項7】請求項5又は6に記載の、前記マーク断面
    構造が非対称である事に起因する測定誤差を補正する工
    程で、前記垂線方向の重ね合わせずれ量から、前記マー
    ク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差を除去
    した値を、真の重ね合わせずれ量とする事を特徴とする
    重ね合わせ測定方法。
  8. 【請求項8】重ね合わせ測定マークが形成された被処理
    体を支持する移動可能なステージと、照明光源からの照
    明光を、前記被処理体上のマークへ導き照射する光学系
    と、前記マークの画像を取り込む光学系、及び、撮像部
    と、得られた画像信号を処理して重ね合わせずれ量を決
    定する画像処理演算部を有する重ね合わせ測定装置にお
    いて、前記照明光を、前記マークに対して複数の任意な
    角度で照射する機能と、前記照明光を、前記複数の任意
    な角度で照射した時、各々の角度におけるマーク画像
    を、それぞれ別々に取り込み格納する機能と、前記得ら
    れた複数の画像信号を、別々に、又は、同時に処理し
    て、重ね合わせずれ量を求める画像処理演算機能を有す
    る事を特徴とする重ね合わせ測定装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の、前記照明光を任意な角
    度で照射する機能で、前記ステージが、前記被処理体上
    のマークに対する垂線を含むある面内で、前記垂線方向
    の角度に加え、前記角度をゼロ度とした時、プラス方
    向、及び、マイナス方向に、それぞれ任意の同じ角度だ
    け傾斜する機能を有する事を特徴とする重ね合わせ測定
    装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の、前記プラス方向と、
    マイナス方向とで対をなすステージの傾斜角度を、複数
    設定できる事を特徴とする重ね合わせ測定装置。
  11. 【請求項11】請求項8又は9又は10に記載の、前記
    得られた複数の画像信号を、別々に、又は、同時に処理
    して、重ね合わせずれ量を求める画像処理演算機能で、
    前記マークの断面構造が、その中心軸を含むある面内に
    おいて、前記中心軸に対して左右非対称である事に起因
    する測定誤差を補正する機能を有する事を特徴とする重
    ね合わせ測定装置。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の、前記マーク断面構
    造が非対称である事に起因する測定誤差を補正する機能
    で、前記マークの垂線方向に加え、前記対をなす任意の
    角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わせずれ
    量を求める機能と、前記対をなす角度における各重ね合
    わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わせずれ量をそ
    れぞれ除去し、得られた値同士を足し合わせた値を、前
    記マーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差
    であるとする機能と、前記対をなす任意の角度が複数の
    場合、前記足し合わされた値を、前記複数の角度毎に求
    め、それらを平均した値を、前記マーク断面構造が非対
    称である事に起因する測定誤差であるとする機能を有す
    る事を特徴とする重ね合わせ測定装置。
  13. 【請求項13】請求項11に記載の、前記マーク断面構
    造が非対称である事に起因する測定誤差を補正する機能
    で、前記マークの垂線方向に加え、前記複数の対をなす
    任意の角度で取り込まれた画像信号を処理し、重ね合わ
    せずれ量を求める機能と、前記複数の対をなす角度にお
    ける各重ね合わせずれ量から、前記垂線方向の重ね合わ
    せずれ量をそれぞれ除去する機能と、前記プラス方向
    と、マイナス方向において、別々に、前記除去された値
    と角度との関係から、直線近似を行う機能と、前記プラ
    ス方向の近似直線と、前記マイナス方向の近似直線との
    交点から決定される前記除去成分値を、前記マーク断面
    構造が非対称である事に起因する測定誤差であるとする
    機能を有する事を特徴とする重ね合わせ測定装置。
  14. 【請求項14】請求項12又は13に記載の、前記マー
    ク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差を補正
    する機能で、前記垂線方向の重ね合わせずれ量から、前
    記マーク断面構造が非対称である事に起因する測定誤差
    を除去した値を、真の重ね合わせずれ量とする事を特徴
    とする重ね合わせ測定装置。
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