JP2000085403A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JP2000085403A
JP2000085403A JP25713798A JP25713798A JP2000085403A JP 2000085403 A JP2000085403 A JP 2000085403A JP 25713798 A JP25713798 A JP 25713798A JP 25713798 A JP25713798 A JP 25713798A JP 2000085403 A JP2000085403 A JP 2000085403A
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JP
Japan
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differential
clutch
axle
differential device
pair
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JP25713798A
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English (en)
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Akira Nakamura
晃 中村
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨ−モ−メント制御機能を備えたデファレン
シャル装置に、差動ロック機能を与える。 【解決手段】 デフケ−ス5の回転を車軸37、39側
に配分する差動機構7と、デフケ−ス5と車軸39の間
に配置された変速機構11、13、15と、これらの連
結をそれぞれ断続する摩擦クラッチ17、19と、摩擦
クラッチ17、19に対してそれぞれ並列に配置され車
輪の空転をロックするワンウェイクラッチ21、23と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車体のヨ−モ−
メント制御機能を備えたデファレンシャル装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平5−345530号公報に図10
のようなデファレンシャル装置201が記載されてい
る。
【0003】デファレンシャル装置201のデフケ−ス
203を回転させるエンジンの駆動力は差動機構205
から車軸207、209を介して左右の車輪に分配され
る。
【0004】車軸207、209にはカウンタ−シャフ
ト211が平行に配置されており、右の車軸209上に
は多板クラッチ213、215が左右に配置されてい
る。
【0005】カウンタ−シャフト211と左の車軸20
7との間には変速機構217が配置され、カウンタ−シ
ャフト211と各多板クラッチ213、215との間に
は変速機構219、221が配置されている。
【0006】左側の多板クラッチ213を締結し、右側
の多板クラッチ215の締結を解除すると、変速機構2
17と変速機構219の全体の変速比により、矢印22
3のように、駆動力が左車軸207から変速機構21
7、219と多板クラッチ213とを介して右車軸20
9に移動して右車輪を増速し、その増速分だけ差動機構
205を介して左車輪が減速される。
【0007】こうして、車体に左旋回方向のヨ−モ−メ
ントが働く。
【0008】又、右側の多板クラッチ215を締結し、
左側の多板クラッチ213の締結を解除すると、変速機
構217と変速機構221の全体の変速比により、矢印
225のように、駆動力が右車軸209から左車軸20
7に移動して、車体に右旋回方向のヨ−モ−メントが働
く。
【0009】このように多板クラッチ213、215を
各別に締結すると、変速機構217、219、221と
多板クラッチ213、215とを介して駆動トルクが左
右に移動し、車体のヨ−モ−メントを制御することがで
きる。
【0010】このヨ−モ−メント制御機能によって必要
な方向のヨ−モ−メントを車体に与えれば、車両のステ
アリング特性を大幅に向上させることができ、例えば、
旋回性を向上させ、旋回中の車体の安定性を向上させ、
車線変更を容易にし、あるいは、車両の直進安定性を向
上させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】デファレンシャル装置
201は、例えば、差動回転が生じたとき、ヨーモーメ
ント機能によって、差動回転に伴う駆動力の移動と反対
方向に、駆動力を移動させれば、差動を制限することは
できる。
【0012】しかし、デファレンシャル装置201で
は、ヨーモーメントを制御するために、変速機構21
7、219、221に加えて、一対の多板クラッチ21
3、215と、それぞれを押圧する一対のアクチュエー
タが必要であり、これらを限られた配置スペースに収容
しなければならない。
【0013】1セットの摩擦クラッチとアクチュエータ
とで差動制限を行うデファレンシャル装置と異なって、
デファレンシャル装置201のように、ヨーモーメント
制御機構を有するデファレンシャル装置では、大きな配
置スペースを要する変速機構の他に、このように、摩擦
クラッチとアクチュエータがそれぞれ2セット必要であ
る。
【0014】従って、ヨーモーメント制御機構に用いら
れる摩擦クラッチは、同等の配置スペースに収容するた
めには、半分以下のサイズにする必要があるから、ヨー
モーメント機構の差動制限機能は、摩擦クラッチの容量
不足によって不充分にならざるを得ない。
【0015】周知のように、デファレンシャル装置の差
動制限機能が不充分であると、悪路などを走行中に片輪
が空転し易く、片輪が空転すると、空転側の車輪から駆
動力が抜けて車両がスタック状態になり、悪路から脱出
できなくなる恐れがある。
【0016】又、コーナリング中は、内輪から駆動力が
抜け易く、高速旋回走行ができない。
【0017】ところが、差動制限機能を強化するため
に、摩擦クラッチを大きくすると、デファレンシャル装
置全体の大型化を避けるために、差動機構や、ヨーモー
メント制御機構の他の部材を小さくしなければ、車両へ
の搭載性(車載性)が損なわれる。
【0018】又、車載性を向上させるためには、デファ
レンシャル装置は、車幅方向、車両の前後方向に、コン
パクトにしたい。
【0019】又、低コスト化のためには、ギヤなどの部
材の種類をなるべく減らしたい。
【0020】そこで、この発明は、ヨ−モ−メント制御
機能を持ちながら、差動ロック機能を備えると共に、コ
ンパクト、あるいは、低コストに構成されるデファレン
シャル装置の提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1のデファレンシ
ャル装置は、エンジンの駆動力によって回転駆動される
デフケ−スと、デフケ−スの回転を一対のサイドギヤを
介して車軸側に出力する差動機構と、互いに差動回転す
るデフケ−スと両車軸のいずれか2者の間に配置された
一対の変速機構と、各変速機構の連結をそれぞれ断続す
る一対の摩擦クラッチと、これらの摩擦クラッチを各別
に締結する一対のアクチュエ−タとを備え、前記摩擦ク
ラッチを各別に締結することによって差動回転を与え、
各車輪に対する駆動力配分比を変えて車両のヨ−モ−メ
ントを制御するデファレンシャル装置であって、前記一
対の摩擦クラッチに対して、駆動力の流れが並列になる
ようにそれぞれワンウェイクラッチを設け、一方の摩擦
クラッチが締結されたとき、変速機構による差動回転を
越える差動回転が生じると、他方の摩擦クラッチ側のワ
ンウェイクラッチが転結されて差動回転をロックする方
向に、各ワンウェイクラッチを配置したことを特徴とす
る。
【0022】一方の摩擦クラッチを締結し、他方の摩擦
クラッチの締結を解除すると、このとき連結された変速
機構の変速比によって、例えば、駆動力が左車軸から右
車軸に移動すれば、右車輪が増速され、その増速分だけ
差動機構を介して左車輪が減速され、車体に左旋回方向
のヨ−モ−メントが働く。
【0023】又、他方の摩擦クラッチを締結し、一方の
摩擦クラッチの締結を解除すると、このとき連結された
変速機構の変速比によって、駆動力が右車軸から左車軸
に移動して左車輪が増速され、その増速分だけ差動機構
を介して右車輪が減速され、車体に右旋回方向のヨ−モ
−メントが働く。
【0024】このようなヨ−モ−メント制御機能によっ
て必要な方向のヨ−モ−メントを車体に与えれば、車体
の挙動を制御することが可能である。
【0025】例えば、中低速で旋回走行するときは、外
輪側のトルクを大きくして旋回を促すヨ−モ−メントを
与えれば、車両の旋回性が大きく向上し、高速で旋回走
行するときは、内輪側のトルクを大きくすれば、高速安
定性が向上する。
【0026】又、ヨ−モ−メント制御機能によって車線
変更を容易にすることができる。
【0027】又、悪路などで車体が蛇行する場合は、蛇
行と反対方向のヨ−モ−メントを車体に与えれば、蛇行
が収束し、安定性と直進性とが向上する。
【0028】これに加えて、本発明のデファレンシャル
装置は、上記のように、各摩擦クラッチに対して、駆動
力の流れが並列になるようにそれぞれワンウェイクラッ
チを設け、更に、これらのワンウェイクラッチを、一方
の摩擦クラッチが締結されたとき、変速機構による差動
回転を越える差動回転が生じると、他方の摩擦クラッチ
側のワンウェイクラッチが連結されてこの差動回転をロ
ックする方向に、それぞれ配置した。
【0029】従って、各変速機構の変速比を、例えば、
ステアリングホイ−ルの左右の最大操舵角(かじ取り
角)に応じて設定すれば、ステアリングホイ−ルの最大
操舵角に相当する状態でワンウェイクラッチが作動し、
差動回転をロックする。
【0030】この差動ロック機能により、トルク配分特
性が最大操舵角時の回転差を超える領域内に入り込むこ
とが防止されるから、過大な差動回転は生じない。
【0031】従って、悪路などを走行中に片輪が空転し
ても、この差動ロック機能によって車輪の過大な空転が
防止されるから、車両はスタック状態になることがな
く、悪路脱出性が大きく向上する。
【0032】又、コ−ナリング時も、この差動ロック機
能が内輪の大きな空転を防止するから、高速での旋回走
行が可能になる。
【0033】又、一対のワンウェイクラッチによって、
上記のような差動ロック機能を得ており、差動制限用摩
擦クラッチとアクチュエ−タなどからなる差動制限機構
を用いないから、構造が簡単で、低コストである。
【0034】その上、軽量、コンパクトであるから、車
両への搭載性(車載性)が優れている。
【0035】請求項2の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、一対の変速機構が、カウンタ
−シャフトを介してデフケ−スと一側車軸との間に配置
されていることを特徴とする。
【0036】この構成は、デフケ−スと一側車軸との間
で駆動力を移動させ、請求項1の構成と同等の効果を得
る。
【0037】請求項3の発明は、請求項2記載のデファ
レンシャル装置であって、摩擦クラッチとワンウェイク
ラッチが、カウンタ−シャフト上に配置されていること
を特徴とし、請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0038】これに加えて、摩擦クラッチとワンウェイ
クラッチをカウンタ−シャフト上に配置したことによっ
て、デファレンシャル装置が車幅方向にコンパクトにな
り、車載性が更に向上する。
【0039】請求項4の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、一対の変速機構が、カウンタ
−シャフトを介して一側車軸と他側車軸との間に配置さ
れていることを特徴とする。
【0040】この構成は、一側車軸と他側車軸との間で
駆動力を移動させ、請求項1の構成と同等の効果を得
る。
【0041】又、車軸と車軸の間では、デフケ−スと各
車軸との間に生じる差動回転より大きい差動回転が得ら
れ、差動トルクがそれだけ小さくなるから、変速機構を
一側車軸と他側車軸との間に配置したことによって、こ
の小さい差動トルクが摩擦クラッチに掛かり、その摩擦
抵抗をより効果的に利用することができると共に、摩擦
クラッチの耐久性が向上する。
【0042】従って、摩擦クラッチは同一容量でより大
きい移動駆動力を扱うことが可能になり、ヨ−モ−メン
ト制御機能がそれだけ向上する。
【0043】又、差動トルクが小さくなるから、摩擦ク
ラッチは容量をそれだけ小さくすることが可能になる。
【0044】例えば、多板クラッチを用いた場合、クラ
ッチ板を小径にし、枚数を減らせば、多板クラッチが軽
量でコンパクトになるから、デファレンシャル装置は更
に軽量でコンパクトになり、車載性が向上する。
【0045】請求項5の発明は、請求項4記載のデファ
レンシャル装置であって、摩擦クラッチとワンウェイク
ラッチが、カウンタ−シャフト上に配置されていること
を特徴とし、請求項4の構成と同等の効果を得る。
【0046】これに加えて、摩擦クラッチとワンウェイ
クラッチをカウンタ−シャフト上に配置したことによっ
て、デファレンシャル装置は車幅方向にコンパクトにな
り、車載性が更に向上する。
【0047】請求項6の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、一対の変速機構が、同一の変
速比を有する一対の増速機構、又は、減速機構であると
共に、これらが、カウンタ−シャフトを介してデフケ−
スと一側車軸との間、及び、デフケ−スと他側車軸との
間にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
【0048】この構成は、デフケ−スと一側車軸との
間、及び、デフケ−スと他側車軸との間で、それぞれ駆
動力を移動させ、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0049】これに加えて、一対の変速機構をデフケ−
スと一側車軸との間、及び、デフケ−スと他側車軸との
間にそれぞれ配置したことにより、これらの変速機構
を、同一の増速機構、又は、減速機構にすることができ
る。
【0050】従って、各変速機構の間で、例えば、ギヤ
のような部材を共用することが可能になり、それだけ部
材の種類が低減され、低コストになる。
【0051】請求項7の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、一対の変速機構が、デフケ−
スと一側車軸との間に配置されていると共に、デフケ−
スと摩擦クラッチの軸方向内側に配置されていることを
特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0052】これに加えて、変速機構をデフケ−スと摩
擦クラッチの軸方向内側に配置したから、デフケ−スと
一側車軸との間で変速機構を構成するカウンタ−シャフ
トが極めて短くなり、軽量になる。
【0053】従って、デファレンシャル装置は、それだ
け軽量でコンパクトになり、車載性が向上する。
【0054】又、短いカウンタ−シャフトは、デフケ−
スや摩擦クラッチの外形(最大径部)より径方向内側に
配置することが可能になるから、デファレンシャル装置
は、車両の前後方向にもコンパクトになり、車載性が更
に向上する。
【0055】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、粘性流体の剪断抵抗によって差動回転を制限する粘
性流体カップリングを、ワンウェイクラッチと直列に配
置したことを特徴とし、請求項1乃至請求項7の構成と
同等の効果を得る。
【0056】これに加えて、粘性流体カップリングをワ
ンウェイクラッチと直列に配置したから、ワンウェイク
ラッチがロックされている間、デファレンシャル装置は
粘性流体カップリングによる速度感応型の差動制限機能
が得られる。
【0057】又、ワンウェイクラッチに掛かる差動トル
クを粘性流体カップリングが分担するから、ワンウェイ
クラッチの耐久性が大きく向上する。
【0058】
【発明の実施の形態】図1と図2によって本発明の第1
実施形態を説明する。図1はこの実施形態のデファレン
シャル装置1を示しており、このデファレンシャル装置
1は請求項1、2の特徴を備えている。なお、左右の方
向はデファレンシャル装置1を用いた車両及び図1での
左右の方向であり、符号を与えていない部材などは図示
されていない。
【0059】図1に示したように、デファレンシャル装
置1は、リングギヤ3、デフケ−ス5、ベベルギヤ式の
差動機構7、カウンタ−シャフト9、第1の変速ギヤ組
11(変速機構)、第2の変速ギヤ組13(変速機
構)、第3の変速ギヤ組15(変速機構)、多板クラッ
チ17(摩擦クラッチ)、多板クラッチ19(摩擦クラ
ッチ)、一対のワンウェイクラッチ21、23、多板ク
ラッチ17、19をそれぞれ押圧する一対の油圧アクチ
ュエ−タ、これらの油圧アクチュエ−タを操作するコン
トロ−ラなどから構成されている。
【0060】デファレンシャル装置1はオイル溜りが設
けられたデフキャリヤの内部に配置されている。リング
ギヤ3はデフケ−ス5に固定されており、デフケ−ス5
の左右のボス部25、27はベアリングを介してデフキ
ャリヤに支承されている。
【0061】リングギヤ3はエンジン側の出力ギヤと噛
み合っており、デフケ−ス5はエンジンの駆動力によっ
て回転駆動される。
【0062】差動機構7は、デフケ−ス5に固定された
ピニオンシャフト29と、ピニオンシャフト29上に支
承されたピニオンギヤ31と、左右からピニオンギヤ3
1と噛み合った出力側のサイドギヤ33、35から構成
されている。
【0063】デフキャリヤには左右の車輪側に連結され
た車軸37、39が貫入しており、左の車軸37はサイ
ドギヤ33に連結され、右の車軸39はサイドギヤ35
に連結されている。
【0064】デフケ−ス5を回転させるエンジンの駆動
力はピニオンシャフト29からピニオンギヤ31を介し
てサイドギヤ33、35に分配され、車軸37、39を
介して左右の車輪に伝達される。
【0065】又、車両が悪路などを走行中に、車輪間に
駆動抵抗差が生じると、エンジンの駆動力はピニオンギ
ヤ31の自転によって左右の車輪に差動分配される。
【0066】カウンタ−シャフト9はデフケ−ス5及び
車軸37、39と平行に配置されている。
【0067】多板クラッチ17、19は、それぞれ右車
軸39上に配置されている。
【0068】第1の変速ギヤ組11は、デフケ−ス5と
カウンタ−シャフト9にそれぞれ固定されたギヤ41
(歯数Z1)と、ギヤ43(歯数Z2)によって構成さ
れている。
【0069】第2の変速ギヤ組13は、多板クラッチ1
7のクラッチドラム45に固定されたギヤ47(歯数Z
3)と、カウンタ−シャフト9に固定されたギヤ49
(歯数Z4)によって構成されている。
【0070】第3の変速ギヤ組15は、多板クラッチ1
9のクラッチドラム51に固定されたギヤ53(歯数Z
5)と、カウンタ−シャフト9に固定されたギヤ55
(歯数Z6)によって構成されている。
【0071】各変速ギヤ組11、13、15のギヤ比Z
2/Z1、Z4/Z3、Z6/Z5は、Z4/Z3>Z
2/Z1>Z6/Z5に設定されている。
【0072】又、各ギヤの歯数(Z1〜Z6)は、ステ
アリングホイ−ルの左右の最大操舵角に応じて設定され
ている。
【0073】ワンウェイクラッチ21は、多板クラッチ
17のクラッチドラム45と右車軸39との間に配置さ
れており、このように、多板クラッチ17とワンウェイ
クラッチ21は、右車軸39と第2の変速ギヤ組13と
の間で並列に配置されている。
【0074】ワンウェイクラッチ23は、多板クラッチ
19のクラッチドラム51と右車軸39との間に配置さ
れており、このように、多板クラッチ19とワンウェイ
クラッチ23は、右車軸39と第3の変速ギヤ組15と
の間で並列に配置されている。
【0075】又、多板クラッチ17、19用の各油圧ア
クチュエ−タはエンジン駆動のオイルポンプから送られ
る油圧によって作動し、多板クラッチ17、19をそれ
ぞれ押圧して締結させる。
【0076】コントロ−ラは、これらの油圧アクチュエ
−タを操作し、車両の旋回方向、車線変更などの操舵条
件、走行条件、路面状態などに応じて多板クラッチ1
7、19を選択的に締結すると共に、締結した多板クラ
ッチ17、19の締結力を制御し、適度に滑らせる。
【0077】多板クラッチ17を締結して変速ギヤ組1
3を車軸39に連結し、多板クラッチ19を開放して変
速ギヤ組15側の連結を解除すると、カウンタ−シャフ
ト9を介して変速ギヤ組11と変速ギヤ組13が連結さ
れ、一方の変速機構が形成される。これらのギヤ比がZ
4/Z3>Z2/Z1であるから、矢印57のように、
デフケ−ス5から右車軸39方向に駆動力が移動し、右
車輪が増速されて、左車輪が減速される。
【0078】こうして、車体に左旋回方向のヨ−モ−メ
ントが働く。
【0079】又、多板クラッチ19を締結して変速ギヤ
組15を車軸39に連結し、多板クラッチ17を開放し
て変速ギヤ組13側の連結を解除すると、カウンタ−シ
ャフト9を介して変速ギヤ組11と変速ギヤ組15が連
結され、他方の変速機構が形成される。これらのギヤ比
がZ2/Z1>Z6/Z5であるから、矢印59のよう
に、車軸39からデフケ−ス5の方向に駆動力が移動
し、右車輪が減速されて、左車輪が増速される。
【0080】こうして、車体に右旋回方向のヨ−モ−メ
ントが働く。
【0081】このようなヨ−モ−メント制御機能によっ
て必要な方向のヨ−モ−メントを車体に与えることによ
り、下記のように、車体の挙動を制御することができ
る。
【0082】例えば、中低速で旋回走行するときは、外
輪側のトルクを大きくして旋回を促すヨ−モ−メントを
与えれば、車両の旋回性が大きく向上する。
【0083】又、高速で旋回走行するときは、内輪側の
トルクを大きくすれば、高速安定性が向上する。
【0084】又、悪路などで車体が蛇行する場合は、同
様に、多板クラッチ17、19を切り換え操作し、蛇行
と反対方向のヨ−モ−メントを車体に与えることによっ
て、蛇行を収束し、直進性と安定性とを向上させること
ができる。
【0085】又、車線変更に際しては、それを促す方向
のヨ−モ−メントを与えれば、車線変更を迅速、円滑に
行える。
【0086】又、多板クラッチ17、19の締結力を制
御しこれらを適度に滑らせれば、ヨ−モ−メントの大き
さを調整することができるから、走行中の諸条件の変化
に応じて車体の旋回性、直進性、安定性などを精密に制
御することができる。
【0087】又、両多板クラッチ17、19の締結を解
除すると、ヨ−モ−メント制御機能が停止する。
【0088】ワンウェイクラッチ21は、多板クラッチ
19が締結されているときに生じる右車輪の空転をロッ
クする方向、つまり、車軸39が多板クラッチ17のク
ラッチドラム45より速く回転しない方向に組付けられ
ている。(車軸39の回転数Na≦クラッチドラム45
の回転数Nb) 又、ワンウェイクラッチ23は、多板クラッチ17が締
結されているときに生じる右車輪の空転をロックする方
向、つまり、車軸39が多板クラッチ19のクラッチド
ラム51より遅く回転しない方向に組付けられている。
(車軸39の回転数Na≧クラッチドラム51の回転数
Nc)
【0089】上記のように、各変速ギヤ組11、13、
15のギヤ比がステアリングホイ−ルの左右の最大操舵
角に応じて設定されているから、ステアリングホイ−ル
を最大操舵角に切った状態でワンウェイクラッチ21、
23が作動し、差動回転をロックする。
【0090】図2は各実施形態のトルク配分特性であ
り、グラフ61は、ステアリングホイ−ルを右に最大操
舵角だけ切ったとき、右車輪の空転による左車輪の回転
数を示し、グラフ63は、ステアリングホイ−ルを左に
最大操舵角だけ切ったとき、左車輪の空転による右車輪
の回転数を示す。
【0091】上記のように、ステアリングホイ−ルを最
大操舵角に切った状態で各ワンウェイクラッチ21、2
3の差動ロック機能が働くから、左右の車輪の回転差は
各グラフ61、63間の斜線の領域65で変化し、その
外側の領域67、69に入り込むような過大な空転は生
じない。
【0092】従って、悪路などを走行中に片輪が空転し
ても、この差動ロック機能によって車輪の過大な空転が
防止されるから、車両はスタック状態になることがな
く、悪路脱出性が大きく向上する。
【0093】又、コ−ナリング時も、この差動ロック機
能が内輪の大きな空転を防止するから、高速での旋回走
行が可能になる。
【0094】こうして、デファレンシャル装置1が構成
されている。
【0095】上記のように、デファレンシャル装置1
は、各多板クラッチ17、19とそれぞれ並列に配置し
たワンウェイクラッチ21、23を左右の車輪の空転を
ロックする方向に配置し、更に、各変速ギヤ組11、1
3、15のギヤ比をステアリングホイ−ルの最大操舵角
に応じて設定した。
【0096】ワンウェイクラッチ21、23のこの差動
ロック機能によって車輪の過大な空転が防止されるか
ら、悪路などを走行中でも車両はスタック状態になるこ
とがなく、悪路脱出性が大きく向上する。
【0097】又、コ−ナリング時も、差動ロック機能が
内輪の大きな空転を防止するから、高速旋回走行が可能
になる。
【0098】又、多板クラッチ17、19と並列にワン
ウェイクラッチ21、23を配置するだけでこのような
差動ロック機能を得ており、差動制限用摩擦クラッチと
アクチュエ−タなどからなる差動制限機構を用いないか
ら、構造が簡単で、低コストであり、軽量、コンパクト
である又、軽量、コンパクトであるから、デファレンシ
ャル装置1は車載性が優れている。
【0099】更に、軽量、コンパクトであるから、多板
クラッチ17、19の容量をそれだけ大きくすることが
可能であり、これらを大容量にすれば、より大きな駆動
力を移動させることが可能になり、ヨ−モ−メント制御
機能が向上する。
【0100】次に、図3によって第2実施形態の説明を
する。
【0101】図3は第2実施形態のデファレンシャル装
置71を示しており、このデファレンシャル装置71は
請求項1、3の特徴を備えている。又、左右の方向はデ
ファレンシャル装置71を用いた車両及び図3での左右
の方向であり、符号を与えていない部材などは図示され
ていない。
【0102】なお、図3及びデファレンシャル装置71
の説明において、第1実施形態のデファレンシャル装置
1と同機能の部材には同一の符号を与えて引用する。
【0103】図3に示したように、デファレンシャル装
置71は、デファレンシャル装置1において、多板クラ
ッチ17、19と、ワンウェイクラッチ21、23とを
カウンタ−シャフト9上に移動させたものである。
【0104】変速ギヤ組13と変速ギヤ組15の各ギヤ
47、53は右車軸39に固定されており、ギヤ49、
55は多板クラッチ17、19のクラッチドラム45、
51にそれぞれ固定されている。
【0105】ワンウェイクラッチ21は、多板クラッチ
17のクラッチドラム45とカウンタ−シャフト9との
間に配置されており、多板クラッチ17とワンウェイク
ラッチ21は、カウンタ−シャフト9と変速ギヤ組13
との間で並列に配置されている。
【0106】ワンウェイクラッチ23は、多板クラッチ
19のクラッチドラム51とカウンタ−シャフト9との
間に配置されており、多板クラッチ19とワンウェイク
ラッチ23は、カウンタ−シャフト9と変速ギヤ組15
との間で並列に配置されている。
【0107】又、各ワンウェイクラッチ21、23は、
第1実施形態と異なって、車軸39と反対方向に回転す
るカウンタ−シャフト9上に配置されているから、ワン
ウェイクラッチ21は、カウンタ−シャフト9が多板ク
ラッチ17のクラッチドラム45より遅く回転しない方
向(カウンタ−シャフト9の回転数Na≧クラッチドラ
ム45の回転数Nb)に組付けられ、多板クラッチ19
が締結されているときに生じる右車輪の空転をロックす
る。
【0108】又、ワンウェイクラッチ23は、カウンタ
−シャフト9が多板クラッチ19のクラッチドラム51
より速く回転しない方向(車軸39の回転数Na≦クラ
ッチドラム51の回転数Nc)に組付けられ、多板クラ
ッチ17が締結されているときに生じる右車輪の空転を
ロックする。
【0109】このように、ワンウェイクラッチ21、2
3は、ステアリングホイ−ルを最大操舵角に切った状態
で作動し、差動回転をロックして車輪の過大な空転を防
止する。
【0110】こうして、デファレンシャル装置71は、
車両のスタックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速
旋回走行を可能にすると共に、構造簡単で、低コストで
あり、軽量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0111】これに加えて、デファレンシャル装置71
は、多板クラッチ17、19とワンウェイクラッチ2
1、23をカウンタ−シャフト9上に配置したことによ
り、車幅方向(軸方向)にコンパクトになっているか
ら、車載性が更に向上している。
【0112】又、軸方向にコンパクトであるから、それ
だけクラッチ板の枚数を増やして多板クラッチ17、1
9を大容量にすることが可能であり、多板クラッチ1
7、19を大容量にすれば、それだけ大きな移動駆動力
を扱うことが可能になり、ヨ−モ−メント制御機能が向
上する。
【0113】次に、図4によって第3実施形態の説明を
する。
【0114】図4は第3実施形態のデファレンシャル装
置73を示しており、このデファレンシャル装置73は
請求項1、4の特徴を備えている。又、左右の方向はデ
ファレンシャル装置73を用いた車両及び図4での左右
の方向であり、符号を与えていない部材などは図示され
ていない。
【0115】なお、図4及びデファレンシャル装置73
の説明において、上記各実施形態と同機能の部材には同
一の符号を与えて引用する。
【0116】図4に示したように、デファレンシャル装
置73は、第1実施形態のデファレンシャル装置1にお
いて、第1の変速ギヤ組11をカウンタ−シャフト9と
左の車軸37との間に配置したものに相当する。
【0117】変速ギヤ組11のギヤ41は左車軸37に
固定され、ギヤ43はカウンタ−シャフト9に固定され
ている。
【0118】多板クラッチ17、19を各別に締結する
と、駆動力が左車軸37と右車軸39との間で移動し、
左車輪と右車輪の一方が増速され他方が減速されて、車
体に左旋回方向のヨ−モ−メント、又は、右旋回方向の
ヨ−モ−メントが働く。
【0119】又、右車軸39上に配置されたワンウェイ
クラッチ21、23は、デファレンシャル装置1と同じ
方向に組付けられ、Na≦Nb、Na≧Ncの状態にし
ており、ステアリングホイ−ルを左右の最大操舵角に切
った状態でそれぞれ差動回転をロックし、車輪の過大な
空転を防止する。
【0120】こうして、デファレンシャル装置73は、
車両のスタックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速
旋回走行を可能にすると共に、構造簡単で、低コストで
あり、軽量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0121】これに加えて、車軸37と車軸39の間で
は、デフケ−ス5と各車軸37、39との間に生じる差
動回転より大きい差動回転が発生し、差動トルクがそれ
だけ小さくなるから、各変速ギヤ組11、13、15を
車軸37と車軸39との間に配置したことによって、こ
の小さい差動トルクが多板クラッチ17、19に掛か
り、その摩擦抵抗をより効果的に利用することができる
と共に、多板クラッチ17、19の耐久性が向上する。
【0122】従って、多板クラッチ17、19は同一容
量でより大きい移動駆動力を扱うことが可能になり、ヨ
−モ−メント制御機能がそれだけ向上する。
【0123】又、多板クラッチ17、19は容量を小さ
くすることも可能になり、例えば、クラッチ板を小径に
し、あるいは、枚数を減らすことによって多板クラッチ
17、19が軽量でコンパクトになるから、デファレン
シャル装置73も、更に、軽量でコンパクトになり、車
載性が向上する。
【0124】次に、図5によって第4実施形態の説明を
する。
【0125】図5は第4実施形態のデファレンシャル装
置75を示しており、このデファレンシャル装置75は
請求項1、5の特徴を備えている。又、左右の方向はデ
ファレンシャル装置75を用いた車両及び図5での左右
の方向であり、符号を与えていない部材などは図示され
ていない。
【0126】なお、図5及びデファレンシャル装置75
の説明において、上記各実施形態と同機能の部材には同
一の符号を与えて引用する。
【0127】図5に示したように、デファレンシャル装
置75は、第3実施形態のデファレンシャル装置73に
おいて、多板クラッチ17、19と、ワンウェイクラッ
チ21、23とをカウンタ−シャフト9上に移動させた
ものである。
【0128】ワンウェイクラッチ21は、多板クラッチ
17のクラッチドラム45とカウンタ−シャフト9との
間に配置されており、多板クラッチ17とワンウェイク
ラッチ21は、カウンタ−シャフト9と変速ギヤ組13
との間で並列に配置されている。
【0129】ワンウェイクラッチ23は、多板クラッチ
19のクラッチドラム51とカウンタ−シャフト9との
間に配置されており、多板クラッチ19とワンウェイク
ラッチ23は、カウンタ−シャフト9と変速ギヤ組15
との間で並列に配置されている。
【0130】又、車軸39と反対方向に回転するカウン
タ−シャフト9上に配置されているワンウェイクラッチ
21、23は、同様に構成された第2実施形態のデファ
レンシャル装置71と同じ方向に組付けられて、Na≧
Nb、Na≦Ncの状態になっており、ステアリングホ
イ−ルを左右の最大操舵角に切った状態でそれぞれ差動
回転をロックし、車輪の過大な空転を防止する。
【0131】こうして、デファレンシャル装置75は、
車両のスタックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速
旋回走行を可能にすると共に、構造簡単で、低コストで
あり、軽量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0132】これに加えて、デファレンシャル装置75
は、多板クラッチ17、19とワンウェイクラッチ2
1、23をカウンタ−シャフト9上に配置したことによ
って、車幅方向(軸方向)にコンパクトになっている。
【0133】従って、デファレンシャル装置75は、車
載性が更に向上している。
【0134】又、軸方向にコンパクトであるから、それ
だけクラッチ板の枚数を増やして多板クラッチ17、1
9を大容量にすることが可能であり、多板クラッチ1
7、19を大容量にすれば、それだけ大きな移動駆動力
を扱うことが可能になり、ヨ−モ−メント制御機能が向
上する。
【0135】次に、図6によって第5実施形態の説明を
する。
【0136】図6は第5実施形態のデファレンシャル装
置77を示しており、このデファレンシャル装置77は
請求項1、6の特徴を備えている。又、左右の方向はデ
ファレンシャル装置77を用いた車両及び図6での左右
の方向であり、符号を与えていない部材などは図示され
ていない。
【0137】なお、図6及びデファレンシャル装置77
の説明において、上記各実施形態と同機能の部材には同
一の符号を与えて引用する。
【0138】図6に示したように、デファレンシャル装
置77は、リングギヤ3、デフケ−ス5、ベベルギヤ式
の差動機構7、カウンタ−シャフト9、変速ギヤ組7
9、81、83(変速機構)、多板クラッチ17、1
9、ワンウェイクラッチ21、23、多板クラッチ1
7、19をそれぞれ押圧する一対の油圧アクチュエ−
タ、これらの油圧アクチュエ−タを操作するコントロ−
ラなどから構成されている。
【0139】多板クラッチ17は左車軸37上に配置さ
れ、多板クラッチ19は右車軸39上に配置されてい
る。
【0140】変速ギヤ組79は、デフケ−ス5とカウン
タ−シャフト9にそれぞれ固定されたギヤ41(歯数Z
1)と、ギヤ43(歯数Z2)によって構成されてい
る。
【0141】変速ギヤ組81は、多板クラッチ17のク
ラッチドラム45に固定されたギヤ47(歯数Z3)
と、カウンタ−シャフト9に固定されたギヤ49(歯数
Z4)によって構成されている。
【0142】変速ギヤ組83は、多板クラッチ19のク
ラッチドラム51に固定されたギヤ53(歯数Z5)
と、カウンタ−シャフト9に固定されたギヤ55(歯数
Z6)によって構成されている。
【0143】又、各変速ギヤ組81、83において、ギ
ヤ47とギヤ53は同一のギヤ(歯数Z3=歯数Z5)
であり、ギヤ49とギヤ55は同一のギヤ(歯数Z4=
歯数Z6)である。
【0144】上記の各実施形態と同様に、各ギヤの歯数
(Z1〜Z6)は、ステアリングホイ−ルの左右の最大
操舵角に応じて設定されている。
【0145】又、各変速ギヤ組79、81、83のギヤ
比Z2/Z1、Z4/Z3、Z6/Z5は、Z2/Z1
<Z4/Z3=Z6/Z5に設定されているか、又は、
Z2/Z1>Z4/Z3=Z6/Z5に設定されてい
る。
【0146】ワンウェイクラッチ21は、多板クラッチ
17のクラッチドラム45と左車軸37との間に配置さ
れており、多板クラッチ17と並列に配置されている。
【0147】ワンウェイクラッチ23は、多板クラッチ
19のクラッチドラム51と右車軸39との間に配置さ
れており、多板クラッチ19と並列に配置されている。
【0148】各変速ギヤ組79、81、83のギヤ比が
Z2/Z1<Z4/Z3=Z6/Z5に設定されている
場合、各ワンウェイクラッチ21、23はそれぞれ車軸
37、39がクラッチドラム45、51より速く回転し
ない方向に組み込まれる。
【0149】又、各変速ギヤ組79、81、83のギヤ
比がZ2/Z1>Z4/Z3=Z6/Z5に設定されて
いる場合、各ワンウェイクラッチ21、23はそれぞれ
車軸37、39がクラッチドラム45、51より遅く回
転しない方向に組み込まれる。
【0150】多板クラッチ17、19の一方を締結し、
他方を開放すると、デフケ−ス5と締結側の車軸37、
39との間で駆動力が移動し、一側車輪が増速され、他
側車輪が減速されて、車両に旋回を促すヨ−モ−メント
が生じる。
【0151】このとき、駆動力は上記の各変速ギヤ組7
9、81、83のギヤ比設定によって、デフケ−ス5か
ら車軸37、39の方向に移動し、あるいは、車軸3
7、39からデフケ−ス5の方向に移動する。
【0152】又、ステアリングホイ−ルの左右の最大操
舵角に応じて変速ギヤ組79、81、83のギヤ比が設
定されているから、ワンウェイクラッチ21、23は、
ステアリングホイ−ルを最大操舵角に切った状態で作動
して差動回転をロックし、車輪の過大な空転を防止す
る。
【0153】こうして、デファレンシャル装置77は、
車両のスタックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速
旋回走行を可能にすると共に、構造簡単で、低コストで
あり、軽量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0154】これに加えて、デファレンシャル装置77
は、変速ギヤ組81をデフケ−ス5と左車軸37との間
に配置し、変速ギヤ組83をデフケ−ス5と右車軸39
との間に配置したことにより、これらを、同一のギヤ4
7、53と同一のギヤ49、55で構成することができ
る。
【0155】従って、各変速ギヤ組81、83の間で、
これらのギヤを共用可能になり、それだけ部材の種類が
低減され、低コストになる。
【0156】次に、図7によって第6実施形態の説明を
する。
【0157】図7は第6実施形態のデファレンシャル装
置85を示しており、このデファレンシャル装置85は
請求項1、7の特徴を備えている。又、左右の方向はデ
ファレンシャル装置85を用いた車両及び図7での左右
の方向であり、符号を与えていない部材などは図示され
ていない。
【0158】なお、図7及びデファレンシャル装置85
の説明において、上記各実施形態と同機能の部材には同
一の符号を与えて引用する。
【0159】図7に示したように、デファレンシャル装
置85は、リングギヤ3、デフケ−ス5、ベベルギヤ式
の差動機構7、カウンタ−シャフト87、変速ギヤ組8
9、91、93(変速機構)、多板クラッチ95、97
(摩擦クラッチ)、一対のワンウェイクラッチ99、1
01、多板クラッチ95、97をそれぞれ押圧する一対
の油圧アクチュエ−タ、これらの油圧アクチュエ−タを
操作するコントロ−ラなどから構成されている。
【0160】変速ギヤ組89は、デフケ−ス5の右ボス
部27とカウンタ−シャフト87にそれぞれ固定された
ギヤ103(歯数Z1)と、ギヤ105(歯数Z2)に
よって構成されている。
【0161】変速ギヤ組91は、車軸39と同軸配置さ
れた内側の中空軸107に固定されたギヤ109(歯数
Z3)と、カウンタ−シャフト87に固定されたギヤ1
11(歯数Z4)によって構成されている。
【0162】変速ギヤ組93は、中空軸107の外側の
中空軸113に固定されたギヤ115(歯数Z5)と、
カウンタ−シャフト87に固定されたギヤ117(歯数
Z6)によって構成されている。
【0163】各変速ギヤ組89、91、93のギヤ比Z
2/Z1、Z4/Z3、Z6/Z5は、Z4/Z3>Z
2/Z1>Z6/Z5に設定されていると共に、各ギヤ
の歯数(Z1〜Z6)は、ステアリングホイ−ルの左右
の最大操舵角に応じて設定されている。
【0164】多板クラッチ95、97は、それぞれ右車
軸39と同軸に配置されており、これらは共用のクラッ
チドラム119と、それぞれのクラッチハブ121、1
23との間に設けられている。
【0165】クラッチドラム119は車軸39に固定さ
れており、クラッチドラム119の内部には各多板クラ
ッチ95、97の間に、それぞれのアクチュエ−タの押
圧力を互いに遮断する受圧板125が固定されている。
【0166】又、クラッチハブ121は外側の中空軸1
13を介して変速ギヤ組93側に連結されており、クラ
ッチハブ123は内側の中空軸107を介して変速ギヤ
組91側に連結されている。
【0167】ワンウェイクラッチ99は、クラッチドラ
ム119と外側の中空軸113(クラッチハブ121)
との間に配置されており、多板クラッチ95と並列に配
置されている。
【0168】ワンウェイクラッチ101は、内側の中空
軸107(クラッチハブ123)と右車軸39との間に
配置されており、多板クラッチ97と並列に配置されて
いる。
【0169】ワンウェイクラッチ99は、多板クラッチ
97が締結されているときに生じる右車輪の空転をロッ
クする方向に組付けられており、ワンウェイクラッチ1
01は、多板クラッチ95が締結されているときに生じ
る右車輪の空転をロックする方向に組付けられている。
【0170】多板クラッチ97を締結し、多板クラッチ
95を開放すると、変速ギヤ組89と変速ギヤ組91が
連結され、これらのギヤ比がZ4/Z3>Z2/Z1で
あるから、デフケ−ス5から右車軸39の方向に駆動力
が移動し、右車輪が増速され、左車輪が減速される。
【0171】こうして、車体に左旋回方向のヨ−モ−メ
ントが働く。
【0172】又、多板クラッチ95を締結し、多板クラ
ッチ97を開放すると、変速ギヤ組89と変速ギヤ組9
3が連結され、これらのギヤ比がZ2/Z1>Z6/Z
5であるから、右車軸39からデフケ−ス5の方向に駆
動力が移動し、右車輪が減速され、左車輪が増速され
る。
【0173】こうして、車体に右旋回方向のヨ−モ−メ
ントが働く。
【0174】又、ステアリングホイ−ルの左右の最大操
舵角に応じて変速ギヤ組79、81、83のギヤ比が設
定されているから、ワンウェイクラッチ99、101
は、ステアリングホイ−ルを最大操舵角に切った状態で
作動して差動回転をロックし、車輪の過大な空転を防止
する。
【0175】こうして、デファレンシャル装置85は、
車両のスタックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速
旋回走行を可能にすると共に、構造簡単で、低コストで
あり、軽量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0176】これに加えて、上記のように、各変速ギヤ
組79、81、83をデフケ−ス5と多板クラッチ9
5、97の軸方向内側に配置したから、各変速ギヤ組7
9、81、83を構成するカウンタ−シャフト87が極
めて短くなり、軽量になる。
【0177】従って、デファレンシャル装置85は、そ
れだけ軽量でコンパクトになり、車載性が向上してい
る。
【0178】又、短いカウンタ−シャフト87は、デフ
ケ−ス5と多板クラッチ95、97(クラッチドラム1
19)の外形より径方向内側に配置することが可能にな
るから、デファレンシャル装置85は、車両の前後方向
にもコンパクトになり、車載性が更に向上する。
【0179】次に、図8と図9によって第7実施形態の
説明をする。
【0180】図8は第7実施形態のデファレンシャル装
置127を示しており、このデファレンシャル装置12
7は請求項1、8の特徴を備えている。又、左右の方向
はデファレンシャル装置127を用いた車両及び図8で
の左右の方向であり、符号を与えていない部材は図示さ
れていない。
【0181】なお、図8及びデファレンシャル装置12
7の説明において、第1実施形態のデファレンシャル装
置1と同機能の部材には同一の符号を与えて引用する。
【0182】図8に示したように、デファレンシャル装
置127は、第1実施形態のデファレンシャル装置1に
おいて、ワンウェイクラッチ21、23と右車軸39と
の間に粘性流体カップリング129を配置したものに相
当する。
【0183】粘性流体カップリング129のハウジング
131には圧力室133が設けられており、この圧力室
133には高粘度の粘性オイルが充填されている。圧力
室133の内部では、軸方向に交互配置された多数のア
ウタ−プレ−ト135とインナ−プレ−ト137が、ハ
ウジング131の内周と車軸39とにそれぞれ固定され
ている。
【0184】又、ハウジング131の両端部と車軸39
との間には、粘性オイルの洩れを防止するシ−ルが配置
されている。
【0185】ワンウェイクラッチ21はハウジング13
3と多板クラッチ17のクラッチドラム45との間に配
置されており、ワンウェイクラッチ23はハウジング1
33と多板クラッチ19のクラッチドラム51との間に
配置されている。
【0186】このように、粘性流体カップリング129
は、車軸39との間で各ワンウェイクラッチ21、23
と直列に配置されている。
【0187】ワンウェイクラッチ21、23がロックし
ていない間、粘性流体カップリング129のハウジング
131は粘性オイルの粘性によって車軸39と一体に回
転する。
【0188】又、ワンウェイクラッチ21、23がロッ
クし、アウタ−プレ−ト135とインナ−プレ−ト13
7の間に差動回転が生じると、粘性流体カップリング1
29が作動し、粘性オイルの剪断抵抗による速度感応型
の差動制限機能によってハウジング131と車軸39の
間で差動を制限する。
【0189】図9のグラフ61は、図2と同様に、ステ
アリングホイ−ルを右に最大操舵角だけ切ったときの左
車輪の回転数を示し、グラフ63は、ステアリングホイ
−ルを左に最大操舵角だけ切ったときの右車輪の回転数
を示す。
【0190】ワンウェイクラッチ21、23は各グラフ
61、63上で作動するが、このとき、更に大きい差動
トルクが各ワンウェイクラッチ21、23に掛かると、
上記のように、粘性流体カップリング129が作動し、
グラフ61、63の外側の領域139、141で差動回
転を制限する。
【0191】こうして、デファレンシャル装置127が
構成されている。
【0192】デファレンシャル装置127は、車両のス
タックを防止し、悪路脱出性を向上させ、高速旋回走行
を可能にすると共に、構造簡単で、低コストであり、軽
量、コンパクトで、車載性が優れている。
【0193】これに加えて、デファレンシャル装置12
7は、粘性流体カップリング129をワンウェイクラッ
チ21、23と直列に配置したから、ワンウェイクラッ
チ21、23が作動する各グラフ61、63の外側の領
域139、141では、粘性流体カップリング129に
よる速度感応型の差動制限機能が得られ、デファレンシ
ャル装置127の差動を制限する。
【0194】又、ワンウェイクラッチ21、23に掛か
る差動トルクを粘性流体カップリング129が分担する
から、ワンウェイクラッチ21、23の耐久性が大きく
向上する。
【0195】なお、本発明において、差動機構はベベル
ギヤ式の差動機構に限らず、例えば、プラネタリ−ギヤ
式の差動機構、デフケ−スの収容孔に支承されたピニオ
ンギヤを介してサイドギヤを連結した差動機構、ウォ−
ムギヤを用いた差動機構などでもよい。
【0196】又、変速機構は、変速ギヤ組に限らず、例
えば、変速機能を持ったベルト伝動機構やチェ−ン伝動
機構でもよい。
【0197】又、本発明のデファレンシャル装置は、フ
ロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分する
デファレンシャル装置)、リヤデフ(エンジンの駆動力
を左右の後輪に配分するデファレンシャル装置)、セン
タ−デフ(エンジンの駆動力を前輪と後輪に配分するデ
ファレンシャル装置)のいずれにも用いられる。
【0198】
【発明の効果】本発明のデファレンシャル装置は、摩擦
クラッチと並列に配置され、車輪の空転をロックする方
向に組付けられたワンウェイクラッチによって差動がロ
ックされる。
【0199】従って、悪路などを走行中に片輪が空転し
ても、この差動ロック機能によって車輪の過大な空転が
防止されるから、車両はスタック状態になることがな
く、悪路脱出性が大きく向上する。
【0200】又、コ−ナリング時も、この差動ロック機
能が内輪の大きな空転を防止するから、高速での旋回走
行が可能になる。
【0201】又、差動制限用摩擦クラッチとアクチュエ
−タなどからなる差動制限機構を用いないから、構造が
簡単で、低コストである。
【0202】その上、軽量、コンパクトであるから、車
載性が優れている。
【0203】請求項2の発明は、デフケ−スと一側車軸
との間で駆動力を移動させて、請求項1の構成と同等の
効果を得る。
【0204】請求項3の発明は、請求項2の構成と同等
の効果を得ると共に、摩擦クラッチとワンウェイクラッ
チをカウンタ−シャフト上に配置したことにより、デフ
ァレンシャル装置が車幅方向にコンパクトになり、車載
性が更に向上する。
【0205】請求項4の発明は、一側車軸と他側車軸と
の間で駆動力を移動させて、請求項1の構成と同等の効
果を得る。
【0206】又、変速機構を一側車軸と他側車軸との間
に配置したことにより、摩擦クラッチの摩擦抵抗をより
効果的に利用することができるから、摩擦クラッチは同
一容量でより大きい移動駆動力を扱うことが可能にな
り、ヨ−モ−メント制御機能がそれだけ向上する。
【0207】又、摩擦クラッチの耐久性が向上する。
【0208】又、摩擦クラッチは容量を小さくし、コン
パクトにすることが可能になるから、デファレンシャル
装置は更に軽量でコンパクトになり、車載性が向上す
る。
【0209】請求項5の発明は、請求項4の構成と同等
の効果を得ると共に、摩擦クラッチとワンウェイクラッ
チをカウンタ−シャフト上に配置したことによって、デ
ファレンシャル装置が車幅方向にコンパクトになり、車
載性が更に向上する。
【0210】請求項6の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、変速機構をデフケ−スと両車軸と
の間にそれぞれ配置したことにより、これらの変速機構
を、同一の増速機構、又は、減速機構にすることができ
る。
【0211】従って、各変速機構の間で、例えば、ギヤ
のような部材の共用が可能になり、それだけ部材の種類
が低減され、低コストになる。
【0212】請求項7の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、変速機構をデフケ−スと摩擦クラ
ッチの軸方向内側に配置したことにより、デフケ−スと
一側車軸との間で変速機構を構成するカウンタ−シャフ
トが短くなり、軽量になる。
【0213】従って、デファレンシャル装置は、それだ
け軽量でコンパクトになり、車載性が向上する。
【0214】又、短いカウンタ−シャフトは、デフケ−
スや摩擦クラッチの外形より径方向内側に配置すること
が可能であるから、デファレンシャル装置は、車両の前
後方向にもコンパクトになり、車載性が更に向上する。
【0215】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
の構成と同等の効果を得ると共に、ワンウェイクラッチ
と直列に配置した粘性流体カップリングによって、ワン
ウェイクラッチがロックされる領域で速度感応型の差動
制限機能が得られる。
【0216】又、ワンウェイクラッチに掛かる差動回転
力を粘性流体カップリングが分担するから、ワンウェイ
クラッチの耐久性が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図2】各実施形態のトルク配分特性を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の第2実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図4】本発明の第3実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図5】本発明の第4実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図6】本発明の第5実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図7】本発明の第6実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図8】本発明の第7実施形態を示すスケルトン機構図
である。
【図9】第7実施形態のトルク配分特性を示すグラフで
ある。
【図10】従来例のスケルトン機構図である。
【符号の説明】
1、71、73、75、77、85、127 デファレ
ンシャル装置 5 デフケ−ス 7 ベベルギヤ式の差動機構 9 カウンタ−シャフト 11、13、15、89、91、93 変速ギヤ組(変
速機構) 17、19 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 21、23、99、101 ワンウェイクラッチ 87 短いカウンタ−シャフト 129 粘性流体カップリング
フロントページの続き Fターム(参考) 3D036 GA02 GA04 GA38 GB08 GC03 GC06 GD02 GG43 GH17 GJ01 3D042 AA01 AB01 CA03 CA12 CA14 CB02 CB03 3J027 FA17 FA34 FA36 FB01 HB07 HB11 HC22 HC26 HC29 HC30 HD02 HE03 HF15 HF29 HG03 HH02 HK05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
    るデフケ−スと、デフケ−スの回転を一対のサイドギヤ
    を介して車軸側に出力する差動機構と、互いに差動回転
    するデフケ−スと両車軸のいずれか2者の間に配置され
    た一対の変速機構と、各変速機構の連結をそれぞれ断続
    する一対の摩擦クラッチと、これらの摩擦クラッチを各
    別に締結する一対のアクチュエ−タとを備え、前記摩擦
    クラッチを各別に締結することによって差動回転を与
    え、各車輪に対する駆動力配分比を変えて車両のヨ−モ
    −メントを制御するデファレンシャル装置であって、前
    記一対の摩擦クラッチに対して、駆動力の流れが並列に
    なるようにそれぞれワンウェイクラッチを設け、一方の
    摩擦クラッチが締結されたとき、変速機構による差動回
    転を越える差動回転が生じると、他方の摩擦クラッチ側
    のワンウェイクラッチが締結されてこの差動回転をロッ
    クする方向に、各ワンウェイクラッチを配置したことを
    特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、一対の変
    速機構が、カウンタ−シャフトを介してデフケ−スと一
    側車軸との間に配置されていることを特徴とするデファ
    レンシャル装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発明であって、摩擦クラ
    ッチとワンウェイクラッチが、カウンタ−シャフト上に
    配置されていることを特徴とするデファレンシャル装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の発明であって、一対の変
    速機構が、カウンタ−シャフトを介して一側車軸と他側
    車軸との間に配置されていることを特徴とするデファレ
    ンシャル装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の発明であって、摩擦クラ
    ッチとワンウェイクラッチが、カウンタ−シャフト上に
    配置されていることを特徴とするデファレンシャル装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の発明であって、一対の変
    速機構が、同一の変速比を有する一対の増速機構、又
    は、減速機構であると共に、これらが、カウンタ−シャ
    フトを介してデフケ−スと一側車軸との間、及び、デフ
    ケ−スと他側車軸との間にそれぞれ配置されていること
    を特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の発明であって、一対の変
    速機構が、デフケ−スと一側車軸との間に配置されてい
    ると共に、デフケ−スと摩擦クラッチの軸方向内側に配
    置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の発明であって、粘性流体の剪断抵抗によって差動
    回転を制限する粘性流体カップリングを、ワンウェイク
    ラッチと直列に配置したことを特徴とするデファレンシ
    ャル装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2388348B (en) * 2002-05-02 2005-10-19 Ford Global Tech Llc Vehicle differential control
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CN108662112A (zh) * 2018-06-29 2018-10-16 刘勇 一种配置单向器的汽车止滑差速机构

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