JP4636073B2 - 駆動力配分機構 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源からの駆動力を左右の駆動輪に配分する車両用の駆動力配分機構に関する。
変速機を介して変速されたエンジンなどの駆動源の駆動力を左右の駆動輪(左右輪)に分配して伝達する車両用の駆動力配分機構として、例えば、特許文献1に記載されたものなどが知られている。具体的には、機械式デフ装置と、左右輪にそれぞれトルク伝達可能な左右のクラッチおよび変速機構(増速機構)とを備えた駆動力配分機構が開示されている。
この特許文献1に記載の駆動力配分機構では、左右のクラッチをともに解放状態とすると、機械式デフ装置を介して左右輪が駆動されるようになっている。また、左右のクラッチの一方を係合状態とし、他方を解放状態とすると、一方の駆動輪が他方の駆動輪よりも早く回転させるようになっている。
しかし、特許文献1に記載の駆動力配分機構では、出力軸に平行に設けられた1本の中間軸上に、左右のクラッチおよび左右の変速機構の変速ギアが配置された構成になっている。このように、中間軸を左右で共用化しているため、駆動力配分機構のサイズやそれを収納するハウジングのサイズが大型化するという問題点があり、重量の増加や搭載性の悪化などを招くという問題点がある。
また、既存の終減速装置の差動機構を利用して左右輪のトルク差制御を行う技術として、例えば、特許文献2,3などに記載された駆動力配分機構が知られている。しかし、特許文献2に記載の駆動力配分機構では、増速機構に複合遊星歯車機構を用いるので、部品点数が非常に多く、製造の難易度も高いため、製造コストが大幅に増加するという問題点がある。また、特許文献3に記載の駆動力配分機構では、増速機構に複雑な形状の内接歯車を用いるので、その支持構造が複雑になり、製造コストが大幅に増加するという問題点がある。
特許第2641724号公報 特許第3103779号公報 国際公開第2006/114331号パンプレット
本発明は、上述したような点に着目してなされたものであって、低コスト化、かつ、駆動力配分機構のサイズおよびそれを囲うハウジングのサイズの小型化を図ることが可能な駆動力配分機構を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、駆動源からの駆動力を左右の駆動輪に配分する駆動力配分機構であって、差動機構を収納するデフケースと、前記差動機構から左方へ延びる左出力軸に平行に設けられた第1中間軸と、前記デフケースの左方に設けられ、そのデフケースに入力される駆動力を、前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ変速して伝達する第1変速機構と、前記第1変速機構による前記左出力軸への駆動力の伝達を行う伝達状態と、その駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な第1クラッチ機構と、前記差動機構から右方へ延びる右出力軸に平行に設けられた第2中間軸と、前記デフケースの右方に設けられ、そのデフケースへ入力される駆動力を、前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ変速して伝達する第2変速機構と、前記第2変速機構による前記右出力軸への駆動力の伝達を行う伝達状態と、その駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な第2クラッチ機構とを備え、前記デフケースと係合可能な差動制限機構が、前記デフケースと、前記左出力軸および右出力軸の少なくとも一方との間に設けられ、前記差動制限機構が前記デフケースと左出力軸との間に設けられる場合、前記デフケースと第1中間軸との間には、前記第1変速機構を構成するギアが介在され、前記差動制限機構が前記デフケースと右出力軸との間に設けられる場合、前記デフケースと第2中間軸との間には、前記第2変速機構を構成するギアが介在されていることを特徴としている。
上記構成によれば、第1中間軸および第2中間軸を別々に設けることで、第1中間軸および第2中間軸を共用化した場合に比べて、第1中間軸および第2中間軸の配置場所の自由度を高めることができ、駆動力配分機構のサイズおよびそれを囲うハウジングのサイズの小型化を図ることができ、その結果、重量の増加や搭載性の悪化を回避することができる。例えば、第1中間軸および第2中間軸を左右に分けて設けることで、第1中間軸および第2中間軸の間のスペースに、駆動力配分機構の入力軸などを配置することができるようになり、駆動力配分機構のサイズおよびそのハウジングのサイズの小型化に貢献できる。しかも、変速機構を、はすば歯車や平歯車などのような簡素な構造の外接ギアを用いて構成することができるので、低コスト化を図ることができるとともに、その支持構造も簡便なもので済む。
好ましくは、本発明の駆動力配分機構において、前記差動制限機構は、前記左出力軸および右出力軸の少なくとも一方と前記デフケースから延びる軸との間に設けられ、前記第1クラッチ機構は、前記第1中間軸上に設けられ、前記第2クラッチ機構は、前記第2中間軸上に設けられている。
また、好ましくは、本発明の駆動力配分機構において、前記差動制限機構が、車両の前後方向に沿う方向から見て、前記第1クラッチ機構または前記第2クラッチ機構とオーバーラップする位置に配置されている構成とする。つまり、差動制限機構と、第1クラッチ機構または第2クラッチ機構とが前後に並ぶような構成とする。こうすれば、駆動力配分機構のサイズおよびそのハウジングのサイズが車幅方向に大きくなることを抑制でき、その結果、重量の増加や搭載性の悪化を回避することができる。
また、好ましくは、本発明の駆動力配分機構において、前記差動制限機構が、車両の前後方向に沿う方向から見て、前記第1クラッチ機構および前記第2クラッチ機構とオフセットする位置に配置されている構成とする。つまり、車両の前後方向に沿う方向から見て、第1クラッチ機構および第2クラッチ機構と差動制限機構とがオーバーラップしないような構成とする。こうすれば、より大きなサイズの差動制限機構を設置することができるので、より大きな差動制限機構の係合容量を容易に確保することができるようになり、その結果、より大きな差動制限力を容易に確保することができる。
ここで、本発明の駆動力配分機構における前記第1変速機構および前記第2変速機構の具体構成として、次の2態様を挙げることができる。
(1)前記第1変速機構が、前記デフケースから前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ駆動力を伝達する増速機構により構成され、前記第2変速機構が、前記デフケースから前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ駆動力を伝達する増速機構により構成されている態様
(2)前記第1変速機構が、前記デフケースから前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ駆動力を伝達する減速機構により構成され、前記第2変速機構が、前記デフケースから前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ駆動力を伝達する減速機構により構成されている態様
本発明によれば、第1中間軸および第2中間軸を別々に設けることで、第1中間軸および第2中間軸を共用化した場合に比べて、第1中間軸および第2中間軸の配置場所の自由度を高めることができ、駆動力配分機構のサイズおよびそれを囲うハウジングのサイズの小型化を図ることができ、その結果、重量の増加や搭載性の悪化を回避することができる。しかも、変速機構を、はすば歯車や平歯車などのような簡素な構造の外接ギアを用いて構成することができるので、低コスト化を図ることができるとともに、その支持構造も簡便なもので済む。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態に係る駆動力配分装置が搭載される車両を模式的に示す図であって、ここではフロントエンジン・リアドライブ(FR)方式の車両を例示している。図2は、実施形態に係る駆動力配分装置を示すスケルトン図である。
図1、図2に示すように、車両1においては、駆動源であるエンジン2で発生された回転駆動力が、変速機(例えば自動変速機)3によって適宜に変速され、プロペラ軸4および入力軸23を介して駆動力配分装置10へ入力されるようになっている。そして、駆動力配分装置10に入力された駆動力は、車両1の走行状況に応じて適宜の比率で配分され、駆動輪である左右の後輪6L,6Rへ伝達されるようになっている。
駆動力配分装置10は、差動機構部20と、左右の増速機構部30L,30Rと、左右のトルク配分用クラッチ機構部(以下、クラッチ機構部という)40L,40Rとを備えている。
差動機構部20は、中空の箱形状で成るディファレンシャルケース(デフケース)21を備えている。デフケース21には、ディファレンシャル機構(差動機構)が収納されている。差動機構は、左右の出力軸24L,24Rへの駆動力の差動配分を行う差動動作が可能なものであれば、いかなる構成のものであってもよい。例えば、差動機構として、互いに噛み合いながら回転する一対のピニオンギアおよび一対のサイドギアを備えたいわゆるツーピニオンタイプのものなどを採用することが可能である。
デフケース21の外周には、リングギア22が一体的に設けられている。リングギア22は、入力軸(ドライブピニオン軸)23のドライブピニオンギア23aに噛合されている。入力軸23は、ジョイントなどを介して変速機3側から延びるプロペラ軸4に連結されている。エンジン2からの回転駆動力は、プロペラ軸4および入力軸23を経てリングギア22に入力される。
デフケース21に収納された差動機構からは左方へ出力軸24Lが延び、右方へ出力軸24Rが延びている。左側の出力軸24Lの左端部および右側の出力軸24Rの右端部は、図示しない軸受を介して、駆動力配分装置10を囲むハウジング11に回転自在に支持されている。出力軸24Lのハウジング11から左方に突出した左端部には左側の後輪6Lが連結されており、出力軸24Rのハウジング11から右方に突出した右端部には右側の後輪6Rが連結されている。なお、図2には、ハウジング11の一部のみを図示している。
また、デフケース21には、出力軸24Lと平行に延びる中空軸25Lおよび出力軸24Rと平行に延びる中空軸25Rが一体的に設けられている。左側の中空軸25L内には、出力軸24Lの右端部が挿入されている。同様に、右側の中空軸25R内には、出力軸24Rの左端部が挿入されている。
左右の増速機構部30L,30Rは、差動機構部20の左右両側に配置されている。この実施形態では、変速機構として増速機構を採用している。左右の増速機構部30L,30Rは、ともに同様の構成になっている。ここでは、左側の増速機構部30Lについて代表して説明することとし、右側の増速機構部30Rについての説明を割愛する。
増速機構部30Lは、デフケース21から中間軸33Lを介して出力軸24Lへ駆動力を伝達する2組の増速ギア列31L,32Lを備えている。
増速ギア列31Lは、互いに噛み合う駆動ギア31Laおよび従動ギア31Lbにより構成されている。駆動ギア31Laは、従動ギア31Lbに比べ大径に形成されており、増速ギア列31Lのギア比(駆動ギア31Laの歯数/従動ギア31Lbの歯数)が1よりも大きく設定されている。この増速ギア列31Lによって、後述するクラッチ機構部40Lの係合時に、デフケース21からの駆動力が所定の増速比(ギア比)で増速されて伝達される。
増速ギア列32Lは、互いに噛み合う駆動ギア32Laおよび従動ギア32Lbにより構成されている。駆動ギア32Laは、従動ギア32Lbに比べ大径に形成されており、増速ギア列32Lのギア比(駆動ギア32Laの歯数/従動ギア32Lbの歯数)が1よりも大きく設定されている。この増速ギア列32Lによって、後述するクラッチ機構部40Lの係合時に、増速ギア列31Lからの駆動力が所定の増速比(ギア比)で増速されて伝達される。
増速ギア列31Lの駆動ギア31Laは、中空軸25L上に設けられている。増速ギア列32Lの従動ギア32Lbは、出力軸24L上に設けられている。増速ギア列31Lの従動ギア31Lbおよび増速ギア列32Lの駆動ギア32Laは、出力軸24L(中空軸25L)と平行に延びる中間軸(カウンタ軸)33L上に設けられている。中間軸33Lは出力軸24Lの前方に配置されている。
この実施形態では、中間軸33Lは、中間駆動軸33Laと中間従動軸33Lbとに分割された構成になっている。そして、中間駆動軸33La上に増速ギア列31Lの従動ギア31Lbが設けられ、中間従動軸33Lb上に増速ギア列32Lの駆動ギア32Laが設けられている。中間駆動軸33Laの右端部および中間駆動軸33Lbの左端部が、それぞれ図示しない軸受を介してハウジング11に回転自在に支持されている。また、中間駆動軸33Laの左端部と中間従動軸33Lbの右端部との間には、次に述べるクラッチ機構部40Lが介在されている。
左右のクラッチ機構部40L,40Rは、増速機構部30L,30Rを介してデフケース21からの駆動力を出力軸24L,24Rへ伝達する伝達状態と、増速機構部30L,30Rを介しての駆動力の伝達を行わない非伝達状態(遮断状態)とを切り替えるために設けられている。言い換えれば、クラッチ機構部40L,40Rは、増速機構部30L,30Rにおける駆動力の伝達経路を成立させる伝達状態と、そのような伝達経路を成立させない遮断状態とを切り替えるために設けられている。左右のクラッチ機構部40L,40Rは、ともに同様の構成になっている。ここでは、左側のクラッチ機構部40Lについて代表して説明することとし、右側のクラッチ機構部40Rについての説明を割愛する。
クラッチ機構部40Lは、中間駆動軸33Laの左端部と中間従動軸33Lbの右端部との間に配設されている。クラッチ機構部40Lは、中間駆動軸33Laから中間従動軸33Lbへの駆動力の伝達・非伝達を切り替えることが可能なものであれば、いかなる構成のものであってもよい。クラッチ機構部40Lとして、例えば、油圧式のものなどを用いることが可能である。油圧式のクラッチの場合、油圧回路などを通じた油圧制御によってその係合・解放制御が行われる。また、クラッチ機構部40Lとして、電子制御式のカップリングなどを用いてもよい。
具体的に、クラッチ機構部40Lを解放状態とすると、中間駆動軸33Laから中間従動軸33Lbへの駆動力の伝達が遮断される。これにより、増速機構部30Lが遮断状態になり、この増速機構部30Lを介しての駆動力の伝達が遮断される。
一方、クラッチ機構部40Lを係合状態とすると、中間駆動軸33Laから中間従動軸33Lbへの駆動力の伝達が可能になる。これにより、増速機構部30Lが伝達状態になり、この増速機構部30Lを介しての駆動力の伝達が可能になる。つまり、増速機構部30Lにおける駆動力の伝達経路が成立する。そして、この実施形態では、クラッチ機構部40Lの係合時、このクラッチ機構部40Lの係合度合い(係合容量)を制御することによって、中間駆動軸33Laから中間従動軸33Lbへ伝達される駆動力を調整することが可能になっている。つまり、クラッチ機構部40Lを係合状態から解放状態の間で制御することによって伝達される駆動力を任意に設定することが可能になっている。例えば、クラッチ機構部40Lが油圧式のクラッチである場合、その係合度合いは油圧制御により制御される。
なお、左右の中間軸33L,33Rを分割構成とせずに一体的な構成としてもよい。この場合、左右のクラッチ機構部40L,40Rは、左右の中間軸33L,33R上の任意の位置に配置することが可能である。例えば、後述する駆動力配分装置10”(図4参照)のように、左側のクラッチ機構部40Lを左側の中間軸33Lの左端部に設け、右側のクラッチ機構部40Rを右側の中間軸33Rの右端部に設ける構成とすることが可能である。
続いて、上記構成の駆動力配分装置10の動作について説明する。
まず、クラッチ機構部40L,40Rがともに解放状態である場合、駆動力配分装置10によって左右の後輪6L,6Rに均等に駆動力が配分される。具体的に、プロペラ軸4から入力軸23に駆動力が入力されると、リングギア22に回転一体となっているデフケース21が回転し、左右の出力軸24L,24Rが回転駆動される。この場合、車両1の直進走行時など、左右の後輪6L,6Rの回転抵抗が同じとき、差動機構部20による差動動作が行われず、左右の後輪6L,6Rが同じ回転数で駆動される。また、車両1のカーブ走行時(旋回時)など、左右の後輪6L,6Rに回転抵抗差が生じたとき、その回転抵抗差に応じて差動機構部20による差動動作が行われる。これにより、回転抵抗の大きな一方の後輪6L(6R)の回転数が低下するとともに、回転抵抗の小さな他方の後輪6R(6L)の回転数が上昇することになる。
次に、クラッチ機構部40Lが係合状態であり、クラッチ機構部40Rが解放状態である場合の駆動力配分装置10の動作について説明する。
クラッチ機構部40Lの係合によって、増速機構部30Lが伝達状態になるため、出力軸24Lの回転数が上昇することになる。このとき、回転数を上昇させようとする従動ギア32Lbから出力軸24Lへ駆動トルクが流れようとするため、後輪6Lに伝達される駆動トルクを増大させることができる。言い換えれば、クラッチ機構部40Lを係合状態とすることによって、後輪6Lに伝達される駆動トルクを上乗せすることが可能になる。この場合、後輪6Rに伝達される駆動トルクは、後輪6Lに上乗せされた分だけ減少されることになる。
このように、クラッチ機構部40Lの係合によって、駆動トルクを左側の後輪6Lへ右側の後輪6Rに比べて多く配分することができるようになる。後輪6Lに上乗せされる駆動トルクは、クラッチ機構部40Lの係合容量を制御することによって、デフケース21への入力トルクの大きさに関係なく、任意に設定することが可能になっている。つまり、クラッチ機構部40Lの係合容量を、解放状態(係合度合いが0パーセントの状態)と完全に係合した状態(係合度合いが100パーセントの状態)との間で、適宜に設定することによって、後輪6Lに上乗せする駆動トルクを調整することが可能になる。これにより、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することが可能になる。
同様に、クラッチ機構部40Rが係合状態であり、クラッチ機構部40Lが解放状態である場合には、クラッチ機構部40Rの係合にともない後輪6Rに伝達される駆動トルクが上乗せされることになる。この場合、後輪6Lに伝達される駆動トルクは、後輪6Rに上乗せされた分だけ減少されることになる。つまり、クラッチ機構部40Rの係合によって、駆動トルクを右側の後輪6Rへ左側の後輪6Lに比べて多く配分することができるようになる。そして、クラッチ機構部40Rの係合容量を制御することによって、デフケース21への入力トルクの大きさに関係なく、後輪6Rに上乗せされる駆動トルクを任意に設定することが可能になり、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することが可能になる。
以上のような駆動力配分装置10によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、駆動力配分装置10において、既存の終減速装置の差動機構部を利用して左右輪トルク差制御を行うことが可能になる。具体的には、一方のクラッチ機構部40L(40R)だけを係合状態とすることによって、一方の後輪6L(6R)に伝達される駆動トルクを他方の後輪6R(6L)に伝達される駆動トルクに比べ大きくする制御を行うことが可能になる。これにより、車両1の重心まわりのヨーモーメントを車両1の走行状況や路面状況などに応じて制御することが可能になる。
例えば、車両1の左旋回時、右側のクラッチ機構部40Rだけを係合状態とすることによって、外輪となる右側の後輪6Rへ内輪となる左側の後輪6Lに比べ、駆動トルクを多く配分することができる。これにより、右側の後輪6Rへの駆動トルクが増加し、左側の後輪6Lへの駆動トルクが減少することで、車両1の左旋回をアシストするようなヨーモーメントを増加でき、車両1のアンダーステアを抑制することができる。この場合、クラッチ機構部40Rの係合容量を制御することによって、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することができるので、車両1の左旋回をアシストするヨーモーメントの増加量をアンダーステアの状態に応じて設定することができる。同様に、車両1の右旋回時の場合にもアンダーステアを抑制することができる。このように、車両1の旋回時に外側の駆動輪への駆動トルクを増加させることで、アンダーステアの傾向を抑制して車両1の旋回性能を向上させることができる。
逆に、車両1の左旋回時、左側のクラッチ機構部40Lだけを係合状態とすることによって、内輪となる左側の後輪6Lへ外輪となる右側の後輪6Rに比べ、駆動トルクを多く配分することができる。これにより、左側の後輪6Lへの駆動トルクが増加し、右側の後輪6Rへの駆動トルクが減少することで、車両1の左旋回をアシストするようなヨーモーメントを減少でき、車両1のオーバーステアを抑制することができる。この場合、クラッチ機構部40Lの係合容量を制御することによって、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することができるので、車両1の左旋回をアシストするヨーモーメントの減少量をオーバーステアの状態に応じて設定することができる。同様に、車両1の右旋回時の場合にもオーバーステアを抑制することができる。このように、車両1の旋回時に内側の駆動輪への駆動トルクを増加させることで、オーバーステアの傾向を抑制して高速走行時などの車両1の安全性能を向上させることができる。
また、車両1の左右への旋回時以外にも、路面状況に応じて左右輪トルク差制御を行うことは効果的である。例えば、車両1の発進時や直進走行時、路面との摩擦係数μが左右の後輪6L,6R間で異なる状況の場合、左右輪トルク差制御を行うことが好ましい。具体的には、一方の後輪6L(6R)と路面との摩擦係数μが他方の後輪6R(6L)と路面との摩擦係数μに比べて大きい場合、一方のクラッチ機構部40L(40R)を係合状態とすることによって、一方の後輪6L(6R)に伝達される駆動トルクを他方の後輪6R(6L)に伝達される駆動トルクに比べ大きくすることができる。これにより、摩擦係数μが小さくスリップしやすい他方の後輪6R(6L)に比べ、摩擦係数μが大きくスリップしにくい一方の後輪6L(6R)へ駆動トルクを多く配分することができ、車両1の発進性能や直進性能を向上させることができ、特に、大きな駆動トルクを必要とする発進時に有効である。
一方、上述のような左右輪トルク差制御を行う必要がない場合には、駆動力配分装置10において、左右のクラッチ機構部40L,40Rをともに解放状態とすればよい。
ここで、差動機構部20の差動機構については、例えばベベルギア式のもの、ヘリカルギア式のもの、機械式LSD(Limited Slip Differential)などを問わず、いかなる構成のものであっても、上述のような左右輪トルク差制御を行うことができる。また、増速機構部30L,30Rについても、いかなる構成のものであってもよい。したがって、増速機構部30L,30Rを、例えば、はすば歯車や平歯車などのような簡素な構造の外接ギアを用いて構成することができるので、低コスト化を図ることができるとともに、その支持構造も簡便なもので済み、駆動力配分装置10のサイズおよびそのハウジング11のサイズの小型化を図ることができる。なお、増速機構部30L,30Rは、2軸間で動力伝達が可能な構成であれば上述したようなギアを用いた構成に限られず、例えば、チェーンおよびスプロケット、ベルトおよびプーリなどを用いて構成することも可能である。
また、中間軸33L,33Rを左右に分けることで、駆動力配分装置10のサイズおよびそのハウジング11のサイズの小型化に貢献することができる。すなわち、上記従来例(上記特許文献1参照)とは異なり、中間軸33L,33R、ここでは、左側の増速機構部30Lの中間駆動軸33Laおよび右側の増速機構部30Rの中間駆動軸33Raが別々に設けられているので、中間駆動軸33La,33Lbの配置場所の自由度を高めることができる。これにより、駆動力配分装置10のサイズおよびそれを囲うハウジング11のサイズの小型化を図ることができ、その結果、重量の増加や搭載性の悪化を回避することができる。
例えば、中間駆動軸33La,33Lbを一体とした場合には、入力軸23(あるいはプロペラ軸4)に干渉する可能性があり、中間駆動軸33La,33Lbを出力軸24L,24Rの前方に配置することが難しいことがある。これに対し、中間駆動軸33La,33Lbを左右に分けて設けることによって、中間駆動軸33La,33Lbの間のスペースに入力軸23を配置することができるようになり、中間駆動軸33La,33Lbを出力軸24L,24Rの前方に配置することができる。これにより、駆動力配分装置10およびそのハウジング11の前後方向の長さを短くすることができ、駆動力配分装置10のサイズおよびそのハウジング11のサイズの小型化を図ることができる。
次に、この実施形態の主な変形例について説明する。
図3に示す駆動力配分装置10’は、図2に示す駆動力配分装置10にLSD用クラッチ機構部50を付け加えた構成になっている。したがって、駆動力配分装置10’は、差動機構部20と、左右の増速機構部30L,30Rと、左右のクラッチ機構部40L,40Rと、LSD用クラッチ機構部50とを備えている。なお、図2に示す部材と同様の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、LSD用クラッチ機構部50は、差動機構部20による差動動作を制限する差動制限制御を行うもので、差動機構部20の右側に配置されている。LSD用クラッチ機構部50は、差動機構部20の差動機構から右方へ延びる出力軸24Rと、デフケース21から右方へ延びる中空軸25Rとの間に介在されている。
また、LSD用クラッチ機構部50と、右側のクラッチ機構部40Rとの位置関係が次のように設定されている。すなわち、LSD用クラッチ機構部50は、車両1の前後方向に沿う方向から見て、右側のクラッチ機構部40Rとオーバーラップする位置に配置されている。つまり、クラッチ機構部40RとLSD用クラッチ機構部50とが前後に並んで配置されている。
LSD用クラッチ機構部50は、出力軸24Rと中空軸25Rとの間で発生する差動制限力(クラッチ係合力)を制御することが可能なものであれば、いかなる構成のものであってもよい。LSD用クラッチ機構部50として、クラッチ機構部40L,40Rを同様の構成のものを用いることができ、例えば、油圧式のものなどを用いることが可能である。油圧式のクラッチの場合、油圧回路などを通じた油圧制御によってその係合・解放制御が行われる。また、LSD用クラッチ機構部50として、電子制御式のカップリングなどを用いてもよい。
具体的に、LSD用クラッチ機構部50を解放状態とすると、出力軸24Rと中空軸25Rとの間には差動制限力は発生しない。このとき、差動制限動作は行われない。なお、クラッチ機構部40L,40Rの一方を係合状態として上述の左右輪トルク差制御を行う場合には、LSD用クラッチ機構部50を解放状態としておく。
一方、LSD用クラッチ機構部50を係合状態とすると、出力軸24Rと中空軸25Rとの間で差動制限力が発生する。この差動制限力によって、出力軸24Rに連結された右側の後輪6Rと、中空軸25Rと一体のデフケース21とを同一速度で回転させようとし、左右の後輪6L,6Rの差動回転を制限しようとする差動制限動作が行われる。そして、LSD用クラッチ機構部50の係合時、このLSD用クラッチ機構部50の係合度合い(係合容量)を制御することによって、差動制限力を調整することが可能になっている。つまり、LSD用クラッチ機構部50を係合状態から解放状態の間で制御することによって差動制限力を任意に設定することが可能になっている。例えば、LSD用クラッチ機構部50が油圧式のクラッチである場合、その係合容量は油圧制御により制御される。
このような駆動力配分装置10’によれば、上述した駆動力配分装置10の場合と同様の作用効果に加え、LSD用クラッチ機構部50による差動制限制御を行うことが可能になる。すなわち、左右のクラッチ機構部40L,40Rをともに解放状態とし、LSD用クラッチ機構部50を係合状態とすることによって、出力軸24Rと中空軸25Rとの間に発生する差動制限力により、差動機構部20による差動動作が制限され、左右の後輪6L,6Rが同じ回転数で回転するようになる。この場合、LSD用クラッチ機構部50の係合容量を制御することによって、差動制限力を任意に設定することができるので、差動制限動作に必要となる差動制限力を容易に確保することができる。
また、LSD用クラッチ機構部50は、クラッチ機構部40Rと前後方向でオーバーラップする位置に設けられているので、駆動力配分装置10’のサイズおよびそのハウジング11のサイズが車幅方向に大きくなることを抑制でき、その結果、重量の増加や搭載性の悪化を回避することができる。
なお、LSD用クラッチ機構部50を、差動機構部20の左側に配置する構成としてもよい。この場合、LSD用クラッチ機構部50は、差動機構部20の差動機構から延びる出力軸24Lと、デフケース21から延びる中空軸25Lとの間に介在される。また、LSD用クラッチ機構部50は、車両1の前後方向に沿う方向から見て、左側のクラッチ機構部40Lとオーバーラップする位置に配置される。
ここで、LSD用クラッチ機構部50と、クラッチ機構部40L,40Rとの位置関係を次のように設定してもよい。
以上では、車両1の前後方向に沿う方向から見て、LSD用クラッチ機構部50をクラッチ機構部40L,40Rとオーバーラップする位置に配設した場合について説明したが、これに替えて、LSD用クラッチ機構部50をクラッチ機構部40L,40Rとオフセットする位置に配設する構成としてもよい。
例えば、図4に示す駆動力配分装置10”では、LSD用クラッチ機構部50が差動機構部20の右側に配置されており、このLSD用クラッチ機構部50が、車両1の前後方向に沿う方向から見て、右側のクラッチ機構部40Rとオフセットする位置に設けられている。したがって、車両1の前後方向に沿う方向から見て、クラッチ機構部40RとLSD用クラッチ機構部50とがオーバーラップしていない。図4の駆動力配分装置10”では、LSD用クラッチ機構部50のサイズが、図3の駆動力配分装置10’に比べて大きく設定されている。LSD用クラッチ機構部50のサイズを大きくするほど、より大きなLSD用クラッチ機構部50の係合容量を確保することができる。なお、図4に示す駆動力配分装置10”では、左右の中間軸33L,33Rを分割構成とせずに一体的な構成とし、左側の中間軸33Lの左端部に左側のクラッチ機構部40Lを設け、右側の中間軸33Rの右端部に右側のクラッチ機構部40Rを設ける構成としている。
そして、駆動力配分装置10”においては、より大きなサイズのLSD用クラッチ機構部50を設置することができるので、より大きなLSD用クラッチ機構部50の係合容量を容易に確保することができるようになり、その結果、より大きな差動制限力を容易に確保することができる。なお、図示はしないが、LSD用クラッチ機構部50を、差動機構部20の左側に配置する構成としてもよい。この場合、LSD用クラッチ機構部50が、車両1の前後方向に沿う方向から見て、左側のクラッチ機構部40Lとオフセットする位置に配置される。
次に、他の実施形態について、図5を用いて説明する。
図5に示す駆動力配分装置100は、図2に示す駆動力配分装置10とほぼ同様の構成であるが、図2に示す駆動力配分装置10の左右の増速機構部30L,30Rに替えて、左右の減速機構部60L,60Rを備えている点で異なっている。つまり、変速機構として、増速機構ではなく、減速機構を採用した点で上記実施形態とは異なる。したがって、駆動力配分装置100は、差動機構部20と、左右の減速機構部60L,60Rと、左右のクラッチ機構部40L,40Rとを備えている。なお、図2に示す部材と同様の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、左右の減速機構部60L,60Rは、差動機構部20の左右両側に配置されている。左右の減速機構部60L,60Rは、ともに同様の構成になっている。ここでは、左側の減速機構部60Lについて代表して説明することとし、右側の減速機構部60Rについての説明を割愛する。
減速機構部60Lは、デフケース21から中間軸63Lを介して出力軸24Lへ駆動力を伝達する2組の減速ギア列61L,62Lを備えている。
減速ギア列61Lは、互いに噛み合う駆動ギア61Laおよび従動ギア61Lbにより構成されている。駆動ギア61Laは、従動ギア61Lbに比べ小径に形成されており、減速ギア列61Lのギア比(駆動ギア61Laの歯数/従動ギア61Lbの歯数)が1よりも小さく設定されている。この減速ギア列61Lによって、クラッチ機構部40Lの係合時に、デフケース21からの駆動力が所定の減速比(ギア比)で減速されて伝達される。
減速ギア列62Lは、互いに噛み合う駆動ギア62Laおよび従動ギア62Lbにより構成されている。駆動ギア62Laは、従動ギア62Lbに比べ小径に形成されており、減速ギア列62Lのギア比(駆動ギア62Laの歯数/従動ギア62Lbの歯数)が1よりも小さく設定されている。この減速ギア列62Lによって、クラッチ機構部40Lの係合時に、減速ギア列61Lからの駆動力が所定の減速比(ギア比)で減速されて伝達される。
減速ギア列61Lの駆動ギア61Laは、中空軸25L上に設けられている。減速ギア列62Lの従動ギア62Lbは、出力軸24L上に設けられている。減速ギア列61Lの従動ギア61Lbおよび減速ギア列62Lの駆動ギア62Laは、出力軸24L(中空軸25L)と平行に延びる中間軸(カウンタ軸)63L上に設けられている。中間軸63Lは出力軸24Lの前方に配置されている。
この他の実施形態では、中間軸63Lは、中間駆動軸63Laと中間従動軸63Lbとに分割された構成になっている。そして、中間駆動軸63La上に減速ギア列61Lの従動ギア61Lbが設けられ、中間従動軸63Lb上に減速ギア列62Lの駆動ギア62Laが設けられている。中間駆動軸63Laの右端部および中間駆動軸63Lbの左端部が、それぞれ図示しない軸受を介してハウジング11に回転自在に支持されている。また、中間駆動軸63Laの左端部と中間従動軸63Lbの右端部との間には、クラッチ機構部40Lが介在されている。
続いて、駆動力配分装置100の動作について説明する。
クラッチ機構部40L,40Rがともに解放状態である場合、駆動力配分装置100によって左右の後輪6L,6Rに均等に駆動力が配分される。この場合の駆動力配分装置100の動作は、上記実施形態の場合と同様である。
クラッチ機構部40Lが係合状態であり、クラッチ機構部40Rが解放状態である場合、クラッチ機構部40Lの係合によって、減速機構部60Lが伝達状態になるため、出力軸24Lの回転数が減少することになる。この場合、上記実施形態の場合とは逆に、後輪6Lに伝達される駆動トルクが減少することになる。そして、この場合、後輪6Rに伝達される駆動トルクは、後輪6Lに伝達される駆動トルクが減少される分だけ増加されることになる。言い換えれば、上記実施形態の場合とは逆に、クラッチ機構部40Lを係合状態とすることによって、後輪6Rに伝達される駆動トルクを上乗せすることが可能になる。
このように、クラッチ機構部40Lの係合によって、駆動トルクを右側の後輪6Rへ左側の後輪6Lに比べて多く配分することができるようになる。後輪6Rに上乗せされる駆動トルクは、クラッチ機構部40Lの係合容量を制御することによって、デフケース21への入力トルクの大きさに関係なく、任意に設定することが可能になっている。つまり、クラッチ機構部40Lの係合容量を、解放状態(係合度合いが0パーセントの状態)と完全に係合した状態(係合度合いが100パーセントの状態)との間で、適宜に設定することによって、後輪6Rに上乗せする駆動トルクを調整することが可能になる。これにより、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することが可能になる。
同様に、クラッチ機構部40Rが係合状態であり、クラッチ機構部40Lが解放状態である場合にも、上記実施形態の場合とは逆に、クラッチ機構部40Rの係合にともない後輪6Lに伝達される駆動トルクが上乗せされることになる。また、後輪6Rに伝達される駆動トルクは、後輪6Lに上乗せされた分だけ減少される。つまり、クラッチ機構部40Rの係合によって、駆動トルクを左側の後輪6Lへ右側の後輪6Rに比べて多く配分することができるようになる。そして、クラッチ機構部40Rの係合容量を制御することによって、デフケース21への入力トルクの大きさに関係なく、後輪6Lに上乗せされる駆動トルクを任意に設定することが可能になり、駆動トルクの左右の後輪6L,6Rへの配分比を制御することが可能になる。
そして、このような駆動力配分装置100によっても、上述した駆動力配分装置10の場合と同様の作用効果が得られる。
ここで、駆動力配分装置100においては、既存の終減速装置の差動機構部を利用して左右輪トルク差制御を行うことが可能になるが、その左右輪トルク差制御は、上記実施形態の場合とは逆の形態になる。具体的には、一方のクラッチ機構部40L(40R)だけを係合状態とすることによって、他方の後輪6R(6L)に伝達される駆動トルクを一方の後輪6L(6R)に伝達される駆動トルクに比べ大きくする制御を行うことが可能になる。これにより、車両1の重心まわりのヨーモーメントを車両1の走行状況や路面状況などに応じて制御することが可能になる。なお、減速機構部60L,60Rは、2軸間で動力伝達が可能な構成であれば上述したようなギアを用いた構成に限られず、例えば、チェーンおよびスプロケット、ベルトおよびプーリなどを用いて構成することも可能である。
この他の実施形態の場合にも、上記実施形態の場合と同様の変形例が考えられる。その変形例を図6、図7に示す。図6に示す駆動力配分装置100’と、図7に示す駆動力配分装置100”とでは、LSD用クラッチ機構部50と、クラッチ機構部40L,40Rとの位置関係が異なっており、それ以外の構成はほぼ同様になっている。
図6に示す駆動力配分装置100’は、図5に示す駆動力配分装置100に、図3に示すようなLSD用クラッチ機構部50を付け加えた構成になっている。したがって、駆動力配分装置100’は、差動機構部20と、左右の減速機構部60L,60Rと、左右のクラッチ機構部40L,40Rと、LSD用クラッチ機構部50とを備えている。この図6に示す駆動力配分装置100’では、LSD用クラッチ機構部50と、クラッチ機構部40R(40L)との位置関係が、図3の駆動力配分装置10’と同様になっており、車両1の前後方向に沿う方向から見て、LSD用クラッチ機構部50がクラッチ機構部40R(40L)とオーバーラップする位置に配設されている。
一方、図7に示す駆動力配分装置100”では、LSD用クラッチ機構部50と、クラッチ機構部40R(40L)との位置関係が、図4の駆動力配分装置10”と同様になっており、車両1の前後方向に沿う方向から見て、LSD用クラッチ機構部50がクラッチ機構部40R(40L)とオフセットする位置に配設されている。
なお、以上の実施形態では、エンジンと変速機とを車両の前後方向に沿って配置したFR車に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、エンジンと変速機を車両の横方向に沿って配置した横置きタイプなどのFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)にも適用することが可能である。また、4輪駆動車にも本発明を適用することが可能である。なお、FF車や4輪駆動車の場合、変速機を囲うハウジング内に駆動力配分装置も組み込む構成としてもよい。
実施形態に係る駆動力配分装置が搭載される車両を模式的に示す図である。 実施形態に係る駆動力配分装置を示すスケルトン図である。 図2の駆動力配分装置の変形例を示すスケルトン図である。 図2の駆動力配分装置の別の変形例を示すスケルトン図である。 他の実施形態に係る駆動力配分装置を示すスケルトン図である。 図5の駆動力配分装置の変形例を示すスケルトン図である。 図5の駆動力配分装置の別の変形例を示すスケルトン図である。
符号の説明
2 エンジン(駆動源)
6L,6R 後輪(駆動輪)
10 駆動力配分装置
11 ハウジング
20 差動機構部
21 デフケース
24L,24R 出力軸(左出力軸、右出力軸)
30L,30R 増速機構部(第1変速機構、第2変速機構)
33L,33R 中間軸(第1中間軸、第2中間軸)
40L,40R クラッチ機構部(第1クラッチ機構、第2クラッチ機構)

Claims (6)

  1. 駆動源からの駆動力を左右の駆動輪に配分する駆動力配分機構であって、
    差動機構を収納するデフケースと、
    前記差動機構から左方へ延びる左出力軸に平行に設けられた第1中間軸と、
    前記デフケースの左方に設けられ、そのデフケースに入力される駆動力を、前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ変速して伝達する第1変速機構と、
    前記第1変速機構による前記左出力軸への駆動力の伝達を行う伝達状態と、その駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な第1クラッチ機構と、
    前記差動機構から右方へ延びる右出力軸に平行に設けられた第2中間軸と、
    前記デフケースの右方に設けられ、そのデフケースへ入力される駆動力を、前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ変速して伝達する第2変速機構と、
    前記第2変速機構による前記右出力軸への駆動力の伝達を行う伝達状態と、その駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な第2クラッチ機構とを備え、
    前記デフケースと係合可能な差動制限機構が、前記デフケースと、前記左出力軸および右出力軸の少なくとも一方との間に設けられ、
    前記差動制限機構が前記デフケースと左出力軸との間に設けられる場合、前記デフケースと第1中間軸との間には、前記第1変速機構を構成するギアが介在され、
    前記差動制限機構が前記デフケースと右出力軸との間に設けられる場合、前記デフケースと第2中間軸との間には、前記第2変速機構を構成するギアが介在されていることを特徴とする駆動力配分機構。
  2. 請求項1に記載の駆動力配分機構において、
    前記差動制限機構は、前記左出力軸および右出力軸の少なくとも一方と前記デフケースから延びる軸との間に設けられ、
    前記第1クラッチ機構は、前記第1中間軸上に設けられ、
    前記第2クラッチ機構は、前記第2中間軸上に設けられていることを特徴とする駆動力配分機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の駆動力配分機構において、
    前記差動制限機構が、車両の前後方向に沿う方向から見て、前記第1クラッチ機構または前記第2クラッチ機構とオーバーラップする位置に配置されていることを特徴とする駆動力配分機構。
  4. 請求項1または請求項2に記載の駆動力配分機構において、
    前記差動制限機構が、車両の前後方向に沿う方向から見て、前記第1クラッチ機構および前記第2クラッチ機構とオフセットする位置に配置されていることを特徴とする駆動力配分機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の駆動力配分機構において、
    前記第1変速機構が、前記デフケースから前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ駆動力を伝達する増速機構により構成され、
    前記第2変速機構が、前記デフケースから前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ駆動力を伝達する増速機構により構成されていることを特徴とする駆動力配分機構。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の駆動力配分機構において、
    前記第1変速機構が、前記デフケースから前記第1中間軸を介して前記左出力軸へ駆動力を伝達する減速機構により構成され、
    前記第2変速機構が、前記デフケースから前記第2中間軸を介して前記右出力軸へ駆動力を伝達する減速機構により構成されていることを特徴とする駆動力配分機構。
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