JP2000085119A - インクジェット式プリンタ及び印刷方法 - Google Patents

インクジェット式プリンタ及び印刷方法

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JP2000085119A JP10253958A JP25395898A JP2000085119A JP 2000085119 A JP2000085119 A JP 2000085119A JP 10253958 A JP10253958 A JP 10253958A JP 25395898 A JP25395898 A JP 25395898A JP 2000085119 A JP2000085119 A JP 2000085119A
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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の種類によらず、にじみ、混色等
の発生を減少させ、ペーパーダメージを最小限に抑える
ことによって、高品位の印刷結果を得ることができるイ
ンクジェット式プリンタ及び印刷方法を提供する。 【解決手段】 インクが充填されたインクプール50に
連通する複数の圧力室41と、各圧力室41に対応して
配設された圧電素子53とを有し、圧電素子53の作動
に対応する圧力室41のノズル52からインク滴を吐出
するインクジェット式プリンタ10において、記録用紙
20の種類に対応する複数の印刷モードを設定する記録
モード設定手段22と、複数の駆動パルス波形データを
格納するデータ記憶手段28とを配設する。更に、記録
モード設定手段22による印刷モードの設定に従って、
複数の駆動パルス波形データから少なくとも1つの駆動
パルス波形データを選択する駆動信号生成手段23と、
選択された駆動パルス波形データに基づいて対応する圧
電素子53を作動させるヘッド駆動回路24とを配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
プリンタ及び印刷方法に関し、特に、高品位の印字結果
を得るためのインクジェット式プリンタ及び印刷方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に小さいという点におい
て優れており、近年特に関心を集めている。この記録法
の内でもインクジェット記録法は、簡単な機構で記録媒
体上に直接に高速記録が可能であり、しかも普通紙を記
録媒体として使用できるため簡便であるという利点があ
る。
【0003】インクジェット記録法として、これまで種
々の方式が提案されている。その一つに、記録ヘッドか
ら飛翔したインク滴を記録用紙に付着させて、文字、図
形等の記録を行う記録方式が知られている。この記録方
式は、高速記録ができると共に、普通紙に特別の定着処
理をしないで記録を行うことができるという利点があ
り、現在このインクジェット記録方式を用いた種々のイ
ンクジェット式プリンタが提案され、商品化されてい
る。
【0004】上記インクジェット記録方式は、連続噴射
型、オンデマンド型(インパルス型)、及び静電吸引型
の三種に大別することができる。オンデマンド型は、必
要なときにのみ圧電振動子(圧電素子)を作動させてイ
ンク滴を吐出させるため、インク消費を良好にできると
共に構造も極めて簡素であり、普及が期待されている。
【0005】従来のオンデマンド型のインクジェット式
プリンタが、特公平6-45244号公報(第1従来例)に記
載されている。この公報に記載のインクジェット式プリ
ンタでは、印刷時のにじみ等を低減させるために間引き
印字(ドラフト)を行うが、その際の吐出インク量を通
常印刷時のインク量よりも増大させることにより、濃度
低下を防止している。
【0006】また、オンデマンド型の別のインクジェッ
ト式プリンタが、PCT出願公開公報WO93/243
30号(第2従来例)に記載されている。この公報に記
載のインクジェット式プリンタでは、黒色領域とカラー
領域との境界部が存在する場合に、黒色領域の下地を予
めカラーインクで印字することにより、境界部で生じる
インク相互間のにじみ(ブリーディング)を防止して、
高品位なカラー画像を得ている。つまり、黒色領域にお
いてのカラー領域と接する箇所に、一色以上のカラーイ
ンクを印字してからブラックインクを印字する。
【0007】特開平10-81014号及び特開平10-81012号公
報には、吐出インク量の変化により印字ドットのドット
径を変えつつ階調記録を行うインクジェット式プリンタ
(第3従来例)が記載されている。双方の公報に記載の
プリンタでは、微少なインク滴と大きなインク滴とを同
じノズルから連続吐出させて合体させつつ記録用紙に付
着させる。
【0008】また、2種類の解像度に対して1種類の駆
動パルス波形を用いて印字する印刷方法が知られている
(第4従来例)。この例では、高解像度による印字の際
には、縦横方向で解像度を夫々2倍にし、且つ、横方向
ではドットピッチの半分をずらして各ドットを千鳥状に
並ばせ、白抜けの発生を防止する。
【0009】別のインクジェット式プリンタが、特開平
7-256874号、特開平7-205454号及び特開平4-173250号公
報に記載されている。これらの各公報(第5従来例)に
記載のプリンタでは、カラー印刷で、黒色インクを吐出
させるブラックノズルとカラーインクを吐出させるカラ
ーノズルとを縦に配列した縦配列ヘッドを用いて、複数
色のインクを順次に重ね打ちしたときに色の境界部で生
じるインク相互間のにじみ(ブリーディング)を低減す
る。この例では、黒以外のカラーインクを印字してか
ら、続くスキャンで黒インクによる印字を行う手法を採
っており、黒色印字までに他のカラーインクをある程度
乾燥させ、黒インクと他のカラーインクとの間で生じる
混色やにじみを回避する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】第1及び第2従来例
は、いずれも間引き印字を採用しているため、インク量
を増大した場合でも解像度が粗く、印字品位が低下する
場合があった。特に、第2従来例では、黒色領域の下地
としてカラーインクを印字するため、インクの消費量が
増大してコスト高を招くだけでなく、にじみやペーパー
ダメージが大きくなる場合もあった。
【0011】第3従来例では、複数種の駆動パルスに基
づいて印字ドット径を変えるのであるが、複数の駆動パ
ルスは、一印刷周期内で同じノズルからインク滴を連続
吐出して合体させ、1個のインク滴のインク量を増やす
だけに用いられる。また、第4従来例では、印字速度が
低く且つ低解像度の印刷時においても同じ駆動パルスを
用いるため、印字されるドット径が大きくなり、印字ド
ット相互の重なりが増大してペーパーダメージが大きく
なる問題があった。
【0012】第3及び第4従来例では、記録媒体の種類
によらず、圧電素子に対する駆動パルス波形が固定され
ているため、専用紙に対応したドット径で普通紙にも印
字することになる。従って、にじみが大きくなって印字
品位が低下すると共に、記録用紙が波打つなどのペーパ
ーダメージが発生する。逆に、普通紙に対応したドット
径で専用紙に印字する際には、にじみが少なくドット径
が小さくなるため、印字領域を完全に埋めることができ
ず、濃度低下や白抜けが発生し、或いは、完全には繋が
らない断続的な直線が印刷される等の問題があった。
【0013】第5従来例では、縦方向に配列されたカラ
ーノズル及びブラックノズルを用いて、ブラックノズル
による印字に時間差を生じさせてブリーディングを低減
させることができるものの、印刷全体で費やす時間が長
くなる。また、記録ヘッドが大型化するために、ノズル
数をあまり増やすことができないという問題も生じる。
【0014】本発明は、上記に鑑み、記録媒体の種類に
よらず、にじみ、混色、或いは、ブリーディング等の発
生を減少させ、ペーパーダメージを最小限に抑えること
によって、高品位の印刷結果を得ることができるインク
ジェット式プリンタ及び印刷方法を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインクジェット式プリンタは、インクが充
填されたインクプールに連通する複数の圧力室と、各圧
力室に対応して配設された圧電素子とを有し、該圧電素
子の作動に対応する圧力室のノズルからインク滴を吐出
するインクジェット式プリンタにおいて、記録媒体の種
類に対応する複数の記録モードを設定する記録モード設
定手段と、複数の駆動パルス波形データを格納するデー
タ記憶手段と、前記記録モード設定手段による記録モー
ドの設定に従って、前記複数の駆動パルス波形データか
ら少なくとも1つの駆動パルス波形データを選択する選
択手段と、前記選択された駆動パルス波形データに基づ
いて対応する前記圧電素子を作動させる駆動手段とを備
えることを特徴とする。
【0016】本発明のインクジェット式プリンタでは、
記録媒体の種類に対応した駆動パルス波形データを選択
することによって、吐出インク量を最適に調整したドッ
トを組み合わせて印刷することができる。これにより、
にじみ、混色、或いは、ブリーディングと共にペーパー
ダメージを低減し、階調特性に優れた高品位な画像を得
ることができる。
【0017】ここで、前記データ記憶手段が駆動パルス
波形データをn個有し、前記選択手段が該n個の駆動パ
ルス波形データの内からm個(但し、n>m)を選択
し、前記駆動手段が前記m個の駆動パルス波形データに
基づいて複数の前記圧電素子を作動させることが好まし
い。この場合、評価により予め用意した駆動パルス波形
データの中から、実際に使用する駆動パルス波形データ
をその用途に応じて選択することができる。
【0018】更に好ましくは、前記各駆動パルス波形デ
ータで印字される印字ドットの直径は、夫々、ドットピ
ッチと同等の第1サイズ、該第1サイズよりも大きい第
2サイズ、及び、前記第1サイズよりも小さい第3サイ
ズである。この場合、大径、中径及び小径の各サイズの
ドットを得ることができる。
【0019】具体的には、前記第2サイズは前記ドット
ピッチのほぼ21/2倍であり、前記第3サイズは前記ド
ットピッチのほぼ1/21/2倍である。これにより、大
径ドット、中径ドット及び小径ドットに夫々対応する最
適なドットサイズを得ることができる。
【0020】また、印刷すべきデータを分析する印刷デ
ータ分析手段を更に備え、前記印刷データ分析手段は、
印字ドットが少なくとも4個隣接する印字領域では、相
互にドット径が異なる少なくとも2種類の印字ドットを
用いて印字を行う旨の指令を発することが好ましい。こ
れにより、印字ドット相互の重なりを減少しながらも印
字領域を完全に埋め、白抜けや印字濃度の低下を招かな
い印字結果を得ることができる。
【0021】前記印刷データ分析手段は、着目する1つ
の基準ドットの周囲4箇所に、印字ドットが存在するか
否かを判定し、4箇所全てに存在する場合には前記基準
ドットを周囲4箇所の印字ドットのドット径よりも小さ
いドット径で印字する旨の指令を発することが好まし
い。これにより、例えば、全体を大径ドットで印字する
場合、ある印字領域における基準ドットの上下左右の4
箇所全てにドットが存在する箇所では、小径ドットとし
て印字した基準ドットで、大径ドットに囲まれた空間を
埋めることができるので、大径ドットのみで印字された
場合にドットの重なりが多くてにじみが発生し易い等の
不具合を解消できる。
【0022】或いは、上記に代えて、印刷すべきデータ
を分析する印刷データ分析手段を更に備え、前記印刷デ
ータ分析手段は、相互に色が異なるドットラインの境界
部が存在する場合には、該境界部近傍のドットラインを
他のドットラインよりも小さいドット径で印字する旨の
指令を発することも好ましい態様である。この場合、異
なる色が隣接する境界部ある場合には一方のドットライ
ンを他方よりも小さいサイズで印字するので、インクの
消費量が増大し、或いは、印字速度が低下する等の問題
を生じることがなく、混色やブリーディング等を効果的
に防止し、高品位の印刷結果を得ることができる。
【0023】また、前記記録モード設定手段は、操作パ
ネルから手動入力された設定に従って記録モードを変更
することが好ましい。この場合、所望の記録媒体に対応
した記録モードに簡単に設定変更することができる。
【0024】前記記録モード設定手段は、入力された記
録モードに従って、記録媒体が専用紙である場合には普
通紙の場合よりもインク滴量を多くするように駆動信号
波形データを選択し、記録媒体が普通紙の場合には専用
紙の場合よりもインク滴量を少なくするように駆動波形
データを選択する機能を有することが好ましい。この場
合、使用する記録媒体の種類に対応したインク滴量を容
易に得ることができ、にじみ、混色、ブリーディング等
を減少させることができる。
【0025】本発明の印刷方法は、インクが充填された
インクプールに連通する複数の圧力室に対応する圧電素
子を作動させ、該作動に対応する圧力室のノズルからイ
ンク滴を吐出する印刷方法において、記録媒体の種類に
対応する複数の記録モードを設定し、前記記録モードの
設定に従って、複数の駆動パルス波形データから少なく
とも1つの駆動パルス波形データを選択し、前記選択さ
れた駆動パルス波形データに基づいて対応する前記圧電
素子を作動させることを特徴とする。
【0026】本発明の印刷方法では、記録媒体の種類に
対応した駆動パルス波形データを選択することによっ
て、吐出インク量を最適にしたドットを組み合わせて印
刷することができるので、にじみ、混色等を低減し、階
調特性に優れた高品位な画像を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明を更に詳細
に説明する。図1は、本発明の第1実施形態例における
インクジェット式プリンタの全体構成を示す斜視図であ
る。
【0028】インクジェット式プリンタ10は、プリン
タ本体の左右方向に渡されたガイド軸16と、このガイ
ド軸16に沿ってモータ(図示せず)の動力で往復移動
するヘッドキャリッジ14と、種々の作動を統括的に制
御する制御部17とを有している。プリンタ本体は、記
録用紙20を給紙する給送ローラ対18、19を有して
おり、印刷時には、ヘッドキャリッジ14の動作に連動
する給送ローラ対18、19によって記録用紙20が矢
印a方向に所定距離ずつ断続的に送られる。
【0029】給送ローラ対18、19よりも搬送路の前
方には、記録用紙20の裏面を支持する排紙ローラ21
a、21b、21cが夫々配設されている。プリンタ本
体上面の隅部には、複数の切替え釦を有し、後述の記録
モードを手動で設定するための操作パネル27が配設さ
れている。
【0030】ヘッドキャリッジ14は、文字印刷用のブ
ラックカートリッジ11及びカラー画像印刷用のカラー
カートリッジ12を収容するホルダ13と、記録用紙2
0に対してインク滴を吐出する記録ヘッド15とを有す
る。ブラックカートリッジ11には黒色インク(B)が
充填され、カラーカートリッジ12にはイエロー
(Y)、マゼンダ(M)、及びシアン(C)の各インク
が相互に分離した状態で充填されている。
【0031】ブラックカートリッジ11から供給される
黒色インクは、複数の圧力室に共通のインクプールを通
って各圧力室に充填され、圧電素子から吐出エネルギー
が与えられると、各圧電素子に対応する圧力室に設けら
れたノズルからインク滴として記録用紙20の吐出され
て印刷が施される。また、カラーカートリッジ12から
供給された各カラーインクは、各色に対応するインクプ
ールを通って各圧力室に充填され、圧電素子から吐出エ
ネルギーが与えられると、各圧電素子に対応する圧力室
に設けられた各ノズルから各色のインク滴が記録用紙2
0に吐出されて印刷が施される。
【0032】図2は、ブラックカートリッジ11からの
黒色インクに対応するノズル部、及び、カラーカートリ
ッジ12からの各カラーインクに夫々対応するノズル部
のいずれにも共通する構造を示す分解斜視図である。記
録ヘッド15における上記ノズル部の1つは、ノズル数
に対応する数の個別電極56と、これら個別電極56の
全てに共通する共通電極55とを有する圧電素子53を
備えている。ノズル部は更に、振動板36、圧力プレー
ト39、供給プレート42、プールプレート47、及び
吐出プレート51を備える。
【0033】振動板36は一縁部の近傍に形成された供
給口37を有し、圧力プレート39は、供給口37に対
応する位置に形成された供給口40と、各個別電極56
に夫々対応して配列された、表裏に貫通する圧力室41
とを有する。供給プレート42は、供給口40に対応す
る位置に形成された供給口43と、各圧力室41に夫々
対向して配列された貫通路45と、各貫通路45に隣接
して形成された供給口46とを有する。プールプレート
47は、各貫通路45に対向して形成された貫通路49
と、複数の供給口46の全てに共通に亘る略U字形状を
もつインクプール50とを有する。吐出プレート51
は、各貫通路49に対向して形成されたノズル52を有
する。
【0034】図3は、図2で説明したノズル部の組立て
状態を示す断面図である。同図では、主に圧電素子53
の中央凹部から片側半分に関して描いている。圧電素子
53の各個別電極56上には振動板36が、振動板36
上には圧力プレート39が、圧力プレート39上には供
給プレート42が、供給プレート42上にはプールプレ
ート47が、プールプレート47上には吐出プレート5
1が夫々に密着固定されている。
【0035】供給プレート42及び振動板36によって
上下を閉塞された圧力プレート39の圧力室41は、供
給口46を介してインクプール50に連通している。イ
ンクプール50には、相互に連通する供給口37、40
及び43を経由して、ブラックカートリッジ11及び複
数のカラーカートリッジ12の内のいずれか対応するも
のからインクが供給される。この供給によってインクプ
ール50に充填されたインクは、供給口46を経由して
各圧力室41に供給され、更に、順に小径となる貫通路
45、49を経由してノズル52に到達する。圧力室4
1に対応する個別電極56への通電で作動する圧電素子
53により振動板36が振動するので、対応するノズル
52からインクが吐出することになる。
【0036】図4は、本インクジェット式プリンタにお
ける制御部の構成を示すブロック図である。制御部17
は、記録モード設定手段22、データ記憶手段28、駆
動信号生成手段(選択手段)23、主走査手段25、副
走査手段26、及び印刷データ分析手段34を有してい
る。駆動信号生成手段23で生成される各信号は、圧電
素子53を駆動するヘッド駆動回路24に出力される。
【0037】記録モード設定手段22は、操作パネル2
7を介して手動入力された内容に対応して、記録用紙2
0の種類及び印刷品位(解像度、印刷速度)に関する複
数の記録モードを設定する。
【0038】データ記憶手段28は、記録モード設定手
段22の設定に従って変更されるべき駆動パルス波形デ
ータをn個(本実施形態例ではn=3)格納している。
記録モードの相違に対応する各駆動パルス波形のデータ
は、予め評価によって決定される。
【0039】駆動信号生成手段23は、データ記憶手段
28内のn個の駆動パルス波形データから、記録モード
設定手段22で変更された記録モードに対応して、m個
(本実施形態例ではm=2(但し、n>m))の駆動パル
ス波形データを選択する。ここで、m個の駆動パルス波
形データで印字可能な各印字ドットの直径としては、基
準解像度におけるドットピッチのほぼ21/2倍の大径サ
イズと、ドットピッチとほぼ同等の中径サイズと、ドッ
トピッチのほぼ1/21/2倍の小径サイズとが挙げられ
る。
【0040】主走査手段25は、主走査方向(図1の矢
印b方向)におけるヘッドキャリッジ14の作動に同期
させて、圧電素子駆動タイミング(インク吐出タイミン
グ)を駆動信号生成手段23に出力する。副走査手段2
6は、副走査方向(図1の矢印a方向)における記録用
紙20の搬送を制御する駆動タイミングを生成する。
【0041】印刷データ分析手段34は、入力される印
刷データ35を分析して、着目する基準ドットの上下左
右の4箇所全てに印字ドットが存在するか否かを判定
し、その判定結果に基づいて、印刷データと、ドット径
を変更する旨の指令とを駆動信号生成手段23に出力す
る。具体的には、印刷データ分析手段34は、分析した
印刷データの中から4つの検出ウィンドウに対応するデ
ータを採り、これら4つのデータ中に黒色データが4つ
存在する場合に文字印刷(白黒印刷)と判定し、この判
定時には更に、上記基準ドットの直径を小さくする旨の
指令を駆動信号生成手段23に出力する。
【0042】駆動信号生成手段23は、記録モード設定
手段22により変更された記録モードと、主走査手段2
5からの駆動タイミングと、印刷データ分析手段34か
らの分析結果に基づいて、データ記憶手段28内の駆動
パルス波形データから2個を選択し、対応するオフセッ
ト電圧30、放電パルス31、33、充電パルス32、
及びドットサイズデータ38等を生成してヘッド駆動回
路24に出力する。
【0043】駆動信号生成手段23は、記録媒体がにじ
みを発生し難い専用紙である場合には、にじみを発生し
易い普通紙の場合よりもインク滴量を多く得るための駆
動信号波形データを選択し、記録媒体が普通紙である場
合には専用紙の場合よりもインク滴量を少なく得るため
の駆動波形データを選択することになる。
【0044】ヘッド駆動回路(駆動手段)24は、与え
られたオフセット電圧30、放電パルス31、33、充
電パルス32、及びドットサイズデータ38等に従い、
駆動信号生成手段23で選択された2個の駆動パルス波
形データに基づいて、対応する個別電極56に通電して
圧電素子53を作動させ、印刷を実行する。
【0045】図5〜図7は、本実施形態例で用いられる
3種の駆動パルス波形を示す波形図である。図5は、大
径ドットを印字するための駆動パルス波形であり、図6
は、中径ドットを印字するための駆動パルス波形であ
り、図7は、小径ドットを印字するための駆動パルス波
形である。
【0046】図5〜図7において、縦軸は電圧、横軸は
時間を夫々示し、E1はオフセット電圧30を示し、駆
動パルスの最小電圧は0[V]になるように設定され
る。出力されるパルスとして、上から順に、駆動タイミ
ングパルス44、放電パルス31、充電パルス32、放
電パルス33を示す。各図に示すように、駆動タイミン
グパルス44出力後の放電パルス31、充電パルス32
及び放電パルス33の各出力タイミングと出力時間とが
個別に定められることによって、振幅及び出力時間等が
相互に異なる、大径ドットの印字用の駆動パルス波形、
中径ドットの印字用の駆動パルス波形、及び小径ドット
の印字用の駆動パルス波形が夫々形成される。
【0047】ここで、本発明によらない従来のインクジ
ェット式プリンタにおける問題点を具体的に説明する。
図8〜図12は、従来のインクジェット式プリンタで印
刷する際に生じる問題を説明するための各ドットの模式
図である。
【0048】図8は大径ドットのみを用いて印字した場
合である。この場合、一つの大径ドットの直径Aは、そ
の中心と隣接する大径ドットの中心との間の距離Bの2
1/2倍である。この例では、各ドットの直径が、基準解
像度のドットピッチの約21/ 2倍に設定され、印字領域
が完全に埋まるベタ印字ができる。
【0049】図9は、中径ドットのみを用いて印字した
場合である。この場合、中径ドットは、基準解像度のド
ットピッチにほぼ等しいドット径(直径)を有するの
で、印字領域は完全には埋まらない。同図に示す状態を
縦及び横方向に基準解像度の2倍の解像度で印字すれ
ば、図10に示すように、印字領域を完全に埋めるベタ
印字が可能になる。
【0050】図11は、小径ドットを単独で用いた場合
を示す模式図である。この場合に、小径ドットは、基準
解像度のドットピッチの約1/21/2に設定されるの
で、印字領域は完全には埋まらない。同図に示す状態を
縦及び横方向に基準解像度の2倍の解像度で印字すれ
ば、図12に示すように、印字領域を完全に埋めるベタ
印字が可能になる。
【0051】図13及び図14は夫々、大径ドットを単
独で用いた際の印字結果を示す模式図である。これらの
場合に、大径ドットは、基準解像度のドットピッチの約
1/ 2倍あるので、印字領域が完全に埋められてベタ印
字となる。
【0052】図15は、大径ドットを単独で用いて間引
き印字した際の印字結果を示す模式図である。この場合
には、印字領域は完全には埋まらず、白抜けや印字濃度
の低下が発生する。図16は、基準解像度のドットピッ
チにほぼ等しい中径ドットを単独で用いて印字した際の
印字結果を示す模式図である。この場合にも、印字領域
は完全には埋まらず、白抜けや印字濃度の低下が発生す
る。
【0053】ところで、記録媒体の種類によってインク
の吸収具合が異なり、にじみ方が夫々異なる。しかし、
図8〜図16に示した各例では、同一径のドットのみを
用い、ドットを印字するための駆動パルス波形が記録媒
体に対応せずに固定されているので、特に、図8、図1
0、図12、図13、図14のように隣接するドットの
重なり部が多い際には、混色、にじみ、ブリーディング
などが多く発生し、大きな印字品位の低下を招くことに
なる。
【0054】本実施形態例では、次のような制御で上記
従来の問題点を解消する。図17は、単色印字領域にお
ける制御を説明するための図であり、(a)は、同制御
時の作動を示すフローチャート、(b)は、印字データ
の判定パターンを示す模式図である。
【0055】操作パネル(プリンタドライバ)27から
記録媒体の種類、解像度及び印刷速度に基づく記録モー
ドが選択されると(ステップS1、S2)、この入力に
応答して記録モード設定手段22が記録モードを設定
し、記録モードを変更した旨の信号を駆動信号生成手段
23に送る。これにより、駆動信号生成手段23が、変
更された記録モードに従って、データ記憶手段28から
対応する駆動パルス波形データを読み出し(ステップS
3)、各データをヘッド駆動回路24に出力する(ステ
ップS4)。
【0056】また、ステップS5では、印刷データ分析
手段34が印刷データの分析を行う。具体的には、印刷
データ分析手段34は、入力された印字データ中で、着
目する1つの基準ドットの上下左右の4箇所に印字され
るべきドットが存在するか否かを判定する(図17
(b))。これにより、4箇所全てにドットが存在する
場合には、基準ドットを他の4箇所のドット径とは異な
るドット径に変更する旨の指令を駆動信号生成手段23
に出力し(ステップS6)、そうでない場合には、基準
ドットを他のドット径と同じドット径で印刷を行う旨の
指令を駆動信号生成手段23に出力する。
【0057】印字する全てのドットに対して上記判定を
行った後、駆動信号生成手段23でデータ処理が行われ
(ステップS4)、ヘッド駆動回路24が、駆動信号生
成手段23から種々の信号受け取って、対応する印刷を
開始する(ステップS7)。
【0058】図18〜図20は、本実施形態例の文字印
刷方法で印刷した場合の各ドットパターンを夫々示す模
式図である。上記印刷では、例えば図18に示すよう
に、全体を大径ドットで印字する場合、ある印字領域で
着目する1つの基準ドットの上下左右の4箇所全てにド
ットが存在する際には、階調表現とは無関係に、基準ド
ットを中径ドットの駆動パルス波形を用いて印字し、周
囲を大径ドットで囲まれた空間を中径ドットで埋める。
すなわち、この例は、大径ドットと中径ドットとの組合
わせによって、比較的にじみの少ない専用紙などに印刷
する場合である。このような印刷を行うことにより、大
径ドットのみで印字されることによってドットの重なり
が多くてにじみが発生する図13ような不具合を解消で
きる。
【0059】また、図19に示すように、全体を大径ド
ットで印字する場合、ある印字領域で着目する1つの基
準ドットの上下左右の4箇所全てにドットが存在する際
には、階調表現とは無関係に、基準ドットを小径ドット
の駆動パルス波形を用いて印字し、周囲を大径ドットで
囲まれた空間を小径ドットで埋める。すなわち、この例
は、大径ドットと小径ドットとの組合わせによって、比
較的にじみが出やすい普通紙などに印刷する場合であ
る。この場合にも、ドットの重なりが多くてにじみが発
生する図13のような不具合を解消できる。
【0060】更に、図20に示すように、全体を中径ド
ットで印字する場合、ある印字領域で着目する1つの基
準ドットの上下左右の4箇所全てにドットが存在する際
には、階調表現とは無関係に、基準ドットを小径ドット
の駆動パルス波形を用いて印字し、周囲を中径ドットで
囲まれた空間を小径ドットで埋める。これにより、中径
ドットのみで印字されることによってドットの重なりが
多くてにじみが発生し易い不具合を解消できる。
【0061】以上、図18〜図20に示したように、異
なるサイズのドット径を組み合わせて印字を行うことに
より、印字濃度が低下せず、にじみが少なく高品位な印
字結果を得ることができる。
【0062】一方、図21は、図18〜図20で説明し
た例とは印字領域の判定方法が異なる例を示すドットパ
ターンの模式図である。図21に示す印字方法では、印
字ドットが4個以上隣接する印字領域で、大径ドットラ
インの交差部分に位置するドット径を周囲の印字ドット
径よりも小さく(同図では中径ドット)する制御を行
う。このような印字方法によると、例えば図14で説明
した、同一のドット径のみで印字されることによってに
じみが発生し易かった問題を解消できる。
【0063】図22は、カラー印刷時における制御を説
明するための図であり、(a)は、同制御時の作動を示
すフローチャート、(b)は、印字データの判定パター
ンを示す模式図である。この制御では、異なる色が隣接
する境界部の1ライン以上を基本ドット径(本実施形態
例では大径ドット)よりも小さいサイズのドット径(本
実施形態例では、小径又は中径ドット)を用いて印字す
ることにより、消費インク量の増大や印字速度の低下を
抑え、混色及びブリーディングを効果的に防止して、高
品位な印刷結果を得ることができる。
【0064】本実施形態例では、記録モードの設定、つ
まり記録媒体の種類、解像度及び印刷速度等の選択によ
って駆動パルス波形が設定されるとき、同時に印刷デー
タの分析を行う。具体的には、図22(b)に示すよう
に、着目する3×3のマトリックス内にある9つのドッ
トについて、同じ色で連続する3つのドットから成るド
ットラインL1、L2と、これとは異なる色で連続する
3つのドットから成るドットラインL3とが隣接するか
否かを判定する。隣接する場合には、ドットサイズを変
更する旨を、印刷データの分析の段階でメモリ(図示せ
ず)に記憶する。印字する全てのドットに対して上記判
定を行った後、データ処理を行い、印刷を開始する。な
お、本実施形態例では、ドットラインの隣接状態を判定
する際にドットラインを図の縦方向にみたが、これに限
らず、ドットラインを図の横方向にみてドットラインの
隣接状態を判定することもできる。
【0065】操作パネル(プリンタドライバ)27から
記録媒体の種類、解像度及び印刷速度に基づく記録モー
ドが選択されると(ステップS11、S12)、この入
力に応答して記録モード設定手段22が記録モードを設
定し、記録モードを変更した旨の信号を駆動信号生成手
段23に送る。これにより、駆動信号生成手段23が、
変更された記録モードに従って、データ記憶手段28か
ら対応する駆動パルス波形データを読み出し(ステップ
S13)、各データをヘッド駆動回路24に出力する
(ステップS14)。
【0066】また、ステップS15では、印刷データ分
析手段34が印刷データの分析を行う。具体的には、印
刷データ分析手段34は、入力された印字データ中で、
異なる色が3ドット以上隣接する箇所の存在の有無を判
定し(図22(b))、3ドット以上隣接するドットラ
インが存在する場合には、異なる色情報が隣接する境界
部における少なくとも1ラインを、最大印字ドット径よ
りも小さなドット径で印字する旨の指令を駆動信号生成
手段23に出力する(ステップS16)。印刷データ分
析手段34は、3ドット以上隣接するドットラインが存
在しない場合には、ドットラインL3をその隣接するド
ットラインL2と同じドット径で印刷する旨の指令を駆
動信号生成手段23に出力する。
【0067】印字する全てのドットに対して上記判定を
行った後、駆動信号生成手段23でデータ処理が行われ
(ステップS14)、ヘッド駆動回路24が、駆動信号
生成手段23から種々の信号受け取って、対応する印刷
を開始する(ステップS17)。
【0068】図23〜図27は、本実施形態例のカラー
印刷方法で印刷した場合の各ドットパターンを夫々示す
模式図である。上記印刷では、例えば図23及び図24
に示すように、全体を大径ドットで印字する場合に、異
なる色情報が隣接する境界部における1ドットライン
を、最大印字ドット径よりも小さなドット径である小径
ドットで印字する。図23は、相互に隣接するドットラ
インL1〜L4の内のL1〜L3が相互に同じ色で、L
4が異なる色である場合を示す。図24は、相互に隣接
するドットラインL1〜L4の内のL1とL2とが相互
に同じ色で、L3及びL4がL1及びL2とは異なる色
である場合を示す。
【0069】同様に、図25及び図26に示すように、
異なる色情報が隣接する境界における1ドットライン
を、最大印字ドット径よりも小さなドット径である中径
ドットで印字する。図25は、相互に隣接するドットラ
インL1〜L4の内のL1〜L3が相互に同じ色で、ド
ットラインL4がL1〜L3とは異なる色である場合を
示す。図26は、相互に隣接するドットラインL1〜L
4の内のL1とL2とが相互に同じ色で、相互に同じ色
のドットラインL3及びL4が、ドットラインL1及び
L2とは異なる色である場合を示す。
【0070】図27は、異なる色情報が隣接する境界に
おける2ドットラインを、最大印字ドット径よりも小さ
なドット径である中径ドットで印字する場合を示し、相
互に隣接するドットラインL1〜L5の内のL1〜L3
が相互に同じ色で、相互に同じ色のドットラインL4及
びL5が、ドットラインL1〜L3とは異なる色である
場合を示す。
【0071】図28は、大径ドットのみを用いてカラー
印刷した例である。異なる色情報が隣接する境界が存在
する場合、全体を大径ドットのみで印字すると、同図に
示すようにドット相互の重なりが多く、境界部分で混色
やブリーディング等が発生し易い。しかし、本実施形態
例におけるカラー印刷方法では、図23〜図27で説明
したように、異なるサイズのドット径を組み合わせて印
字するので、印字濃度の低下や、にじみの発生を抑え
て、高品位な印刷結果を得ることができる。
【0072】なお、本実施形態例で印字される各ドット
の直径は、目標として設定したドット径を中心値とした
±20%の範囲に入ることが望ましい。
【0073】以上説明したように、本実施形態例では、
にじみが発生し難い専用紙などの記録媒体に対しては、
普通紙などのにじみ易い媒体で用いるよりも多くのイン
ク滴量を吐出できる駆動パルス波形を選択し、印字領域
が十分に埋まるようにする。これにより、白抜けや濃度
不足、直線途切れ等を抑えた高品位な印刷画を得ること
ができる。一方、にじみが発生し易い普通紙等に対して
は、にじみにくい専用紙等で用いるよりも少ないインク
滴量を吐出できる駆動パルス波形を選択してにじみを最
小限に留める。これにより、ペーパーダメージが少ない
高品位な画像を高速で出力することが可能になる。この
ように、記録媒体の種類、特に記録媒体に対するインク
のにじみ易さに着目して駆動パルス波形を使い分けるこ
とにより、記録媒体の種類によらず、高品位な印刷結果
を得ることができる。
【0074】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明のインクジェット式プリンタ
及び印刷方法は、上記実施形態例にのみ限定されるもの
ではなく、上記実施形態例から種々の修正及び変更を施
したインクジェット式プリンタ及び印刷方法も、本発明
の範囲に含まれる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット式プリンタ及び印刷方法によると、記録媒体の種
類によらず、にじみ、混色、或いは、ブリーディング等
の発生を減少させ、ペーパーダメージを最小限に抑える
ことにより、高品位の印刷結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例におけるインクジェッ
ト式プリンタの全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式プリンタにおける記録
ヘッドの一部のノズル部を示す分解斜視図である。
【図3】図2で説明したノズル部を組立て状態で示す断
面図である。
【図4】図1のインクジェット式プリンタにおける制御
部の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態例における大径ドットを印字するた
めの駆動パルス波形を示す波形図である。
【図6】本実施形態例における中径ドットを印字するた
めの駆動パルス波形を示す波形図である。
【図7】本実施形態例における小径ドットを印字するた
めの駆動パルス波形を示す波形図である。
【図8】従来のインクジェット式プリンタで印刷する際
に生じる問題を説明するためのドットパターンを示す模
式図である。
【図9】従来のインクジェット式プリンタで印刷する際
に生じる問題を説明するためのドットパターンを示す模
式図である。
【図10】従来のインクジェット式プリンタで印刷する
際に生じる問題を説明するためのドットパターンを示す
模式図である。
【図11】従来のインクジェット式プリンタで印刷する
際に生じる問題を説明するためのドットパターンを示す
模式図である。
【図12】従来のインクジェット式プリンタで印刷する
際に生じる問題を説明するためのドットパターンを示す
模式図である。
【図13】大径ドットを単独で用いた際のドットパター
ンを示す模式図である。
【図14】大径ドットを単独で用いた際のドットパター
ンを示す模式図である。
【図15】大径ドットを単独で用いて間引き印字した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図16】基準解像度のドットピッチにほぼ等しい中径
ドットを単独で用いて間引き印字した際のドットパター
ンを示す模式図である。
【図17】単色印字領域における制御を説明するための
図であり、(a)は、同制御時の作動を示すフローチャ
ート、(b)は、印字データの判定パターンを示す模式
図である。
【図18】本実施形態例の文字印刷方法で印刷した際の
ドットパターンを示す模式図である。
【図19】本実施形態例の文字印刷方法で印刷した際の
ドットパターンを示す模式図である。
【図20】本実施形態例の文字印刷方法で印刷した際の
ドットパターンを示す模式図である。
【図21】図18〜図20の場合と判定方法が異なる例
を説明するためのドットパターンを示す模式図である。
【図22】カラー印刷時における制御を説明するための
図であり、(a)は、同制御時の作動を示すフローチャ
ート、(b)は、印字データの判定パターンを示す模式
図である。
【図23】本実施形態例のカラー印刷方法で印刷した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図24】本実施形態例のカラー印刷方法で印刷した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図25】本実施形態例のカラー印刷方法で印刷した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図26】本実施形態例のカラー印刷方法で印刷した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図27】本実施形態例のカラー印刷方法で印刷した際
のドットパターンを示す模式図である。
【図28】大径ドットのみを用いてカラー印刷した際の
ドットパターンを示す模式図である。
【符号の説明】
10:インクジェット式プリンタ 11:黒色カートリッジ 12:カラーカートリッジ 14:ヘッドキャリッジ 15:記録ヘッド 17:制御部 20:記録用紙 22:記録モード設定手段 23:駆動信号生成手段 24:ヘッド駆動回路 25:主走査手段 26:副走査手段 27:操作パネル 28:データ記憶手段 34:印刷データ分析手段 35:印刷データ 36:振動板 37:供給口 39:圧力プレート 40:供給口 41:圧力室 42:供給プレート 43:供給口 45:貫通路 46:供給口 47:プールプレート 49:貫通路 50:インクプール 51:吐出プレート 52:ノズル 53:圧電素子 55:共通電極 56:個別電極

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが充填されたインクプールに連通
    する複数の圧力室と、各圧力室に対応して配設された圧
    電素子とを有し、該圧電素子の作動に対応する圧力室の
    ノズルからインク滴を吐出するインクジェット式プリン
    タにおいて、 記録媒体の種類に対応する複数の記録モードを設定する
    記録モード設定手段と、 複数の駆動パルス波形データを格納するデータ記憶手段
    と、 前記記録モード設定手段による記録モードの設定に従っ
    て、前記複数の駆動パルス波形データから少なくとも1
    つの駆動パルス波形データを選択する選択手段と、 前記選択された駆動パルス波形データに基づいて対応す
    る前記圧電素子を作動させる駆動手段とを備えることを
    特徴とするインクジェット式プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記データ記憶手段が駆動パルス波形デ
    ータをn個有し、前記選択手段が該n個の駆動パルス波
    形データの内からm個(但し、n>m)を選択し、前記
    駆動手段が前記m個の駆動パルス波形データに基づいて
    複数の前記圧電素子を作動させることを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット式プリンタ。
  3. 【請求項3】 前記各駆動パルス波形データで印字され
    る印字ドットの直径は、夫々、ドットピッチと同等の第
    1サイズ、該第1サイズよりも大きい第2サイズ、及
    び、前記第1サイズよりも小さい第3サイズであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット式
    プリンタ。
  4. 【請求項4】 前記第2サイズは前記ドットピッチのほ
    ぼ21/2倍であり、前記第3サイズは前記ドットピッチ
    のほぼ1/21/2倍であることを特徴とする請求項3に
    記載のインクジェット式プリンタ。
  5. 【請求項5】 印刷すべきデータを分析する印刷データ
    分析手段を更に備え、 前記印刷データ分析手段は、印字ドットが少なくとも4
    個隣接する印字領域では、相互にドット径が異なる少な
    くとも2種類の印字ドットを用いて印字を行う旨の指令
    を発することを特徴とする請求項1乃至4の内の何れか
    1項に記載のインクジェット式プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記印刷データ分析手段は、着目する1
    つの基準ドットの周囲4箇所に、印字ドットが存在する
    か否かを判定し、4箇所全てに存在する場合には前記基
    準ドットを周囲4箇所の印字ドットのドット径よりも小
    さいドット径で印字する旨の指令を発することを特徴と
    する請求項5に記載のインクジェット式プリンタ。
  7. 【請求項7】 印刷すべきデータを分析する印刷データ
    分析手段を更に備え、 前記印刷データ分析手段は、相互に色が異なるドットラ
    インの境界部が存在する場合には、該境界部近傍のドッ
    トラインを他のドットラインよりも小さいドット径で印
    字する旨の指令を発することを特徴とする請求項1乃至
    4の内の何れか1項に記載のインクジェット式プリン
    タ。
  8. 【請求項8】 前記記録モード設定手段は、操作パネル
    から手動入力された設定に従って記録モードを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式プ
    リンタ。
  9. 【請求項9】 前記記録モード設定手段は、入力された
    記録モードに従って、記録媒体が専用紙である場合には
    普通紙の場合よりもインク滴量を多くするように駆動信
    号波形データを選択し、記録媒体が普通紙の場合には専
    用紙の場合よりもインク滴量を少なくするように駆動波
    形データを選択することを特徴とする請求項8に記載の
    インクジェット式プリンタ。
  10. 【請求項10】 インクが充填されたインクプールに連
    通する複数の圧力室に対応する圧電素子を作動させ、該
    作動に対応する圧力室のノズルからインク滴を吐出する
    印刷方法において、 記録媒体の種類に対応する複数の記録モードを設定し、 前記記録モードの設定に従って、複数の駆動パルス波形
    データから少なくとも1つの駆動パルス波形データを選
    択し、 前記選択された駆動パルス波形データに基づいて対応す
    る前記圧電素子を作動させることを特徴とする印刷方
    法。
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