JP2000085115A - 被記録媒体及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

被記録媒体及びこれを用いた画像形成方法

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JP2000085115A
JP2000085115A JP10255351A JP25535198A JP2000085115A JP 2000085115 A JP2000085115 A JP 2000085115A JP 10255351 A JP10255351 A JP 10255351A JP 25535198 A JP25535198 A JP 25535198A JP 2000085115 A JP2000085115 A JP 2000085115A
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ink receiving
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Hiroyuki Ogino
博幸 荻野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク受容層が透明性を有し、画像の濃度が
高く色調が鮮明で解像度が高い画像形成が可能であり、
かつ多量なインクが一度に打ち込まれた場合においても
良好なインク吸収性を有する被記録媒体を提供する。 【解決手段】 基材上に、アルミナ水和物を含むインク
受容層を有する被記録媒体において、基材に透湿性シー
トを用いる。透湿性シートの透湿度は80g/m 2・2
4hrs以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
たインクジェット記録に適する被記録媒体に関するもの
でる。詳しくは、画像の濃度が高く色調が鮮明で解像度
が高い画像形成が可能であり、かつ一度に多量のインク
が打ち込まれた場合においても優れたインク吸収能力を
有する被記録媒体に関する。さらに本発明はこの被記録
媒体を用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙などの被
記録媒体に付着させ、画像や文字などの記録を行うもの
である。このインクジェット記録方式は、高速で騒音が
低い、多色化が容易である、記録パターンの融通性が大
きい、現像・定着が不要である、などの特徴があり、近
年、各種画像の記録装置として情報機器をはじめ各種の
用途において急速に普及している。
【0003】特に、多色インクジェット方式では、製版
方式による多色印刷や、カラー写真方式による印画と比
較して、遜色のない記録画像を得ることが可能であり、
作成部数が少ない場合には通常の多色印刷や印画による
場合よりも安価であることから、フルカラー画像記録分
野にまで広く応用されつつある。
【0004】この様な種々の分野において、記録の高速
化、高精細化、フルカラー化などの記録特性の向上の要
求に伴って、記録装置や記録方法の改良が行われてきた
が、被記録媒体に対しても高度な特性が要求されるよう
になってきた。
【0005】近年、ベーマイト構造のアルミナ水和物を
用いた塗工層を有する被記録媒体が提案されており、例
えば、米国特許明細書第4,879,166号、同5,
104,730号、特開平2−276670号公報、同
4−37576号公報、同5−32037号公報に開示
されている。
【0006】これらのアルミナ水和物を用いた被記録媒
体は、アルミナ水和物が正電荷を持っているため、イン
ク中の染料の定着が良く、かかるアルミナ水和物を含む
インク受容層は透明性が良好であり、印字濃度が高く、
発色の良い画像が得られること、さらに、画質、特にフ
ルカラー画像における画質および光沢の点、並びにOH
P用シートヘの応用の点などにおいて、従来の被記録媒
体に比べて好ましい長所を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被記録
媒体の前記インク受容層は、毛細管現象によりインクの
吸収が行われるため、基材にフィルムやレジンコート紙
等を用いた場合には、その細孔は片端が閉じた状態にな
るため、多量のインクが一度に侵入すると内圧のために
インクの侵入速度が低下し、インクの吸収性が低下する
という問題が生じていた。
【0008】そこで本発明の目的は、インク受容層が透
明性を有し、画像の濃度が高く色調が鮮明で解像度が高
い画像形成が可能であり、かつ多量なインクが一度に打
ち込まれた場合においても良好なインク吸収性を有する
被記録媒体、及びこれを用いた画像形成方法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】本発明は、基材上に、アルミナ水和物を含
むインク受容層を少なくとも有する被記録媒体におい
て、該基材が透湿性シートであることを特徴とする被記
録媒体に関する。
【0011】また、本発明は、インクの小滴を微細孔か
ら吐出させて被記録媒体に付与して画像を形成する方法
において、被記録媒体として上記被記録媒体を使用する
ことを特徴とする画像形成方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態を挙げ
て詳細に説明する。
【0013】本発明の被記録媒体はその一実施形態とし
て、図1に示すように、基材1上にインク受容層2が形
成された構成をとる。
【0014】本発明における基材1には透湿性シートが
用いられる。この透湿性シートとしては、例えばJIS
−Z−0208に基づく透湿度が、80g/m2・24h
rs以上のものが好ましく、300g/m2・24hrs以上
のものがより好ましい。具体的には、紙や布等に透湿性
の樹脂を設けて表面に平滑性を与えた透湿性のシート材
や、透湿性フィルム等が好適に用いられる。
【0015】上記のような透湿性を有する素材として
は、ポリエチレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリスチ
レン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、酢酸セル
ロース、エチルセルロース等が挙げられる。
【0016】また、本発明では基材1とインク受容層2
との接着性を良好にするために、基材にコロナ処理や火
炎処理などの表面処理を行ってもよい。さらにカールを
防止するために基材の裏面(インク受容層を設ける面と
は反対の面)あるいは所定の部位に樹脂層や顔料層など
のカール防止層および/または加筆性の層を設けること
もできる。
【0017】本発明のインク受容層2にはアルミナ水和
物が含有される。このアルミナ水和物は、下記一般式に
より表わされるものであることが好ましい。
【0018】Al23-n(OH)2n・mH2O 〔式中、nは0、1、2又は3の整数のうちのいずれか
を表わし、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表
す。mH2Oは多くの場合、結晶格子の形成に関与しな
い脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でな
い値をとることができる。また、この種のアルミナ水和
物をか焼するとmは0の値に達することもありうる。〕 本発明に好適なアルミナ水和物としては、X線回折法に
よる分析でベーマイト構造もしくは非晶質を示すアルミ
ナ水和物である。特に、特願平5−125437号、同
5−125438号、同5−125439号、同6−1
14571号に記載のアルミナ水和物を用いることが好
ましい。特に、透明性、発色性、インク吸着性の点でア
ルミナ水和物がベーマイト構造もしくは無定型化合物で
あることが好ましく、また、平均アスベクト比が3〜1
0の平板状アルミナ水和物であることが好ましい。
【0019】前記アルミナ水和物は、その製造過程にお
いて細孔物性の調整がなされるが、後述するインク受容
層のBET比表面積や細孔容積を満たす被記録媒体を得
るためには、細孔容積が0.1〜1.0ml/gである
アルミナ水和物を用いることが好ましい。アルミナ水和
物の細孔容積が上記範囲外であるとインク受容層の細孔
容積を後述する規定範囲内にすることが困難になる。ま
た、BET比表面積については、40〜500m2/g
であるアルミナ水和物を用いることが好ましい。アルミ
ナ水和物のBET比表面積が、上記範囲外であると、イ
ンク受容層の比表面積を後述する規定範囲内にとどめる
ことが困難になる。
【0020】本発明では上記アルミナ水和物に次のよう
な顔料を混合してもよい。本発明の被記録媒体に使用可
能な顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、チタニ
ア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、アルミ
ナ、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、
ケイ酸カルシウム、シリカ等の無機系顔料や、プラスチ
ックピグメント、尿素樹脂顔料等の有機系顔料、及びこ
れらの併用が可能である。
【0021】本発明におけるインク受容層の形成に用い
る樹脂バインダーとしては、以下の水溶性高分子物質が
好ましい。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性
体(カチオン変性、アニオン変性、シラノール変性)、
澱粉又はその変性体(酸化、エーテル化)、ゼラチン又
はその変性体、カゼイン又はその変性体、カルボキシメ
チルセルロース、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセル
ロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、
メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役
ジエン系共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテッ
クス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共
重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイ
ン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体、
アクリルアミド系樹脂などが好ましい。これらのバイン
ダーは、単独であるいは複数種混合して用いることがで
きる。
【0022】また、本発明におけるインク受容層の形成
において、前記アルミナ水和物と上記の水溶性バインダ
ーを含む分散液中には、硬化剤を併用することができ
る。これにより、得られるインク受容層の耐水性を向上
させることができる。
【0023】かかる硬化剤としては、水性ポリイソシア
ネート化合物(例えば、マイテックSW200(商品
名)、三菱化学製)、水性アジリジン化合物(例えば、
ケミタイトDZ−22E、PZ−33(いずれも商品
名)、日本触媒化学工業製)、水溶性メラミン樹脂(例
えば、スミレッズレジン613スペシャル、8%AC、
EU、スミマールM−50W、M−40W、M−30
W、MC−1(いずれも商品名)、住友化学工業製)、
水溶性尿素樹脂(例えばサイメル60、80(商品
名)、三井サイアナミド製;スミレッズ614スペシャ
ル、633(いずれも商品名)、住友化学工業製)、水
性オキサゾリン化合物(オキサゾリン系反応性ポリマー
K−1020E(商品名)、日本触媒化学工業製)など
が挙げられる。
【0024】このような硬化剤の使用量は、水溶性バイ
ンダーの固形分の5〜40重量%程度が好ましい。な
お、水分散液全体としては、硬化剤はバインダーの一部
として考えられる。
【0025】本発明の被記録媒体のインク受容層は、そ
の全細孔容積が0.1〜1.0ml/gの範囲になるよ
うに形成されることが好ましい。インク受容層の細孔容
積が上記範囲より大きい場合は、インク受容層にクラッ
クや粉落ちが発生し易く、上記範囲よりも小さい場合に
はインクの吸収性が低下し、特に多色印字を行った場合
にインク受容層からインクが溢れて画像に滲みが発生し
易い。
【0026】また、本発明におけるインク受容層のBE
T比表面積については、40〜450m2/gの範囲が
好ましい。この範囲より小さいと、インク受容層の光沢
性が低下し、またヘイズが増加するため画像に白モヤが
かかったようになり易い。また、上記範囲より大きい
と、インク受容層にクラックが生じ易くなる。
【0027】上記のBET比表面積および細孔容積は、
24時間、120℃で脱気処理した後、窒素吸着脱離方
法により求めることができる。
【0028】インク受容層が上記BET比表面積および
細孔容積の範囲を満たす限りにおいて、前記アルミナ水
和物と前記樹脂バインダーの混合比は固形分重量比で
1:1〜30:1、好ましくは5:1〜20:1の間で
任意に選択できる。バインダーの量が上記範囲よりも少
ないとインク受容層の機械的強度が不足してひび割れや
粉落ちが発生しやすくなり、上記範囲よりも多いと細孔
容積が少なくなってインクの吸収が低下する。
【0029】前記アルミナ水和物および前記樹脂バイン
ダーを含む分散液には、必要に応じて分散剤、増粘剤、
PH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡
剤、耐水化剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防バイ剤を添加することも可能である。
【0030】耐水化剤としては、ハロゲン化第4級アン
モニウム塩、第4級アンモニウム塩ポリマーなどの公知
の材料の中から適宜選択して用いることができる。
【0031】インク受容層の形成における分散液の調製
のための分散方法としては、ホモミキサー、高速強剪断
分散機、ボールミル、サンドグラインダー、アトライタ
ー、コロイドミル、超音波分散機、圧力式ホモジナイザ
ーなどの通常の分散に用いられる方法が好適に用いられ
る。
【0032】本発明におけるインク受容層は、前記アル
ミナ水和物と前記バインダーを含む分散液を塗工装置を
用いて、支持体上に塗布、乾燥する方法により形成され
る。
【0033】この塗工方法としては、ブレードコート方
式、エアーナイフ方式、ロールコート方式、ブラッシュ
コート方式、グラビアコート方式、キスコート方式、エ
クストルージョン方式、スライドホッパー(スライドビ
ード)方式、カーテンコート方式、スプレー方式などを
用いることができる。
【0034】塗布された分散液の乾燥は、直線トンネル
乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サ
インカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機、赤
外線、加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機
等、各種乾燥装置を用いて行うことができる。
【0035】分散液の塗布量は、乾燥固形分換算で0.
5〜60g/m2が好ましく、より好ましくは5〜45
g/m2であるが、良好なインク吸収性や解像度を得る
には、インク受容層の厚さが15μm以上になるように
塗布することが好ましく、20μm以上がより好まし
く、25μm以上が特に好ましい。
【0036】本発明におけるインク受容層は単層構成で
も多層構成でもいずれでもよい。多層構成の例として
は、特開昭57−89954号公報、同60−2245
78号公報、同61−12388号公報に記載された構
成が挙げられる。例えば、特開昭61−12388号公
報に記載のインク透過層を本発明のインク受容層の上に
更に設けてもよい。また、インク受容層は支持体の少な
くとも片面に設けられているが、カールの防止、両面へ
のインクジェット記録等の目的のために支持体の両面に
設けてもよい。
【0037】本発明の画像形成方法に使用されるインク
は、主として色材(染料もしくは顔料)、水溶性有機溶
剤および水を含むものである。
【0038】染料としては、例えば直接染料、酸性染
料、塩基性染料、反応性染料、食用色素などに代表され
る水溶性染料が好ましく、被記録媒体との組み合わせで
定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性その他の要求
される性能を満たす画像を与えるものであればいずれも
使用できる。
【0039】水溶性染料は、一般に水、または水と有機
溶剤からなる溶媒中に溶解して使用するものであり、こ
れらの溶媒成分としては、好ましくは水と水溶性の各種
有機溶剤などとの混合物が使用される。インク中の水分
含有量は、20〜90重量%、好ましくは60〜90重
量%の範囲内となるように調整するのが好ましい。
【0040】また、インクには水溶性染料の溶媒に対す
る溶解性を飛躍的に向上させるために可溶化剤を加える
こともできる。
【0041】さらに、インクには、特性の改善のため
に、粘度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、PH調
整剤、比抵抗調整剤、保存安定剤などの添加剤を加えて
もよい。
【0042】本発明の被記録媒体に上記インクを付与し
て記録を行う画像形成方法としては、インクジェット記
録方法が好ましく、この記録方法はインクの小滴をノズ
ル(微細孔)から吐出させて、被記録媒体にインクを付
与し得る方法であればいかなる方法でもよい。特に特開
昭54−59936号公報に記載されている方法で、熱
エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変化を生
じ、この状態変化による作用力によって、インクをノズ
ルから吐出させるインクジェット方式は有効に使用する
ことができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0044】(アルミナ水和物の製造)米国特許明細書
第4,242,271号に記載された方法で、アルミニ
ウムドデキシドを製造した。次に、米国特許明細書第
4,202,870号に記載された方法で、前記アルミ
ニウムドデキシドを加水分解してアルミナスラリーを製
造した。このアルミナスラリーにアルミナ水和物固形分
が7.9%になるまで水を加えた。水添加されたアルミ
ナスラリーのpHは9.5であった。このスラリーに
3.9%の硝酸溶液を加えてpHを調整し、コロイダル
ゾルを得た。このコロイダルゾルを75℃でスプレー乾
燥してアルミナ水和物を得た。
【0045】得られたアルミナ水和物のBET比表面積
および細孔容積を以下の方法で求めたところ、それぞれ
235.6m2/g、0.59ml/gであった。
【0046】細孔容積(PV)は、120℃で24時間
脱気処理した後、窒素吸着脱離法によりカンタクローム
社製「オートソープI」(商品名)を用いて測定した。
【0047】BET比表面積(SA)は、Brunau
erらの方法を用いて計算し、求めた。
【0048】(実施例1)上記アルミナ水和物と、イオ
ン交換水により調製した10重量%ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業(株)社製、ゴーセノールNH1
8)溶液とを、ポリピニルアルコール固形分とアルミナ
水和物固形分が重量混合比で1:10になるように計量
して攪拌混合して分散液を得た。
【0049】この分散液を、厚み100μmの酢酸セル
ロースフィルム上にダイコートして厚さ27μmのイン
ク受容層を形成し、本発明の被記録媒体を得た。
【0050】基材に用いた酢酸セルロースフィルムのJ
IS−Z−0208に基づく透湿度は、380g/m2
・24hrsであった。
【0051】(実施例2)坪量64g/m2の上質紙上
に、厚さ5μmのポリエチレン押し出しコーティングを
施した離型層を有する加工紙を基材シートとして用いた
以外は実施例1と同様にして被記録媒体を得た。
【0052】基材シートのJIS−Z−0208に基づ
く透湿度は、80g/m2・24hrsであった。
【0053】(比較例1)基材として、厚さ75μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は実
施例1と同様にして被記録媒体を得た。
【0054】ポリエチレンテレフタレートフィルムのJ
IS−Z−0208に基づく透湿度は、10g/m2
24hrsであり、透湿度を殆ど有していなかった。
【0055】以上の得られた被記録媒体の印字特性を下
記方法で評価した。結果を表1に示す。
【0056】(印字特性の評価)1mmに16本の割合
のノズル間隔で、128本のノズルを有するドロップオ
ンデマンドタイプのインクジェットヘッドを有するY、
M、C、Bkの4色のインクを備えたインクジェットプ
リンターを用いて、下記組成のY、M、C、Bkインク
を単色または多色でべ夕印字した。
【0057】被記録媒体表面のにじみ及びビーディング
を目視で観察し評価した。なお、この評価は、常温常湿
(23℃、60%RH)下で行い、被記録媒体は作製直
後のものを用いた。
【0058】単色印字でのインク量を100%とし、イ
ンク量400%でにじみ及びピーディングが発生してい
ないものを◎、インク量300%で発生していないもの
を○、インク量200%で発生していないものを×とし
た。
【0059】(インク組成) ・インク染料(Y、M、C、Bk) 3部 ・エチレングリコール 10部 ・ポリエチレングリコール 10部 ・水 75部 (インク染料) Y:C.I.ダイレクトイエロー86 M:C.I.アシッドレッド35 C:C.I.ダイレクトブルー199 Bk:C.I.フードブラック2
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンク受容層が透明で画像の濃度が高く色調が鮮明で解像
度が高い画像形成が可能であり、かつ一度の多量なイン
クの打ち込みに対しても優れたインク吸収性を有する被
記録媒体、およびこれを用いた画像形成方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被記録媒体の一実施形態の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基材 2 インク受容層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、アルミナ水和物を含むインク
    受容層を少なくとも有する被記録媒体において、該基材
    が透湿性シートであることを特徴とする被記録媒体。
  2. 【請求項2】 透湿性シートの透湿度が80g/m2
    24hrs以上である請求項1記載の被記録媒体。
  3. 【請求項3】 透湿性シートの透湿度が300g/m2
    ・24hrs以上である請求項1記載の被記録媒体。
  4. 【請求項4】 アルミナ水和物の細孔容積が0.1〜
    1.0ml/gの範囲にあることを特徴とする請求項1
    記載の被記録媒体。
  5. 【請求項5】 アルミナ水和物のBET比表面積が40
    〜500m2/gの範囲にあることを特徴とする請求項
    1記載の被記録媒体。
  6. 【請求項6】 インクの小滴を微細孔から吐出させて被
    記録媒体に付与して画像を形成する方法において、被記
    録媒体として請求項1〜5のいずれか1項に記載の被記
    録媒体を使用することを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 インクに熱エネルギーを付与してインク
    滴を吐出させる請求項6記載の画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007055237A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Canon Finetech Inc 被記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007055237A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Canon Finetech Inc 被記録媒体

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