JP2000084701A - 主軸移動型工作機械におけるスプラッシュガード - Google Patents

主軸移動型工作機械におけるスプラッシュガード

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JP2000084701A
JP2000084701A JP10267247A JP26724798A JP2000084701A JP 2000084701 A JP2000084701 A JP 2000084701A JP 10267247 A JP10267247 A JP 10267247A JP 26724798 A JP26724798 A JP 26724798A JP 2000084701 A JP2000084701 A JP 2000084701A
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Shizuki Yoshino
静木 吉野
Keiichi Miyagawa
啓一 宮川
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸移動型工作機械において、加工室での加
工可能エリアを広くとることができるとともに工作機械
の全長を短くすることができる技術が求められていた。 【解決手段】 主軸移動型立て旋盤1に設けられたスプ
ラッシュガード9であって、加工領域17は、工具によ
り加工を行うための加工室33と、この加工室に隣接し
かつ連通し、加工室から工作物授受領域18の上部側に
延びた延長室34とにより構成され、延長室用のスプラ
ッシュガード36は、少なくとも延長室の前面および反
加工室側端面44を覆って配置され旋盤1の基体28に
固定された第1のカバー40と、延長室34の下面46
を覆って配置され、チャックが工作物載置台32との間
で工作物を授受する際に通過可能な開口部47を有し、
開閉手段48により開口部47を開閉可能にした第2の
カバー41と、延長室34の少なくとも背面51を覆
い、X軸方向への主軸台4の移動動作により伸縮自在な
第3のカバー42とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸を回転可能に
支持する主軸台が、少なくとも主軸の軸線方向(Z軸方
向)およびこの主軸軸線と直交する方向(X軸方向)に
移動する主軸移動型工作機械に設けられ、加工領域を遮
蔽するためのスプラッシュガードに関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械のうち旋盤は、主軸の先端にチ
ャックが取付けられ、このチャックで工作物を把持して
回転させることにより切削加工を行う。旋盤には、主軸
が水平方向を向く種類のほか、主軸の軸線が上下方向
(垂直方向)を向く立て旋盤が知られている。たとえ
ば、特開昭62−166902号公報,特開昭62−1
99301号公報等には、工作物インデックステーブル
付き立型複合加工数値制御式旋盤(立形NC旋盤)が開
示されている。
【0003】この旋盤は、主軸台フレームが上下方向に
のみ移動するものであるため、加工領域内にワークイン
デックステーブルを設けている。そのため、インデック
ステーブル上などに切屑や切削油剤が飛散してここに切
屑等が堆積してしまうので、材料を確実に授受するのが
困難になる恐れがあった。また、パワーチャックに材料
の取付けをするのに、材料を昇降させるための材料押出
し装置(油圧シリンダ等),インデックステーブルを往
復移動させるための油圧シリンダ等を設ける必要がある
ので、構成が複雑になっていた。
【0004】これに対して、本出願人の出願にかかる特
公平2−46321号公報に開示された工作機械は、主
軸が主軸軸線方向および主軸軸線と直交する方向に移動
して、主軸の下方端部のチャックが工作物を直接把持し
て搬送および加工を行うようになっている。この工作機
械では、材料押出し装置,油圧シリンダ等を不要にして
構成の簡素化を図っており、自動的に工作物を搬送する
ための工作物搬送装置が設けられている。そして、加工
領域で工作物を加工し、工作物授受領域で、工作機械の
チャックと工作物搬送装置の工作物載置台との間で工作
物の授受を行う。
【0005】工作機械には、切屑や切削油剤が外部に飛
散するのを防止するためのスプラッシュガードが、加工
領域を囲って設けられている場合が多い。図6は、本発
明の関連技術にかかるスプラッシュガードが設けられた
主軸移動型の立て旋盤の斜視図である。図6に示すよう
に、主軸移動型の立て旋盤101では、主軸台102
が、主軸の軸線方向(Z軸方向)およびこの主軸軸線と
直交する方向(X軸方向)に移動して工作物を搬送およ
び加工するようになっている。
【0006】加工領域103は、スプラッシュガード1
04により遮蔽されている。加工領域103と工作物授
受領域105との間を遮蔽するために、床面に対してほ
ぼ垂直に配置された縦方向のカバー106が、立て旋盤
101の基体107に取付けられている。カバー106
の開口部108には、箱形のカバー109が水平方向に
往復移動可能に嵌合している。開口部108に設けられ
たワイパ110により、開口部108と箱形カバー10
9との間がシールされている。
【0007】箱形カバー109は、主軸台102を覆う
主軸台用カバー111に固定されており、この主軸台用
カバー111は、X軸方向に移動するサドル112に固
定されている。また、主軸台102の下端面外周には、
主軸台用カバー111の内周面111aに摺接するワイ
パ(図示せず)が取付けられており、Z軸方向に移動す
る主軸台102と主軸台用カバー111との間がシール
されている。したがって、箱形カバー109は、サドル
112,主軸台102とともにX軸方向に往復移動す
る。加工中は、箱形カバー109とワイパ110が、加
工領域103と工作物授受領域105との間を遮蔽し、
主軸台102が工作物授受領域105に移動すると、箱
形カバー109は、ワイパ110から離れるようになっ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、加工領域
103と工作物授受領域105との間を遮蔽する従来の
スプラッシュガード104の構造は簡単である。しかし
ながら、主軸台102が工作物授受領域105に移動し
た時に、箱形カバー109が+X軸方向の外方に突出す
るので、立て旋盤101のX軸方向の全長が、箱形カバ
ー109のX軸方向寸法Bだけ長くなってしまうという
課題があった。
【0009】また、たとえば、加工領域103において
工作物授受領域105に近い位置(+X軸側)にも別の
刃物台を追加して設け、この刃物台の工具により加工を
行いたい場合がある。この場合に、工作物授受領域10
5に近い加工領域103内の所望の場所で加工を行おう
とすると、主軸台102が+X軸方向に大きく移動す
る。その結果、箱形カバー109が縦方向のカバー10
6のワイパ110から離れてしまって、加工領域103
と工作物授受領域105との間の遮蔽ができなくなり、
加工中に、加工領域103内の切屑や切削油剤が外部に
飛散することになる。
【0010】そのため、従来は、加工領域103内のう
ち工作物授受領域105に近い位置に工具を取付けて加
工することができず、X軸方向の加工可能エリアが狭か
った。また、箱形カバー109が、ワイパ110から離
れないで加工領域103と工作物授受領域105との間
を遮蔽するためには、主軸台102の移動可能な最大ス
トロークは、箱形カバー109のX軸方向の寸法Bにな
るので、この点でも、X軸方向の加工可能エリアが狭く
なっていた。
【0011】その他の従来技術として、箱形カバー10
9を設けないで、縦方向のカバー106の開口部108
にシャッター(図示せず)を設け、このシャッターを開
閉させる技術も知られている。しかしながら、この場合
には、主軸台102は、加工領域103と工作物授受領
域105との間を移動する際に、シャッターで開口部1
08が閉じていると移動できないので、シャッターが開
くのを待ってX軸方向に移動しなければならない。すな
わち、主軸台102は、シャッターが開くのを確認した
後、加工領域103と工作物授受領域105との間を移
動することになり、シャッターの開くのを待つ時間がロ
スタイムとなる。その結果、非加工時間が長くなって、
立て旋盤101のサイクルタイムが長くなっていた。
【0012】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、工具により加工を行うための加工室
での加工可能エリアを広くとることができるとともに工
作機械の全長を短くすることができ、また、工作機械の
非加工時間を短縮してサイクルタイムを短くすることが
できる主軸移動型工作機械におけるスプラッシュガード
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる主軸移動型工作機械におけるスプラ
ッシュガードは、ほぼ垂直な主軸を回転可能に支持する
主軸台が、少なくとも前記主軸の軸線方向およびこの主
軸軸線と直交する方向に移動することにより、工作物授
受領域で、前記主軸の下端に設けられたチャックと工作
物載置台との間で工作物を授受し、加工領域で、前記チ
ャックに把持された前記工作物を工具により加工する主
軸移動型工作機械に設けられ、前記加工領域を遮蔽する
ためのスプラッシュガードであって、前記加工領域は、
加工動作中に前記主軸台が移動して前記工具により加工
を行うための加工室と、この加工室に隣接しかつ連通
し、この加工室から前記工作物授受領域の上部側に延び
た延長室とにより構成され、この延長室を外部から遮蔽
する延長室用スプラッシュガードは、少なくとも前記延
長室の前面および反加工室側端面を覆って配置され、前
記主軸移動型工作機械の基体に固定された第1のカバー
と、前記延長室の下面を覆って配置され、少なくとも前
記チャックが前記工作物載置台との間で前記工作物を授
受する際に通過可能な開口部を有し、開閉手段によりこ
の開口部を開閉可能にした第2のカバーと、前記延長室
の少なくとも背面を覆い、前記主軸軸線と直交する方向
への前記主軸台の移動動作により伸縮自在な第3のカバ
ーとを備えている。
【0014】前記第2のカバーは、前記主軸移動型工作
機械の前記基体に取付けられて前記延長室下面を覆い前
記開口部が形成された仕切り板と、この仕切り板に取付
けられた前記開閉手段とを備え、この開閉手段は、前記
開口部を開閉可能なテレスコピック形の伸縮板部と、こ
の伸縮板部を伸縮させるための駆動装置とを備えている
のが好ましい。
【0015】また、前記テレスコピック形の伸縮板部
は、パンタグラフ形の連結部材により連結されてスライ
ド可能な複数の板材と、この複数の板材を収納可能で前
記仕切り板に固定された戸袋状部材とを有し、この戸袋
状部材に近い位置にある所定の前記板材に前記駆動装置
の出力端部を連結するのが好ましい。
【0016】また、前記第2のカバーは、前記加工室側
に下り勾配となるように、水平面に対して傾斜して配置
されているのが好ましい。
【0017】また、前記第3のカバーは、前記延長室の
体積を減少させるように傾斜部を有してテレスコピック
形の構成をなすとともに、前記第3のカバーの一方側
が、前記第1のカバーの前記反加工室側端面に接続さ
れ、他方側が、前記主軸台を含む移動体に取付けられて
いるのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を図1から図5を参照して説明する。この実施形
態では、NC(数値制御)装置により数値制御される主
軸移動型の工作機械として立て旋盤の場合を示してい
る。この工作機械は、ほぼ垂直な主軸を回転可能に支持
する主軸台が、少なくとも主軸の軸線方向およびこの主
軸軸線と直交する方向に移動することにより、工作物授
受領域で、主軸の下端(下方端部)に設けられたチャッ
クと工作物載置台との間で工作物(ワーク)を授受(受
け渡し)し、加工領域で、チャックに把持された工作物
を工具により加工する。
【0019】この主軸台が少なくとも主軸軸線方向およ
びこの主軸軸線と直交する方向に移動可能な工作機械で
あれば、たとえば、ターニングセンタ,研削盤,マシニ
ングセンタなどのように、直交2軸方向または直交3軸
方向に移動する他の種類の工作機械であってもよい。な
お、工作機械の主軸の軸線は、床面に対して垂直方向を
向いている場合を示しているが、この垂直方向に対して
所定角度傾斜した方向を向いた場合でもよい。
【0020】図1および図2は、それぞれ主軸移動型の
立て旋盤の全体平面図および全体正面図、図3は図1の
立て旋盤の傾斜図である。まず最初に、主軸移動型の立
て旋盤(以下、旋盤と記載)1について説明する。図1
から図3に示すように、旋盤1は、機械本体2と、機械
本体2の近傍に設けられ、旋盤1の所定の位置に工作物
を搬送する動作を行う工作物搬送装置3とを備え、NC
装置により数値制御される。
【0021】旋盤1においては、主軸台4および主軸5
など移動体が、主軸軸線CL方向と平行な方向であるZ
軸方向に移動するとともに、Z軸方向と直交する方向
(X軸方向)に移動する。旋盤1には、スプラッシュガ
ード9で遮蔽された加工領域17と、加工領域17に隣
接し、チャック6と工作物搬送装置3との間で工作物の
授受が行われる工作物授受領域18とが設けられてお
り、主軸5とチャック6は両方の領域17,18間を移
動する。すなわち、主軸5の中心が、X軸方向と平行な
移動軌跡C0 上を移動し、加工領域17で加工が行われ
る位置(以下、加工位置と記載)と、工作物搬送装置3
が配設された工作物授受領域18の工作物授受位置Dと
の間で移動する。
【0022】チャック6は、旋盤1でこれから加工を行
う予定の未加工の工作物(たとえば、素材ワーク)7を
着脱自在に直接把持して工作物搬送装置3から受け取
り、旋盤1の加工領域17で加工した後は工作物授受位
置Dに移動して、加工が終了した加工済工作物(たとえ
ば、完成品)8の把持を解除してこの加工済工作物8を
工作物搬送装置3に渡す。主軸5を含む主軸台4がZ軸
方向およびX軸方向に移動するこの旋盤1では、主軸台
4の移動動作が工作物の搬送(搬出入)の機能も発揮し
ている。
【0023】スプラッシュガード9は、主軸台4が加工
領域17に位置して加工が行われている時、加工領域1
7内の切屑や切削油剤が外部に飛散するのを防止するた
めに設けられている。加工領域17は、加工動作中に主
軸台4が移動して工具22により加工を行うための領域
である加工室33と、加工室33に隣接しかつ連通し、
加工室33から工作物授受領域18の上部側に延びた領
域である延長室34とにより構成されている。工作物搬
送装置3は、工作物授受領域18側に設置されて、チャ
ック6との間で未加工工作物7や加工済工作物8の授受
を行う。工作物搬送装置3の一部(たとえば、工作物授
受位置D側の部分)は工作物授受領域18に位置し、他
の部分は、作業者による加工済工作物8の取り外し作
業,および未加工工作物7の載置作業等が行われる作業
領域19に位置している。
【0024】工作物搬送装置3には、工作物授受領域1
8にある工作物授受位置Dが設定されており、この工作
物授受位置Dには、未加工工作物受け取り位置30と加
工済工作物渡し位置31とがある。工作物授受位置D
で、チャック6と工作物搬送装置3との間で未加工工作
物7および加工済工作物8の授受動作が行われる。未加
工工作物受け取り位置30では、旋盤1でこれから未加
工工作物7を加工するために、チャック6と対向するよ
うに工作物載置台32が位置決めされ、チャック6の複
数の爪(たとえば、三つ爪)27で、工作物載置台32
に載置された未加工工作物7を把持して受け取る。
【0025】工作物載置台32が未加工工作物受け取り
位置30に位置決めされた時、未加工工作物受け取り位
置30に併設された加工済工作物渡し位置31において
も、チャック6と対向するように工作物載置台32が位
置決めされるようになっている。この加工済工作物渡し
位置31では、旋盤1での加工が完了した加工済工作物
8をチャック6が工作物載置台32に載置して渡すよう
になっている。すなわち、チャック6は、加工済工作物
8の把持を加工済工作物渡し位置31で解除して、この
加工済工作物8を工作物載置台32上に載置する。その
ために、未加工工作物受け取り位置30および加工済工
作物渡し位置31は、主軸5の移動軌跡C0 上に設けら
れている。
【0026】旋盤1のベッド10の上面には、X軸方向
に一対のガイドレール11が平行に取付けられている。
二本のガイドレール11上には、図示しないスライド本
体を介して、サドル12がX軸方向に移動自在に配置さ
れている。ガイドレール11とスライド本体は直動ころ
がり案内を構成している。ベッド10の工作物搬送装置
3側の端面にはブラケット10aが固定されており、ガ
イドレール11,11は、ベッド10とブラケット10
aとにより支持されている。なお、ブラケット10aは
ベッド10と一体に形成してもよい。ベッド10,ブラ
ケット10aおよびベッド10に固定されたフレーム1
0b等により、旋盤1の基体28が構成されている。
【0027】二本のガイドレール11の間には、X軸用
ボールねじのねじ軸13がガイドレール11と平行に配
置され、ねじ軸13には、サドル12に固定されたナッ
ト14がねじ込まれている。ねじ軸13の両端部は、軸
受を内蔵した軸受装置15,16により回転可能に軸支
されている。ねじ軸13は、歯付プーリ13a,13b
および歯付ベルト13cを介して、X軸用サーボモータ
20により正逆方向に回転駆動される。X軸用サーボモ
ータ20に駆動されてねじ軸13が回転すると、ナット
14が固定されているサドル12が、ガイドレール11
に案内されてX軸方向に往復移動し、この移動動作が工
具22に対する主軸台4のX軸方向の移動となる。この
旋盤1は、X軸方向へのサドル12の移動可能距離が、
工作物搬送装置3の方向に長くなっている。
【0028】ベッド10には刃物台21が取付けられ、
刃物台21には、タレット23が所定の方向たとえばX
軸軸線と平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられ
ている。タレット23には複数の工具22が放射状に取
付けられている。サドル12の前面には、Z軸方向に一
対のZ軸ガイドレール24が平行に設けられ、主軸台4
が、スライド本体25,25を介して一対のZ軸ガイド
レール24,24にZ軸方向に移動可能に係合してい
る。Z軸ガイドレール24およびスライド本体25は直
動ころがり案内を構成している。主軸台4は、サドル1
2の前方に固定された移動体である主軸台用カバー4a
によりその周囲を覆われている。また、図6で説明した
と同様に、主軸台4の下端面外周に取付けられたワイパ
(図示せず)が、主軸台用カバー4aの内周面4bに摺
接しており、Z軸方向に移動する主軸台4と主軸台用カ
バー4aとの間をシールしている。
【0029】サドル12の上部にはZ軸用サーボモータ
26が取付けられている。Z軸用サーボモータ26に
は、Z軸用ボールねじ(図示せず)のねじ軸が直結され
て回転駆動されるようになっている。Z軸用ボールねじ
のねじ軸には、主軸台4に固定されたナット(図示せ
ず)がねじ込まれているので、Z軸用サーボモータ26
によりねじ軸が回転すれば、主軸台4が、前記ナットを
介してZ軸ガイドレール24に案内されてZ軸方向に昇
降移動する。なお、各案内部の直動ころがり案内は、他
のころがり案内,すべり案内等の案内部であってもよ
い。
【0030】主軸台4には主軸5が主軸受(図示せず)
等により回転可能に支持されており、主軸5は、その下
端に設けられたチャック6で工作物を把持した状態で回
転する。主軸5は、主軸台4の内部に組み込まれたビル
トイン型の主軸モータ(図示せず)により回転駆動され
る。主軸モータはビルトイン型が好ましいが、歯車機
構,ベルト・プーリ機構など伝達機構を介して駆動する
ものであってもよい。チャック6には、工作物を把持す
るための複数の爪27が設けられている。主軸5の上部
にはチャックシリンダ28が設けられており、所定の圧
力の流体を供給してチャックシリンダ28を駆動し、複
数の爪27を同時に径方向に開閉移動させることによ
り、工作物が把持または把持解除される。NC装置が、
主軸台4を移動制御するとともにチャック6を制御する
ことにより、工作物がチャック6に対して着脱される。
【0031】次に、スプラッシュガード9について説明
する。図4はスプラッシュガード9の一部を示す平面
図、図5は図4の正面図である。図1から図3に示すよ
うに、スプラッシュガード9は、加工室33を外部から
遮蔽する加工室用スプラッシュガード35と、延長室3
4を外部から遮蔽する延長室用スプラッシュガード36
とにより構成されている。加工室用スプラッシュガード
35は、旋盤1の前面側の開口部に設けられて左右に開
閉するスライドドア(図示せず)を有しており、このス
ライドドアは、加工室33の前面を外部から完全に遮蔽
している。加工室33と延長室34は連通しているの
で、加工室33で工作物を加工中に、切屑や切削油剤の
一部が延長室34に飛散する場合があるが、延長室用ス
プラッシュガード36が設けられているので、切屑等が
延長室34の外部に飛散することはない。
【0032】延長室用スプラッシュガード36は、第
1,第2,第3のカバー40,41,42を備えてお
り、工作物授受領域18の上部に配置されて、加工室用
スプラッシュガード35からX軸方向にほぼ水平に延び
た構成になっている。第1のカバー40は、少なくとも
延長室34の前面43および反加工室側端面44を覆っ
て配置され、旋盤1の基体28に固定されている。本実
施形態の第1のカバー40は、延長室34の前方側上面
45も覆っており、板材により一体的に形成されてい
る。前面43,反加工室側端面44および前方側上面4
5は、互いにほぼ直交している。前面43と反加工室側
端面44は床面37に対してほぼ直角に縦方向を向いて
おり、前方側上面45は床面37とほぼ平行に配置され
ている。第1のカバー40を構成する前面43,反加工
室側端面44および前方側上面45は、全て鉄板など板
材で構成されているが、旋盤1の内部構造を同時に表現
する必要があるため便宜的に透明な形に表現している。
前面43は取外し可能または開閉式にして保守を容易に
するのが好ましく、前面43に透明な窓を設けるとより
好ましい。
【0033】第2のカバー41は、延長室34の下面4
6を覆って配置され、少なくともチャック6が工作物載
置台32との間で工作物7,8を授受する際に通過可能
な開口部47を有し、開閉手段48により開口部47を
開閉可能にしている。第2のカバー41は、加工室33
側に下り勾配となるように、水平な面(たとえば、床面
37)に対して傾斜して配置されている。これにより、
加工室33から延長室34に飛散する切屑や切削油剤
を、第2のカバー41上に滞留させないで、延長室34
から加工室33側に重力により自然に移動するようにし
ている。なお、第2のカバー41を、床面37とほぼ平
行にしてほぼ水平方向に配置した場合であってもよい。
【0034】第3のカバー42は、延長室34の少なく
とも背面51を覆って配置され、主軸軸線CLと直交す
るX軸方向への主軸台4の移動動作により伸縮自在にな
っている。本実施形態の第3のカバー42は、延長室3
4の背面51の他に後方側上面50も覆っている。第3
のカバー42は、延長室34の体積を減少させるように
傾斜部52を有してテレスコピック形の構成(いわゆ
る、入れ子の構造)をなしている。第3のカバー42の
一方側(+X軸側)は、第1のカバー40の反加工室側
端面44に接続され、他方側(−X軸側)は、主軸台用
カバー4aの右側面に取付けられている。
【0035】第3のカバー42は、X軸方向にスライド
できるように重なり合った複数(ここでは、三枚)の板
材53,54,55と、この板材53〜55を収納可能
な戸袋状部材56とを有している。戸袋状部材56に対
して、板材53〜55が互いに摺接しながら相互に順番
にスライドできるようになっている。戸袋状部材56
は、第1のカバー40の反加工室側端面44に固定され
ている。複数の板材53〜55のうち、最も内方の板材
55の端部が主軸台用カバー4aに固定されている。こ
の板材55と主軸台用カバー4aとの間は、加工室33
および延長室34を外部から遮蔽するように、密着して
シールされている。
【0036】なお、第3のカバー42は、テレスコピッ
ク形の構成の場合を示したが、伸縮可能な構成であれ
ば、カバー部材を巻き取って伸縮させる構成などであっ
てもよい。また、延長室34は、前方側上面45と後方
側上面50を設けなくて、上方がとがった形状であって
もよい。
【0037】図3から図5に示すように、第2のカバー
41は、旋盤1の基体28(フレーム10b)に取付け
られて延長室下面46を覆い開口部47が形成された仕
切り板60と、仕切り板60に取付けられた開閉手段4
8とを備えている。仕切り板60は、加工室33側に下
り勾配となるように傾斜している。開閉手段48は、開
口部47を開閉可能なテレスコピック形の伸縮板部61
と、伸縮板部61を伸縮させる駆動装置である流体圧シ
リンダ装置(たとえば、油圧シリンダ装置)62とを備
えている。流体圧シリンダ装置62は、所定の圧力の流
体を供給することにより駆動されて伸縮板部61を伸縮
させる。テレスコピック形の伸縮板部61は、パンタグ
ラフ形の連結部材63により連結されてスライドできる
ように重なり合った複数(ここでは、五枚)の板材64
〜68と、この板材64〜68を収納可能で仕切り板6
0に固定された戸袋状部材69とを有している。流体圧
シリンダ装置62は、戸袋状部材69と仕切り板60側
に取付けられている。伸びた状態で戸袋状部材69に近
い位置にある所定の板材65に、流体圧シリンダ装置6
2のピストンロッド70の先端部(出力端部)が取付け
部材71を介して連結されている。流体圧シリンダ装置
62はカバー部材72によって覆われている。
【0038】戸袋状部材69に対して、板材64〜68
が、X軸方向に順次スライドできるようになっている。
ピストンロッド70は、戸袋状部材69に近い位置にあ
る板材65に連結されているので、流体圧シリンダ装置
62がピストンロッド70を所定の小さなストロークS
で進退移動させれば、所定の板材65も同じストローク
Sで進退移動する。すると、この板材65以外の他の板
材64,66〜68も、連結部材63を介して直接的に
または間接的に板材65に連結されているので、それぞ
れ固有のストロークで進退移動する。
【0039】その結果、ピストンロッド70が後退する
と、全部の板材64〜68が戸袋状部材69に収納され
て、開口部47が開状態になる。一方、ピストンロッド
70がストロークSで所定位置まで突出すると、板材6
4〜68は戸袋状部材69から出て伸びて開口部47を
閉じる。このように、流体圧シリンダ装置62を駆動す
ることにより、開口部47を伸縮板部61で開閉するこ
とができる。
【0040】次に、工作物搬送装置3について説明す
る。図1および図2に示すように、工作物搬送装置3
は、所定の位置(すなわち、未加工工作物受け取り位置
30および加工済工作物渡し位置31)にそれぞれ未加
工工作物7および加工済工作物8を順次位置決めするた
めの動作を行う。工作物搬送装置3は、旋盤1の機械本
体2の近傍の所定の位置に設置された工作物搬送装置基
体(以下、基体と記載)75を備えており、基体75
は、機械本体2とは別体に立設されている。
【0041】工作物搬送装置3は、駆動手段76によっ
て駆動されて基体75の上面(移送面)77上を移動す
る移動部78を備えている。工作物載置台32は、この
移動部78に設けられている。基体75には、駆動手段
76の移動用駆動モータ(図示せず)で伝達機構を介し
て駆動される駆動スプロケット79が設けられており、
駆動スプロケット79によりエンドレスチェーン(以
下、チェーンと記載)80が移動動作する。チェーン8
0に複数の移動部78が所定のピッチで取付けられてい
る。
【0042】次に、旋盤1,そのスプラッシュガード9
および工作物搬送装置3の全体の動作について説明す
る。運転開始時には、工作物搬送装置3の少なくとも一
つの工作物載置台32を空の状態にし、残りの工作物載
置台32の全部または一部には、工作物載置台32ごと
に未加工工作物7を載置しておく。そして、工作物搬送
装置3から順次供給される未加工工作物7を旋盤1の加
工室33で加工し、加工済工作物8は工作物搬送装置3
に戻していく。
【0043】待機状態の工作物搬送装置3では、未加工
工作物7が載置されている工作物載置台32と加工済工
作物8を載置するための工作物載置台32が、未加工工
作物受け取り位置30と加工済工作物渡し位置31にそ
れぞれ位置決めされている。未加工工作物受け取り位置
30の工作物載置台32には未加工工作物7が載置さ
れ、加工済工作物渡し位置31の工作物載置台32は、
空になっている。
【0044】一方、旋盤1においては、チャック6によ
って工作物が把持された主軸5を主軸モータにより回転
駆動する。また、X軸用サーボモータ20およびZ軸用
サーボモータ26により、サドル12をX軸方向に、主
軸台4をサドル12に対してZ軸方向に、それぞれ移動
・位置決め制御する。すなわち、チャック6に把持され
た工作物を工具22に対してX軸方向およびZ軸方向に
移動・位置決め制御するとともに、主軸5の回転数を制
御し、タレット23に取付けられた所望の工具を加工の
種類に対応して割出して、加工室33で工具22により
工作物を切削加工する。加工中は、サドル12,主軸台
4および主軸台用カバー4aなど移動体のX軸方向への
移動動作により、第3のカバー42はX軸方向に自在に
伸縮して加工領域17を遮蔽している。
【0045】主軸台4および主軸台用カバー4aは、加
工動作中に、加工室33のほか延長室34にも移動する
ので、主軸5は加工室33内で工作物授受領域18のそ
ばまでX軸方向に移動して工作物を加工することができ
る。したがって、加工室33での加工可能エリアが広く
なるので、たとえば、加工室33内の工作物授受領域1
8側に別の刃物台を追加すれば、既存の刃物台21と追
加した刃物台とにより、多種類の加工を行うことができ
る。
【0046】一つの工作物の加工が終了して、工作物交
換のためのプログラム(たとえば、M60)が実行され
ると、NC装置の制御により工作物交換動作がスタート
する。そして、主軸台4を加工領域17から工作物授受
領域18側に移動させる移動指令が出力される。する
と、旋盤1は、Z軸用サーボモータ26を駆動して、主
軸台4を所定の高さ位置(すなわち、チャック6で把持
している加工済工作物8の下面が、第2のカバー41の
仕切り板60の上面と干渉しない位置)まで上昇させ
る。その後、X軸用サーボモータ20を駆動して、サド
ル12をX軸方向の工作物搬送装置3側に移動させる。
サドル12の移動により、主軸台4は、移動軌跡C0
を工作物授受位置Dに移動して工作物の受け渡しを行
う。
【0047】第3のカバー42に関して、主軸台4がX
軸方向に移動すると、主軸台用カバー4aに固定された
一枚の板材55も、主軸台4とともにX軸方向に移動す
る。この板材55とともに他の板材53,54も、互い
に摺接しながらX軸方向に移動するので、第3のカバー
42の全体は伸縮動作を行うことになる。一方、第2の
カバー41に関しては、主軸台4を加工領域17から工
作物授受領域18に移動させる移動指令が出力される
と、この移動指令とほぼ同時に流体圧シリンダ装置62
を駆動し、ピストンロッド70を後退させることによ
り、伸縮板部61の板材64〜68を、連結部材63を
介して連動させて戸袋状部材69内に収納する。これに
より、開口部47が開状態になる。伸縮板部61は、工
作物交換時の主軸台4の移動方向と同じX軸方向に伸縮
動作するので、X軸方向への主軸台4の移動動作と、伸
縮板部61が開口部47を開閉する動作とを、同時に併
行して行うことができる。したがって、主軸台4は、開
口部47が開くのを待たないで早めに移動開始できるの
で、ロスタイムをなくして非加工時間を短縮することが
できることになり、旋盤1のサイクルタイムを短くする
ことができる。
【0048】主軸台4が、加工室33から延長室34に
移動して加工済工作物渡し位置31の上方に到着した時
には、開口部47は開いている。主軸軸線CLが、加工
済工作物渡し位置31における工作物載置台32の中心
軸線に一致すると、Z軸用サーボモータ26を駆動し
て、主軸台4を下降させて開口部47を通過させる。そ
して、工作物載置台32上に加工済工作物8を載置し、
チャックシリンダ28を駆動してチャック6の複数の爪
27を同時に把持解除方向に移動させ、加工済工作物8
の把持を解除して工作物載置台32に渡す。
【0049】次いで、Z軸用サーボモータ26を駆動し
て、主軸台4を所定の高さ位置(すなわち、渡した加工
済工作物8とチャック6の爪27とが干渉しない位置)
まで若干上昇させた後、X軸用サーボモータ20を駆動
して、主軸台4を加工済工作物渡し位置31から未加工
工作物受け取り位置30の上方に移動させる。開口部4
7はX軸方向に長く形成されているので、主軸台4,主
軸5,チャック6など移動体は、開口部47内をX軸方
向に移動することができる。
【0050】主軸軸線CLが、未加工工作物受け取り位
置30における工作物載置台32の中心軸線に一致する
と、Z軸用サーボモータ26を駆動して、チャック6の
爪27を開いた状態の主軸台4を下降させる。そして、
この未加工工作物受け取り位置30にある工作物載置台
32上に載置されている未加工工作物7をチャック6の
爪27で把持する。すなわち、チャックシリンダ28を
駆動して、チャック6の爪27を未加工工作物7に押し
当てた状態で爪27を閉じて、未加工工作物7をしっか
りと把持する。未加工工作物受け取り位置30および加
工済工作物渡し位置31は、主軸台4の移動軌跡C0
にあり、主軸台4が加工位置から最初に到着する加工済
工作物渡し位置31が、加工位置に近い方に配置されて
いるので、主軸台4の移動動作には無駄がない。
【0051】こうして、チャック6で未加工工作物7を
把持した主軸台4が、工作物授受領域18から開口部4
7を通って延長室34内に上昇した後、流体圧シリンダ
62を駆動して、伸縮板部61を伸ばすことにより開口
部47を閉じておく。次いで、主軸台4は、延長室34
から加工室33にX軸方向に移動して切削加工を開始す
る。加工作業中には、開口部47は閉じ、加工領域17
はスプラッシュガード9で外部から遮蔽されているの
で、切屑や切削油剤が加工領域17の外部に飛散する恐
れはない。
【0052】工作物の受け渡しがなされた後、工作物搬
送装置3では、工作物載置台32の割出し指令が出力さ
れる。この割出し指令が出力されると、未加工工作物7
が載置された次の工作物載置台32を、未加工工作物受
け取り位置30に割出す。そのために、駆動手段76の
移動用駆動モータを駆動すると、この回転駆動力は駆動
スプロケット79を回転させる。駆動スプロケット79
の回転によりチェーン80が所定距離移動すると、移動
部78が一ピッチだけ移動し、未加工工作物受け取り位
置30にあった空の工作物載置台32が、加工済工作物
渡し位置31に移動する。そして、次の未加工工作物7
を載せた工作物載置台32が、未加工工作物受け取り位
置30に移動する。
【0053】未加工工作物受け取り位置30では、未加
工工作物7を載せた工作物載置台32が所定位置に位置
決めされ、加工済工作物渡し位置31の工作物載置台3
2は空になっているので、工作物載置台割出し指令の実
行が完了する。このようにして、工作物搬送装置3を待
機状態にした後、前記と同様にして伸縮板部61により
開口部47を開閉するとともに、工作物授受の手順を繰
り返して、未加工工作物7を順次加工する。
【0054】通常の工作機械では、主軸台が加工室の外
部まで移動することはほとんどないが、主軸移動型工作
機械の場合には、主軸台4が加工室33の外部に積極的
に移動して工作物の搬送および授受動作を行う構成にな
っている。そこで、本発明の旋盤1では、加工室33に
連通する延長室34を工作物授受領域18側に設け、こ
の延長室34を延長室用スプラッシュガード36で遮蔽
したので、加工時に、主軸5は加工室33内を工作物授
受領域18のそばまでX軸方向に移動できることにな
り、加工室33内でのX軸方向の加工可能エリアが広く
なる。
【0055】したがって、加工室33の工作物授受領域
18側にも工具を追加して取付けることが可能になる。
なお、加工室33に、主軸5のX軸方向のストロークの
全領域に渡って多数の工具を取付ければ、これらの工具
で各種の切削加工を順次行うことも可能になる。また、
スプラッシュガード9には図6に示すような箱形カバー
がないので、主軸台4が工作物授受領域18側に移動し
た時に、箱形カバーが+X軸方向の外方に突出すること
がなく、旋盤1のX軸方向の全長を従来より短くするこ
とができる。
【0056】チャック6と工作物載置台32との間で工
作物を授受する時にのみ第2のカバー41の開口部47
を開き、これ以外の時には開口部47を閉じている。し
たがって、加工領域17と工作物授受領域18の間はほ
とんどの時間遮断されているので、加工領域17の切屑
や切削油剤が工作物授受領域18に飛散することはほと
んどない。第3のカバー42に傾斜部52を設けて延長
室34の体積を小さく押さえたので、第3のカバー42
は、その構成が比較的簡単になって確実な遮蔽を行うこ
とができ、かつ軽量化する。なお、各図中同一符号は同
一または相当部分を示す。
【0057】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、工
具により加工を行うための加工室での加工可能エリアを
広くとることができるとともに工作機械の全長を短くす
ることができ、また、工作機械の非加工時間を短縮して
サイクルタイムを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図5は本発明の実施形態の一例を示す
図で、図1は主軸移動型立て旋盤の全体平面図である。
【図2】図1の立て旋盤の全体正面図である。
【図3】図1の立て旋盤の斜視図である。
【図4】図1の立て旋盤のスプラッシュガードの第2の
カバーを示す平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】本発明の関連技術にかかるスプラッシュガード
が設けられた主軸移動型の立て旋盤の斜視図で、図3相
当図である。
【符号の説明】
1 主軸移動型立て旋盤(主軸移動型工作機械) 4 主軸台 4a 主軸台用カバー(移動体) 5 主軸 6 チャック 7 未加工工作物(工作物) 8 加工済工作物(工作物) 9 スプラッシュガード 17 加工領域 18 工作物授受領域 22 工具 28 基体 32 工作物載置台 33 加工室 34 延長室 36 延長室用スプラッシュガード 37 床面(水平面) 40 第1のカバー 41 第2のカバー 42 第3のカバー 43 延長室の前面 44 反加工室側端面 46 延長室の下面 47 開口部 48 開閉手段 50 後方側上面 51 背面 52 傾斜部 60 仕切り板 61 伸縮板部 62 流体圧シリンダ装置(駆動装置) 63 連結部材 64から68 板材 69 戸袋状部材 CL 主軸軸線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ垂直な主軸を回転可能に支持する主
    軸台が、少なくとも前記主軸の軸線方向およびこの主軸
    軸線と直交する方向に移動することにより、工作物授受
    領域で、前記主軸の下端に設けられたチャックと工作物
    載置台との間で工作物を授受し、加工領域で、前記チャ
    ックに把持された前記工作物を工具により加工する主軸
    移動型工作機械に設けられ、前記加工領域を遮蔽するた
    めのスプラッシュガードであって、 前記加工領域は、加工動作中に前記主軸台が移動して前
    記工具により加工を行うための加工室と、この加工室に
    隣接しかつ連通し、この加工室から前記工作物授受領域
    の上部側に延びた延長室とにより構成され、 この延長室を外部から遮蔽する延長室用スプラッシュガ
    ードは、 少なくとも前記延長室の前面および反加工室側端面を覆
    って配置され、前記主軸移動型工作機械の基体に固定さ
    れた第1のカバーと、 前記延長室の下面を覆って配置され、少なくとも前記チ
    ャックが前記工作物載置台との間で前記工作物を授受す
    る際に通過可能な開口部を有し、開閉手段によりこの開
    口部を開閉可能にした第2のカバーと、 前記延長室の少なくとも背面を覆い、前記主軸軸線と直
    交する方向への前記主軸台の移動動作により伸縮自在な
    第3のカバーとを備えていることを特徴とする主軸移動
    型工作機械におけるスプラッシュガード。
  2. 【請求項2】 前記第2のカバーは、前記主軸移動型工
    作機械の前記基体に取付けられて前記延長室下面を覆い
    前記開口部が形成された仕切り板と、この仕切り板に取
    付けられた前記開閉手段とを備え、 この開閉手段は、前記開口部を開閉可能なテレスコピッ
    ク形の伸縮板部と、この伸縮板部を伸縮させるための駆
    動装置とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の主
    軸移動型工作機械におけるスプラッシュガード。
  3. 【請求項3】 前記テレスコピック形の伸縮板部は、パ
    ンタグラフ形の連結部材により連結されてスライド可能
    な複数の板材と、この複数の板材を収納可能で前記仕切
    り板に固定された戸袋状部材とを有し、 この戸袋状部材に近い位置にある所定の前記板材に前記
    駆動装置の出力端部を連結したことを特徴とする請求項
    2に記載の主軸移動型工作機械におけるスプラッシュガ
    ード。
  4. 【請求項4】 前記第2のカバーは、前記加工室側に下
    り勾配となるように、水平面に対して傾斜して配置され
    たことを特徴とする請求項1,2または3に記載の主軸
    移動型工作機械におけるスプラッシュガード。
  5. 【請求項5】 前記第3のカバーは、前記延長室の体積
    を減少させるように傾斜部を有してテレスコピック形の
    構成をなすとともに、 前記第3のカバーの一方側が、前記第1のカバーの前記
    反加工室側端面に接続され、他方側が、前記主軸台を含
    む移動体に取付けられたことを特徴とする請求項1から
    4のいずれかの項に記載の主軸移動型工作機械における
    スプラッシュガード。
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