JP2000083517A - 釣竿及びその製造方法 - Google Patents
釣竿及びその製造方法Info
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Abstract
富む釣糸ガイドの固定部を有する釣竿及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 この釣竿の釣糸ガイド6は以下のように
して固定されている。ナイロン繊維等から形成された糸
部材である巻糸20を、釣糸ガイド6の固定部13を竿
体1の所定の位置に配置した状態で固定部13と竿体1
とを複数回巻回して固定する。この巻糸20には巻糸2
0巻回後にエポキシ樹脂21が含浸され、巻糸20同士
及び巻糸20と固定部13,竿体1を十分に密着させて
固定する。さらにエポキシ樹脂21硬化後に、エポキシ
樹脂21の周面に無黄変型アクリルウレタン樹脂22を
塗布する。
Description
定され釣糸を挿通する釣糸ガイドを有する釣竿及びその
製造方法に関する。
に接触して釣糸をリールと穂先との間で案内する釣糸ガ
イドが設けられている。この種の釣糸ガイドは、セラミ
ック製リングがはめ込まれ釣糸が挿通可能な輪状のリン
グ部と、リング部から径方向外方に伸びる脚部と、脚部
の先端に形成された固定部とを有している。この釣糸ガ
イドでは、釣竿の竿体の所定位置に固定部を配置し所定
の巻糸で固定部を竿体に固定する。そして、巻糸を保護
するために合成樹脂を巻糸に含浸させている。
を保護するために巻糸に含浸させる合成樹脂は、一般的
に、エポキシ樹脂が用いられている。この釣糸ガイドの
固定部には、釣りを行っている際に釣糸が接触したり岩
や障害物等に接触する場合があり、このエポキシ樹脂が
破損して巻糸を十分に保護できなくなる場合がある。そ
こで、エポキシ樹脂に代えてより硬度の高い合成樹脂を
用いて巻糸を保護することが考えられる。
ガイドの固定部をコーティングすると、竿体に大きな負
荷がかかって湾曲した際にこの竿体の変形に対応しきれ
ず、合成樹脂に亀裂が生じ破損してしまう恐れがある。
本発明の課題は、竿体の湾曲に対応可能でありかつ耐損
傷性に富む釣糸ガイドの固定部を有する釣竿及びその製
造方法を提供することにある。
魚釣りに用いる釣竿であって、竿体と、釣糸が挿通され
る輪状のリング部とリング部に連続して形成された脚部
と脚部の先端に形成され竿体に固定される固定部とを有
する釣糸ガイドと、固定部と竿体とを巻回する紐部材
と、紐部材に含浸された第1樹脂層と、第1樹脂層表面
に設けられ第1樹脂層より硬度が高い第2樹脂層とを備
えている。
に固定する紐部材を第1樹脂層が覆って保護する。そし
て、この釣糸ガイドの固定部付近に釣糸が接触したり岩
や障害物等が接触した場合には、第2樹脂層が第1樹脂
層を保護する。第1樹脂層は第2樹脂層に比べて硬度が
低く、竿体が湾曲し紐部材が微妙に動いた場合には竿体
の湾曲に対応しまた紐部材の動きを吸収する。そして、
第1樹脂層上の第2樹脂層に応力が加わって割れが生じ
るのをるのを抑える。
硬度を「鉛筆引っかき値」として示すと、十分乾燥させ
た後の鉛筆引っかき値として1.0H〜2.5H、さら
に好ましくは1.5H〜2.5Hの範囲に属する樹脂を
例示でき、具体的には、エポキシ樹脂等が例示できる。
また、第2樹脂層を構成する樹脂としては、その硬度を
「鉛筆引っかき値」として示すと、十分乾燥させた後の
鉛筆引っかき値として2.5H以上、さらに好ましくは
2.5H〜5.0Hの範囲に属する樹脂を例示でき、具
体的には、アクリルウレタン樹脂,ポリエステルウレタ
ン樹脂またはフッ素樹脂等が例示できる。もっとも、こ
れら例示した樹脂の硬度は、その樹脂を塗布後におこな
う乾燥時間,乾燥温度等によって左右されるものであ
り、ここに例示した樹脂に限定されるものではない。
魚釣りに用いる釣竿の製造方法であって、以下の工程を
含む。 ◎筒状の竿体を形成する工程。 ◎釣糸ガイドを前記竿体の所定の位置に配置し、紐部材
によって竿体に固定する工程。 ◎紐部材に第1樹脂を含浸させる工程。 ◎第1樹脂を含浸させた紐部材上に前記第1樹脂より硬
度が大きい第2樹脂を塗布する工程。
第1樹脂によって紐部材を保護するとともに固定し、さ
らにその第1樹脂を第2樹脂で保護する。
て図面を参照しつつ説明する。 (構成)本発明の一実施形態を採用した釣竿は、図1に
示すように、複数の竿体を並継式に連結した竿体1と、
竿体1の竿元側端部に固定された竿元グリップ2と、竿
元グリップの穂先側に固定された前グリップ3と、竿元
グリップ2と前グリップ3との間に形成されリール5を
脱着自在に固定可能なリールシート4とを有している。
この竿体1は、炭素繊維やガラス繊維に合成樹脂を含浸
させたプリプレグをマンドレルに巻回して焼成して得ら
れた先細り筒状部材である。また、竿体1にはリール5
からの釣糸Lを挿通可能な釣糸ガイド6が所定の間隔を
隔てて複数設けられている。そして、リール5からの釣
糸Lは順次釣糸ガイド6を通って、穂先側に導かれる。
製のリング状部材であるリング部11と、リング部11
からその周方向外方に連続して形成されリング部11を
支持する脚部12と、脚部12の先端をほぼ90度に折
り曲げて形成された固定部13とを有している。リング
部11は、例えば、Ti合金やTi−Ni合金等の金属
からなる部材であって、リング部11のリング状内周に
は硬質セラミック製のセラミックリング14がはめ込ま
れて固定されている。また、脚部12はリング部11の
下部を2点で支持するように左右1対で形成され、この
左右1対の脚部12の先端部は1つにまとまって折り曲
げられている。この脚部12の先端部分が竿体1の周面
に配置され固定されており、固定部13となっている。
0,巻糸20に含浸されたエポキシ樹脂21,エポキシ
樹脂21の周面状に形成された無黄変型アクリルウレタ
ン樹脂22とによって竿体1に固定されている。この固
定部13は具体的には以下の手順で竿体1に固定されて
いる。即ち、ナイロン繊維等から形成された糸部材であ
る巻糸20を、固定部13を竿体1の所定の位置に配置
した状態で固定部13と竿体1とを複数回巻回して固定
する。この巻糸20には巻糸20巻回後にエポキシ樹脂
21が含浸され、巻糸20同士及び巻糸20と固定部1
3,竿体1を十分に密着させて固定する。さらにエポキ
シ樹脂21硬化後に、エポキシ樹脂21の周面に無黄変
型アクリルウレタン樹脂22を塗布する。
樹脂21は流動状態で塗布した後に80〜100℃に加
温して強制的に乾燥し、さらに1週間以上放置して乾燥
させ完全に固化させた際の「鉛筆引っかき値」が約1.
5H〜2.5Hである。また、無黄変型アクリルウレタ
ン樹脂22はエポキシ樹脂21同様に100〜120℃
で強制乾燥,1週間以上自然乾燥を経た際の「鉛筆引っ
かき値」が約2.5〜5.0Hである。ここで用いるエ
ポキシ樹脂21の「鉛筆引っかき値」が所定の範囲を下
回ると巻糸20を十分に固定部13や竿体1に固定でき
ず、逆に所定の範囲を超えると竿体1の湾曲に対して十
分対抗できない恐れがある。また、ここで用いる無黄変
型アクリルウレタン樹脂22の「鉛筆引っかき値」が所
定の範囲を下回ると釣糸との接触や小石,砂等の障害物
が接触した際に傷が付きやすい。
の1つである「硬さ」を定義するために「鉛筆引っかき
値」(JISK-5400-1990-8.4塗料一般的試験方法)を用い
た。2液型エポキシ樹脂,光黄変型ポリエステルウレタ
ン塗料,無黄変型アクリルウレタン塗料,イソシアネー
ト硬化の2液型フッ素樹脂を用いて、それぞれ20〜2
5μmの塗膜厚のサンプル板を製造し、塗布後それぞれ
25,60,80,120,140℃の温度で強制乾燥
し、さらに数日間放置して「鉛筆引っかき値」を測定し
た。この「鉛筆引っかき値」を図4に示す。
値」が約2.5〜5.0Hの範囲に属し、エポキシ樹脂
21を保護するために用いられる樹脂としては、他にイ
ソシアネート硬化の2液型フッ素樹脂,光黄型ポリエス
テルウレタン樹脂等がある。[作用]このように構成さ
れた釣竿では、固定部13を竿体1に固定する巻糸20
をエポキシ樹脂20が覆って保護する。そして、この固
定部13付近に釣糸Lが接触したり岩や障害物等が接触
した場合には、無黄変型アクリルウレタン樹脂22がエ
ポキシ樹脂20を保護する。エポキシ樹脂20は無黄変
型アクリルウレタン樹脂22に比べて硬度が低く、竿体
1が湾曲し巻糸20が微妙に動いた場合には竿体1の湾
曲に対応しさらに巻糸20の動きを吸収する。そして、
無黄変型アクリルウレタン樹脂22に応力が加わって割
れが生じるのをるのを抑える。
層と第2樹脂層とによって釣糸ガイドを竿体に固定して
いるので、竿体の湾曲に対応可能でありかつ耐損傷性に
優れる。
グラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】魚釣りに用いる釣竿であって、 竿体と、 釣糸が挿通される輪状のリング部と、前記リング部に連
続して形成された脚部と、前記脚部の先端に形成され前
記竿体に固定される固定部とを有する釣糸ガイドと、 前記固定部と前記竿体とを巻回する紐部材と、 前記紐部材に含浸された第1樹脂層と、 前記第1樹脂層表面に設けられ前記第1樹脂層より硬度
が高い第2樹脂層とを備えた釣竿。 - 【請求項2】前記第1樹脂層はエポキシ樹脂からなり、
前記第2樹脂層はアクリルウレタン樹脂,ポリエステル
ウレタン樹脂またはフッ素樹脂からなる、請求項1に記
載の釣竿。 - 【請求項3】魚釣りに用いる釣竿の製造方法であって、 筒状の竿体を形成する工程と、 釣糸ガイドを前記竿体の所定の位置に配置し、紐部材に
よって竿体に固定する工程と、 前記紐部材に第1樹脂を含浸させる工程と、 前記第1樹脂を含浸させた紐部材上に前記第1樹脂より
硬度が高い第2樹脂を塗布する工程とを含む釣竿の製造
方法。 - 【請求項4】前記第1樹脂はエポキシ樹脂からなり、前
記第2樹脂はアクリルウレタン樹脂,ポリエステルウレ
タン樹脂またはフッ素樹脂からなる、請求項3に記載の
釣竿の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2000083517A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013202004A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Globeride Inc | 釣竿及び物品取付構造 |
WO2014034661A1 (ja) | 2012-08-31 | 2014-03-06 | グローブライド株式会社 | 釣竿 |
KR20190042585A (ko) * | 2016-08-31 | 2019-04-24 | 글로브라이드 가부시키가이샤 | 낚싯대 |
-
1998
- 1998-09-14 JP JP10260162A patent/JP2000083517A/ja active Pending
Cited By (6)
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KR20190042585A (ko) * | 2016-08-31 | 2019-04-24 | 글로브라이드 가부시키가이샤 | 낚싯대 |
US11219199B2 (en) * | 2016-08-31 | 2022-01-11 | Globeride, Inc. | Fishing rod |
KR102436855B1 (ko) | 2016-08-31 | 2022-08-26 | 글로브라이드 가부시키가이샤 | 낚싯대 |
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