JP2000081743A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000081743A
JP2000081743A JP10250818A JP25081898A JP2000081743A JP 2000081743 A JP2000081743 A JP 2000081743A JP 10250818 A JP10250818 A JP 10250818A JP 25081898 A JP25081898 A JP 25081898A JP 2000081743 A JP2000081743 A JP 2000081743A
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JP10250818A
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Shiro Tsujioka
史郎 辻岡
Toru Kasamatsu
徹 笠松
Katsuaki Goto
勝昭 後藤
Takeshi Minami
猛 南
Takuya Washimi
卓也 鷲見
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置ずれ補正を行うことにより色ずれを防止
しつつ、再現画像、特に文字画像の画質劣化を極力抑え
ることができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 転写ベルトの手前側、中央部、奥側にレ
ジストマークを形成し、これらを位置ずれ検出器で検出
する(ステップS1、S2)。検出された信号からブラ
ックの画像書き込み位置を基準にした場合の他の色の位
置ずれ量を求める(ステップS3)。次に、イエロー、
マゼンタ、シアンの各色の画像書き込み位置を基準にし
た場合の位置ずれ量をそれぞれ求める(ステップS
4)。得られた全ての位置ずれ量のデータをEEPRO
Mに格納する(ステップS5)。画像形成の際には、原
稿画像の色情報に基づいて、位置ずれ補正の際の基準と
なる色を特定し、特定された色に対する他の色の位置ず
れ量のデータをEEPROMから読み出し、その位置ず
れ量に基づいて位置ずれ補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機などの画像
形成装置に関し、特に複数の色画像を重ね合わせて作成
されるカラー画像の色ずれを補正する技術の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、タンデム型のフルカラー画像形
成装置においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)、ブラック(K)の各再現色の感光体ドラ
ムが転写ベルトの搬送面に沿って列設されていて、各感
光体ドラムに対して作像ユニットによりトナー像を形成
し、このトナー像を転写ベルトによって搬送されてくる
記録シート上に順次転写して多重色画像を形成するよう
になっている。
【0003】このようなタンデム型のフルカラー画像形
成装置は、各色成分ごとのトナーに対応して、感光体ド
ラムを個別に設けているため、一回の通紙で高速にフル
カラーの画像形成を行えるという大きな利点を有してい
る。しかし、一方で各色成分のトナー像を記録紙上に色
ずれなく多重転写する必要があり、そのためには、各再
現色の画像の位置合わせが従来から課題となっている。
【0004】このような問題を解消するため、まず各色
のレジストマークを転写ベルト上に形成し、このレジス
トマークを光電センサによって検出して、ブラックを基
準色として、この基準色のレジストマークに対する他の
色のレジストマークの相対的位置ずれ量を求め、ブラッ
ク以外の色の画像の感光体ドラムへの画像書き込位置を
前記位置ずれ量に基づいて補正するようにしている(以
下、各色の位置ずれ量を検出することを「位置ずれ検
出」、位置ずれ量を補正することを「位置ずれ補正」と
いう)。
【0005】このような位置ずれ補正は、通常、上記位
置ずれ量に相当する画素分だけ画像データのメモリ上で
の格納位置(アドレス)を変更して補正画像を作成し、
この補正画像のデータに基づき画像形成することにより
なされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、ブラックのレジストマークを基準として位置ずれ補
正を実行するため、次のような不都合が生じていた。す
なわち、形成すべき画像にブラックの色がほとんどない
にも拘わらず他のシアン、マゼンタ、イエローについて
はブラックを基準にして補正画像を生成して画像形成し
ているため、その画像が特に文字画像である場合には、
再現画像の文字のエッジ部分にギザギザが生じ、大変見
にくくなるという問題があった。
【0007】補正画像は、画像データのメモリ上でのア
ドレスを画素単位で移動させることにより位置ずれを補
正しようとするものであるから、1画素未満の位置ずれ
量の補正は難しく、そのアドレス変更の境い目(すなわ
ちアドレスを変更しない画素と変更する画素の境界)に
おいてわずかな段差が生じ、これが何画素分も重なって
ギザギザなエッジとして表出するものと考えられる。
【0008】このような画像劣化の問題は、文字画像に
限られず、通常の画像であってもブラック以外の色のエ
ッジ部分の多いものについても現れてくる。本発明は、
上述したような問題点に鑑みてされたものであって、各
色の書込位置の補正を行うことにより色ずれを防止しつ
つ、再現画像、特に文字画像の画質劣化を極力抑えて、
良質な画像を得られる画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、画像データに基づいて複数の像担持体にそ
れぞれ異なる色の画像を書込み、これら各色の画像を所
定の転写対象に多重転写して作像する画像形成装置であ
って、前記画像データについての色情報を取得する色情
報取得手段と、前記取得された色情報に基づき、前記各
色のうちから特定の一色を基準色として決定する基準色
決定手段と、前記基準色の画像に対する他の色の画像の
転写時における相対的位置ずれ量を取得する位置ずれ量
取得手段と、前記取得された位置ずれ量に基づき、当該
他の色に対応する像担持体への画像書込位置を補正する
画像書込位置補正手段とを備えることを特徴とする。
【0010】ここで、前記転写対象は、転写ベルト、記
録シートを各色の転写位置に搬送するための搬送ベル
ト、および搬送ベルトにより搬送される記録シートを含
む概念で用いられる。また、前記色情報取得手段は、前
記画像データの中から文字の画像データを抽出する文字
データ抽出手段を備え、当該抽出されたデータに基づき
色情報を取得することを特徴とする。
【0011】また、前記色情報取得手段は、前記画像デ
ータから文字画像領域の画像データを抽出する文字領域
抽出手段を備え、前記基準色決定手段は、各文字画像領
域内の画像データの色情報に基づき、当該領域ごとに仮
に基準色を決定する領域基準色決定手段と、前記文字画
像領域のサイズを算出する領域サイズ算出手段と、同一
の基準色を有する文字画像領域について、そのサイズを
合算する合算手段とを備え、前記合算されたサイズの一
番大きな文字画像領域における基準色を当該画像データ
全体の基準色として決定することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル複写機(以
下、単に「複写機」という。)について説明する。 (1)複写機全体の構成 図1は、本実施の形態に係る複写機1の全体の構成を示
す図である。同図に示すように、当該複写機1は、大き
く分けて原稿画像を読み取るイメージリーダ部10と、
このイメージリーダ部10で読み取った画像を記録シー
ト上にプリントして再現するプリンタ部20とから構成
される。
【0013】イメージリーダ部10は、原稿ガラス板
(不図示)に載置された原稿の画像をスキャナを移動さ
せて読み取る公知のものであって、原稿画像は、レッド
(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3種類の波長
の光に分光されて、不図示のCCDカラーイメージセン
サにより電気信号に変換され、これにより原稿のR、
G、Bの画像データが得られる。
【0014】このイメージリーダ部10で得られた各色
成分毎の画像データは、制御部30において各種のデー
タ処理を受け、更にシアン(C),マゼンタ(M),イ
エロー(Y),ブラック(K)の各再現色の画像データ
に変換される(以下、シアン、マゼンタ、イエロー、ブ
ラックの各再現色を必要に応じてC、M、Y、Kと表
し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのC、M、
Y、Kを添字として付加する)。
【0015】画像データは、制御部30内の画像メモリ
34(図3参照)に各再現色ごとに格納され、位置ずれ
補正のための必要な画像補正を受けた後、記録シートの
供給と同期して1走査ラインごとに読み出されてレーザ
ダイオードの駆動信号となる。プリンタ部20は、周知
の電子写真方式により画像を形成するものであって、転
写ベルト41が張架されて構成される記録シート搬送部
40と、転写ベルト41に対向して記録シート搬送方向
上流側(以下、単に「上流側」という)から搬送方向下
流側(以下、単に「下流側」という)に沿って所定間隔
で配置されたC、M、Y、Kの各再現色の画像プロセス
部50C〜50Kと、各画像プロセス部毎に設けられた
露光走査部60C〜60Kと、記録シート搬送部40の
上流側に配置された給紙部70と、下流側に配置された
定着部90とからなる。
【0016】記録シート搬送部40は、駆動ローラ4
2、従動ローラ43、テンションローラ44、補助ロー
ラ45とこれらのローラに張架される転写ベルト41な
どから構成される。駆動ローラ42は、図示しないステ
ッピングモータにより回転駆動され、その回転速度は、
転写ベルト41の搬送面が感光体ドラム51C〜51K
の周速(システムスピード)と同じ速度となるように制
御部30によって制御される。記録シートは、転写ベル
ト41が回動することにより形成されるシート搬送路上
を搬送される。
【0017】露光走査部60C〜60Kは、上記制御部
30から出力された駆動信号を受けてレーザ光を発する
レーザダイオードや、このレーザ光を偏向して感光体ド
ラム51C〜51K上を主走査方向に露光走査させるた
めのポリゴンミラーや走査レンズ等を備える。画像プロ
セス部50C〜50Kは、感光体ドラム51C〜51K
と、これを中心にしてその周囲に配された、帯電チャー
ジャ52C〜52K、現像器53C〜53Kなどからな
る。
【0018】給紙部70は、サイズの異なる記録シート
を収納する給紙カセット71、72と、この記録シート
を各給紙カセットから繰り出すためのピックアップロー
ラ73、74と、転写ベルト41に送り出すタイミング
をとるためのタイミングローラ75などからなる。感光
体ドラム51C〜51Kは、前記露光を受ける前に不図
示のクリーナで表面の残存トナーが除去され、同じく不
図示のイレーサランプに照射されて除電された後、帯電
チャージャ52C〜52Kにより一様に帯電されてお
り、このように一様に帯電した状態で上記レーザ光によ
る露光を受けると、感光体ドラム51C〜51Kの表面
に静電潜像が形成される。
【0019】各静電潜像は、それぞれ各再現色の現像器
53C〜53Kにより現像され、これにより感光体ドラ
ム51C〜51K表面にC、M、Y、Kのトナー像が形
成され、各転写位置において転写ベルト41の裏面側に
配設された転写チャージャ54C〜54Kの静電的作用
により、シート搬送路を搬送されてくる記録シート上に
順次転写されていく。この際、各再現色の作像動作は、
搬送されてくる記録シートの同じ位置にそのトナー像が
重ね合わせて転写されるように、上流側から下流側に向
けてタイミングをずらして実行される。
【0020】各再現色のトナー像が多重転写された記録
シートは、転写ベルト41により定着部90にまで搬送
されて、ここで高熱で加圧されて、その表面のトナー粒
子がシート表面に融着して定着し、その後排紙トレイ9
2上に排出される。また、記録シートの裏面にもコピー
する場合(いわゆる「両面コピーモード」の場合)は、
切換爪82を作動させて、定着部90から排出された記
録シートを下方の搬送路83に導き、反転ローラ84に
より一旦反転路85に送り出してから、反転ローラ84
を逆転させ当該記録シートの表裏を反転させて搬送路8
1に送り出して、その裏面に画像を形成するようになっ
ている。
【0021】また、当該複写機1の前面の操作しやすい
位置には、操作パネル99が設けられており、コピー枚
数を入力するテンキーやコピー開始を指示するコピース
タートキー、各種のコピーモードを設定するための設定
キー、上記設定キーなどにより設定されたモードをメッ
セージで表示する表示部などが設けられている。なお、
シート搬送路下流側の上方には、3個の位置ずれ検出器
RS1〜RS3が主走査方向(搬送方向と直交する方
向)に1直線上に配設されており、これにより転写ベル
ト41の両端部付近及び中央部に転写された各再現色の
V字形のレジストマーク(図4参照)の位置ずれ量を検
出するようになっている。
【0022】図2は、上記位置ずれ検出器RS1の回路
構成の一例を示す図である。位置ずれ検出器RS1は、
LED392とフォトダイオード393からなる反射型
の光電センサ391を備える。制御部30のCPU31
(図3参照)からの制御信号を受けて、LED駆動素子
394は、LED392を点灯させ、この光が転写ベル
ト41上に図示しない集光レンズなどで集光されて照射
される。転写ベルト41からの反射光はフォトダイオー
ド393に受光されて電気信号に変換され、その検出信
号が増幅器395により増幅される。増幅された検出信
号は、さらにAD変換器396により多値のデジタル信
号に変換されて、CPU31に出力される。他の位置ず
れ検出器RS2、RS3については、その構成がRS1
と同様であるので、ここでの説明を省略する。
【0023】制御部30は、各再現色のレジストマーク
検出結果に基づき、各再現色のレジストマークのそれぞ
れの画像書き込み位置を基準としたときの他の色のレジ
ストマークとの位置ずれ量を検出し、これらをEEPR
OM38(図3参照)に格納しておく。そして、画像形
成する際には、位置ずれ補正する際の基準となる色を原
稿画像に応じて特定し、この特定された色を基準とした
ときの他の色との位置ずれ量を前記EEPROM38か
ら読み出し、当該位置ずれ量に基づいて、特定された色
以外の色の画像の感光体ドラム51C〜51Kへの書き
込み位置を画素ごとに補正し、カラー画像形成時に色ず
れが生じないように制御する。 (2)制御部30の構成 次に、図3を参照して上記制御部30の構成を説明す
る。
【0024】同図に示すように、制御部30は、CPU
31、画像処理部32、基準色特定部33、画像メモリ
34、位置ずれ補正部35、レーザダイオード駆動部3
6、ROM37、EEPROM38、およびRAM39
などから構成される。画像処理部32は、原稿をスキャ
ンして得られたR,G,Bの電気信号をそれぞれ変換し
て多値デジタル信号からなる画像データを生成し、さら
にシェーディング補正やエッジ強調処理などの補正を施
した後、C,M,Y,Kの再現色の画像データを生成す
る。
【0025】基準色特定部33は、画像処理部32から
送られてくる各再現色の画像データから公知の技術によ
り文字画像データを抽出して、当該文字画像データを構
成する全画素の濃度データを色情報として取得し、この
取得した色情報に基づいて、後述する方法により位置ず
れ補正を行う際の基準となる色(以下、「基準色」とい
う。)を原稿1ページ毎に決定する。
【0026】そして、各再現色の画像データは、画像メ
モリ34に出力され、各再現色ごとに格納される。この
際、当該原稿のページと、画像メモリ34への格納位置
(アドレス)および上記決定された基準色が関連付けら
れてRAM39内のテーブル(以下、「管理テーブル」
という。)に格納される。位置ずれ補正部35は、CP
U31からの指示に従って、画像データの画素ごとのメ
モリアドレスを検出された位置ずれ量に応じて変更し、
補正画像を生成する。
【0027】レーザダイオード駆動部36は、上記補正
画像の画像データに基づき各レーザダイオードを駆動す
る。RAM39は、上記管理テーブルのほかに、各種の
制御変数および操作パネル99から設定されたコピー枚
数やコピーモードなどを一時記憶する。ROM37に
は、イメージリーダ部10におけるスキャン動作やプリ
ンタ部20における画像形成動作に関する制御プログラ
ムおよび後述する位置ずれ検出動作に関する制御プログ
ラムのほか、各再現色のレジストマークの印字用データ
や上記の基準色を特定するためのプログラムおよび画像
の位置ずれ補正のためのプログラムなどが格納されてい
る。
【0028】EEPROM38は、後述する位置ずれ検
出動作に基づき、CPU31によって検出された位置ず
れ量が格納される。なお、このEEPROM38は、そ
の他の不揮発性メモリ、例えば、電池でバックアップさ
れたSRAMなどでもよい。CPU31は、位置ずれ検
出器RS1〜RS3や各種センサの入力を受ける一方、
ROM37から必要なプログラムを読み出して、画像処
理部32でのデータ処理や、画像メモリ34における画
像データの書込み/読出し、並びに後述する位置ずれ検
出動作に基づいて、C、M、Y、K各再現色のそれぞれ
を基準としたときの他の色との位置ずれ量(相対的な位
置ずれ量)を検出し、これらのデータをEEPROM3
8に格納する。
【0029】また、位置ずれ補正を実行する際に、基準
色特定部33により特定された基準色に対する当該基準
色以外の色との位置ずれ量のデータをEEPROM38
から読み出すことにより取得し、この位置ずれ量に基づ
いて位置ずれ補正部35に対し、当該基準色以外の色の
画像書き込み位置の補正データを生成させる。さらに、
イメージリーダ部10、プリンタ部20の動作をタイミ
ングを取りながら統一的に制御して円滑な複写動作を実
行させる。
【0030】図4は、位置ずれ検出動作の際に転写ベル
ト41上に形成されるレジストマークの一例を示す図で
ある。各再現色のレジストマーク111C〜111K、
112C〜112K、113C〜113Kは、それぞれ
V字形状をしており、搬送方向Aと直交する第1直線部
とこの第1直線部と45°の角度をなす第2直線部を備
える。このレジストマーク111C〜111K、112
C〜112K、113C〜113Kを形成するための印
字用データは、予めROM37(図3参照)に格納され
ており、この印字用データに基づき露光走査部60C〜
60Kおよび画像プロセス部50C〜50Kにより転写
ベルト41上に形成される。この際、各感光体ドラム5
1C〜51Kにおける転写画像に色ずれが発生しない状
態では、レジストマーク111C〜111Kは、搬送方
向Aと直交する方向(主走査方向)の位置が同一で、か
つ、搬送方向Aと平行な方向(副走査方向)において相
互に距離Dをもって形成されるようになっている。他の
レジストマーク112C〜112K、113C〜113
Kについても同様である。
【0031】感光体ドラム51C〜51Kから転写ベル
ト41上に転写されたレジストマーク111C〜111
K、112C〜112K、113C〜113Kの各直線
部は、転写ベルト41の回動と共に、位置ずれ検出器R
S1〜RS3により図の破線部の検出ライン上でそれぞ
れ検出され、その検出信号がCPU31に送出される。
【0032】CPU31は、位置ずれ検出器RS1〜R
S3からの検出信号を受信して、転写ベルト41上に形
成されるレジストマークから各再現色のそれぞれのレジ
ストマークを基準とした場合の他の色との主走査方向と
副走査方向の位置ずれ量を次のように求める。図5は、
位置ずれ検出器RS1で検出された検出信号の波形を示
す図である。
【0033】検出信号121〜128は、それぞれレジ
ストマーク111C〜111Kの各直線部を図4の下流
側から順に検出していったときに得られる波形である。
位置ずれ検出器RS1におけるフォトダイオード393
は、一定のセンシング幅を有するため、検出信号の波形
は山なりとなっており、そのため各直線部の正確な位置
を確定しにくい。
【0034】そこで、CPU31は、当該検出信号値か
ら重心計算法などにより当該検出値の中央位置(もしく
はピーク位置)を基準位置として求め、その位置を検出
ライン上の各レジストマークの第1直線部、第2直線部
の正確な位置として特定するようになっている(検出信
号の波形の下段のKy〜Cnが、各直線部の基準位置を
示す。ちなみに同図において、例えば、「Ky」とは、
ブラックのレジストマークの第1直線部を、「Kn」と
は、ブラックのレジストマークの第2直線部を示してい
る。他の色についても同様。)。
【0035】CPU31は、内部にクロック発生回路を
備えており、各レジストマーク111C〜111Kの第
1直線部、第2直線部の各基準位置の検出時におけるク
ロック数をRAM39に格納し、これらの値の差分をと
って各レジストマーク111C〜111Kにおける第1
直線部検出から第2直線部検出までに要した時間Tk〜
Tc、およびレジストマーク111Kの第1直線部検出
から他のレジストマーク111Y〜111Cの第1直線
部検出までに要した時間Tky、Tkm、Tkcを求め
る。
【0036】ここで、転写ベルト41の画像形成時にお
ける走行速度をVとすると、レジストマーク111Kと
レジストマーク111Yの第1直線部間の距離は、V・
Tkyとなり、同様にレジストマーク111Kの第1直
線部とレジストマーク111M、111Cの各第1直線
部間の距離は、それぞれV・Tkm、V・Tkcとな
る。
【0037】上述のように、色ずれのない状態では、各
レジストマーク111C〜111K間の間隔は、Dとな
るはずであるから、レジストマーク111Kを基準とし
た場合における各レジストマーク111Y、111M、
111Cの各第1直線部の位置ずれ量(すなわち、副走
査方向の位置ずれ量)をそれぞれD1ky、D1km、
D1kcとすると、それぞれ次の各式(1)〜(3)で
求められることになる。
【0038】 D1ky= D−V・Tky ‥‥(1) D1km=2D−V・Tkm ‥‥(2) D1kc=3D−V・Tkc ‥‥(3) 一方、上記検出ライン上での各レジストマーク111C
〜111Kにおける第1直線部と第2直線部の間隔(以
下、単に「線間隔」という。)をそれぞれ、Dk、D
y、Dm、Dcとすると、これらの値は上述の各レジス
トマーク111C〜111Kにおける第1直線部検出か
ら第2直線部検出までに要した時間Tk〜Tcを用い
て、それぞれ次の各式(4)〜(7)で求められる。
【0039】Dk=V・Tk ‥‥(4) Dy=V・Ty ‥‥(5) Dm=V・Tm ‥‥(6) Dc=V・Tc ‥‥(7) そこで、ブラックの線間隔Dkとその他の色の線間隔D
y、Dm、Dcとの差を、それぞれD2ky、D2k
m、D2kcとすると、次の各式(8)〜(10)が得
られる。
【0040】D2ky=Dk−Dy ‥‥(8) D2km=Dk−Dm ‥‥(9) D2kc=Dk−Dc ‥‥(10) 上述の通り、各レジストマーク111C〜111Kの第
1直線部は、搬送方向A(副走査方向)と直交してお
り、第2直線部はこの第1直線部と45°の角度をなし
ているので、上記検出ライン上のブラックのレジストマ
ークにおける線間隔と他の色の線間隔との差は、主走査
方向におけるブラックの画像書き込み位置と他の色との
画像書き込み位置との主走査方向の位置ずれ量に等しい
ことになる。
【0041】以上のようにして、ブラックの画像書き込
み位置を基準にした場合の、他の色(イエロー、マゼン
タ、シアン)との画像書き込み位置の副走査方向におけ
る位置ずれ量(D1ky、D1km、D1kc)および
主走査方向における位置ずれ量(D2ky、D2km、
D2kc)がCPU31で検出される。なお、本実施の
形態で、単に「位置ずれ量」というときは、主走査およ
び副走査方向における位置ずれ量を含んだ意味で用いる
ものとする。
【0042】CPU31は、引き続いて、イエロー、マ
ゼンタ、シアンそれぞれの画像書き込み位置を基準にし
た場合の位置ずれ量を順次求める。イエローの画像書き
込み位置を基準とした場合の他の色(ブラック、マゼン
タ、シアン)の副走査方向における位置ずれ量は、上記
のTk〜Tc、Tky〜Tkcを用いて、式(11)〜
(13)により求められる。
【0043】 D1yk= D−V・Tky ‥‥(11) D1ym= D−V・(Tkm−Tky)‥‥(12) D1yc=2D−V・(Tkc−Tky)‥‥(13) 一方、主走査方向における位置ずれ量は、式(14)〜
(16)で求められる。
【0044】D2yk=Dy−Dk ‥‥(14) D2ym=Dy−Dm ‥‥(15) D2yc=Dy−Dc ‥‥(16) また、マゼンタの画像書き込み位置を基準にした場合
の、他の色(ブラック、イエロー、シアン)の副走査方
向の位置ずれ量は、上記と同様に式(17)〜(19)
により求められる。
【0045】 D1mk=2D−V・Tkm ‥‥(17) D1my= D−V・(Tkm−Tky)‥‥(18) D1mc= D−V・(Tkc−Tkm)‥‥(19) 一方、主走査方向における位置ずれ量は、同様に式(2
0)〜(22)により求められる。
【0046】D2mk=Dm−Dk ‥‥(20) D2my=Dm−Dy ‥‥(21) D2mc=Dm−Dc ‥‥(22) さらに、シアンの画像書き込み位置を基準にした場合
の、他の色(マゼンタ、イエロー、ブラック)の副走査
方向の位置ずれ量は、同様に式(23)〜(25)によ
り求められる。
【0047】 D1cm= D−V・(Tkc−Tkm)‥‥(23) D1cy=2D−V・(Tkc−Tky)‥‥(24) D1ck=3D−V・Tkc‥‥(25) 一方、主走査方向における位置ずれ量は、式(26)〜
(28)により求められる。
【0048】D2mk=Dm−Dk ‥‥(26) D2my=Dm−Dy ‥‥(27) D2mc=Dm−Dc ‥‥(28) 以上、転写ベルト41上の手前側の位置における位置ず
れ検出動作について説明してきたが、中央部および奥側
の形成位置において、各再現色のそれぞれを基準とした
ときの他の色との位置ずれ量の検出も、位置ずれ検出器
RS2、RS3から受信する検出信号に基づいてそれぞ
れ同様に行われる。
【0049】図6は、位置ずれ検出の動作を示すフロー
チャートである。本実施の形態の複写機1は、位置ずれ
検出動作を定期的(例えば、1時間毎)に実行するよう
になっている。CPU31は、前回の位置ずれ検出動作
が終了してから1時間経過すると、転写ベルト41にレ
ジストマーク111C〜111K、112C〜112
K、113C〜113Kを図4に示す位置に形成する
(ステップS1)。これらのレジストマークは、図4に
示す位置ずれ検出器RS1〜RS3によりそれぞれ検出
され(ステップS2)、その検出信号がCPU31に送
出される。
【0050】CPU31は、位置ずれ検出器RS1〜R
S3からの検出信号を受信して、まずブラックの画像書
き込み位置を基準にした場合の他の色との位置ずれ量を
上記式(1)〜(10)を用いて求める(ステップS
3)。次に、イエロー、マゼンタ、シアンの各再現色の
画像書き込み位置を基準にした場合の他の色との位置ず
れ量を上記式(11)〜(28)を用いてそれぞれ求め
る(ステップS4)。
【0051】CPU31は、得られた全ての位置ずれ量
のデータをEEPROM38に格納し(ステップS
5)、リターンする。以上の位置ずれ量の検出に基づ
き、補正画像を作成して画像を形成する。図7は、当該
画像形成動作の制御を示すフローチャートである。操作
者により、コピースタートキーが押されると、イメージ
リーダ部10により、原稿画像の読取りが行われる(ス
テップS10)。制御部30の基準色特定部33は、読
み取られた画像データから文字画像のデータを抽出し、
当該文字画像データからその各再現色の濃度データを色
情報として取得し、この色情報に基づいて位置ずれ補正
を行う際の基準色を原稿毎に特定する(ステップS2
0)。この際、当該文字画像において最も支配的な色成
分が基準色として決定される。詳しくは後述する。
【0052】CPU31は、特定された基準色に対する
当該基準色以外の色との位置ずれ量のデータをEEPR
OM38から読み出すことにより取得し(ステップS3
0)、この位置ずれ量に応じて、当該基準色以外の色の
画像書き込み位置を補正をする(ステップS40)。な
お、この画像書き込み位置の補正方法は、公知の技術で
あり、上述したように画像データのアドレスを位置ずれ
補正部35において、検出された位置ずれ量に相当する
量だけずらしたアドレスに変更して補正画像を生成する
ことで行える。本実施の形態では、レジストマークを転
写ベルト41の手前側、中央部、奥側の3箇所に形成し
て位置ずれ量を検出し、当該位置ずれ量に基づいて画像
書き込み位置を補正するので、たとえボウなどが生じて
いても、色ずれを防止できる。
【0053】引き続いて、ステップS40で生成された
補正画像の画像データに基づいて、レーザダイオード駆
動部36により感光体ドラム51C〜51Kへの画像書
き込み動作が行われると共に、プリンタ部20により画
像形成動作が実行される(ステップS50、S60)。
以上のように、当該文字画像において最も支配的な色成
分が基準色として特定され、これに基づき位置ずれ補正
が実行されるので、文字画像の劣化が生じにくい。つま
り、基準色については補正画像を作成しないので、支配
的な色成分の画像についてエッジ部のギザギザが生じる
おそれがなく画像劣化が最小限に抑えられる。しかも、
他の色は、当該基準色との位置ずれ量がなくなるように
画像補正されているので、色ずれも生じない。
【0054】図8は、上記ステップS20の基準色特定
処理のサブルーチンを示すフローチャートである。基準
色特定部33は、画像処理部32から画像データを受信
すると、画像データ中に含まれる文字画像データを抽出
する(ステップS201)。文字画像データの抽出は、
公知の領域分離処理を用いることで行える。この領域分
離処理は、原稿画像データの濃度レベル分布やエッジ分
布から、文字画像と、連続する中間調画像の領域とを判
別して分離するものである。
【0055】具体的には、濃度レベルは、画素単位で見
ると、連続する中間調画像ではレベル変化が小さいが、
文字画像ではレベル変化が大きくなる。文字画像(文
章)の行間や文字間は、濃度レベルが文字部に比べて極
めて低くなるからである。また、原稿画像データからエ
ッジ部に相当する画素のみを抽出したときのエッジ分布
は、文字画像については、画像の輪郭線とほぼ同じ形状
でエッジ部が連続的に分布することになるが、連続する
中間調画像ではエッジ部が離散的になる。これらの特徴
に基づいて文字画像領域を判別し、その領域内でエッジ
部の画素を連結したときに形成される画像を文字画像と
して抽出すればよい。
【0056】次に、CPU31は、検出された文字画像
データが有する各再現色の濃度データから全体に占める
比率の最も多い色を求める。まず、文字画像データから
画素毎に各再現色C、M、Y、Kの濃度データを色情報
として取得する。この色情報は、例えば、ある画素の濃
度データがC:100、M:120、Y:150、K:
50(各再現色256階調の場合)といった内容で表わ
されるものである。そして、画素毎にC、M、Y、Kの
濃度データ値を比較し、その結果が最も大きな値となる
色をその画素の代表色と決める。上記例では、イエロー
が代表色となる。この動作を文字画像データの全画素に
ついて順次行い、再現色別に画素数を積算する(ステッ
プS202)。
【0057】次に、CPU31は、代表色ごとに計数さ
れた画素数に一定の重み付けをして、その結果一番頻度
の高い特定色を基準色として決定する。このように重み
付けを行うのは、同じ頻度であっても、観察者の目に付
く色(ブラックなど)と目につかない色(イエローな
ど)があるので、目に付く色に対してより大きな重み付
けを行うことにより、それらが選択されやすくするため
である。
【0058】すなわち、画質が劣化したと思わせる影響
度の大きい方の色を基準色として選択しやすくした方
が、画質劣化がより目立ちにくくなるからである。この
影響度は、ブラックが最も大きく、以下マゼンタ、シア
ン、イエローの順に小さくなる。従って、CPU31
は、各再現色の影響度を考慮に入れて、ステップS20
3以降の処理を行い、基準色を特定する。
【0059】まず、ブラックの画素数dkに所定値aを
加えたものと、シアンの画素数dcとの大きさを比べる
(ステップS203)。ここで、所定値aは、上記の影
響度から算出されたものであり、シアンに対するブラッ
クの重み付け量ということになる。以下、所定値b、
c、a1、b1、c1もそれぞれの比較する特定色に対
応じて予め設定されている重み付け量であり、それぞれ
c>a>b、b1>a1の関係にある。
【0060】(dk+a)の値がdc以上の場合は(ス
テップS203で「Y」)、基準色をブラックに特定す
る(ステップS209)。一方、dcの方が大きい場合
は(ステップS203で「N」)、次に、ブラックの画
素数dkに所定値bを加えたものと、マゼンタの画素数
dmとを比較する。その結果、(dk+b)の値がdm
以上の場合は(ステップS204で「Y」)、基準色を
ブラックに特定する(ステップS209)。
【0061】また、dmの方が大きい場合は(ステップ
S204で「N」)、次に、ブラックの画素数dkに所
定値cを加えたものと、イエローの画素数dyとを比較
する。その結果、(dk+c)の値がdy以上の場合は
(ステップS205で「Y」)、基準色をブラックに特
定する(ステップS209)。一方、dyの方が大きい
場合は(ステップS205で「N」)、次に、マゼンタ
の画素数dmに所定値a1を加えたものと、シアンの画
素数dcとを比較する。その結果、(dm+a1)の値
がdc以上の場合は(ステップS206で「Y」)、基
準色をマゼンタに特定する(ステップS210)。
【0062】また、dcの方が大きい場合は(ステップ
S206で「N」)、次に、マゼンタの画素数dmに所
定値b1を加えたものと、イエローの画素数dyとを比
較する。その結果、(dm+b1)の値がdy以上の場
合は(ステップS207で「Y」)、基準色をマゼンタ
に特定する(ステップS210)。一方、dyの方が大
きい場合は(ステップS207で「N」)、次に、シア
ンの画素数dcに所定値c1を加えたものと、イエロー
の画素数dyとを比較する。その結果、(dc+c1)
の値がdy以上の場合は(ステップS208で
「Y」)、基準色をシアンに特定する(ステップS21
1)。
【0063】また、dyの方が大きい場合は(ステップ
S208で「N」)、基準色をイエローに特定して(ス
テップS212)、リターンする。このように、カラー
原稿においては、ブラックの画像が最も多いとは限らな
いことから、本実施の形態に係る複写機1では、位置ず
れ補正を行う際の基準色を原稿画像を占める再現色の色
成分の比率に基づき、重み付けしながら決定するように
している。
【0064】なお、上記の所定値a〜c1の具体的な値
については、多種類のカラー原稿を再現したときの画質
劣化の程度を測定する実験などを行って、画質劣化を極
力抑えられる最適な値に決定されることが望ましい。ま
た、重み付けの方法として、所定の係数を画素数dk、
dm、dc、dyに乗算するようにしてもよい。また、
上記ステップS202では、各画素の階調データの最も
大きい色を当該画素の代表色に決めて、再現色別に画素
数を積算したが、例えば、文字画像データの階調データ
値を、再現色別に合算して、重み付けするようにしても
よい。
【0065】また、原稿画像データから複数の文字領域
が検出された場合には、これらを合体させた状態で、上
記の制御を行うようにすればよい。ところで、上述のス
テップS20では、文字画像領域全体に占める各色成分
の割合に重み付け処理を施して基準色を特定しているた
め、複数箇所に別々の再現色の文字画像が散在している
ような原稿でも、それらは文字領域全体の一部分の文字
画像として検出されることになる。従って、例えば複数
の領域の内の最も大きな領域の文字画像がシアン1色で
形成されている場合であっても、他の文字領域とを合わ
せたときの文字領域全体におけるシアンの占める比率が
他の再現色よりも少なければ、基準の色はシアンに特定
されない。
【0066】ところが、このようなコピー画像を見たと
きに、最初に目に付くのは、おそらく面積の最も大きい
領域と考えられ、その領域の画像の質が劣化していれ
ば、観察者はその部分だけでなく全体の画質が劣化して
いると感じてしまう。これを防ぐ方法の一つとして、複
数の文字画像領域の内の最も大きな領域の色情報に基づ
いて上記基準色を特定する方法が考えられる。
【0067】以下、図9と図10を参照しながら具体的
に制御方法を説明する。図9は、複数箇所にカラー文字
画像領域を有する原稿の一例を示す図であって、図10
は、このような原稿画像に対しての位置ずれ補正の際の
基準色を特定する制御動作を示すフローチャートであ
る。まず、文字画像領域が判別される(ステップS30
0)。これは、上述の領域分離処理で行われ、文字画像
領域は、3つの領域151、152、153(図9)に
分離される。
【0068】CPU31は、領域毎に基準色を決定する
(ステップS301)。これは、各領域の画像データに
基づき上述と同じ手法により行える。なお、ここで検出
された基準色は仮決定の状態であり(以下、「仮基準
色」という。)、真の基準色は、後述のステップS30
5〜S311で特定される。そして、CPU31は、各
領域のサイズを算出する(ステップS302)。これ
は、例えば、領域の対角が位置する点(左上と右下もし
くは左下と右上)の画像メモリ34内のアドレスから容
易に算出できる。
【0069】次に、同一の色を仮基準色とする領域が複
数あるか否かを判断し(ステップS303)、複数ある
場合は、それらの同一の基準色毎に領域サイズを合算す
る(ステップS304)。例えば、領域151と152
の仮基準色がマゼンタと決定された場合は、同一の仮基
準色に対して2つの領域が検出されたことになるので、
領域151と152のサイズを合わせた合体サイズを求
め、これをマゼンタの領域サイズとする。
【0070】そして、CPU31は、合体された領域サ
イズの最も大きい仮基準色がいずれの色であるかを判断
し、その色を当該原稿を画像形成する際における位置ず
れ補正用の最終的な基準色として決定する(ステップS
305〜S311)。このように制御することで、最も
面積の大きな領域の文字画像についての基準色が特定さ
れるようになり、人の目に付きやすい当該領域の文字画
像の画質劣化を抑えることができ、全体として画質を向
上させることができる。 (3)変形例 なお、本発明は、上記実施の形態に限定されないのは言
うまでもなく、以下のような変形例を考えることができ
る。
【0071】(3−1)上記実施の形態では、位置ずれ
補正を行う際の基準色を、基準色特定部33において文
字画像データの濃度データに基づいて原稿毎に自動的に
特定するようにしたが、例えば、操作者が原稿画像を見
て、基準色に最も適応すると考える色を操作パネル99
などから入力することによって特定するようにしてもよ
い。
【0072】(3−2)上記実施の形態では、位置ずれ
検出動作の際に、予め全再現色を基準としたときの位置
ずれ量を式(1)〜(28)を用いて検出し、これらの
全てをEEPROM38に格納するようにしたが、この
ような方法に限られない。例えば、転写ベルト41上に
形成されたレジストマークを位置ずれ検出器RS1〜R
S3で検出し(図6のステップS1、S2)、検出され
たレジストマークの形成位置を位置情報としてEEPR
OM38に格納しておく。そして、位置ずれ補正時の基
準色が特定されると(図7のステップS20)、EEP
ROM38に格納しておいた当該位置情報を読み出し
て、特定された基準色のレジストマークと当該基準色以
外の色のレジストマークとの位置ずれ量を算出すること
により当該位置ずれ量を取得するようにしてもよい。
【0073】また、位置ずれ補正の際の基準色を特定し
た後に、転写ベルト41上にレジストマークを形成し、
特定された基準色のレジストマークの形成位置と当該基
準色以外の色のレジストマークの形成位置の相対的位置
ずれ量を算出することにより当該位置ずれ量を取得する
ようにしてもよい。このようにすれば、上記のように検
出した位置ずれ量もしくはレジストマークの形成位置情
報をEEPROM38に格納しておく必要がなくなる。
【0074】(3−3)上記実施の形態では、原稿の画
像データから文字画像を検出して、この文字画像データ
から色情報を取得するようにした。これは、従来からの
問題点である画質劣化が、特に文字画像で生じていたこ
とによるが、このような文字画像に限定されることはな
く、写真などの中間調画像についても色情報を取得する
ようにしてもよい。このような画質劣化は、中間調画像
についても特にそのエッジ部でも生じるからである。
【0075】このような場合、文字画像か中間調画像の
どちらの画像を重要視するかを操作者に選択させ、その
選択された方の画像データを抽出して色情報を取得し、
これにより基準色を決定するようにしてもよいし、場合
によっては、特に文字画像と中間調画像を分けずに原稿
画像全体の色情報を取得して基準色を決定するようにし
てもよい。後者の場合でも当該原稿画像において支配的
な色を基準として色ずれ補正することになるので、画質
向上の効果をある程度得ることができる。
【0076】(3−4)上記実施の形態では、イメージ
リーダ部10で読み取った原稿画像の画像データから色
情報を取得するようにしたが、外部の機器から入力され
た画像データから色情報を取得する場合であっても、本
発明は適用される。 (3−5)上記実施の形態におけるレジストマーク11
1C〜111K、112C〜112K、113C〜11
3Kは、それぞれ第1直線部とこの第1直線部と45°
の角度をなす第2直線部とを連結させた構成となってい
るが、このような構成に限られず、副走査方向に平行な
直線部とこの直線と一定の角度をなす直線部が含まれて
おればよい。また、その角度も45°に限定する必要は
ない。さらに、各再現色のレジストマークの形成個数
は、転写ベルト41上の手前側、中央部、奥側の3箇所
の位置に限定されず、それ以上であってもよいし、色ず
れが許容できる範囲内でそれ以下の個数に設定するよう
にしてもよい。
【0077】(3−6)上記実施の形態では、フルカラ
ーのタンデム型複写機について説明したが、本発明は、
複写機に限らず、レーザプリンタなど、各再現色のレジ
ストマークを転写ベルトなどの転写対象に形成して、こ
れらの位置ずれ量を検出し、当該位置ずれ量に基づいて
画像書き込み位置を補正して色ずれを防止する画像形成
装置全般に適用可能である。
【0078】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、画像データについて取得された色情報に基づいて、
画像の最も支配的な色成分が基準色決定手段により基準
色として決定され、当該基準色の画像に対する他の色の
画像の相対的位置ずれ量に基づいて画像書き込み位置が
補正されるので、支配的な色成分の画像についてエッジ
部のギザギザが生じるおそれがなくなり、画像劣化が最
小限に抑えられるという効果を奏する。しかも、他の色
は、当該基準色との位置ずれ量がなくなるように画像書
き込み位置が補正されるので、色ずれも防止できる。
【0079】また、文字データ抽出手段により抽出され
た文字の画像データに基づき色情報が取得されるので、
特に文字画像に対して画質劣化を抑えることができる。
また、色情報取得手段が画像データから文字画像領域の
画像データを抽出する文字領域抽出手段を備え、前記基
準色決定手段は、各文字画像領域内の画像データの色情
報に基づき、当該領域ごとに仮に基準色を決定する領域
基準色決定手段と、前記文字画像領域のサイズを算出す
る領域サイズ算出手段と、同一の基準色を有する文字画
像領域について、そのサイズを合算する合算手段とを備
え、前記合算されたサイズの一番大きな文字画像領域に
おける基準色を当該画像データ全体の基準色として決定
するので、人の目に付きやすい当該領域の文字画像の画
質劣化を抑えることができ、全体として画質を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る複写機の全体の構成を示す
図である。
【図2】上記複写機に設置される位置ずれ検出器の回路
構成の一例を示す図である。
【図3】上記複写機に設置される制御部のブロック図で
ある。
【図4】転写ベルトの手前側、中央部、奥側の位置にそ
れぞれ形成されるレジストマークの例を示す図である。
【図5】位置ずれ検出器で検出された検出信号の波形を
示す図である。
【図6】位置ずれ検出の動作を示すフローチャートであ
る。
【図7】画像形成動作の制御を示すフローチャートであ
る。
【図8】基準色特定処理のサブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図9】複数箇所にカラー文字画像領域を有する原稿の
一例を示す図である。
【図10】上記図9に示すような原稿画像に対して、位
置ずれ補正の際の基準色を特定する制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
20 プリンタ部 30 制御部 31 CPU 32 画像処理部 33 基準色特定部 34 画像メモリ 35 位置ずれ補正部 36 レーザダイオード駆動部 37 ROM 38 EEPROM 39 RAM 40 記録シート搬送部 41 転写ベルト 50C〜50K 画像プロセス部 51C〜51K 感光体ドラム 60C〜60K 露光走査部 111C〜111K、112C〜112K、113C〜
113K レジストマーク 121〜128 検出信号 RS1〜RS3 位置ずれ検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 勝昭 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 南 猛 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 鷲見 卓也 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2C262 AA05 AA17 AA24 AA26 AB15 AC15 FA03 FA06 GA04 GA36 GA40 2H030 AA01 AB02 AD12 BB02 BB16 BB23 BB44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づいて複数の像担持体に
    それぞれ異なる色の画像を書込み、これら各色の画像を
    所定の転写対象に多重転写して作像する画像形成装置で
    あって、 前記画像データについての色情報を取得する色情報取得
    手段と、 前記取得された色情報に基づき、前記各色のうちから特
    定の一色を基準色として決定する基準色決定手段と、 前記基準色の画像に対する他の色の画像の転写時におけ
    る相対的位置ずれ量を取得する位置ずれ量取得手段と、 前記取得された位置ずれ量に基づき、当該他の色に対応
    する像担持体への画像書込位置を補正する画像書込位置
    補正手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記色情報取得手段は、前記画像データ
    の中から文字の画像データを抽出する文字データ抽出手
    段を備え、当該抽出されたデータに基づき色情報を取得
    することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記色情報取得手段は、 前記画像データから文字画像領域の画像データを抽出す
    る文字領域抽出手段を備え、 前記基準色決定手段は、 各文字画像領域内の画像データの色情報に基づき、当該
    領域ごとに仮に基準色を決定する領域基準色決定手段
    と、 前記文字画像領域のサイズを算出する領域サイズ算出手
    段と、 同一の基準色を有する文字画像領域について、そのサイ
    ズを合算する合算手段とを備え、 前記合算されたサイズの一番大きな文字画像領域におけ
    る基準色を当該画像データ全体の基準色として決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007206478A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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