JP2000077744A - 強磁性トンネル接合磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents

強磁性トンネル接合磁気抵抗効果素子の製造方法

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JP2000077744A JP10248363A JP24836398A JP2000077744A JP 2000077744 A JP2000077744 A JP 2000077744A JP 10248363 A JP10248363 A JP 10248363A JP 24836398 A JP24836398 A JP 24836398A JP 2000077744 A JP2000077744 A JP 2000077744A
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insulator layer
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Tatsuo Sawazaki
立雄 沢崎
Atsushi Yamazaki
篤志 山崎
Koji Moriguchi
晃治 森口
Shuji Tanogami
修二 田ノ上
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3254Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the spacer being semiconducting or insulating, e.g. for spin tunnel junction [STJ]

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Abstract

(57)【要約】 【課題】強磁性トンネル接合による磁気抵抗効果素子に
おいて、安定して高い磁気抵抗効果を実現させ得る素子
を製造する方法の提供。 【解決手段】絶縁体層をアルミナのスパッタにより成膜
し、その厚さを1〜2nmとする強磁性トンネル接合磁気抵
抗効果素子の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装
置、磁気エンコーダ装置等の磁気ヘッドに装着され、磁
気記録媒体に記録された情報の読み出しに用いられる、
磁気抵抗効果を利用した素子に関する。さらに詳しく
は、強磁性トンネル接合による磁気抵抗効果を利用した
磁気抵抗効果素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大量の情報を高速で記録し読み出しでき
る磁気記録装置に、ハードディスクなどがある。パーソ
ナルコンピュータなどに使用されるハードディスクにお
ける記録密度は、短期間で急速に増大しつつあり、今後
もその傾向は続くと予想されている。このハードディス
クの磁気媒体に記録された情報を読み出すヘッドの素子
として、磁気抵抗効果素子が多く使用されるようになっ
ている。
【0003】磁気抵抗効果とは、導電性の磁性体に磁場
を印加すると電気抵抗が変化する効果であり、この効果
を持つ素子を利用して磁場変化を検出し、磁気媒体に記
録された情報を読みとる。この磁気抵抗効果(MR ―
magnetoresistance)素子は、磁気記録媒体の移動速度
の影響を受けず、薄膜による小型化が可能であり、磁気
媒体に面密度をきわめて高くして記録された情報を、容
易に識別して読み出すことができる利点がある。このよ
うな素子としては、従来、強磁性体の電流の方向と磁化
軸とのなす角度による抵抗変化を検出する、磁気異方性
型の素子が利用されてきた。これに対し、非磁性導電体
層が二つの強磁性体層に挟まれその一方の強磁性体層の
外側に反強磁性体層が接した積層膜構造を持つ、大きな
磁気抵抗効果を示すスピンバルブ素子が開発され、これ
を用いた磁気ヘッドの実用化が進められている。
【0004】このスピンバルブ素子は、磁気抵抗変化比
(MR比)を大幅に向上させることができる。しかし、
磁気記録密度の増大傾向に対し、より一層大きいMR比
をもつ素子が要望され、それに応えるものとして、強磁
性トンネル効果を利用した磁気抵抗効果素子がある。こ
の効果および素子については、日本応用磁気学会誌vol.
20(1996),No.5, p.896-904 の解説「スピントンネル磁
気抵抗効果」に詳述されているが、ごく簡単に説明すれ
ば次のとおりである。
【0005】絶縁体で隔てられた二つの導電体の間に
は、通常、電流は流れない。ところが絶縁体が極めて薄
くなると、電圧印加により電流が流れるようになる。電
流は電子という粒子の移動によるとすれば、古典力学で
はこれは到底あり得ない現象である。しかし、電子の運
動が波動であるとする量子力学によれば、有限の幅の絶
縁体という障壁を、電子がある確率で通過できることに
なる。これをトンネル効果といい、それによって流れる
電流をトンネル電流という。そして、薄い絶縁体層に隔
てられた二つの導電性強磁性体の間にトンネル電流が検
出されるとき、絶縁体層の両側の強磁性体の磁化方向
が、相互に同じである場合と異なる場合とでトンネル効
果に差があり、これが電気抵抗値変化として検出される
ことが明らかになった。当初、この現象とその大きなM
R比は極低温域で見出されたが、強磁性体と絶縁体との
組み合わせの選択によって、常温でも十分な大きさの効
果が得られることがわかってきた。さらに強磁性トンネ
ル効果によるMR比は、数十%に達することが理論的に
予測されるようになり、磁気抵抗効果素子としての可能
性が注目されるようになってきている。
【0006】強磁性トンネル効果接合による磁気抵抗効
果素子(トンネリング素子)は、MR素子やスピンバル
ブ素子が導電体膜の面に平行に流れる電流の抵抗変化を
信号として取り出すのに対し、層間すなわち膜面に垂直
な方向の電流の抵抗変化を検出する。そして、絶縁体の
トンネル効果なので電気抵抗が大きいという特徴があ
る。スピンバルブ素子は、二つの導電性強磁性体の間に
非磁性の導電体を挟んだ積層体であるのに対し、この非
磁性の導電体層がごく薄い絶縁体層に変わったものがト
ンネリング素子の積層体の基本構造である。絶縁体層を
挟んだ二つの強磁性体の保磁力に差を付けておけば、外
部の磁場により、保磁力の小さい方がその磁場の方向に
磁化され、保磁力の大きい方は元の方向のままなので、
両強磁性体の間の磁化方向、すなわち電子のスピンの向
きの差異によって、トンネル効果が影響を受け、電気抵
抗の変化を信号として取り出せる。この外部磁場によっ
て2つの強磁性体層間に磁化方向の差を現出させる方法
として、一方の強磁性体に絶縁体層と接する面とは反対
の面に反強磁性体層を接合し、その磁化の方向を固定す
る場合もある。
【0007】例えば、特開平4-103014号公報では、これ
までNiOが非磁性絶縁体層として用いられ、MR比が
1.0%程度であったのに対し、厚さ10nmのAl23(ア
ルミナ)を絶縁体層に用い、一方の強磁性体層に反強磁
性体層を接合し、1.6%以上のMR比を示すトンネリン
グ素子の発明を開示している。また、特開平5-63254号
公報、あるいは特開平6-244477号公報に開示された発明
では、磁界の及ぼす抵抗値変化の挙動が、従来の強磁性
体の磁気異方性に基づく場合と、強磁性トンネル効果に
基づく場合とで異なることに着目し、これら二つを組み
合わせて、弱磁界での感度が高く、ゼロ磁界に対して非
対称の磁気抵抗曲線をバイアス磁界無しで得られる素子
を提供しようとしている。さらに、通常磁気抵抗効果膜
の強磁性体には金属が使用されるが、これを導電性のフ
ェリ磁性体とし絶縁体にAl23を用いた発明も、特開
平9-198622号公報に提示されている。
【0008】トンネリング素子は、高いMR比の得られ
る可能性のあることから、より一層の性能の向上と、安
定した性能の確保、あるいは歩留まりよく製造できるこ
とが強く要望されている。しかしながら現状では、これ
らの問題に対し、実用化に十分なレベルにまで対処でき
ているとは言い難い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強磁
性トンネル接合を用いた磁気抵抗効果素子において、安
定して高い磁気抵抗効果を実現させ得る、トンネリング
素子を製造する方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】トンネリング素子を実用
化するに際しての最大の問題は、製造した素子の特性に
ばらつきが大きく、安定して高性能のものが得難いこと
にある。トンネル効果を得るための絶縁体層は、多くは
Al23(アルミナ)の膜を用いており、その望ましい
厚さは2nm前後にあって極めて薄い。この絶縁体膜の形
成は、通常、金属Al(アルミニウム)を成膜した後酸
化させ、アルミナの膜とする方法が採用されている。例
えば、前述の特開平5-63254号公報、あるいは特開平6-2
44477号公報の発明の実施例では、厚さ15nmのAl膜を
真空蒸着させた後、空気中に30時間放置して、目的とす
る数10オングストローム(数nm)のアルミナの絶縁層を
その表面に形成させる。常温ないしはその近傍でゆっく
り酸化させることにより、このようなごく薄いアルミナ
層の膜厚を制御している。また同じく前述の特開平9-19
8622号公報の発明では、約1nmの厚さのAlを蒸着させ
加熱することにより、酸化物であるフェリ磁性体から遊
離してくる酸素によって酸化させ、Al23の膜を形成
させている。
【0011】本発明者らは、トンネリング素子の特性ば
らつきの原因が、この膜の品質の不安定性にあると考
え、膜の製造条件の影響について種々検討をおこなっ
た。膜の厚さは上記のように極めて薄いため、均一で健
全な層とするのは容易でなく、膜厚の変動、ピンホール
等のわずかな欠陥による短絡、膜形成の素地の凹凸など
による不均一性などにより、トンネル効果の障壁として
のポテンシャルが安定しない、と推定される。そこでA
lを蒸着し、温度、酸素濃度、時間等の酸化条件を変え
たり、酸素プラズマを用いAlを酸化させながら成膜し
たりして絶縁体層を形成させ、素子を作製してその性能
を調査した。しかしながら、個々の製品毎の接合部の抵
抗値のばらつきや、MR比のばらつきが大きく、安定し
て特定品質の素子を得るのは困難であった。ことに好ま
しいトンネル効果の得られる範囲内において、絶縁体層
の厚さと接合部の抵抗値との関係が明瞭でなく、厚さが
変化しても接合部の抵抗値がそれに応じて変化せず、抵
抗値の制御ができないと言う問題があった。
【0012】ところが、種々の絶縁膜の製造方法を検討
する中で、絶縁膜の原料となるターゲットを絶縁体層と
同じアルミナとし、目的とする厚さに成膜して素子を作
製したところ、絶縁体層の厚さに応じて接合部の抵抗値
が変化し、抵抗変化率もばらつきの小さい安定したもの
になることがわかったのである。
【0013】このようにアルミナを原料とすれば、Al
を用いて膜形成後酸化させたり、酸化させつつ成膜する
場合に比較して、性能が安定する理由は必ずしも明らか
ではない。考えられることは、Alは高温で極めて活性
であり、通常の蒸着では高真空であっても、わずかに酸
化されることである。したがってAlの膜形成後酸化さ
せる場合、わずかではあるがすでに酸化物が存在する膜
を、後から低温で酸化することになり、膜が不均質にな
る可能性がある。また、Al膜を形成後酸化させると、
酸化による体積膨張によって、歪みや応力、さらには欠
陥も導入されることも考えられる。酸化させつつ成膜す
る場合も、素材の金属のAlとAl23とでは、その沸
点や蒸発する温度が著しく異なっており、成膜過程での
反応は、形成される絶縁膜の不均質性を増加させるので
はないかと思われる。
【0014】強磁性トンネル結合の絶縁体層を、アルミ
ナを原料に用いて所要厚さに成膜することにより、その
性能を安定させ得ることがわかったので、さらにその最
適厚さを調査したところ、膜厚を薄くすれば、MR比が
20%を超えるものも現れることが見出された。しかしな
がら、この高MR比は制御して出現させることができ
ず、安定したMR比の素子を製造するには、ある程度以
上の厚さにしておく必要があると考えられた。また厚く
なるとトンネル電流が減少してしまう。以上のような検
討結果から完成させた本発明の要旨は次のとおりであ
る。
【0015】第一の強磁性体層、絶縁体層、および第二
の強磁性体層からなる絶縁体層接合部のトンネル効果を
利用する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、絶縁体
層をアルミナのスパッタにより成膜し、その厚さを1〜2
nmとすることを特徴とする強磁性トンネル接合磁気抵抗
効果素子の製造法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を具体例にて
説明する。
【0017】図1にその形状を模式的に示すように、ガ
ラス基板1上にメタルマスクを用い、第一の強磁性体の
Co90Fe10(添字は原子濃度%を示す)の層2、絶縁
体層3、第二の強磁性体のNi80Fe20の層4の順に形
成させて、十字型のトンネリング素子を作製した。強磁
性体層2,4は、いずれも巾を0.3mm、厚さを20nmとし
た。絶縁体層3は、(1)アルミナ(Al23)をターゲ
ットとして成膜した場合と、(2)金属Al(アルミニウ
ム)を原料としてAl膜を形成後、大気中にて24時間放
置し自然酸化させた場合との2種とし、いずれも厚さを
1.1〜2.0nmの範囲で変えた。接合部分の面積は0.09mm
2(=0.3mm×0.3mm)である。
【0018】各層の成膜条件は次のとおりである。
【0019】第一強磁性体層(CoFe) 成膜装置:DCマグネトロンスパッタ装置 スパッタガス:アルゴン(ガス圧 1.5×10-3Torr) スパッタ電力:200W 印加磁場:40 エルステッド 絶縁体層(1)(アルミナ直接成膜) 成膜装置:イオンビームスパッタ装置 スパッタガス:アルゴン(ガス圧 1×10-4Torr) ビーム加速電圧300V ビーム電流:30mA 絶縁体層(2)(Al金属成膜) 成膜装置:電子ビーム蒸着装置 ビーム電圧:5kV ビーム電流:45mA 第二強磁性体層(NiFe) 成膜装置:イオンビームスパッタ装置 スパッタガス:アルゴン(ガス圧 1×10-4Torr) ビーム加速電圧300V ビーム電流:30mA 印加磁場:100 エルステッド なお、メタルマスクの交換は各層の成膜後、真空チャン
バーを大気解放しておこなった。また、成膜時の磁場の
印加は、いずれの強磁性体層の場合も、その長さ方向に
対し直角方向とした。作製した接合素子は、図1に示し
たように、直流4端子法でMR曲線を測定した。このと
き端子間の電圧は約0.5mVとなるよう、電流を調整し
た。
【0020】図2にアルミナをターゲットとし、そのま
まアルミナの絶縁体層とした場合の素子の絶縁体層の厚
さと、接合部の抵抗値の測定結果との関係を示す。この
場合アルミナの膜厚の増加とともに接合部の抵抗が増加
していることがわかる。ここで、接合部の抵抗値とは、
接合素子に磁場を印可し、2つの強磁性体の磁化が平行
になって磁場方向を向いたときの測定値とした。
【0021】図3に、絶縁体層の厚さに対する、素子の
磁気抵抗変化率の測定結果を示す。磁気抵抗変化率は、
MR曲線にて、最大の抵抗値と上記接合部抵抗値との差
を、接合部抵抗値で除したものである。絶縁体層の厚さ
が薄い方が、磁気抵抗変化率は大きくなる傾向があり、
1.4nmを下回るようになると極めて高い値を示すものも
あるが、ばらつきが大きくなってくる。これに対し1.4n
m以上では、厚さを定めればほぼ一定の安定した値を示
していることがわかる。
【0022】図4および図5は、金属Alを成膜後、酸
化させて絶縁体層とした素子にて測定した、Alの膜厚
と接合部の抵抗値および磁気抵抗変化率の結果である。
Alの膜厚は、酸化させることにより膨張するので、図
に示す値よりも約8%増加したアルミナの厚さとなる。
図2と図4の比較から明らかなように、アルミナから直
接絶縁体層を成膜すると、膜厚に応じて接合部の抵抗値
が変化するのに対し、Alを酸化させた場合、Alの厚
さと接合部の抵抗値との間にはっきりした関係が認めら
れず、Alの膜厚制御によっては接合部の抵抗値の管理
ができない。また、磁気抵抗変化率は、Alの膜厚が薄
くなると大きくなる傾向は認められるが、同じAl膜厚
に対し、その変動が大きい。
【0023】このように、絶縁体層はアルミナをターゲ
ットに用いて、スパッタして成膜することにより、特性
の安定した素子の得られることがわかる。このアルミナ
の絶縁体層の厚さは、1nmを下回る厚さになると、ばら
つきがさらに大きくなるばかりでなく、わずかな欠陥に
よる短絡など絶縁が維持されなくなるおそれもあるの
で、1nm以上の厚さであることが好ましい。また、2nmを
超えて厚くなると、絶縁抵抗値が大きくなりすぎ、素子
としての使用が困難となるので、2nmまでの厚さにとど
めるのがよい。すなわち、アルミナの絶縁体層の厚さ
は、1〜2nmとする。なお望ましいのは1.4〜2nmとするこ
とである。
【0024】素子を製造する際の、強磁性体の成膜方法
ないしはそれに使用する成膜装置は特には限定しない。
絶縁体層は、非電導性のアルミナを原料として成膜しな
ければならないが、これが可能な成膜方法であれば、そ
の方法や装置はどんなものでもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明を適用すれば、従来、特性不良が
多発するため、安定量産が困難であったトンネリング素
子に関し、良製品を歩留まりよく安定して製造すること
ができるようになる。これにより、高いMR比の期待で
きる磁気抵抗効果素子の実用化を大きく推進させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強磁性トンネル接合による磁気抵抗効果素子の
構造およびその特性の測定方法を模式的に説明する図で
ある。
【図2】アルミナを直接成膜した絶縁体層を持つ素子
の、層の膜厚と接合部の抵抗値の測定値との関係を示す
図である。
【図3】アルミナを直接成膜した絶縁体層を持つ素子
の、層の膜厚と磁気抵抗変化率の測定値との関係を示す
図である。
【図4】Alを成膜後酸化させた絶縁体層を持つ素子
の、Al膜の膜厚と接合部の抵抗値の測定値との関係を
示す図である。
【図5】Alを成膜後酸化させた絶縁体層を持つ素子
の、Al膜の膜厚と磁気抵抗変化率の測定値との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 第一強磁性体層(C
oFe) 3 絶縁体層 4 第二強磁性体層(N
iFe) 5 電圧計 6 電流計 7 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森口 晃治 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号住友金属工業 株式会社エレクトロニクス技術研究所内 (72)発明者 田ノ上 修二 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号住友金属工業 株式会社エレクトロニクス技術研究所内 Fターム(参考) 5D034 BA03 BA15 DA07 5E049 AA01 AA04 AA07 AC00 AC05 BA12 BA16 GC01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 第一の強磁性体層、絶縁体層、および第二の強磁性体層
    からなる絶縁体層接合部のトンネル効果を利用する磁気
    抵抗効果素子の製造方法であって、絶縁体層をアルミナ
    のスパッタにより成膜し、その厚さを1〜2nmとすること
    を特徴とする強磁性トンネル接合磁気抵抗効果素子の製
    造法。
JP10248363A 1998-09-02 1998-09-02 強磁性トンネル接合磁気抵抗効果素子の製造方法 Pending JP2000077744A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020008475A (ko) * 2000-07-20 2002-01-31 경희 터널 자기저항소자의 제조방법
US7042686B2 (en) 2001-01-22 2006-05-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetoresistive element and method for producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020008475A (ko) * 2000-07-20 2002-01-31 경희 터널 자기저항소자의 제조방법
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