JP2000075419A - 写真フィルムの磁気記録再生装置 - Google Patents

写真フィルムの磁気記録再生装置

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JP2000075419A
JP2000075419A JP10243400A JP24340098A JP2000075419A JP 2000075419 A JP2000075419 A JP 2000075419A JP 10243400 A JP10243400 A JP 10243400A JP 24340098 A JP24340098 A JP 24340098A JP 2000075419 A JP2000075419 A JP 2000075419A
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magnetic
width
magnetic head
photographic film
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Jo Nakajima
丈 中嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、写真フィルムの画面内にキ
ズを付けることなく、フィルム画面領域内の磁気トラッ
クに対して、良好な磁気記録再生を行うことができる、
写真フィルムの磁気記録再生装置を提供することにあ
る。 【解決手段】 複数の磁気トラックを有する写真フィル
ムの磁気トラックに当接し、少なくとも磁気情報の記録
若しくは再生の何れかを行う磁気ヘッドを、少なくとも
1つ以上有する写真フィルムの磁気記録再生装置におい
て、前記磁気ヘッドは複数のトラックを有し、かつ幅手
長さがフィルム幅手の画面幅以上であり、前記磁気ヘッ
ドと対向する側に、磁気ヘッドと写真フィルムを密着さ
せるための支持部材を有し、かつ前記支持部材の幅手長
さがフィルム幅手の画面幅以上であることを特徴とする
写真フィルムの磁気記録再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルムの磁
気記録再生装置に関し、詳しくは複数のトラックを有す
る写真フィルムの磁気トラックに当接し、磁気情報の記
録若しくは再生の何れかを行う磁気ヘッドを、少なくと
も1つ以上有する、写真フィルムの磁気記録再生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、写真フィルムを構成する個々の機
器、例えばフィルム、カメラ、処理機等の性能は著しく
向上したが、機器間の情報交換が不十分なため、システ
ムとしてこれ以上の性能向上やコストダウンが困難な状
況にある。例えば、現在のカラープリントシステムは、
現像したネガ像の光学濃度から、撮影状況を推定してプ
リント条件を決定し、最大多数の顧客の満足が得られる
プリントに仕上げている。このため、平均的な仕上がり
となり、撮影状況や撮影意図がプリントに充分に反映さ
れず、フィルムやカメラの性能を充分に引き出せないで
いる。従ってユーザーの要求に充分に答えるためには、
撮影情報を加味してプリントする必要がある。またフィ
ルムの後処理は、暗室や水中で行われるため、情報伝達
が困難であり、コンピュータによる自動化が困難な状況
にある。
【0003】写真システムにおける情報交換を容易に行
う手段として、実質的に透明な磁気記録層を写真フィル
ムの裏面に設け、必要な情報をフィルム裏面の磁気記録
層に直接記録するシステムが、WO−90/04205
号、WO−90/04214号、米国特許第4,96
5,627号、米国特許第4,975,732号等に提
案されている。即ち、フィルム製造時にメーカー名、フ
ィルム種類、乳剤ロット、感度、製造年月日等を記録
し、カメラでの撮影時に撮影条件、例えば光源の色温
度、被写体輝度、露出時間、絞り値、逆光の有無、カメ
ラの種類、フラッシュ発光の有無、連写の有無、オーナ
ーID、撮影年月日、撮影者のメモ等をコマ毎に記録す
る。更にDPE受付窓口で、顧客の注文情報、例えばプ
リントサイズ、プリント枚数等をフィルムに記録する。
プリント時、これらの情報をフィルムから読み出し、ネ
ガをスキャンして得られた光学濃度データと合わせてプ
リント条件を決定する。これにより、撮影状況や撮影意
図を反映したプリントが得られる。また、この露出条件
を各コマに記録して、焼き増し時に再度情報を読み出し
てプリントすれば、最初と同じ色調のプリントが得られ
る。このように、写真の諸情報を各コマに直接磁気記録
できるので、コンピュータによる自動管理が可能にな
り、コストの低減、品質の向上、迅速処理、サービス管
理等の多くのメリットが期待できる。
【0004】フィルムに画像以外の情報を記録する手段
として、磁気記録以外の方法、例えば電気的、光学的な
手段が考えられる。ICメモリー等を用いる電気的な手
段はコストが高く、LED等を用いる光学的な手段は、
記録容量が小さく書き換えができないという欠点を有す
る。コストが低く、記録密度が大きく、自由に書き換え
でき、手軽に情報交換できる手段として、フィルムに直
接磁気記録する方法が最も適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、磁気記録は、
磁気ヘッドのコイルに信号電流を流し、発生する磁界で
磁気記録層を磁化して記録する。再生は、磁気記録層表
面の漏洩磁束を磁気ヘッドコイルでピックアップする。
磁気ヘッドのギャップや磁気記録層表面から発生する磁
束は非常に小さく、到達距離も非常に短いので、磁気ヘ
ッドと磁気記録層の接触が悪く、その間に空間ができて
しまった場合、スペーシングロスと呼ばれる再生出力や
S/N比の低下が発生してしまい、信号の欠落等致命的
なエラーとなってしまう。更に写真フィルムの場合は、
その透明性を確保するために、磁性粉の充填量が非常に
少ないため、磁気出力が小さく、スペーシングロスの影
響が顕著である。また、写真フィルムは磁気テープ等に
比べて、コシが強く、カールや巻き癖が大きいため、磁
気ヘッドを写真フィルムに密着させることが非常に困難
である。この問題を解決するために、米国特許第5,0
34,836号、同第5,041,933号、特開平6
−236532号、同平6−309637号、同平7−
29130号等の発明がなされている。しかし、これら
は何れもフィルム撮影画面外に記録トラックを設定し
て、これに対応する磁気ギャップを持つ磁気ヘッドを専
用に配置して記録・再生を行うものであり、撮影画面の
領域内にも多数のトラックを設定して磁気記録再生を行
う場合には適応できない。
【0006】撮影画面領域内のトラックに磁気記録再生
する方法として、特開平4−205706号の発明がな
されている。この方法によれば撮影画面領域内での磁気
記録再生は可能であるが、本発明者の検討によれば、良
好なヘッド当たりを得るためには、ある程度の磁気ヘッ
ドとフィルムの接触圧が必要である。しかし、接触圧を
高くすると、磁気ヘッドとフィルムの接触が離れる部分
に、キズが発生してしまうことがわかった。磁気ヘッド
の端部に応力の偏りが起こり、フィルムにキズを付けて
しまっているものと考えられるが、撮影画面内にキズが
付いてしまうことは、写真として致命的な欠陥となって
しまう。
【0007】したがって本発明の目的は、写真フィルム
の画面内にキズを付けることなく、フィルム画面領域内
の磁気トラックに対して、良好な磁気記録再生を行うこ
とができる、写真フィルムの磁気記録再生装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、本発明者が検討した結果、 1.「複数の磁気トラックを有する写真フィルムの磁気
トラックに当接し、少なくとも磁気情報の記録若しくは
再生の何れかを行う磁気ヘッドを、少なくとも1つ以上
有する写真フィルムの磁気記録再生装置において、前記
磁気ヘッドは複数のトラックを有し、かつ幅手長さがフ
ィルム幅手の画面幅以上であり、前記磁気ヘッドと対向
する側に、磁気ヘッドと写真フィルムを密着させるため
の支持部材を有し、かつ前記支持部材の幅手長さがフィ
ルム幅手の画面幅以上であることを特徴とする、写真フ
ィルムの磁気記録再生装置」により達成される。
【0009】この磁気記録再生装置によれば、複数の磁
気トラックを持つ磁気ヘッドと、その支持部材の幅手長
さが、フィルム幅手の画面幅よりも長いので、フィルム
の画面領域が全面に渡って、磁気ヘッドとその支持部材
に挟まれることになり、フィルムと磁気ヘッドの接触が
離れる部分、即ち応力が偏る部分がなくなるため、フィ
ルム画面領域にキズを付けることなく、磁気記録再生を
行う事ができる。また支持部材からの圧力により、フィ
ルムが磁気ヘッドに対して、幅手方向に均一に接触され
るので、フィルム上の全ての磁気トラックで、均一で良
好な磁気記録再生を行うことができる。支持部材がない
と、均一な磁気記録再生が行えず、磁気トラック間での
磁気出力の強度が異なってしまい、最悪の場合、磁気信
号エラーとなってしまうので好ましくない。
【0010】前記磁気ヘッドには、磁気ヘッド幅方向の
少なくとも片側に、フィルムエッジガイドを設けると良
い(図2)。このフィルムエッジガイドにより、例えば
フィルムが蛇行しても、フィルムと磁気ヘッドの幅手相
対位置は変化せず、フィルムの磁気トラックと磁気ヘッ
ドのトラックが、正確にトレースできる。
【0011】また本発明における磁気ヘッドは、記録専
用、再生専用、記録再生共用のどの場合にも適用でき
る。前記3タイプの磁気ヘッドを、少なくとも1つ有す
る写真フィルムの磁気記録再生装置に関する。
【0012】また、好ましくは、 2.「前記支持部材が、回転可能なバックローラーであ
ることを特徴とする、1項記載の写真フィルムの磁気記
録再生装置」と組み合わせると良い。
【0013】前記支持部材は、フィルムを磁気ヘッドに
密着させるために、フィルムに対して圧力を加える。良
好な密着性,均一性を得るためには、できるだけ高い圧
力であることが重要である。しかし、例えば支持部材に
固定式のパッド型形状の部材を用いた場合、フェルト材
やゴム等の比較的柔らかい材質を使用したとしても、支
持部材の圧力が強く、かつフィルムの走行速度が速い
と、フィルムの乳剤側にスリキズを発生させ易くなり、
本発明の目的に反してしまう。そこで、支持部材を回転
可能なバックローラーにすれば、フィルム走行速度に追
従してバックローラーが回転するので、スリキズを発生
させることがなく、比較的強い圧力を加えることができ
る。但し、未現像フィルムでは、いわゆるプレッシャー
かぶりと呼ばれる写真乳剤の劣化が発生してしまうの
で、適当な圧力とすることが望まれる。例えばゴムロー
ラーを使用した場合、ゴムの材質にもよるが、100〜
1000g/cmが好ましい。
【0014】更に好ましくは、 3.「前記磁気ヘッドと支持部材の幅手長さが、フィル
ム幅手長さ以上であることを特徴とする、1項記載の写
真フィルムの磁気記録再生装置」と組み合わせると良
い。
【0015】例えば、磁気ヘッドと支持部材の幅手長さ
が、フィルムの画面幅以上であり且つフィルム幅手長さ
以下であった場合、フィルム上の幅手画面領域外では、
キズが発生してしまう。画面領域外なので、写真として
は直接的には影響はないが、もしそのキズにより発塵
し、削れ屑が画面上に付着してしまう様な事が起こる
と、間接的に写真性能に影響する可能性がある。
【0016】即ち、磁気ヘッドと支持部材の幅手長さ
が、フィルムの幅手長さよりも長いので、フィルムの幅
手全面に渡って、磁気ヘッドとその支持部材に挟まれる
ことになり、フィルムと磁気ヘッドの接触が離れる部
分、即ち応力が偏る部分がなくなるため、フィルムに全
くキズを付けることなく、磁気記録再生を行う事ができ
る。
【0017】また、 4.「前記支持部材が、回転可能なバックローラーであ
ることを特徴とする、3項記載の写真フィルムの磁気記
録再生装置」と組み合わせると、2項と同様の理由で良
い。
【0018】更に好ましくは、 5.「前記バックローラーと前記磁気ヘッドが、フィル
ム幅の外側で、接触しないことを特徴とする、4項記載
の写真フィルムの磁気記録再生装置」と組み合わせると
良い。
【0019】例えば、前記バックローラーに比較的柔ら
かいゴムの材質を使用した場合、強い圧力がかかると、
ゴムが変形してしまう。その変形がフィルム厚さ以上と
なってしまうと、フィルム幅よりも外側部分で、バック
ローラーと磁気ヘッドが接触してしまう。バックローラ
ーと磁気ヘッドが接触してしまうと、摩擦力が発生し、
バックローラーの回転速度がフィルム速度に追従しなく
なり、スリキズを発生させ易くなる。従ってバックロー
ラーは、例えばゴム材質の場合には、圧力による変形量
がフィルム厚さ以下となるような硬度の物を用いる。或
いは、柔らかいゴムでも、フィルム外側にテーパー等を
設け、磁気ヘッドと接触しないようにする事が好まし
い。
【0020】またフィルムと磁気ヘッドを、均一にかつ
良好に当接させるために、更に好ましくは、 6.「前記写真フィルムの走行方向における、前記磁気
ヘッドの前後近傍に、回転可能なニップローラーを有
し、かつ前記ニップローラーの幅手長さがフィルム幅手
長さ以上であることを特徴とする、1、2、3又は5項
記載の写真フィルムの磁気記録再生装置」と組み合わせ
ると良い。
【0021】フィルムの巻き癖やカールが強い場合、前
記ニップローラーにより、磁気ヘッド部でのフィルムの
平面性を確保できるので、良好なヘッド当たりを得るた
めに非常に有効である。この場合、磁気ヘッドのフィル
ム走行方向の前後の両方に、ニップローラーを設置する
事が重要であり、片側だけでは十分な平面性を得ること
ができない。またできるだけ近傍に設置することが好ま
しく、磁気ヘッドとフィルムの接触部から±20mm以
内、好ましくは10mm以内である。また、磁気ヘッド
とフィルムの接触線と平行に設置することが好ましい。
【0022】ニップローラーの幅手長さは、フィルム幅
手長さよりの長くなければならない。例えば画面幅以上
であり且つフィルム幅以下の長さのニップローラーを用
いると、逆に磁気ヘッド部での平面性を損ねてしまい、
良好な磁気記録再生ができなくなってしまう。また画面
幅よりも短いと、同様に良好な磁気記録再生ができなく
なるのと、画面内にキズを発生させてしまい好ましくな
い。
【0023】ニップローラーの材質は特に指定しない
が、良好な平面性を得るためには金属どうしの組み合わ
せが好ましい。
【0024】またニップローラーは、少なくとも片側
は、フィルムに対して、接触、脱離可能であることが好
ましい。フィルムが磁気ヘッドにローディングされる際
には脱離状態とし、ローディングされた後に接触させる
と良い。
【0025】ニップローラーのニップ部の高さ位置は、
磁気ヘッドとフィルムの接触部の高さ位置に対して、±
3mm以内であることがフィルムの良好な平面性を得る
上で好ましい。
【0026】また本発明の目的を達成するための、別の
発明として、 7.「複数の磁気トラックを有する写真フィルムの磁気
トラックに当接し、少なくとも磁気情報の記録若しくは
再生の何れかを行う磁気ヘッドを少なくとも1つ以上有
する写真フィルムの磁気記録再生装置において、前記磁
気ヘッドは複数のトラックを有し、かつ幅手長さがフィ
ルム幅手の画面幅以上であり、フィルム幅手方向に対し
て曲率を有し、かつ前記磁気ヘッドと対向する側に、磁
気ヘッドと写真フィルムを密着させるための支持部材を
有し、前記支持部材の幅手長さがフィルム幅手の画面幅
以上であり、フィルム幅手方向に対して前記磁気ヘッド
と逆方向の曲率を有することを特徴とする、写真フィル
ムの磁気記録再生装置」によっても達成される。
【0027】この磁気記録再生装置によれば、1項記載
の発明と同様に、複数の磁気トラックを持つ磁気ヘッド
と、その支持部材の幅手長さが、フィルム幅手の画面幅
よりも長いので、フィルムの画面領域全面に渡って、磁
気ヘッドとその支持部材に挟まれることになり、フィル
ムと磁気ヘッドの接触が離れる部分、即ち応力が偏る部
分がなくなるため、フィルム画面領域にキズを付けるこ
となく、磁気記録再生を行う事ができる。
【0028】また、磁気ヘッドとその支持部材が、相対
するように曲率を有しているので、フィルムのカールに
対して追従でき、フィルムに強い圧力をかけなくても、
フィルム上の全ての磁気トラックで、均一で良好な磁気
記録再生を行うことができる。支持部材がないと、均一
な磁気記録再生が行えず、磁気トラック間での磁気出力
の強度が異なってしまい、最悪の場合、磁気信号エラー
となってしまうので好ましくない。
【0029】一般的に写真フィルムは、パトローネ内で
乳剤面を内側に、磁性層面を外側にして巻かれる。その
ためフィルムのカールは磁性層側に凸になる。従って磁
気ヘッドはフィルム幅手方向に対して凹、支持部材は凸
の曲率とすることが好ましい。またその曲率は、磁気ヘ
ッド、支持部材とも、そのフィルム幅方向の中央部と端
部との高さの差が0.5〜3mm程度となる曲率が好ま
しく、更に好ましくは、1〜2mmである。またフィル
ム幅方向に対して、圧力を均一にするために、磁気ヘッ
ドと支持部材の曲率は略同等であり、かつ両者の曲率の
最深部が相対するように、配置することが好ましい。
【0030】前記磁気ヘッドには、磁気ヘッド幅方向の
少なくとも片側に、フィルムエッジガイドを設けると良
い。このフィルムエッジガイドにより、例えばフィルム
が蛇行しても、フィルムと磁気ヘッドの幅手相対位置は
変化せず、フィルムの磁気トラックと磁気ヘッドのトラ
ックが、正確にトレースできる。この際、磁気ヘッドと
支持部材のフィルム幅手での相対位置ズレ、即ち曲率の
ズレを発生させないために、磁気ヘッドと支持部材とを
固定する冶具を設けても良いし、磁気ヘッドのエッジガ
イドと同側に、支持部材のエッジガイドを設けても良
い。
【0031】本発明における磁気ヘッドは、記録専用、
再生専用、記録再生共用のどの場合にも適用できる。前
記3タイプの磁気ヘッドを、少なくとも1つ有する、写
真フィルムの磁気記録再生装置に関する。特に適してい
る用途として、写真フィルムのカールが強い場合、即ち
フィルム現像前の磁気記録再生装置、例えばカメラ等に
適している。
【0032】また、好ましくは、 8.「前記支持部材が、回転可能なバックローラーであ
ることを特徴とする、7項記載の写真フィルムの磁気記
録再生装置」と組み合わせると良い。
【0033】前記支持部材は、フィルムを磁気ヘッドに
密着させるために、フィルムに対して圧力を加える。良
好な密着性,均一性を得るためには、できるだけ高い圧
力であることが重要である。しかし、例えば支持部材に
固定式のパッド型形状の部材を用いた場合、フェルト材
やゴム等の比較的柔らかい材質を使用したとしても、支
持部材の圧力が強く、かつフィルムの走行速度が速い
と、フィルムの乳剤側にスリキズを発生させ易くなり、
本発明の目的に反してしまう。そこで、支持部材を回転
可能なバックローラーにすれば、フィルム走行速度に追
従してバックローラーが回転するので、スリキズを発生
させることがなく、比較的強い圧力を加えることができ
る。但し、未現像フィルムでは、いわゆるプレッシャー
かぶりと呼ばれる写真乳剤の劣化が発生してしまうの
で、適当な圧力とすることが望まれる。例えばゴムロー
ラーを使用した場合、ゴムの材質にもよるが、50〜6
00g/cmが好ましい。
【0034】更に好ましくは、 9.「前記磁気ヘッドと支持部材の幅手長さが、フィル
ム幅手長さ以上であることを特徴とする、7項記載の写
真フィルムの磁気記録再生装置」と組み合わせると、3
項と同様の理由で良い。
【0035】また、 10.「前記支持部材が、回転可能なバックローラーで
あることを特徴とする、9項記載の写真フィルムの磁気
記録再生装置」と組み合わせると、2項と同様の理由で
良い。
【0036】また更に好ましくは、 11.「前記バックローラーと前記磁気ヘッドが、フィ
ルム幅の外側で、接触しないことを特徴とする、10項
記載の写真フィルムの磁気記録再生装置」と組み合わせ
ると良い。
【0037】5項の発明と同様に、例えば、前記バック
ローラーに比較的柔らかいゴムの材質を使用した場合、
強い圧力がかかると、ゴムが変形してしまう。その変形
がフィルム厚さ以上となってしまうと、フィルム幅より
も外側部分で、バックローラーと磁気ヘッドが接触して
しまう。バックローラーと磁気ヘッドが接触してしまう
と、摩擦力が発生し、バックローラーの回転速度がフィ
ルム速度に追従しなくなり、スリキズを発生させ易くな
る。従ってバックローラーは、例えばゴム材質の場合に
は、圧力による変形量がフィルム厚さ以下となるような
硬度の物を用いる。或いは、柔らかいゴムでも、フィル
ム外側を更に大きい曲率とする、又はテーパー等を設
け、磁気ヘッドと接触しないようにする事が好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の写真フィルムの磁気記録
再生装置の実施の形態の例を図1〜7で説明する。
【0039】本発明の請求項1記載の発明の磁気記録再
生装置の実施の形態の一例を図1に示す。
【0040】図1において、写真フィルム2は透明な磁
気記録層を裏面の全面に塗布した写真フィルムであり、
裏面側が磁気ヘッド1側に来るように配置される。写真
フィルム2上には画面領域3が設けられている。磁気ヘ
ッド1は、複数の磁気トラック4を有しており、またフ
ィルム幅手方向の長さが、フィルム幅手の画面幅よりも
長い。そして記録用ヘッド、再生用ヘッドのどちらでも
実施の形態は同じであるが、その両方を順番に配置する
ことも可能である。バックローラー6は、磁気ヘッド1
の背面支持用のバックローラーであり、磁気ヘッド1と
同様に幅手長さがフィルム幅手の画面幅よりも長い。そ
して図示しないバネの加圧により、写真フィルム2を磁
気ヘッド1に密着させる。また磁気ギャップ5の真上に
最大圧力がかかるように配置されている。また磁気ヘッ
ド1上には、磁気トラック4が複数配置されている。
【0041】前記磁気ヘッド1には、磁気ヘッド幅方向
の少なくとも片側に、フィルムエッジガイド1aを設け
ると良い(図2)。このフィルムエッジガイド1aによ
り、例えばフィルムが蛇行しても、フィルムと磁気ヘッ
ドの幅手相対位置は変化せず、フィルムの磁気トラック
と磁気ヘッドのトラックが、正確にトレースできる。
【0042】図1において、磁気ヘッド1が再生用ヘッ
ドがあった場合の、具体的な磁気再生方法を記す。具体
的な磁気データの変調方式としては種々あるが、一般的
に写真フィルムでは、パルス位置変調法が広く用いられ
る。パルス位置変調法の詳細な説明は、特願平9−20
9006号等に示されている。
【0043】予め複数の磁気トラックに記録がなされて
いる写真フィルムは、図示しない駆動ロールにより、写
真コマ毎のコマ送り、或いは連続的に磁気ヘッド1上を
通過させられる。その際、磁気ヘッド1の磁気ギャップ
5は、磁気信号を検出する。検出された磁気信号は、各
トラック毎に増幅回路により増幅、パルス位置変調法の
復調回路によりデジタルデータに復調、CPUに送られ
情報として認識される(図示せず)。この増幅回路、復
調回路は、各トラック毎に設けても良く、またリレーを
設けて、複数トラック共用としても良い。共用とした場
合は、コストが低くできるが、全てのトラックの情報を
再生するためには、複数回フィルムを搬送させなければ
ならず、再生時間が長くなってしまう。目的に応じてど
ちらかを使い分けることが望ましい。
【0044】本実施の形態により、前記した様な磁気記
録再生を、写真フィルムの画面領域にキズを付けること
なく行うことができる。
【0045】本発明の請求項3記載の発明の磁気記録再
生装置の実施の形態の一例を図3に示す。
【0046】図3において、磁気ヘッド7は、複数の磁
気トラック4を有しており、またフィルム幅手方向の長
さが、フィルム幅手長さよりも長い。記録用ヘッド、再
生用ヘッドのどちらでも実施の形態は同じであるが、そ
の両方を順番に配置することも可能である。バックロー
ラー8は磁気ヘッド7の背面支持用のバックローラーで
あり、磁気ヘッド7と同様に幅手長さがフィルム幅手の
長さよりも長い。図示しないバネの加圧により、フィル
ムを磁気ヘッドに密着させる。また磁気ギャップ5の真
上に最大圧力がかかるように配置される。
【0047】前記磁気ヘッド7には、磁気ヘッド幅方向
の少なくとも片側に、フィルムエッジガイド9を設ける
と良い(図4)。このフィルムエッジガイド9により、
例えばフィルムが蛇行しても、フィルムと磁気ヘッドの
幅手相対位置は変化せず、フィルムの磁気トラックと磁
気ヘッドのトラックが、正確にトレースできる。
【0048】本実施の形態によれば、写真フィルムの全
面にキズをつけることなく、磁気記録再生を行うことが
可能である。
【0049】本発明の請求項6記載の発明の磁気記録再
生装置の実施の形態の一例を図5に示す。
【0050】図5において、磁気ヘッド7のフィルム走
行方向前後にニップローラー10が設けられている。ニ
ップローラー10は、図示しないソレノイドにより、上
下の片側又は両側が、フィルム面に対して接触,脱離が
可能であり、磁気記録再生のフィルム搬送時にのみ、フ
ィルムに接触される。
【0051】本実施の形態よれば、例えばフィルムの巻
き癖やカールが強い場合、前記ニップローラー10によ
り、磁気ヘッド部でのフィルムの平面性を良化できるの
で、良好なヘッド当たりを得るために有効である。
【0052】本発明の請求項7記載の発明の磁気記録再
生装置の実施の形態の一例を図6に示す。
【0053】図6において、磁気ヘッド11はフィルム
幅手方向に対して曲率を持った磁気ヘッドである。バッ
クローラー12は磁気ヘッド11と同様にフィルム幅手
方向に対して曲率を持ったバックローラーである。この
場合の曲率は両者とも、そのフィルム幅方向の中央部と
端部との高さの差が1.5mmで、フィルムが磁性層側
に凸にカールしている状態に対応して、磁気ヘッド11
は凹、バックローラー12は凸に曲率を持っている。ま
た図1の実施の形態と同様に、フィルム幅手方向の長さ
がフィルム幅手の画面幅よりも長く、バックローラー1
2は図示しないバネの加圧により、フィルムを磁気ヘッ
ドに密着させる。この時バックローラー12の位置は、
フィルム走行方向は、回転軸の中心が磁気ギャップの真
上に、幅手方向は、磁気ヘッド11とバックローラー1
2の曲率の最深部が相対するように、図示しない固定冶
具により固定されている。
【0054】本実施の形態によれば、写真フィルムの画
面領域内にキズを付けることなく磁気記録再生を行うこ
とができ、更にフィルムのカールが強い場合でも、良好
なヘッド当たりを得ることができる。
【0055】本発明の請求項9記載の発明の磁気記録再
生装置の実施の形態の一例を図7に示す。
【0056】図6と同様に、図7において、磁気ヘッド
13はフィルム幅手方向に対して曲率を持った磁気ヘッ
ドである。バックローラー14は磁気ヘッド13と同様
にフィルム幅手方向に対して曲率を持ったバックローラ
ーである。図6と同様に、曲率は両者とも、そのフィル
ム幅方向の中央部と端部との高さの差が1.5mmで、
フィルムが磁性層側に凸にカールしている状態に対応し
て、磁気ヘッド13は凹、バックローラー14は凸に曲
率を持っている。また図3の実施の形態と同様に、フィ
ルム幅手方向の長さがフィルム幅よりも長く、バックロ
ーラー14は図示しないバネの加圧により、フィルムを
磁気ヘッドに密着させる。この時バックローラー14の
位置は、フィルム走行方向は、回転軸の中心が磁気ギャ
ップの真上に、幅手方向は、磁気ヘッド13とバックロ
ーラー14の曲率の最深部が相対するように、図示しな
い固定冶具により固定されている。
【0057】本実施の形態によれば、写真フィルムの全
面にキズを付けることなく、磁気記録再生を行うことが
可能であり、更にフィルムのカールが強い場合でも、良
好なヘッド当たり得ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明により、写真フィルムの画面内に
キズを付けることなく、フィルム画面領域内の磁気トラ
ックに対して、良好な磁気記録再生を行うことができ
る、写真フィルムの磁気記録再生装置を提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の発明の磁気記録再生装
置の実施の形態の一例を示す斜視図。
【図2】図1において、磁気ヘッド1に、磁気ヘッド幅
方向の少なくとも片側に、フィルムエッジガイドを設け
た場合を示す斜視図。
【図3】本発明の請求項3記載の発明の磁気記録再生装
置の実施の形態の一例を示す斜視図。
【図4】図3において、磁気ヘッド1に、磁気ヘッド幅
方向の少なくとも片側に、フィルムエッジガイドを設け
た場合を示す斜視図。
【図5】本発明の請求項6記載の発明の磁気記録再生装
置の実施の形態の一例を示す斜視図。
【図6】本発明の請求項7記載の発明の磁気記録再生装
置の実施の形態の一例を示す斜視図。
【図7】本発明の請求項9記載の発明の磁気記録再生装
置の実施の形態の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 1a フィルムエッジガイド 2 写真フィルム 3 画面領域 4 磁気トラック 5 磁気ギャップ 6 バックローラー 7 磁気ヘッド 8 バックローラー 9 フィルムエッジガイド 10 ニップローラー 11 磁気ヘッド 12 バックローラー 13 磁気ヘッド 14 バックローラー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁気トラックを有する写真フィル
    ムの磁気トラックに当接し、少なくとも磁気情報の記録
    若しくは再生の何れかを行う磁気ヘッドを、少なくとも
    1つ以上有する写真フィルムの磁気記録再生装置におい
    て、前記磁気ヘッドは複数のトラックを有し、かつ幅手
    長さがフィルム幅手の画面幅以上であり、前記磁気ヘッ
    ドと対向する側に、磁気ヘッドと写真フィルムを密着さ
    せるための支持部材を有し、かつ前記支持部材の幅手長
    さがフィルム幅手の画面幅以上であることを特徴とする
    写真フィルムの磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記支持部材が、回転可能なバックロー
    ラーであることを特徴とする、請求項1記載の写真フィ
    ルムの磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気ヘッドと支持部材の幅手長さ
    が、フィルム幅手長さ以上であることを特徴とする、請
    求項1記載の写真フィルムの磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材が、回転可能なバックロー
    ラーであることを特徴とする、請求項3記載の写真フィ
    ルムの磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記バックローラーと前記磁気ヘッド
    が、フィルム幅の外側で接触しないことを特徴とする、
    請求項4記載の写真フィルムの磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記写真フィルムの走行方向における、
    前記磁気ヘッドの前後近傍に、回転可能なニップローラ
    ーを有し、かつ前記ニップローラーの幅手長さがフィル
    ム幅手長さ以上であることを特徴とする、請求項1、
    2、3又は5記載の写真フィルムの磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 複数の磁気トラックを有する写真フィル
    ムの磁気トラックに当接し、少なくとも磁気情報の記録
    若しくは再生の何れかを行う磁気ヘッドを少なくとも1
    つ以上有する写真フィルムの磁気記録再生装置におい
    て、前記磁気ヘッドは複数のトラックを有し、かつ幅手
    長さがフィルム幅手の画面幅以上であり、フィルム幅手
    方向に対して曲率を有し、かつ前記磁気ヘッドと対向す
    る側に、磁気ヘッドと写真フィルムを密着させるための
    支持部材を有し、前記支持部材の幅手長さがフィルム幅
    手の画面幅以上であり、フィルム幅手方向に対して前記
    磁気ヘッドと逆方向の曲率を有することを特徴とする、
    写真フィルムの磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記支持部材が、回転可能なバックロー
    ラーであることを特徴とする、請求項7記載の写真フィ
    ルムの磁気記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記磁気ヘッドと支持部材の幅手長さ
    が、フィルム幅手長さ以上であることを特徴とする、請
    求項7記載の写真フィルムの磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記支持部材が、回転可能なバックロ
    ーラーであることを特徴とする、請求項9記載の写真フ
    ィルムの磁気記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記バックローラーと前記磁気ヘッド
    が、フィルム幅の外側で、接触しないことを特徴とす
    る、請求項10記載の写真フィルムの磁気記録再生装
    置。
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