JP2000075053A - 時計用文字盤 - Google Patents

時計用文字盤

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JP2000075053A JP10244281A JP24428198A JP2000075053A JP 2000075053 A JP2000075053 A JP 2000075053A JP 10244281 A JP10244281 A JP 10244281A JP 24428198 A JP24428198 A JP 24428198A JP 2000075053 A JP2000075053 A JP 2000075053A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光透過性を有するとともに、時計のデザインと
調和のとれる高級感ある白色を呈し、かつ衝撃や落とし
たりしても破損することのない時計用文字盤を提供す
る。 【解決手段】Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 のう
ち一種以上の安定化剤によって部分安定化されたジルコ
ニアを60〜99重量%と、アルミナを40〜1重量%
の範囲で含有してなり、L*a*b*表色系での明度
(L*)が88以上であるとともに、板厚みが0.15
〜0.5mmの範囲にある時の光透過率が25%以上で
ある白色ジルコニアセラミックスにより時計用文字盤を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特に太陽電池を備え
る時計に用いられる時計用文字盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽電池を備えた時計としては図
2に示すようなものがあった。15は外装体、11は上
記外装体15の凹部を閉じる蓋体としての風防ガラス
で、外装体15の凹部には底面側からムーブメント1
6、太陽電池14及び文字盤13が順次設置されてお
り、文字盤13上の指針12がムーブメント16により
駆動されるようになっていた。
【0003】また、このような時計の文字盤13には、
光透過性と衝撃に耐えうる強度だけでなく、装飾性も必
要であり、例えば、文字盤13を透明体で形成すると、
時計のデザインによっては外観的な調和がとれないとい
った課題があった。
【0004】その為、文字盤13は光透過性を有する着
色基板によって形成されており、例えば、文字盤13を
白色とする場合には、白色系の色調を呈するアルミナセ
ラミックスやジルコニアセラミックスにより形成したも
のがあった(特開平7−198866号公報、特開平7
ー294667号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記時計用
文字盤13には光透過性が必要であり、通常、その厚み
は0.15〜0.5mm程度と薄肉であるため、文字盤
13をアルミナセラミックスにより形成したものでは、
その曲げ強度が300〜350MPa程度しかなく、時
計に衝撃を与えたり、落としたりすると文字盤13が割
れてしまうといった恐れがあった。
【0006】一方、文字盤13をジルコニアセラミック
スにより形成したものでは、十分に高い曲げ強度を有す
ることから時計に衝撃を与えたり、落としても文字盤1
3の割れの心配はないものの、その色調が乳白色であ
り、L*a*b*表色系で測定した時の白さの基準であ
る明度(L*)が83〜85と、アルミナセラミックス
の明度(L*)91.2と比べて低いために全体的に黒
っぽく、高級感が得られないといった課題があった。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、光透過性を有するとと
もに、高級感ある白色を呈し、かつ時計に衝撃を加えた
り、落としたとしても割れる心配のない十分な強度を有
する白色ジルコニアセラミックスからなる時計用文字盤
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 のうち
一種以上の安定化剤によって部分安定化されたジルコニ
アを主成分としてアルミナを含有してなり、L*a*b
*表色系での明度(L*)が88以上である白色ジルコ
ニアセラミックスにより時計用文字盤を形成したことを
特徴とする。
【0009】また、本発明は上記ジルコニアの含有量が
60〜99重量%でかつアルミナの含有量が40〜1重
量%の範囲にあり、白色ジルコニアセラミックスの板厚
みが0.15〜0.5mmの範囲にある時の光透過率が
25%以上であることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明は、上記白色ジルコニアセ
ラミックス中におけるアルミナの平均結晶粒子径を0.
1〜1μmとしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0012】図1は本発明に係る時計用文字盤を備えた
太陽電池駆動タイプの時計を示す縦断面図で、5は外装
体、1は外装体5の凹部を閉じる蓋体としての風防ガラ
スであり、上記外装5の凹部にはムーブメント6、太陽
電池4、文字盤3、及びムーブメント6によって駆動さ
れる指針2がそれぞれ設置されている。そして、太陽光
等の光が文字盤3を透過し、太陽電池4に吸収されて発
電すると、上記ムーブメント6によって指針2が駆動す
るようになっている。
【0013】また、本発明によれば、上記文字盤3を、
厚みが0.15〜0.5mmの範囲にあり、Y2 3
MgO、CaO、CeO2 のうち一種以上の安定化剤に
よって部分安定化されたジルコニアを主成分とし、他の
構成成分としてアルミナを含有してなる白色ジルコニア
セラミックスにより形成してある。本来、着色顔料等を
含まないジルコニアセラミックスの色調は乳白色である
が、本件発明者らは鋭意研究を重ねたところ、ジルコニ
アセラミックスにアルミナを含有させることで白色を呈
することを見出したのである。また、ジルコニアの結晶
相は安定化剤を含まない純粋な状態では、1000℃付
近で正方晶から単斜晶への相変態が頻繁に起こり、薄肉
のジルコニアセラミックスを製作することが難しいので
あるが、上記の如き安定化剤を加えることによってジル
コニアの相変態が部分的に起こるようにしたことから、
この部分的に起こる応力誘起相変態強化メカニズムによ
り高い曲げ強度と高靭性を実現することができる。その
為、前記厚みにおいて衝撃を加えたり、落としたりして
も割れにくく、十分な光透過性を有するとともに、その
色調を高純度のアルミナセラミックスに劣らない高級感
ある白色とすることができる。
【0014】なお、本発明において部分安定化されたジ
ルコニアとは、ジルコニアの主結晶相が正方晶からな
り、ジルコニアの一部が部分的に相変態を起こし得るよ
うに材料調整されていることを言い、また、ジルコニア
の主結晶相が正方晶からなるとは、実質的に正方晶のみ
からなる場合は勿論のこと、正方晶量が70重量%以上
であって、他に立方晶及び/又は単斜晶を含む混晶から
なるものを含むことを言う。
【0015】このような部分安定化されたジルコニアを
得るためには、安定化剤がY2 3である時にはジルコ
ニアに対して3〜9mol%の範囲で、安定化剤がMg
Oである時にはジルコニアに対して16〜26mol%
の範囲で、安定化剤がCaOである時にはジルコニアに
対して8〜12mol%の範囲で、安定化剤がCeO2
である時にはジルコニアに対して10〜16mol%の
範囲でそれぞれ含有すれば良い。
【0016】ところで、アルミナ含有量が40重量%よ
り多くなる(部分安定化されたジルコニアの含有量が6
0重量%未満)となると、白色ジルコニアセラミックス
の曲げ強度及び破壊靱性値が大きく低下するとともに、
光透過率が大幅に低下して太陽電池4の発電効率や二次
電池(不図示)の充電効率が落ちる。即ち、太陽電池4
により時計を十分に駆動させには25%以上の光透過率
が必要となるのであるが、アルミナは主にジルコニアセ
ラミックスの粒界中に存在し、このアルミナ量が多くな
り過ぎると入射した光が粒界で反射される割合が多くな
り、光透過率が25%を下回るからである。また、逆に
アルミナ含有量が1重量%未満(ジルコニアの含有量が
99重量%より多くなる)となると、L*a*b*表色
系での明度(L*)が低下して高級感ある白色が得られ
なくなる。
【0017】従って、文字盤3を構成する白色ジルコニ
アセラミックスとしては、部分安定化されたジルコニア
を60〜99重量%、アルミナを40〜1重量%の範囲
でそれぞれ含有したものが良く、好ましくは部分安定化
されたジルコニアを90〜99重量%、アルミナを10
〜1重量%の範囲で含有したものが良い。
【0018】なお、本発明に係る白色ジルコニアセラミ
ックスは、ジルコニア、アルミナ、及びジルコニアの安
定化剤を必須成分として含有するが、上記成分以外の成
分の含有を排除するものではなく、例えば、シリカやチ
タニア等の周知の助剤成分を3%以下の範囲で含有して
いても構わない。
【0019】また、ジルコニアセラミックスの光透過率
を高めるうえで、ジルコニアセラミックスの平均気孔径
や構成成分であるアルミナの平均結晶粒子径も重要な要
件であり、平均気孔径としては0.3μm以下、アルミ
ナの平均結晶粒子径は0.1〜1.0μmの範囲にある
ものが良い。
【0020】さらに、ジルコニアセラミックスの強度及
び破壊靱性値を高めるうえで、前述したアルミナの平均
結晶粒子径以外にジルコニアの平均結晶粒子径も重要な
要件であり、ジルコニアの平均結晶粒子径としては0.
2〜5.0μmの範囲にあるものが良い。
【0021】ところで、時計用文字盤3を構成する白色
ジルコニアセラミックスの組成についてはICP発光分
光分析により、明度(L*)は色彩色度計によりそれぞ
れ確認することができ、ジルコニアの結晶相の同定にあ
たっては、白色ジルコニアセラミックスを鏡面研磨し、
X線回折測定法により確認することができる。
【0022】即ち、正方晶量の算出にあたっては、X線
回折における単斜晶ジルコニアのX線回折ピーク強度を
Im(111),Im(−111)、立方晶ジルコニア
のX線回折ピーク強度をIc(111)、及び正方晶ジ
ルコニアのX線回折ピーク強度をIt(111)とする
と、数1により算出することができる。
【0023】
【数1】
【0024】次に、本発明の時計用文字盤3を構成する
白色ジルコニアセラミックスの製法について説明する。
【0025】まず、出発原料としてジルコニア(ZrO
2 )の粉末に対し、酸化イットリウム(Y2 3 )、酸
化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(Ca
O)、酸化セリウム(CeO2 )の安定化剤のうち一種
以上の粉末を混合、仮焼、粉砕する乾式合成法、あるい
はジルコニウム化合物と、前記安定化剤の化合物との混
合溶液から共沈させて得た混合粉末を乾燥、仮焼、粉砕
する湿式合成法によりそれぞれの安定化剤が前述した割
合で含有されるように調製した部分安定化されたジルコ
ニア粉体を製作する。
【0026】そして、このジルコニア(ZrO2 )の粉
体に対してアルミナ(Al2 3 )の粉体を添加し、さ
らにバインダー及び溶媒を添加混合して泥漿を作製し、
ドクターブレード法などのテープ成形法にてグリーンシ
ートを成形するか、あるいは上記泥漿をスプレードライ
ヤにて乾燥造粒して顆粒を製作し、この顆粒を所定の型
内に充填して板状成形体とする。この時、必要に応じて
切削加工を施しても良い。
【0027】なお、原料調合の手段として前述では予め
安定化剤によって部分安定化されたジルコニア粉末を用
意したが、ジルコニア(ZrO2 )の粉末、各種安定化
剤の粉末、及びアルミナ(Al2 3 )の粉末をそれぞ
れ所定の割合で添加混合することもできる。
【0028】次に、得られた成形体を大気雰囲気中、酸
素雰囲気中、真空雰囲気中にて1450℃〜1600℃
の温度にて焼成することで、Y2 3 、MgO、Ca
O、CeO2 のうち一種以上の安定化剤によって部分安
定化されたジルコニアを主成分としてアルミナを含有し
てなり、L*a*b*表色系での明度(L*)が88以
上である白色ジルコニアセラミックスを得ることができ
る。
【0029】かくして、この白色ジルコニアセラミック
スにより時計用文字盤3を形成すれば、アルミナセラミ
ックスと比較して曲げ強度及び破壊靭性値の向上が図
れ、衝撃や落下による文字盤3の破損を防ぐことができ
る。
【0030】また、この時計用文字盤3は板厚みが0.
15〜0.5mmの範囲において、十分な光透過性を有
するとともに、その色調を高級感ある白色とすることが
できるため、時計のデザインとの調和が図れ、優れた商
品価値を有するとともに、太陽電池4による十分な発電
効率や二次電池(不図示)への十分な充電効率を得るこ
とができるため、時計の駆動時間を長くすることができ
る。
【0031】
【実施例】(実施例1)ここで、アルミナ含有量を異な
らせたジルコニアセラミックスにより時計用文字盤3を
製作し、L*a*b*表色系での明度(L*)を測定す
る実験を行った。
【0032】本実験では3mol%のY2 3 により部
分安定化したジルコニア粉末に対してアルミナ粉末を添
加し、回転ミルにて混合粉砕したあとスプレードライヤ
ーにより造粒して顆粒を製作した。そして、得られた顆
粒を金型内に充填してメカプレス機にて一軸加圧成型し
たあと、酸化雰囲気中にて1450〜1600℃の温度
範囲で焼成してジルコニアセラミックスを製作し、得ら
れたジルコニアセラミックスに研削加工を施して板厚み
が0.5mmの板状体とするとともに、上記板状体の表
面に研磨加工を施して鏡面に仕上げることで時計用文字
盤3を製作した。 そして、得られた時計用文字盤3に
対し、色彩色度計を用いて明度(L*)を測定した。な
お、測定に使用した色彩色度計は、ミノルタカメラ株式
会社製CR−221を用いた。
【0033】表1にアルミナの含有量と時計用文字盤の
明度(L*)との関係を示す。なお、明度(L*)はそ
の値が大きいほど白色に近いことを示す。
【0034】
【表1】
【0035】この結果、アルミナの含有量が多いほど明
度(L*)の値を大きくできることが判る。そして、ア
ルミナの含有量が1重量%以上であれば明度(L*)を
88以上とすることができ、高級感ある白色を有するア
ルミナセラミックスの明度(L*)91.2に近づける
ことができた。特に、アルミナの含有量が5重量%以上
のものでは、アルミナセラミックス以上の明度(L*)
が得られ、時計用文字盤として申し分ない高級感ある白
色を呈していた。
【0036】そこで、さらに板厚みが0.2mm及び
0.3mmの時計用文字盤も用意し、各板厚み毎に時計
用文字盤の光透過率を計測し、アルミナの含有量と時計
用文字盤の光透過率との関係について調べる実験を行っ
た。
【0037】なお、光透過率の測定方法にあたっては、
白色光を用い、太陽電池上に文字盤を載せていない状態
での起電力を100%とし、各文字盤を太陽電池に載せ
た時の起電力との比を光透過率として算出した。
【0038】それぞれの結果は表2〜表4に示す通りで
ある。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】これらの結果、まず、アルミナ含有量の増
加に伴いいずれの時計用文字盤も光透過率が低下するこ
とが判る。そして、時計を駆動させるのに十分な起電力
を得るためには、25%以上の光透過率が必要である。
従って、厚みが0.2mmの時にはアルミナ含有量を4
0重量%以上、厚みが0.3mm及び0.5mmの時に
はアルミナ含有量を20重量%以上とすれば良いことが
判る。
【0043】また、各文字盤3を構成するジルコニアセ
ラミックスの曲げ強度と破壊靱性値を調べるため、同様
の方法にて製作した試料を基にJIS R 1601に
て測定を行った。
【0044】それぞれの結果を表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】この結果、アルミナ含有量の増加に伴いジ
ルコニアセラミックスの曲げ強度及び破壊靱性値も低下
することが判る。そして、アルミナ含有量が40重量%
のものではアルミナセラミックスよりは優れた機械的特
性を有するものの、曲げ強度が580MPa、破壊靱性
値が3.0MPam0.5 にまで低下した。
【0047】これらの結果より、時計用文字盤を構成す
るジルコニアセラミックスとしては、部分安定化された
ジルコニアを60〜99重量%、アルミナを40〜1重
量%の範囲で含有したものが良く、好ましくは部分安定
化されたジルコニアを90〜99重量%、アルミナを1
0〜1重量%の範囲で含有したものが良いことが判る。
【0048】(実施例2)次に、平均気孔径の異なる白
色ジルコニアセラミックスにより板厚みが0.5mmの
時計用文字盤を製作し、実施例1と同様の条件にて光透
過率を測定する実験を行った。なお、本実験ではアルミ
ナ含有量が20重量%の白色ジルコニアセラミックスを
用いた。
【0049】それぞれの結果は表6に示す通りである。
【0050】
【表6】
【0051】この結果、平均気孔径が0.3μmより大
きくなると光透過率が25%未満となった。
【0052】このことから時計用文字盤を構成する白色
ジルコニアセラミックスの平均気孔径は0.5μm以下
が良いことが判る。
【0053】(実施例3)さらに、アルミナの平均結晶
粒子径が異なる白色ジルコニアセラミックスにより板厚
みが0.5mmの時計用文字盤を製作し、実施例1と同
様の条件にて光透過率を測定する実験を行った。なお、
本実験においてもアルミナ含有量が20重量%の白色ジ
ルコニアセラミックスを用いた。
【0054】それぞれの結果は表7に示す通りである。
【0055】
【表7】
【0056】この結果、アルミナの平均結晶粒子径が
1.0μmより大きくなると光透過率が25%未満とな
った。
【0057】このことから時計用文字盤を構成する白色
ジルコニアセラミックス中のアルミナの平均結晶粒子径
は1.0μm以下が良いことが判る。ただし、アルミナ
の平均結晶粒子径を0.1μm未満とすることは製造上
難しいことから、好ましい範囲としては0.1〜1.0
μmが良いことが判る。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明は時計用文字盤
を、Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 のうち一種以
上の安定化剤によって部分安定化されたジルコニアを主
成分としてアルミナを含有してなり、L*a*b*表色
系での明度(L*)が88以上である白色ジルコニアセ
ラミックスにより形成したことから、時計用文字盤とし
て必要な曲げ強度及び靱性が得られ、0.15〜0.5
mmの板厚みにおいて光透過性を有するとともに、高級
感ある白色を呈したものとすることができる。
【0059】その為、本発明の時計用文字盤を時計に組
み込めば、衝撃を加えたり、落としたりしても破損する
ことがなく、また、時計のデザインと調和のとれたもの
とすることができ、さらには太陽電池の十分な発電効率
及び二次電池の十分な充電効率が得られ、駆動時間が長
く装飾性の高い時計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時計用文字盤を組み込んだ太陽電
池駆動タイプの時計を示す縦断面図である。
【図2】従来の時計用文字盤を組み込んだ太陽電池駆動
タイプの時計を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,13・・・風防ガラス 2,12・・・指針 3,
13・・・文字盤 4,14・・・太陽電池 5,15・・・外装体 6,
16・・・ムーブメント

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 のう
    ち一種以上の安定化剤によって部分安定化されたジルコ
    ニアを主成分としてアルミナを含有してなり、L*a*
    b*表色系での明度(L*)が88以上である白色ジル
    コニアセラミックスよりなる時計用文字盤。
  2. 【請求項2】上記ジルコニアの含有量が60〜99重量
    %でかつアルミナの含有量が40〜1重量%である上記
    白色ジルコニアセラミックスの板厚みが0.15〜0.
    5mmの時の光透過率が25%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の時計用文字盤。
  3. 【請求項3】上記白色ジルコニアセラミックス中におけ
    るアルミナの平均結晶粒子径が0.1〜1μmであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の時計用文字盤。
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