JP2000072875A - ポリイミド前駆体、感光性樹脂組成物、レリーフパターンの製造法及び半導体装置 - Google Patents

ポリイミド前駆体、感光性樹脂組成物、レリーフパターンの製造法及び半導体装置

Info

Publication number
JP2000072875A
JP2000072875A JP24537698A JP24537698A JP2000072875A JP 2000072875 A JP2000072875 A JP 2000072875A JP 24537698 A JP24537698 A JP 24537698A JP 24537698 A JP24537698 A JP 24537698A JP 2000072875 A JP2000072875 A JP 2000072875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin composition
general formula
compound
photosensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24537698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4123588B2 (ja
Inventor
Masahiko Ko
昌彦 広
Masahiro Miyasaka
昌宏 宮坂
Lames Rangelade Geraldin
ラメス ランゲラーデ ゲラルディン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HD MicroSystems Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd filed Critical Hitachi Chemical DuPont Microsystems Ltd
Priority to JP24537698A priority Critical patent/JP4123588B2/ja
Publication of JP2000072875A publication Critical patent/JP2000072875A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4123588B2 publication Critical patent/JP4123588B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】優れた感光特性を示し、高解像度で残膜率に優
れ、イミド化時の揮散性と硬化膜の特性の良好なポリイ
ミド前駆体及び該ポリイミド前駆体より得られるポリイ
ミド膜を有する信頼性に優れる半導体装置を提供する。 【解決手段】一般式(I) [式中、Arは芳香環を有する4価の有機基であり、
Arは芳香環を有する2価の有機基であり、X及び
X’は、各々独立にカルボキシル基又は一般式(II) (式中、R及びR’は、各々独立に水素原子、メチル
基、エチル基又はプロピル基であり、R”は水素原子又
はメチル基であり、nは2、3又は4である)で示され
る基であり、X及びX’の少なくとも一方は一般式(I
I)で示される基である]で表される繰り返し単位を有
するポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体より得ら
れるポリイミド膜を有する半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド前駆
体、感光性樹脂組成物、レリーフパターンの製造法及び
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド又はその前駆体であって、そ
れ自体でフォトパターニング性を兼備しているものは感
光性ポリイミドと呼ばれ、半導体の表面保護膜用等に用
いられる。感光性ポリイミドにはいくつかの感光性付与
方式が知られている。代表的なものには、特公昭55−
41422号公報で提案されているようなポリアミド酸
をヒドロキシアクリレートのエステルとしたものや、特
開昭54−145794号公報で提案されているような
ポリアミド酸にアミノアクリレートなどを配合すること
により感光性基を塩結合で導入するものが知られてい
る。
【0003】半導体素子の高密度化に伴い、感光性ポリ
イミドには高感度化が求められている。しかしポリアミ
ド酸自体が剛直なために、スピンコート等によって作製
する膜状態では従来の紫外線硬化塗料やドライフィルム
レジストと比較して低感度となる欠点がある。これを改
良するべくチタノセン系化合物、オキシムエステル系化
合物等を添加することにより高感度化することが行われ
ている。しかし一方で、保存時の極性溶媒中に溶解した
状態において保存時のワニスの粘度変化や感光特性が低
下してしまう欠点がある。このため、膜状態での高感度
化と保存時の溶液状態での保存安定性を両立できない問
題があった。さらにこれらの材料は、フォトプロセスに
よりパターンを形成後、加熱処理又は化学処理によりイ
ミド化して半導体装置内に残る。しかしながらこのイミ
ド化に伴う感光性付与成分の揮散が不十分な場合、物理
的特性が非感光性ポリイミドに比べ劣り、以降の半導体
製造工程や素子の使用中にポリイミド膜が剥離したり、
配線が汚染されたり、基板や封止材にクラックが生じ
る、などの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、優れた感光特性を示し、高解像度で残膜率に優れ、
イミド化時の揮散性と硬化膜の特性の良好なポリイミド
前駆体を提供するものである。請求項2記載の発明は、
優れた感光特性を示し、高解像度で残膜率に優れ、イミ
ド化時の揮散性と硬化膜の特性の良好な感光性樹脂組成
物を提供するものである。請求項3記載の発明は、請求
項2記載の発明の課題に加え、より優れた感光特性を示
す感光性樹脂組成物を提供するものである。請求項4記
載の発明は、請求項2記載の発明の課題に加え、優れた
感光特性を損なうことなく優れた保存安定性を示す感光
性樹脂組成物を提供するものである。
【0005】請求項5記載の発明は、請求項2記載の発
明の課題に加え、より優れた感光特性を示す感光性樹脂
組成物を提供するものである。請求項6記載の発明は、
イミド化時の揮散性が良好であり、高解像度で残膜率に
優れ、優れた耐熱性、解像性および耐薬品性を示し形状
の良好な硬化膜を与えるレリーフパターンの製造法を提
供するものである。請求項7記載の発明は、特性の良好
なポリイミド膜を有することにより、信頼性に優れる半
導体装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化7】 [式中、Arは芳香環を有する4価の有機基であり、
Arは芳香環を有する2価の有機基であり、X及び
X’は、各々独立にカルボキシル基又は一般式(II)
【化8】 (式中、R及びR’は、各々独立に水素原子、メチル
基、エチル基又はプロピル基であり、R”は水素原子又
はメチル基であり、nは2、3又は4である)で示され
る基であり、X及びX’の少なくとも一方は一般式(I
I)で示される基である]で表される繰り返し単位を有
するポリイミド前駆体に関する。
【0007】また本発明は、(A)一般式(III)
【化9】 (式中、R及びR’は、各々独立に水素原子、メチル
基、エチル基又はプロピル基であり、R”は水素原子又
はメチル基であり、nは2、3又は4である)で示され
る化合物、(B)カルボキシル基を有するポリイミド前
駆体及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂
組成物に関する。
【0008】また本発明は、(C)成分が、一般式(I
V)
【化10】 (式中、R、R、R、R、R、R、R
、R及びR10は、各々独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基または複素環で
ある)で示されるチタノセン化合物、または、一般式
(V)
【化11】 (式中、Y、Y’及びY”は、各々独立に、水素原子、
アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ
基、アルコキシ基又はCOA若しくはCOOA(Aはア
ルキル基である)で示される基であり、p,q及びr
は、各々独立に、1〜5の整数である)であるヘキサア
リールビイミダゾール化合物である感光性樹脂組成物に
関する。
【0009】また本発明は、さらに(D)450nm〜
600nmに吸収をもつ色素化合物を含有する前記感光
性樹脂組成物に関する。また本発明は、さらに(E)一
般式(VI)
【化12】 (式中、R11、R12、R13、R14及びR15
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は1価
の有機基、R16はシアノ基、ニトロ基又は1価の有機
基である)で示される3−置換クマリン化合物を含有す
る前記感光性樹脂組成物に関する。また本発明は、前記
のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の塗膜上にパター
ンを描いたマスク上から活性光線を照射し、未照射部を
現像除去することを特徴とするレリーフパターンの製造
法に関する。さらに本発明は、前記の製造法により得ら
れるレリーフパターンから得られるポリイミド膜を有し
てなる半導体装置に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の前記一般式(I)で示さ
れるポリイミド前駆体は、ポリアミド酸に塩結合(イオ
ン結合)を介して特定の基を有する化合物を付加するこ
とにより形成されたものであり、前記一般式(II)で示
される側鎖を有することにより、感光性の炭素炭素不飽
和二重結合が付与されたものである。ポリイミド前駆体
の形成において、前記一般式(III)で示される化合物
は、一般式(II)の側鎖の導入に係る化合物である。こ
の化合物を用いることにより、公知の、ジエチルアミノ
エチルメタクリレート等の化合物を用いて側鎖を導入す
る場合に比較して、より優れた感光特性を示し、かつイ
ミド化時の揮散性と硬化膜の特性の良好なポリイミド前
駆体及び感光性樹脂組成物を得ることが可能である。
【0011】前記ポリアミド酸は、テトラカルボン酸二
無水物およびジアミン化合物をそれぞれ単独または二種
以上を組み合わせて材料として用いて製造される。即ち
一般式(I)において、Arはジアミンと反応してポ
リアミド酸を形成しうるテトラカルボン酸の残基であ
り、Arはテトラカルボン酸と反応してポリアミド酸
を形成しうるジアミンの残基であり、ともに芳香環(ベ
ンゼン環やナフタレン環)を1〜5個有するものである
ことが好ましく、具体例としては、後述するテトラカル
ボン酸二無水物やジアミンから誘導される基が挙げられ
る。テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の
反応は、特に制限はなく、例えば、有機溶媒中で両者を
攪拌混合することにより反応させることができる。テト
ラカルボン酸二無水物とジアミンの具体例は後述する。
本発明において、前記ポリアミド酸の重量平均分子量と
しては、10,000〜700,000を有するものが
好ましい。なお、重量平均分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量
線を用いて決定できる。
【0012】一般式(III)で示される化合物の例とし
ては、(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エチルアク
リレート、(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エチル
メタクリレート、(N,N−ジエチルアミノエトキシ)
エチルアクリレート、(N,N−ジエチルアミノエトキ
シ)エチルメタクリレート、(N,N−ジプロピルアミ
ノエトキシ)エチルアクリレート、(N,N−ジプロピ
ルアミノエトキシ)エチルメタクリレート、((N,N
−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ)エチルアクリレ
ート、((N,N−ジメチルアミノエトキシ)エトキ
シ)エチルメタクリレート、((N,N−ジエチルアミ
ノエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、((N,
N−ジエチルアミノエトキシ)エトキシ)エチルメタク
リレート、((N,N−ジプロピルアミノエトキシ)エ
トキシ)エチルアクリレート、((N,N−ジプロピル
アミノエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、
(((N,N−ジメチルアミノエトキシ)エトキシ)エ
トキシ)エチルアクリレート、(((N,N−ジメチル
アミノエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルメタクリ
レート等がある。これらは二種以上組み合わせて用いて
もよい。なお、一般式(III)において、nが1では沸
点が低いために塗布後揮散しやすく、感光特性に劣る。
一方、nが5以上であると相溶性が低下し膜が白化する
等の問題がある。これらの化合物の使用量については、
良好な光硬化性、耐熱性等を付与する点から、前記ポリ
アミド酸の有するカルボキシル基と等モル±50モル%
の範囲内となる量とすることが好ましい。重量割合とし
ては、通常前記ポリアミド酸100重量部に対し、30
〜170重量部の範囲内であることが好ましい。前記の
量を下回ると光硬化性が低下する傾向にあり、一方前記
量を超えると解像性が低下したり、耐熱性が低下する傾
向にある。
【0013】次に本発明の感光性樹脂組成物について詳
述する。本発明の感光性樹脂組成物において、(A)成
分は、一般式(III)で示される化合物であり、(B)
成分と塩結合を形成することが可能なものである。前記
(B)成分は、前記(A)成分との塩結合を形成し得
る、カルボキシル基を有するポリイミド前駆体である。
カルボキシル基を有するポリイミド前駆体としては、テ
トラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の反応により
得られるポリアミド酸(前記一般式(I)において、X
及びX’をともにカルボキシル基とした繰り返し単位か
らなるもの)や、3,5−ジアミノ安息香酸のようなカ
ルボキシル基を有するジアミンとテトラカルボン酸二無
水物またはそのジエステルをその材料として用いて得ら
れる、ジアミン残基にカルボキシル基が存在する繰り返
し単位を有するポリイミド前駆体などが挙げられる。中
でも、合成が容易で良好な特性を得ることが可能な、テ
トラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の反応によっ
て得られる前記ポリアミド酸(前記一般式(I)におい
て、X及びX’をともにカルボキシル基とした繰り返し
単位からなるもの)が好ましい。
【0014】前記テトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3”,4,4”−テトラカ
ルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3”,4,
4”−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジ
フタル酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロ−2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2’−
ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロ−2,2’−ビス[4−(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物等の芳香
族テトラカルボン酸無水物が好ましい。
【0015】前記ジアミン化合物としては、例えば、p
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−
キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5
−ジアミノナフタレン、ベンジジン、3,3’−ジメチ
ルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,
4’(または3,4’−、3,3’−、2,4’−)−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’(または3,4’
−、3,3’−、2,4’−)−ジアミノジフェニルエ
ーテル、4,4’(または3,4’−、3,3’−、
2,4’−)−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4’(または3,4’−、3,3’−、2,4’−)−
ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェ
ノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、
4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフ
ォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,
3−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’−ジ(3−アミノフェノ
キシ)フェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、2−メチル−4,4’−ジアミノビフェニル、
3−メチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’
−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’
−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,
2’,6,6’−テトラメチル−3,3’−ジアミノビ
フェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミンが好まし
いものとして挙げられる。その他、2,6−ジアミノピ
リジン、2,4−ジアミノピリミジン、2,4−ジアミ
ノ−s−トリアジン、2,7−ジアミノベンゾフラン、
2,7−ジアミノカルバゾール、3,7−ジアミノフェ
ノチアジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−チアジア
ゾール、2,4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリア
ジン等の複素環式ジアミン、トリメチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,
2−ジメチルプロピレンジアミン等の脂肪族ジアミンな
どを用いることができる。
【0016】またジアミンとして、下記式に示すジアミ
ノポリシロキサン
【化13】 (m、nは1〜10の整数であり、mとnは同じでもよ
い)を用いると接着性を向上させることができるので好
ましい。
【0017】上記のテトラカルボン酸二無水物およびジ
アミン化合物はそれぞれ単独または二種以上を組み合わ
せて使用される。テトラカルボン酸二無水物とジアミン
の反応は、特に制限はなく、例えば、有機溶媒中で両者
を攪拌混合することにより反応させることができる。本
発明において、前記ポリイミド前駆体(B)の重量平均
分子量としては、10,000〜700,000を有す
るものが好ましい。なお、重量平均分子量はゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチ
レン検量線を用いて決定できる。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物において、
(A)成分の使用量については、良好な光硬化性、耐熱
性等を付与する点から、(B)成分の有するカルボキシ
ル基と等モル±50モル%の範囲内となる量とすること
が好ましい。重量割合としては、通常(B)成分100
重量部に対し、(A)成分が30〜170重量部の範囲
内であることが好ましい。前記の量を下回ると光硬化性
が低下する傾向にあり、一方前記量を超えると解像性が
低下したり、耐熱性が低下する傾向にある。本発明の感
光性樹脂組成物は、さらに光重合開始剤(C)を使用す
る。光重合開始剤としては、例えば、ミヒラーズケト
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセト
フェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−
プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェ
ナンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサントン、
リボフラビンテトラブチレート、N−フェニルジエタノ
ールアミン、2−(o−エトキシカルボニル)オキシイ
ミノ−1,3−ジフェニルプロパンジオン、1−フェニ
ル−2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノプロ
パン−1−オン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブ
チルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−(p
−シアノフェニル)グリシン、N−(p−メチルスルホ
ニルフェニル)グリシン、チタノセン化合物、ヘキサア
リールビイミダゾール化合物などが挙げられる。これら
は単独でまたは二種以上組み合わせて用いられる。
【0019】本発明では、感度が良好な組成物が得られ
るので、光重合開始剤として、前記一般式(IV)で表さ
れるチタノセン化合物または前記一般式(V)で示され
るヘキサアリールビイミダゾール化合物を用いることが
好ましい。前記チタノセン化合物の例としては、ビス
(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ
−3−(2−(1H−ピル−1−イル)エチル)フェニ
ル]チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス
[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1H−ピル−1−
イル)プロピル)フェニル]チタン、ビス(シクロペン
タジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−
(1H−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフル
オロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタン、ビス
(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ
−3−(2,5−ジメチルピリ−1−イル)フェニル]
チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6
−ジフルオロ−3−(2,5−ジエチルピリ−1−イ
ル)フェニル]チタン、ビス(シクロペンタジエニル)
−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,5−ジイソプ
ロピルピリ−1−イル)フェニル]チタン、ビス(シク
ロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−
(2,5−ビスジメチルアミノピリ−1−イル)フェニ
ル]チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス
[2,6−ジフルオロ−3−(2,5−ジメチル−3−
メトキシピリ−1−イル)フェニル]チタン、ビス(シ
クロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3
−メトキシフェニル]チタン、ビス(シクロペンタジエ
ニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−イソプロポキ
シフェニル]チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−
ビス[2,6−ジフルオロ−3−n−プロポキシフェニ
ル]チタン等が挙げられる。これらは単独でまたは二種
以上組み合わせて用いられる。
【0020】また前記ヘキサアリールビイミダゾール化
合物の例としては、2,2’−ビス(o−フルオロフェ
ニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダ
ゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロメチルフェ
ニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダ
ゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,
2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,
5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス
(o−ヨードフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ
フェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロ
フェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイ
ミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)
−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾー
ル、2,2’−ビス(o−エトキシフェニル)−4,
4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,
2’−ビス(o−(カルボキシメチル)フェニル)−
4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、
2,2’−ビス(o−(メトキシカルボニル)フェニ
ル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾ
ール等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組
み合わせて使用される。これらの光重合開始剤(C)の
使用量については、特に制限はないが、本発明の感光性
樹脂組成物において光重合開始剤(C)を除く固形分
(固形分とは有機溶媒以外の成分をいう。以下同様)1
00重量部に対して0.1〜10重量部とするのが好ま
しく、0.1〜5重量部とすることがより好ましい。
0.1重量部未満では感光特性が低下する傾向にあり、
10重量部を超えると保存安定性が低下する傾向にあ
る。
【0021】本発明においては、さらに保存安定性を向
上させるために(D)450nm〜600nmに吸収を
持つ色素化合物を用いることが好ましい。この例として
は450nm〜600nmに吸収を持つものであれば特
に制限はないが、例えば、フェノールフタレイン、フェ
ノールレッド、ニールレッド、ピロガロールレッド、デ
ィスパースレッド1、ディスパースレッド13、ディス
パースレッド19、ディスパースオレンジ1、ディスパ
ースオレンジ3、ディスパースオレンジ13、ディスパ
ースオレンジ25、ディスパースブルー3、ディスパー
スブルー14、エオシンB、ローダミンB、キナリザニ
ン、5−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ロダニ
ン、アウリントリカルボキシアシド、アルミノン、アリ
ザリン、パラローザニリン、エモジン、チオニン、メチ
レンバイオレット等が好ましいものとして挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。
【0022】これらの化合物の使用量については特に制
限はないが、本発明の感光性樹脂組成物において(D)
の色素化合物を除く固形分100重量部に対して0.1
〜5重量部とするのが好ましく、0.1〜3重量部とす
ることがより好ましい。0.1重量部未満では保存安定
性が低下する傾向にあり、5重量部を越えると感光特性
が低下する傾向にある。色素化合物は、光重合開始剤と
してチタノセン化合物を用いる場合、光硬化性、イエロ
ールーム中での安定性の点からチタノセン化合物を色素
化合物と同量もしくは多く用いることが好ましい。
【0023】本発明の感光性樹脂組成物において、各成
分は、通常有機溶剤に溶解して、ワニスとされる。前記
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、トルエン、クロロホルム、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、キシレン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、スル
ホラン等が用いられる。
【0024】これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以
上を組み合わせて使用される。これらの有機溶剤の使用
量については特に制限はないが、本発明の感光性樹脂組
成物において、塗工性などの点から固形分が5〜95重
量%となるような量が好ましく、10〜50重量%とな
るような量がより好ましい。
【0025】さらに、本発明の感光性樹脂組成物におい
ては、(E)成分として前記一般式(VI)で示される、
3位にカルボニル基が結合する3−置換クマリン化合物
を含有する、より良好な光硬化性及び解像度を示すので
好ましい。なお、一般式(VI)において、R11、R
12、R13、R14及びR15は水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基又は1価の有機基、R16
シアノ基、ニトロ基又は1価の有機基であるが、
11、R12、R13、R14及びR15における1
価の有機基としては、炭素原子数が1〜20の、アルキ
ル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アリール基、チ
オアルキル基、モノアルキルアミノ基又はジアルキルア
ミノ基が挙げられ、R16における1価の有機基として
は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ベンゾフ
リル基、フリル基、ピリジン基若しくはクマリニル基又
はこれらの基が炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ
基、アシル基、若しくはアルキルアミノ基で置換された
基、炭素数が1〜20のアルキルアミノ基、アルキル
基、ホルミル基、アルコキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0026】上記一般式(VI)で示される3−置換クマ
リン化合物の例としては、3−ベンゾイルクマリン、3
−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル
−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4’−シアノベ
ンゾイル)クマリン、3−(4’−シアノベンゾイル)
−7−メトキシクマリン、3−(4’−シアノベンゾイ
ル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−チエニルカル
ボニルクマリン、7−メトキシ−3−チエニルカルボニ
ルクマリン、5,7−ジメトキシ−3−チエニルカルボ
ニルクマリン、7−N,N−ジエチルアミノ−3−チエ
ニルカルボニルクマリン、7−N,N−ジメチルアミノ
−3−チエニルカルボニルクマリン、3−(4’−メト
キシベンゾイル)−7−メトキシクマリン、3−(4’
−メトキシベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリ
ン、3,3’−カルボニルビス(7−N、N−ジエチル
アミノクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−メ
トキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(5,7
−ジメトキシクマリン)等が挙げられる。これらは2種
以上を組合わせて用いてもよい。
【0027】上記の3−置換クマリン化合物の使用割合
には特に制限はないが、本発明の感光性樹脂組成物にお
いて、光硬化性および解像度の点から固形分(有機溶剤
以外の成分)100重量部に対して0.01〜2.0重
量部とすることが好ましい。また、チタノセン化合物を
用いる場合、3−置換クマリン化合物は、チタノセン化
合物よりも少ない量を用いることが好ましい。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて
ビスアジド化合物を含んでもよく、そのようなビスアジ
ド化合物の例としては次の化合物が挙げられる。
【化14】
【0029】ビスアジド化合物を用いる場合、その含有
量は耐熱性、光硬化性などの点から本発明の感光性樹脂
組成物において、ビスアジド化合物を除いた固形分10
0重量部に対して0.01〜10重量部用いることが好
ましい。また、本発明になる感光性樹脂組成物は、必要
に応じて染料、顔料等の着色物質を含有してもよい。こ
のような着色物質としては、例えば、フクシン、クリス
タルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2
B、ビクトリアピュアブルー、マラカイトグリーン、ナ
イトグリーンB、スピロンプルー等が挙げられる。
【0030】また、本発明になる感光性樹脂組成物は、
必要に応じて増感色素を含有してもよい。増感色素とし
ては、例えば、ベンザルアセトフェノン、4’−ジメチ
ルアミノベンザルアセトフェノン、4’−アセトアミノ
ベンザル−4−メトキシアセトフェノン等が挙げられ
る。さらに、本発明になる感光性樹脂組成物は、感光性
樹脂組成物に用いることが知られている他の添加物、例
えば可塑剤、接着促進剤等の添加物を含有してもよい。
【0031】本発明の感光性樹脂組成物を用いたレリー
フパターンの製造法は、先ず、前記組成物を、浸漬法、
スプレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によって
シリコーンウエーハ、金属基板、ガラス基板、セラミッ
ク基板等の基材上に塗布され、溶剤の大部分を加熱乾燥
することにより、粘着性のない塗膜とすることができ
る。この塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを
通して活性光線または化学線を照射する。照射する活性
光線または化学線としては、紫外線、遠紫外線、可視
光、電子線、X線、単波長光(g線、i線等)などがあ
る。照射後、未照射部を適当な現像液で溶解除去するこ
とにより所望のレリーフパターンを得る。
【0032】現像液としては、特に制限はないが、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの良溶
媒やこれらと低級アルコール、水、芳香族炭化水素等の
貧溶媒との混合溶媒が用いられる。現像後は必要に応じ
て貧溶媒等でリンスを行い、100℃前後で乾燥しパタ
ーンを安定なものとする。
【0033】このようにして得られたレリーフパターン
は、例えば、80〜400℃で5〜300分間加熱する
ことにより、イミド閉環させポリイミド膜を得ることが
できる。上記レリーフパターン又はポリイミドパターン
をマスクとして、SiO、SiN等の無機物を用いて形
成されたパッシベーション膜をドライエッチングにより
加工することができる。さらに、半導体装置の層間絶縁
膜や表面保護膜とすることもできる。このような上記ポ
リイミドレリーフパターンを持つ半導体装置は、熱的ス
トレス及び機械的ストレスに対して優れた耐性を示す。
【0034】本発明の半導体装置の製造工程の一例を以
下に説明する。図1は多層配線構造の半導体装置の製造
工程図である。図において、回路素子を有するSi基板
等の半導体基板は、回路素子の所定部分を除いてシリコ
ン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出した回路素子上
に第1導体層が形成されている。前記半導体基板上にス
ピンコート法等で層間絶縁膜としてのポリイミド樹脂等
の膜4が形成される(工程(a))。
【0035】次に塩化ゴム系またはフェノールノボラッ
ク系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピンコ
ート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部
分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられて
いる(工程(b))。前記窓6Aの層間絶縁膜4は、酸
素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手
段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられ
ている。ついで窓6Bから露出した第1導体層3を腐食
することなく、感光樹脂層5のみを腐食するようなエッ
チング溶液を用いて感光樹脂層5が完全に除去される
(工程(c))。
【0036】さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2
導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完
全に行われる(工程(d))。3層以上の多層配線構造
を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い各層を
形成することができる。
【0037】次に表面保護膜8が形成される。この例で
は、この表面保護膜を前記感光性樹脂組成物をスピンコ
ート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成する
パターンを描いたマスク上から光を照射してパターンを
形成し、加熱してポリイミド膜とする。このポリイミド
膜は、導体層を外部からの水分、異物などから保護する
ものであるが、本発明においては、接着性に優れ、また
形状の良好で高精細なパターンが形成できるので、得ら
れる半導体装置は信頼性に優れる。なお、上記例におい
て、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形
成することも可能である。このようにして本発明の感光
性樹脂組成物は、半導体用表面保護膜、多層配線板の層
間絶縁膜等に使用することができる。
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明する。 実施例1 N,N−ジメチルアミノエトキシエチルメタクリレート
(MDAEO2)の合成水流冷却管、メカニカルスター
ラー及び滴下ろうとをセットした500mlの3つ首フ
ラスコに、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール
(26.6g、0.20mol)、トルエン200ml
及びトリエチルアミン(22.3g、0.22mol)
を入れ、アイスバスで0−5℃に保ちながらメタクリル
酸クロライド(23.0g、0.22mol)をゆっく
り滴下した。滴下後2時間さらに撹拌し、さらに室温で
一晩撹拌した。反応液を中和し、有機層を取出してエバ
ポレートしてトルエンを留去した後、真空蒸留にて精製
し、N,N−ジメチルアミノエトキシエチルメタクリレ
ート(MDAEO2)の合成した(無色透明オイル、収
量は35.2g(87.4重量%))。
【0040】感光性樹脂組成物の製造 4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと4,4’−オ
キシジフタル酸二無水物とをN−メチル−2−ピロリド
ン中で等モルで反応させ、重量平均分子量60,000
のポリアミド酸を合成した。そのN−メチル−2−ピロ
リドン溶液10g(固形分20重量%)に、前記のMD
AEO2をポリアミド酸のCOOH当量(1.53g)
加え塩結合を介してMDAEO2が付加したポリイミド
前駆体を製造した。さらに、ビス(シクロペンタジエニ
ル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イ
ル)フェニル]チタン0.1g及び表1に示す色素及び
3−置換クマリン化合物を表1に示す量配合した後、攪
拌混合し感光性樹脂組成物とした。フィルタで濾過した
後、ガラス製サンプル瓶に取り出し、イエロールーム中
で室温下に放置した。配合直後及び放置後7日経過した
感光性樹脂の粘度を表1に示した。
【0041】レリーフパターンの製造 前記感光性樹脂組成物をシリコンウエーハ上に回転塗布
し、ホットプレート上100℃で200秒加熱し、溶剤
を乾燥させて感光性塗膜とした。乾燥後の膜厚は20ミ
クロンであった。塗膜上にi線ステッパでパターン露光
を行った。露光量は400mJ/cmであった。この
あとN−メチル−2−ピロリドンとメチルアルコールの
混合溶液(容積比:4/1)で浸漬現像を行った。さら
にイソプロパノールでリンスした。現像後のパターン形
状を測定、観察し、残膜率(現像後の膜厚を初期の膜厚
で割った値)と開口したパターンの最小マスク寸法を解
像度として表1に示した。さらに、このウエーハを窒素
雰囲気下で350℃で60分加熱し最終硬化膜とした。
最終硬化膜厚10ミクロンの良好なポリイミドパターン
が得られた。
【0042】実施例2〜5及び比較例1〜3 実施例1において、付加重合性アミン、色素、3−置換
クマリン及びビスアジドの配合を表1に示す種類と量に
変更した以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成
物及びパターンを作成し、評価した。その結果も合わせ
表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】なお表中の略号は以下の通りである。 MDAEO2:(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エ
チルメタクリレート MDAEO3:((N,N−ジメチルアミノエトキシ)
エトキシ)エチルメタクリレート MDAEO4:(((N,N−ジメチルアミノエトキ
シ)エトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート MDAE:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト MDAP:N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレ
ート MDAB:N,N−ジメチルアミノブチルメタクリレー
ト DR−1:ディスパースレッド−1 PP:フェノールフタレイン MOBC:3、3’−カルボニルビス(7−メトキシク
マリン) DETC:7−N、N−ジエチルアミノ−3−チエニル
クマリン A1:4,4’−ビスアジド−3,3’−ビフェニル AZ:4,4’−ビスアジド−3,3’−ジメトキシビ
フェニル
【0045】また、実施例1、比較例2及び比較例3の
感光性樹脂組成物については、現像時間を表2に示し
た。この結果、実施例1の組成物は、比較例2及び3に
較べて、より短い現像時間でレリーフパターンを形成す
ることが可能であることが示された。さらに、実施例
1、比較例2及び比較例3のウエーハについて、窒素雰
囲気下で350℃で60分加熱し最終硬化膜とする際、
熱重量分析(TGA)により350℃の定温加熱時に衡
量に達する時間を測定した。その結果を表2に示す。実
施例1の感光性樹脂組成物は、より現像時間の長い比較
例2とほぼ同時間、比較例3よりは短時間で衡量に達
し、イミド化時の揮散性に優れていることが示された。
【0046】
【表2】
【0047】さらに実施例1及び3で得られたポリイミ
ドパターンを持つウエハを使用して、半導体装置として
の信頼性を評価するため、85℃、85%RHで168
時間保持し、クラックの有無及びポリイミド膜の剥離が
生じていないかの検査(信頼性試験)を行ったが、不具
合は発見されなかった。以上の実施例から明らかなよう
に、実施例の感光性樹脂組成物は比較例の組成物に比べ
て、貯蔵安定性及び感光特性に優れ、高解像度であり残
膜率に優れ、また、イミド化時の優れた揮散性を有す
る。さらに、良好な現像性を示すことが分かり、現像時
間を短縮し、生産性向上にも寄与することが明らかであ
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のポリイミド前駆体は、優
れた感光特性を示し、高解像度で残膜率に優れ、イミド
化時の揮散性と硬化膜の特性の良好なものである。請求
項2記載の感光性樹脂組成物は、優れた感光特性を示
し、高解像度で残膜率に優れ、イミド化時の揮散性と硬
化膜の特性の良好なものである。請求項3記載の感光性
樹脂組成物は、請求項2記載の発明の効果を奏し、さら
に、より優れた感光特性を示す。請求項4記載の感光性
樹脂組成物は、請求項2記載の発明の効果を奏し、さら
に、優れた感光特性を損なうことなく優れた保存安定性
を示す。
【0049】請求項5記載の感光性樹脂組成物は、請求
項2記載の発明の効果を奏し、さらに、より優れた感光
特性を示す。請求項6記載のレリーフパターンの製造法
によれば、イミド化時の揮散性が良好であり、高解像度
で残膜率に優れ、優れた耐熱性、解像性および耐薬品性
を示し形状の良好な硬化膜を与えることができる。請求
項7記載の半導体装置は、特性の良好なポリイミド膜を
有することにより、信頼性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…保護膜、3…第1導体層、4…層
間絶縁膜層、5…感光樹脂層、6A、6B、6C…窓、
7…第2導体層、8…表面保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 4J043 514 514 7/029 7/029 7/038 504 7/038 504 H01L 21/027 C09D 5/00 C // C09D 5/00 179/08 Z 179/08 H01L 21/30 502R (72)発明者 ゲラルディン ラメス ランゲラーデ 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AA04 AA07 AA08 AA10 AB16 AC01 AC04 AC05 AC06 AD01 BC14 BC65 BC69 BC85 CA00 CA20 CA28 CA39 CA41 4J002 CM041 CP03 EE037 EE047 EE057 EH076 EL098 EL099 EN107 ES008 ET009 EU058 EU117 EU237 EV047 EV307 EZ007 FD098 FD207 4J011 QA03 QA38 QB17 QC03 SA02 SA06 SA22 SA34 SA42 SA62 SA63 SA64 SA78 SA79 SA80 SA82 SA85 SA88 TA07 UA01 UA03 UA04 UA10 VA01 WA01 4J027 AD04 AD06 AJ01 AJ02 BA01 CA25 CA29 CA34 CB10 CC05 CC06 CC08 CD08 4J038 DJ031 GA06 JC38 KA04 PA17 4J043 PA19 PC015 PC065 QB15 QB26 QB31 RA06 SA06 SA43 SA44 SA72 SB01 TA35 TA51 TA53 TB01 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA142 UA151 UA152 UA222 UA261 UA262 UA361 UA362 UA391 UA412 UA422 UA591 UA632 UA652 UA662 UA672 UA761 UB011 UB021 UB022 UB061 UB062 UB121 UB122 UB131 UB132 UB151 UB152 UB281 UB301 UB302 UB351 UB401 UB402 VA011 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA051 VA061 VA062 VA072 VA081 VA091 VA102 YB07 YB19 YB24 YB32 ZB22 ZB50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、Arは芳香環を有する4価の有機基であり、
    Arは芳香環を有する2価の有機基であり、X及び
    X’は、各々独立にカルボキシル基又は一般式(II) 【化2】 (式中、R及びR’は、各々独立に水素原子、メチル
    基、エチル基又はプロピル基であり、R”は水素原子又
    はメチル基であり、nは2、3又は4である)で示され
    る基であり、X及びX’の少なくとも一方は一般式(I
    I)で示される基である]で表される繰り返し単位を有
    するポリイミド前駆体。
  2. 【請求項2】(A)一般式(III) 【化3】 (式中、R及びR’は、各々独立に水素原子、メチル
    基、エチル基又はプロピル基であり、R”は水素原子又
    はメチル基であり、nは2、3又は4である)で示され
    る化合物、(B)カルボキシル基を有するポリイミド前
    駆体及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】(C)成分が、一般式(IV) 【化4】 (式中、R、R、R、R、R、R、R
    、R及びR10は、各々独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基または複素環で
    ある)で示されるチタノセン化合物、または、一般式
    (V) 【化5】 (式中、Y、Y’及びY”は、各々独立に、水素原子、
    アルキル基、ハロゲン原子、トリハロメチル基、ニトロ
    基、アルコキシ基又はCOA若しくはCOOA(Aはア
    ルキル基である)で示される基であり、p,q及びr
    は、各々独立に、1〜5の整数である)であるヘキサア
    リールビイミダゾール化合物である請求項2記載の感光
    性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】さらに(D)450nm〜600nmに吸
    収をもつ色素化合物を含有する請求項2又は3記載の感
    光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】さらに(E)一般式(VI) 【化6】 (式中、R11、R12、R13、R14及びR15
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は1価
    の有機基、R16はシアノ基、ニトロ基又は1価の有機
    基である)で示される3−置換クマリン化合物を含有す
    る請求項2、3又は4記載の感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項2〜5にいずれかに記載の感光性樹
    脂組成物の塗膜上にパターンを描いたマスク上から活性
    光線を照射し、未照射部を現像除去することを特徴とす
    るレリーフパターンの製造法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の製造法により得られるレリ
    ーフパターンから得られるポリイミド膜を有してなる半
    導体装置。
JP24537698A 1998-08-31 1998-08-31 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法 Expired - Fee Related JP4123588B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24537698A JP4123588B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24537698A JP4123588B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000072875A true JP2000072875A (ja) 2000-03-07
JP4123588B2 JP4123588B2 (ja) 2008-07-23

Family

ID=17132750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24537698A Expired - Fee Related JP4123588B2 (ja) 1998-08-31 1998-08-31 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4123588B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112194793A (zh) * 2019-07-08 2021-01-08 Jnc株式会社 聚酰胺酸组合物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112194793A (zh) * 2019-07-08 2021-01-08 Jnc株式会社 聚酰胺酸组合物
CN112194793B (zh) * 2019-07-08 2024-04-26 Jnc株式会社 聚酰胺酸组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4123588B2 (ja) 2008-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11316462A (ja) 感光性ポリイミド前駆体用現像液及びこれを用いたパターン製造法
KR0161542B1 (ko) 감광성 수지 조성물
JPH0876376A (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いるパターン化されたポリイミド皮膜の形成方法
JPH1124257A (ja) 感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターン製造法
US5616448A (en) Photosensitive resin composition and a process for forming a patterned polyimide film using the same
JP3165024B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いるパターン化されたポリイミド皮膜の形成方法
US6524770B1 (en) Hexaaryl biimidazole compounds as photoinitiators, photosensitive composition and method of manufacturing patterns using the compounds
JP2000247958A (ja) ヘキサアリールビイミダゾール化合物、これを用いた感光性組成物及びパターンの製造法並びに電子部品
JP4123588B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法
JP2000131838A (ja) 感光性樹脂組成物、レリーフパターンの製造法及び半導体装置
JP2001516074A (ja) ポリイミド前駆体を主成分とするネガティブ動作型フォトレジスト組成物
JP3168909B2 (ja) 感光性樹脂組成物、ポリイミドパターンの製造法及び半導体素子の製造法
JP4568971B2 (ja) ポリイミド及びその前駆体、感光性樹脂組成物、パターンの製造法並びに電子部品
JP3748086B2 (ja) 感光材料、レリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法
JPH0990629A (ja) 感光性樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置の製造法
JP4123615B2 (ja) 感光性樹脂組成物、パターンの製造法及び電子部品
JPH10228110A (ja) ポジ型感光性樹脂組成物、これを用いたレリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法
JPH09325479A (ja) 感光性組成物、感光材料、レリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法
JP4449199B2 (ja) 感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターンの製造法並びに電子部品
JPH1138619A (ja) 感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターン製造法
JP3064899B2 (ja) 組成物、これを用いた感光性組成物、感光材料、レリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法
JPH10326011A (ja) 感光性樹脂組成物、ポリイミドパターンの製造法及び半導体素子の製造法
JP4122609B2 (ja) 感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターンの製造法並びに電子部品
JPH05224419A (ja) ポリイミド微細パターンの形成方法
JPH10301279A (ja) 感光性樹脂組成物、ポリイミドパターンの製造法及び半導体素子の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050112

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050112

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080415

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees