JP2000071451A - 圧電セラミック素子及びその製造方法 - Google Patents

圧電セラミック素子及びその製造方法

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JP2000071451A JP24832198A JP24832198A JP2000071451A JP 2000071451 A JP2000071451 A JP 2000071451A JP 24832198 A JP24832198 A JP 24832198A JP 24832198 A JP24832198 A JP 24832198A JP 2000071451 A JP2000071451 A JP 2000071451A
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健 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電性セラミック基体上に形成された電極膜
を保護する新規な絶縁膜の形成方法により信頼性の高い
圧電性セラミック素子を提供することにあり、信頼性の
高いインクジェットヘッドを提供することにある。 【解決手段】 駆動電極の保護膜がポリパラキシリレン
又はその誘導体からなる複数の樹脂皮膜を有する事を特
徴とする圧電セラミック素子及び駆動電極の保護膜を上
記樹脂皮膜により形成する事を特徴とする上記圧電セラ
ミック素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電セラミック素
子、特にインクジェット用ヘッドに用いられるシェアモ
ード型の圧電セラミック素子及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】圧電セラミック素子、例えばインクジェ
ットのヘッドに用いられる圧電セラミック素子の製造方
法及び構造は特開昭63−247051号等に知られて
おり、圧電性セラミック基板にインク流路の為の微細な
貫通した溝の加工を施した後、アルミニウムのような電
極膜を形成、表面を研磨加工し溝内部に電極膜をのこ
し、更にこの電極膜上に絶縁膜である有機高分子のポリ
パラキシリレン樹脂からなる保護膜を形成し、この溝を
有する面上にガラス、セラミック或いはプラスチック製
の平板をカバーとして接着し、インク射出口をもつノズ
ルプレートを接着する事でいわゆるシェアモード型の圧
電セラミック素子を得ることが出来る。
【0003】圧電性セラミックからなる基板は一般にサ
ブミクロン〜数ミクロン大の金属酸化物微結晶の焼結体
である基材を切削、研磨する機械的加工を繰り返して得
る。研磨は外表面や加工面を平滑にするために行う作業
であるが、セラミックが微結晶の焼結体であることに起
因するミクロな凹凸までもこれにより平坦化し得るもの
ではない。従って、微細パターンの電極を蒸着等で形成
するとき、このミクロな凹凸に起因して、使用するに伴
い電極にピンホールやクラックを生じ、充分な使用耐久
性ひいては信頼性を得られないことがある。特にシェア
モード型のインクヘッドにおいては電極と、水性であり
導電性の高いインク液が直接接触するために電極が腐食
や電気分解を受ける。この為に電極を保護する必要性が
あり、絶縁膜として上記のようにポリパラキシリレンか
らなる保護膜(以下パリレン膜という)を形成する方法
がよく知られている。しかしながら、パリレン膜のみで
は耐久性が充分とはいえないことから、電極の耐久性及
び信頼性を増す方法として幾つかの方法が知られてお
り、例えば実開平5−60844号公報の様に有機化合
物等を用いたプラズマ重合膜とパラキシリレン膜を順次
形成する方法や、特開平6−238897号公報のよう
にパリレン膜に加え更に無機酸化物皮膜を形成し保護膜
としたもの等が知られている。しかしながらこれらの方
法を用いても未だ充分なレベルにあるとはいえず、更に
耐久性や信頼性を向上させる方法が望まれている。又、
通常はパリレン膜の浸透性の問題から、インクジェット
流路形成前に電極膜を保護する絶縁膜形成を行うのが一
般的であるが、基板とカバーとを接着後にインクジェッ
トの流路を形成してからこれを行う方が基板とカバーの
密着性を改善できインクヘッドの性能向上が期待できる
事からインク流路形成後の段階で電極膜を保護する為の
絶縁膜を形成できる方法が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、圧電性セラミ
ック基体上に形成された電極膜を保護する新規な絶縁膜
の形成方法により信頼性の高い圧電性セラミック素子を
提供することにあり、信頼性の高いインクジェットヘッ
ドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 1.駆動電極の保護膜がポリパラキシリレン又はその誘
導体からなる複数の樹脂皮膜を有する事を特徴とする圧
電セラミック素子。
【0006】2.第1の保護膜としてパリレンNが、第
二層目以降の保護膜としてパリレンN、C、又はDが形
成されてなる事を特徴とする前記1記載の圧電セラミッ
ク素子。
【0007】3.第一の保護膜の膜厚が0.1乃至6μ
mである事を特徴とする前記1又は2に記載の圧電セラ
ミック素子。
【0008】4.保護膜各層を積層する際に層間をプラ
ズマ処理する事を特徴とする前記1、2又は3に記載の
圧電セラミック素子。
【0009】5. 駆動電極がアルミニウム、チタン、
タンタルのいずれかで形成されており、各保護層の間で
プラズマ処理に加え陽極酸化処理を行う事を特徴とする
前記1、2、3又は4記載の圧電セラミック素子。
【0010】6.圧電セラミック素子がシェアモード型
の圧電セラミック素子である事を特徴とする前記1、
2、3、4又は5記載の圧電セラミック素子。
【0011】7.前記1、2、3、4、5又は6に記載
の圧電セラミック素子を用いた事を特徴とするインクジ
ェットヘッド。
【0012】8.インク流路を形成後にポリパラキシリ
レン又はその誘導体から選ばれる複数の樹脂皮膜からな
る駆動電極の保護膜を形成する事を特徴とする前記7に
記載のインクジェットヘッドを製造する方法。
【0013】により達成される事を本発明者らは見いだ
した。
【0014】圧電セラミック素子の電極の保護膜として
は、従来からパリレン膜が使用されているにもかかわら
ず、パリレンの中でも例えば、後述のパリレンN単独の
膜のみでは耐熱性が未だ充分でなく、その後のデバイス
の実装工程での温度履歴によって劣化してしまう等の問
題がある。又、同じく後述のパリレンCだけでは複雑な
形状をもった構造中への浸透性が劣るために均一な膜が
形成しにくい等の問題があり、更に保護膜の改良が望ま
れていた。本発明者等は上記のような問題に対し、パリ
レン膜を重層構成とする事で、耐熱性、浸透性等が解決
された均一な膜形成が可能になる事を見いだし本発明に
至ったものである。それにより保護膜形成後の実装工程
においての温度履歴による劣化に対し充分な強度を持っ
た、ピンホールやクラックの少ない保護膜を形成する方
法が得られ、信頼性と使用耐久性の向上したインクジェ
ットヘッドが得られる。更にパリレン膜を重ねて形成す
る時、第2層の形成前に第1層のパリレン膜をプラズマ
処理することが有用であり、耐久性のみでなく、歩留ま
りの向上に効果のあることを見いだした。又、更に陽極
酸化を併せて実施することもピンホールによる電極の露
出を防止する効果があり、耐久性、信頼性及び歩留まり
の更なる向上効果のあることを見いだした。パリレン膜
が3層以上形成される場合においても同様に、パリレン
膜形成毎にプラズマ処理、陽極酸化処理を行ってもよ
い。
【0015】ポリパラキシリレン又はその誘導体樹脂か
らなる皮膜はパリレン膜とよばれ、固体のジパラキシリ
レンダイマー又はその誘導体を蒸着源とする気相合成
法、所謂CVD(Chemical Vaper De
position)法により形成する。即ち、ジパラキ
シリレンダイマーが気化、熱分解して発生した安定なジ
ラジカルパラキシリレンモノマーが、基体上に吸着して
重合反応し、皮膜を形成するものである。パラキシレン
の2量体であるジパラキシリレンダイマーを用いる場合
パリレンNと称し、パラキシレンのモノクロロ置換体の
2量体であるジパラキシリレンダイマー(従ってダイマ
ー中には二つの塩素原子をもつ)から膜形成したポリク
ロロパラキシリレンをパリレンC、同様に2つの塩素で
置換されたパラキシレンの2量体から形成するジパラキ
シリレンダイマー(従ってダイマー中には4つの塩素原
子をもつ)を用い形成したポリジクロロパラキシリレン
をパリレンDと称する。その他フッ素置換、アルキル置
換したキシリレンダイマーも用いる事が出来るが、パリ
レンN、パリレンC、パリレンDが好ましい。これらの
キシリレンダイマーについてはユニオンカーバイド社、
スリーボンド株式会社等より入手する事が出来る。
【0016】本発明は基本的には、複数のパリレン膜を
電極形成後に形成する事で達成されるが、好ましくは第
一層目としてパリレンNを用いることが好ましい。パリ
レンNはCVD工程において、微細な構造中への浸透性
が優れ、インク流路形成後でも微細構造の充分奥迄均一
に浸透する。パリレンNを第一層目に用い、その後第2
層目以降にパリレンN、パリレンC、パリレンDを用い
るのが好ましい。第2層目はパリレンNでもよくパリレ
ンNの単層膜に比べると耐熱性も向上するが、パリレン
Nに比べ耐熱性に優れるパリレンC、パリレンDを第2
層目として用いることがより好ましく、パリレンNを第
2層目に用いた場合よりも耐熱性が高い膜が得られる。
パリレンC、パリレンDは浸透性がパリレンNに比べ落
ちるため微細構造中に入り込みにくく、微細な構造中で
は膜ムラが出来やすく、ピンホールの発生も多いため使
用しにくいが、本発明の方法によれば、これらの欠点を
カバーでき、より均一な膜形成が出来る。
【0017】特に第一層目のパリレン膜は0.1乃至6
μの厚さをもつのが好ましく、更に好ましいのは0.3
乃至3μである。第一層目が厚すぎると耐熱性をそこな
い、薄すぎるとピンホールの発生が多くなる。
【0018】本発明は特にシェアモード型のインクジェ
ットヘッド製造に有用であり、パリレン膜の形成を必ず
しも電極膜形成工程に続いて行う必要はなく、圧電デバ
イスに組み立てる工程をさらに進めて、開口部がある状
況であれば任意の後工程終了後に形成してもよい。前記
のように第一層目に浸透性の高いパリレンNを用いれ
ば、インク流路形成後すなわち、電極膜を形成したセラ
ミック基体に接着剤を用いてカバーを接着した後に、複
数のパリレン膜を形成する事が出来るので、それによ
り、接着剤層が厚くなり性能が低下するという事もな
く、組み立てたパーツ全体を保護する効果も同時に期待
できる。
【0019】基体を構成する圧電セラミックとしては、
従来公知な任意のものを採用できるが、例えばチタン酸
ジルコン酸鉛等の充填密度が大きいものが圧電性能の点
で好ましい。又、電極膜は微細なパターンで薄膜で形成
する(通常、0.5〜5.0μm程度)ため、蒸着やス
パッタリング等により形成するが、電気的特性、耐食性
及び加工性の点からアルミニウム、タンタル又はチタニ
ウムからなることが好ましい。
【0020】本発明においては圧電性セラミック基体上
に電極膜を形成した後、第一層めのパリレン膜をCVD
法により形成し、パリレン膜形成後にさらにプラズマ処
理を行い第2層目のパリレン膜を形成する事が好まし
い。必要であれば更にプラズマ処理を行い第3層以上の
膜形成を同様に行えばよい。プラズマ処理を施すことで
パリレン膜の表面に親水性、平滑性等を付与する事がで
き、それによりパリレン膜間の接着性が改良されインク
ジェットヘッドの耐久性や製造時の歩留まりを向上させ
る事が出来る。又、プラズマ処理により本発明の圧電素
子を回路基板や保護部材と接着する際の、接着剤のぬれ
性が向上する事で、デバイスの機械的強度や密封性の強
化が期待されるほか、水蒸気との親和性や水系液体との
ぬれ性が向上し、静電気の帯電性を抑制することができ
る。
【0021】プラズマ処理の条件は目的に応じて任意に
設定できる。プラズマ処理としては、例えば次の処理を
具体例として挙げることができる。
【0022】(処理条件) 装 置:平行平板型反応装置 原料ガス:酸素 ガス流量:50sccm 圧 力:10Pa 放電方法:高周波(13.56MHz、出力200W) 処理時間:2分間 この処理によれば、パリレン膜は約0.5μmエッチン
グされ、表面が活性化される。その結果、処理前の表面
比抵抗1013〜1014Ω/□(23℃、50%RH)
が、処理後105〜1010Ω/□となり制電性が大きく
向上する。尚、制電性の観点からは105〜108Ω/□
となる様に処理するのが好ましい。
【0023】他に有効なプラズマ処理として、マイクロ
波を用いた方法等が挙げられ、採用するガスも酸素に限
らず、窒素、アルゴン、炭酸ガス、アンモニアや他のガ
ス又は酸素と不活性ガスの混合ガス等が挙げられる。
【0024】又、プラズマ処理の後、或いは前には陽極
酸化処理を行うのが好ましく、これにより電極形成後、
パリレン膜の塗布前に電極の陽極酸化を行わずともよ
い。
【0025】陽極酸化処理は、ピンホールやクラックの
発生を抑えることにより、電極膜の耐食性及び安定性を
向上させると共に製造時の歩留まりを向上させることが
出来る。以下に陽極酸化処理の具体例を示すが、これに
限定されるものではない。又、プラズマ処理の後、或い
は前には陽極酸化処理を行うのが好ましく、これにより
電極形成後、パリレン膜の塗布前に電極の陽極酸化を行
わずともよい。陽極酸化の具体例としては以下に挙げる
ような方法が代表的であるがこれに限定はされない。
【0026】電解液として、300mlのエチレングリ
コール及び30mlの3%酒石酸からなるpH7.0±
0.5(アンモニア水で調整)の液を用い、厚さ2.0
μmのアルミニウム電極膜を形成した圧電性セラミック
基体を浸漬し、電極膜側をプラスにして電流密度1mA
/cm2で電圧が100Vに達するまでは定電流で、電
圧100Vに達した後は100Vの定電圧で陽極酸化を
行い、電流密度が0.1mA/cm2以下となったとき
処理を終了させる。
【0027】以上のようにして形成されたパリレン膜の
厚さは、電極膜を被覆保護して絶縁性を保持する観点、
及び余り厚くなりすぎると性能低下が起こる事から全体
で1.0〜15μm程度とするのが好ましく、更に好ま
しいのは1.0〜8μmである。
【0028】駆動電極の保護膜として気相合成法により
形成した複数のパリレン膜を有する圧電セラミック素子
とその製造方法の上記に述べた有用性について以下、実
施例をもって示すが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0029】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
【0030】(実施例1)チタン酸ジルコン酸鉛からな
る圧電性セラミック基板上にダイシングソーにより70
μm間隔で微細な貫通した溝を形成し、アルミニウム電
極を蒸着により形成し更に研磨加工し溝内部に電極を残
した。この基板に表1に示す層構成でCVD法によりパ
リレン膜を保護膜として形成し、チタン酸ジルコン酸鉛
からなるカバーをエポキシ接着剤にて接着しインク流路
を形成した後ノズルプレートを実装しインクヘッドとし
たものにつき、実際にヘッドに取り付けたマニフォール
ドよりインクを供給し、電極に駆動パルスを与えインク
を射出し耐久性試験を行った。耐久性は出射速度が初期
速度から5%低下したショット数をヘッドの寿命としこ
こに達する回数で性能評価した。実用上は1010以上の
出射が出来る事が必要とされる。すなわち保護膜に欠陥
がある場合電極が腐食され駆動不良により出射されるイ
ンクの速度低下が発生し、最後には電極が断線し全くイ
ンクが出射出来なくなる。尚、パリレン膜については株
式会社スリーボンドより入手のジパラキシリレン、モノ
クロロジパラキシリレン、ジクロロジパラキシリレンを
用い、気化器、熱分解室、蒸着(コーティング)室、か
らなる通常の蒸着装置にて一層ずつ行った。
【0031】CVDは平行平板型反応装置を用い前記の
条件にて行い、又、プラズマ処理、陽極酸化も前記の方
法により行った。
【0032】結果を以下の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】以上のように単層膜よりは重層膜とする事
で又、プラズマ処理、陽極酸化処理をする事で耐久性が
向上することがわかる。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にしてインク
ジェットのヘッドを形成した。但し今度はパリレン膜形
成、プラズマ処理、陽極酸化処理を、電極形成後同じセ
ラミックからなるカバーをエポキシ接着剤にて接着しイ
ンク流路を形成した後に行った。実施例1のNo.5と
同じく第一層パリレンN 3μm形成後プラズマ処理、
陽極酸化処理を行い、更に第二層パリレンC 3μmを
形成した。保護膜形成後ポリイミド樹脂製のノズルプレ
ートを装着し実際にインクヘッドを作製し、インクの射
出テストを実際に行ってヘッドの寿命を実施例1と同様
にして評価した。その結果、寿命は17×1010ショッ
トと実用上充分な性能が得られた。
【0036】(実施例3)電極を実施例1と同様に圧電
性基板上に形成したアルミニウム電極上にやはり実施例
1と同様にしてパリレンNの膜を1μm形成した後、や
はり実施例1と同様の条件でプラズマ処理を2分行い、
陽極酸化しその後パリレンC膜を5μm形成し保護膜と
したものを用いインクヘッドを形成したものを試料1と
した。又、プラズマ処理後の陽極酸化処理を省いて後は
同じにしてインクヘッドを形成したものを試料2とし
た。更に、陽極酸化もプラズマ処理も行わないものを試
料3とした。比較試料として保護膜としてパリレンN膜
6μmの厚みで形成したものを作製し試料4とした。試
料1、2、3、4はそれぞれ歩留まりを見るために20
0個製造しそれぞれのヘッドにインクを注入し電極とイ
ンク中に浸した対向電極の間に20Vの電圧をかけリー
ク電流を測定し、この値が1nA以上であるヘッドを不
良品として除いたものから歩留まりを算出した。又更
に、残ったものの中から任意に100個を選びインクの
出射回数を測定した。実施例1と同じ基準で各ヘッドの
寿命をとり、100個のうち5%(すなわち5個)のヘ
ッドが寿命に達したショット数の平均をこれらの耐久性
と定義し試料1、2、3、4の耐久性を比較した。
【0037】
【表2】
【0038】以上のように比較試料として単にパリレン
膜を形成したものよりも本発明試料の方が耐久性、歩留
まりとも向上し、陽極酸化及びプラズマ処理と併用する
ことで更に歩留まり、耐久性も向上することがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、インクジェットヘッド
等に代表される圧電セラミック素子の信頼性、耐久性及
び製造時の歩留まり向上がもたらされる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動電極の保護膜がポリパラキシリレン
    又はその誘導体からなる複数の樹脂皮膜を有する事を特
    徴とする圧電セラミック素子。
  2. 【請求項2】 第1の保護膜としてパリレンNが、第二
    層目以降の保護膜としてパリレンN、C、又はDが形成
    されてなる事を特徴とする請求項1に記載の圧電セラミ
    ック素子。
  3. 【請求項3】 第一の保護膜の膜厚が0.1乃至6μm
    である事を特徴とする請求項1又は2に記載の圧電セラ
    ミック素子。
  4. 【請求項4】 保護膜各層を積層する際に層間をプラズ
    マ処理する事を特徴とする請求項1、2又は3に記載の
    圧電セラミック素子。
  5. 【請求項5】 駆動電極がアルミニウム、チタン、タン
    タルのいずれかで形成されており、各保護層の間でプラ
    ズマ処理に加え陽極酸化処理を行う事を特徴とする請求
    項1、2、3又は4に記載の圧電セラミック素子。
  6. 【請求項6】 圧電セラミック素子がシェアモード型の
    圧電セラミック素子である事を特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5に記載の圧電セラミック素子。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6に記載
    の圧電セラミック素子を用いた事を特徴とするインクジ
    ェットヘッド。
  8. 【請求項8】 インク流路を形成後にポリパラキシリレ
    ン又はその誘導体から選ばれる複数の樹脂皮膜からなる
    駆動電極の保護膜を形成する事を特徴とする請求項7に
    記載のインクジェットヘッドを製造する方法。
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