JP4223247B2 - 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド - Google Patents

有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP4223247B2
JP4223247B2 JP2002234772A JP2002234772A JP4223247B2 JP 4223247 B2 JP4223247 B2 JP 4223247B2 JP 2002234772 A JP2002234772 A JP 2002234772A JP 2002234772 A JP2002234772 A JP 2002234772A JP 4223247 B2 JP4223247 B2 JP 4223247B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
organic
parylene
ink
organic film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002234772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004074469A5 (ja
JP2004074469A (ja
Inventor
治彦 出口
成光 垣脇
宏次 的場
博一 中村
真規 松下
知省 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002234772A priority Critical patent/JP4223247B2/ja
Priority to US10/637,861 priority patent/US7066582B2/en
Priority to CNB031530834A priority patent/CN1260066C/zh
Publication of JP2004074469A publication Critical patent/JP2004074469A/ja
Publication of JP2004074469A5 publication Critical patent/JP2004074469A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4223247B2 publication Critical patent/JP4223247B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1606Coating the nozzle area or the ink chamber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1607Production of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/1609Production of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1623Manufacturing processes bonding and adhesion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1632Manufacturing processes machining
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/164Manufacturing processes thin film formation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドのインク室内における電極保護膜等の有機絶縁膜の製造方法、及び、この製造方法を用いて製造されるインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、インパクト方式のプリンタに代わり、カラー化、多階調化に適したインクジェット方式等のノンインパクト方式のプリンタが急速に普及している。なかでも、印刷時のみに必要なインクを吐出させるドロップ・オン・デマンド型が、印字効率の向上、低コスト化、低ランニングコスト化等に有利である点から注目されており、圧電素子を用いたカイザー方式やサーマルジェット方式が主流となっている。
【0003】
ところが、カイザー方式は、小型化が難しく、高密度化には適さないという欠点を有していた。また、サーマルジェット方式は、高密度には適しているものの、ヒータによりインクを加熱してインク内に生じたバブルのエネルギをインクの吐出に使用するため、インクの耐久性に対する要求が厳しく、ヒータの寿命を長くすることが困難であり、消費電力も大きくなるという問題を有していた。
【0004】
このような欠点を解決するものとして、従来より、圧電材料の剪断モードの変形を利用してインクを吐出させるインクジェット方式が提案されている。この方式は、圧電材料からなるインクチャンネル壁に形成した電極に、圧電材料の分極方向と直交する方向に電界を加え、チャンネル壁を剪断モードで変形させて、その際に生じる圧力波変動を利用してノズル孔からインク滴を吐出させるものであり、ノズルの高密度化、低消費電力化、高駆動周波数化に適している。
【0005】
図8に、剪断モードを利用したインクジェトヘッドの構造を示す。インクジェットヘッド100は、図中の上下方向に分極処理を施した圧電体を素材として上面に複数の溝4が形成されたベース部材1と、インク供給口21及び共通インク室22が形成されたカバー部材2と、ノズル孔10が開けられたノズル板9と、からなり、ベース部材1の上面及び前面にカバー部材2及びノズル板9を貼着することにより、ベース部材1における溝4がインク室16にされる。各インク室16は側壁3によって隔てられており、側壁3には電界を形成するための電極5が上方半分に形成されている。
【0006】
インク室16内にはインクが充填されるため、電極5とインクとの接触を避けるために、電極5の表面には図示しない絶縁膜(保護膜)が形成されている。インク室16の後端部の底面16aは、溝加工時に使用されるダイシングブレードの直径に対応した部分円弧状を呈しており、外部との通電のための電極引き出し部としての浅溝部6が同じダイシングブレードにより加工されている。浅溝部6に形成された電極5は、浅溝部6の後端部で例えばフレキシブル基板のような外部の電極8とワイヤーボンディングによって接続されている。
【0007】
電極5とインクとの接触を避けるための絶縁膜には、ポリパラキシリレン(パリレン:登録商標)膜が用いられる。ポリパラキシリレン膜は、ジパラキシリレンダイマを原材料としてCVD(化学蒸着)法によって形成される。即ち、ジパラキシリレンダイマが気化し、熱分解して発生した安定なジラジカルパラキシリレンモノマが、基材に吸着すると同時に重合して高分子量の薄膜を形成する。以下に、パラキシリレンの2量体であるジパラキシリレンダイマを用いる場合をパリレンNと称し、モノクロロ置換体をもつハラキシリレンの2量体であるジパラキシリレンダイマを用いる場合をパリレンCと称する。
【0008】
ポリパラキシリレン膜は、化学的に安定であり、絶縁膜が暴露される環境においても損傷を受け難いため、安定して絶縁特性を維持することができる。また、ポリパラキシリレンは室温において気相成長によって形成されるため、熱によって特性が劣化する基材や表面形状が複雑に入組んだ基材に、熱的なダメージがなく均一に絶縁膜を形成することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットヘッドのインク室内における電極の絶縁膜としてポリパラキシリレン膜を用いる場合には以下のような問題がある。
【0010】
ポリパラキシリレン膜は、複雑な形状を呈するインクジェットヘッドのインク室内に均一に成膜することが可能ではあるが、インクジェットヘッドに用いられるPZTなどの圧電体は焼結されたセラミックであり、溝4を作成する際に電極を形成する面が脱粒などによって微細な凹凸を有するいわゆる梨地状になる。このような下地にパリレン膜を形成すると、巨視的には均一に膜形成されるが、微視的には下地の凹凸を反映して成長したパリレン膜には微細な欠陥(ピンホール)が存在する。
【0011】
一方、水性インクは油性インクに比して非常に高い電気伝導性を有する電解質溶液であるため、電極5と水性インクを隔離する絶縁膜に微細なピンホールが存在すると、ピンホールに浸入したインクを介して電極5が隣接するチャンネルの電極と導通し、電極に電解腐食が発生する。これによって、インクジェットヘッド動作中に吐出特性が変動したり、電極の断線によってインクジェットヘッドに吐出不良を発生する等のインクジェットヘッドの信頼性に関わる問題が生じる。このような問題は、半導体等の他の基材に形成される有機絶縁膜についても同様に生じる問題である。
【0012】
これに対し、特開2001−96754公報には、パリレン膜成膜後にポリイミド樹脂を電着塗装によってピンホールに選択的に塗装し、この後80℃で24時間焼成することで、パリレン膜の絶縁特性を改善する技術が開示されているが、ポリイミド樹脂を電着するための設備が必要であるため製造コストが増加するとともに、長時間の焼成が必要になるため生産のスループットが低下するという問題があった。
【0013】
また、特開2000−71451号公報には、構造式の異なるパリレン膜を2層積層しかつ、第1のパリレン膜成膜後にプラズマ処理を行うことで、パリレン膜の絶縁特性を改善するという技術が開示されている。しかし、この方法では、プラズマ処理を行う真空設備が必要になるため、製造コストが増加するという問題点があった。
【0014】
この発明の目的は、これらの問題を解決するためになされたもので、大幅な製造コストの増加を伴うことなく、電解質溶液と電極膜を隔離する有機絶縁膜の絶縁特性を向上することによって電極膜の電解腐食を防止することができる有機絶縁膜の製造方法を提供するとともに、この有機絶縁膜の製造方法を用いることによって吐出特性が安定したインクジェットヘッドを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、この発明は、以下の構成を備えている。
【0016】
(1)基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
前記第1及び第2の有機膜がポリパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、有機絶縁膜が基材上に形成された第1の有機膜とこれに積層された第2の有機膜の少なくとも2層から構成され、第1の有機膜に熱処理が施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方においてピンホールの発生が抑制され、絶縁特性が飛躍的に向上する。
この構成においては、第1の有機膜に対して、そのガラス転移点以上でかつ融点以下の温度で熱処理が実施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方が、膜質が均一で欠陥部がない絶縁特性を有する有機膜とされる。
この構成においては、有機膜が、ポリパラキシリレンを主成分として構成される。ポリパラキシリレンは室温における気相成長によって形成しうるため、高温下で特性の劣化を生じる基材や複雑な形状の基材に対しても熱的なダメージを与えることなく均一な有機膜が形成される。
【0018】
(2)基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
前記第1及び第2の有機膜がポリモノクロロパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、有機絶縁膜が基材上に形成された第1の有機膜とこれに積層された第2の有機膜の少なくとも2層から構成され、第1の有機膜に熱処理が施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方においてピンホールの発生が抑制され、絶縁特性が飛躍的に向上する。
この構成においては、第1の有機膜に対して、そのガラス転移点以上でかつ融点以下の温度で熱処理が実施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方が、膜質が均一で欠陥部がない絶縁特性を有する有機膜とされる。
この構成においては、有機膜が水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンCを主成分として構成される。
【0020】
(3)基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
前記第1及び第2の有機膜のうち、何れか一方がポリパラキシリレンを主成分とし、残る他方がポリモノクロロパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、有機絶縁膜が基材上に形成された第1の有機膜とこれに積層された第2の有機膜の少なくとも2層から構成され、第1の有機膜に熱処理が施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方においてピンホールの発生が抑制され、絶縁特性が飛躍的に向上する。
この構成においては、第1の有機膜に対して、そのガラス転移点以上でかつ融点以下の温度で熱処理が実施される。したがって、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方が、膜質が均一で欠陥部がない絶縁特性を有する有機膜とされる。
この構成においては、有機絶縁膜が、水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンCを主成分とする有機膜、及び、耐水性に優れたパリレンNを主成分とする有機膜によって構成される。
【0022】
(4)前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ基材のキュリー点の1/2以下の温度で実施されることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、第1の有機膜に対して、そのガラス転移点以上でかつ基材のキュリー点の2分の1の温度以下で熱処理が実施される。したがって、基材に磁気特性が与えられている場合にも、積層される2層の有機膜が、基材に与えられた磁気特性を消滅させることはない。
【0024】
(5)前記第1の熱処理工程が、大気中で実施されることを特徴とする。
【0025】
この構成において、有機膜に対して大気中で熱処理が行われる。したがって、通常の環境中で熱処理が行われ、特定の環境を形成するための装置を備える必要がなく、製造コストが低廉化される。
【0026】
(6)前記第1有機膜形成工程及び第2有機膜形成工程が、有機材料の蒸着によって有機膜を形成する工程であることを特徴とする。
【0027】
この構成においては、有機材料の蒸着によって少なくとも2層の有機膜が形成される。したがって、電着工程等を行うための設備を備える必要がなく、製造コストが低廉化される。
【0037】
この構成においては、インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を構成する2層の有機膜のうち、外側に位置する第2の有機膜の表面に親水性が与えられる。したがって、水性インクは、親水性を有する有機膜に接触して円滑にインク室内に流入する。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の有機絶縁膜の製造方法によって基材上に形成された有機絶縁膜の構成の一例を示す図である。基材203の表面に形成された有機絶縁膜200は、第1の有機膜201と第2の有機膜202とから構成されている。第1の有機膜201及び第2の有機膜202は、それぞれ厚さ2μmのパリレンを主成分とする有機膜(以下パリレン膜という。)である。
【0039】
図2は、上記有機絶縁膜の製造方法を説明する図である。基材203上に有機絶縁膜200を形成する場合、まず、図2(A)に示すように基材203上にパリレン膜201を2μmの厚さで成膜する。
【0040】
次に、図2(B)に示すように、第1のパリレン膜201が形成された基材203を、オーブンなどの加熱装置205内に配置し、大気中において100℃で2時間加熱する。本実施例では第1のパリレン膜201の加熱にオーブンを用いたが、ホットプレートなどの接触式の加熱方法を用いて基材203の裏面から加熱を行ってもよい。
【0041】
次に、図2(C)に示すように、熱処理を行った第1のパリレン膜201上に第2のパリレン膜202を成膜する。
【0042】
図3は、有機絶縁膜の絶縁特性の評価方法を説明する図である。有機絶縁膜200は、厚さ0.5μmのCu膜302を有するガラス基板301上に形成してサンプル300とした。このサンプル300を2枚作成し、電気伝導度が19.58S/mのインク303中に5mmの距離で対向させて浸漬した。次にサンプル300のCu膜302をフレキシブル基板等の配線304を介して交流電源305に接続し、実効値で90V、60Hzの交流電圧を印加してCu膜のピンホールによるエッチングの発生状況を調べた。
【0043】
図4は、この発明の実施形態に係る製造方法によって形成したサンプルについての評価結果を他の製造方法によって形成したサンプルとの比較において示す図である。
【0044】
サンプル#1は、図2に示したこの発明の実施形態に係る製造方法によって有機絶縁膜200を形成したものである。
【0045】
比較サンプル#2は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレン膜を形成したものである。
【0046】
比較サンプル#3は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレン膜を形成した後、大気中において100℃で2時間熱処理を行ったものである。
【0047】
比較サンプル#4は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ1μmのSiO2 膜を形成し、この上に厚さ4μmのパリレン膜を形成したものである。
【0048】
比較サンプル#5は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、パリレン膜を8μm成膜したものである。
【0049】
比較サンプル#6は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレン膜を形成し、この上に厚さ2μmのパリレン膜を形成したものである。
【0050】
比較サンプル#2〜#6では、24時間以内にCu膜に1個以上のピンホールによるエッチングが確認された。図5に本実験で確認されたピンホールの一例を示す。図5(A)は評価後のピンホールによるエッチング部を光学顕微鏡で観察したものであり、図5(B)はエッチング部断面の概念図である。中心にあるピンホールを契機にして、Cu膜302が略同心円状にエッチングされている。
【0051】
比較サンプル#2及び#5からは、ピンホールによるエッチングを回避するためには、単にパリレン膜の厚さを増やすだけでは効果が低いことが判る。
【0052】
比較サンプル#6からは、厚さ4μmのパリレン膜を2回に分けて成膜するだけでは、ピンホールによるエッチングを抑制するためには、効果が低いことが判る。
【0053】
比較サンプル#3からは、2層のパリレン膜を形成した後で熱処理を行うことでは、効果が低いことが判る。
【0054】
比較サンプル#4からは、厚さ1μmのSiO2 膜と厚さ4μmのパリレン膜とを積層しても、ピンホールによるエッチングを抑制する効果が低いことが判る。
【0055】
これに対し、サンプル#1では、24時間経過後の観察においてピンホールは確認されず、さらに試験を継続し120時間経過後においてもピンホールは確認されなかった。即ち、サンプル#1のように4μm厚のパリレン膜を2回に分けて成膜し、かつ1回目の成膜終了後に100℃で2時間の熱処理を行うことで、ピンホールによるCu膜の電解腐食が防止され、パリレン膜の絶縁特性を飛躍的に向上させることができる。
【0056】
図6は、第1の有機膜に対する熱処理温度を60℃から250℃まで変化させて有機絶縁膜を形成したサンプルについての評価結果を示す図である。全てのサンプルは各々厚さ2μmの第1のパリレン膜201及び第2のパリレン膜202を積層した全厚4μmの有機絶縁膜200を形成したものであるが、各サンプルにおいて第1のパリレン膜201に対する熱処理温度を変化させている。即ち、サンプル#11〜15は、第1のパリレン膜201を、それぞれ100℃、60℃、150℃、200℃及び250℃の各温度で熱処理したものである。
【0057】
この結果、250℃の温度で熱処理を行ったサンプル#15では、第1のパリレン膜201はCu膜から浮き上がって膜剥離を生じ、構造的に破壊していた。これに対して、200℃以下の温度で熱処理を行ったサンプル#11〜14では、膜の剥離は見られなかった。
【0058】
しかし、絶縁特性の評価では、200℃の温度で熱処理したサンプル#14では120時間経過後に2個のピンホールによるエッチングが見られ、60℃の温度で熱処理したサンプル#12では24時間経過後に3個のエッチングが確認された。一方、150℃の温度で熱処理したサンプル#6では、サンプル#1と同様に120時間経過後にピンホールによるCu膜のエッチングが確認されず、非常に良好な絶縁特性が得られることがわかった。
【0059】
この結果から、第1のパリレン膜201の成膜後の熱処理についての有効な温度範囲は、ガラス転移点(87〜97℃)以上でかつ融点(250℃)以下であり、さらに適正な温度範囲は150℃以下であると考えられる。
【0060】
図7は、第1及び第2のパリレン膜の特性及び第1のパリレン膜に対する熱処理温度を種々変化させて有機絶縁膜を形成したサンプルについての評価結果を示す図である。
【0061】
主に水性インクが用いられるインクジェットヘッドにおけるインク室内の電極の保護膜としての有機絶縁膜を形成する場合、この有機絶縁膜には、電極と水性インクとの絶縁状態を維持するための耐水機能が要求されるほか、水性インク中への空気の混入や加熱されたインクが気化するこを考慮すると、水蒸気を含む各種ガスの透過防止機能が要求される。
【0062】
パリレンには、水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンC、及び、耐水性に優れたパリレンNがあり、インクジェットヘッドにおけるインク室内の電極の保護膜としての有機絶縁膜にパリレンC及びパリレンNをどのように使用するかが問題となる。
【0063】
サンプル#21は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンC膜を形成した後に、大気中において120℃で2時間の熱処理を行い、さらに、厚さ2μmのパリレンN膜を積層して形成したものである。
【0064】
比較サンプル#22は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレンC膜を形成したものである。
【0065】
比較サンプル#23は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレンN膜を形成したものである。
【0066】
比較サンプル#24は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレンC膜を形成した後に、大気中において100℃で2時間の熱処理を行ったものである。
【0067】
比較サンプル#25は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ4μmのパリレンN膜を形成した後に、大気中において100℃で2時間の熱処理を行ったものである。
【0068】
比較サンプル#26は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンC膜を形成し、さらに厚さ2μmのパリレンC膜を積層して形成したものである。
【0069】
比較サンプル#27は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンC膜を形成し、さらに厚さ2μmのパリレンN膜を積層して形成したものである。
【0070】
比較サンプル#28は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンC膜を形成した後に、大気中において120℃で2時間の熱処理を行い、さらに厚さ2μmのパリレンC膜を積層して形成したものである。
【0071】
比較サンプル#29は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンN膜を形成した後に、大気中において120℃で2時間の熱処理を行い、さらに厚さ2μmのパリレンN膜を積層して形成したものである。
【0072】
比較サンプル#30は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンC膜を形成し、さらに厚さ2μmのパリレンN膜を積層して形成したものである。
【0073】
比較サンプル#31は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンN膜を形成し、さらに厚さ2μmのパリレンC膜を積層して形成したものである。
【0074】
比較サンプル#32は、Cu膜302を有するガラス基板301上に、厚さ2μmのパリレンN膜を形成した後に、大気中において120℃で2時間の熱処理を行い、さらに厚さ2μmのパリレンC膜を積層して形成したものである。
【0075】
比較サンプル#22〜#27では24時間以内に、比較サンプル#29、#31、#32では120時間以内に、比較サンプル#28、#30では250時間以内に、Cu膜に1個以上のピンホールによるエッチングが確認された。
【0076】
比較サンプル#22及び#23からは、パリレン膜を形成する際に附加処理を行わないと、24時間以内にエッチングが発生し、伝導率の高いインク中では有効な絶縁性を示さないことが判る。
【0077】
比較サンプル#24及び#25からは、パリレン膜を形成した後に熱処理を行うことは、ピンホールによるエッチングを抑制する効果が低いことが判る。
【0078】
比較サンプル#26及び#27からは、厚さ4μmのパリレンを2回に分けて成膜するだけでは、ピンホールによるエッチングを抑制する効果が低いことが判る。
【0079】
比較サンプル#28及び#29では、120時間までピンホールの発生が確認されず、比較サンプル#26及び#27の結果に比べ熱処理が効果的に作用しているものの充分ではないことから、熱処理をしても同じパリレン膜を2回に分けて成膜するだけでは効果が低いことが判る。
【0080】
比較サンプル#31では120時間まで、比較サンプル#30では250時間までピンホールの発生が確認されず、パリレンC膜とパリレンN膜の異なる2種類の有機膜を積層することが効果的であることが判る。
【0081】
比較サンプル#32では250時間までピンホールの発生が確認されず、比較サンプル#31の結果と比較するとパリレンC膜及びパリレンN膜の異なる2種類の有機膜の積層とパリレンN膜の熱処理とが効果的に作用していることが判る。
【0082】
サンプル#21では、285時間後の観察でもピンホールは確認されなかった。即ち、パリレンC膜を成膜した後に大気中において120℃で2時間の熱処理を行い、さらにパリレンN膜を積層して成膜することで、ピンホールによるCu膜の電解腐食が防止され、パリレン膜の絶縁特性が飛躍的に向上することが判る。
【0083】
図8(A)及び(B)は、この発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの概略の構成を示す部分破断斜視図及び側面断面図である。インクジェットヘッド100は、ベース部材1、カバー部材2、ノズル板9及び基板41から構成されている。ベース部材1は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料で製造されている。ベース部材1は、矢印X方向に分極処理が施された厚さ約1mm程度の板である。
【0084】
ベース部材1には、ダイヤモンドカッティング円盤の回転による切削加工によって、インク室となる溝4が各々の間に側壁3を挟んで複数形成されている。複数の溝4は互いに平行、且つ同じ深さにされている。溝4の深さは約300μmであり、幅は約70μm、ピッチは140μmである。側壁3における両側面の上半分及び上面には金属電極5が形成される。金属電極5には、アルミニウム、ニッケル、銅又は金等が用いられる。
【0085】
側壁3の両側面の上半分に対する金属電極5の形成時に、同時に側壁3の上面に形成された金属電極は、ラッピングもしくは溝4の切削加工前にベース部材1の切削加工面に予め貼り付けておいたレジスト膜をリフトオフすることにより除去される。
【0086】
金属電極5が形成されたベース部材1は、図9に示すように、インク流路方向と垂直方向にダイヤモンドカッティング円盤30の回転による切削加工によって、深さ約350μm、幅500μmの塗布溝68が形成される。このときのインク流路の断面図を図10(A)に示す。そして、図10(B)に示すように、ベース部材1上の塗布溝68に導電性部材26が図示しないディスペンサにより深さ180μmの高さまで塗布される。
【0087】
このとき、導電性部材26は、先ず、塗布溝68内に塗布され、その後、溝4による毛細管現象により溝4の内部に入り込むため、チャンネル壁3の上面には塗布されない。このため、導電性部材26を固化させる際に、導電性部材26によるベース部材1の撓みを抑えるために塗布面から平板等で押さえ付けることが可能となるとともに、側壁3の上面からラッピング等によって導電性部材を除去する作業が不要になる。実際の製造時には、ディスペンサは各塗布溝68の上方に複数配置される。
【0088】
この後、ベース部材1の導電性部材26の塗布面を平板等で押さえ付けるとともに、図示しない装置による加熱によって導電性部材26を固化させる。なお、導電性部材26としては、エポキシ系の樹脂成分を含有した金ペースト、銀ペースト、銅ペースト、又は、メッキ液をベースとした金メッキ若しくはニッケルメッキ等が用いられる。
【0089】
さらに、図10(C)に示すように、ベース部材1の上面とカバー部材2とがエポキシ系等の接着剤によって接着され、図10(D)に示すように塗布溝の幅より広い幅で、カバー部材2とベース部材1を切断する。これによって、インク流路ごとに導電性部材が分離され、インクジェットヘッド100には、溝4の上面が覆われて横方向に互いに間隔を有する複数のインク室16が構成され、インク充填時には、全てのインク室16内に導電性部材26の上部空間を通ってインクが充填される。
【0090】
また、各インク流路の位置に対応した位置に導電パターンが形成されている基板41をベース部材1の端部15に形成された導電性部材26に接続する。基板41の導電パターンと導電性部材26とは、異方導電性接着剤による接着、又は、導電パターン上に形成したバンプの導電性部材への挿入によって接続される。
【0091】
次に、図10(E)に示すように、上記のインクジェットヘッド100に有機絶縁膜200を形成する。有機絶縁膜200の形成時には、先ず、パリレンからなる第1の有機膜(以下、パリレン膜という。)201を2μmの厚さで形成する。パリレン膜201はCVD法によって形成するが、パリレン膜201はインクジェットヘッド100を加熱することなく室温で成膜することができるため、インクジェットヘッド100のベース部材1となる圧電体の分極特性を低下させる危険性がない。また、パリレン膜201は段差被覆性が良好であるため、インクジェットヘッド100内のインク流路のような複雑な表面形状を有する部材において、絶縁性を確保するために非常に有用である。この実施形態に係るインクジェットヘッド100では、インク流路内における第1のパリレン膜201の膜厚は1.7μm以上である。
【0092】
インクジェットヘッド100に第1の有機膜201を形成したあと、100℃のオーブンにおいて2時間の熱処理を行う。ベース部材1は上述したように分極処理を行ったPZTからなっているが、このPZTの分極が消滅する温度、所謂ネール点は250℃であり、通常は摂氏温度でキュリー点の1/2の温度までの加熱が許容されるため、100℃の熱処理ではインクジェットヘッド100の作成上なんら問題はない。
【0093】
この後、第2のパリレン膜202を成膜する。第2のパリレン膜202の膜厚は2μmとした。この実施形態に係るインクジェットヘッドでは、インク流路内における第2のパリレン膜202の膜厚は1.7μm以上である。これによって、図10(F)の前後方向の拡大図に示すように、第1のパリレン膜201及び第2のパリレン膜202からなる図4に示したサンプル#1の有機絶縁膜200が、インクジェットヘッド100のインク流路内に形成される。
【0094】
ここで、図示しないプラズマ処理装置によって、第2のパリレン膜202の表面をエッチングする。これによって、第2のパリレン膜202の表面に極性基が配列し、水分子との親和性が向上する。即ち、第2のパリレン膜202の表面を親水化することができ、後述するように複雑な内部構造のインクジェットヘッド内にインクを充填する際に、内部に気泡を噛み混む危険性が大幅に低減される。ちなみに、インクジェットヘッド内に気泡が発生すると、インクを吐出するためのインク流路内の圧力変動が上記気泡の膨張、圧縮によって緩和され、チャンネル間のインク吐出特性のばらつきの原因となる。また、プラズマによる親水化処理では全ての部材を親水化するため、ノズル上に形成した撥水膜の撥水特性を劣化させないために、ノズル接合プロセスの前に行うことが望ましい。さらに、本実施例では、プラズマ処理によって第2のパリレン膜202の表面を親水化したが、例えば塗布型の親水性樹脂を塗布する等の方法によって親水化処理を行ってもよい。
【0095】
次に、図10(G)に示すように、ベース部材1及びカバー部材2の前面に、各インク室16に対応した位置にノズル孔10が設けられたノズル板9を接着する。最後に、ベース部材1及びカバー部材2の背面に、基板41を挟んでマニュホールド27を接合する。このとき、接合部分からインクの漏れのないよう樹脂で封止すると信頼性が向上する。
【0096】
上記構成により、各インク室16を構成する2つの側壁3において互いに対向する2側面のそれぞれに形成された金属電極5が導電性部材26によって電気的に接続される。このため、導電性部材26に電圧が印加されると、導電性部材26を通してインク室16内の2側面の金属電極5に電圧が同時に印加され、同時にインク室16内の2側面を構成する側壁3が溝4のインク室16の内側に向けて変形し、ノズル孔10からインク滴が噴出される。
【0097】
一方、比較のために、図4に示した比較サンプル#2と同様の構成を有する有機絶縁膜を用いた比較サンプルのインクジェットヘッド100′、及び、図6に示した比較サンプル#13と同様の構成を有する有機絶縁膜を用いた比較サンプルのインクジェットヘッド100″を作成した。即ち、インクジェットヘッド100′の製造プロセスにおいてパリレンを主成分とする4μm厚の有機絶縁膜200′を電極の保護膜として形成し、インクジェットヘッド100″の製造プロセスにおいて第1のパリレン膜の成膜後に大気中において150℃で2時間の熱処理を行った後に第2のパリレン膜を成膜した。比較サンプルのインクジェットヘッド100′及び100″は、有機絶縁膜の構成を除いてこの実施形態に係るインクジェットヘッド100と同一である。また、インクジェットヘッド100及びインクジェットヘッド100′及び100″のチャンネル数(インク室数)は何れも120チャンネルとした。
【0098】
このインクジェットヘッド100、100′及び100″について、連続インク吐出による耐久試験を行った。この耐久試験では、導電率19.58S/mのインクを用い、電圧30V、周波数120kHzの駆動信号を入力して連続吐出動作を行った。1010回のインク滴吐出後、インクジェットヘッドのインク滴吐出速度の変化、並びにインク滴を吐出しない不吐出チャンネルの数を調べた。
【0099】
その結果、インクジェットヘッド100では、インク滴吐出速度は全てのチャンネルで初期値に対して3%低下していたが、吐出速度が10%以上低下したチャンネルや不吐出チャンネルは見られなかった。しかし、インクジェットヘッド100′では、17チャンネルにおいて吐出速度が10%以上低下し、不吐出チャンネルは2チャンネルあった。また、インクジェットヘッド100″では、耐久試験開始時に既に23チャンネルにおいてインク滴吐出速度が10%以上低下した。
【0100】
この結果から、インク滴の安定した吐出には第1のパリレン膜に対する熱処理が不可欠であるものの、キュリー点の1/2の温度(125℃)を超える温度(150℃)での熱処理は却ってPZTの分極の乱れによる悪影響によってインク滴の安定した吐出状態を維持できなくなることが判る。そこで、図6に示した実験結果をも考慮して、この実施形態に係るインクジェットヘッド100では、ガラス転移点(87〜97℃)以上でキュリー点の1/2(125℃)以下の温度を、第1のパリレン膜に対する熱処理の適正温度範囲とする。
【0101】
なお、上記の実施形態においては、有機絶縁膜200を2層のパリレン膜によって構成したが、積層回数と層間の熱処理回数が多いほど、より高い絶縁特性が得られることは言うまでもない。すなわち、3層以上のパリレン膜によって有機絶縁膜を構成することもできる。
【0102】
また、上記の実施形態においては、圧電体を有するインクジェットヘッドを用いて実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、電気回路部材とインクとを絶縁することが要求される静電方式やインク加熱方式のインクジェットヘッドにおいても同様に実施することができ、電解質溶液との絶縁状態の維持が要求される他の半導体部品についても同様に実施することができる。
【0103】
【発明の効果】
以上のようにして、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0104】
(1)有機絶縁膜を基材上に形成された第1の有機膜とこれに積層された第2の有機膜の少なくとも2層から構成し、第1の有機膜及び第2の有機膜のうちの少なくとも一方に熱処理を施すことにより、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方においてピンホールの発生を抑制し、絶縁特性を飛躍的に向上させることができる。
【0105】
(2)第1及び第2の有機膜のうちの少なくとも一方に対して、そのガラス転移点以上でかつ融点以下の温度で熱処理を実施することにより、積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方を、膜質が均一で欠陥部がない絶縁特性を有する有機膜とすることができ、ピンホールの発生を抑制して絶縁特性を飛躍的に向上させることができる。
【0106】
(3)第1及び第2の有機膜のうちの少なくとも一方に対して、そのガラス転移点以上でかつ基材のキュリー点の2分の1の温度以下で熱処理を実施することにより、基材に磁気特性が与えられている場合にも積層される2層の有機膜のうちの少なくとも一方が、基材に与えられた磁気特性を消滅させることが無く、基材の使用に支障を来すことがない。
【0107】
(4)有機膜に対して大気中で熱処理を行うことにより、通常の環境中で熱処理を行うことができ、特定の環境を形成するための装置を備える必要をなくして製造コストを低廉化できる。
【0108】
(5)有機材料の蒸着によって少なくとも2層の有機膜を形成することにより、電着工程等を行うための設備を備える必要をなくして製造コストを低廉化できる。
【0109】
(6)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、少なくとも1層が熱処理された2層以上の有機膜によって構成することにより、インクが充填されるインク室内に形成された電極を、ピンホールの発生を抑制されて絶縁特性が飛躍的に向上した有機膜によってインクから確実に絶縁することができ、安定したインク滴の吐出状態を維持することができる。
【0110】
(7)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、ポリパラキシリレンを主成分とする有機膜によって構成することにより、インクが充填されるインク室内に形成された電極を、化学的に安定であるとともに暴露される環境においても損傷を受け難いために十分な絶縁特性が維持される有機膜によってインクから確実に絶縁することができる。また、ポリパラキシリレンは室温における気相成長によって形成しうるため、高温下で特性の劣化を生じる基材や複雑な形状の基材に対しても熱的なダメージを与えることなく均一な有機膜を形成することができる。
【0111】
(8)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンCを主成分とする有機膜によって構成することにより、インクヘッドにおけるインク流路中のインクが熱によって気化した場合やインク流路に空気が混入している場合にも、保護膜の劣化を生じることがなく、電極とインクとの絶縁状態を確実に維持することができる。
【0112】
(9)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンCを主成分とする有機膜、及び、耐水性に優れたパリレンNを主成分とする有機膜によって構成することにより、インクヘッドにおけるインク流路中のインクが熱によって気化した場合やインク流路に空気が混入している場合にも、保護膜の劣化を生じることがなく、電極と水性インクとの絶縁状態を確実に維持することができる。
【0113】
(10)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、水蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れたパリレンCを主成分として電極に接触する有機膜と、耐水性に優れたパリレンNを主成分としてインクに接触する有機膜と、の2層の有機膜によって構成することにより、耐水性に優れた有機膜によって水性インクから電極を保護できるとともに、蒸気を含む各種ガスの透過防止力に優れた有機膜によって気化インクや混入空気から電極を保護できる。
【0114】
(11)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を、親水性を与えられた第1の有機膜の表面に第2の有機膜を積層した2層の有機膜によって構成することにより、第1の有機膜の表面に対する第2の有機膜の密着性を向上させ、第1の有機膜から第2の有機膜が剥離しないようにすることができ、電極とインクとの絶縁性を確実に維持できる。
(12)インクジェットヘッドのインク室における電極の保護膜を構成する2層の有機膜のうち、外側に位置する第2の有機膜の表面に親水性を与えることにより、水性インクを、親水性を有する有機膜に接触して円滑にインク室内に流入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の有機絶縁膜の製造方法によって基材上に形成された有機絶縁膜の構成の一例を示す図である。
【図2】上記有機絶縁膜の製造方法を説明する図である。
【図3】有機絶縁膜の絶縁特性の評価方法を説明する図である。
【図4】この発明の実施形態に係る製造方法によって形成したサンプルについての評価結果を他の製造方法によって形成したサンプルとの比較において示す図である。
【図5】ピンホールによって生じたCu膜のエッチング部位の光学顕微鏡写真である。本発明の第1の実施例のインクジェットヘッドの構成を示す斜視図である。
【図6】第1の有機膜に対する熱処理温度を60℃から250℃まで変化させて有機絶縁膜を形成したサンプルについての評価結果を示す図である。
【図7】第1及び第2のパリレン膜の特性及び第1のパリレン膜に対する熱処理温度を種々変化させて有機絶縁膜を形成したサンプルについての評価結果を示す図である。
【図8】この発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの概略の構成を示す部分破断斜視図及び側面断面図である。
【図9】同インクジェットヘッドの製造工程の一部を示す斜視図である。
【図10】同インクジェットヘッドの製造工程を示す図である。
【図11】一般的な剪断モードを利用したインクジェトヘッドの構造を示す斜視図である。
【記号の説明】
100−インクジェットプリンタヘッド
1−ベース部材
2−カバー部材
3−側壁
4−溝
5−金属電極
6−浅溝部
7−ボンディングワイヤ
8−外部電極
9−ノズル板
10−ノズル孔
11−ドライレジストフィルム
12−圧電体
16−インク室
21−インク供給口
22−共通インク室
26−導電性部材
27−マニホールド
30−ダイヤモンドカッティング円盤
51−絶縁膜
68−塗布溝
200−有機絶縁膜
201−第1の有機膜
202−第2の有機膜
203−基材
205−加熱装置
300−ガラス基板
301−Cu膜
302−インク
303−交流電源

Claims (6)

  1. 基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
    前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
    前記第1及び第2の有機膜がポリパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする有機絶縁膜の製造方法。
  2. 基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
    前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
    前記第1及び第2の有機膜がポリモノクロロパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする有機絶縁膜の製造方法。
  3. 基材上に第1の有機膜を形成する第1有機膜形成工程と、第1の有機膜上に第2の有機膜を成膜する第2有機膜形成工程と、第1有機膜形成工程後に第1の有機膜を熱処理する第1熱処理工程とを含み、
    前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ第1及び第2の有機膜の融点以下の温度で実施され、
    前記第1及び第2の有機膜のうち、何れか一方がポリパラキシリレンを主成分とし、残る他方がポリモノクロロパラキシリレンを主成分とすることを特徴とする有機絶縁膜の製造方法。
  4. 前記第1の熱処理工程が、第1及び第2の有機膜のガラス転移点以上でかつ基材のキュリー点の1/2以下の温度で実施されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の有機絶縁膜の製造方法。
  5. 前記第1の熱処理工程が、大気中で実施されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の有機絶縁膜の製造方法。
  6. 前記第1有機膜形成工程及び第2有機膜形成工程は、有機材料の蒸着によって有機膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の有機絶縁膜の製造方法。
JP2002234772A 2002-08-12 2002-08-12 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド Expired - Fee Related JP4223247B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234772A JP4223247B2 (ja) 2002-08-12 2002-08-12 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド
US10/637,861 US7066582B2 (en) 2002-08-12 2003-08-08 Method for producing organic insulating coating and ink-jet printhead produced according to the method
CNB031530834A CN1260066C (zh) 2002-08-12 2003-08-12 有机绝缘涂层的制备方法及喷墨打印头

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234772A JP4223247B2 (ja) 2002-08-12 2002-08-12 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004074469A JP2004074469A (ja) 2004-03-11
JP2004074469A5 JP2004074469A5 (ja) 2005-10-13
JP4223247B2 true JP4223247B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=31711928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002234772A Expired - Fee Related JP4223247B2 (ja) 2002-08-12 2002-08-12 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7066582B2 (ja)
JP (1) JP4223247B2 (ja)
CN (1) CN1260066C (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4077344B2 (ja) * 2003-03-11 2008-04-16 シャープ株式会社 インクジェットヘッド、インクジェットヘッドモジュール及びその製造方法
JP4654640B2 (ja) * 2004-09-13 2011-03-23 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録ヘッド、及び、インクジェット記録ヘッド製造方法
JP2006159858A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Sharp Corp 有機保護膜、有機保護の膜形成方法および有機保護膜付き電気装置部品
US7637013B2 (en) * 2005-08-23 2009-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing ink jet recording head
JP5074725B2 (ja) * 2005-11-25 2012-11-14 古河電気工業株式会社 電気電子部品用金属材料、その製造方法、および前記電気電子部品用金属材料を用いた電気電子部品
JP2007253582A (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Sharp Corp 有機保護膜、インクジェットヘッド、有機保護膜の製造方法、及びインクジェットヘッドの製造方法
JP4946499B2 (ja) * 2007-02-21 2012-06-06 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェットヘッド
WO2009148073A1 (ja) * 2008-06-05 2009-12-10 三星ダイヤモンド工業株式会社 スクライビングホイール及び脆性材料基板のスクライブ方法
US8079667B2 (en) * 2008-12-18 2011-12-20 Palo Alto Research Center Incorporated Drop generating apparatus
JP5855645B2 (ja) * 2011-03-25 2016-02-09 日本碍子株式会社 流路部品
KR101328304B1 (ko) * 2011-10-28 2013-11-14 삼성전기주식회사 잉크젯 프린트 헤드 조립체
JP5504296B2 (ja) 2012-02-14 2014-05-28 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
JP2013188892A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッド
US9024526B1 (en) 2012-06-11 2015-05-05 Imaging Systems Technology, Inc. Detector element with antenna
US9894776B2 (en) * 2013-01-08 2018-02-13 Hzo, Inc. System for refurbishing or remanufacturing an electronic device
US20160199832A1 (en) * 2013-08-30 2016-07-14 Advanced Liquid Logic France Sas Manipulation of droplets on hydrophilic or variegated-hydrophilic surfaces
KR102161692B1 (ko) 2013-12-06 2020-10-07 삼성디스플레이 주식회사 잉크젯 프린트 헤드 및 이의 제조 방법
CN106811734B (zh) * 2015-12-29 2019-07-16 广东易能纳米科技有限公司 一种家电纳米防水膜的制备方法
GB2546832B (en) * 2016-01-28 2018-04-18 Xaar Technology Ltd Droplet deposition head
JP6983679B2 (ja) * 2018-01-26 2021-12-17 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ
US11247459B2 (en) * 2019-07-22 2022-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Liquid charging apparatus, liquid charging method, and manufacturing method
US20220184949A1 (en) * 2019-09-06 2022-06-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fluid ejection face selective coating
US20220288921A1 (en) * 2019-09-23 2022-09-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Cross-nozzle abnormality detection in drop detector signals
EP3997522A4 (en) * 2019-09-23 2023-04-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. ELECTROLUMINESCENT LOAD TRANSDUCERS
US11589464B2 (en) * 2020-12-22 2023-02-21 Hamilton Sundstrand Corporation Protective coating for electrical components and method of making the protective coating
CN116374944A (zh) * 2023-03-23 2023-07-04 清华大学 微电极制备方法及微电极

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04357037A (ja) * 1991-03-19 1992-12-10 Tokyo Electric Co Ltd インクジェットプリンタヘッド
EP0829355A4 (en) * 1996-03-28 1998-12-09 Sony Corp PRINTER
JP4092772B2 (ja) 1998-04-28 2008-05-28 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JP2000071451A (ja) * 1998-09-02 2000-03-07 Konica Corp 圧電セラミック素子及びその製造方法
JP2001096754A (ja) 1999-07-23 2001-04-10 Konica Corp インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
US6802596B2 (en) * 2000-12-18 2004-10-12 Sharp Kabushiki Kaisha Ink jet head with partially exposed inside electrode and fabrication method thereof
JP4623344B2 (ja) * 2001-01-22 2011-02-02 コニカミノルタホールディングス株式会社 保護膜及び保護膜形成方法、並びにインクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法
US6733113B2 (en) * 2001-03-30 2004-05-11 Konica Corporation Ink-jet recording method and ink-jet recording apparatus
US6715860B2 (en) * 2001-04-27 2004-04-06 Konica Corporation Ink-jet head and the preparation method thereof, and a coating layer and the preparation method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
US20040032466A1 (en) 2004-02-19
CN1260066C (zh) 2006-06-21
JP2004074469A (ja) 2004-03-11
CN1481994A (zh) 2004-03-17
US7066582B2 (en) 2006-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4223247B2 (ja) 有機絶縁膜の製造方法及びインクジェットヘッド
US6561626B1 (en) Ink-jet print head and method thereof
US7591542B2 (en) Piezoelectric actuator, method for producing the same and ink-jet head
JP2971473B2 (ja) インクジェットヘッド及び該ヘッド用基体の製造方法
US8672458B2 (en) Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
US7540084B2 (en) Method for manufacturing ink-jet heads
US9186898B2 (en) Method for producing piezoelectric actuator
WO2018002648A1 (en) Poling of a piezoelectric thin film element in a preferred electric field driving direction
CN101244651B (zh) 制造压电促动器的方法和制造液体输送装置的方法
JP3729244B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドプリンタ並びにインクジェットヘッドの製造方法
CN102303455B (zh) 制造压电促动器的方法和制造液体输送装置的方法
JP2002160364A (ja) インクジェットヘッド
US20110193915A1 (en) Piezoelectric actuator, inkjet head including the same, and method of manufacturing piezoelectric actuator
JP5476901B2 (ja) 圧電アクチュエータの製造方法及び圧電アクチュエータ
JP2012148428A (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP2004106396A (ja) インクジェットヘッドの製造方法およびインクジェットヘッド
US20170067143A1 (en) Method of manufacturing piezoelectric element
JP2007253582A (ja) 有機保護膜、インクジェットヘッド、有機保護膜の製造方法、及びインクジェットヘッドの製造方法
JP2004148604A (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法
KR100745758B1 (ko) 압전 액츄에이터를 채용한 잉크젯 프린트헤드
JP3759713B2 (ja) インクジェットヘッドの電極接続構造およびインクジェットヘッドの製造方法
JP3795360B2 (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP2002264328A (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP4034053B2 (ja) インクジェットヘッドとその電極接続構造及びインクジェットヘッドの製造方法
JP2006159858A (ja) 有機保護膜、有機保護の膜形成方法および有機保護膜付き電気装置部品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees