JP2008201026A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極膜との密着性が良く、また、ピンホールの発生もほとんどないパリレン膜を電極膜の保護膜として用いたインクジェットヘッドの提供。
【解決手段】インクチャネル4内に電極膜8を有するインクジェットヘッド1において、少なくも前記電極膜8の表面に、パラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第1の保護膜が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
【選択図】図3

Description

本発明はインクジェットヘッド及びその製造方法に関する。
インクジェットプリンタに使用されるインクジェットヘッドは、インクに圧力を作用させることにより、ノズルから微小なインク滴として吐出させ、紙、フィルム、布等の記録媒体に着弾させる。インクに圧力を作用させるための方式には各種の方式があり、圧電素子の圧電作用を利用することによりインクを吐出するための圧力を発生させるタイプのインクジェットヘッドも知られている。
圧電素子を使用したインクジェットヘッドでは、吐出用のインクを貯留するインクチャネルの側壁の少なくとも一部が圧電素子によって形成され、その圧電素子からなる側壁部分をくの字状にせん断変形させるものが、高密度のチャネル形成が可能であり、また、インクに対して効率良く圧力を作用させることができるために好ましい。この場合、圧電素子に電界を印加するための電極膜が圧電素子の表面に密着形成され、インクチャネル内のインクと直接接触するため、電極膜の表面に電気的絶縁、防湿、耐磨耗性等を目的として有機材料からなる保護被膜を形成することが多い。
このような保護被膜としては、気相合成法により形成されたポリパラキシリレン又はその誘導体からなる樹脂被膜(以下、パリレン膜ともいう。)が、高絶縁性、高防湿性の観点から好ましく用いられている(特許文献1)。
パリレン膜は、ポリパラキシリレン樹脂及び/又はその誘導体樹脂からなる樹脂被膜であり、固体のジパラキシリレンダイマー又はその誘導体を蒸着源とする気相合成法(Chemical Vaper Deposition:CVD法)により形成する。すなわち、ジパラキシリレンダイマーが気化、熱分解して発生したジラジカルパラキシリレンモノマーが、電極膜上に吸着して重合反応し、被膜を形成するものである。
例えば、パラキシレンの2量体であるジパラキシリレンダイマーを用いて膜形成したものをパリレンNと称する。また、パラキシレンのモノクロロ置換体の2量体であるジパラキシリレンダイマー(従って、ダイマー中には二つの塩素原子を持つ)を用いて膜形成したポリクロロパラキシリレンをパリレンCと称する。その他、種々の置換したジパラキシリレンダイマー又はその誘導体を用いた種々のパリレン膜がある。
これらの従来のパリレン膜は電極膜との密着性が低いため、シランカップリング剤を用いることでこれを改善する方法(特許文献2)や、電極膜の表面にトリアジンチオール誘導体による被膜を形成し、その表面にパリレン膜を被覆することにより、パリレン膜の密着性を向上させる方法(特許文献3)が知られている。
特開平10−242539号公報 特開2003−19797号公報 特開2006−159619号公報
しかしながら、特許文献2や特許文献3に記載された方法では、従来よりもパリレン膜と電極膜との密着性は幾分改善されたものの、未だ充分な密着性ではなく、製品の製造過程で膜剥がれを起こしたり、製品の使用環境下によって同様に膜剥がれを起こしたり、製品の耐久性の点でも問題を生じる場合があった。
また、従来のパリレン膜は、耐熱性が未だ充分でなく、その後の製造工程における熱処理等の温度履歴によって劣化し、ピンホール等が発生する問題を生じる場合があった。
そこで、本発明は、電極膜との密着性が良く、また、ピンホールの発生もほとんどないパリレン膜を電極膜の保護膜として用いたインクジェットヘッド及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
インクチャネル内に電極膜を有するインクジェットヘッドにおいて、少なくも前記電極膜の表面に、下記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第1の保護膜が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
Figure 2008201026
(式1中、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表す。)
2.
前記第1の保護膜の表面が、前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物により表面処理されてなることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
3.
前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物により表面処理されてなる前記電極膜の表面に、前記第1の保護膜が形成されていることを特徴とする前記1または2記載のインクジェットヘッド。
4.
前記第1の保護膜の表面に、第2の保護膜が積層されてなることを特徴とする前記1乃至3の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
5.
前記第2の保護膜の表面に、前記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第3の保護膜が積層されてなることを特徴とする前記4記載のインクジェットヘッド。
6.
前記第2の保護膜の水蒸気透過性が、前記第1の保護膜の水蒸気透過性よりも低いことを特徴とする前記4または5記載のインクジェットヘッド。
7.
前記第2の保護膜の酸素透過性が、前記第1の保護膜の酸素透過性よりも低いことを特徴とする前記4乃至6の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
8.
前記インクチャネルの側壁の少なくとも一部が圧電素子からなり、前記電極膜は、前記圧電素子の表面に形成されていることを特徴とする前記1乃至7の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
9.
前記インクチャネルの側壁は、前記圧電素子に電界が印加されることによりせん断変形することで、前記インクチャネル内のインクを吐出するための圧力を発生させることを特徴とする前記8記載のインクジェットヘッド。
10.
前記インクチャネルの内面に発熱抵抗層が形成され、前記電極膜は、前記発熱抵抗層に電圧を印加するために前記発熱抵抗層に接して形成されており、前記発熱抵抗層に電圧を印加して熱エネルギーを発生させ、前記熱エネルギーをインクに作用させて気泡を発生させることで、前記インクチャネル内のインクを吐出するための圧力を発生させることを特徴とする前記1乃至7の何れか1項に記載のインクジェットヘッド。
11.
前記電極膜の材料が、アルミニウム、タンタル、ニッケル、チタニウム、銀、金、銅から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする前記1乃至10の何れか1項に記載のンクジェットヘッド。
12.
インクチャネル内に電極膜を有するインクジェットヘッドの製造方法において、前記インクチャネル内に電極膜を形成した後、少なくとも前記電極膜の表面に、下記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第1の保護膜を形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
Figure 2008201026
(式1中、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表す。)
13.
前記第1の保護膜を形成した後、前記第1の保護膜を熱処理することを特徴とする前記12記載のインクジェットヘッドの製造方法。
14.
前記第1の保護膜を形成した後、前記第1の保護膜の表面をプラズマ処理することを特徴とする前記12記載のインクジェットヘッドの製造方法。
15.
前記第1の保護膜の表面をプラズマ処理した後、前記プラズマ処理された前記第1の保護膜の表面に、第2の保護膜を積層することを特徴とする前記14記載のインクジェットヘッドの製造方法。
本発明によれば、電極膜との密着性が良く、また、ピンホールの発生もほとんどないパリレン膜を電極膜の保護膜として用いたインクジェットヘッド及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は第1の実施の形態のインクジェットヘッドの一部を示す外観斜視図、図2はこのインクジェットヘッドにおける1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図である。
インクジェットヘッド1は、圧電性基板2と、例えばガラス、セラミックス、合成樹脂等からなるカバー基板3と、ノズルプレート6とからなり、圧電性基板2には、溝状のチャネルが互いに平行となるように所定のピッチで溝状に研削加工されることで、インクチャネル4と側壁5とが交互に並設されている。
インクチャネル4の一端は、図示しないインク供給部(インクマニホールド)に連結され、前記インク供給部から内部にインクが供給される。インクチャネル4の他端は、ノズルプレート6に形成されたノズル孔7と連通している。
ノズルプレート6は、圧電性基板2とカバー基板3とに亘ってその前面に接着され、ノズル孔7は、インクチャネル4に対応するように開設されている。ノズルプレート6としては、例えば、ステンレス等の金属、ポリアルキレン、エチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース等のプラスチックが好適である。
圧電性基板2には、電界を印加することにより変形を生じる公知の圧電材料を使用することができ、例えば、PZT、BaTiO3、PbTiO3等の基板が挙げられる。中でも、PZT[チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)]を含有し、圧電特性を有する圧電性セラミックス基板であるPZT基板が、圧電定数やその高周波応答性等の圧電特性に優れるので好ましい。
圧電性基板2の上面に接着されるカバー基板3には、機械的強度が高く、耐インク性を備えたものであれば、上述した種々の材質のものを用いることができるが、中でもセラミックス基板を用いることが好ましく、更に、圧電性基板2として圧電性セラミックス基板を使用した場合には、非圧電性のセラミックス基板を用いることが好ましい。圧電性セラミックスの側壁の変位を強固に支えることができ、且つ、自身の変形が少ないために、効率的な駆動により低電圧化が可能となるので好ましい。
具体的には、シリコン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化シリコン、シリコンカーバイト、石英の少なくとも1つを主成分とした基板を挙げることができ、特に、酸化アルミニウム又は酸化ジルコニウム等を主成分とするセラミックス基板は、板厚が薄くても優れた基板特性を有し、駆動時の発熱や環境温度の変化に伴う基板の膨張による反りやストレスでの破壊を低下できるので好ましく、中でも酸化アルミニウムを主成分とする基板が安価で高絶縁性であるため特に好ましい。
このようなインクジェットヘッド1は、インクチャネル4の両側壁5を変形させることにより、インクチャネル4の容積を変化させ、インクチャネル4内のインクに吐出のための圧力を付与する。圧電素子からなる側壁5を変形させるために、インクチャネル4内に臨む壁面には電極膜8が密着形成されている。この電極膜8に電圧を掛けると、圧電素子からなる側壁5に分極方向と直角方向に電界が印加され、圧電滑り効果によって側壁5がせん断変形し、インクチャネル4内のインクに吐出のための圧力を作用させる。
電極膜8は、蒸着、スパッタリング、めっき等により形成されるが、特に無電解めっきにより形成されるものが好ましい。電極膜用金属の材料としては、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、タンタル、チタン等が好ましく、特に、電気的特性、耐食性及び加工性の点から、アルミニウム、タンタル、ニッケル、チタニウム、銀、金、銅から選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。電極膜8の膜厚は、0.5〜5.0μm程度とすることが好ましい。
図2に示すように、電極膜8は、側壁5の両壁面とインクチャネル4内の底面とに亘って形成されているが、圧電性基板により構成される側壁5を駆動させるため、少なくともインクチャネル4内に臨む側壁5の両壁面に形成されていればよい。
電極膜8の形成後又は電極膜8の陽極酸化処理後、カバー基板3を圧電性基板2の上面に接着し、各インクチャネル4の上部を閉塞してチャネル基板23を作製する。この接着工程では、接着剤を塗布する前に、圧電性基板2のインクチャネル4が設けられた加工面(側壁5の上面)及びカバー基板3の接着面は、その状態に応じて洗浄や研磨等の前処理を行うことが好ましい。接着面の前処理により良好な接着を行うことができる。
圧電性基板2とカバー基板3とは、例えばエポキシ系接着剤を塗布した後、加熱加圧することにより接着剤を硬化させて接着され、両者が一体化される。
電極膜8が形成された圧電性基板2にカバー基板3を接着した後、少なくとも各インクチャネル4内の電極膜8の表面に、下記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10(第1の保護膜)を形成する。
Figure 2008201026
(式1中、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表す。)
しかしながら、従来のパリレン膜は、電極膜との密着性が悪く、製品の製造過程で膜剥がれを起こしたり、製品の使用環境下によって同様に膜剥がれを起こしたり、製品の耐久性の点でも問題を生じる場合があった。
また、従来のパリレン膜は、耐熱性が未だ充分でなく、その後の製造工程における熱処理等の温度履歴によって劣化し、ピンホール等が発生する問題を生じる場合があった。
本発明者は上記のような問題に対し、保護膜としてのパリレン膜を上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる構成とする事で、アミノ基を有する置換基の存在により、耐熱性、電極膜との密着性等が解決された膜形成が可能になる事を見いだし本発明に至ったものである。それにより電極膜との密着性に優れ、保護膜形成後の製造工程における熱処理等の温度履歴による劣化に対し充分な強度を持った、ピンホールのほとんどない保護膜を形成する方法が得られ、信頼性と使用耐久性の向上したインクジェットヘッドが得られる。
すなわち、本来、直鎖状の構造しか持たない従来のパリレン膜は耐熱性に劣る欠点があったが、アミノ基を有する置換基を導入することにより、アミノ基の水素結合相互作用によりパリレン分子間が網目構造に結合され、耐熱性を高めることができる。
また、従来のパリレン膜は電極膜との結合が弱く、密着性に劣る欠点があったが、アミノ基を有する置換基を導入することにより、アミノ基の窒素原子の不対電子と、電極膜となる金属のカチオンとの相互作用により、電極膜との密着性が向上する。
電極膜の材料として、アルミニウム、タンタル、ニッケル、チタニウム、銀、金、銅から選ばれる少なくとも1つを用いた場合、保護膜10との密着性がより向上する。
さらに、上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10を最上層のインクに接する保護膜として用いることにより、保護膜の表面に存在するアミノ基は水素結合によって水分を吸着させる性質をもっているので、保護膜の水性インクに対する濡れ性が向上し、より安定したインク吐出動作を得ることができる。
本発明に係る上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10は、例えば以下のような方法で製造することができる。
すなわち、下記一般式2で表されるパリレン膜を気相合成法により成膜しようとする場合において、
Figure 2008201026
(式2中、Y,Zは水素原子、アルキル基、またはハロゲン元素を表し、Y,Zは同一でも異なっていてもよい。mは重合数を表す。)
その原料として、下記一般式3で表される(2,2)−パラシクロファン化合物に、
Figure 2008201026
(式3中、Y,Zは式2と同義である。)
下記一般式4で表されるアミノ−(2,2)−パラシクロファン化合物を混入して成膜することにより製造することができる。
Figure 2008201026
(式4中、X1,X2は水素原子、アミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表し、X1,X2の両方が同時に水素原子となることはない。)
ここで、上記一般式2について説明すると、式2中、Y,Zは水素原子、アルキル基、またはハロゲン元素を表し、Y,Zは同一でも異なっていてもよい。
このような一般式2で表されるパリレン膜は、所謂、パリレンNに相当するポリパラキシリレン(一般式2において、Y,Z=水素原子)、モノクロロポリパラキシリレン(一般式2において、Y=水素原子、Z=塩素原子)、あるいは、所謂、パリレンCに相当するジクロロポリバラキシリレン(一般式2において、Y,Z=塩素原子)等が好ましい。
原料として用いられるのは、上記一般式3で表される(2,2)−パラシクロファン化合物である。この式3において、Y,Zは式2と同義である。
熱安定性及び電極膜との密着性向上等に用いるアミノ−(2,2)−パラシクロファン化合物は、上記一般式4で表されるものであり、式4中、X1,X2は水素原子、アミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表し、X1,X2の両方が同時に水素となることはない。
このようなアミノ−(2,2)−パラシクロファン化合物としては、モノアミノ−(2,2)−パラシクロファン(一般式4において、X1=水素、X2=アミノ基、またはアミノ基含有アルキル基)、およびジアミノ−(2,2)−パラシクロファン(一般式4において、X1、X2=アミノ基、またはアミノ基含有アルキル基)が代表的なものである。
アミノ−(2,2)−パラシクロファン化合物を混合する場合の量は、原料に対して質量比で1〜6%とすることが好ましい。原料に対して質量比で6%以下とすることで、保護膜の部分的な異常成長による突起部分発生の少ない表面を形成することができる。下限は、実質的にアミノ−(2,2)−パラシクロファンの添加効果が確認できる必要最低量という観点から、原料に対して質量比で1%以上であることが望ましい。
混合方法は、粉末状態で単に両者を混合するだけでよいが、できるだけ均一な状態とすることが望ましい。
成膜条件は、それぞれの膜原料単独の場合と同じ蒸着プログラムを用いて行うことができる。
ここで、使用するモノアミノ−(2,2)−パラシクロファンあるいはジアミノ−(2,2)−パラシクロファンの製法についてはいくつかの文献が見られるが、モノアミノ−(2,2)−パラシクロファンに関しては、本発明者は(2,2)−パラシクロファンをメチレン溶媒中で、メタンスルホン酸と発煙硝酸の混酸でニトロ化し、得られたモノニトロ−(2,2)−パラシクロファンを鉄−塩酸を使用し、還元する方法が収率的にも、操作的にも優れた方法であることを見出した。ジアミノ−(2,2)−パラシクロファンも同様の方法で製造することができる。
図5にCVD法にてパリレン膜を形成する化学蒸着を行うための蒸着装置の一例を示す。この蒸着装置150は、昇華炉151、熱分解炉152、成膜槽153及び排気ポンプ154より構成され、これら昇華炉151、熱分解炉152、成膜槽153及び排気ポンプ154はガス流路を形成する配管により図示するように連結されている。蒸着工程中、上記蒸着装置は真空度が40〜80hPaに保たれる。また、昇華炉151内は100℃〜200℃、熱分解炉152内は450℃〜700℃、成膜槽153内は室温の各温度に保持される。
昇華炉151内ではパリレン膜の原料である固体二量体のジパラキシリレン(一般式3と一般式4の混合物)の気化が行われる。熱分解炉152内では、気化したジパラキシリレンを熱分解させてパラキシリレンラジカルを発生させる熱分解が行われる。成膜槽153内には10rpm程度で回転する回転台が設けられていて、この回転台上に電極膜8が形成されたチャネル基板23が置かれる。
熱分解炉152内で発生したパラキシリレンラジカルは、成膜槽153内で回転台上に置かれたチャネル基板23に付着する。更に、この成膜槽153内で、チャネル基板23に付着したパラキシリレンラジカルは、付着と同時に気相重合して高分子量のポリパラキシリレンの皮膜を形成する。
このようにして製造されたポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10は、下記一般式5で表される。
Figure 2008201026
上記式5中、Y,Zは水素原子、アルキル基、またはハロゲン元素を表し、Y,Zは同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子、またはアルキル基を表し、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表す。また、n,mはそれぞれのユニットの重合数を表す。各ユニットのそれぞれR,Y、およびZで表される置換基は、それぞれ異なっていてもよいし、それぞれのユニットにおいて異なるものが複数存在していてもよい。
得られたポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10は、共重合体であり、薄膜を形成している。
保護膜10の膜厚としては、1μm〜10μmであることが好ましく、成膜条件や原料の投入量の調整により制御可能である。保護膜10の膜厚が1μm未満であると、電極膜8による凹凸を完全に被覆することができない場合がある。パリレン膜は、複雑な形状を呈するインクジェットヘッド1のインクチャネル内に均一に成膜することが可能ではあるが、インクジェットヘッド1に用いられるPZTなどの圧電体は焼結されたセラミックであり、インクチャネル4となる溝を作成する際に電極膜8を形成する面が脱粒などによって微細な凹凸を有するいわゆる梨地状になる。このような下地に、膜厚が1μm未満のパリレン膜を形成すると、巨視的には均一に膜形成されるが、微視的には下地の凹凸を反映して成長したパリレン膜には微細な欠陥(ピンホール)が存在する場合がある。これらの理由により、保護膜10の膜厚を1μm以上とすることは、本実施形態のようにインクチャネルの側壁の少なくとも一部が圧電素子からなり、電極膜は、圧電素子の表面に形成されているインクジェットヘッドにおいて特に効果的である。
また、10μmを超えると、膜自体の剛性により圧電素子からなる側壁5の変形が抑制されてしまい、インク吐出性能が低下する場合がある。
なお、上記態様では、インクチャネル形成後すなわち、電極膜8を形成した圧電性基板2に接着剤を用いてカバー基板3を接着した後に、保護膜10を形成するので、それにより、接着剤層が厚くなり性能が低下するという事もなく、組み立てたチャネル基板23内面全体を保護する効果も同時に期待できる。保護膜10の形成はインクチャネル形成後に行うことに限定されるものではなく、電極膜形成工程の後であって、開口部がある状況であれば任意の後工程終了後に形成してもよい。例えば、電極膜8を形成した圧電性基板2に接着剤を用いてカバー基板3を接着する前に行うようにしても良い。
また、チャネル基板23に保護膜10を形成した後、その前面に、各インクチャネルに対応した位置にノズル孔7が設けられたノズルプレート6を、例えばエポキシ系接着剤で接着して、チャネル基板23とノズルプレート6は一体に組み立てられる。組立後、例えば、接着面は加圧状態で、所定温度で熱処理され、さらにこの加圧・加熱状態が所定時間保持されて、接着剤が硬化される。最後に、チャネル基板の背面または側面に、インクマニホールドを接着剤を用いて接合し、硬化のための熱処理が行われる。圧電性基板2は上述したように分極処理を行ったPZTから構成されており、このPZTの分極が消滅する温度より低い温度での熱処理が行われるが、保護膜10を、上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる構成とする事で、耐熱性に優れるため、これらの熱処理が行われた場合においてもピンホールの発生がほとんどない。
以上、本実施形態においては、電極膜8上に形成される保護膜10を、上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる構成とする事で、保護膜10の電極膜8表面に対する密着性に極めて優れるようになり、また、耐熱性に優れるためピンホールの発生もほとんどなく、電極膜8の表面に確実に保護膜10を形成することができる。
図3は、第1の実施形態の変形例のインクジェットヘッド1の1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図である。
図3(a)は、第1の実施形態のインクジェットヘッドヘッドにおいて、前記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜10の表面が、前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物11により表面処理されている。
このような化合物11としては、例えば、ポリペプチド化合物、カルボン酸変性のポリエチレングリコール、カルボン酸変性のポリビニルアルコールが好ましい。
このような化合物11によって保護膜10を表面処理するには、このような化合物11を含む溶液中にチャネル基板23を浸漬する方法を用いればよい。
このような化合物11の表面処理により、保護膜10の表面にカルボキシル基、水酸基等の親水基が導入され、膜の臨界表面張力を均一に高くすることができる。その結果として、保護膜10の水性インクに対する濡れ性が向上し、より安定したインク吐出動作を得ることができる。
また、化合物11は、前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基として、例えば、カルボキシル基を含むので、これらは、保護膜10のアミノ基と反応し、アミドを形成して強固に結合するため、この保護膜10の水性インクに対する濡れ性の持続性をより向上させることができる。
また、保護膜10の表面にプラズマ処理を施すことも好ましい。
プラズマ処理により、保護膜10の表面にカルボキシル基、水酸基等の親水基が導入され、膜の臨界表面張力を均一に高くすることができる。その結果として、保護膜10の水性インクの濡れ性が向上し、より安定したインク吐出動作を得ることができる。
図3(b)は、電極膜8の表面を前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物9により表面処理した後、この表面処理された電極膜8の表面に保護膜10を形成している。
このような化合物9としては、例えば、フマル酸、テレフタル酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)が好ましい。
このような化合物9によって電極膜8を表面処理するには、このような化合物9を含む溶液中にチャネル基板23を浸漬する方法を用いればよい。
このような化合物9は、2つのカルボキシル基を含み、前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基としての一方のカルボキシル基が、保護膜10のアミノ基と反応し、アミドを形成して強固に結合する。また、もう一方のカルボキシル基と、電極膜となる金属のカチオンとの相互作用により、電極膜との密着性にも優れるため、この保護膜10の電極膜8に対する密着性をより向上させることができる。
ここで、前述のように、種々の置換したジパラキシリレンダイマー又はその誘導体を用いた種々のパリレン膜があり、必要な性能等に応じて、本発明のパリレン膜である保護膜10とそれら種々のパリレン膜、あるいは、その他の保護膜を複数積層したような多層構成の被膜を所望の保護膜として適用することも好ましい。以下にその具体例を示す。
図3(c)は、電極膜8を保護膜10と保護膜10とは異なる保護膜(第2の保護膜)12の2層の膜で被覆している。
保護膜12としては、各種の有機、無機保護膜を用いることができるが、保護膜12の水蒸気透過性が保護膜10の水蒸気透過性よりも低いことが好ましく、ポリシラザン、ポリ塩化ビニリデン、パリレンC、パリレンNが好ましい。保護膜10の表面に水蒸気の透過防止力に優れた保護膜12を積層することにより、インクヘッドにおけるインクチャネル内の水性インクが熱によって気化した場合等においても、水蒸気の透過防止力に優れた保護膜12によって気化した水蒸気から電極膜8を保護できる。
保護膜の水蒸気透過性は、ASTMのF1249に準拠して下記の測定条件で測定して求めたものを保護膜の水蒸気透過性((g・mil)/(100in2))と規定する。
測定環境:37℃,70%相対湿度
測定時間:24Hr
また、保護膜12の酸素透過性が保護膜10の酸素透過性よりも低いことが好ましく、ポリシラザン、ポリ塩化ビニリデン、パリレンNが好ましい。保護膜10の表面に酸素の透過防止力に優れた保護膜12を積層することにより、インクヘッドにおけるインクチャネル内に空気が混入している場合等においても、酸素の透過防止力に優れた保護膜12によって混入空気から電極膜8を保護できる。
保護膜の酸素透過性は、ASTMのD3985に準拠して下記の測定条件で測定して求めたものを保護膜の酸素透過性((cm3・mil)/(100in2))と規定する。
測定環境:23℃,1atm
測定時間:24Hr
また、保護膜12としてパリレンNまたはパイレンCを用いる場合、構造式のみが異なる同質のポリパラキシリレンまたはその誘導体の保護膜を2層積層するため、2層の保護膜界面での密着性が高く、信頼性の高い2層保護膜を実現できる。さらに、保護膜10の成膜後にプラズマ処理を行うことで、2層の保護膜界面での密着性をより高めることができる。
これらの2層の保護膜を積層する方法としては、保護膜10を形成後に成膜チャンバを大気開放して真空を破り、保護膜12を形成する工程を経る方法でも良いが、第1の成膜工程と第2の成膜工程の間に水分吸着やダストおよび有機物による汚染にさらされる危険性を回避するため、保護膜10と保護膜12を同一装置で連続的に成膜することが好ましい。生産性が向上し、製造コストを下げることもできる。
図3(d)は、電極膜8を保護膜10と保護膜10とは異なる保護膜(第2の保護膜)12と保護膜10’(第3の保護膜)の3層の膜で被覆している。
このように、保護膜10を電極膜8上に形成した後、この保護膜10の表面に保護膜12を形成し、さらに、保護膜12の表面に保護膜10’を形成している。
ここで、電極膜8上に形成される保護膜10と最上層の保護膜10’は、前記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜であれば、同一の組成のものを用いても異なる組成のものを用いても良い。
保護膜12としては、前述の図3(c)における保護膜12と同様の膜を用いることができる。加えて、本実施形態における保護膜12はインクに接触しないので、水蒸気や酸素の透過防止力に極めて優れた金属膜を用いることも好ましい。前述のように、保護膜10および10’は金属膜との密着性が高いので、3層の保護膜界面での密着性が高く、信頼性の高い3層保護膜を実現できる。
金属膜からなる保護膜12は、蒸着、スパッタリング、めっき等により形成されるが、特に無電解めっきにより形成されるものが好ましい。金属膜からなる保護膜12の材料としては、耐食性の点から、アルミニウム、タンタル、ニッケル、チタニウム、銀、金、銅から選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。金属膜からなる保護膜12の膜厚は、1.0〜5.0μm程度とすることが好ましい。
また、水蒸気や酸素が最上層の保護膜10’を透過してきた場合においても、まず、金属膜からなる保護膜12が水蒸気や酸素にさらされて犠牲層として機能するため、その下層の電極膜8は保護される。
このように、金属膜からなる保護膜12には、下層にある電極膜8が影響(攻撃)されないように犠牲層として機能することが好ましく、金属膜からなる保護膜12の金属材料は、下層の電極膜8の金属材料と同一のものを用いることが好ましい。
保護膜12の表面に保護膜10’を積層することにより、最上層のインクに接する保護膜10’の表面に存在するアミノ基は水素結合によって水分を吸着させる性質をもっているので、保護膜10’の水性インクに対する濡れ性が向上し、より安定したインク吐出動作を得ることができる。
図4(a)は、第2の実施の形態のインクジェットヘッド100のインクチャネル配列方向の断面において、1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図である。また、図4(b)は、インクチャネル配列方向に垂直な方向の断面において、1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図である。
これらの図においてヒーターボード111は、基板101上の所定の位置に蓄熱層102、発熱抵抗層103、電極膜104、前記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる保護膜105が順次積層された構成を有する。この電極間における発熱抵抗層103が発熱部分となる。更にこのヒーターボード111上に、側壁500で隔てられたインクチャネル400となる溝が形成された基板110が接合されている。また、インクチャネルの一方の開口を覆うように、ノズル孔700が形成されたノズルプレート600を接着されている。
このようなインクジェットヘッド100は、電極膜104を介して発熱抵抗層103に電圧を印加して熱エネルギーを発生させ、熱エネルギーをインクに作用させて気泡を発生させることで、インクチャネル内のインクを吐出するための圧力を発生させる。
このようなインクジェットヘッド100における電極膜104上に形成されるパリレン膜からなる保護膜105を、上記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる構成とする事で、保護膜105の電極膜104表面に対する密着性に極めて優れるようになり、また、耐熱性に優れるためピンホールの発生もほとんどなく、電極膜104の表面に確実に保護膜105を形成することができる。
特に、積極的に熱エネルギーをインク吐出に利用するインクジェットヘッド100に対して、耐熱性に優れる本発明の保護膜を用いることは極めて有効である。
また、前述の第1の実施形態のインクジェットヘッド1における電極膜8及び保護膜10の好ましい態様は、インクジェット100の電極膜104及び保護膜105に対しても同様に適用できる。
本発明は、インクチャネルの側壁の少なくとも一部が圧電素子からなり、電極膜が圧電素子の表面に形成されているインクジェットヘッド、あるいは、インクチャネルの内面に発熱抵抗層が形成され、電極膜が発熱抵抗層に電圧を印加するために発熱抵抗層に接して形成されているインクジェットヘッドに限らず、インクチャネル内に電極膜を有するインクジェットヘッドであれば、同様に適用可能である。
以下、本発明の効果を実施例に基づいて例証するが、本発明は以下の実施例によって限定されない。
(実施例1)
上述した図2のシェアモード型のインクジェットヘッドのインクチャネル内面に保護膜を成膜して評価した。
1.チャネル基板の作製
厚さ1mmのPZT板の上面にドライフィルムを貼り付け、その上面から深さ360μm、幅70μm、長さ30mm、140μmのピッチで256本のインクチャネルをダイシングブレードを用いて研削した後、ニッケルの真空蒸着により、PZT板の上面及び各チャネルの内壁面にニッケルの金属膜を形成した。その後、アセトンでドライフィルムを剥離することにより、PZT板の上面に蒸着されたニッケルの金属膜を除去し、各チャネルの内壁面にニッケル電極膜を形成した。
このPZT板の上面に、アルミナからなるカバー基板を各チャネルを覆うように接着してチャネル基板を作製した。
2.パリレン膜の形成
モノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 99質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 1質量部を混合した原料を作った。この原料を用いモノクロロ−(2,2)−パラシクロファンの蒸着に用いる通常の蒸着プログラムで成膜した。
具体的には、図5に示す蒸着装置を用い、原料を150℃〜165℃の昇華炉内で気化させ、気化したジパラキシリレンを690℃の熱分解炉内で熱分解してパラキシリレンラジカルを発生させ、発生したパラキシリレンラジカルを43〜45hPaに減圧された成膜槽内に導入し、この成膜槽内で、成膜時間をコントロールすることにより、前記の通り電極膜を形成したチャネル基板に2μmの膜厚でパリレン膜(第1の保護膜)を形成した。
3.インクジェットヘッドの作製
電極膜とパリレン膜が形成されたチャネル基板に、全インクチャネルの一方の開口を覆うように、ポリイミドからなるノズルプレートを接着してインクジェットヘッドを作製した。
(実施例2)
表1に示すように、電極膜の材料をニッケルに替えてチタンを用いたこと、及び、パリレン膜(第1の保護膜)の原料としてモノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 90質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 10質量部を混合した原料を用いた以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例3)
表1に示すように、電極膜の材料をニッケルに替えて金を用いたこと、及び、パリレン膜(第1の保護膜)の原料としてモノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 94質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 6質量部を混合した原料を用いたこと、及び、パリレン膜(第1の保護膜)の表面に下記の条件のプラズマ処理を施した以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
・処理条件
装置:平行平板型反応装置
原料ガス:酸素
ガス流量:50sccm
圧力:10Pa
放電方法:高周波(13.56MHz、出力200W)
処理時間:1分間
(実施例4)
表1に示すように、電極膜の材料をニッケルに替えてチタンを用いたこと、及び、1%の濃度のテレフタル酸DMF溶液中に、電極膜が形成されたチャネル基板を60℃1分間浸漬して表面処理したこと、及び、パリレン膜(第1の保護膜)の原料としてモノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 94質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 6質量部を混合した原料を用いた以外は。実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例5)
表2に示すように、CH3−O−(CH2−CH2−O)n−CH2−COOH(平均分子量4000〜8000、nは整数)で表される化合物の飽和水溶液中にパリレン膜(第1の保護膜)の形成がなされたチャネル基板を60℃1時間浸漬し、カルボン酸変性ポリエチレングリコールによる表面処理を行った以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例6)
表2に示すように、ポリ塩化ビニリデン樹脂のシクロヘキサン溶液をパリレン膜(第1の保護膜)の形成がなされたチャネル基板に塗布して1μmの乾燥膜厚となるようにポリ塩化ビニリデン樹脂膜(第2の保護膜)を形成した以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例7)
表2に示すように、パリレン膜(第1の保護膜)の表面に前記条件のプラズマ処理を施したこと、及び、クラリアントジャパン社製アルセダーコートL110を、プラズマ処理を施したパリレン膜(第1の保護膜)の形成がなされたチャネル基板に乾燥膜厚3μmとなるように塗布を行い、120℃ 1時間の熱処理、及び、95℃ 相対湿度80% 3時間の熱処理を行ってポリシラザン膜(第2の保護膜)を形成した以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例8)
表2に示すように、無電解NiPめっきにより、パリレン膜(第1の保護膜)の形成がなされたチャネル基板に膜厚3μmのニッケル膜(第2の保護膜)を形成したこと、及び、ニッケル膜(第2の保護膜)上に、パリレン膜の原料としてモノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 97質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 3質量部を混合した原料を用いて、2μmの膜厚でパリレン膜(第3の保護膜)を形成した以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
(実施例9)
上述した図4のサーマル型のインクジェットヘッドのインクチャネル内面に保護膜を成膜して評価した。
1.ヒーターボードの作製
基板としてシリコンを用い、この基板上を熱酸化しSiO2を厚さ数μm形成して蓄熱層を形成した。この上に、有機レジネートをスピンコートすることにより発熱抵抗層を形成した。
次に、この上にタンタルを0.6μm蒸着により成膜し、フォトリソグラフィー技術により回路パターンを形成し電極膜とした。また、この電極膜の形成により電極間に発熱部分を所定のサイズで形成した。
2.パリレン膜及び第2の保護膜の形成
モノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 94質量部とモノアミノ−(2,2)−パラシクロファン 6質量部を混合した原料を作った。この原料を用いモノクロロ−(2,2)−パラシクロファンの蒸着に用いる通常の蒸着プログラムで成膜した。
具体的には、図5に示す蒸着装置を用い、原料を150℃〜165℃の昇華炉内で気化させ、気化したジパラキシリレンを690℃の熱分解炉内で熱分解してパラキシリレンラジカルを発生させ、発生したパラキシリレンラジカルを43〜45hPaに減圧された成膜槽内に導入し、この成膜槽内で、成膜時間をコントロールすることにより、前記の通り電極膜を形成したヒーターボードに2μmの膜厚でパリレン膜(第1の保護膜)を形成した後、このパリレン膜の表面に前記条件のプラズマ処理を施した。さらに、クラリアントジャパン社製アルセダーコートL110を、プラズマ処理を施したパリレン膜(第2の保護膜)の形成がなされたヒーターボードに乾燥膜厚3μmとなるように塗布を行い、120℃ 1時間の熱処理、及び、95℃ 相対湿度80% 3時間の熱処理を行ってポリシラザン膜(第2の保護膜)を形成した。
3.インクジェットヘッドの作製
ヒーターボード上に、側壁で隔てられた複数のインクチャネルとなる複数の溝が形成された基板を接合した後、全インクチャネルの一方の開口を覆うように、ポリイミドからなるノズルプレートを接着してインクジェットヘッドを作製した。
(比較例1)
表1に示すように、電極膜の材料をニッケルに替えてアルミを用いたこと、及び、パリレン膜の原料としてモノクロロ−(2,2)−パラシクロファン 100質量部とした原料を用いた以外は、実施例1と同じとしてインクジェットヘッドを作製した。
<評価試験>
以上の実施例1〜9および比較例1の各例で作製されたインクジェットヘッドについて以下の評価試験を行った。
1.製造過程上の膜剥がれ
インクジェットヘッドの製造工程において、パリレン膜の一部が剥離したことによる性能上あるいは外見上の不良発生率を調べた。
2.電極腐食発生率
使用環境を想定した特定環境保存後でのパリレン膜の膜剥がれに起因する電極膜の腐食不良の発生率を調べた。具体的には、インクジェットヘッドにインクを充填し、インクに対して電極面に+5Vの直流電圧を印加した状態で、60℃環境に2週間保管した後の電極膜の腐食の発生率を調べた。
3.ピンホール発生率:
保護膜製膜後、100℃1時間の加熱処理の別工程を経て完成したインクジェットヘッドの保護膜の電流リークによるピンホール発生率を調べた。インクジェットヘッドに10mS/mの導電率の検査液を充填し、検査液−電極間に電圧を印加して電流量を測定し、1nA/V以上の電流リークの発生率を調べた。評価結果を表1、表2に示す。
Figure 2008201026
Figure 2008201026
表1、表2より、保護膜として本発明の化合物を用いたものでは、従来の化合物の欠点であった製造工程での膜剥がれや、使用環境によって発生する膜剥がれ、製造工程における加熱処理等の温度履歴によるピンホール発生による保護膜性能劣化に対して十分な効果が確認された。
第1の実施の形態のインクジェットヘッドの一部を示す外観斜視図。 図1のインクジェットヘッドの1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図。 第1の実施の形態の変形例のインクジェットヘッドの1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図。 第2の実施の形態のインクジェットヘッドの1つのインクチャネルの断面を拡大して示す図。 本発明に用いる蒸着装置の構成の一例を示す説明図。
符号の説明
1、100 インクジェットヘッド
2 圧電性基板
3 カバー基板
4、400 インクチャネル
5 駆動壁
6、600 ノズルプレート
7、700 ノズル孔
8、104 電極膜
9、11 表面処理
10、105 第1の保護膜
10’ 第3の保護膜
12 第2の保護膜
23 チャネル基板
101 基板
102 蓄熱層
103 発熱抵抗層
110 基板
111 ヒーターボード

Claims (15)

  1. インクチャネル内に電極膜を有するインクジェットヘッドにおいて、少なくも前記電極膜の表面に、下記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第1の保護膜が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
    Figure 2008201026
    (式1中、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表す。)
  2. 前記第1の保護膜の表面が、前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物により表面処理されてなることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記一般式1におけるアミノ基と反応性を有する反応基を含む分子構造の化合物により表面処理されてなる前記電極膜の表面に、前記第1の保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記第1の保護膜の表面に、第2の保護膜が積層されてなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記第2の保護膜の表面に、前記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第3の保護膜が積層されてなることを特徴とする請求項4記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記第2の保護膜の水蒸気透過性が、前記第1の保護膜の水蒸気透過性よりも低いことを特徴とする請求項4または5記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記第2の保護膜の酸素透過性が、前記第1の保護膜の酸素透過性よりも低いことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記インクチャネルの側壁の少なくとも一部が圧電素子からなり、前記電極膜は、前記圧電素子の表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記インクチャネルの側壁は、前記圧電素子に電界が印加されることによりせん断変形することで、前記インクチャネル内のインクを吐出するための圧力を発生させることを特徴とする請求項8記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記インクチャネルの内面に発熱抵抗層が形成され、前記電極膜は、前記発熱抵抗層に電圧を印加するために前記発熱抵抗層に接して形成されており、前記発熱抵抗層に電圧を印加して熱エネルギーを発生させ、前記熱エネルギーをインクに作用させて気泡を発生させることで、前記インクチャネル内のインクを吐出するための圧力を発生させることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のインクジェットヘッド。
  11. 前記電極膜の材料が、アルミニウム、タンタル、ニッケル、チタニウム、銀、金、銅から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のンクジェットヘッド。
  12. インクチャネル内に電極膜を有するインクジェットヘッドの製造方法において、前記インクチャネル内に電極膜を形成した後、少なくとも前記電極膜の表面に、下記一般式1で示されるパラキシリレン骨格を含有するポリパラキシリレン又はその誘導体からなる第1の保護膜を形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
    Figure 2008201026
    (式1中、Xはアミノ基、またはアミノ基含有アルキル基を表し、Rは水素原子、またはアルキル基を表す。)
  13. 前記第1の保護膜を形成した後、前記第1の保護膜を熱処理することを特徴とする請求項12記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  14. 前記第1の保護膜を形成した後、前記第1の保護膜の表面をプラズマ処理することを特徴とする請求項12記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  15. 前記第1の保護膜の表面をプラズマ処理した後、前記プラズマ処理された前記第1の保護膜の表面に、第2の保護膜を積層することを特徴とする請求項14記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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