JP2000068005A - 情報コンセント - Google Patents

情報コンセント

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JP2000068005A JP24087498A JP24087498A JP2000068005A JP 2000068005 A JP2000068005 A JP 2000068005A JP 24087498 A JP24087498 A JP 24087498A JP 24087498 A JP24087498 A JP 24087498A JP 2000068005 A JP2000068005 A JP 2000068005A
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和男 中樋
Hiroshi Umeyama
寛 梅山
Yoshihiro Masagaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】隣接するモジュラジャックの信号対間での電気
的な結合が少なく通信品質の劣化が少ない情報コンセン
トを提供することにある。 【解決手段】ボディ60に複数個のモジュラジャック6
が並べて取り付けられる。ボディ60には隣接するモジ
ュラジャック6の間に対応して金属板よりなる仕切板6
5が設けられる。隣接するモジュラジャック6の間に導
電性の仕切板65を設けることによって、モジュラジャ
ック6の信号対間での電気的な結合が抑制され、通信品
質の劣化が抑制される。したがって、モジュラジャック
6間の距離を小さくして小型化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として屋内の情
報配線用の配線器具となる情報コンセントに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、EthernetによるLAN(ロー
カルエリアネットワーク)システムを構築する際には4
対8芯のツイストペア線をシースに収納したツイストペ
アケーブルが広く用いられている。ツイストペアケーブ
ルは比較的安価であり柔軟であるから配線しやすいとい
う利点がある。ツイストペアケーブルを相互にあるいは
他の装置に接続する際には、モジュラジャックを用いる
ことが多い。そこで、モジュラジャックを備える情報コ
ンセントを屋内の適所にあらかじめ敷設しておき、情報
端末機を所望の場所の情報コンセントに着脱自在に接続
することが提案されている。
【0003】この種の情報コンセントを用いて高速なデ
ータ通信を行なうときには、各信号対間の電気的な結合
度(言い換えるとクロストーク)が通信品質を左右する
重要な特性になる。信号対間の電気的な結合は、ツイス
トペアケーブルでのみ生じるのではなく情報コンセント
においても生じ、電気的な結合度は信号対の位置関係に
よって変化する。
【0004】ところで、モジュラプラグを接続する口数
を複数備える情報コンセントは、特開平10−2088
28号公報などに記載されているように、1個口のモジ
ュラジャック6をボディ60に複数個並べて取り付ける
ことにより構成されることが多い(図20参照)。この
種の情報コンセントを小型化しようとすれば、各モジュ
ラジャック6の間の距離を小さくしモジュラジャック6
を近接させて配置することになる。しかしながら、モジ
ュラジャック6の間の距離が小さくなれば、それだけ隣
接するモジュラジャック6の信号対間でクロストークが
生じる可能性が高くなり、通信品質が劣化するという問
題が生じる。
【0005】ところで、図21に示すように、モジュラ
ジャック6においてモジュラプラグが挿入されるプラグ
挿入口11の周囲(モジュラジャック6の前面および前
端部外周面)に金属板よりなるシールド(斜線部で示し
ている)7を形成したものが知られている。このモジュ
ラジャック6はシールドされたツイストペアケーブルを
接続する際に用いられるものであって、ツイストペアケ
ーブルのシールドをモジュラジャック6のシールド7を
介して接地するものである。つまり、ツイストペアケー
ブルにシールドを設けることによって、ツイストペアケ
ーブルに対する外来ノイズやツイストペアケーブルから
の輻射ノイズを低減することを目的としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように,図21
に示したモジュラジャック6は、シールドされたツイス
トペアケーブルに適用されるものであって、図20に示
すような複数個のモジュラジャック6を並べて配置した
場合における信号対間の電気的結合を考慮したものでは
なく、信号対間の電気的な結合を十分に抑制することが
できないものである。なお、図21のモジュラジャック
6はプリント基板に実装する構造のものを示している。
【0007】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、複数個のモジュラジャックを隣接し
て並べたときに隣接するモジュラジャックの信号対間で
の電気的な結合が少なく通信品質の劣化が少ない情報コ
ンセントを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、モジ
ュラプラグが着脱自在に挿入されるプラグ挿入口を備え
たモジュラジャックと、複数個のモジュラジャックが並
べて取り付けられるボディとを備え、ボディには隣接す
るモジュラジャック間に対応する部位に導電性を有する
仕切板が形成されたものである。
【0009】請求項2の発明は、モジュラプラグが着脱
自在に挿入されるプラグ挿入口を備えたモジュラジャッ
クと、複数個のモジュラジャックが並べて取り付けられ
るボディとを備え、モジュラジャックにおいてモジュラ
プラグの挿入方向に沿った側面のうち少なくとも隣接す
るモジュラジャックに対向する一面には導電性を付与し
たシールド部が形成されたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、シールド部がモジュラジャックの内部配線をモジュ
ラジャックの側面に投影した範囲の全体を含むように形
成されているものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1または請求項
3の発明において、モジュラジャックが、プラグ挿入口
が開口したプラグ接続台と、少なくとも一部がプラグ接
続台に嵌入された形でプラグ接続台に結合されプラグ接
続台からの露出部位に複数個の端子が配列された端子基
台と、プラグ挿入口に挿入されるモジュラプラグの接触
子に弾接する複数個のコンタクトと、端子基台に保持さ
れプラグ接続台からの露出部位に配列された複数個の端
子と、各端子と各コンタクトとをそれぞれ電気的に接続
する複数の接続導体とを備え、端子基台が、プラグ接続
台への嵌入方向と交差する方向に分割されたベースおよ
び保持台を結合して形成され、接続導体がベースと保持
台との間に配置されているものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記ベースと前記保持台とが接着されるものであ
る。
【0013】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、前記ベースと前記保持台との一方に結合フックが突
設され、結合フックは他方に係合して前記ベースと前記
保持台とを結合する結合爪を先端部に備えるものであ
る。
【0014】請求項7の発明は、請求項4ないし請求項
6の発明において、前記ベースと前記保持台との一方に
突起が突設され、前記突起が挿入されて前記ベースと前
記保持台との対向面に沿う面内での移動を禁止する凹所
が他方に形成されているものである。
【0015】請求項8の発明は、請求項4ないし請求項
7の発明において、前記ベースにおける保持台との対向
面には保持台に向かって突出するとともに接続導体を保
持台との間に保持する突台が形成され、前記端子に電線
を圧入する向きにおける前記端子の端部に突台を当接さ
せ、前記ベースと前記保持台との間であって突台が形成
されていない部位には前記接続導体を2層に配置するこ
とができる隙間が形成されるものである。
【0016】請求項9の発明は、請求項4ないし請求項
8の発明において、プラグ接続台に端子基台の挿入方向
と直交する面内で結合突起が突設され、結合突起に係合
する結合孔を備えた連結支持片が端子基台に設けられて
いるものである。
【0017】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記連結支持片が端子基台をプラグ接続台に挿入
する向きの先端側に前記連結支持片を2分する切欠溝を
備えるものである。
【0018】請求項11の発明は、請求項4の発明にお
いて、前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する
電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁
で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、
端子基台に設けた軸受部に枢支される回転軸を備えてい
て各端子に接続される複数本の外部電線を整列した形で
保持するとともに端子基台に被さって前記端子の圧接ス
リットに前記電線を圧入する位置と端子基台を開放する
位置との間で起伏自在となるレバーを設け、軸受部にお
けるプラグ接続台とは反対面側を開放して回転軸を着脱
可能とし、レバーが端子基台を開放する位置であるとき
に回転軸とは異なる位置でレバーがプラグ接続台に当接
してその位置が回転軸を軸受部から外す際の支点となる
形状にレバーを形成しているものである。
【0019】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、プラグ接続台においてレバーが端子基台を開放
する位置であるときにレバーが当接する部位が、軸受部
からプラグ接続台に向かって端子基台において端子が設
けられている面との距離を広げるように傾斜する傾斜面
であることを特徴とするものである。
【0020】請求項13の発明は、請求項4の発明にお
いて、前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する
電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁
で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、
端子基台に枢支され各端子に接続される複数本の外部電
線を整列した形で保持するとともに端子基台に被さって
前記端子の圧接スリットに前記電線を圧入する位置と端
子基台を開放する位置との間で起伏自在となるレバーを
設け、端子基台には端子が列設される端子支持台を突設
し、レバーにおける端子支持台に対応する部位の一方の
側面には端子支持台の一部が挿入される開口部が形成さ
れているものである。
【0021】請求項14の発明は、請求項4の発明にお
いて、前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する
電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁
で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、
端子基台に枢支され各端子に接続される複数本の外部電
線を整列した形で保持するとともに端子基台に被さって
前記端子の圧接スリットに前記電線を圧入する位置と端
子基台を開放する位置との間で起伏自在となるレバーを
設け、レバーにおいて端子基台に被さる位置で端子基台
と対向する面の一部に端子基台に当接する移動規制片を
設けたものである。
【0022】請求項15の発明は、請求項13または請
求項14の発明において、前記レバーに回転軸を設け、
前記端子基台に回転軸が枢着される軸受部を設けたもの
である。
【0023】請求項16の発明は、請求項13または請
求項14の発明において、前記端子基台に回転軸を設
け、前記レバーに回転軸が枢着される軸受部を設けたも
のである。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1および
図2に示すように、複数個のモジュラジャック6がボデ
ィ60に結合される。
【0025】ボディ60は、モジュラジャック6の前面
に設けたプラグ挿入口11(図7参照)を露出させる開
口窓61を複数個備えた前面板62と、前面板62に連
続した底板63とを備える。図1ではボディ60の一部
のみを示しており、ボディ60の全体形状としては特開
平10−208828号公報に記載されたボディと類似
の箱状のものを採用することができる。プラグ挿入口1
1に挿入されるモジュラプラグは、非シールドのツイス
トペアケーブルが接続される。
【0026】モジュラジャック6の両側面には係止リブ
6aおよび係止溝6bが形成されており、ボディ60の
前面板62に形成した開口窓61にモジュラジャック6
の前端部を挿入すると、係止リブ6aが開口窓61の周
縁に係止されるようになっている。また、ボディ60の
底板63には上方に向かって一対の取付脚64が突設さ
れ、取付脚64の先端部に設けた爪部64aが係止溝6
bに係合することにより、モジュラジャック6がボディ
60に固定されるようになっている。要するに、係止リ
ブ6aが開口窓61の周縁に当接することにより、ボデ
ィ60に対するモジュラジャック6の前方への移動が規
制され、係止溝6bに取付脚64の爪部64aが係合す
ることによりボディ60に対するモジュラジャック6の
後方への移動が規制され、結果的にモジュラジャック6
がボディ60に固定される。
【0027】ところで、ボディ60において隣接する開
口窓61の間に対応する部位には前面板62と底板63
とに跨る形で仕切板65が設けられている。仕切板65
は金属板であってモジュラジャック6の内部の信号経路
とは電気的に切り離されている。つまり、仕切板65は
導電性を有している。また、仕切板65は各開口窓61
に装着されたモジュラジャック6の側面を覆うように形
成され、隣接するモジュラジャック6の間で信号対が電
気的に結合するのを防止している。ここにおいて、仕切
板65に導電性を付与するために金属板を用いる代わり
にボディ60とともに合成樹脂によって形成し、仕切板
65の表面に金属のメッキ層を形成してもよい。
【0028】ところで、本実施形態に示すモジュラジャ
ック6は、図3ないし図8に示すように、絶縁性を有す
る合成樹脂の成形品であるプラグ接続台1と端子基台2
とを備える。端子基台2は、コンタクト41と端子42
とを接続導体43を介して電気的に接続した導電体4
(図9参照)を保持し、プラグ接続台1に結合されるこ
とによってモジュラジャックを構成する。導電体4は弾
性を有する板金を打ち抜いて形成され、端子基台2に8
本保持されている。端子基台2は、ベース20と保持台
30との2部材により形成され、保持台30はベース2
0の上面に接着される。
【0029】プラグ接続台1は、モジュラプラグが挿入
されるプラグ挿入口11が前面上部に開口するととも
に、端子基台2の前端部が挿入される取付孔12が後面
下部に開口する中空体であり、後壁には取付孔12の上
縁に臨んで開放された8個の分離スリット13が形成さ
れている。また、プラグ接続台1の左右両側面にはそれ
ぞれ上下一対の係止リブ6aが突設され、上下の係止リ
ブ6a間には係止溝6bが形成される。
【0030】ベース20は、プラグ接続台1の下面に当
接する連結支持片21を前端部に備え、保持台30が載
置される保持台載置板22を後端部に備える。プラグ接
続台1の下面には連結支持片21の左右幅にほぼ一致す
る幅の連結溝部14が形成され、さらに連結溝部14の
内底面には略T字形に形成された結合突起15が形成さ
れる。連結支持片21には結合突起15に係合可能な略
T字形の結合孔23が形成されている。結合孔23は連
結支持片21の前縁に望んで開放された切欠溝23aを
備え、この切欠溝23aにより連結支持片21の前端部
の可撓性を向上させている。また、連結支持片21の基
部の両側には連結支持片21に対して上にずれた位置で
挿入係止片24が突設され、挿入係止片24はプラグ接
続台1に形成した取付孔12の下部に挿入される。しか
して、挿入係止片24がプラグ接続台1の内側に係止さ
れ、連結支持片21がプラグ接続台10の下面に当接す
ることによって、ベース20がプラグ接続台1に仮保持
されることになる。
【0031】一方、保持台30は、コンタクト41を保
持するコンタクト支持台31を前端部に備え、端子42
が上面側に突出する端子支持台32を後端部に備えてい
る。また、コンタクト支持台31と端子支持台32との
間の部位で端子基台2の上面にレバー支持台33が突設
されている。コンタクト支持台31の前端部および保持
台30の下面には導電体4を位置決めするための位置決
め溝34が形成されている。また、端子支持台32には
上下に貫通して端子42が挿通される端子挿通孔35が
形成されている。
【0032】プラグ接続台1に端子基台2を結合するに
は、ベース20と保持台30とを接着した状態で、コン
タクト支持台31を取付孔12に挿入する。端子基台2
のコンタクト支持台31の両側面には係合突条31aが
突設されており、プラグ接続台1の内側面には係合突条
31aに係合した状態で端子基台2を案内する係合溝1
0aが形成されている。したがって、係合突条31aを
係合溝10aに係合させた状態で端子基台2を前方に移
動させると、保持台30は係合突条31aと係合溝10
aとにより位置が規制され、ベース20は連結支持片2
1と連結溝部14とにより位置が規制されるから、端子
基台2をプラグ接続台1に対して位置規制しながら所定
位置まで挿入することができる。端子基台2が定位置ま
で挿入されると端子基台2の前後方向の中間部に形成さ
れたレバー支持台33などがプラグ接続台1の後面に当
接することによって、端子基台2のプラグ接続台1に対
する挿入量が規制される。
【0033】また、プラグ接続台1に設けた結合突起1
5にベース20の結合孔23が係合し、プラグ接続台1
に対して端子基台2の後方への移動が禁止される。この
とき、ベース20の挿入係止片24が保持体30のコン
タクト支持片31とともにプラグ接続台1の取付孔12
に挿入される。ここにおいて、端子基台2の後端部に下
向きの力が作用すると、挿入係止片24を支点として連
結支持片21が上方に移動しようとするが、連結支持片
21はプラグ接続台1の下面に当接しているから上方へ
の移動が禁止され、結果的に端子基台2の後端部が下方
に移動することが防止される。また、端子基台2の後端
部に上向きの力が作用すると、挿入係止片24を支点と
して連結支持片21が下方に移動しようとするが、レバ
ー支持台33がプラグ接続台1の後面に当接しているか
ら移動が禁止され、結果的に端子基台2の後端部が上方
に移動することが禁止される。端子基台2の上下方向の
移動規制には係合突条31aおよび係合溝10aも寄与
しているが、上述の作用によってより確実に上下方向の
移動規制がなされる。要するに、プラグ接続台1と端子
基台2とは一部を係合させることによって結合されてい
るが、がたつきが生じないように強固に結合される。
【0034】コンタクト支持台31には前端部から後上
方に向かう形でコンタクト41が配置され、端子基台2
のコンタクト支持台31をプラグ接続台1に挿入する際
に、各コンタクト41は各分離スリット13に導入さ
れ、各分離スリット13により各コンタクト41が案内
される。端子基台2がプラグ接続台1に結合された状態
で、コンタクト41の後端部は分離スリット13に挿入
された状態に保たれ、コンタクト41は互いに接触しな
いように分離される。このようにコンタクト41がプラ
グ接続台1に挿入されることにより、プラグ挿入口11
を通してプラグ接続台1に挿入されるモジュラプラグの
接触子に対してコンタクト41が弾接可能となるのであ
る。
【0035】図示例のモジュラジャックは、4対8芯の
ツイストペアケーブル1を接続するものであって、8本
の導電体4が端子基台2に保持されている。各導電体4
に設けた端子42は保持台30に設けた端子挿通孔35
に下から挿通されて端子支持台32の上面から突出し、
前後2列に配列される。端子42は一対の歯の間に上端
縁を開放した圧接スリット42aを有するフォーク状に
形成された圧接形のものであって、圧接スリット42a
の幅は接続する電線の芯線に圧接スリット42aの両側
縁が圧接する程度に設定されている。つまり、絶縁被覆
を有する電線を圧接スリット42aに上方から圧入する
と、電線の絶縁被覆を圧接スリット42aの両側縁で切
ることにより絶縁被覆を剥ぎながら圧接スリット42a
の中に芯線を導入し、圧接スリット42aの両側縁間に
芯線を挟持するようになっている。この端子はIDC端
子とも呼ばれる周知のものである。
【0036】ところで、図示例では別途の工具や治具を
用いることなく端子42に電線を接続可能とするため
に、複数本の電線をまとめて保持する整列機能および電
線を端子42の圧接スリット42aに圧入する圧入機能
を兼ね備えた合成樹脂成形品の一対のレバー5を設けて
いる。両レバー5は異なる形状に形成されるが、左右で
対称となる形状に形成されている。ただし、両レバー5
は上述のように対称に形成されているから、以下では、
一方のレバー5についてのみ説明する。
【0037】レバー5は各レバー支持台33にそれぞれ
連続一体に形成した軸受部33aに対して回転軸50を
介して枢支される。回転軸50はレバー5に設けた軸孔
51を通して固定され、レバー5とともに軸受部33a
に対して回転する。つまり、レバー5は、軸受部33a
を中心として回動可能であって、端子基台2に被さる位
置と、端子基台2を開放する位置との間で起伏可能にな
っている。軸受部33aは後面側が開放されている。
【0038】ここに、図4のようにレバー5とプラグ接
続台1とが当接することによって、レバー5を起こす最
大角度が規制される。すなわち、プラグ接続台1におい
てレバー5を起こしたときにレバー5が当接する部位
(つまりプラグ接続台1の後面の上部)は後方に下り傾
斜した傾斜面10bであって、レバー5を起こしたとき
に端子基台2の上面が十分広く開放されるようになって
いる。このように、プラグ接続台1の後面上部に傾斜面
10bが形成されていることによって、レバー5の回動
範囲を大きくすることができ、レバー5を起こしたとき
にレバー5の後面を端子基台2の上面に対してほぼ直交
させることができるようになっている。また、レバー5
を倒した状態(図4の実線の状態)におけるレバー5の
上面は前後の中間部で上に凸となるように曲がってお
り、レバー5を起こしたときに上述した傾斜面10bの
上部を支点として回転軸50を軸受部33aから取り外
すことができるようにしてある。このように、レバー5
を取り外すときに回転軸50から比較的離れた部位を支
点とすることができるから、レバー5の取り外し作業が
容易になる。
【0039】ところで、レバー5における端子支持台3
2側の一面には、各端子42に接続される電線を分離し
て保持する3枚の分離板52が突設されている。レバー
5の各側壁と分離板52との間、あるいは隣合う分離板
52の間には各電線が通る分離通路が形成され、各分離
通路には保持用突起53が適所に突設されることによっ
て分離通路への電線の着脱が可能になっている。つま
り、分離通路に挿入された電線は保持用突起53により
脱落しないように保持される。さらに、レバー5におけ
る回転軸50に近い部位には電線の先端部を分離して保
持する分離孔54が形成されている。したがって、分離
通路と分離孔54との間では電線を整列させることがで
きる。電線を整列させる作業は電線を端子42に結線す
る前に行なわれるから、このときにレバー5は起こされ
ており、上述のようにレバー5を起こしたときの後面は
端子基台2の上面に対してほぼ直交して大きく開放され
ているから、分離通路と分離孔54とに電線を通す作業
が容易になる。
【0040】一方、レバー5には、分離通路と分離孔5
4との間の部位で回転軸50の軸方向に走る2本の圧入
溝55が形成される。各圧入溝55はレバー5を端子基
台22に近付けたときに、図10のように、端子42の
先端部が挿入されるように形成され、圧入溝55の前後
において電線が端子42に押し付けられるようにしてあ
る。要するに、レバー5に電線を保持させた状態でレバ
ーを端子基台2に近付けると、電線が圧入溝55の前後
で押圧されることにより電線が端子42の圧接スリット
42aに圧入されるのである。この意味で、レバー5は
電線の整列機能および圧入機能を備えるのである。
【0041】ところで、レバー5において端子支持台3
2に対応する部位の一方の側面には端子支持台32の一
部が挿入される開口部57が形成されている。これは、
レバー5の両側面間に端子支持台32を収める場合より
も端子支持台32の左右幅を大きくとることができるよ
うにするためである。さらに説明する。端子基台2の左
右幅を広げるには制限があり、その一方で端子42間の
距離は比較的大きくとる必要があるから、端子支持台3
2の左右幅が小さいと端子42と端子支持台32の側面
との距離が小さくなって端子支持台32が薄肉になり、
端子支持台32の強度を十分にとることができず、端子
42への電線の圧入時に端子支持台32が破損するおそ
れが生じる。これに対して、上記構成のようにレバー5
の一方の側面に開口部57を形成することで、端子基台
2の制限された左右幅の中で端子支持台32の左右幅を
広げることが可能になり、端子支持台32の強度を向上
させることができるのである。
【0042】レバー5を倒した状態では、図8に示すよ
うに、端子基台2(保持台30)の後部状面に立設され
た係止フック36の爪36aがレバー5の側部に延設し
た移動規制片56の先端部の係止爪56aと係合し、レ
バー5が簡単に開放されるのを防止するようになってい
る。つまり、レバー5は上述のように電線を押さえる機
能があるから、レバー5が開放されないようにすること
で、電線に外力が作用しても端子42から外れにくくな
るのである。また、レバー5を倒すと移動規制片56の
下面は端子基台2の上面に突設した台部38の上面に当
接し、レバー5の移動が規制される。つまり、移動規制
片56を設けていないとレバー5を倒したときにレバー
5に大きな力が作用した場合に軸受部33aが破損する
ことがあるが、移動規制片56を設けて端子基台2の一
部に当接させることによって移動規制片56で力を受け
ることができるから、軸受部33aの破損を防止するこ
とができるのである。
【0043】以上説明したように、ベース20と保持台
30とを重ね合わせて接着することにより端子基台2を
形成し、この端子基台2のうち保持台30に設けたコン
タクト支持台31をプラグ接続台1の取付孔12に挿入
するとともに、ベース20の連結支持片21をプラグ接
続台1の下面に係合させるのであって、ベース20と保
持台30との接着時に両者が相対的にスライドすること
がなく、結果的に接着剤の塗布量が適量であれば接着剤
がベース20と保持台30との間からはみ出すことはな
いのである。つまり、接着剤がはみ出すことによって外
観が損なわれたり、商品仕様が満たされなくなったりす
るのを抑制することができ、製造工程が容易になる上に
歩留まりが向上する。また、レバー5により電線を端子
42に接続する際には端子基台2に比較的大きな下向き
の力が作用するが、上述のようにプラグ接続台1に対し
て端子基台2は上下に移動しにくく、電線を接続する際
に違和感が生じたり、端子基台2が破損したりするのを
防止することができる。
【0044】(第2の実施の形態)本実施形態は、図1
1に示すように、仕切板を備えていないボディ60を用
いている。ただし、モジュラジャック6の一方の側面に
全面に亙って金属板よりなるシールド部(斜線部)8を
設けている。このシールド部8はモジュラジャック6の
内部配線とは電気的に独立しており、第1の実施の形態
における仕切板と同様に機能することになる。つまり、
シールド部8の存在によって隣接するモジュラジャック
6の信号対間での電気的な結合が低減され、通信品質の
劣化を低減することができる。ここにおいて、シールド
部8の大きさはモジュラジャック6の内部配線をモジュ
ラジャック6の側面に投影した範囲の全体を含むように
形成するのが望ましい。なお、シールド部8は金属板で
はなく合成樹脂板に導電性のメッキを施したものでもよ
い。また、シールド部8はモジュラジャック6の両面に
設けてもよく、さらにモジュラジャック6の周囲全面に
形成することも可能である。他の構成および作用は第1
の実施の形態と同様である。
【0045】(第3の実施の形態)上述の実施の形態で
は、ベース20と保持台30とを接着する例を示した
が、ベース20と保持台30とは係合させることによっ
て結合してもよい。すなわち、図12ないし図17に示
すように、ベース20と保持台30との一方(図示例で
はベース20)の周部のうちプラグ接続台1の下面側に
位置する一辺を除いて残りの3辺にそれぞれ1本ずつ結
合フック25が連続一体に立設されている。また、他方
(図示例では保持台30)の周部には結合フック25に
係合する結合溝37が形成される。各結合フック25の
上端部にはベース20の内側向きに結合爪25aが突設
されている。また、各結合フック25の下端付近にはベ
ース20の上下に貫通する貫通孔26が形成される。貫
通孔26は結合爪25aの成形の都合上形成されるもの
であるが、結合フック25の下端部両側に形成される切
欠25bとともに結合フック25を撓みやすくする機能
を担う。
【0046】一方、保持台30は、図18に示す形状を
有し、保持台30の周部には上述のように結合フック2
5に係合する結合溝37が形成される。ここで、結合フ
ック25が結合溝37に係合することによって、結合フ
ック25が保持台30の三側面に当接するとともに結合
フック25が結合溝37内に収まり、しかもベース20
と保持台30との一部はプラグ接続台1に当接して前方
への移動が禁止されているから、結果的にベース20と
保持台30とは両者の対向面に沿う面内での相対的な移
動を禁止される。要するに、突起としての結合フック2
5と凹所としての結合溝37によりベース20と保持台
30との相対的な移動が禁止される。結合爪25aは保
持台30の上面側を係止して保持台30がベース20か
ら浮き上がるのを禁止する。したがって、結合フック2
5と結合溝37とによりベース20に保持台30が固定
されることになる。
【0047】このように結合フック25と結合溝37と
が凹凸係合することによってベース20に保持台30が
固定されるから、接着剤を用いずにベース20と保持台
30とを結合することが可能である。接着剤を用いなけ
れば接着剤がはみ出すことがなく歩留まりがより一層向
上する。また、接着剤を用いる場合に比較すると接着剤
の硬化を待つ待ち時間が発生せず、生産性を高めること
ができる。なお、ベース20と保持台30との結合強度
をより高める必要があれば、接着剤を併用することも可
能である。接着剤を併用する場合でさえも、組立工程に
おいてベース20と保持台30とが相対的にスライドす
る過程が存在しないから、接着剤がはみ出すのを抑制す
ることができ、結果的に従来構成に比較すると歩留まり
が向上する。
【0048】ところで、従来構成でも説明したようにツ
イストペアケーブルが端子42に接続されるのであっ
て、ツイストペアケーブルを構成する各対間のクロスト
ークの量は導電体4の配置による影響を受ける。ただ
し、コンタクト41の配列や端子42の配列は固定的で
あるから、現実的には接続導体43をクロストークが少
なくなるように配置することになる。この場合に接続導
体43の一部を交差させる必要があるから、接続導体4
3の一部を上下に配置することになる。つまり、図19
に示すように、接続導体43の一部が上下2層に配置さ
れる。
【0049】上下2層の配置を行なうにはベース20と
保持台30との対向面間に隙間を形成しておくことが必
要である。そこで、ベース20の上面の一部に他の部位
よりも上方に突出する突台20aを形成し、突台20a
の上に保持台30を載置するのである。この構成によっ
て、突台20aの形成されていない部位ではベース20
と保持台30との間に隙間が形成され、接続導体43の
2層化が可能になる。
【0050】さらに、突台20aは端子42の下方にも
設けてあり、端子42の下端に突台20aの先端面が当
接することによって、端子42に電線を圧入する際に端
子42が下方に沈むのを防止することができる。他の構
成および動作は実施形態1と同様である。
【0051】なお、上述の実施形態ではレバー5に回転
軸50を設けて端子基台2に軸受部33aを設けている
が、端子基台2に回転軸を設け、レバー5に軸受部を設
けるようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】請求項1の発明は、モジュラプラグが着
脱自在に挿入されるプラグ挿入口を備えたモジュラジャ
ックと、複数個のモジュラジャックが並べて取り付けら
れるボディとを備え、ボディには隣接するモジュラジャ
ック間に対応する部位に導電性を有する仕切板が形成さ
れたものであり、隣接するモジュラジャック間に導電性
を有する仕切板が介在することによって、信号伝送とは
関係のない導電部分がモジュラジャック間に配置され、
隣接するモジュラジャック間の信号対間の電気的な結合
を阻止し、結果的に通信品質を劣化させることなくモジ
ュラジャック間の距離を小さくして小型化が可能にな
る。
【0053】請求項2の発明は、モジュラプラグが着脱
自在に挿入されるプラグ挿入口を備えたモジュラジャッ
クと、複数個のモジュラジャックが並べて取り付けられ
るボディとを備え、モジュラジャックにおいてモジュラ
プラグの挿入方向に沿った側面のうち少なくとも隣接す
るモジュラジャックに対応する一面には導電性を付与し
たシールド部が形成されたものであり、隣接するモジュ
ラジャック間に導電性を有するシールド部が介在するこ
とによって、信号伝送とは関係のない導電部分がモジュ
ラジャック間に配置され、隣接するモジュラジャック間
の信号対間の電気的な結合を阻止し、結果的に通信品質
を劣化させることなくモジュラジャック間の距離を小さ
くして小型化が可能になる。
【0054】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、シールド部がモジュラジャックの内部配線をモジュ
ラジャックの側面に投影した範囲の全体を含むように形
成されているものであり、隣接するモジュラジャックに
おいて信号伝送を行なう導電部間の全体にシールド部を
介在させることができ、隣接するモジュラジャックの信
号対間での電気的な結合を確実に抑制することができ
る。
【0055】請求項4の発明は、請求項1または請求項
3の発明において、モジュラジャックが、プラグ挿入口
が開口したプラグ接続台と、少なくとも一部がプラグ接
続台に嵌入された形でプラグ接続台に結合されプラグ接
続台からの露出部位に複数個の端子が配列された端子基
台と、プラグ挿入口に挿入されるモジュラプラグの接触
子に弾接する複数個のコンタクトと、端子基台に保持さ
れプラグ接続台からの露出部位に配列された複数個の端
子と、各端子と各コンタクトとをそれぞれ電気的に接続
する複数の接続導体とを備え、端子基台が、プラグ接続
台への嵌入方向と交差する方向に分割されたベースおよ
び保持台を結合して形成され、接続導体がベースと保持
台との間に配置されているものであり、端子基台がベー
スと保持台とからなり、かつ端子基台をプラグ接続台に
嵌入してプラグ接続台と端子基台とを結合するから、組
立過程において接着剤を塗布した面を相対的にスライド
させる過程がなく、結果的に接着剤のはみ出しによる不
良品の発生を低減することができるという利点がある。
【0056】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、ベースと保持台とが接着されるものであり、ベース
と保持台とが接着されるものであり、ベースと保持台と
を接着しているものの接着面が相対的にスライドするこ
とはないから、接着剤のはみ出しによる不良品の発生は
少ない。
【0057】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、ベースと保持台との一方に結合フックが突設され、
結合フックは他方に係合してベースと保持台とを結合す
る結合爪を先端部に備えるものであり、ベースと保持台
との一方に設けた結合フックの結合爪を他方に係合させ
ることによってベースと保持台とを結合するから、接着
剤が不要になり接着剤のはみ出しによる不良品の発生を
防止することができる。
【0058】請求項7の発明は、請求項4ないし請求項
6の発明において、ベースと保持台との一方に突起が突
設され、突起が挿入されてベースと保持台との対向面に
沿う面内での移動を禁止する凹所が他方に形成されてい
るものであり、ベースと保持台との位置合わせが容易に
なるという利点がある。
【0059】請求項8の発明は、請求項4ないし請求項
7の発明において、ベースにおける保持台との対向面に
は保持台に向かって突出するとともに接続導体を保持台
との間に保持する突台が形成され、端子に電線を圧入す
る向きにおける端子の端部に突台を当接させ、ベースと
保持台との間であって突台が形成されていない部位には
接続導体を2層に配置することができる隙間が形成され
るものであり、クロストークを低減したり絶縁距離を大
きくしたりするために接続導体間の距離や位置関係を調
節する際に、接続導体を2層で配置するのが容易にな
る。
【0060】請求項9の発明は、請求項4ないし請求項
8の発明において、プラグ接続台に端子基台の挿入方向
と直交する面内で結合突起が突設され、結合突起に係合
する結合孔を備えた連結支持片が端子基台に設けられて
いるものであり、結合突起と結合孔との係合によりプラ
グ接続台と端子基台とを結合することができる。
【0061】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、連結支持片が端子基台をプラグ接続台に挿入する
向きの先端側に連結支持片を2分する切欠溝を備えるも
のであり、連結支持片の先端部の可撓性を大きくするこ
とができ、プラグ接続台に端子基台を嵌入させる際に連
結支持片が係合突起を乗り越えるように厚み方向に撓ん
だときに連結支持片が折損するのを防止することができ
る。
【0062】請求項11の発明は、請求項4の発明にお
いて、端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する電線
を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁で絶
縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、端子
基台に設けた軸受部に枢支される回転軸を備えていて各
端子に接続される複数本の外部電線を整列した形で保持
するとともに端子基台に被さって端子の圧接スリットに
電線を圧入する位置と端子基台を開放する位置との間で
起伏自在となるレバーを設け、軸受部におけるプラグ接
続台とは反対面側を開放して回転軸を着脱可能とし、レ
バーが端子基台を開放する位置であるときに回転軸とは
異なる位置でレバーがプラグ接続台に当接してその位置
が回転軸を軸受部から外す際の支点となる形状にレバー
を形成しているものであり、電線を整列させかつ圧接端
子である端非に電線を圧入することができるレバーを設
けていることによって、別の工具や治具を用いることな
く電線を端子に接続することができ、しかも、レバーは
着脱自在であってレバーの枢支部位とは異なる部位を支
点としてレバーを取り外すことができるようにしている
から、レバーの操作時にはレバーが外れることはなく、
かつレバーの取り外し作業は容易になる。
【0063】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、プラグ接続台においてレバーが端子基台を開放
する位置であるときにレバーが当接する部位を、軸受部
からプラグ接続台に向かって端子基台において端子が設
けられている面との距離を広げるように傾斜する傾斜面
としたものであり、この構成によって傾斜面を設けてい
ない場合よりもレバーを大きく開くことができ、結線作
業時においてレバーに電線を保持する際に、電線が所定
位置に保持されているか否かを容易に視認することがで
きるのである。つまり、レバーに対する電線の保持位置
を確認した後に電線を端子に確実に結線することができ
る。
【0064】請求項13の発明は、請求項4の発明にお
いて、端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する電線
を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁で絶
縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、端子
基台に枢支され各端子に接続される複数本の外部電線を
整列した形で保持するとともに端子基台に被さって端子
の圧接スリットに電線を圧入する位置と端子基台を開放
する位置との間で起伏自在となるレバーを設け、端子基
台には端子が列設される端子支持台が突設され。レバー
における端子支持台に対応する部位の一方の側面には端
子支持台の一部が挿入される開口部が形成されているも
のであり、電線を整列させかつ電線を端子に圧入するた
めのレバーを設けながらも、端子支持台の一部をレバー
の開口部に挿入可能としているから、端子支持台の寸法
を比較的大きくとることができる。つまり、端子の配列
間隔が同じであれば開口部を設けていない場合に比較す
ると端子支持台の周部の厚み寸法を大きくとることが可
能になるから、端子支持台の強度を大きくとることがで
き、結果的に端子への電線の圧入時などに作用する力で
端子支持台が破損するのを防止することができる。
【0065】請求項14の発明は、請求項4の発明にお
いて、端子を複数個設けそれぞれ絶縁被覆を有する電線
を圧接スリットに圧入すると圧接スリットの両側縁で絶
縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接端子とし、端子
基台に枢支され各端子に接続される複数本の外部電線を
整列した形で保持するとともに端子基台に被さって端子
の圧接スリットに電線を圧入する位置と端子基台を開放
する位置との間で起伏自在となるレバーを設け、レバー
において端子基台に被さる位置で端子基台と対する面の
一部に端子基台に当接する移動規制片を設けたものであ
り、レバーにより電線を整列させた後に、レバーを倒し
て電線を端子に圧入する際に、レバーに大きな外力が作
用しても移動規制片が端子基台に当接することによって
レバーの移動量が規制され、レバーが必要以上に移動し
て枢支部分や端子が破損ないし折損するという事故を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部分解斜視
図である。
【図2】同上の要部斜視図である。
【図3】同上に用いるモジュラジャックを示す分解斜視
図である。
【図4】同上の側面図である。
【図5】同上の平面図である。
【図6】同上の下面図である。
【図7】同上の正面図である。
【図8】同上の背面図である。
【図9】同上の要部分解斜視図である。
【図10】同上の要部断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の要部分解斜視図
である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に用いるジャック
本体を示す分解斜視図である。
【図13】同上の側面図である。
【図14】同上の平面図である。
【図15】同上の下面図である。
【図16】同上の正面図である。
【図17】同上の背面図である。
【図18】同上の要部分解斜視図である。
【図19】同上の要部側面図である。
【図20】従来例を示し、(a)は正面図、(b)は平
面図、(c)は側面図である。
【図21】他の従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プラグ接続台 2 端子基台 5 レバー 6 モジュラジャック 8 シールド部 10b 傾斜面 11 プラグ挿入口 15 結合突起 20 ベース 20a 突台 21 連結支持片 23 結合孔 23a 切欠溝 25 結合フック 25a 結合爪 30 保持台 32 端子支持台 33a 軸受部 37 結合溝 41 コンタクト 42 端子 42a 圧接スリット 43 接続導体 50 回転軸 56 移動規制片 57 開口部 60 ボディ 61 開口窓 62 前面板 65 仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正垣 善弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5E021 FA05 FA10 FB10 FB17 FC05 FC06 FC20 FC21 KA02 LA09 LA15

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モジュラプラグが着脱自在に挿入される
    プラグ挿入口を備えたモジュラジャックと、複数個のモ
    ジュラジャックが並べて取り付けられるボディとを備
    え、ボディには隣接するモジュラジャック間に対応する
    部位に導電性を有する仕切板が形成されて成ることを特
    徴とする情報コンセント。
  2. 【請求項2】 モジュラプラグが着脱自在に挿入される
    プラグ挿入口を備えたモジュラジャックと、複数個のモ
    ジュラジャックが並べて取り付けられるボディとを備
    え、モジュラジャックにおいてモジュラプラグの挿入方
    向に沿った側面のうち少なくとも隣接するモジュラジャ
    ックに対向する一面には導電性を付与したシールド部が
    形成されていることを特徴とする情報コンセント。
  3. 【請求項3】 シールド部はモジュラジャックの内部配
    線をモジュラジャックの側面に投影した範囲の全体を含
    むように形成されていることを特徴とする請求項2記載
    の情報コンセント。
  4. 【請求項4】 モジュラジャックは、プラグ挿入口が開
    口したプラグ接続台と、少なくとも一部がプラグ接続台
    に嵌入された形でプラグ接続台に結合されプラグ接続台
    からの露出部位に複数個の端子が配列された端子基台
    と、プラグ挿入口に挿入されるモジュラプラグの接触子
    に弾接する複数個のコンタクトと、端子基台に保持され
    プラグ接続台からの露出部位に配列された複数個の端子
    と、各端子と各コンタクトとをそれぞれ電気的に接続す
    る複数の接続導体とを備え、端子基台は、プラグ接続台
    への嵌入方向と交差する方向に分割されたベースおよび
    保持台を結合して形成され、接続導体がベースと保持台
    との間に配置されていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の情報コンセント。
  5. 【請求項5】 前記ベースと前記保持台とは接着される
    ことを特徴とする請求項4記載の情報コンセント。
  6. 【請求項6】 前記ベースと前記保持台との一方に結合
    フックが突設され、結合フックは他方に係合して前記ベ
    ースと前記保持台とを結合する結合爪を先端部に備える
    ことを特徴とする請求項4記載の情報コンセント。
  7. 【請求項7】 前記ベースと前記保持台との一方に突起
    が突設され、前記突起が挿入されて前記ベースと前記保
    持台との対向面に沿う面内での移動を禁止する凹所が他
    方に形成されていることを特徴とする請求項4ないし請
    求項6のいずれかに記載の情報コンセント。
  8. 【請求項8】 前記ベースにおける保持台との対向面に
    は保持台に向かって突出するとともに接続導体を保持台
    との間に保持する突台が形成され、前記端子に電線を圧
    入する向きにおける前記端子の端部に突台を当接させ、
    前記ベースと前記保持台との間であって突台が形成され
    ていない部位には前記接続導体を2層に配置することが
    できる隙間が形成されることを特徴とする請求項4ない
    し請求項7のいずれかに記載の情報コンセント。
  9. 【請求項9】 プラグ接続台に端子基台の挿入方向と直
    交する面内で結合突起が突設され、結合突起に係合する
    結合孔を備えた連結支持片が端子基台に設けられている
    ことを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれかに
    記載の情報コンセント。
  10. 【請求項10】 前記連結支持片は端子基台をプラグ接
    続台に挿入する向きの先端側に前記連結支持片を2分す
    る切欠溝を備えることを特徴とする請求項9記載の情報
    コンセント。
  11. 【請求項11】 前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被
    覆を有する電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリッ
    トの両側縁で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接
    端子とし、端子基台に設けた軸受部に枢支される回転軸
    を備えていて各端子に接続される複数本の外部電線を整
    列した形で保持するとともに端子基台に被さって前記端
    子の圧接スリットに前記電線を圧入する位置と端子基台
    を開放する位置との間で起伏自在となるレバーを設け、
    軸受部におけるプラグ接続台とは反対面側を開放して回
    転軸を着脱可能とし、レバーが端子基台を開放する位置
    であるときに回転軸とは異なる位置でレバーがプラグ接
    続台に当接してその位置が回転軸を軸受部から外す際の
    支点となる形状にレバーを形成していることを特徴とす
    る請求項4記載の情報コンセント。
  12. 【請求項12】 プラグ接続台においてレバーが端子基
    台を開放する位置であるときにレバーが当接する部位
    は、軸受部からプラグ接続台に向かって端子基台におい
    て端子が設けられている面との距離を広げるように傾斜
    する傾斜面であることを特徴とする請求項11記載の情
    報コンセント。
  13. 【請求項13】 前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被
    覆を有する電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリッ
    トの両側縁で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接
    端子とし、端子基台に枢支され各端子に接続される複数
    本の外部電線を整列した形で保持するとともに端子基台
    に被さって前記端子の圧接スリットに前記電線を圧入す
    る位置と端子基台を開放する位置との間で起伏自在とな
    るレバーを設け、端子基台には端子が列設される端子支
    持台を突設し、レバーにおける端子支持台に対応する部
    位の一方の側面には端子支持台の一部が挿入される開口
    部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の情
    報コンセント。
  14. 【請求項14】 前記端子を複数個設けそれぞれ絶縁被
    覆を有する電線を圧接スリットに圧入すると圧接スリッ
    トの両側縁で絶縁被覆を切りながら芯線を挟み込む圧接
    端子とし、端子基台に枢支され各端子に接続される複数
    本の外部電線を整列した形で保持するとともに端子基台
    に被さって前記端子の圧接スリットに前記電線を圧入す
    る位置と端子基台を開放する位置との間で起伏自在とな
    るレバーを設け、レバーにおいて端子基台に被さる位置
    で端子基台と対向する面の一部に端子基台に当接する移
    動規制片を設けたことを特徴とする請求項4記載の情報
    コンセント。
  15. 【請求項15】 前記レバーに回転軸を設け、前記端子
    基台に回転軸が枢着される軸受部を設けたことを特徴と
    する請求項13または請求項14記載の情報コンセン
    ト。
  16. 【請求項16】 前記端子基台に回転軸を設け、前記レ
    バーに回転軸が枢着される軸受部を設けたことを特徴と
    する請求項13または請求項14記載の情報コンセン
    ト。
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