JP2000067554A - ディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ

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JP2000067554A
JP2000067554A JP10237730A JP23773098A JP2000067554A JP 2000067554 A JP2000067554 A JP 2000067554A JP 10237730 A JP10237730 A JP 10237730A JP 23773098 A JP23773098 A JP 23773098A JP 2000067554 A JP2000067554 A JP 2000067554A
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JP
Japan
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disk
cartridge
liner
magnetic disk
main body
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JP10237730A
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English (en)
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Shinji Masugi
真二 馬杉
Shintaro Higuchi
新太郎 樋口
Kiyoyuki Miyata
清行 宮田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Priority to AU50666/99A priority patent/AU5066699A/en
Priority to IDW20000752A priority patent/ID26593A/id
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カートリッジ本体に収納されたディスク状記
録媒体のクリーニングを行うと共に安定した回転を図
る。 【解決手段】 ディスク状記録媒体5を回転自在に収納
する上下一対のハーフ2,3を突き合わせ結合して形成
したカートリッジ本体4の相対向する内面に、ライナ4
9,51が配設される。ライナ49,51は、カートリ
ッジ本体4への接着部52,53と非接着部54,55
とを有し、非接着部54,55のカートリッジ本体4の
内面と対向する面側に非通気層82が形成されている。
非接着部54,55は、カートリッジ本体4内でディス
ク状記録媒体5が回転駆動されるときに発生するエア流
によって、ディスク状記録媒体5側に浮上し、ディスク
状記録媒体5に接触してクリーニングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心部に回転駆動
機構へのクランプを行うためのセンターコアが設けられ
た磁気ディスク等のディスク状記録媒体を収納したディ
スクカートリッジに関し、特に、ディスク状記録媒体を
収納したカートリッジ本体の内面に、ディスク状記録媒
体を保護するためのライナを設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上下一対のハーフを突き合わせ結
合して構成したカートリッジ本体に、可撓性を有するデ
ィスク基板に磁性層を形成した磁気ディスクを回転可能
に収納したディスクカートリッジが用いられている。
【0003】このディスクカートリッジは、カートリッ
ジ本体に収納した磁気ディスクのクリーニングを行うと
ともに磁気ディスクの保護を図るため、カートリッジ本
体を構成する上下ハーフの各内面に不織布等からなるラ
イナを配設している。上ハーフの内面側に配設されるラ
イナは、上ハーフの内面に櫛歯状に形成された複数の突
条部によってその一部が磁気ディスク側に持ち上げられ
ている。また、下ハーフの内面側に配設されたライナ
は、上ハーフに設けた突条部と対向するように下ハーフ
の内面側に配設された薄い板バネにより形成されたリフ
ターによってその一部が磁気ディスク側に持ち上げられ
ている。すなわち、上下ハーフの内面にそれぞれ配設さ
れたライナは、その一部が突条部とリフターとによって
互いに近接する方向に膨出され、この膨出された部分が
磁気ディスクの信号記録面に接触するようになされてい
る。
【0004】このように構成されたディスクカートリッ
ジは、ディスク記録再生装置に装着されカートリッジ本
体に収納された磁気ディスクがディスク記録再生装置に
設けたディスク回転駆動機構にクランプされて回転駆動
されると、ライナの膨出された部分が回転する磁気ディ
スクに接触し、磁気ディスクに付着した塵埃の除去を行
う。
【0005】ライナの膨出された以外の面積の広い部分
は、磁気ディスクの信号記録面が剛性の高いカートリッ
ジ本体の内面に直接接触し損傷を受けることを防止する
ようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うにライナを磁気ディスクに積極的に接触させることに
より、磁気ディスクに付着した塵埃の除去を行うように
したディスクカートリッジにあっては、磁気ディスクか
ら除去した塵埃がライナに絡め取られ、ライナに付着さ
れた状態となる。この状態で磁気ディスクが回転する
と、ライナに付着された塵埃によって磁気ディスクが損
傷されてしまうおそれがある。
【0007】上述したディスクカートリッジは、突条部
及びリフターによってライナの一部を膨出させて常時磁
気ディスクに接触させているので、磁気ディスクを回転
駆動するときの負荷が大きくなる。このようなディスク
カートリッジを用いるディスク記録再生装置は、磁気デ
ィスクの安定した回転を保証するため、ディスク回転駆
動機構を構成する駆動モータは大きな駆動トルクを発生
し得る大型のものを用いる必要がある。
【0008】また、上述のディスクカートリッジは、カ
ートリッジ本体を構成する上下ハーフが反り等の変形を
生じると、突条部及びリフターによってライナを磁気デ
ィスクに大きな力により接触させる状態が発生し、磁気
ディスクを回転駆動するときの負荷が一層大きくなるお
それがある。磁気ディスクの負荷が大きくなると駆動ト
ルクも大きくなり、ディスク回転駆動機構を構成する駆
動モータに大きな負担がかかり、磁気ディスクの安定し
た回転を行うことができなくなってしまう。
【0009】ところで、記録容量の高容量化が図られる
磁気ディスクは、回転速度が高められている。例えば、
直径を3.5インチとなし、記録容量を200メガバイ
ト以上とした磁気ディスクは、3000rpm以上の回
転速度で回転される。磁気ディスクの回転速度が速くな
ると、磁気ディスクとこの磁気ディスクに接触するライ
ナ間の摩擦力も大きくなり、この摩擦力によって磁気デ
ィスクの信号記録面を損傷させてしまうおそれもある。
そして、磁気ディスクを高速で回転するためには、ディ
スク回転駆動機構の駆動モータの回転速度を上げる必要
がある。駆動モータは、回転速度が高くなると駆動トル
クが小さくなり、磁気ディスクに加わる負荷が僅かでも
大きくなると安定した回転駆動ができなくなり、磁気デ
ィスクを所定の回転速度で回転させることができなくな
る。そして、磁気ディスクに対し、良好な記録再生特性
をもって情報信号の記録再生を行うことができなるおそ
れがある。
【0010】本発明の目的は、カートリッジ本体に収納
されたディスク状記録媒体の保護を図り安定した状態で
回転することができるディスクカートリッジを提供する
ことにある。
【0011】本発明の他の目的は、高速で回転されるデ
ィスク状記録媒体の安定した回転を実現しながら、ディ
スク状記録媒体を収納したカートリッジ本体に発生する
塵埃の確実なクリーニングを行うとともにディスク状記
録媒体の確実な保護を図ることができるディスクカート
リッジを提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、ディスク回転
駆動機構を構成する駆動モータに大きな負荷を与えるこ
となくディスク状記録媒体の安定した回転を行うことが
できるディスクカートリッジを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するために提案される本発明に係るディスクカートリッ
ジは、中心部に回転駆動機構へのクランプを行うための
クランプ部が設けられたディスク状記録媒体を回転自在
に収納する上下一対のハーフを突き合わせ結合して形成
したカートリッジ本体を備える。このカートリッジ本体
の少なくとも下面には、ディスク状記録媒体の信号記録
領域の少なくとも一部を径方向に亘って外方に臨ませる
記録再生用の開口部が設けられ、カートリッジ本体の下
面側の中央部には、ディスク状記録媒体に設けられたク
ランプ部を外方に臨ませる中央開口部が設けられてい
る。そして、カートリッジ本体の相対向する内面には、
ライナが配設されている。このライナは、カートリッジ
本体への接着部と非接着部とを有し、この非接着部のカ
ートリッジ本体の内面と対向する面側に非通気層が形成
されている。ライナの非接着部は、カートリッジ本体内
でディスク状記録媒体が回転駆動されるときに発生する
エア流によって、ディスク状記録媒体側に浮上し、ディ
スク状記録媒体に接触しこのディスク状記録媒体のクリ
ーニングを行う。
【0014】また、ライナの非接着部は、カートリッジ
本体内で回転するディスク状記録媒体が記録再生用の開
口部に向かって回転して行くとき、上記開口部に対し上
流側の領域に位置される。このような位置に非接着部を
位置させることにより、ディスク状記録媒体が回転駆動
されて浮上するとき、ディスク状記録媒体の回転方向に
沿って浮上していく。
【0015】ここに用いられるライナは、不織布等から
なる通気性を有するライナ本体とこのライナ本体のカー
トリッジ本体の内面と対向する面側の全面に設けられた
非通気層とからなる。
【0016】非通気層は、ライナ本体のカートリッジ本
体の内面と対向する面側に高分子材料を塗布することに
よって形成される。ここで用いられる高分子材料は、感
熱接着性を有するものが用いられる。
【0017】また、非通気層は、ライナ本体に高分子フ
ィルムを積層して構成するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をディスク状記録媒
体として磁気ディスクを収納したディスクカートリッジ
に適用した例を挙げて説明する。
【0019】本発明に係るディスクカートリッジ1は、
図1、図2及び図3に示すように、合成樹脂を射出成形
する等として略矩形状に形成された上下一対のハーフ
2,3を突き合わせ結合してカートリッジ本体4を備
え、このカートリッジ本体4内に情報信号の記録媒体と
なる磁気ディスク5を収納している。
【0020】ここで、カートリッジ本体4を構成する上
下ハーフ2,3は、アクリルニトリルブチルスチレン
(ABS)樹脂等の合成樹脂を射出成形して形成されて
いる。
【0021】そして、カートリッジ本体4内に収納され
る磁気ディスク5は、図3に示すように、可撓性を有す
る薄い合成樹脂製のフィルムの両面に磁性層を被着した
直径をほぼ3.5インチとなすディスク本体6を備え
る。ディスク本体6の中心部には、図4に示すように、
中心孔7が穿設され、この中心孔7に嵌合するようにし
てセンターコア8が取り付けられている。センターコア
8は、金属等の磁性材料により形成され、磁気ディスク
5をディスク記録再生装置側に配設されるディスク回転
駆動機構に装着されるとき、ディスク回転駆動機構側に
設けられるマグネットによって磁気吸引され、磁気ディ
スク5をディスク回転駆動機構にクランプさせる。すな
わち、センターハブ8は、磁気ディスク5のディスク回
転駆動機構へのクランプ部を構成する。
【0022】センターコア8は、図4に示すように、中
心部に扁平な筒状をなす膨出部9が形成され、膨出部9
の上端側にディスク本体6への取付部となるフランジ部
10が一体に形成されている。膨出部9の底部9aに
は、ディスク回転駆動機構を構成するスピンドル軸が挿
通するスピンドル軸挿通孔11とディスク回転駆動機構
側に設けられる駆動ピンが係合する挿通孔駆動ピン挿通
孔12が穿設されている。スピンドル軸挿通孔11及び
駆動ピン挿通孔12の周囲には、立ち上がり壁11a,
12aが形成されている。これら立ち上がり壁11a,
12aは、スピンドル軸及び駆動ピンの周面を広い面で
支持し、スピンドル軸挿通孔11及び駆動ピン挿通孔1
2とスピンドル軸及び駆動ピンとを安定した状態で確実
に係合させる。
【0023】膨出部9の底部9aには、ディスク回転駆
動機構のディスクテーブルにディスク載置部13が形成
されている。ディスク載置部13は、膨出部9の底部9
aに窪みを設けることによって構成され、ディスクテー
ブルに嵌合するように載置され、磁気ディスク5のディ
スクテーブルに対する装着位置のずれを防止する。
【0024】上述のように構成されたセンターコア8
は、膨出部9をディスク本体6の中心孔7に嵌合し、フ
ランジ部10をディスク本体6の一方の面側に載置して
配設され、フランジ部10とディスク本体6間を接着剤
14により接合してディスク本体6に取り付けられる。
【0025】ここで用いられる磁気ディスク5は、10
0メガバイト以上の記憶容量を有し、ディスク回転駆動
機構に装着され、3000rpm以上の回転速度で回転
される。
【0026】上述のように構成された磁気ディスク5を
収納するカートリッジ本体4は、図1、図2及び図3に
示すように、合成樹脂を射出成形して略矩形状に形成さ
れた上下一対のハーフ2,3を突き合わせ結合して構成
されるものであって、カートリッジ本体4を構成する上
下ハーフ2,3の外周囲には、図5及び図6に示すよう
に、互いに突き合わせられてカートリッジ本体4の前面
壁15、背面壁16及び相対向する側面壁17,18を
構成する立ち上がり壁19,20が形成されている。
【0027】上ハーフ2及び下ハーフ3の相対向する内
面側には、図5及び図6に示すように、磁気ディスク5
を回転可能に収納するためのディスク収納部21を区画
する仕切壁22を構成する仕切壁形成壁23,24が立
ち上がり形成されている。これら仕切壁形成壁23,2
4は、図5及び図6に示すように、矩形状をなす上ハー
フ1及び下ハーフ2に内接するような円弧状に形成さ
れ、互いに突き合わせられることによって図7に示すよ
うに仕切壁22を構成し、この仕切壁22によって囲ま
れた領域をディスク収納部21とする。ディスク収納部
21を構成する仕切壁22は、矩形状をなす上ハーフ1
及び下ハーフ2に内接するような円弧状に形成された仕
切壁形成壁23,24が突き合わせられて形成されるの
で、ディスク収納部21に収納される磁気ディスク5の
外周囲のほぼ全周を囲む。
【0028】カートリッジ本体4の下面側を構成する下
ハーフ3の中央部には、図2及び図3に示すように、カ
ートリッジ本体4に収納された磁気ディスク5に取り付
けられたセンターコア8の膨出部9を外方に臨ませる円
形の中央開口部25が形成されている。中央開口部25
は、下ハーフ3側にのみ設けられ、上ハーフ2によって
構成されるカートリッジ本体2の上面側の中央部は、図
1及び3に示すように閉塞されている。
【0029】また、カートリッジ本体4の上面側を構成
する上ハーフ2及び下ハーフ3の相対向する位置には、
図1、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体4
に収納した磁気ディスクの信号記録領域の少なくとも一
部を径方向に亘って外方に臨ませる第1及び第2の記録
再生用開口部26,27が形成されている。これら記録
再生用開口26,27は、カートリッジ本体4の左右方
向の中央部に位置して、中央開口部25の近傍位置から
カートリッジ本体4の前面壁15の近傍位置に亘って略
矩形状に形成されている。第1及び第2の記録再生用開
口部26,27は、図5及び図6に示すように、これら
開口部26,27を介してカートリッジ本体4内に進入
する情報信号の記録再生手段を構成する磁気ヘッドがカ
ートリッジ本体4に収納された磁気ディスク5の外周縁
側まで走査し得るように、ディスク収納部21から前面
壁15側に突出するように前面壁15に近接した位置ま
で形成されている。
【0030】カートリッジ本体4には、図1及び図2に
示すように、第1及び第2の記録再生用開口部26,2
7を開閉するシャッタ部材28が移動可能に取り付けら
れている。シャッタ部材28は、薄い金属板を打ち抜き
折り曲げて形成されてなるものであって、図3に示すよ
うに、カートリッジ本体4の上面側に形成した第1の記
録再生用開口部26を開閉する第1のシャッタ部29
と、カートリッジ本体4の下面側に形成した第2の記録
再生用開口部27を開閉する第2のシャッタ部30と、
第1及び第2のシャッタ部29,30の基端部側を第1
のシャッタ部29と第2のシャッタ部30が互いにほぼ
平行となるように連結する連結板31とを備える。連結
板31は、シャッタ部材28をカートリッジ本体4に取
り付けたとき、カートリッジ本体4の前面壁15方向に
延長するように第1及び第2のシャッタ部29,30の
両側に突出して形成され、この突出された部分に第1及
び第2のカートリッジ保持部32,33が設けられてい
る。これらカートリッジ保持部32,33は、図1及び
図2に示すように、連結板31の第1及び第2のシャッ
タ部29,30が連結される相対向する側縁側に第1及
び第2のシャッタ部29,30の延長方向に突出する突
片を形成することによって、カートリッジ本体4の前面
壁15側に嵌合するように断面コ字状をなすように形成
されている。第1及び第2のカートリッジ保持部32,
33を構成する第2のシャッタ部30側に突出した突片
部分には、カートリッジ本体4の下面側に前面壁15に
沿って第2の記録再生用開口部27の両側に形成された
移動ガイド溝34,35に係合する一対の係合片36,
37が折り返し形成されている。
【0031】上述のように形成されたシャッタ部材28
は、図1及び図2に示すように、第1及び第2のシャッ
タ部29,30をそれぞれ第1及び第2の記録再生用開
口部26,27上に延在するように前面壁15側からカ
ートリッジ本体4に挿入すると共に第1及び第2のカー
トリッジ保持部32,33をカートリッジ本体4の前面
壁15側に嵌合させ、一対の係合片36,37を移動ガ
イド溝34,35の係合させてカートリッジ本体4に取
り付けられる。このようにカートリッジ本体4に取り付
けられたシャッタ部材28は、係合片36,37が移動
ガイド溝34,35にガイドされ、第1及び第2のシャ
ッタ部29,30が第1及び第2の記録再生用開口部2
6,27をそれぞれ閉塞した位置と第1及び第2の記録
再生用開口部26,27を開放した位置との間に亘って
図1及び図2中矢印A方向及び矢印B方向に移動操作さ
れる。
【0032】カートリッジ本体4の上下面には、図1及
び図2に示すように、第1及び第2の記録再生用開口部
26,27の周縁からカートリッジ本体4の一方の側面
壁16側に亘って凹状をなすシャッタ移動用凹部38,
39が形成されている。また、カートリッジ本体4の前
面壁15側にも、シャッタ部材28の移動範囲に亘っ
て、連結板31の厚さ分に相当する移動凹部40が形成
されている。シャッタ部材28は、第1及び第2のシャ
ッタ部29,30をシャッタ移動用凹部38,39内に
延在させ、連結板31を移動凹部40内に位置させるこ
とにより、カートリッジ本体4の周面から突出すること
なく略面一となされて取り付けられる。
【0033】カートリッジ本体4に取り付けられたシャ
ッタ部材28は、カートリッジ本体4内に配設された付
勢部材であるねじりコイルバネ43によって、第1及び
第2の記録再生用開口部26,27を閉塞する図1及び
図2中矢印B方向に付勢されている。ねじりコイルバネ
43は、図3に示すように、シャッタ部材28が第1及
び第2の記録再生用開口部26,27を開放したときに
位置するカートリッジ本体4の一方のコーナ部に配設さ
れている。このねじりコイルバネ43は、一端部をカー
トリッジ本体に係止させ、他端部を第1のカートリッジ
保持部32に設けたバネ係止部に係止させてカートリッ
ジ本体4内に配設されることにより、シャッタ部材28
を第1及び第2の記録再生用開口部26,27を閉塞す
る図1及び図2中矢印B方向に付勢されている。
【0034】カートリッジ本体4を構成する上ハーフ2
の内面側の中央部には、図7に示すように、磁気ディス
ク5の移動を規制するディスク移動規制リブ45が突設
されている。このディスク移動規制リブ45は、磁気デ
ィスク5に設けたセンターコア8の膨出部9に進入し得
る外径を有する円形に形成され、図7に示すように、膨
出部9に進入することによって磁気ディスク5の平面方
向の移動を規制し、磁気ディスク5の外周側が仕切壁2
1に当接することによって変形されることを防止し、可
撓性を有する磁気ディスク5の保護を図る。
【0035】また、ディスク規制リブ45は、磁気ディ
スク5が上ハーフ2側に移動されたとき、センターコア
8の膨出部9の底部9aに当接し、ディスク本体5の上
面側に位置するセンターコア8のフランジ部10が上ハ
ーフ2の内面に接触することを防止し、金属製のセンタ
ーコア8によって合成樹脂製の上ハーフ2が切削され削
り粉が発生することを防止している。
【0036】なお、ディスク規制リブ45の外周囲に
は、図7に示すように、ディスク規制リブ45により磁
気ディスク5が支持されたとき、センターコア8のフラ
ンジ部10が入り込む環状凹部46が形成されている。
このように環状凹部46を形成することにより、カート
リッジ本体4の厚さを薄くしながらフランジ部10の上
ハーフ2の内面への接触を防止することができる。ま
た、下ハーフ3に形成された中央開口部25の内面側の
周縁には、図7に示すように、傾斜面25aが形成され
ている。この傾斜面25aは、肉厚となるセンターコア
8のフランジ部10を逃がすためのものである。
【0037】さらに、上ハーフ2の内面側には、図5に
示すように、環状凹部46を囲むように収納部形成壁2
2と共にライナ取付部47を構成するリング状のリブ4
8が突設されている。収納部形成壁22とリブ48とに
よって囲まれた領域は、平坦な面に形成されたライナ配
設部47となされる。このライナ配設部47には、図5
に示すように、カートリッジ本体4に収納される磁気デ
ィスク5のクリーニングを行うと共に磁気ディスク5の
保護を図るライナ49が配設される。このライナ49
は、磁気ディスク5を構成するディスク本体6の主面を
覆うような大きさのリング状に形成され、第1の記録再
生用開口部26に対応する部分に、図3及び図5に示す
ように、この開口部26を開放するように切り欠き部4
9aが設けられている。
【0038】また、下ハーフ3の収納部形成壁23によ
り囲まれた領域も平坦な面に形成されたライナ配設部5
0となされ、図6に示すように、カートリッジ本体4に
収納される磁気ディスク5のクリーニングを行うと共に
磁気ディスク5の保護を図るライナ51が配設される。
このライナ51も、磁気ディスク5を構成するディスク
本体6の主面を覆うような大きさのリング状に形成さ
れ、第2の記録再生用開口部27に対応する部分に、図
3及び図6に示すように、この開口部27を開放するよ
うに切り欠き部51aが設けられている。
【0039】上ハーフ2及び下ハーフ3の相対向する内
面に配設されるライナ49,51は、第1及び第2の記
録再生用開口部26,27に対応する部分に切り欠き部
49a,51aが形成され、これら切り欠き部49a,
51aの相対向する両側は自由端となされている。
【0040】そして、上ハーフ2及び下ハーフ3の相対
向する内面に配設されるライナ49,51は、図5及び
図6に示すように、一部をライナ配設部47,50への
接着部52,53となし、他の部分を非接着部54,5
5としている。すなわち、ライナ49,51は、非接着
部54,55が上下ハーフ2,3の各内面から遊離して
浮上可能となされてカートリッジ本体4内に配設されて
いる。
【0041】ところで、ライナ49,51は、カートリ
ッジ本体4の中心Oを通り上下ハーフ2,3にそれぞれ
設けられた第1及び第2の記録再生用の開口部26,2
7を2分割するる中心線L0に沿ってカートリッジ本体
4を分割したとき、カートリッジ本体4内で図5及び図
6中矢印R1方向に回転する磁気ディスク5が第1及び
第2の記録再生用開口部26,27に向かって回転して
行く上流側の領域に非接着部54,55が位置するよう
にして上下ハーフ2,3の各内面に配設される。
【0042】すなわち、ライナ49,51は、磁気ディ
スク5が図5及び図6中矢印R1方向に回転して第1及
び第2の記録再生用開口部26,27に向かって回転し
ていくとき、これら開口部26,27に臨まされる記録
再生手段としての磁気ヘッドに進入する側であるカート
リッジ本体4の上流側に非接着部54,55が位置さ
れ、磁気ディスク5が各開口部26,27に臨まされた
磁気ヘッドから退出するカートリッジ本体4の下流側の
領域に接着部52,53を位置させて上下ハーフ2,3
の各内面に配設される。
【0043】ここで、ライナ49,51は、カートリッ
ジ本体4の中心Oを通って第1及び第2の記録再生用開
口部26,27を2分割する中心線L0から回転駆動さ
れる磁気ディスク5が各開口部26,27に臨まされた
磁気ヘッドから退出する下流側のほぼ180度の範囲に
亘る部分を接着部52,53としてライナ配設部47,
50に接合され、回転駆動される磁気ディスク5が各開
口部26,27に臨まされた磁気ヘッドに対し進入する
上流側の領域のほぼ180度の範囲に亘る部分を非接着
部54,55としている。
【0044】上述のように、一方の側を接着部52,5
3とし、他方の側を非接着部54,55として上下ハー
フ2,3の内面に配設されたライナ49,51は、上下
ハーフ2,3の記録再生用の開口部26,27が設けら
れた側と対向する背面壁16側から回転駆動される磁気
ディスク5が進入する第1及び第2の記録再生用開口部
26,27の一側に亘る部分が非接着部54,55とな
され、これら非接着部54,55の部分が上下ハーフ
2,3の内面から離間する浮上可能となされている。
【0045】ところで、本発明に係るディスクカートリ
ッジ1は、仕切壁22によって囲まれた空間であるディ
スク収納部21内のエアをカートリッジ本体4の外方に
排気するための排気口65及びこの排気口65に連通す
る排気通路66が形成されている。排気口65は、図8
に示すように、カートリッジ本体7の前面壁15の一部
を切り欠いて形成され、シャッタ部材28が図1及び図
2に示すように第1及び第2の記録再生用開口部26,
27を閉塞する位置にあるときシャッタ部材28の一部
で覆われ、シャッタ部材28が図8に示すように第1及
び第2の記録再生用開口部26,27を開放する位置に
移動されたとき開放される位置に設けられる。
【0046】すなわち、排気口65は、シャッタ部材2
8が図1及び図2に示すように第1及び第2の記録再生
用開口部26,27を閉塞する位置にあるとき、第1及
び第2のシャッタ部26,27の側方に突出された第2
のカートリッジ保持部33によって覆われる位置であっ
て、シャッタ部材28を第1及び第2の記録再生用開口
部26,27を閉塞する方向に付勢するねじりコイルバ
ネ43が配設される側とシャッタ部材28を挟んで対向
する側に設けられる。
【0047】排気口65は、図5及び図6に示すよう
に、カートリッジ本体4の前面壁15を構成する上下ハ
ーフ2,3の立ち上がり壁19,20の一部に相対向し
て切り欠き凹部65a,65bを形成し、立ち上がり壁
19,20が突き合わせられることによって形成され
る。
【0048】排気口65は、シャッタ部材28が図1及
び図2に示すように第1及び第2の記録再生用開口部2
6,27を閉塞する位置にあるときシャッタ部材28の
一部で覆われる位置に設けられているので、ディスクカ
ートリッジ1の保管時等のディスク記録及び/又は再生
装置に装着されない状態にあるとき、排気口65を介し
てカートリッジ本体4内に塵埃等が侵入することが防止
される。
【0049】また、ディスク収納部21と排気口65間
を連通させ、ディスク収納部21内のエアを排気口65
に導く排気通路66は、図5及び図6に示すように、デ
ィスク収納部21を区画する仕切壁22を構成する仕切
壁形成壁23,24の一部に切り欠き部23a,24a
を設けることによって形成される。これら切り欠き部2
3a,24aは、仕切壁22の排気口65に対向する部
分に形成される。
【0050】仕切壁22から排気口65に至る排気通路
66の一側には、図5及び図6に示すように、ディスク
収納部21から排気口65に流通するエアをガイドする
エア流ガイド部67が設けられている。
【0051】ところで、カートリッジ本体4に収納され
た磁気ディスク5は、回転駆動機構にクランプされ図5
及び図6中矢印R1方向に回転駆動されると、磁気ディ
スク5の回転に伴ってディスク収納部21内に中央開口
部25側から外周側に向かって磁気ディスク5の回転方
向と同方向に向かうスパイラル状のエア流が発生する。
【0052】そこで、エア流ガイド壁67は、ディスク
収納部21内のエアを確実に排気口65に導くように、
エア流と対向する排気通路66の一側に設けられる。こ
のようにエア流と対向する位置にエア流ガイド壁67を
設けることにより、ディスク収納部21の中央部から外
周側に向かってスパイラル状に流れるエア流は、エア流
ガイド壁67に衝突し、このエア流ガイド壁67にガイ
ドされて排気口65に向かいこの排気口65を介してカ
ートリッジ本体4の外部に排気される。
【0053】ディスク収納部21内のエアが磁気ディス
ク5の回転に伴ってカートリッジ本体4から排気される
ので、ディスク収納部21内に侵入した塵埃もカートリ
ッジ本体4から排気されるエアと共もにカートリッジ本
体4から排出させることができる。
【0054】また、本発明に係るディスクカートリッジ
1を構成するカートリッジ本体4の下面側には、図2に
示すように、ディスク記録再生装置側に設けられるディ
スクカートリッジ1の装着位置を位置決めする位置決め
ピンが係合する第1及び第2の位置決め基準穴69,7
0が設けられている。これら位置決め基準穴69,70
は、前面壁15側であって、シャッタ部材28が移動す
る方向の両側に位置して設けられ、第1の位置決め基準
穴69は断面形状を円形となす位置決めピンに対応する
円形に形成され、第2の位置決め基準穴70は位置決め
ピンに対する係合位置を補正し得るようにシャッタ部材
28の移動方向を長径とした長穴として形成されてい
る。
【0055】また、カートリッジ本体4の下面側であっ
て、背面壁16側の一方のコーナ部には、図2に示すよ
うに、誤記録防止部材71が移動可能に設けられてい
る。誤記録防止部材71は、カートリッジ本体4に穿設
した誤記録防止穴72を開閉することによって、磁気デ
ィスク5への情報信号の記録を可能とする状態と、情報
信号の記録を阻止する状態とを選択する。
【0056】さらに、カートリッジ本体4の下面側であ
って、背面壁16側の他方のコーナ部及び第1の位置決
め基準穴69の近傍には、図2に示すように、このディ
スクカートリッジ1に収納した磁気ディスク5の記録容
量を示す第1及び第2の記録容量識別穴73,74が設
けられている。
【0057】更にまた、カートリッジ本体4の前面壁1
5側の上面側の他方のコーナ部には、本発明に係るディ
スクカートリッジ1の磁気ディスク5とは記録容量を異
にする磁気ディスクを収納したディスクカートリッジを
用いるディスク記録再生装置にへの装着を禁止する装着
規制部75が設けられている。装着規制部75は、カー
トリッジ本体4の前面壁15側を開放した凹状部として
形成されている。
【0058】なお、カートリッジ本体4を構成する上下
ハーフ2,3の内面側の各コーナ部には、図5及び図6
に示すように、互いに突き合わせられて係合される溶着
用突起76,77が設けられ、これら上下ハーフ2,3
は、溶着用突起76,77を突き合わせると共に立ち上
がり壁19,20を突き合わせ、これら突き合わせられ
た溶着用突起76,77間及び立ち上がり壁19,20
間を超音波等を用いて溶着することによってカートリッ
ジ本体4を構成する。
【0059】上述のように構成されたディスクカートリ
ッジ1は、このディスクカートリッジ1を記録媒体に用
いるディスク記録再生装置に装着されると、図9に示す
ように、第1及び第2の位置決め基準穴69,70をデ
ィスク記録再生装置側に設けられた位置決めピン81,
82に係合させて水平方向の位置決めが図られ、図示し
ない高さ位置決め及びピンによってカートリッジ本体4
の背面壁16側のコーナ部を支持されることによって装
着高さ位置が位置決めが図られる。
【0060】ディスクカートリッジ1は、ディスク記録
再生装置に装着されると、図9に示すように、カートリ
ッジ本体4の下面側に設けた中央開口部25に臨まされ
たセンターコア8がディスク記録再生装置側に設けられ
たディスク回転駆動機構83を構成するディスクテーブ
ル84上に載置されると共に、スピンドル軸挿通孔11
にディスク回転駆動機構83側のスピンドル軸85が挿
通し、更に駆動ピン76が駆動ピン挿通孔12に挿通す
る。このとき、センターコア8は、膨出部9の底部9a
に設けたディスク載置部13をディスクテーブル74に
嵌合させるようにディスクテーブル84上に載置される
と共にディスクテーブル84側に設けたマグネット86
により吸引され、磁気ディスク5がディスクテーブル8
4と一体的に回転可能な状態となる。このとき、磁気デ
ィスク5は、センターコア8に設けた凹状をなすディス
ク載置部13を介してディスクテーブル84に載置され
るので、ディスクテーブル84に対する装着位置のずれ
を防止して容易にスピンドル軸挿通孔11をスピンドル
軸85に挿通させることができ、さらに、駆動ピン86
が駆動ピン挿通孔12に挿通するようにディスクテーブ
ル84に対する装着位置のずれを規制することもでき
る。
【0061】磁気ディスク5がディスクテーブル84と
一体的に回転可能となされた状態でディスク回転駆動機
構73を構成する図示しないスピンドルモータが駆動さ
れると、磁気ディスク5は、スピンドル軸75を中心と
してディスクテーブル74の回転に同期して回転駆動さ
れる。
【0062】ところで、ディスクカートリッジ1がディ
スク記録再生装置に水平方向及び高さ方向の位置決めが
図られて装着され、スピンドル軸挿通孔11にスピンド
ル軸85が挿通すると共に駆動ピン挿通孔12に駆動ピ
ン86が係合し、磁気ディスク5がディスクテーブル8
4と一体に同期して回転可能な状態となされてディスク
テーブル84に載置されると、磁気ディスク5は、図9
に示すように、カートリッジ本体4を構成する下ハーフ
3側から浮上され、カートリッジ本体4の厚さ方向の略
中間位置に位置される。
【0063】なお、ディスクカートリッジ1は、ディス
ク記録再生装置に装着されるとき、ディスク記録再生装
置側に設けたシャッタ開放操作機構によってシャッタ部
材28がねじりコイルバネ43の付勢力に抗して図1及
び図2中矢印A方向に移動され、第1及び第2の記録再
生用開口部26,27を開放する。このとき、カートリ
ッジ本体4の前面壁15に設けた排気口65も、図8に
示すように、開放される。
【0064】ここで、ディスク回転駆動機構73に位置
決めされて装着された磁気ディスク5は、少なくとも3
000rpm以上の回転速度で回転される。本例の磁気
ディスク5は、3000rpmから3600rpmの範
囲で回転される。磁気ディスク5が3000rpmから
3600rpmの範囲の高速で速度で回転されると、デ
ィスク収納部21内に磁気ディスク5の回転方向に向か
ってスパイラル状に流れるエア流が発生する。このエア
流は、カートリッジ本体4の中央部から外周側に向かう
ようなスパイラル状の流れとなり、カートリッジ本体4
の下面側に設けた中央開口部25から、図9中矢印S方
向にエアを吸引するように作用する。中央開口部25か
らエアが吸引されると、カートリッジ本体4の下面を構
成する下ハーフ3と磁気ディスク5との間の領域を加圧
状態とするスパイラル状のエア流R2を発生させる。
【0065】ところで、本発明に係るディスクカートリ
ッジ1内に配設されるライナ49,51は、上述したよ
うに、上下ハーフ2,3の記録再生用の開口部26,2
7が設けられた側と対向するカートリッジ本体4の背面
壁16側から回転駆動される磁気ディスク5が進入する
第1及び第2の記録再生用開口部26,27の一側に亘
る部分が非接着部54,55となされ、上下ハーフ2,
3の内面から離間可能となされている。
【0066】そこで、磁気ディスク5が回転駆動された
とき、カートリッジ本体4に設けた中央開口部25から
吸引されたエアは、図10に示すように、下ハーフ3の
内面と下ハーフ3側に配設されたライナ51の非接着部
55との間に流入しスパイラル状のエア流R2を発生さ
せ、下ハーフ3の内面とライナ51の非接着部55との
間の圧力P0がライナ51と磁気ディスク5との間の圧
力P1より大きくなる。この圧力差により、ライナ51
の非接着部55は、図10に示すように撓み変形されて
磁気ディスク5に接触する。
【0067】また、下ハーフ3側に配設したライナ51
の非接着部55が浮上されることにより、下ハーフ3側
のライナ51と磁気ディスク5との間の圧力P1も加圧
され、上ハーフ2側に浮上するような力を受けて回転さ
れる。一方、上ハーフ2側に配設したライナ49の非接
着部54は、図10に示すように、自重により磁気ディ
スク5側に撓み変形されているので、上ハーフ2側に浮
上するような力を受けて回転する磁気ディスク5に接触
する。
【0068】このように本発明に係るディスクカートリ
ッジ1は、磁気ディスク5が回転駆動されるとき、磁気
ディスク5の両主面にライナ49,51の一部が接触す
るので、磁気ディスク5のクリーニングを行うことがで
きる。このとき、ライナ49、51は、従来のディスク
カートリッジの如くリフター等の加圧手段を用いて磁気
ディスク5に接触されるものではないので、磁気ディス
ク5の回転を阻害するような圧力を加えることもなく、
さらに磁気ディスク5に擦過傷のような傷をつけてしま
うようなこともない。
【0069】また、カートリッジ本体24内に吸引され
るエアは、磁気ディスク5が回転駆動することによりエ
ア流となって排気口65から排気される。このとき、ラ
イナ49,51によってクリーニングされる磁気ディス
ク5から発生する塵埃等もエア流と共に排気口65から
排出され、カートリッジ本体4内に残留することが防止
されるので、磁気ディスク5及び磁気ヘッドの損傷を確
実に防止することができる。
【0070】ところで、ディスクカートリッジに用いら
れるライナは、カートリッジ本体に収納された磁気ディ
スクが剛性の高い剛性樹脂により形成されたカートリッ
ジ本体の内面に直接接触して損傷を防止することを目的
に配設されるので、磁気ディスクに接触しても磁気ディ
スクを損傷しないような材料により形成される。そこ
で、ライナは、一般に柔軟性を有するレーヨン(商品
名)の如きセルロースからなる繊維を主体とする不織布
によって形成される。この種の不織布は、繊維の集合体
であるので通気性を有する。
【0071】このような通気性を有する不織布をそのま
ま本発明に係るディスクカートリッジ1のライナ49,
51として用いると、下ハーフ3の内面と下ハーフ3側
に配設されたライナ51の非接着部55との間に流入す
るエアが図11中矢印で示すように非接触部55を通気
し、下ハーフ3の内面とライナ51の非接着部55との
間の圧力P0とライナ51と磁気ディスク5との間の圧
力P1との差が十分に得られるなり、非接触部55を回
転駆動される磁気ディスク5に接触するまで撓ませるこ
とができなくなる。
【0072】そこで、本発明に係るディスクカートリッ
ジ1に用いられるライナ49,51は、図12に示すよ
うに、レーヨン(商品名)の如きセルロースからなる繊
維を主体とする不織布からなるライナ本体81の一方の
面側に非通気層82を設ける。この非通気層82は、エ
チレンビニルアセテートやポリエチレンテレフタレート
(PET)等の高分子材料をライナ本体81の一方の面
側に塗布することによって形成される。また、非通気層
82は、非通気性を有する高分子フィルムをライナ本体
81の一方の面側に積層して形成される。ここで、非通
気性を有する高分子フィルムとしては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)やポリアミド系のフィルム等が
用いられる。
【0073】上述のようにライナ本体81の一方の面側
に非通気層82を塗布しあるいは積層させたライナ4
9,51は、ライナ本体81を磁気ディスク5に対向さ
せ、非通気層82を上下ハーフ2,3の内面に対向させ
て配設される。そして、ライナ49,51の上下ハーフ
2,3の内面への接合は、接着剤を用いて行われる。
【0074】なお、ライナ49,51の上下ハーフ2,
3への接合を容易とするため、非通気層82は、感熱接
着性を有する高分子材料により形成することが望まし
い。感熱接着性を有する高分子材料としては、フェノー
ル樹脂やエポキシ樹脂等が用いられる。感熱接着性を有
する高分子材料は、ライナ49,51を上下ハーフ2,
3に接合する際、磁気ディスク5に接触して磁気ディス
ク5の保護を図るライナ本体81を熱により損傷しない
ようにするため、ライナ本体81を構成する材料の融点
より低い温度で硬化して上下ハーフ2,3に接着する高
分子材料を用いることが望ましい。
【0075】上述のように、一方の面側に非通気層82
を設け、この非通気層82を上下ハーフ2,3側に対向
させてたライナ49,51を配設することにより、下ハ
ーフ3の内面と下ハーフ3側に配設されたライナ51の
非接着部55との間に流入するエアが非接触部55で遮
断される。その結果、下ハーフ3の内面とライナ51の
非接着部55との間の圧力P0とライナ51と磁気ディ
スク5との間の圧力P1との差が十分に大きくなり、非
接触部55は、この圧力差によって、図13に示すよう
に、回転駆動される磁気ディスク5に接触するように撓
まされ、磁気ディスク5のクリーニングを確実に行うこ
とができる。
【0076】上述したライナ49,51は、ライナ本体
81の一方の面の全面に非通気層82を設けているが、
非通気層82は、非接着部55の領域のみに形成するよ
うにしてよい。
【0077】また、ライナ49,51は、第1及び第2
の記録再生用開口部26,27を2分割する中心線L0
から回転駆動される磁気ディスク5が各開口部26,2
7に臨まされた磁気ヘッドに対し進入する他方の側の領
域のほぼ180度の範囲に亘る部分を非接着部54,5
5としているが、非接着部54,55は、カートリッジ
本体4内で回転駆動される磁気ディスク5に接触するに
足るだけ撓み変形すればよく、図14及び図15に示す
ように、中心線L0から磁気ディスク5が各開口部2
6,27に臨まされた磁気ヘッドに対し進入する他方の
側の領域のほぼ45度の範囲に亘って構成されればよ
い、なお、上ハーフ2側に配設されるライナ49は、主
として自重により撓み変形して磁気ディスク5に接触す
るで、下ハーフ3側のライナ51より大きな角度範囲に
亘って非接着部54が構成されることが望ましく、下ハ
ーフ3側の被接着部55を45度とするとき、図16に
示すように、中心線L0から磁気ディスク5が各開口部
26,27に臨まされた磁気ヘッドに対し進入する他方
の側の領域のほぼ90度の範囲に亘って構成される。
【0078】そして、3000rpm以上の回転速度で
回転駆動される磁気ディスク5を収納するディスクカー
トリッジ1に用いられる非通気層82を設けたライナ4
9,51は、カートリッジ本体4内に流入するエアによ
って発生する圧力を考慮して0.59g/m2〜4.6
g/m2程度のスティフネスを有するものを用いること
が望ましい。
【0079】なお、上述したディスクカートリッジ1に
おいては、カートリッジ本体4内のエアを排気するため
の排気口65を設けているが、この排気口65は必ずし
も設ける必要はない。
【0080】また、上述した磁気ディスク5のようにデ
ィスク本体6の中心孔7にセンターハブ8を取り付けら
れていないディスク状記録媒体にあっては、ディスク本
体の中心部に形成した中心孔及びこの中心孔の周縁がデ
ィスク回転駆動機構へのクランプ部として用いられる。
【0081】上述したディスクカートリッジ1は、磁気
ディスク5を収納した例を挙げて説明したが、本発明
は、可撓性を有するディスクを収納したディスクカート
リッジのみならず、剛性を有するディスク基板を用いた
光ディスクや光磁気ディスク等のディスク状記録媒体を
収納したディスクカートリッジに広く適用でき、上述し
たディスクカートリッジと同様の作用効果を得ることが
できる。
【0082】
【発明の効果】上述したように、本発明に係るディスク
カートリッジは、カートリッジ本体内に配設したライナ
の一部を撓み変形させてカートリッジ本体内で回転駆動
されるディスク状記録媒体に接触させるようにしている
ので、回転駆動されるディスク状記録媒体に大きな負荷
を与えることなくクリーニングを行うことができる。
【0083】回転駆動されるディスク状記録媒体に大き
な負荷を与えることがないので、ディスク状記録媒体の
安定した回転駆動が保証され、情報信号の記録再生を行
う記録再生手段とディスク状記録媒体との相対関係を一
定の状態に維持でき、良好な記録再生特性をもって情報
信号の記録再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクカートリッジを上面側か
ら見た斜視図である。
【図2】上記ディスクカートリッジを下面側から見た斜
視図である。
【図3】上記ディスクカートリッジの分解斜視図であ
る。
【図4】本発明に係るディスクカートリッジに収納され
る磁気ディスクを示す断面図である。
【図5】本発明に係るディスクカートリッジを構成する
上ハーフの内面を示す平面図である。
【図6】本発明に係るディスクカートリッジを構成する
下ハーフの内面を示す平面図である。
【図7】本発明に係るディスクカートリッジの断面図で
ある。
【図8】カートリッジ本体に設けた排気口を開放した状
態を示す本発明に係るディスクカートリッジの斜視図で
ある。
【図9】本発明に係るディスクカートリッジをディスク
記録再生装置に装着し、磁気ディスクを回転駆動する状
態を示す断面図である。
【図10】カートリッジ本体内に配設されたライナが撓
み変形されて磁気ディスクに接触した状態を示す要部断
面図である。
【図11】不織布により構成されたライナにエアが通気
される状態を示す断面図である。
【図12】本発明を構成するライナを示す要部断面図で
ある。
【図13】本発明に係るディスクカートリッジに用いら
れるライナが撓み変形された状態を示す断面図である。
【図14】上ハーフに配設されるライナの他の例を示す
上ハーフの内面を示す平面図である。
【図15】下ハーフに配設されるライナの他の例を示す
下ハーフの内面を示す平面図である。
【図16】上ハーフに配設されるライナの更に他の例を
示す上ハーフの内面を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ディスクカートリッジ、 2 上ハーフ、 3 下
ハーフ、 4 カートリッジ本体、 5 磁気ディス
ク、 8 センターコア、 25 中央開口部、26
第1の記録再生用開口部、 27 第2の記録再生用開
口部、 49,51 ライナ、52,53 ライナの接
着部、 54,55 ライナの非接着部、 81 ライ
ナ本体、 82 非通気層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部に回転駆動機構へのクランプを行
    うためのクランプ部が設けられたディスク状記録媒体
    と、 上記ディスク状記録体を回転自在に収納する上下一対の
    ハーフとからなり、少なくとも下面側に上記ディスク状
    記録媒体の信号記録領域の少なくとも一部を径方向に亘
    って外方に臨ませる記録再生用の開口部が設けられると
    ともに、下面側の中央部に上記ディスク状記録媒体に設
    けられた上記クランプ部を外方に臨ませる中央開口部が
    設けられたカートリッジ本体と、 上記カートリッジ本体の相対向する内面に配設されたラ
    イナとを有し、 上記ライナは、上記カートリッジ本体への接着部と非接
    着部とを有し、この非接着部の上記カートリッジ本体の
    内面と対向する面側に非通気層が形成されていることを
    特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上記ライナの非接着部は、上記カートリ
    ッジ本体内で回転する上記ディスク状記録媒体が上記記
    録再生用の開口部に向かって回転して行くとき、上記開
    口部に対し上流側の領域に位置されることを特徴とする
    請求項1記載のディスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 上記ライナは、通気性を有するライナ本
    体とこのライナ本体の上記カートリッジ本体の内面と対
    向する面側の全面に設けられた非通気層とからなること
    を特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 上記非通気層は、上記ライナ本体の上記
    カートリッジ本体の内面と対向する面側に高分子材料が
    塗布されて形成されたことを特徴とする請求項3記載の
    ディスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 上記高分子材料は、感熱接着性を有し、
    上記カートリッジ本体の内面に接着されることを特徴と
    する請求項4記載のディスクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 上記非通気層は、上記ライナ本体に高分
    子フィルムが積層されて構成されたことを特徴とする請
    求項3記載のディスクカートリッジ。
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