JP2002124054A - ディスクカートリッジ及びその成形方法 - Google Patents

ディスクカートリッジ及びその成形方法

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JP2002124054A
JP2002124054A JP2000314516A JP2000314516A JP2002124054A JP 2002124054 A JP2002124054 A JP 2002124054A JP 2000314516 A JP2000314516 A JP 2000314516A JP 2000314516 A JP2000314516 A JP 2000314516A JP 2002124054 A JP2002124054 A JP 2002124054A
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engagement
engaging
cartridge
lower halves
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Takehiko Fukushima
剛彦 福島
Kenichi Kano
賢一 鹿野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク収納部内の空気流の乱れ及びディス
ク状記録媒体の面振れを抑制し、カートリッジ本体の剛
性及びディスク状記録媒体の回転安定性の向上とその組
立性の向上を図る。 【解決手段】 磁気ディスク2を回転可能に収納するデ
ィスク収納部8が略円環状の周壁部20によって形成さ
れた一対の上下ハーフ6,7を組み合わせてなるカート
リッジ本体5を備える。カートリッジ本体5のコーナ部
近傍には、上ハーフ6に設けられた係合ピン36と、下
ハーフ7に設けられた係合孔37とを有し係合孔37に
係合された係合ピン36が熱溶着されて上下ハーフ6,
7を結合する熱溶着部35が設けられる。そして、周壁
部20は、上下ハーフ6,7を仮組可能とするように内
周面及び外周面が相対係合される一対の略円環状の係合
壁21,22を有し、これら係合壁21,22の内周面
及び外周面に、相対係合する係合突部23及び係合凹部
24がそれぞれ形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
ク等のディスク状記録媒体を収納するディスクカートリ
ッジ及びこのディスクカートリッジを構成する一対の上
下ハーフを成形する成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】円盤状記録媒体として例えば磁気ディス
クを収納するディスクカートリッジが知られている。
【0003】この種のディスクカートリッジは、磁気デ
ィスクと、この磁気ディスクを収納するカートリッジ本
体とを備えている。磁気ディスクは、中心孔を有する磁
気シートと、この磁気シートの中心孔に設けられたセン
ターハブとを有している。カートリッジ本体は、互いに
組み合わされる一対の上ハーフ及び下ハーフとを有して
る。
【0004】図16及び図17に示すように、上ハーフ
101及び下ハーフ102は、例えば樹脂材料によって
射出成形されて略矩形状に形成されており、外周部に亘
って外周壁111,112が一体に形成されている。上
ハーフ101及び下ハーフ102の主面には、対向する
位置に、カートリッジ本体内に収納された磁気ディスク
の記録領域の一部を内外周に亘って外方に臨ませるため
の略矩形状の記録再生用の開口部115,116がそれ
ぞれ設けられている。また、下ハーフ102には、主面
の中央に、ディスクドライブ装置側のディスク回転駆動
機構を構成するディスクテーブルが進入するための駆動
用の開口部117が設けられている。
【0005】また、上下ハーフ101,102の内面上
には、図18に示すように、磁気ディスクを回転可能に
収納する略円形状のディスク収納部120をなすよう
に、先端が互いに当接される略円環状の周壁121,1
22がそれぞれ一体に突出形成されている。上下ハーフ
101,102の周壁121,122は、上下ハーフ1
01,102の内面に直交する方向の高さが、外周壁1
11,112とほぼ等しい高さに形成されている。
【0006】また、上下ハーフ101,102の内面上
には、図16及び図17に示すように、各コーナ部近傍
に位置して、相対係合される複数の係合ピン126及び
係合孔127を有する熱溶着部125が設けられてい
る。組み合わされた上ハーフ101と下ハーフ102
は、各係合孔127に係合された各係合ピン126が熱
溶着処理されることにより結合される。
【0007】また、図示しないが、上述した上下ハーフ
101,102を組み合わせて構成されるカートリッジ
本体には、記録再生用の開口部115,116を開閉可
能とするシャッタ部を有するシャッタ部材が移動可能に
設けられている。
【0008】以上のように構成されるディスクカートリ
ッジは、ディスクドライブ装置に装着された際、ディス
クドライブ装置側のシャッタ操作部材によってシャッタ
部材が開放操作される。そして、ディスクカートリッジ
は、下ハーフ102の駆動用の開口部117からディス
クテーブルが進入されて磁気ディスクが回転駆動される
とともに、記録再生用の開口部115,116から進入
されたヘッド部によって磁気ディスクに対する情報の記
録再生が行われる。
【0009】そして、上述したようなディスクカートリ
ッジとしては、3.5インチ型磁気ディスクの高記録密
度化が図られた高容量型ディスクカートリッジが提案さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のディスクカートリッジは、例えば5箇所の略点状をな
す熱溶着部125によって結合されているため、例えば
誤って落下させる等によってカートリッジ本体に衝撃を
受けた際に、カートリッジ本体の熱溶着部125に応力
が集中してしまう。このため、従来のディスクカートリ
ッジは、熱溶着部125に応力が集中することにより熱
溶着部125が破損するという問題があった。
【0011】また、上述した高容量型ディスクカートリ
ッジは、ディスク収納部120が、各周壁121,12
2の先端が当接されて構成されているため、特に高記録
密度化が図られた磁気ディスクの場合、記録再生時に、
例えば3000rpm以上の高速回転で回転されるとき
に、ディスク収納部120の突き合わされた各周壁12
1,122の間隙から空気がディスク収納部120外に
流れることがあり、ディスク収納部120内の気流によ
って、回転駆動する磁気ディスクの厚み方向の面振れが
発生する要因ともなっている。
【0012】そこで、本発明は、カートリッジ本体の剛
性及びディスク状記録媒体の回転安定性を向上すること
を可能とするディスクカートリッジ及びこのディスクカ
ートリッジの上下ハーフを成形する成形方法を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係るディスクカートリッジは、ディスク
状記録媒体を回転可能に収納するディスク収納部が略円
環状の周壁部によって形成された一対の上下ハーフを組
み合わせてなるカートリッジ本体を備える。また、カー
トリッジ本体のコーナ部近傍には、一方のハーフに設け
られた係合ピンと、他方のハーフに貫通して設けられた
係合孔とを有してこの係合孔に係合された係合ピンが熱
溶着されて上下ハーフを結合する熱溶着部が設けられ
る。そして、周壁部は、上下ハーフを仮組可能とするよ
うに内周面及び外周面が相対係合される一対の略円環状
の係合壁を有し、これら係合壁の内周面及び外周面に、
相対係合する係合突部及び係合凹部がそれぞれ形成され
る。
【0014】以上のように構成したディスクカートリッ
ジは、周壁部の一対の係合壁の係合突部及び係合凹部が
相対係合されることによって、上ハーフ及び下ハーフが
結合される。したがって、このディスクカートリッジ
は、上ハーフ及び下ハーフが熱溶着部及び周壁部によっ
て結合される。
【0015】また、本発明に係る成形方法は、ディスク
状記録媒体を収納するディスク収納部が略円環状の周壁
部によって形成され、この周壁部が、内周面及び外周面
が相対係合される一対の係合壁を有し、これら係合壁に
相対係合される複数の係合突部及び係合凹部がそれぞれ
形成された一対の上下ハーフを成形する成形方法であ
る。この成形方法は、成形された上下ハーフを離型させ
るイジェクトピンを有する成形金型によって成形される
際に、係合突部及び係合凹部の全長又は一部を、イジェ
クトピンによって形成する。
【0016】以上のように構成した成形方法は、イジェ
クトピンによって、上下ハーフの係合突部及び係合凹部
が形成されるとともに係合突部及び係合凹部が形成され
た上下ハーフが成形金型から離型される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、ディスクカートリッジを図面を参照して説明
する。このディスクカートリッジには、記録容量が例え
ば200MB(メガバイト)以上とされて高記録密度化
が図られた磁気ディスクが収納されている。
【0018】図1に示すように、ディスクカートリッジ
1は、磁気ディスク2と、この磁気ディスク2を内部に
回転可能に収納するディスク収納部8を有するカートリ
ッジ本体5とを備えている。
【0019】このディスクカートリッジ1に収納される
磁気ディスク2は、直径を3.5インチに形成されてい
る。高記録密度で情報が記録される磁気ディスクを収納
するディスクカートリッジ1は、従来の低容量のディス
クカートリッジと大きさ及び厚さを共通に形成されてい
る。
【0020】ディスクカートリッジ1に収納される磁気
ディスク2は、可撓性を有するシート状に形成された合
成樹脂製の磁気シート11を有し、この磁気シート11
の両主面に磁性層を被着して情報記録部が形成されてい
る。磁気シート11の中心には、円形の中心孔12が穿
設され、この中心孔12を閉塞するようにセンターハブ
13が取り付けられている。
【0021】センターハブ13は、例えばステンレス鋼
や鉄等の磁性材料を用いて形成され、有底円筒状に形成
されており、開口端の外周に、磁気シート11の中心孔
12の周縁部に接合されるフランジ部14が形成されて
いる。また、センターハブ13の底面には、ディスクド
ライブ装置側に設けられるディスク回転駆動機構のスピ
ンドルが挿通されるスピンドル孔15が形成されてお
り、底面の中央に対して偏心した位置にディスク回転駆
動機構の駆動ピンが挿通される矩形状をなす駆動ピン挿
通孔16が穿設されている。上述したセンターハブ13
は、磁気シート11の中心孔12に嵌合し、フランジ部
14を磁気シート11の中心孔12の周縁部に接着剤を
介して接着することにより、磁気シート11に取り付け
られている。
【0022】上述のように形成された磁気ディスク2
は、200MBクラスの記録容量を有するように形成さ
れる。そして、磁気ディスク2は、一対の上下ハーフ
6,7を突き合わせて結合して形成したカートリッジ本
体5内に形成されたディスク収納部8内に回転可能に収
納されて、記録再生時に3000rpm以上(具体的に
は3600rpm)の回転速度で回転駆動される。
【0023】図3及び図4に示すように、カートリッジ
本体5を構成する上ハーフ6及び下ハーフ7は、合成樹
脂材料によって略矩形状に形成されており、外周部に亘
って互いに突き合わされる外周壁18,19が一体に突
出形成されている。そして、上ハーフ6及び下ハーフ7
には、図3、図4及び図5に示すように、内面上に、デ
ィスク収納部8が、略円環状をなす周壁部20によって
形成されている。この周壁部20は、上下ハーフ6,7
の内面上に一体に突出形成されて、内周面及び外周面が
相対係合される一対の円環状の係合壁21,22を有し
ている。上下ハーフ6,7には、各係合壁21,22
が、各外周壁18,19に内接されて、ディスク収納部
8内に収納される磁気ディスク2のほぼ全周に亘ってそ
れぞれ形成されており、上下ハーフ6,7の内面に直交
する方向の高さが外周壁18,19より大とされて形成
されている。
【0024】上ハーフ6の係合壁21は、図3及び図5
に示すように、下ハーフ7の係合壁22に対してディス
ク収納部8の外周側に位置されて形成されている。ま
た、下ハーフ7の係合壁22は、図4及び図5に示すよ
うに、上ハーフ6の係合壁21に対してディスク収納部
8の内周側に位置するように形成されている。下ハーフ
7の係合壁22に対して上ハーフ6の係合壁21がディ
スク収納部8の外周側に位置されることによって、ディ
スクカートリッジ1の製造工程において、下ハーフ7側
に磁気ディスク2が載置された後、この下ハーフ7に上
ハーフ6が組み合わされるときに、各係合壁21,22
間に磁気ディスク2を噛み込むことが防止されている。
【0025】また、上下ハーフ6,7の各係合壁21,
22には、図5に示すように、相対係合される内周面及
び外周面の高さ方向の中途部の対向する位置に、断面円
弧状をなす係合突部23及び係合凹部24が、ほぼ全周
域においてそれぞれ設けられている。なお、これら係合
突部23及び係合凹部24は、各係合壁21,22の周
方向の複数箇所に断続的に形成されてもよい。
【0026】また、上ハーフ6の係合壁21は、図5に
示すように、係合突部23が係合壁22の係合凹部24
に係合された状態で、高さ方向の先端が、下ハーフ7の
内面に当接されないように、ディスク収納部8の高さよ
りやや小とされる所定の高さに形成されている。
【0027】また、下ハーフ7の係合壁22は、図5に
示すように、係合凹部24と係合壁21の係合突部23
が係合された状態で、高さ方向の先端が、上ハーフ6の
内面に当接する所定の高さに形成されている。このた
め、ディスクカートリッジ1は、上ハーフ6と下ハーフ
7が組み合わされた際に、上ハーフ6の内面に対して下
ハーフ7側の係合壁22の先端が当接することによっ
て、ディスク収納部8内の空間の高さを高精度に確保す
ることが可能とされる。このため、ディスクカートリッ
ジ1は、ディスク収納部8内の磁気ディスク2が良好に
回転駆動する空間を高精度に確保することができる。
【0028】また、上ハーフ6及び下ハーフ7には、図
2、図3及び図4に示すように、対向する位置に、磁気
ディスク2の情報記録領域の一部を内外周に亘って外方
に臨ませる矩形状の記録再生用の開口部31,32がそ
れぞれ形成されている。また、下ハーフ7には、底面部
の略中央部に、磁気ディスク2を回転駆動するディスク
回転駆動機構を構成するディスクテーブルをカートリッ
ジ本体5内に進入させるための円形をなす中央開口部3
3が形成されている。
【0029】また、ディスクカートリッジ1には、図3
及び図4に示すように、コーナ部近傍に、上下ハーフ
6,7を熱溶着によって接合するための係合ピン36及
び係合孔37を有する熱溶着部35が設けられている。
上ハーフ6には、図3に示すように、各コーナ部近傍
に、下ハーフ7に係合される係合ピン36がそれぞれ形
成されている。また、下ハーフ7には、図4に示すよう
に、各コーナ部近傍に、係合ピン36が係合される係合
孔37が貫通してそれぞれ形成されている。上ハーフ6
及び下ハーフ7は、各係合孔37に係合された各係合ピ
ン36が熱溶着されることによって接合されている。
【0030】また、カートリッジ本体5のディスク収納
部8内には、図2に示すように、各上下ハーフ6,7の
内面と磁気ディスク2の両主面との間に位置して、磁気
ディスク2の記録領域を保護するとともに記録領域に付
着した塵埃を拭き取るための一対の上保護シート41及
び下保護シート42がそれぞれ配設されている。各上下
保護シート41,42は、例えば不織布によって円形状
に形成されており、中央部に、センターハブ13のフラ
ンジ部14の外径より大とされる円形状をなす中心穴4
3が形成されるとともに、上下ハーフ6,7の記録再生
用の開口部31,32に対応する矩形状の切り欠き部4
4が内外周に亘って形成されている。これら各上下保護
シート41,42は、上下ハーフ6,7のディスク収納
部8内の内面上に、例えば加熱溶着処理を行って接合さ
れて固定されている。
【0031】また、カートリッジ本体5には、図1及び
図2に示すように、記録再生用の開口部31,32を開
閉するシャッタ部材45が矢印a1 方向及びa2 方向に
移動可能に設けられている。このシャッタ部材45は、
例えばアルミニウム、ステンレス鋼等の金属板や合成樹
脂によって形成されている。シャッタ部材45は、各記
録再生用の開口部31,32を閉塞するに足る大きさの
一対のシャッタ部46,47を有し、これらシャッタ部
46,47を連結するとともにシャッタ部材45をカー
トリッジ本体5に支持されるための断面略コ字状をなす
シャッタ支持部48がシャッタ部46,47の基端部に
設けられ、全体で略T字状をなすように形成されてい
る。
【0032】また、カートリッジ本体5には、図2に示
すように、記録再生用の開口部31,32を閉塞する矢
印a2 方向にシャッタ部材45を付勢する捻りコイルバ
ネ49が取り付けられている。
【0033】また、カートリッジ本体5の底面側に位置
する下ハーフ7には、図2及び図4に示すように、ディ
スクカートリッジ1をディスクドライブ装置に装着した
際に、この装置内のカートリッジ装着位置に位置決めす
るための位置決めピン係合孔51,52がそれぞれ設け
られている。また、カートリッジ本体5には、収納され
た磁気ディスク2の記録容量等の仕様を識別するための
識別孔53がそれぞれ設けられている。さらに、カート
リッジ本体5には、ディスクドライブ装置に対する前面
側の一方のコーナ部近傍に位置して、ディスクドライブ
装置への進入方向を規制する誤挿入防止用の溝部54が
設けられている。また、カートリッジ本体5の後面側の
一方のコーナ部近傍に位置して、磁気ディスク2に情報
を誤って記録することを防止するための誤記録防止部5
5が図示しない誤記録防止部材のスライド機能をもって
配設されている。
【0034】以上のように構成されたディスクカートリ
ッジ1について、上ハーフ6と下ハーフ7が組み合わさ
れて結合される状態を図面を参照して説明する。
【0035】ディスクカートリッジ1の製造工程におい
て、下ハーフ7には、ディスク収納部8内に磁気ディス
ク2が載置されて収納される。ディスクカートリッジ1
は、図6及び図7に示すように、ディスク収納部8内に
磁気ディスク2が載置された下ハーフ7に対して上ハー
フ6が組み合わされることにより、下ハーフ7の外周壁
19に上ハーフ6の外周壁18が当接される。
【0036】そして、ディスクカートリッジ1は、図8
及び図9に示すように、下ハーフ7の係合壁22の係合
凹部24に対して上ハーフ6の係合壁21の係合突部2
3が相対係合されることによって、上下ハーフ6,7が
周壁部20によって結合された状態に仮組することが可
能とされる。
【0037】ディスクカートリッジ1は、係合壁21,
22が相対係合された周壁部20を備えることによっ
て、この周壁部20が熱溶着部とともに上下ハーフ6,
7を強固に結合することが可能とされて、周壁部20に
よってディスク収納部8の剛性を充分に確保される。ま
た、ディスクカートリッジ1は、磁気ディスク2のほぼ
全周に亘って形成された周壁部20によってディスク収
納部8の空間が、カートリッジ本体5内の他の空間から
隔離されるため、ディスク収納部8内の空気がディスク
収納部8外に流れることが防止されるため、気流の乱れ
が少なく、磁気ディスク2の回転安定性が図られ記録再
生動作の信頼性が向上される。
【0038】なお、上述した周壁部は、下ハーフ7の係
合壁22の外周面に、上ハーフ6の係合壁21の内周面
が相対係合するように構成されたが、係合形態が異なる
他の周壁部について図面を参照して簡単に説明する。な
お、他の周壁部において、上述した上ハーフ6及び下ハ
ーフ7と同一箇所には、便宜上、同一符号を付して説明
を省略する。
【0039】図10に示す他の周壁部60のように、上
ハーフ6の係合壁61に係合凹部63が設けられるとと
もに、下ハーフ7の係合壁62に係合突部64が設けら
れるように構成されてもよい。また、図11に示す他の
周壁部65のように、下ハーフ7の係合壁67に係合さ
れる上ハーフ6の係合壁66の高さが小とされて形成さ
れてもよい。
【0040】また、図12に示すように、他の周壁部7
0は、上ハーフ6の係合壁71の内周面に、先端側に向
かって厚みを次第に小とするような傾斜面76及び係合
面77を有する略鉤状の係合突起73が形成されてい
る。下ハーフ7の係合壁72の外周面は、上ハーフ6の
係合壁71の係合突起73が係合される係合凹部74が
形成されている。このため、この周壁部70は、上下ハ
ーフ6,7を組み合わせるときに、上ハーフ6の係合壁
71を下ハーフ7の係合壁72に対して容易に係合させ
ることが可能とされるとともに、係合状態を確実に保持
することが可能とされる。
【0041】以上のように構成されたディスクカートリ
ッジ1は、ディスクドライブ装置内に装着された際、デ
ィスクドライブ装置側のシャッタ操作部材によりシャッ
タ部材45が開放操作されるとともに、ディスク回転駆
動機構によって磁気ディスク2が回転駆動される。そし
て、ディスクカートリッジ1は、記録再生用の開口部3
1,32内に進入したヘッド部が磁気ディスク2の径方
向に移動することにより、記録領域に対する情報の記録
再生が行われる。
【0042】つぎに、以上のように構成されたディスク
カートリッジ1の上下ハーフ6,7を射出成形する成形
方法を図面を参照して説明する。
【0043】この成型方法に用いられる成形金型は、図
13及び図14に示すように、上述した上ハーフ6又は
下ハーフ7を成形するキャビティ部83を有する一対の
固定側金型81及び可動側金型82を備えている。成形
金型の可動側金型82は、キャビティ部83に成形され
た成型品である上ハーフ6又は下ハーフ7を離型するた
めのイジェクトピン85,85を有している。このイジ
ェクトピン85の一端部には、図15に示すように、キ
ャビティ部83の一部をなすように、上ハーフ6又は下
ハーフ7の係合壁21,22を成形するための成形部8
6を有する略円弧状に形成されている。また、このイジ
ェクトピン85の成形部86には、係合壁21,22の
係合凹部23又は係合突部24を形成するための突部又
は凹部が設けられている。
【0044】そして、上述した成形金型によって成形さ
れる上下ハーフ6,7は、図13に示すように、キャビ
ティ部83内に溶融樹脂材料が充填されて成形される際
に、イジェクトピン85,85の一端部によって、各係
合壁21,22の係合突部23又は係合凹24部が形成
される。可動側金型82は、図14に示すように、型開
きされた際に、キャビティ部83側にイジェクトピン8
5,85の一端部が突き出されることにより、上下ハー
フ6,7が良好に離型される。すなわち、成形される上
下ハーフ6,7は、係合壁21,22の係合突部23及
び係合凹部24がアンダーカットをなす形状であって
も、これら係合突部23及び係合凹部24がイジェクト
ピン85,85によって形成されることにより、容易且
つ確実に離型することができる。
【0045】上述したように、ディスクカートリッジ1
は、ディスク収納部8が、相対係合される係合壁21,
22を有する周壁部20によって、ほぼ全周に亘って密
閉状態となるため、ディスク収納部8から空気が流れ出
て空気流が乱れることを防止することができる。
【0046】また、このディスクカートリッジ1によれ
ば、周壁部20の各係合壁21,22が係合されること
によって、ディスク収納部8の高さが高精度に確保する
ことができるため、磁気ディスク2の良好な回転動作を
確保することができる。
【0047】また、ディスクカートリッジ1は、組み合
わされた上下ハーフ6,7が、カートリッジ本体5のコ
ーナ部近傍に位置する熱溶着部35によって点状の接合
領域が接合されるとともに、周壁部20の各係合壁2
1,22によって略円環状の領域が結合されるため、カ
ートリッジ本体5の剛性が向上される。
【0048】したがって、このディスクカートリッジ1
によれば、例えば誤って落下させる等による衝撃が加わ
った場合に、周壁部20及び熱溶着部35に荷重を分散
させることが可能とされるため、熱溶着部35に集中荷
重が生じることを確実に防止することができて、カート
リッジ本体5が破損することを防止することができると
ともに、上下ハーフ6,7の各係合壁21,22が相対
係合することによって適当な機械的強度が確保されるた
め、熱溶着部35による点状の接合領域のみであって
も、十分な機械的強度を確保することができる。
【0049】また、ディスクカートリッジ1は、製造工
程において、周壁部20の各係合壁21,22を仮組合
わせすることによって上下ハーフ6,7を一時的に仮組
みさせて結合させることができるため、仮組み状態で、
ディスク収納部8に収納された磁気ディスク2に対する
記録再生動作のテストを簡易的に行うことが可能とされ
る。したがって、このディスクカートリッジ1によれ
ば、上下ハーフ6,7の仮組み状態で、磁気ディスク2
に対する記録再生動作の信頼性を評価することができる
とともに、組立不良とされたディスクカートリッジ1を
容易に分解することが可能とされるため、不良品を再生
利用することができる。
【0050】また、ディスクカートリッジ1は、上下ハ
ーフ6,7の周壁部20の各係合壁21,22が相対係
合されることによって、ディスク収納部8内の高さが高
精度に確保されるため、上下ハーフ6,7単体で生じて
いる成形歪みが、ディスクカートリッジ1として組み立
てられることにより、ディスクカートリッジ1の主面に
生じる成形歪みを低減させて平面度を矯正することが可
能とされる。また、このディスクカートリッジ1によれ
ば、特に、ディスク収納部8に対応する領域内の成形歪
みが減少されて、ディスク収納部8の高さを高精度に確
保することができる。
【0051】また、ディスクカートリッジ1によれば、
周壁部20によって各上下ハーフ6,7単体の成形歪み
がカートリッジ本体5とされたときに矯正されるため、
上下ハーフ6,7の成形時に生じる成形歪みの許容量を
広げることができる。換言すれば、このディスクカート
リッジ1によれば、成形歪みが従来の許容範囲で成形不
良とされていた上下ハーフも良品として使用することが
できるため、歩留まりを向上することが可能とされる。
【0052】また、本発明に係るディスクカートリッジ
1の成形方法によれば、上下ハーフ6,7の係合壁2
1,22の係合凹部23及び係合突部24が、イジェク
トピン85の成形部86によって形成されることによっ
て、係合壁21,22のアンダーカット形状にかかわら
ずに、成形金型から容易に離型することができる。
【0053】なお、本発明に係るディスクカートリッジ
は、ディスク状記録媒体として磁気ディスクを備える構
成とされたが、例えば光磁気ディスク、光ディスク等の
他のディスク状記録媒体を備える構成とされてもよいこ
とは勿論である。
【0054】
【発明の効果】上述したように本発明に係るディスクカ
ートリッジによれば、周壁部によって、ディスク収納部
内の空気流を安定化することが可能とされるとともに、
相対係合する一対の係合壁によって、カートリッジ本体
の機械的強度を向上させ、仮組み状態を保持することが
可能とされる。このため、このディスクカートリッジに
よれば、生産性向上に寄与するとともにディスク状記録
媒体の記録及び/又は再生動作の信頼性を向上すること
ができる。
【0055】また、本発明に係る成形方法によれば、成
形金型のイジェクトピンによって周壁部の各係合壁の係
合凹部及び係合突部を形成することが可能とされて、成
形金型から上下ハーフを容易且つ確実に離型することが
可能とされる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクカートリッジを示す斜視
図である。
【図2】上記ディスクカートリッジを示す分解斜視図で
ある。
【図3】上記ディスクカートリッジの上ハーフを内面か
ら示す平面図である。
【図4】上記ディスクカートリッジの下ハーフを内面か
ら示す平面図である。
【図5】上記上下ハーフの周壁部が有する各係合壁を説
明するために示す縦断面図である。
【図6】上記上下ハーフの各外周壁を組み合わせる状態
を示すA−A断面図である。
【図7】上記上下ハーフの各外周壁を組み合わせた状態
を示すA−A断面図である。
【図8】上記上下ハーフの各係合壁を組み合わせる状態
を示すB−B断面図である。
【図9】上記上下ハーフの各係合壁を組み合わせた状態
を示すB−B断面図である。
【図10】他の周壁部を示す縦断面図である。
【図11】更に他の周壁部を示す縦断面図である。
【図12】また更に他の周壁部を示す縦断面図である。
【図13】成型金型により上ハーフが成形される状態を
示すC−C断面図である。
【図14】成形金型が型開きされた状態を示すC−C断
面図である。
【図15】固定側金型のイジェクトピンを示す平面図で
ある。
【図16】従来のディスクカートリッジの上ハーフを内
面から示す平面図である。
【図17】従来のディスクカートリッジの下ハーフを内
面から示す平面図である。
【図18】従来のディスクカートリッジのディスク収納
部を説明するために示すC−C断面図である。
【符号の説明】
1 ディスクカートリッジ、2 磁気ディスク、5 カ
ートリッジ本体、6上ハーフ、7 下ハーフ、8 ディ
スク収納部、20 周壁部、21、22係合壁、23
係合突部、24 係合凹部、35 熱溶着部、36 係
合ピン、37 係合孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体を回転可能に収納す
    るディスク収納部が略円環状の周壁部によって形成され
    た一対の上下ハーフを組み合わせてなるカートリッジ本
    体を備え、 上記カートリッジ本体のコーナ部近傍には、一方のハー
    フに設けられた係合ピンと、他方のハーフに貫通して設
    けられた係合孔とを有して上記係合孔に係合された上記
    係合ピンが熱溶着されて上記上下ハーフを結合する熱溶
    着部が設けられ、 上記周壁部は、上記上下ハーフを仮組可能とするように
    内周面及び外周面が相対係合される一対の略円環状の係
    合壁を有し、上記係合壁の上記内周面及び上記外周面
    に、相対係合する係合突部及び係合凹部がそれぞれ形成
    されたことを特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上記周壁部は、上記ディスク収納部の内
    周側に位置する上記係合壁が上記下ハーフ側に形成され
    るとともに、上記ディスク収納部の外周側に位置する上
    記係合壁が上記上ハーフ側に形成されることを特徴とす
    る請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 上記周壁部は、上記ディスク状記録媒体
    の全周に亘ってほぼ円環状に連続して形成され、 上記ディスク状記録媒体は、記録再生時の回転数が30
    00rpm以上とされることを特徴とする請求項1に記
    載のディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 上記一対の係合壁は、少なくとも一方の
    先端が、上記上下ハーフの内面に当接される所定の高さ
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のデ
    ィスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 上記一対の係合壁は、上ハーフ及び下ハ
    ーフの外周部に亘って形成された外周壁の高さより大と
    される高さにそれぞれ形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 ディスク状記録媒体を収納するディスク
    収納部が略円環状の周壁部によって形成され、上記周壁
    部が、内周面及び外周面が相対係合される一対の係合壁
    を有し、上記係合壁に相対係合される複数の係合突部及
    び係合凹部がそれぞれ形成された一対の上下ハーフを成
    形する成形方法において、 成形された上記上下ハーフを離型させるイジェクトピン
    を有する成形金型によって成形される際に、上記係合突
    部及び上記係合凹部の全長又は一部をイジェクトピンに
    よって形成することを特徴とする成形方法。
JP2000314516A 2000-10-13 2000-10-13 ディスクカートリッジ及びその成形方法 Withdrawn JP2002124054A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100358039C (zh) * 2004-05-10 2007-12-26 索尼株式会社 盒式盘

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